日本不動産

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大阪の南北問題

こんにちは、Manachanです。たまにはミーハー(?)に、時事問題ネタでいってみよう。

いま日本で一番話題を集めている都市といえば「大阪」。史上最大規模の住民投票となった「大阪都構想」は、賛成69万4844票、反対70万5585票…僅差で反対派が上回り、白紙に戻されました。

すでに新聞雑誌でもネットでも、多くの論者が意見感想を述べてますので、私は手短にいきますが、面白いのは、この地図。賛成多数の区と反対多数の区が、ハッキリ南北に分断されています。

大阪の二大繁華街、北部の「梅田」と南部の「難波」の位置関係を加えてみましたが、再開発でハイパー近未来都市になった「梅田」は都構想賛成派の牙城のような地域。一方で「難波」以南の大阪市内は反対派が多数を占める地域ばかり、という分かりやすい結果に。

大阪市の北部と南部って、地域特性がどう違うのでしょうか?心斎橋を境に南北を分けるなら、私のイメージは次の通り、

北部…梅田、堂島、北浜を中心に大阪随一のビジネス街・官庁街が広がり、「大都会・大阪」を実感できる活気のあるエリア。タワーマンションなども多く建つ。若いホワイトカラー層に人気な西区(靭公園、京町堀)や、若者に人気の街「堀江」などもある。大阪駅、新大阪駅などJR系のターミナル駅が多く東京や京都への交通便も良い。転勤族住民も多くて大阪のなかでは東京志向が強い地域。街を歩くと東京弁が聞こえることもある。

南部…難波や天王寺を中心に、その後背地として広がる住宅エリア。「あべのハルカス」など巨大再開発があるとはいえ、全体としては昭和の雰囲気を強く感じるエリア。狭い路地、個人商店、路地の鉢植え、自転車のおばちゃんの世界。他都市はおろか大阪に住む若い世代もあまり行かない、地元感あふれるローカル100%、関西弁しか聞こえない世界。東京志向ほぼなし。

私の愛する「大阪」は、市の南部にたくさん点在します。大阪へ講演やビジネスの用事で行く機会が多いのですが、梅田あたりに行っても東京と何ら変わらない。梅田の仕事なら新幹線で直行直帰が多いですが、

心斎橋あたりで講演する時は必ず、もっと南の「新今宮」「天王寺」あたりに宿をとり、さらに南海電車や近鉄電車に乗って、さらに南の「ディープサウス」に足を延ばすのです。

たとえば、大阪の南のはずれ、東住吉区の「駒川商店街」とか、大阪らしくて私は大好き。天王寺の宿から、近鉄電車乗って「針中野」で降りる。そして商店街を3時間くらい堪能してお土産買って、「駒川中野」駅から地下鉄谷町線乗って一気に梅田に戻る…みたいなことを平気でやる、私って変わり者ねえ。

西成区の「西天下茶屋商店街」も、あの枯れ方が大好きで何度か行ってます。こちらは南海電車乗るコースですね。

【活気&大阪ローカル感あふれる駒川商店街】

こういう「ウラ大阪」、もとい「ホンマの大阪」というべき世界が、大阪市南部には広大に存在する。それは、梅田を中心とする北部の「オモテ大阪」、「東京化された大阪」とはかなり異質で、同じ大阪の空を共有していても住んでる人々の意識は違う。

どちらかといえば、北部に住む人々の方が、東京を意識する機会が多く、東京と比較した大阪の低迷ぶりに危機感を覚える人も多く、大阪都に代表される「都市のリストラ」に賛同する人が多いのだと思います。

大阪出身の友人の言葉を借りると、「大阪都の内容はよく知らないけど、日本で一番成功している都市が東京なのだから、その東京を真似た制度になるのは賛成する」と言ってました。これは東京を意識した意見でしょう。

一方で南部は、「大阪こそ我が世界」なローカルなエリアで、東京みたいな「都」になるといってもピンとこない、心に響かないのではないでしょうか?

ま、世の中を変えるって大変なことです。制度を変える、ゲームのルールを変える…日本で数少ない才能あふれる政治家「橋下徹」をもってしても、ものごとを変えるのは至難の業でした。

とはいえ、5年間も都構想を練り上げ、最後の最後まで民主主義の筋を通した彼には敬意を表します。そして、結果はどうあれ、史上最大の住民投票を実施した大阪という都市に対しても、私はリスペクトします。

「外に開かれた国際都市・大阪」と、「完全地元なローカル大阪」の二つの表情を持つ大阪。どちらの世界も、紆余曲折はあれど、未来に向けて前向きに、大阪らしく変わって欲しいと思います。

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今後30年人口が減らない街

こんばんは、Manachanです。

日本国内の収益物件を外国人や、海外在住邦人に勧める時、懸念点として避けて通れないのが、「日本の人口減少」。

人口が減ることは住宅需要の減少、不動産価格の下落を連想させます。そんな状況があるのになぜ日本の物件をおすすめするのか、海の向こうの投資家にきちんと説明できなければなりません。ま、こんなグラフ見せられたら普通ビビりますもん・・・

もっとも、人口減る国は日本だけじゃありません。いま日本の不動産をたくさん買いにきている中華圏や韓国の人口も、多少の時差はあれど、マクロでみれば日本と全く同じ「人口減少&少子高齢化」の構図。

韓国では人口ボーナスが間もなく終了し、急激な総人口減少&少子高齢化の時代になるし(韓国語で「人口絶壁」といわれるそうです…)

中国では、総人口のピークはまだ10年ほど先とはいえ、生産年齢人口はすでに減少トレンドに入り、将来的には日韓と同様、急速な人口減少時代入りが確実。

でかい話でいえば、中国の総人口が2025年のピーク時14億人から今世紀末には5~9億まで半減してしまうという…数億人規模の需要が消失するなら世界経済が滅茶苦茶デフレしまくっちゃうじゃんと思いますが、その頃には私、生きてないからねえ。心配しても仕方ないってな感じ。

不動産投資家として、今後、どの時点のことまで意識すれば良いのか?私の場合、Maxで今から25年後、2040年位までじゃないかなあと思う。その頃にはすでに70歳を超え、不動産なんてかったるくて持ちたくないだろうし(とっくの昔に法人化して子供に株式譲渡してるんだろうなあ…)

私がいま持ってるなかで一番築浅の物件は2013年築の木造アパートですけど、あと20年経って2035年になれば耐用年数使い切ってしまうし、プラス5年稼働すればあとは土地値で売るか更地にしちゃうかですので、2040年以降のことは考えなくても良いと割り切っています。

ところで、国立社会保障・人口問題研究所によれば、日本の総人口は2040年時点で1億728万人になり、現時点から約2000万人、比率にして16%減少すると推計されています(リンク)。

上記のデータを加工してつくられた、日本創成会議・人口減少問題検討分科会の推計によれば、2040年時点で20~39歳の女子人口が2010年の半数以下になる「消滅可能性自治体」が、日本全体の約半数に上ることが発表されました。大ターミナル駅「池袋」を擁する東京都豊島区が消滅可能性自治体リストに入ったことで、話題になりましたね(リンク)。

ま、花の東京・豊島区が消滅するとは思いませんが、地域特性上、若年単身者が多い、ファミリー層には地価が高くて住めない、新しい住宅開発余地が少ない…という意味で、20~39年の女子人口が増えにくいという構造上の問題があるんでしょうね。厳しい数字です。

お先真っ暗にみえる日本のなかで、20~30年後になっても今の人口をキープするとされる自治体は、探せば結構見つかります。たとえば、私の生まれ故郷の千葉県柏市。

柏市の推計人口は、2040年になっても、今の水準から減りません(リンク

2010年 40万人
2015年 41万人
2025年 42万人
2040年 41万人

2040年時点で、千葉県内で松戸市と市川市の人口が41万人まで減り、柏市が両市に追いついてしまう!

千葉県内で、2010年時点の人口水準を、2040年になってもキープしているとみられる自治体は4市のみ…柏市と、成田市、八千代市、鎌ヶ谷市のみ。この4市は、「20~39歳女性人口の減少幅が少ない」という共通点を持っています。

【2040年の生産年齢女性人口(2010年比)千葉県内ランキング】
1位 八千代市 -11.3%
2位 成田市 -18.4%
3位 鎌ヶ谷市 -19.6%
4位 柏市 -21.0%
(※-50%を超えると「消滅可能性自治体」認定)

2040年になると、東京はじめ、横浜市、さいたま市、千葉市など、関東圏を代表する大都市でさえ、2010年の人口水準を維持できるところは一つもありません。

      人口ピーク年  人口増減(2040年/2010年比)
東京都    2020    -6.4%
横浜市    2019    -3.4%
さいたま市  2020    -5.8%
千葉市    2020    -9.3%
—————————————————–
柏市     2025    +2.3%
(※上記データは、各自治体が公式に発表している人口推計をもとに加工したものです。なお、東京のなかにも、練馬区や江東区など、2040年でも現在の人口水準をキープする地域はいくつかあります。)

信じがたい話ですが、

向こう20~30年、東京の人口は減るのに、柏市の人口は減らない!

ちなみに柏市の人口が2010年レベル(40万人)を割り込む時期は、上記推計によれば2050年頃、俺たぶん生きてないじゃん!自分の目の黒い
うちに、故郷が消滅するどころか、今の人口をしっかりキープするなんて、日本全体から考えると夢みたいに恵まれてますね。

こんな風に、ミクロで統計を見ていくと、面白い。日本のなかでも、不動産投資で狙い目の地域が結構埋もれているものですね。

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福岡限定の移住需要

おはようございます、Manachanです。今朝は子供たちが起きる前にさくっとブログ更新、学校まで送り届けたら浜松、大阪へ出張だ!

今回の日記は、「インバウンドビジネス」(=外国人相手の不動産、ビザ商売)ねたでいきますね。

私はサラリーマン時代、アジア近隣諸国投資家向けの日本不動産サービス会社を2010年に立ち上げました。当時は会社勤務やりながらの副業だし、宅建業免許もなかったので、大したお金はつくれませんでしたが、2013年に独立自営になってから、成果が上がるようになってきました。

最近は円安でインバウンドの需要が高まっていますが、同時に競合も増えてきたので、最近の私は、「日本に移住したいアジア圏の外国人」向けに、日本のビザと不動産を手配する方向に特化しつつあります。

中国(特に東北地区)、韓国、台湾を中心に、住環境の良い日本へ家族で移住したい、ビジネスしたいというニーズは確かにあります。彼らは本国から数千万円単位のお金を持ってくるので、本気です。ですのでビザはもちろん、不動産仲介や管理もビジネスになります。お金のみならず、それなりに教育水準のある真面目な方が来るので、日本経済のためにもなっていると思います。

最近、結構な作業量になっているのが、「福岡限定の移住希望者」相手の仕事。私のところに問い合わせてくるアジア系外国人の2~3割は、福岡市周辺での居住を希望してまして…日々、外国人のリクエストに応じて、福岡周辺の物件資料を精査しております。こんな感じで、

・西鉄香椎8分3DK…場所は、まあまあいいんじゃない。
・西戸崎3分3LDK…ちょっと不便じゃないかしら。
・大濠公園5分2DK…場所は最高ですね。値は張りますけど。
・北九州市の香春口三萩野6分3LDK…福岡市じゃないけど、ここなら便利だからアリじゃない?
・北九州市の門司港9分一戸建…結構不便だと思います。

幸い、福岡在住経験あるから何とかなるけど、なければこんな遠隔コンサルはできないよなあ。行きたくても東京からすぐ行ける距離じゃないし…

なぜ、福岡が移住先としてかくも人気が高いのか?韓国、中国からみた「地理的な近さ」と「親近感」が大きいのだと思います。

特に韓国からは、プサン~福岡の定期航路で年間80万人もの観光客の入りがあるのに驚かされます。同国から来日する観光客の3~4分の1は、船で福岡入りしている計算になります。

逆に日本から船で韓国入りする旅客数はずっと少ないので、「日本人が思うよりも、韓国人にとって福岡はずっと身近な都市」ということになります。

また中国発、福岡から入国する観光客数も急激に増えています。大規模国際空港のある東京、大阪には及ばないとは思いますが、九州には「クルーズ船で直接渡航」という、強力な武器があります。

特に「上海⇒済州島(韓国)⇒福岡OR長崎OR鹿児島⇒上海」というコースがポピュラーみたいですね。この近さは、日本の他地域では太刀打ちできません。

私が2010年の福岡で見聞した、クルーズ船の中国人観光客の買いっぷりはものすごく、天神周辺の駐車場が全て中国人観光客のツアーバスで埋めつくされるとか、ベスト電器の電動鼻毛カッターが一瞬にして売り切れたとか、武勇伝が相次ぎました。クルーズの場合、飛行機手荷物の重量制限がないので、皆さん、買えるだけ買いまくったそうです。

今ではさらに円安が進み、中国人クルーズ船の九州来航数や観光客数も2010年よりもっと増えています。

東京や大阪の人が想像する以上に、アジア圏の近隣諸国に身近な九州・福岡。来る回数が多くて馴染みが深いほど、「日本に住むなら福岡がいい」と思う人も増えるのでしょう。

今は、福岡現地のパートナーと連携とりながら仕事を進めていますが、もっとビジネスボリュームが増えたら、福岡に拠点を置くなど、次のステップを考えても良いかもしれない。

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インバウンドビジネス新たな展開

おはようございます。Manachanです。

いま、関東~九州にかけて、日本の多くの地域で絶好の花見シーズンですね。今年は、中華圏で日本の花見が大きく紹介され、訪日旅行客も激増したので、「今年のサクラは、どこへ行っても中国語が聞こえてくる」と感じた方も多かったのではないでしょうか。

訪日観光客数は、年々、過去最高を更新中で、昨年は1300万人を超えました。10年前と比べて約3倍増ですね。いま大家界隈で話題になっているAirBnB賃貸経営も含めて、インバウンド(海外から日本へ)ビジネスが活況になるのは、為替の影響(円安)もそうですが、

日本の周りの国が金持ちになる

ことが、ビジネス推進の原動力になります。例えば外国人観光客数でいえば、世界一はフランスの8500万人ですが、この数字はフランスが周りを金持ち先進国に囲まれていることと無縁ではありません。日本も近隣諸国が経済発展中で人口も多い東~東南アジアですから、将来的には今のフランスの地位を目指すことは十分可能でしょう。

近隣諸国の購買力が上がっているのに加え、日本は観光資源も豊富だし、治安と環境が良く留学先、移住先、不動産投資先としての人気も高い。東京を中心に、これからの日本は海外の人口と購買力を経済成長の原動力にできる国になりそうです。まだまだ国際化を嫌うメンタリティや旧態依然の仕組みも残っているとはいえ、2020年東京五輪は、外国人が日本で観光・居住しやすいインフラを整える良い契機になるでしょう。

グローバル化を味方にする新しい日本経済」が台頭すれば、こんなことを言ってる識者は時代遅れになるでしょうね。

『日本の人口が減るから、不動産価格も先細りになる』

→東京都心をはじめ、外国人の購買力を期待できるエリアについては、その限りではない。国内要因よりむしろ、ロンドンやニューヨーク、シンガポール香港との価格差がモノを言うはず。

『日本の財政破綻により、ハイパーインフレになって日本円の価値が10分の1になる』

→財政破綻のリスクは否定しないが、その結果円が安くなれば、グローバル経済の今日、外国からの投資マネーがリアルタイムで入って円を下支えするはず。日本で著しい社会不安が起こらない限り、円が10分の1どころか、2分の1になれば丸の内や品川の土地建物や生産設備を外国人がガンガン買いに来る。特に多様な産業が発達してハード・ソフトの資産が豊富な日本で、円の価値が紙切れになるまで下落することはまず考えられない。

私自身、グローバル化する日本経済の変化を好ましく思っています。不動産投資をキーワードとするインバウンドビジネスに取り組み、母国・日本に外国のお金を呼び込めるビジネスマンとして、ささやかな貢献をしていきたいと思います。

最近は、海外(特に中華圏)から、日本の不動産を買いたいというリクエストが山のように来ます。自分のできることは限られるので、常に「自分がいま、この仕事をやるべき意味は何なのか?」を考えつつ、お客を選んでいきたいと思います。いま考えているのは、

日本移住を希望する外国人客だけを相手にするビジネス

その結論に至った理由のなかで、特に大きいのは、

投資目的の外国人客を相手にする場合、不動産売買仲介だけでは割に合わない

経験上、外国人が日本の物件を買う場合、日本人が買うのに比べて、2倍3倍の手間がかかります。一つの例をあげると、不動産登記にあたって、国内に住む日本人なら「印鑑証明」をとって「本人確認」すれば、後は司法書士が処理してくれますが、同様のシステムのない海外の場合、本国で「印鑑証明」に相当するものを取得する手間が、別途かかります。

たとえば台湾人の場合、台湾で住所証明をとった後、市政府、外交部での認証に加え、来日後は台北駐日経済文化代表処での認証が必要になります。その作業を間違いなくやってもらうには、精度の高いコミュニケーションが必要になります。加えて、中国語で書かれた戸籍や住所証明を日本語訳する仕事も必要。

また、日本と台湾の不動産売買のシステムが違うので、客にいちいち説明する手間がかかります。例えば、日本では不動産を決済するタイミングで売買代金の全額を支払い、その1~2週間後に権利書が新オーナーに郵送されますが、台湾の場合、決済のタイミングで売買代金の9割程度だけ支払い、登記完了して権利書が確認できた時点で全額を支払う(尾款)仕組みです。

私、台湾人に何度か物件を売ってきて、「なぜ、日本人は権利書確認する前に全額支払うの?」と異口同音に聞かれました。そこは「日本は誰もが司法書士を信頼する社会だから、その仕組みが成り立つのだ」と説明して、納得してもらうしかありません。

バイヤーが台湾人や中国大陸人の場合、この種のコミュニケーションは「中国語」で行われます。私は中国語できるので人を雇わずにできますが、日本の多くの不動産会社は中国人を雇って人件費を払っています。当然、彼らの人件費に見合う売り上げをあげなければなりません。その場合、

「1000万円程度のワンルームを仲介→30~40万円の片手仲介手数料」では、手間を考えると全然割に合わないので、各社とも富裕層向け高額物件の取り扱いを狙うわけですが、高額帯になればなるほど会社のネームバリューがモノを言う世界になります。特に私の会社みたいな無名業者の場合、

都合よく情報だけとられて、結局大手から買われてしまう

みたいな、リスクが常にあります。そして何より、

中華圏の投資客は、平均して日本人より気まぐれで、言うことがコロコロ変わる

彼らは海外で不動産を買いたいとはいえ、必ずしも日本で買う必要はないので当然ですが、

こちらで司法書士まで手配したのに、「フィリピンの物件買うことになった、じゃあねバイバイ」と逃げられたこともあります

私自身、彼らに振り回されて、時間と労力だけ使って懐には一銭も入らない経験を散々してきました(つくづく、人を雇わなくてよかった…)。辛酸をなめたおかげでスキルはつきま
したし、どんな客を選ぶべきか、はっきりイメージできました。これからは、日本に来る意味のある外国人だけ相手にしたい。具体的には、

「日本不動産と日本ビザをセット」にしたビジネスを展開

日本が好きで、本国からお金を持ってきて日本でビジネスしたい、家族を日本に住まわせたい、子供に日本の教育を受けさせて日本で就職させたい…と願う人々は近隣諸国に結構多い。私の見聞でいえば、特に、中国の東北三省にそういう人が多く、次いで台湾と韓国に多い印象です。

日本で暮らす前提のある彼らこそ、不動産売買の客としてもロイヤリティが高く、誠意をもって仕事すれば間違いなく成約しますし、末長く良いお付き合いできる可能性が高い。

それに、私は日本人であり、日本経済と社会の発展を心から願っているひとりなので、彼らにように「日本を大事に思ってくれて、実際に貢献してくれる外国人」を心から支援したいと思っています。それを表現するため、今年2月から、

鈴木資産管理「日本で不動産購入&移住」

のホームページを立ち上げました。今のところ、順調に問い合わせをいただいていますし、徐々にビジネスにもなりつつあります。来週は、日本移住&不動産購入希望のお客様と会うため、韓国ソウルに渡航します。

ひさびさのソウル、楽しみです♪

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東京駅直通25分の衝撃!

こんにちは、Manachanです。今日は、マンション建設用地を見に、柏に行ってきました。

柏は、私の生まれ育った街、そして3月14日の「上野東京ライン」開通によって、東京・品川までノンストップで行けるようになり、都心アクセスが劇的に向上した街でもあります。

「東京駅まで乗り換えなしでいける!」…これは、私たちJR常磐線住民の長年の悲願でもありました。私は物心ついてから、「(柏から)上野まで快速で28分」と聞かされて育ちましたが、要は「快速は上野止まり、その先は乗り換えないと行けない」…その状況は、46歳になるまで改善されませんでした。

その間に、湘南新宿ラインはできるわ、副都心線はできるわ、東武伊勢崎線と半蔵門線の乗り入れが実現するわで、(ライバル)埼玉県民の都心アクセスは大きく改善されてきました。そして同じ千葉県でも、船橋や千葉市の連中は総武横須賀線快速で東京や横浜へ直通できるわけで、「何で俺らだけ、こんな不便な思いをしなくちゃならんのだ!」と不満を抱き続けていました。

しかし、2015年3月14日をもって、私たちは「微妙な上野止まりライフ」に永遠に別れを告げました。喜びに沸く(?)柏駅よりレポート。

「東京・品川方面」の文字が躍る!

上野東京ラインの横断幕

柏駅14:48発の特急は品川直行!

平日昼間でも利用客多し

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栄光の列車・柏駅に入線

かしわ~かしわ~次の停車駅は「上野」!

速い速い!柏駅出発8分後に「東京都」(葛飾区金町)到達

柏駅出発25分後、「東京」の駅名版をみて夢見心地…

結局、乗り換えずに品川駅到着

今回、柏駅を出たのが14:48、品川で山手線に乗り換えて五反田駅に着いたのが15:29、まじで、こんなに近かったの?柏から五反田オフィスまで、十分通勤できちゃうじゃん!

柏から東京・品川に直通できること自体、現実感なさすぎてシュールな気分ですが、それでもあと1か月もすれば「当たり前」になってしまうのでしょうね。新鮮な気分をいつまでも忘れないでいたいんだけど…

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松戸駅のポテンシャル

おはようございます、Manachanです。今回も「上野東京ライン開通記念企画」第三弾として、盛り上がる常磐沿線ネタを取り上げていきます。連載第一回目の土浦、二回目の北千住に続く、第三回目の舞台は、

松戸駅(千葉県)

上野東京ライン開通によって、都心部への「近さ」と「アクセスの良さ」を強調できる駅といえば、何といっても松戸でしょう。松戸は東京からみて、千葉県の玄関口の駅。快速停車駅として、一つ手前が北千住、一つ先が柏ですが、

・北千住は東京メトロ各線がすでに通り、上野東京ラインに頼らなくても都心アクセスの手段が他にある。
・柏は特急も止まる大きな駅だが、松戸に比べて東京への所要時間が9分余計にかかる

・・・というわけで、松戸駅のポジションは「都心アクセス改善&近さ」のバランスが取れていて良い。東京駅、新橋駅、品川駅など、都心部を勤務先とするサラリーマン家庭の住宅地として人気が上がるのは確実でしょう。快速停車駅とはいえアドレスが千葉県になる分、マンション分譲価格も都内より手頃ですしね。

松戸駅のポテンシャルは大変大きなものがあります。本来発揮すべき能力が高い割には、その多くが実現されていないという意味で、「伸びしろだらけ」と言ってよい。

松戸駅および周辺商業地は、昭和40年代から余りアップグレードされていません。その間に、柏市をはじめ、流山市、埼玉県三郷市など近隣市で商業開発が進んだため、ひとり松戸だけが「停滞」している印象がありました。

松戸は都心15~20km圏内に位置します。東京に近すぎて購買力が流出するため、広域の商圏が形成されにくい場所ですが、松戸の場合は東京だけでなく近隣市にも流出してしまっています。人口50万近い都市なのに映画館のひとつもなく、亀有アリオ、新三郷ららシティ、柏駅前などに行かざるを得ない状況。

国道6号線をクルマで走っても、東京都内と柏市内は混むのに、松戸市内はほぼ混まない状況が長く続いています。

しかし、「眠れる獅子」がようやく、目を覚ましそうです。2015年3月、上野東京ライン開通に加えて、JR東日本が松戸の新・駅ビルを着工しています。同駅の上野側軌道上に人工地盤を構築し、地上7階、最大高さ約34m、延床面積約10,600㎡の新駅ビルを建設します。駅ビルの3階~6階には売場面積約4,500㎡の店舗を設ける予定です。2018年竣工予定。

長年停滞していた松戸駅商業を活性化する千載一遇のチャンスに、松戸市役所も動いています。大きなトピックとしては松戸駅東口の再開発があります。新・駅ビル建設とコラボするかたちで、東口に図書館・プラネタリウム等複合施設を建設する構想が打ち出されました。

近い将来、松戸駅東口がこんなふうになる?

いまの松戸駅東口。通路狭いし段差もあり使いにくい。改良が望まれます

松戸駅を中心とする、まちづくりのグランドデザインも打ち出されています。まだ構想段階ですが、「ようやく良い案が出た」と私は高く評価しています。

いまの松戸は「10年前の川口(埼玉県)」によく似ています。いずれも、川を挟んで東京23区と接する「都県境都市」。人口規模もよく似ています。10年前の川口は、50万都市にも関わらず映画館がひとつもありませんでした。今ではJR川口駅周辺の再開発が進みタワー型マンションが林立、都内に出ずとも「アリオ川口」で映画が楽しめる街になりました。

松戸もその方向に向かって進化していきそうです。今後がとても楽しみですね。

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SKYな街・北千住の躍進

こんばんは、Manachanです。うちの子供たちも春休みに入り、いま柏の実家に泊まりに来ています。ご当地ネタでもある「上野東京ライン」開通記念ブログ第二弾、今回とり上げる街は、「北千住」。

上野東京ラインで利便性が向上したJR常磐線で、いま一番勢いを感じる駅が、北千住。別名「足立区のマンハッタン」。

北千住駅は、常磐沿線の駅という位置づけをはるかに超えた存在です。ここは「東武スカイツリ―ライン」、「つくばエクスプレス」、「常磐線」という三つの郊外通勤路線に、「日比谷線」、「千代田線」、「半蔵門線」という地下鉄線が交差する、都内屈指のターミナル駅。

東京メトロだけでいえば、北千住駅の乗降客数は一日平均57万5428人で渋谷に次ぐ二位(池袋や新宿、大手町より上)というのだから恐ろしい。

都内でも指折りの便利な駅であるにも関わらず、これまでの北千住は、正直、しょぼい街だった・・・マルイが来るまで、百貨店は一つもなかったし、若者は全く寄りつかず、オッサンばかりが闊歩する街だった。

オッサンの街といえば、新橋とか神田とか、蒲田とか錦糸町とか、都内にいろいろありますが、北千住の場合は、それらの駅と比べても街がしょぼくて、客層も一段落ちる感じだった。

そんな北千住の駅前に、2004年、26階建ての立派なマルイができましたが、一階にパリスというパチンコ屋が入居する・・・これぞオッサン北千住クオリティ。

そんな北千住ですが、私にとっては、子供の頃から身近な街。実家のある柏から快速で2駅、わずか17分の乗車で到達できる街。常磐快速から地下鉄に乗り換える際、かならず使う駅でもありました。

同じ沿線という気安さも手伝ってか、「ややオッサン臭いけど等身大の親しみやすい街」というイメージを持っていました。

社会人になってから初めて家借りて住んだ町も、北千住から荒川を渡ってすぐの場所でした(最寄駅は小菅)。住みやすかったですよ。使える銭湯は多いし、商店街は超充実かつ物価は激安(揚げたてのハムカツが50円で食える)、ジャージで街歩いても何も言われない。都内どこに出るにも便利だし、柏の実家にすぐ帰れる・・・

そんな北千住がいま、イメージ一新。若者や学生に人気の街として、にわかに急浮上してきているのです。

東京電機大はじめ、5大学のキャンパスが集結する北千住はいまや、高田馬場・早稲田を彷彿させる「学生の街」。昔の北千住を知る者にとっては信じがたいほど、いまの北千住の街は若々しさにあふれています。

すでに若者向けのコーヒーショップ、ファストフード店、レンタルショップ屋、洋品店、雑貨屋、さらにはオサレ系カフェバーまで続々とできてる・・・我が目を疑うほどの変貌ぶり。不動産や雑誌各社の「住みたい街」ランキングでも、城東城北地区には珍しく、北千住の躍進が目立ちます。

こないだ、子供連れて近所の薬局に行ったら、とある女性向け雑誌に「住みたい街はどっち?下北沢vs北千住」という特集がありました。ついにあのシモキタと肩を並べたのか、すげーな北千住!

北千住躍進の背景には、都内に住む若者たちの価値観の変化があるのかもしれません。不況の時代が長く続き、いまの若者たちも、やれ代官山だ自由が丘だと背伸びするよりも、「身の丈に合った、等身大の親しみやすい街」を選ぶのかもしれません。

いまの都内賃貸ニーズのキーワードは「SKY」だという話もありますね・・・S(下町)、K(快適)、Y(安い)

確かに北千住のみならず、門前仲町とか押上・錦糸町みたいな、城東下町系の街に若者が好んで住むようになったと思います。スカイツリー開業の影響も大きかったのでしょう。城北方面では赤羽や王子とかも人気ですね。こちらも下町系。

SKYのK(快適)には、交通や買物の利便性が当然含まれます。屈指のターミナル駅にして商店街も充実した北千住は、いまや都内最強の「SKYな街」、下町エリアを代表する存在のひとつ。

よく考えれば、もともと北千住がもっていた、宿場町、交通の要衝といった高いポテンシャルの一部が、最近になって花開いているのでしょうね。

神社の縁日にも、最近は若者の姿が多い・・・

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熊谷、小山、土浦…北関東三兄弟対決

おはようございます、Manachanです。昨日は、埼玉県の熊谷まで仕事で行ってきました。

東京から熊谷まで
新幹線⇒所要38分、運賃(自由席)3190円
快速(上野東京ライン)⇒所要73分、運賃1140円

私、わずか35分を節約するために2000円余分に払って新幹線を使うことはないんですが、今回はJapan Rail Pass(JR乗り放題パス)の有効期限が残っていたので、生まれて初めて、新幹線使ってこの区間を乗車しました。大宮から熊谷まで、凄い加速であっという間に到着、さすがに新幹線だと実感。

熊谷の駅に降り立つと、いかにも北関東~な風景が広がっていました。

<<北関東の地方都市らしい駅前>>

<<車窓風景も、ザ・北関東>>

北関東のなかで、この熊谷と、ものすごく良く似ている街が、二つあります…小山(栃木県)と、土浦(茨城県)です。

この三都市は、いずれも東京から60~70㎞圏の中核都市で、新幹線やJR特急の停車駅という共通点があります。東京通勤圏とはいえないけど、首都圏への近さと交通の便の良さを活かした地方中核都市。人口規模、面積、製造品出荷額に商品販売額…どれも似たようなものですね。

以前のブログで取り上げた「千葉、八王子、平塚」の3都市は、東京都心40~50km圏と比較的遠いとはいえ一応はベッドタウンとして成立する距離の都市で、人口密度も3000人/㎞2台ある世界ですが、

「熊谷、小山、土浦」となると都心60~70㎞圏になり、東京に通うとなると在来線の鉄道乗車時間だけで1時間をゆうに超えるので、べッドタウンとしての発展の目はほぼなく、独立した地方都市として生きていかなければなりません。人口密度も1000人/㎞2前後で、全体としては宅地より農地の方が多い世界です。

とはいえ東京に近くてアクセスが良いので、首都圏向けの工業製品や食糧の供給基地、自然環境の安定した内陸部立地を活かした物流センターやIT・コールセンターとしての発展の芽は十分あります。

不動産賃貸経営の目でみると、「熊谷、小山、土浦」はいずれもクルマ社会エリアなので、「駅近」のメリットはほぼなく、「車の利便」を考えた場所選びの方が有効です。敷地内駐車場はもちろん必須で、市の中心部を離れるとファミリータイプなら1戸あたり2台のスペースは必要になります。

但し、新幹線の停車する「熊谷駅や小山駅」は、当該エリアのなかでは特殊な地域です。まず鉄道駅としてのグレードが周辺の駅と比べて別格。たとえば「JR小山駅」のステータスは、隣の「間々田駅」や「小金井駅」とは段違い。新幹線の本数がそれほど多いとはいえませんが、やはり「腐っても新幹線停車駅」の地位は大きいのです。

新幹線駅から歩ける場所は、「東京からの(への)出張ビジネス需要」が局地的に見込めるため、周辺地域と比べると明らかに高い「首都圏レベルの家賃」がとれることがあります。もちろん、地価も高いです。

<<栄光の新幹線駅ステータス>>

上記三都市を比べると、現時点での発展度は「熊谷>小山>土浦」の順になるかと思います。但し、人口動態は「小山市」が一番元気です。これは、同市が栃木県に属している面が大きいと思います。同県のなかでは宇都宮に次ぐ第二の都市で、東京に一番近くて戦略的な位置にあるので、公共投資も小山に投じられやすい。

逆に熊谷の場合、幸か不幸か埼玉県に属し、同県のなかでは下位の都市になってしまいます…

あと土浦は、近隣に「つくば市」という、東京ベッドタウンとして成立する都市ができて、そちらに人口と活力を吸われているのが痛いですね。私は柏の出身で、子供の頃から土浦にはよく行ってますが、当時の土浦駅前は百貨店がたくさんあって立派でしたが、今は痛々しいほど衰退してしまい…ロードサイドの大規模店だけが栄える世界になっています。

ただ、その土浦も、3月14日に上野東京ラインが開通し、東京駅や品川駅まで、中電や特急で頻繁に直通できるようになり、利便性が大いに向上しました。それを活かして、土浦駅前エリアの捲土重来をはかって欲しいですね。

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低レベル廃棄物オヤジの生態

おはようございます、Manachanです。

昨日、いつもの通り、不登校気味な娘とともに、朝9時過ぎに家を出て、小学校に送り届ける(※この子はママの言うこときかないけどパパなら何とかなるので、登校させるのは私の役目なのです…)。

娘の小学校では、担任の先生、保健室の先生、学級主任や校長、副校長、スクールカウンセラーなど、いろんな方のお世話になっています(※毎日、娘を学校まで送り届けるパパなんて他にそうそういないから、顔も覚えられてしまいますよね)

時代の流れなのか世間の要請なのか、今の公立小学校は役所と同じく、すでにサービス業の様相。教員の皆様も保護者の前では「プロフェッショナル・スマイル」を浮かべて、いつも物腰柔らか。

先生方の丁寧な対応に感心しつつ、娘に別れを告げて学校を出る。するといきなり、私の携帯に見知らぬ番号から着信。

「もしもし、鈴木でございます」

「えーっと、あれ?あの物件ある?」

年配男性の声。いや~な感じがする。不動産業界名物、あの「失礼千万な物確電話」ではなかろうか…(※物確とは「物件確認」の意味。REINSなどのシステムに載っている物件がまだ取引可能かを、担当の業者に確認する仕事です)

「物件…もしかして、神奈川県〇〇市の物件ですか?」

「おー?それそれ!」

「まだございますけど…失礼ですが御社名とお名前を教えていただけますか?」

「〇〇開発)」、2秒後にガチャン!(電話を切る音)

またかよ!朝っぱらから、こういう電話、不愉快極まりない。この業界では結構日常茶飯事ですが、特徴は、

・初対面の相手に「ため口」をきく

・自分から名乗らない

・相手の時間とってるのに、礼も言わずにガチャンと電話を切る

この種の失礼な物確電話、相手の声は、ほぼ100%「年配の男性」と相場が決まっています。

私、最近ではこういう電話に慣れてきて、今回、「一言、お礼くらい言ったらどうですか?」と言おうとしましたが、その前にガチャンと切られてしまった…「最後っ屁」かまされたようで気分悪いぜ。

こういう、電話口の失礼な奴らを、最近では「低レベル廃棄物オヤジ」と呼んでいます。

それなりに社会人経験も積んでるはずなのに、こんな低レベルな電話コミュニケーションしかできない不動産オヤジたちは、一体、どんな仕事をしてるんだろう?不動産業者として見聞した人間模様から、勝手に想像してみました。

1)「一発屋」売買仲介オヤジかもしれない

不動産の売買仲介は、億単位の成約を決めれば、数百万~数千万の手数料収入が入ってきます。個人事業の場合、それだけで「一年くらい食えてしまう」額になります。

もっとも、物件金額が張れば張るほど、銀行融資とか社内稟議とか業者間仕入れ競争とか、複雑なファクターが絡んで成約確率は低くなるものですが、ごくたま~に、「偶然に偶然に偶然が重なって」、能力の低い仲介でも高額物件が成約できてしまうことがあります。

そういう「美味しい思い」を一度味わってしまうと、忘れられなくなってしまうのでしょう。「夢よもう一度!」で、我々業者宛てに収益物件情報のFAXを、日々、スパムメールみたいに送りつけてくる者が相当数います。

私が売主から直接仕入れてREINSに載せた物件情報も、どこかで誰かが加工して、あたかも「自社の収益物件」みたいな書き方で、業者間をぐるぐる回ってるんじゃなかろうか…

そういう情報の99%はロクなもんじゃない(兵庫県姫路市の築25年区分ワンルームでグロス利回り6%とか…そんなモノ誰が買うの?)ので、即ごみ箱行き。紙をムダにするのも嫌なので、FAX受信メモリの段階から即、削除したりしてます。

ぶっちゃけ、そんなことしても成約確率は限りなく低いと思うし、よくて3年に1度決まれば御の字なんじゃないかと思うけど、それしか仕事のやり方知らないなら、仕方ないよね。奥さんに食わせてもらってる「一発屋おやじ」も業界には結構多いと聞きます。

2)「物確テレアポ」のアルバイトオヤジかもしれない

世の中には、REINS情報を加工した膨大な物件リストを、アルバイトを雇って電話で物件確認させる仕事があるのかもしれません。

想像するに…何千件ものリストを渡されて、時間900円とかで(あるいは1件あたりいくらで)、いい歳したオッサンが雇われて、耳から脳漿が出るくらい、日々、電話かけまくっているのかも。

そうであるなら、奴らの電話が「ワン切り」みたいな失礼なかたちになるのも、理解はできます。一日何百件、何千件も物確電話かけるのなら、コミュニケーションの時間などかけてはいられませんね。

そういえば、電話口で奴らに名乗らせる時は、大抵、「〇〇開発」みたいな胡散臭い社名を名乗るけど(ま、私の会社だって世間的には胡散臭いでしょうけど…)、それが宅建業登録している会社なのか?あるいはテレアポの会社なのか?そもそも実在する会社名なのか?確認する術はありません。

ま、電話口のオッサンの正体なんてどうでもいいけど…あんなレベルに堕ちる位なら俺は人間やめるよ。

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千葉、八王子、平塚~都心40~50㎞圏の憂鬱と希望~

こんばんはManachanです。

先日、アパート用地の売買仲介の仕事で、神奈川県の平塚市に行きました。平塚は「湘南」エリアということで、内陸で育った私は「海と太陽」を期待してしまいますが、天気は生憎の冷たい雨…それでも、JR平塚駅の南北をくまなく歩いて、楽しかったですよ。

そこで感じたこと、

・駅北口(山側)のアーケード商店街が寂れて、痛々しかった。
・駅南口(海側)住宅街のハイカラな雰囲気と開放感は、さすが「湘南」。

平塚の街を歩いて、私の脳裏に去来した首都圏の都市が二つありました。それが「千葉」と「八王子」。この三都市、人口規模は違えど、いろんな面で似ているのです。

・東京都心から40~50㎞圏に位置し、ベッドタウンとしては遠い部類に入る。
(※平塚は東京からの距離が約60㎞あるが、「JR東海道線」と「大都市・横浜」の存在があるため、実質40~50㎞圏相当になる)

・人口密度が、いずれも3000人/㎢台。

・いずれも長い歴史を持ち、地域の中心地として栄えてきた。

・高度経済成長期に、東京圏の拡大に伴い、人口が急増した。

・かつて「商都」として、周辺地域からの買い物客を集め、大いに賑わった時期があった。

・現在は、中心市街地に以前ほどの活気はなく、活性化が課題となっている。

・東京寄りの近隣都市に、活気を奪われている感もある。
(※千葉⇒船橋、津田沼に流出、八王子⇒立川に流出、平塚⇒藤沢に流出)

・同じ市内で、中心市街地のほか、ロードサイドや副都心と、都心開発の焦点が分散している。
(※千葉⇒幕張ベイタウン、蘇我 八王子⇒南大沢  平塚⇒R129沿い)

・人口増加が止まり、横ばい局面に入っている
(※千葉市=微増 八王子市=横ばい 平塚市=微減)

これら3市は、首都圏にあって東京の都市機能に依存できる面がありますが、「東京通勤圏としてはやや遠い」こともあり、周辺地域の中心地という「地方都市的な側面」も併せ持っています。

たとえば、千葉市の昼夜間人口比率は97.5%。東京圏ベッドタウン各市では平均80~90%位ですが、千葉市はさいたま市や横浜市と比べて都心に遠いこともあり東京流出が比較的少なく、周辺市から千葉市に働きに来る人もいるので、結果的に100%近い数字になっています。八王子市や平塚市にも同様な傾向がみられます。

(※千葉市から東京特別区部への通勤率20.8%、八王子市14.9%、平塚市18.1%…これは千葉県内東京近接部の市川市46.4%、船橋市35.7%、松戸市37.3%、柏市29.8%より低い数字で、東京ベッドタウンのなかでは自立性が高い。平成22年度国勢調査による)

これら三都市は、都市の舵取りとしては難しい局面に来ていると思います。

・日本が人口減少局面に入り、首都圏でも都心回帰が進む中、ベッドタウンとしての発展はもう期待できない。

・後背地の人口が減っているため、商業発展も難しくなっている。

・首都圏の都市間競争のなかで「東京への距離」がネックとなり、若い世代や子育て世代が、より都心寄りの地域に流出しやすい。

・市勢全体は現状維持傾向とはいえ、中心市街地が衰退傾向にあり、停滞イメージにつながってしまう。

私は不動産業者として、アパート用地仕入れの仕事も手がけていますが、千葉、八王子、平塚のような都市こそ、駅前の中心市街地に人口を定着させる意味で、良質な賃貸・分譲住宅の供給は、社会的意義が大きいと考えます。

駅前中心市街地は「市の顔」です。この場所が賑わって、商業地として充実してこそ、「活気ある都市イメージ」を市の内外に打ち出すことができます。

たとえば首都圏郊外において、「立川市」が隣接する昭島市や日野市より知名度が高いのはなぜか?「柏市」が我孫子市や流山市より知られているのはなぜか?それは「駅前中心市街地の力」に他ならないわけです。

千葉市、八王子市、平塚市…各市の勢いは、おおむね維持されていますが、後背地人口は減っています。たとえば千葉市商圏の後背地で、人口が増加傾向にあるのは四街道市くらいで、他は佐倉市、八街市、市原市、大網白里市、茂原市…人口が減る自治体の方が多い。そういう場所ほど、ロードサイド商圏に購買力が流れますので、流入人口によって千葉駅前商業を栄えさせるのは難しい。

となると、千葉駅や周辺2~3駅の徒歩圏に集合住宅を集中させて、人口密度を増やすしかないわけです。いわゆる「コンパクトシティ化」…それが、東京40~50㎞圏都市の衰退を防ぐ決め手になるはずです。

行政が手掛ける「中心市街地活性化」は、往々にして再開発とか、大規模商業施設誘致とか、大きな話になりがちですが、今後はそういうことにおカネをかける余裕も乏しくなっていきます。これからは、

・容積率緩和とか、駐車場附置義務の緩和など、ソフトな施策

の重要性が増してくると思います。特に後者は、市の条例レベルでできるので、今すぐにでもやるべきだと思います。そして、

駅徒歩圏におけるスタイリッシュな賃貸アパートの充実

は、人口増加施策としては一見地味ですが、若い住民を誘致する上でじわじわと力を発揮するはずです。彼らが単身時代、カップル時代、子供1人時代くらいまで対応できるような、賃貸アパートのラインアップを増やせば、人口の再生産にもつながっていくはず。

特に「海と太陽」のイメージに恵まれた「湘南平塚」でそれをやれば、どんどん、若い世代が住みついてくると思います。これぞ町興し!

スカスカ感の目立つ街に…

かっこいい賃貸アパ
ートを増やしたいですね

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