熊谷、小山、土浦…北関東三兄弟対決

おはようございます、Manachanです。昨日は、埼玉県の熊谷まで仕事で行ってきました。

東京から熊谷まで
新幹線⇒所要38分、運賃(自由席)3190円
快速(上野東京ライン)⇒所要73分、運賃1140円

私、わずか35分を節約するために2000円余分に払って新幹線を使うことはないんですが、今回はJapan Rail Pass(JR乗り放題パス)の有効期限が残っていたので、生まれて初めて、新幹線使ってこの区間を乗車しました。大宮から熊谷まで、凄い加速であっという間に到着、さすがに新幹線だと実感。

熊谷の駅に降り立つと、いかにも北関東~な風景が広がっていました。

<<北関東の地方都市らしい駅前>>

<<車窓風景も、ザ・北関東>>

北関東のなかで、この熊谷と、ものすごく良く似ている街が、二つあります…小山(栃木県)と、土浦(茨城県)です。

この三都市は、いずれも東京から60~70㎞圏の中核都市で、新幹線やJR特急の停車駅という共通点があります。東京通勤圏とはいえないけど、首都圏への近さと交通の便の良さを活かした地方中核都市。人口規模、面積、製造品出荷額に商品販売額…どれも似たようなものですね。

以前のブログで取り上げた「千葉、八王子、平塚」の3都市は、東京都心40~50km圏と比較的遠いとはいえ一応はベッドタウンとして成立する距離の都市で、人口密度も3000人/㎞2台ある世界ですが、

「熊谷、小山、土浦」となると都心60~70㎞圏になり、東京に通うとなると在来線の鉄道乗車時間だけで1時間をゆうに超えるので、べッドタウンとしての発展の目はほぼなく、独立した地方都市として生きていかなければなりません。人口密度も1000人/㎞2前後で、全体としては宅地より農地の方が多い世界です。

とはいえ東京に近くてアクセスが良いので、首都圏向けの工業製品や食糧の供給基地、自然環境の安定した内陸部立地を活かした物流センターやIT・コールセンターとしての発展の芽は十分あります。

不動産賃貸経営の目でみると、「熊谷、小山、土浦」はいずれもクルマ社会エリアなので、「駅近」のメリットはほぼなく、「車の利便」を考えた場所選びの方が有効です。敷地内駐車場はもちろん必須で、市の中心部を離れるとファミリータイプなら1戸あたり2台のスペースは必要になります。

但し、新幹線の停車する「熊谷駅や小山駅」は、当該エリアのなかでは特殊な地域です。まず鉄道駅としてのグレードが周辺の駅と比べて別格。たとえば「JR小山駅」のステータスは、隣の「間々田駅」や「小金井駅」とは段違い。新幹線の本数がそれほど多いとはいえませんが、やはり「腐っても新幹線停車駅」の地位は大きいのです。

新幹線駅から歩ける場所は、「東京からの(への)出張ビジネス需要」が局地的に見込めるため、周辺地域と比べると明らかに高い「首都圏レベルの家賃」がとれることがあります。もちろん、地価も高いです。

<<栄光の新幹線駅ステータス>>

上記三都市を比べると、現時点での発展度は「熊谷>小山>土浦」の順になるかと思います。但し、人口動態は「小山市」が一番元気です。これは、同市が栃木県に属している面が大きいと思います。同県のなかでは宇都宮に次ぐ第二の都市で、東京に一番近くて戦略的な位置にあるので、公共投資も小山に投じられやすい。

逆に熊谷の場合、幸か不幸か埼玉県に属し、同県のなかでは下位の都市になってしまいます…

あと土浦は、近隣に「つくば市」という、東京ベッドタウンとして成立する都市ができて、そちらに人口と活力を吸われているのが痛いですね。私は柏の出身で、子供の頃から土浦にはよく行ってますが、当時の土浦駅前は百貨店がたくさんあって立派でしたが、今は痛々しいほど衰退してしまい…ロードサイドの大規模店だけが栄える世界になっています。

ただ、その土浦も、3月14日に上野東京ラインが開通し、東京駅や品川駅まで、中電や特急で頻繁に直通できるようになり、利便性が大いに向上しました。それを活かして、土浦駅前エリアの捲土重来をはかって欲しいですね。

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コメント

  1. 小田原外し解消推進部 より:

    北関東ではないが、小田原も熊谷、小山、土浦と同列に並ぶ。
    小田原市は113.81平方キロメートル、2016.10.1現在の人口が193,401人で人口密度1,700人/平方キロメートル。
    2010→2015年の人口増加率は-2.1%。
    東京駅から東海道線で83.9km、快速アクティーで74分、普通電車で85分(朝通勤時間帯95分)、1490円、東海道新幹線で36分、乗車券1490円+自由席特急券1730円=3220円。
    小田原市内には鉄道駅が計18駅もあるが、車社会的なところもある。
    ただ、小田原の場合、平塚と同様途中に横浜があるので、熊谷、小山、土浦より多少大都市寄りかもしれない。
    関西には姫路~大阪間87.9kmを普通乗車券だけで乗れる新快速が10~15分おきに運行されていて、その所要時間は62分(朝通勤時間帯にも運行あり、所要時間68~72分)。
    関東の高崎、東北、常磐、東海道線にもこのくらい速い快速があれば、熊谷、小山、土浦、小田原も東京まで60分圏内になり、首都圏通勤圏としてもっと脚光を浴びるかも。

    因みに「小田原外し」とは、企業などが首都圏(特に神奈川県)の人口15~25万人程度の市に進出しているのに、小田原市内には進出しないことを指す。
    「小田原外し」の例
    三菱東京UFJ銀行、NOVA、東横イン、ピザハット、三井のリハウス、住友不動産STEP、東京個別指導学院、など。
    三菱東京UFJ銀行は土浦に、NOVAは熊谷、小山に、東横インは小山、土浦にありますね。

    1. mana33chan より:

      なるほど。平塚あたりにあっても、小田原にない全国チェーン(銀行支店、ホテル、飲食、学習塾)って、言われてみれば結構ありますね。小田原は新幹線もとまって便利なのに…

  2. 首都圏の在来線の通勤電車はノロい より:

    新幹線の自由席特急料金を無料化すると、熊谷、小山、小田原が首都圏のメジャーなベッドタウンになるだろうね。
    都心から遠い所からでも、都心へ安く短時間で通勤通学できるようにするべきだ。
    これが、郊外の衰退解消の最善策。

    1. mana33chan より:

      そうですね。無料化は無理でも通勤者向け大幅割引とかやってくれると変わるでしょうね。

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