2011年 6月 の投稿一覧

フィリピンで「川崎物件」を買う

こんにちは。会長のManachanです。

さて、前回の続き・・・フィリピンなど、海外のローカル層向け物件を買う上での、
メリット、デメリットの話ですが、

その前に、フィリピンのローカル物件を買うことが、具体的に何を意味するのか
について、お話しいたします。

前回お話ししたように、日本人がフィリピンの物件を買う時、
多くの場合、マニラ都心部(マカティ)の高級コンドミニアムになります。

一方、今回紹介したのは、やや郊外にあるローカル層向け物件、
TivoliとRhapsodyの2物件ありますが、話を分かりやすくするために、
より郊外に位置する、Rhapsodyの例を挙げて、説明しますね。

都心部のコンドミニアムを買うことの意味は・・・?
東京でいえば、六本木とか麻布、赤坂、青山(3A)みたいに、
日本中の誰もが認める、超一等地で物件を仕込むことを意味します。

この立地を評価するのは、日本人だけではありません。
外国人のビジネスマンとか、機関投資家なども、
東京で物件を仕込むなら、普通、このエリアから探し始めます。

言葉を換えれば、ここtが「世界都市Tokyo」の一等地という、
プレミア感のある立地であるために、
売る場合も、賃貸に出す場合も、世界中の個人・企業をターゲットにできるのです。

フィリピンのマニラ首都圏でいえば、「マカティの超都心部」は、
六本木などと同様に、世界的な視野で、価値を持つ立地といえます。

一方で、マニラ郊外のローカル層物件である、Rhapsodyを買うということは・・・
首都圏でいえば、ちょうど、「川崎」あたりに物件を買うことに相当します。

「川崎」って、結構いい所ですよね?
東京は近いし、羽田空港近いし、横浜にもすぐ行ける。
近くには、「東芝」とか「デル」みたいな優良企業がたくさんあるし、
川崎駅前には、「ラゾーナ」ショッピングセンターもあってとても便利。
「セメント通り」の焼肉は旨いし・・・

首都圏に住む者からすれば、「川崎」なら、普通に「好立地」と認識されるでしょう。
川崎や武蔵小杉の駅近で、築浅で利回り12%回るなら、すぐ売れるでしょう。
それだけ、首都圏ローカルでは評価されているわけです。

ですが、世界的な知名度のある立地ではありません。
「カワサキ」といえば、オートバイは有名でも、都市としての知名度は低い、
海外のお金持ちやファンドとかが、最初に目をつける場所ではありません。

だから、「川崎」に家を買ったら、売るにせよ貸すにせよ、
普通、ローカルな日本人に売る以外に、選択肢はないのです。
ここが、「東京の都心一等地」との根本的な違いです。

Rhapsodyの話に戻ると、
この物件があるのは、Muntinlupa市といって、
マニラ首都圏のなかでも近年開発が進み、結構いい感じに発展しているところです。
国際空港にも近いし、近くには「アラバン」(Alabang)という、副都心もあります。

だから、フィリピン人ローカルのなかでは、結構、評価の高い場所です。
しかし、川崎と同じく、国際的な知名度は、ない立地・・・
ですので貸すにせよ、売るにせよ、フィリピン人ローカル層しか、ターゲットが居ない。
日本語の少しできる外国人が、川崎に家買って、
日本人相手に、大家さんやるようなものですね。

そろそろ、メリットとデメリットをまとめましょう。
ローカル層向け物件のメリットは、以前「副会長たくちゃん」が書いたように、

・低価格で取得できる
・年々、人口の増大する中間層がターゲットなので、出口がとりやすい。
・利回りも都心物件より高い。

しかし、そのことがそのまま、デメリットにもなりうるのです。

・低価格で取得できる⇒金持ち外国人向けに、高価格で転売しにくい
・出口がとりやすい⇒出口が、「フィリピン人ローカルに限られる」ことに注意
・利回りが高い⇒(ま、取得価格が低い分、利回りは高くなりますよね)

これを、どう考えるか・・・
フィリピン人相手に、自分の物件を売ったり、買ったりできるか?
少なくとも、その覚悟がないと、
ローカル層向け物件は買うべきじゃないと、個人的には思います。

しかし・・・私は、ローカル層向けの不動産が大好きです。
曲りなりにも、日本国内で大家やって、いろんな場所に物件持って、
賃貸ビジネスをやりながら、酸いも甘いも、経験しているわけです。
店子さんは、もちろん、「日本人ローカル」ですよね。

それと同じことを、フィリピンという国でやるだけのことです。
日本の国で、大家業を本当に楽しんでいるのなら、
私は、海外でも、ローカル層向け物件を買って、賃貸ビジネスやるべきだと思う。

その方が、「グローバル大家」として、絶対にスキルがつくし、
しかも、賃貸ビジネスを通じて、フィリピンの国や人々に対する理解も深まるし、
愛着だって、しだいに湧いてくるはず。

少なくとも、「超都心に高級コンド」を買うのに比べれば、
良くも悪くも、とても濃密な、異文化体験ができること、請け合いです。
RhapsodyもTivoliも、そういう体験ができる物件だと思います。
ひとつ、やってみますか?
フィリピンの「川崎物件」を買ってみますか?

今日も最後までお読みいただいて、ありがとうございました。

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海外ローカル層向け物件のメリット・デメリット(その1)

おはようございます。会長のManachanです。

先日、副会長の「たくちゃん」が紹介した、「フィリピン・ローカル中流層向け物件」のメルマガ、
ものすごい数の反響をいただいています。
自分でもびっくりする程、メール、メールの嵐・・・どうやってフォローしようかな?

通常、日本人向けに売りだされる、アジア新興国のコンドミニアムは、「外国人向け、都心高級物件」が多いのですが、

今回、紹介したのは、「やや郊外立地、フィリピン人の中流層でも、なんとか手に入る価格帯の物件」ということで、
このコンセプトの物件も、今後、日本人向けに、どんどん売りだされていくのでしょうね。

今回、紹介された、ローカル層向け物件は、二つありまして、
私の視点で紹介すると、このようになります。

☆Tivoli Gardens 

まず立地ですが、マニラ都心部(マカティ)から3km圏内、川をわたってすぐの至近距離。
会員の方がたくさん買っている「アクア・プライベート・レジデンス」にも近いです。
マカティにも、もう一つの都心である「オルティガス」にも簡単に行けます。

物件の周囲は、まだ少し下町っぽいですが、日本人からみればともかく、
フィリピン人からみれば、「全然オッケー」な環境だと思います。
今後、急速に開発されて、近代化されていくんでしょうね。

この物件の特徴は、室内ガーデン、屋外プール、テニスコートなど、共用施設が大変充実していること。
また、ファミリー層向け物件らしく、コミュニティの育成に力を入れていること。
都心近い立地なので、高層階から夜景がきれいなこと。

「フィリピンに生まれ育って、勉強・仕事を頑張って、良い職を手にした人」たちが目標とする住居だと思います。

今年2月、私もTivoli Gardensに見に行きましたが、「自分が住んでも良い、というか住みたい」と思いました。
その時は、第3棟目を売っていたのですが、内覧に来たフィリピン人の数が半端じゃなかったです。
案の定、3棟目は瞬く間に売り切れ、現在売っているのは、4棟目(Iris )になります。
平米単価は、6~8万ペソ(12~16万円)といったところです。

Rhapsody Residence

立地は、マニラの都心部から、12km離れた郊外部になります。
郊外といっても、非常に利便性が良く、国際空港からも、South Luzon高速道路からも近く、
近年、たくさんの産業や商業施設が立地し、非常に賑わっているところです。
首都圏でいえば、ちょうど「川崎」に相当するかと思います。

この物件のウリは、「日本の家」をモチーフにした、特色あるデザイン。
ちゃんと、回遊式の日本庭園(らしきもの)もあり、日本人には、それなりに和める住まいになっているのではないでしょうか。
もちろん、地元のフィリピン人にとっては、「日本という、エキゾチックなスタイル」が魅力です。
日本人が国内で、イタリアやフランスのスタイルを取り入れた分譲住宅を買うのと同じノリですね。

あとは、部屋によってはラグナ湖の眺望があり、テニスコートなども充実。
前出Tivoli Gardensと同様、ファミリー層が中心なので、コミュニティの育成に力を入れています。
フィリピンはカトリック国なので、毎週日曜日のミサ、ハロウィーンパーティー、クリスマスパーティー等々・・・
日本の分譲マンションで、夏場、納涼花火大会をやるのと、似たようなノリですね。
フィリピン人は、家族をとても大切にする人たちなので、コミュニティイベントは必須です。

郊外部なので、平米単価は4~6万ペソ(8~12万円)といったところです。

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ローカル層向け物件は、外国人向け高級物件に比べて、もちろん、メリットもあればデメリットもあります。
私は海外で、ローカル層向けに賃貸をやってますので、この点、実体験に基づいたお話ができます。

詳しくは次回、乞うご期待。

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名古屋懇親会、決定!

おはようございます。グローバル不動産投資家Manachanです。

待ちに待った週末ですが、本業の仕事の方で、来週一杯、シンガポールから上司が来日するので、その準備で結構忙しいです。
たぶん土、日とも、家で缶詰めになって仕事だろうな。
それでも、「松戸に行って旨いラーメン食う」くらいのことは、やりたいと思います。

もうすぐ、7月になりますね。この月、私はかなり忙しく、

7月2日(土)   名古屋で不動産セミナー講演
7月3~8日   シンガポール出張
7月9日(土)   大阪で不動産セミナー講演
7月13日(火)  東京ビッグサイトで不動産セミナー講演
7月16~18日 中露国境近くに出没

これらが済んだ後は、とりあえず、一息つけそうです。

ところで、直近に迫った、土曜日の「名古屋セミナー」・・・
主催者である「リード住宅センター」のホームページにも、すでに宣伝が出ていますね。

すでに30名ほどの予約をいただいていますが、まだ残席に余裕があるため、希望者は、申込をお願いいたします。
電話一本で申し込みできますよ ⇒ 052-350-5065

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・日時:2011年7月2日(土) 13:30~16:30
・会場 名古屋市中村区名駅2丁目41番5号CK20名駅前ビル
    http://s-msj.co.jp/nagoya_map.html
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そして、ようやく、懇親会次第が決まりました。

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お店 【和志 かぶと屋】 http://r.tabelog.com/aichi/A2301/A230101/23029448/
住所 名古屋市中村区名駅3-17-25
電話 052-583-2818
時間 17:30~20:00(予定)
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懇親会という性質上、参加申し込みが必要ですので、こちらもお電話052-350-5065にて、ご連絡をお願いいたします。

当日、私は21時30~22時ごろまでは、名駅近辺に居られると思います。その後、新幹線で大阪に直行して、翌日には関空からシンガポールに向かいます。
懇親会の後に、二次会があれば、ちょっとだけなら参加できそうですね♪

それでは、名古屋・東海地方の皆さま、お会いできるのを、楽しみにしています。
今日も、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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香港口座開設ツアーを終えて・・・

【アジア太平洋大家の会】メルマガ

こんばんは、会長のManachanです。
香港&深圳での、口座開設ツアーから、無事、帰国しました。

今回は、「アジア太平洋大家の会」始まって以来の、海外イベント。会員9名に加え、現地で合流した4名を合わせて、総勢13名の、なかなか壮大なツアーになりました。

私自身、海外で自分の口座をつくった経験はあっても、10名を超える参加者の旅行アテンドや口座開設サポートの経験はなく、本当に何もかもが初めてで、到着した木曜日から金曜日、土曜日にかけて、朝から晩まで、緊張の連続でした。

でも、蓋をあけてみれば、下記のミッションをすべて成功させ、ほっと一息ついています。

・香港BOOM証券の口座開設サポート:7名分
・香港HSBC銀行の個人口座開設サポート:8名分
・香港HSBC銀行の法人口座開設サポート:1名分
・中国招商銀行(深圳)の個人口座開設サポート:8名分
・ミニセミナー講演:HSBCネットバンキングの使い方

海外口座が無事開設できたことは、参加された皆様にとって、大変メリットのある話になったと思います。

なぜなら、それぞれの口座に、信頼のおける担当者がついたからです。

特にBoom証券の、Woodyさん。彼の日本語、なかなか素晴らしいですね。日本語でメール書いて、対応してくれるなんて・・・これは嬉しい誤算。

あとは、HSBC香港のAlexさん(個人口座担当)。彼の奔走に甲斐あって、参加者全員がプレミア口座を開くことができ、これも嬉しい誤算。3カ月後、口座をダウングレードする手続きまでやってくれた・・彼、日本語ができないので、いまいち、皆さんに伝わらなかったかもしれませんが、とても頑張ってくれたんですよ。

HSBC法人口座担当、Winstonさんは、とてもイケメンで、切れ者風でしたね。まだ29歳なのに、すでに米国(NYとLA)の投資銀行で5年間働いた経験を持つなんて、凄すぎます。ですが、日本人の彼女もいた・・・というところに、親近感を覚えますね。

最後は、深圳に渡っての、招商銀行での口座開設。時間はやたらかかりましたけど(ま、中国なので、こんなもんです・・・)、窓口のお姉さんの美貌が素晴らしかったですね。あの笑顔と可愛い仕草で男は皆メロメロ・・・こりゃ、リピーター続出間違いなしですね。

最後に、真面目な話。皆さんの口座開設をサポートする立場からいうと、本当に「想定外」、「ぶっつけ本番」が多かったです。極めつけは、

「日本の会社登記簿の英訳を使ってHSBC法人口座をつくろうとしたら、だめだと言われた」

「そこで、急遽、方針を変更して、香港で会社設立して、それを使って、HSBC法人口座をつくる戦略に転換」

「金曜日の夕方も営業している公認会計士を何とか見つけて、そこにタクシーで押し掛けて、力わざで、法人つくってしまった・・・」

香港も、中国も、世の中の動きが非常に速いので、資産運用も、交渉事も、臨機応変さが求められます。具体的なイメージを言うと、

「これまでの成功体験を一瞬で捨て去る」
「すぐ頭を切り替えて、直観で、うまくいきそうな方向性を見出し、それに賭けてみる」
「ぶっつけ本番でもビビらない、度胸と胆力が必要」

私は中国(大連)での生活体験があるので、その点、ある程度は上手にこなす自信がありますが、まだまだ至らない部分もたくさんあります。

今回、口座開設された皆様も、これから中華圏で資産運用する体験を積むなかで、時間をかけて、この辺の事情も学んでいくことでしょう。

その延長線上に、「グローバル投資家」の道が開けてくるのです。だから、頑張りましょう。これからも一緒に、大いに学んでいきましょう。

またいつか、口座開設ツアー企画したいものです。希望者は、ご返事くださいね。

今日も最後までお読みいただいて、ありがとうございました。

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香港で、プレミア口座をつくろう

こんにちは。会長のManachanです。

「アジア太平洋大家の会」初の海外企画、「香港&中国口座開設ツアー」が、いよいよ間近に迫ってきました。私も現地で、しっかりアテンドさせていただきいます。

海外資産運用の定番ともいえる、香港HSBC銀行では、三種類の口座をつくれます。上から順に、「プレミア口座」、「アドバンス口座」、「スマートバンテージ口座」。

この中で、一番少ない資金で、手軽につくれるのが、「スマートバンテージ口座」ですが、もし可能であれば、「プレミア口座」を是非、おすすめします。

HSBC銀行は、日本を含め、世界各国に支店があり、口座を作れますが、「香港でプレミア口座」をつくることに、大きな意味があります。

同じプレミア口座といっても、「香港HSBC」と「日本HSBC」とのプレミア口座とでは、価値が大きく違ってきます。特に東南アジアやオセアニアでは、「香港HSBC」のプレミア口座保持者が、かなり有利な条件で口座をつくれたり、融資をうけられたりします。

たとえば、ニュージーランド(NZ)在住の会員・外石さんから、耳寄りな情報を聞きました。

・NZのHSBCが、最近とみに、不動産融資に積極的になってきている (※NZでは中国人移民の大量流入により、不動産関連の融資ビジネスが伸びていることが、背景として上げられます)

・NZ HSBCのマネジャーによれば、NZ国内に住所がない外国人でも、「香港HSBCのプレミア口座保持者」なら、3日で銀行口座をつくることができ、かつ、不動産融資も、今の想定なら物件価格の75%まで出る可能性があるとのこと (※もちろん、融資枠は永住権の有無や資産背景にも左右されます)

・しかも、NZ HSBCの提示している不動産ローンの年利が、6ヶ月固定で4.99%、12月固定で5.79%と、大変有利な条件になっている (※年利は時期によって変動します)

以上の好条件は、「香港でプレミア口座」つくった方のみが対象です、それ以下のランクの口座(アドバンスやスマートバンテージ)保持者や、「日本のプレミア口座」保持者には全く適用されません。

プレミア口座は敷居が高く、最低預金額100万香港ドル(1100万円)と言われます。直近3ヶ月平均の預金額がこの線を下回れば、口座維持手数料が月4千円ほどかかります。今後、HSBCから融資を受けて、外国不動産を買うのであれば、信用維持の点でも、最低預金額はキープした方が良いでしょう。

ただ、今はキャンペーン中で、最初の3ヶ月間に関しては、10万香港ドル(110万円)あれば口座をつくれて、プレミアカードもらえます。もちろん、3ヶ月後までに、残高を100万香港ドル(1100万円)にしなければなりませんが、

もしNZで不動産買う気があれば、香港に行った後、NZにも行って、HSBCの担当者にプレミアカードを見せて、口座開設・融資の交渉を有利に進めるのが良いと思います。

NZ現地でのアテンド、口座開設サポートや前準備は、もちろん有料になりますが、会員である外石さんが、「アジア太平洋大家の会」のお友達価格で、引き受けてくれるとのこと。もし興味があれば、私まで連絡いただければと思います。

このメルマガに返信すれば、事務局(aphoc2011@gmail.com)のアドレスに届きますが、私も事務局の一員なので、必ず読みます。

結論・・・HSBC口座は、やはり「香港」で、「プレミア」をつくるのが一番有利で、得をすると思います。

今日も最後までお読みいただいて、ありがとうございました。

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海外不動産を現地人に貸す~その2

こんばんは。グローバル不動産投資家Manachanです。
「海外不動産を現地人に貸す」シリーズ、前回の続きです。

日本人投資家には、まだまだ新しい領域といえる海外不動産投資。今のところは、プレビルド(未完成物件)の売買が中心ですが、
数年後には、自分が買った物件を賃貸に出して、日本から遠隔管理するケースが、間違いなく増えてくるでしょう

私は、オーストラリアの物件を、現地人に貸して9年目という、日本人としては なかなか稀有な経験を持っています。
そこで、その9年間で体験したことを、良いこと、悪いことも含めて、今後皆さんとシェアしていきたいと思います。
今回は、失敗談を交えて、書いていきますね。

【退去時リフォームは、ペンキ塗り替え】

全体的に、空室率の低いオーストラリア。私自身の、9年間の運用経験の中でも、通算の空室率は1%もありません。
ほとんど、「空く」ことを心配しなくても良いお国柄ではありますが、もちろん、退去はありますし、その際の「リフォーム費用」や「広告費」は、大家が負担するのが普通です。

オーストラリアの「広告費」は、日本と比べて安いです。だいたい、「家賃の2週間分+消費税(10%)」が相場。
日本だと、大都市圏でも家賃1カ月分、地方だと2~3ヵ月とるケースもよくあるので、それに比べて、大家さんの負担は明らかに小さいですね。

一方、「退去時リフォーム代」は、それなりにかかります。
日本の賃貸物件だと、普通壁紙を張りますが、オーストラリアでは、壁にそのままペンキを塗るのが普通なので、退去時リフォームは通常、ペンキ塗り替えになります。
それだけ聞くと、安く済みそうですが、実際は、あまり安くないです。とにかく家の面積が広いから、塗る面積も半端ではないですし、
また、ペンキ屋さんの労賃も高いです。業者にもよりますが、時間単価は日本と同じか、それよりもう少し高く感じます。
あと、長く住んでいると、壁に裂け目などが入る場合もありますが、その場合はコーキングを入れて、その上からペンキを塗ってもらいます。

なお、退去にあたって、家主と入居者がもめることは、私の知る限り、少ないです。日本に比べれば、「汚した、傷つけた」の類でもめるケースは、明らかに少ない。
国民性からか、多少汚れていてもあまり気にしないし、入居者も普通に入ります。とにかく慢性的な住宅不足なので、入居できただけでラッキーなのです。
あと、退去した人が、クリーニング代やリフォーム費用の一部を負担することは、一般的ではありません。これらは家主が100%負担するべきものとされています。

【入居時にも、修繕費用はかかる】

日本と同じく、オーストラリアでも、テナントさんが入居している最中に、修繕・修理費用が発生し、家主のポケットから出ていくことは、よく起こります。
私の経験でいえば、水漏れ対応や、乾燥機・洗濯機の交換が、一番ポピュラーです。
あと、入居者によっては、鍵をつけてくれ、フェンスをつけてくれ、エアコンをつけてくれ・・・と、たくさん要求する者がいます。

これらは普通、家主の負担になります。オーストラリアの大家さんは、これらの費用を負担すると、確定申告(Tax return)のとき費用計上できて、お金がいくぶん返ってくるので、
入居者の要求に応じる大家さんが多いのです。でも私みたいに(オーストラリアからみて)海生活の本拠を持ち、豪ドルのサラリーをもらってない者にとっては、
そもそも確定申告してもお金が返ってこないので、入居者の要求を、全部呑むのは正直、難しいです。

【不良入居者に出会ったら】

日本では最近、平気で家賃を滞納する者が増えたそうで、社会問題にもなっています。
私の場合、運が良かったのか、オーストラリアでそういう方々とはお目にかかったことありません。滞納も強制執行もなし。

ただ、エリアによっても状況は大きく違います。私は、それなりに良い立地を選んで買ってきたので、入居者の属性も良いですが、
なかには、街からかなり外れた郊外や、問題ある地域で間貸しする者もいます。そういう地域は、概して属性が良くない入居者が多いし、
滞納はおろか、父親がひどいアル中だったり、牢屋に入ったりすることもあるので要注意。

ただ、家主にとって良いのは、オーストラリアでは、家賃滞納が1カ月以上になれば、裁判所に退去申し立てをできることです。
たいていは、略式裁判になり、入居者は裁判に出頭せず、家主の一方的な勝ちに終わることが多いです。もちろん例外はありますが・・

【管理は、現地のエージェントに任せるべき】

日本の大家さんの多くは、管理会社を使っていると思います。その時、業者さんにお支払いする管理料は、平均すれば家賃の5%くらいでしょうか。
私の感覚だと、3%と聞けば「おっ、安いな」と思いますし、7%とかだと、ちょっと割高に感じます。

それに比べて、オーストラリアの管理料は高いです。だいたい家賃の7~8%から、高いところでは10%もとります。
しかも、コピーとか、FAXみたいな、小さな費用項目であっても、容赦なく請求してきます(たいていは、雑費Sundriesという項目で、一定額を徴収されます)
日本の感覚だと、どうしても割高に感じてしまうので、特に友人に貸した時などは、地元業者に頼まず、「自主管理」することもありました。
いま考えると、オーストラリアにある物件を、日本から遠隔で「自主管理」するなんて、無茶も良いところなんですが、当時の私は、若かったんでしょうね。

結論からいえば、遠隔地からの自主管理はおすすめしません。
デメリットとして、一番大きいのは、地域の家賃相場が分からず、タイムリーな家賃値上げができないことです。

いまの日本では考えられませんが、オーストラリアでは、年々、家賃相場が上がっていくのが普通です。
ですので、賢い大家さんは、6カ月とか、1年とか、期間の短い賃貸借契約を結びます。こうしておくと、契約更新時に、家賃を値上げしやすいのです。
そして、入居者とのタフな値上げ交渉を代行してくれるのが、管理会社なのです。このサービス、使わない手はありません。
実際、彼らに払う管理料なんて、家賃値上げ分に比べれば、大したことはありませんから。

次回に続きます。
今日も、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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海外不動産を現地人に貸す~その1

おはようございます。グローバル不動産投資家Manachanです。

最近、二日連続で、不動産・金融関係のセミナーに出てきました。
東京は、毎日のように、いろんなセミナーが開催されるので、便利ですね。私の場合、セミナーで知識を得るのはもちろん、人脈をつくるために活用しています。

6月8日(水)は、海外金融商品セミナーに参加
6月9日(木)は、フィリピン不動産購入セミナーに参加

ところで私は、東南アジアの新興国、具体的にいうとフィリピンかマレーシアで、中古物件を探しています。
ちょうど日本で中古物件仕入れて、人に貸して賃貸収益を得る、それと同じことを、新興国でやりたいのです。
今のところ、東南アジア(フィリピン)で、2戸、仕入れていますが、いずれもプレビルド(完成前物件)で、数年後にならないと、キャッシュフローが入ってこない(その代わり安く買えますけど・・・)。
ですので、今すぐ、キャッシュフローが入るような物件が欲しいのです。物件を現地人に貸して、「フィリピンペソ」や「マレーシアリンギット」みたいな通貨で、現金を稼ぎたい。

でも本当は、私にとって、現金収入はおまけみたいなもので、実は「アジア新興国での、不動産の運用経験」を得たい。
私は、オーストラリアのシドニーで、2002年8月から、自分の物件をずっと、現地の人に貸し続けています。ですので、すでに9年の運用経験があります。
9年もやれば、良いこと、悪いこと、いろいろ経験できます。オーストラリアですから、もちろん英語力が必要ですし、各種手続き、確定申告なども、全部英語での作業になる。
日本国内の物件よりもラクできる面もありますが、反面、日本では考えられないような苦労や、面倒臭いな思いをすることもある。
でも、良いも悪いも、全部ひっくるめて、自分は「海外の不動産を遠隔運用」するのが好きだということに気づきました。

オーストラリアでの9年間の運用は、おおむね、成功だったと思っています。目の覚めるような大成功ではありませんが、ま、ぼちぼち、うまくいってます。
ですので、その成功体験を、今度は東南アジア新興国という、新しいフィールドで、再現したい。
そのためには、早い段階から、自分の物件を仕入れて、経験を積みたいのです。経済成長中で、変化の速いマーケットですから、なおさら・・・

そこで今回は、オーストラリアで物件を現地人に貸した経験を、皆さんにシェアしたいと思います。

【1.客付けはとってもラク】

オーストラリアは、移民を受け入れている国。人口は、順調に増加しています。
それでいて、住宅の建つスピードが、日本ほど速くないので、物件は慢性的に不足しています。米、英、カナダ、NZ・・・アングロサクソンの国は、どこも住宅不足です。
ですので、空室率は非常に低く、全国平均でも2%程度で推移しています。
その意味でいえば、大家さんにとっては、天国のような国ですね。逆に、入居者にとってはつらい国ですけど・・
(日本は逆に、人口増えないのに、住宅バカスカ建てすぎですよね・・・アジアは、住宅供給過剰国が多すぎます。)

私自身、9年も同国で不動産賃貸してきて、ピーク時には3物件扱っていましたが、入居付けで苦労したことは、一度もありません。本当に、入居がすぐ決まるんです。
不動産屋に頼めば、どこも2~3週間以内に入居付けしてくれます。そもそも、空室期間が極端に短い(数日とか・・・)。
それどころか、不動産屋に行くまでもなく、入居が決まってしまうことも、2回ありました。

一つは、2002年、シドニー都心部のマンションを引き払って、郊外に引っ越そうとした時のこと。
都心で、非常に住宅需給の逼迫したエリアですので、近所で誰かの家が空いたら、すぐ埋まります。誰もが借りるか、買うか、虎視眈々とチャンスを狙っています。
私も、そのマンションを退去しようとした時、同じフロアに住んでいるご近所さんと、立ち話になりました。

「あなた方、引っ越すんですか?」
「ええ、パラマッタ(シドニー郊外の町)に、タウンハウス買ったので、そちらに移ろうと・・・」
「じゃ、空いた家、私たちが借りられますか?」

そんな感じで、とんとん拍子で、入居者が決まってしまいました。まさに不動産屋要らず!

次の話は、シドニー郊外に越してから2年半経った時のこと。私の中国への転職が決まり、家を引き払おうとしていた時、ご近所さんの庭先で、バーベキューをしました。
そこで、こんな話になりました

「あなた方、引っ越すんですか?」
「ええ、中国で働くことになったので・・・家は、誰かに貸そうと思っています」
「その家、私たちが借りられますか?3月から借りたいんですけど・・・」

なんとその場で、賃貸借契約やって、全て一件落着。この国は都心だけでなく、郊外でも余裕で入居決まるのね。

ところで、今のオーストラリアは、永住権を取るのが結構難しく、外国人が永住権なしで買える物件は限られてしまいます。でも、隣国ニュージーランドであれば、永住権ない外国人でも、ほとんどの物件が購入できます。
そして、入居付けの容易さに関しては、オーストラリアと、ほぼ同じ状況だろうと思います。
もちろん、英語力がないと、バーベキューで入居者決めることは難しいでしょうが、それでも賃貸ニーズが旺盛なことは事実ですので、現地エージェントを通じて、短期間で入居付けできると思います。

【2.住宅ローンの支払いは厳しい】

いま、オーストラリアの住宅価格は、概して高いです。
基本、景気良いし、(タイミングにもよりますが)家を買っても値上がりするのが普通なので、皆、無理しても家を買いますし、
それに金融機関の融資も積極的なので、日本で言う、いわゆる激安物件の類はほぼ皆無です。

そして、住宅ローンの金利は高い。
オーストラリアの歴史を通じて、住宅ローンの金利が6%台だったら、「安いほう」です。以前は、15%以上の時代もありました。
しかも、公定歩合が毎月改訂されますので、金利が上昇する局面では、ローンの払いで苦しむ人も多い。というか、ほとんどの国民がローンで苦労します。
自分の家を他人に貸す、大家の立場になっても、住宅ローンの負担感は変わりません。

特に、公定歩合0.25%の上げが、5回とか6回とか、連続して実施される時
は、負担きついですね。
豪州国民、平均的な住宅ローン残高が30万豪ドル(2550万円)、シドニーなど都市圏では50万豪ドル(4250万円)級が当たり前です。
50万豪ドルのローンを抱えた状態だと、0.25%上がっただけで、月105ドル(8900円)の金利負担増。
それが5回連続したら、全部で月525ドル(44500円)の負担増になります。わずか5ヶ月で、月5万円ずつ、多く負担するようになるのはつらい。

私自身も、リーマンショック後、金利レベルが最低水準だった頃、例の郊外物件のローンの払いは、月1390豪ドルでしたが、
今では当時より、金利が2%弱上がっていますので、今の負担は1800豪ドル以上。
それに応じて、家賃を上げられるわけでは、必ずしもないので、この点は、オーストラリア不動産経営のつらいところです。

次回は、入居者トラブルや、日本にない手続き、税制面の話をしますね。乞うご期待。
今回も、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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名古屋の皆さん、待っててね!

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私が講師をつとめる、恒例の「フィリピン不動産購入セミナー」、これまで東京、大阪、上海で開催してきましたが、次回は7月2日(土)、名古屋での開催の大枠が決まったところです。

すでに、主催者MSJ社のホームページには掲載されていますが、文字で書きますと、こうなります。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
名古屋 7月2日(土) セミナーの詳細

日程 2011年 07月 02日(土)
スケジュール 開場13時10分  
13時30分~ 16時30分予定

会場 名古屋市中村区名駅2丁目41番5号CK20名駅前ビル

講師 鈴木 学 (グローバル不動産投資家) 
松丸茂司 (株式会社MSJ 代表取締役CEO)

参加費 2,000円 募集人数 50人
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

そして、地元名古屋の大家さん・投資家さん向けに、株式会社リード住宅センターさんのホームページ等で、順次宣伝されることになっています。

セミナーの構成は、いつもと同じですが、まず私が「世界数カ国での不動産投資経験者」としての視点から、フィリピン不動産投資のメリットやリスクについて説明し、次いでMSJ松丸社長が、具体的な物件の紹介や購入相談・・・という流れになります。

私自身、このセミナーで国内3都市目(アジア4都市目)となる名古屋開催に喜びを感じるとともに、やや緊張もしています。

名古屋エリアには、私自身、区分マンションとはいえ2物件を持ち、馴染みの深い土地です。セミナーのついでに、入居者の方々にお土産贈ったりできるし、早朝から喫茶店に入り浸って、トーストや茶碗蒸しを食べながらくつろぐのも好きだし、名古屋の食べ物は味付け濃くて美味しいし・・・この点はとても楽しみです。

一方で、やや緊張する点といえば、名古屋という土地柄、裕福で地元密着型の大家さんがメインの聴衆になると聞いています。その方々に、ともすれば唐突に聞こえるかもしれない、フィリピンという外国での不動産投資の魅力を、いかに上手に伝えられるか・・・その一点です。

東京でセミナーをやる場合、それこそ、聴衆は全国から集まってくるし(外国人もいる位・・・)、不動産のみならず他の金融商品の投資で成功した人とか、ネットビジネスでの成功者とかも多いですので、フィリピン不動産の「金融商品チック」な魅力について、上手に説明できればそれで良い・・・みたいなノリがあります。

(※ま、フィリピンの不動産といってもプレビルド・・・数年後に建つ予定の物件・・・なので、その本質は、「数年後にちゃんと建って、利益確定できる」という確率に賭けるオプション取引と大差ないのかもしれません。)

しかし、そのノリが、名古屋ではおそらく通用しないでしょう。あくまで、不動産というモノにフォーカスして、それを上手に運用しながら、どのようにキャッシュフロー、或いは転売益を生んでいく。但し、日本にはないリスクも多い・・・みたいな話にしていく必要があるのかなあと、思っています。それを上手に説明できるだろうか?

私は、フィリピンというより、オーストラリアで、現物の不動産を長年運営してきたので、そちらの体験談を中心にした方が、おそらく理解されやすいかもしれないな。

いずれにしろ、頑張ります。そして、名古屋・東海地方の皆さんと会えるのを、とても楽しみにしています。

以上、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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台湾見聞記2~台湾人と起業

こんにちは。Manachanです。
台湾での3日間の滞在を終え、東京に帰ってきました。

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台湾では、連日、早朝から深夜まで、本業の仕事に、プライベートに、飲み食いに、小旅行に、ブログ更新する暇もない位、極めてアクティブに過ごしました。仕事では、わずか1日半の日程のなかで、台湾事業所のトップはじめ、ほとんど全てのマネジャーと話す機会を得ました。ほぼ休む間もなく、会議・プレゼンが続き、我がIT部のプロモーションに努めてきました。声が枯れましたが、近年に例を見ないほど、実り多い出張だったと思います。

金曜日の仕事がひけると、まずIBM時代の元同僚の台湾人夫婦と、美味しいものを食べて、台北の夜を楽しみました。その後は、私の中国語ブログのファンに会いに、台北から電車で一時間余り、新竹の街に行きました。

大都会・台北とは違い、新竹は歩いて回れるような小さな街。城隍廟という、有名な古刹があって、その中にある無数の屋台は、台湾全土に知られたグルメの都。そこから車でわずか30分ほど行くと、そこは美しい緑と水の世界。「内湾」という、小さな集落を中心に、一泊二日の小旅行を楽しみました。

あと、アジア最大のIT見本市Computex Taipeiに行けたのも、大きな収穫でした。

本当に、驚くほど盛大な催し物で、台北市役所近くの「世界貿易センター」の3つのパビリオンだけでなく、そこから地下鉄で10数分行った「南港展覧館」の1Fと4F展示スペースを全部使い切ったほど。日本でいえば、東京ビッグサイトと幕張メッセを全て貸し切るほどの規模かもしれません。私は朝から午後3時半にかけて、全部のパビリオンを回りましたが、歩いた距離も半端なかったです。

仕事柄、日本のIT見本市にはよく行きますが、台湾のは、ちょうど秋葉原の裏町にある部品街が、そのまま展示会場に引っ越したような感じで、猥雑な活気にあふれています。

台湾のIT企業といえば、有名どころではAcer(宏碁)、ASUS(華碩)、BenQ(明基)、Chimei(奇美)、HTC(宏達)、Foxconn(鴻海)などでしょうか・・・

ASUSは、マザーボードのシェア世界一ですし、HTCはスマートフォン製造で世界的なプレーヤー、FoxconnはiPhoneやiPadの製造を含む、EMS(電子機器受託生産)分野で世界一。読者のみなさんも、AcerやBenQのノートPCや、Chimeiの壁掛テレビを使っている人も多いでしょう。その他、ネットワークストレージ(NAS)、ネットワークスイッチ、USBスティック、SDカードやマイクロCDカード、半導体メモリチップ・・・台湾が、ITのハードウェアのほぼ全てを生産していることが、よく分かります。押しも押されぬIT大国ですね。

あともう一つ、日本のIT見本市と大きく違うところは、台湾のIT企業が、海外、特に英語圏市場に目を向けていることです。日本のIT見本市の展示は、ほぼ日本語のみですが、Computext Taipeiの展示物は、中国語はもちろん、英語のものも多く、ブースに英語のできるスタッフを置いていることも多い。そもそも、Computexのパンフレット自体が英語メインです。漢字表記に慣れた私には、かえって分かりにくいけど。

そして何より目をひくのが、出店企業の数が物凄いこと。従業員数人~数十人しかいないような、無名のIT企業が展示ブースを出し、軒を並べていました。その多くは、この10年、20年で、立ちあがったIT企業でしょう。毎年、いや毎日のように、新しいIT企業が立ち上がり、厳しい競争のなかで淘汰され、そこで生き残った少数の企業が、AcerやHTCみたいな世界プレイヤーになる。その盛んな新陳代謝が、台湾IT産業の活気を支えていると思いました。

台湾は、日本に近いアジアの島国で、文化的にも共通点が多いですが、どちらかといえば台湾人の方が楽天的で、気軽に起業する気質を持っているように思います。

20年ほど前、私が台湾に語学留学していた時、台湾人の学生8人と一緒に、ルームシェアしていました。
彼らとは今でも仲良く、お付き合いさせていただいているのですが、学生時代とか、会社に就職する前に、自分のビジネスを始めた者が半分近くに上ります。私も何度か、「一緒にやらないか?」と誘われたものです。ITを使った、大学の卒業アルバムビジネスとかね・・・当時の私には、あまりピンとこなかったけど、もし一緒に事業やっていたら、今頃、大化けしていたかもしれない。

とはいえ、世の中甘くないから、ほとんどは失敗しているんでしょう。台湾は、何の事業をやるにせよ、ものすごく競争厳しいですから。そして、(私からみて)あまり深い考えもなく、かるーいノリで、事業始める者も多いから、たぶん、うまくいかないんだろうな。でも、失敗しても、あまり元手がかかっていなければ、いつでも敗者復活が可能だし、実際、会社を何度もつぶしても、めげずに、何度も挑戦する者も多い。台湾の、こういう社会風土が、経済に活気をもたらしているんだと思います。

かくいう私も、昨年7月、合同会社つくって、自分の事業をはじめました。頑張っていますが、ビジネスですから、もちろん浮き沈みはある。成功するかどうかは、やってみないと、分かりません。でも、かりに成功しなくても、台湾人みたいに、また何度も挑戦すればいいやと思っています。

何とかなるさ・・・今後もずっと、かるーいノリで、商売を楽しんでいきたいと思います。

以上、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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