2015年 9月 の投稿一覧

こんなはずじゃなかった…東南アジア不動産編

おはようございます、Manachanです。

このブログは、不動産投資がメインのテーマですが、ここ数日、他の話題が続きました。初心に返って、不動産の話題に戻りますね。

私がパートナーの坂口と、「アジア太平洋大家の会」を立ち上げた2011年頃、海外不動産といえば「東南アジア新興国のコンドミニアム」でした。特に、東日本大震災がきっかけとなり、日本の富裕層の間で「海外に資産を持ちたい」ニーズがにわかに高まった時期は、まずマレーシアのコンドミニアムがバカ売れしました。次いで、ブームはタイ、フィリピンへと移り、今ではカンボジアやベトナムの物件を買う人も増えてきました。

日本で販売される東南アジア物件の多くは、「プレビルド」とよばれる予約販売です。それも、3~4年後に完成する物件を「先物買い」するスタイルが主流です。私や坂口、そして数十名の会員は、2011~12年頃から、東南アジア各国のプレビルドを買ってきましたが、それが完成する時期は大体2014~15年になるわけです。

遠い海外で、3~4年も後に完成する物件を買う投資・・・買った当時は、何もない、更地だったわけですが、実際、建物が建って引き渡しを受けてみると、この種の投資の、いろいろな課題や問題点が見えてきます。

後知恵ではありますが、いま振り返ってみると、「東南アジアで、数年後を見据えて正しく投資判断するって、むちゃくちゃ難しいなあ」というのが正直な実感。

とにかく、変化が速い!建物ができるまでの3~4年間で、物件周辺の環境が激変してしまうのです。典型的な変化とは、ずばり、「数年後、自分の買った物件の周辺にコンドミニアムがバカスカ建ちまくって、ライバルだらけになる」…こんな感じで。

 

2011年、経済発展著しい東南アジア某国の首都でコンドミニアムをプレビルドで購入。周囲は貧相な低層住宅の広がるなか、超近代的なコンドミニアムが建つ予定。現状まだ更地だが、前途洋々に見える。完成は3年後、2014年の予定。

2012年、現地はまだ更地で、基礎工事さえ始まっていない。デベロッパーは、住戸が全部売れてお金を集めてから工事に着工したいようだが、果たして予定通りに建つのか、少し不安になる。物件周辺では、他デベロッパーによるコンドミニアム開発計画が、次から次へと発表される。

2013年、ようやく、基礎工事が始まる。周辺では、他デベロッパーによるコンドミニアムの工事があちこちで始まってきた。街のあちこちでクレーンがひっきりなしに動いている。

2014年、15階まで完成。しかし、本来ならすでに最上階まですべて完成&引き渡しのはずなのに、予定した工期から6~8か月は遅れている。周辺はすでにコンドミニアムだらけ。こんなに部屋つくって、需要はあるのかと不安になる。

2015年、予定より9か月遅れで、晴れて物件完成&引き渡し。それなのにプールやクラブハウスなど共用施設はまだ工事中で使えない。この状態じゃ、賃貸に出せない。共用施設が完成しても、周囲にライバル物件がむちゃくちゃ多くて、我が物件を選んでもらえるかどうか自信がない。

 

私も物件買ってる、タイ・パタヤを例にとってみましょう。私は2012年にプレビルドで買いましたが、2012~14年にかけてのコンドミニアム建設ラッシュで、パタヤ全域で住戸が大量に供給されました。2007年から通算すると181プロジェクト、6万3千戸の新規供給があったそうで(リンク)、パタヤの人口規模(30~50万人)を考えればまさに供給過剰。特に、パタヤ市街地からプラタムナックの丘を越えて、南側のジョムティエン地区での供給数が凄まじかった。

ジョムティエン地区は、静かなビーチと、あまり賑やかとはいえない中心街があり、そこを少し離れると、「えっ、こんな場所、誰が住むの?」と言いたくなるような何もない地区になりますが、土地の仕入れ値が安いのか、そういう不便な場所ほど、地域の実力に不釣り合いな高層コンドミニアムがバカスカ建ちまくるのが、新興国でよくある現象です。

すると、どうなるか?必然的な帰結は、「二極化」。勝ち組物件と負け組物件の差が激しくなるのです。街の中心部とか、郊外でも人々に選ばれる要素を持つオンリーワン物件に人気が集まり、そうでない物件は賃貸も転売も著しく苦戦するのです。

 

中心部はともかく、ジョムティエン地区で生き残れるコンドミニアムって、全体のどれ位あるんだろう?

pattayamap

 

マレーシアの首都クアラルンプールでも、ここ3~4年、都心部KLCC地域で、驚くべき数のコンドミニアムが供給されました。街のスカイラインが変わってしまうほどの豪快な建ちっぷり。確かに活気は感じますし、都心のコンドミニアムに住む人も増えていますが、問題は、需要以上の戸数が供給されてしまうこと。2013年7月に訪問した当時すでに、KLCCのコンドミニアム空室率は30%といわれていました。今でも続々と建ってますから、空室率はさらに上がっていることでしょう。

すると、どうなるか…都心部の過剰供給で家賃に下方圧力がかかると、それが郊外に波及するのです。

都心部コンドミニアム:想定家賃では貸せないが、下げればなんとか貸せる。

郊外コンドミニアム:家賃下げても貸せない。比較的安いコストで都心部に住めるから、郊外に間借りする意味がそもそもない。

KLCC周辺。確かに発展著しいが、ほとんど人が住んでないコンドミニアムも相当数混じっている。

kualalumpur

日本国内の事例でいうと、2005~07年のミニバブル期に、国内外のファンドが投資用ワンルームマンションを建てまくって過剰供給になった福岡市で、リーマンショックを機に家賃相場が大崩れする現象が起きました。

ミニバブル前は、福岡市都心部(天神、博多など)の相場家賃が月額5~6万円、それを高いと感じる人々が郊外(香椎、大橋など)で月3万円くらいで借りていたものですが、

リーマンショック後は、都心部の家賃が月額3万円台に下がりました。ファンドがお金かけて建てた、新築でオサレなワンルームが余りまくり、需給バランスが崩れて完全に借り手市場になりました。すると、郊外から中心部へ引っ越す人が増えたのです。3~4万の家賃で便利な都心に住めるなら、普通そうしますよね。

その結果、都心部は家賃相場下がったけどとりあえず埋まる。一方、郊外で特色のないマンションは、さらに空室・値崩れがひどくなったのです。西鉄井尻の駅前、「家賃1万円台激安ワンルーム」の募集広告が並ぶ不動産屋はまさに壮観。

 

国・都市は違えど、都心部で物件過剰供給が起こったら、2008年の福岡市と同じ現象が起こるのは明白。クアラルンプールでも、都心部から少し離れた郊外コンドミニアムの入居づけが、特に苦戦していると聞きます。投資物件である以上、想定賃料が下がれば、当然、売却価格も下がらざるを得ません。

もっとも、クアラルンプールの場合は、コンドミニアムに住める財力のない、平屋住まいの庶民が大半を占めており、彼らの経済力が上がれば郊外コンドミニアムにも住んでくれる時代が来るかもしれませんが、そこに至るまで、あと5~10年はかかりそうな気がします。融資組んで買ってる人も多いから、庶民の購買力が上がるまで待ってられない人もきっと多いよね。

マレーシア、タイに限らず、フィリピン、カンボジアなど、いろんな国で、同様の問題が起こっています。個別の事例をみていて、国は違えど、問題の構造は驚くほど似ていると感じます。

 

経済成長が続く東南アジアでも、不動産買うなら物件個別の見極めが大事なのは論を待ちません。将来的には、日本のように、ビッグデータの解析が進んで、「駅力分析」とか、「築年数と駅距離からみた適正相場」みたいなツールが開発され、投資判断もしやすくなるでしょうが、現時点では、まだデータも整備されていません。この面で、もっと日本の投資家のお役に立ちたい、歴史に残る良い仕事をしたいと、常に思っているのですが…

東南アジアの場合、現時点では、「失敗事例から学ぶ」というのが、物件選びを間違わないための、最も有効な方法のような気がします。皆様のお役に立てるよう、こんなセミナーも企画しました。ご興味ある方は是非。

10月9日(金)19:00~ 「海外不動産の失敗事例共有セミナー@東京

 

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めざせ夫婦喧嘩ゼロ!

こんにちは、Manachanです。今日は仕事で、栃木県小山市に行きました。ここは、北関東では珍しく人口が増え続ける繁栄都市。不動産投資の面で私が注目している場所の一つです。

宇都宮線、湘南新宿ライン、水戸線、両毛線、東北新幹線も停まる一大ターミナル駅・小山駅の両側に市街地が広がっていますが、ファミリーに人気のエリアは、駅の東側に多い。特に生活便利で住環境の良い「城南」エリアは子供が増えまくっているようで、下校途中の子供たちの姿、学習塾や英語塾の類をたくさんみました。

子供たちをみていると、思わず、「親御さんの苦労」に思いを馳せてしまいますね。私も子育て、家庭での人間関係に苦労していますので、なおさら…

家族は、それぞれ違う。でも間違いなく言えることは、人の数だけ「苦労」「大変」があるということです。幼稚園、学校、受験競争・・・大人がつくった世界に適応を迫られる子供も大変なら、子供という「理屈言っても分からない動物」に日々向き合いながら、養育という、大きな責任を負わされる親(特に母親)も間違いなく大変。それも仕事や生活、近所の目のプレッシャーがあるなかで、同時並行しながらやらなきゃならないんです。

いま日本の合計特殊出生率が1.43とかで、政治もマスメディアも「産めよ殖やせよ」の大合唱ですが。経済や国家予算のことよりもまず、いま大変な思いをして子育てしている日本の親たちに感謝の一言が最初に出なくちゃならないと思いますよ。

 

子供が生まれると、確実に、男女とも忙しくなります。特に女性は、出産からしばらくの間は、24時間態勢で睡眠も思うに任せなくなります。男性も仕事のほか、「家庭」に相当の時間とエネルギーを費やさなきゃならなくなります。そうなると、かなりの確率で、こんな状態になります。

・お互い一杯一杯で、お互いを思いやる余裕がない。

・(妻の視点)私は大変な思いをして、寝ずに赤ん坊をみているのに、夫が協力してくれない、気づいてくれない、私の苦労を分かってくれない。

・(夫の視点)俺だって大変な思いで働いてるのに、家に帰ると、妻がいつも不機嫌な顔、「あんた、これやってよ」と物欲しそうな顔、見るのも嫌だ。

 

子供の誕生を機に、夫婦とも、これまで、経験したことのない「母親」「父親」という役割を要求され、使ったことのないスキルを、急速に身につける必要に迫られます。

・親としての養育スキル 

・配偶者(夫もしくは妻)としてコミュニケーションのスキル

夫婦どちらも、これまで事前練習なんてしたことありません。しかもスキルなので、すぐに身につくものではありません。頑張ってもなかなかうまくいかないから、当然、フラストレーションが溜まる。優しくコーチしてくれる経験者がいればいいけど、いまの日本、たいてい核家族だから、夫婦ともスキル不足、一杯一杯で余裕がなく、怒声、泣き声が飛び交う過酷な環境のなか、とにかく、やらなきゃならない。お互い、心の中で思うわけですね。

・夫(妻)がこんな性格だなんて、思ってもみなかった

・子供ができる前は、あんなに優しかったのに・・・

 

人間、不満を抱えた状態だと、次のうち、いずれか反応をしがち。

・(相手を思いやって)我慢する→ストレスを溜め込む

・(こらえきれなくなって)爆発する→夫婦喧嘩

子供ができてから、いろんな問題が表面化して、結局、夫婦別れてしまった友人もいます。あるいは、我が家のように、これまで何度も離婚・別居の危機になりつつも、お互い、何とかこらえて、辛うじて関係を維持している夫婦もきっと多いはず。名実とも円満な夫婦って、私の見聞する限り、そんなに多くない。表面的に円満にみえても実はドロドロ、ぐちゃぐちゃ、という夫婦も多い。

何だか、これから子供をつくろうとする若い人たちを、脅しちゃうような内容になりますけど、ただ、子供ができると、かなりの確率で、そうなることを、前もって覚悟しておくのは有益なのではないかと思います。

幸い、今は一昔前と比べて、出産前の母親学級、父親学級の類が充実してきたように思います。そこで、赤ちゃんの養育スキルだけでなく、

夫婦コミュニケーションのスキル

を、事前に学ぶことは大変有益だと思います。例えば、出産後によくあるシチュエーションを選んで、ケーススタディするのはどうでしょう?

「俺が仕事から疲れて帰ってきた時に、妻の不機嫌な顔」

→ どうして、そうなるのかを、男性に考えさせる。

→ そんな時、どうすればいいのか?「我慢」、「怒り爆発」以外の対処法を事前に編み出してもらう。

 

「あんた、なぜそんなこともできないの?と指摘したら、夫がマジギレした」

→ どうして、そうなるのかを、女性に考えさせる。

→ 夫にどんな言葉をかければ、より良い結果になるのかを、事前に考えてもらう。

 

こういう練習をいくつかやっておけば、典型的な夫婦喧嘩や「すれ違い」のいくつかは回避できるのではないかと思いますが、いかがでしょう?

不動産の世界に、「目指せ!満室経営セミナー」があるように、夫婦・子育ての世界に「目指せ!夫婦喧嘩ゼロの円満夫婦」があっても良いと思う。

 

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学校教育という幻想

こんにちは、Manachanです。今日は日曜日、朝から分厚い雲に覆われています。9月中、ずっとこんな天気だから、太陽光パネルの収入も少なそうだなあ。

うちの娘は、昨年末から不登校気味ですが、気楽な自営業の私が、毎朝、学校に連れていっています。最近は2時間目の途中くらいから登校する感じで、とりあえずは小康状態。このままでいいのか、という気も少ししますが、私時代も高校時代、不登校を経験したので、娘の気持ちは大体、理解できます。娘の気質や勉学スタイルに合う、良い学校が見つかればと思って、いろいろ探してはいるのですが…時間かかりますね。

幸い、いまは学園祭の季節。サイエンス系、英語系の特色ある学校のイベントに子供たちを連れていって、とにかく、「何かを感じてもらえれば」と思っています。

 

とはいえ、一面では、「学校でできることなんか、所詮、タカが知れてるんじゃないか」と、冷めた目でみている私もいます。確かに小中学校、高校は、子供時代の多くの時間を使うところであり、我が子たちも少しでも自分にあった、気持ちの良い環境で学んで欲しいという親心はありますが、

子供の成長やポテンシャルの発揮は、結局は自分の「気づき」次第であり、学校の教学方針やカリキュラムそのものに大きな期待はしにくいんじゃないかなあと感じています。たとえば、

「学校教育で全面的な人間性が育まれる」とか、

「日本の学校教育は詰め込み式で創造性や考える力が育まれない」とか、

「日本の学校の歴史教育で自虐史観を教えているから愛国心が育まれない」とか、

そういう言説は、大いに疑問ですねえ。自分の経験からしても、学校時代の教科書で習ったことなんて、いまの自分のスキルや人生観の何%も占めていないと感じます。それよりも、自分が大人になって、責任を伴う仕事で経験したことや、友人やお客様、同僚から学んだことの方が、はるかに、自分の血肉になっていますので。

私の小中学校時代、今よりもっとキツイ詰め込み式の管理教育が行われていたと思いますが、そんな教育を受けたことで、私たち日本人の創造性が損なわれたとは思いません。世界を歩くと、日本発のアニメ、ゲーム、カラオケ、ファッション、食文化が広く受け入れられ、ブームやブランドになっています。創意・創造力豊かな文化だと感じます。

その代わり、ディスカッションしたり、全体的・包括的な仕組みを構想する力は弱いですけどね・・・日本の学校教育を改善すればいくらか良くなるのか、私にはよく分かりません。

 

学校教育に対して、各人、いろんな立場や思い入れがあると思いますが、ビジネスマン的にいえば、

「大人になった時、責任を伴う仕事を社会に多く供給する」のが、いまの大人(経済人)のつとめだと思うし、

「学校は、それぞれの時代に、責任ある仕事をするために必要なスキルセットを育成する場」なのかと思います。

 

今までは、それが「読み書きそろばん」とか「協調性」だったと思うし、今の時代は英語とか、ITスキルが加わってきた感もあります。その他のプラスアルファは、学校それぞれでしょうが…現実的に、学校教育に期待できるのは、せいぜい、その位なのかなあと思っています。

あとは、子供たちが自分の興味分野を伸ばしたり、知的に成長するための「気づき」を得られやすい環境であるならば、私はそれで十分です。

世の大人が学校教育に期待することの多くは、子供にとって「どーでもいいこと」なのかもしれません。何だかんだいって、人間形成のほとんどは、学校の外で行われるんでしょうし。

 

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衰退する母国と私

おはようございます。Manachanです。

私が社会人になったのは、1994年(平成6年)のことです。それから、21年が経ちましたが、この期間中、日本が景気良かった時代はほぼ皆無でした。実感の上でも、また数字の上でも。

私と同世代か、ちょっと下の世代の日本人の大多数は、「好景気を知らない」、「経済成長の実感のない」世代と言って良いでしょう。自分の生まれ育った国・日本が、経済停滞し、所得水準と国際的な地位をずるずる落としていく…不本意な時代しか経験していません。

 

私は、いろいろな奇遇があり、31歳から38歳までの7年間を、海外で過ごしました。うち5年間住んだオーストラリアは、「経済黄金時代」と呼ばれ、2年間住んだ中国は、驚くべき高度成長の真っ只中。私は海外に出て働いたからこそ、「経済が成長する状態」を、勤労者の視点から体感することができましたが、もし日本国内でずっと働いていたら、そんな体験もできなかったことでしょう。

2007年、38歳で日本に帰国した後、しばらくは、ITエンジニアとしてインド企業に勤めていました。間もなくリーマンショックが起こり、勤め先CEOの粉飾決算スキャンダルもあって職が危うくなり、「クビになる前に、転職しちゃえ」と思い立ち、縁あってドイツ企業のIT部長の座に収まりました。

その会社での体験ほど、「日本の衰退」を実感したことは他にないですね。

 

勤め先はドイツ本社の下で、世界60か国以上に事業所を展開する多国籍企業。私は日本と台湾のIT部の部門長を任され、シンガポールにある、アジア・パシフィックのITディレクターにレポートする立場でした。

私の着任当時、日本事業所の社員数は400名余り。アジア・パシフィックでは中国の500名余に次ぐ第二位の規模でした。もっとも、その4~5年前は日本が600名以上で最大規模、中国は300名位しかいない状態でした。その後、急成長する中国にわずか数年で抜かれていたのです。

私の入社後も、中国の事業所は大いに業績を伸ばし、欧州、北米、日本が軒並み頭打ちななか、「成長の機関車」と呼ばれていました。内陸部の地方都市にどんどんオフィスを開設、ITプロジェクトにも事欠かず、部員も増え、常に忙しくしていました。

それを横目に、日本事業所は、高松や札幌の拠点を閉鎖、人員は削減につぐ削減。IT部のプロジェクトは全て凍結、爪に火を灯すようなコスト削減だけが求められました。私のいた3年間で、400名余りの社員数が、280名ほどに減ったのです。早期退職の仕事で人事部は大忙し、我々IT部はリストラされた社員からPCやスマホを回収して、リース会社に返したり、リサイクルする仕事だけが増える・・・

「日本の仕事だけやってても、先細りの将来しかない…」

 

私は海外で長年働いたグローバルプレイヤー。日本に居ながら、海外の仕事も取っていこう、アジアパシフィック全体の仕事に関与していこう、自分の生存領域を広げようと、私なりに努力しました。日本の数少ないITプロジェクトに台湾から部員を呼んで国際プロジェクトにしたり、中国のプロジェクトに日本から参画しようとしたり…

ただ、それはマネジメントの望むところではありませんでした。いくら技術力と経験があっても、「コストの高い日本人をなぜ中国に行かせる?中国で安い人を使ってやれ!」と言われるのが関の山。それでも、コストとベネフィットに基づいた議論ができれば良いのですが、そのうち、マネジメントは自社IT部そのものを廃止し、他社へのアウトソースを検討していることが判明。「お前ら、何もやらなくていいよ。余分な金かけなければそれでいい」と言われてるような気がして、だんだん、やる気を失っていきました。

イケてない職場人生のなかで、一番、ショッキングだったのが、2011年3月の東日本大震災の時…東京の臨海部にあるオフィスは、もちろん大きく揺れました。書棚は倒れる、天井は外れる…そんななかで、IT部の管理するサーバールームは無傷でした。その前年に、耐震補強工事をやっていたおかげです。アジアパシフィック全体が使うサーバーもいくつか、東京にありましたので、結果的に、海外オフィスの社員に大きな迷惑をかけずに済みました。

あの後、首都圏では交通機関は止まるし、輪番停電はあるし、信号は点灯しないし、ミネラルウォーターやトイレットペーパーは品薄になるし、新浦安で被災した韓国人社員を我が家に泊めてあげたりと、暮らしはいろいろ大変でしたが、頑張って毎日出社していました。その数日後です。海の向こうから、

「地震リスクのある日本に、アジアパシフィック全体のサーバーを置いておけない。シンガポールに移す!」

というお達しが・・・

 

「俺たちは、震災でいろんなものを奪われて、そこから懸命に立ち上がろうとしてるのに、お前らさらに奪おうとするのかよ?」

私は抵抗しました。結果からいうと、日本からシンガポールに移すプロジェクトも予算不足で中止になりましたが、

とはいえ、会社の限られたリソースを、成長期待の大きい中国、インドに集中させる方針は変わりません。縮小していくマーケット、日本に投資することを、ドイツのマネジメントが承認する雰囲気でもなく…結局私は、その1年半後、会社を去ることになりました。

多国籍企業のなかで、「日本の衰退」をさんざん痛感させられ、悔しいけれど何もできない非力さを感じた3年間でした。「結局、サラリーマンではどうしようもない、自分でビジネスを興すしかない」と決心するきっかけの一つにはなりましたね。

「お前ら、いつか見てろよ!日本をいつまでも軽視するんじゃねえ。俺たちが、日本経済を復興させるんだからな…」

 

日本に見切りをつけて、海外にお金を出そう、移住しようと、提唱する人もいます。私も財産はかなり外出しして、海外投資で利益を上げていますし、海外で働く能力を豊かに持っています。いくらでもやれる。でも、それだけではつまらない。

自分が東京に出てきて、いくら大成功したとしても、私の地元、(千葉県)柏や松戸や我孫子が、東京や神奈川の人間に馬鹿にされたり、蔑まれるのは絶対に嫌だ。

それと同じ理屈で、日本が今後さらに衰退して、欧米や中国やシンガポールの人間に、蔑まれたり、憐みの目で見られたりしたら嬉しいですか?私たちの先輩方が、戦後、あんなに素晴らしい経済復興を成し遂げてくれたのに、それを維持できずに、ずるずる下り坂しかないなんて、超かっこ悪いぜ。

衰退する国に住んでいるからこそ、我々は、いま景気の良い国の人間以上に、頭を使わなければならない、賢く立ち回らなければならない。

shibuya

 

グローバルプレーヤーになることは必要だし、その中で日本の立ち位置を正確に認識しなければならない。いま話題の安保法案にしても、自分勝手で内向きな理屈は要らない。国際社会のなかで、日本がどういう立ち位置を目指すのか?米国や中国とどう付き合うのか?米国と組む決断をするのなら、日本が衰退する国力をどう上手に使って、具体的にどのようなメリットを米国に与えられるのか?・・・その辺を考え抜けない社会運動や政党なんて、日本に要らない。

同じく、私はビジネスをする中で、いまの日本に対する健全な危機感、冷静な自己認識と、経済復興に意欲を持つ人と一緒に仕事したいと思っています。

 

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不動産屋からみる日本の景気

こんばんは、Manachanです。今はシルバーウィーク。東京を一歩を出ることなく、家族でのんびりしてます。

ところで、S&Pの日本国債の格付けが、また下がりましたね。アベノミクス登場後、もうすぐ3年。大胆な金融緩和と円安誘導で景気浮揚をはかったものの、GDP成長率や税収の面でまだ目に見える効果が上がっていないと、よく指摘されます。確かに、消費税8%に上げた後に2期連続マイナス成長とかあったり、数字的には一進一退に見えますよねえ。

私、東京で暮らしている生活実感からいえば、景気、悪くないですよ。むちゃくちゃ良いわけじゃないけど、小康状態といいますか…品川や新宿でセミナーやった後、居酒屋とかは軒並み満員で予約しにくいし、終電後のタクシー台数も多いし、豊洲のららぽーと行ったら平日でも混んでるし、新幹線よく乗るけど、時間帯を問わず客多いし・・

仕事柄、全国、いろんな土地にいきますが、特に景気良いと感じるのは東京と、愛知あたりですね。名古屋駅の構内は訪れるたびに人が増えてるように感じるし、刈谷、岡崎~豊橋~浜松にかけての工業都市群は円安効果もあり正社員も派遣も増えてるようで、ァパートの入居が軒並み良い。

景気の良さを感じるのは、私が収益不動産という、融資マネーが真っ先に向かう世界で仕事をしているからかもしれません。金融緩和でダブついたお金はまず銀行に溜まります。いま銀行は、貸したくて仕方ないわけですが、手堅い貸し先としては、やはり不動産が上位に来るわけです。東京23区をはじめ、大阪、名古屋、福岡など国内主要都市の不動産価格が上がっているのは、直近の統計数字をみても明らかですが、実際にはもっと上がっている感があります。

マクロな経済状態が良いとはいえないのに、都市部の不動産価格が上がる現象は、世界的によくあることです。日本以外では、たとえば欧州のオーストリアとか、フィンランドなどが、似たような状態だそうです。金融緩和すれば、まず株価や不動産価格が上がる、それで潤った個人や法人が消費や設備投資を増やすことで、実体経済も潤う(トリクルダウン)。アベノミクスも、それを狙っているわけですが、日本経済には構造的な問題があり、東京が潤っても日本全体が潤うのは難しい。

そもそも、アベノミクス効果で不動産価格が上がっている地域ってどこからどこまでなんでしょう?私の肌感覚でざっくりいうと、関東では「東京都心30㎞圏内」でしょうね。

都心から20~30㎞、郊外ベッドタウンの船橋市や柏市でいま何が起こっているのかというと、中心駅(船橋駅、津田沼駅、柏駅)の徒歩圏は目に見えて上がってますが、駅から離れたバス便エリアになると全然上がらない。都心直結の鉄道沿線の駅(南柏駅、東船橋駅など)徒歩圏なら上がるけど、新京成線や東武野田線など、千葉埼玉しか走らない首都圏外周ラインだと、駅徒歩圏でも良くて横ばい。

もう少し都心から離れた40~50km圏になると、「中心駅以外は全部ダメ」になる。それも、千葉~八王子~厚木~平塚ラインが限界ですね。さらに離れて、神奈川県の伊勢原市以遠、千葉県の市原市・四街道市以遠になると、もはや上がりようがないと思います。なぜなら、

・サラリーマンに強い某金融機関の融資エリア外になる。
・いま収益物件をガンガン買ってる中間省略屋さんの買取エリア外になってしまう。

私、友人から「中古RCを高く売って欲しい」みたいな依頼も時々受けます。千葉市あたりなら築が多少古くても、満室想定で表面利回り8~9%出れば東京の中間省略業者に持ち込み売りできますが、同じ千葉県でも東金市や茂原市になると、表面10%出ても買ってくれない。個別の物件内容が良くても、エリアだけでダメ出しされるのです。

じゃ、東金や茂原の収益物件をどこに売ればいいかというと、売り先は、地元の不動産業者くらいしか知りません。彼らも商売なので、思い切り、買い叩かれます。千葉市あたりと比べて、出口が非常に限られるのです。

これ、中間省略屋さんのセイじゃないと思いますよ。彼らは、「金融機関の眼差し」を感じながら仕事してるはずで、「東金・茂原なんて頑張っても融資つかないから買い取れない」という判断なのでしょう。多くの金融機関が、融資エリアを事実上限定している(又はそのような運用をしている)のがそもそもの原因で、せっかく、日銀からあり余るマネーを供給されていても、結局、首都30㎞圏と地方ブロック中核都市しか潤わない構造になってしまっている。

「アベノミクスの恩恵が地方にいきわたらない」とか、「東京ばかり潤って地域格差を助長している」とか、よく言われますが、これはアベノミクスというより、各金融機関の融資姿勢に象徴される日本の経済構造の問題なのでしょう。

物件が東金や茂原にあっても、ちゃんと表面10%回っていれば適正価格で取引され、千葉市物件と同じような融資がつくような仕組みをつくらないと、日本全国の不動産価格が上がるなんて、夢のまた夢でしょう。この構造にメスを入れるのが、政治の仕事、「アベノミクス第三の矢」の本領だと思います。

 

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千葉県戸建リタイアの土地選び

おはようございます。Manachanです。いまタイのバンコクにいます。

今回、バンコクに来た理由は、最近買ったコンドミニアムの引き渡しと、AirBnB運営に向けた内装の打ち合わせです。この辺の事情は、数日後にリリースされるHome’sの不動産投資コラムでご確認ください。

今回は、数日前に書いて大好評だった、中古戸建でリタイアする方法の続編を書きます。

 

【これまでのあらすじ】(マネー相談の原文はこちら)

36歳独身男性、現役公務員、主に預貯金からなる金融資産4000万円超、それを運用してすぐリタイアしたい、2年間の完全休養後はパートをしながら生活費を抑えて余生を送りたい。このような想定でリタイアが可能か?という質問に対し、ベテランFPが、「このリタイアプランは、年金受給前に資産を食いつぶしてしまうので困難。労働収入アップ」を提案。

 

【私が思ったこと】

「36歳で4000万円もの金融資産を持つ人が、リタイアしてパート労働で細々食いつなぎたい」という、わざとらしい設定のマネー相談。FPの自作自演も疑われるなか、その割に分析・アドバイスの内容が余りにもイケてないので、私がブログのネタにしました。

なぜ、違和感を感じたのか?「資産を食いつぶしてキャッシュフローを得るライフプラン」という、伝統的なFPの手法が、私たち不動産投資家のセンスと余りにも違うからなんでしょうね。我々は、土地建物という、「毀損しにくい(価値がゼロにならない)実物資産」を運用して収益を得る人々なので、なおさら、「食いつぶす」という哲学が「ありえね~!」と思ってしまう。

実際、資産食いつぶして余生…というのは辛いし、リスキーだと思いますよ。歳を取って医療費が年々かさむのに、手持ちの資産がどんどん減っていくのは、精神衛生上よろしくないと思うし、不慮のアクシデントで急にお金が必要になったらライフプランが瓦解してしまうと思うから・・・現金という「果実を生まない」資産を想定した発想だと、どうしてもそうなる。

その点、賃貸に出せる不動産を所有していれば、資産価値を食いつぶさずに、賃料収入を生活の糧にできますし、また換金性の良い物件を所有していれば、「不慮の出費」には不動産売却や追加融資というかたちで対応可能。特に日本の不動産は賃料収入主体のインカムゲイン型なのでリタイアに向く。ライフプランにこれ使わない手はないでしょうと正直思います。

lifeplan

 

もっとも、老後の生活資金を捻出する想定である以上、「極力、リスクを抑えたプラン」にする必要はあるでしょう。不動産投資・賃貸経営の主要なリスクは、「賃料収入が得られない」インカムゲインリスク、「資産が毀損・目減りする」キャピタルゲインリスク、「売りたい時に売れない」出口リスクの3つと思うので、そのリスクを極力減らしたい。そこで私が考えたのが、

「都市近郊の中古戸建」を使ったリタイアプラン

 

その心は、

・「土地付き戸建に住みたい」賃貸需要のある地域で、ファミリーに貸すことにより、賃料収入リスクを低減。

・「土地付き戸建を建てて住みたい」購入需要のある地域で、土地相場以下の価格で戸建を仕入れることで、出口リスクも低減。

・土地という、今後何十年経っても目減りしない資産を持つことで、キャピタルゲインリスクも低減。

 

このようなプランは、「土地が安い割に人間がたくさん住んでいる」、「将来も人口があまり減らない」エリア向き(都内23区だと土地代高すぎて成り立ちにくいでしょう)。とはいえ、土地代が坪数万円みたいな激安エリアだと資産性がなさすぎなので、坪20万円くらいは欲しい。

関東圏だと、「千葉県」が最適だと思います。千葉県内の400~800万円位の築古戸建を軸に、土地代やや高くなりますが「埼玉県」や、より安いものは「茨城県」を組み込んだ、「東関東ポートフォリオ」で万全な老後ライフサポート体制をつくっていきたい。

では、千葉県内でどのような中古戸建を選べばいいのか?…が、今回のブログのテーマです。まず、前提知識として知っておきたいのは、

・千葉県は、東京に近くて便利なエリアほど、人口が多く、土地代が高い。

・東京からの時間距離に比例して、近い順から、「1)首都圏分譲マンション適地」、「2)郊外賃貸アパート適地」、「3)郊外戸建適地」の3リング構造になっている。

1)首都圏分譲マンション適地とは、「新築マンション採算ラインの坪100~120万円で分譲できる」地域で、千葉県内でも東京近接地域に限られる。具体的には、千葉駅~新鎌ヶ谷駅~我孫子駅ラインから都内寄りの駅徒歩圏。ほぼ「国道16号線の内側」に相当。このエリアでは、「賃貸アパート」も「戸建」も、全ての需要がある。坪単価の目安は40万円以上。

2)郊外賃貸アパート適地とは、「新築マンションは建たないけど、人口と賃貸需要はそれなりにある」地域で、国道16号線の外側であっても、確立した既存市街地や、ロードサイド店へのアクセスが便利なエリアならOK。佐倉、成田、市原、木更津、東金、茂原の市街地とか、大網の駅近などが該当する。坪単価の目安は20~40万円。もちろん、戸建用地としても成立する。

3)郊外戸建適地とは、「新築マンションも経たず、賃貸需要も乏しいけれど、実需型戸建エリアとしては十分成立する」地域で、千葉県内の広いエリアが該当する。四街道や酒々井、印西、富里、君津、佐原などの小さな街、成田駅から少々離れたバス便エリアでも、戸建を建てる需要が十分あればOK。坪単価の目安は10~20万円。

・それ以遠は、田舎で需要・資産価値が乏しい。

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私の提唱する、千葉県築古戸建を使った「資産保全型、安心ライフプラン」では、

・「1.首都圏分譲マンションエリア」、「2.郊外賃貸アパートエリア」、「3.郊外戸建エリア」を、バランスよく組み合わせて、ポートフォリオを作る。

・「1.首都圏分譲マンション適地エリア」(船橋市、柏市、千葉市など。埼玉県内でも可)で、坪40万円までの土地付き築古戸建を土地値かそれ以下で買う。出口のバイヤーとして、分譲マンション業者、賃貸アパート業者、戸建業者の3つが存在するので、安心度が高い。

・「2.郊外賃貸アパートエリア」(佐倉市、成田市の中心地近くなど)で、坪20万前後の土地付き築古戸建を土地値かそれ以下で買う。出口のバイヤーとして、賃貸アパート業者、戸建業者の2社が存在。

・「3.郊外戸建エリア」(富里市、君津市など。茨城県土浦以南も可)で、坪10~15万円の土地付き築古戸建を土地値かそれ以下で買う。出口のバイヤーとしては戸建業者を想定。

 

なお、土地仕入れにあたっては、将来時点で住宅を壊して更地にすることを想定しているので、下記に留意する。

・敷地延長や袋地を避け、前面接道が4m以上の土地を選び、壊した住宅の運搬の人件費を節約する。

・敷地内に大きな立ち木のある物件は、撤去費用が高いので避ける。

 

なお、「首都圏分譲マンションエリア」など、付加価値の高い土地に関しては、

・「建ぺい率60%、容積率160%」かそれ以上の土地を選び、戸建業者だけでなく、アパート・マンション業者にも売れるようにする。

このモデル、かなり安全度が高くて、ライフプラン、老後資金づくりに最適だと思うんだけどなあ・・・

 

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シンガポールってそんなに凄いの?

こんばんは、Manachanです。いま成田空港で、バンコク行きのフライトを待っています。

広い千葉県内を電車移動している時い、元国会議員、田村耕太郎氏氏のメルマガ「シンガポール発 アジアを知れば未来が開ける!」読んでました。日本人のチャレンジ精神を鼓舞したいという作者の気持ちはよく分かるし、部分的には納得できる面はありつつも、全体的な論調にはかなりの違和感を感じております。

 

私は外国事情に疎い日本人相手に、「日本だめぽ、外国すげー!」的な言論活動やってる人がどうも性に合わなくてねえ…

 

私は、外国(オーストラリアや中国)で、現地採用ITエンジニアという泥臭い仕事で叩き上げてきた人間。海外生活を通じて、今まで気づかなかった「日本の良さと、凄さ」を感じてきた人間です。

もちろん、日本のイケてない部分、古臭い部分、グローバル政治経済にうまく対応できてない部分、多々あると思います。これまで何千年にもわたる、人々の営みの結果として存在する日本の社会風土が、いま求められている変化と相性の悪い面は当然ある。英語が苦手なこと、移民を受け入れるのが苦手なこと、システム的なアプローチが苦手なこと等を含めて…

但し、それは几帳面で製造業に向く、現場力が強い、器用に対応する力が強い、創造性豊かでブランド価値を生み出す力が強い等といった日本の強みと、表裏一体だと思います。

だからこそ日本のイケてないところだけ抜き出して、ダメダメ強調しても、全体像みえてる議論とはいえないよねえ。

 

先程のメルマガに戻ると、私からみて到底「すげー」とは思えないことを、いかにも「すげー」書き方しているのが、いまいちだな~と思う。たとえば、

 

・英語、中国語ができるのが、そんなに凄いの?

この人、日本人が日本語だけしかできないと決めてかかってませんか?

日本には、少数派かもしれないけど、英語も中国語もできるビジネスマンがいますよ。私もその一人…「シンガポール人は子供の頃から英語、中国語ができる」と言われても、別に驚かないし、彼らと英語や中国語で長年ビジネスやってきたから、彼らの「実力」も大体分かる。

シンガポール人や、華人系マレーシア人。英語が公用語だから、当然、英語はネイティブorビジネスレベルでできる。でも中国語は達者にしゃべれても書けない、読めない人多いよ。それ考えると、ビジネスで使えるのは英語だけという人が大部分じゃないの?

 

その他にも、

-シンガポール人が英語できるから、日本語だけしか分からない日本人には入ってこない情報がどんどん入ってくるとか、

-シンガポールには世界中の優秀な人がどんどん入ってきて切磋琢磨してるから日本人とレベルが違うとか

そういう面も確かにあるかもしれないけで、等身大のシンガポール人と長年付き合ってきた私からすると、買い被りすぎじゃないかなあと思う。

 

確かにいま、アジアでトップレベルの所得水準を誇る国となったシンガポールは、「今風の国」というか、「グローバル経済にうまく適応した国」だと思います。独立50年間で、あそこまで発達した経済を創り上げた指導者と国民は、掛け値なしに大したものだと思う。

でも、つい25年前には、日本も絶頂期で、今のシンガポールと同じことを言われてたんだよ。戦争で焦土となった国から、よくも短期間で復興して、世界に冠たる経済大国になったものだ・・・みたいな称賛の声が世界中から上がって、オーストラリアみたいな英語圏の国でも、日本語を学びたい人がむちゃくちゃ増えて、「ツナミ」と呼ばれる現象が起きたほど・・

いま考えると、日本の社会風土が、当時の世界経済の状況にぴったり合ってたんだよねえ。今は、日本のバブルがはじけた他に、英語必須のグローバル経済に加え、中国が製造業大国としてものすごく伸びる時期・・・日本には相性悪いよねえ。でも、こんな短期間に、日本社会の根幹が変わったわけじゃないと思うのです。

今は、シンガポールみたいな国が有利。経済成長中の東南アジアに位置する上に、英語圏でかつ、中国語リテラシーも高い、近代的なビジネスインフラと住環境が充実・・・金融業や多国籍企業のアジア本部の立地としてうってつけだよねえ。

しかし、確実にいえることは、「シンガポールの栄華」が、未来永劫には続かないということです。シンガポールの個性、お国柄が、グローバル経済社会の要請とぴったりマッチしなくなるか、あるいは強力なライバルが現れて、シンガポールが提供している機能がコモディティ化して、以前のようには稼げなくなる時代が、そのうち来ると思います。

シンガポールから学べる部分は学びつつも、同国の旬な時代がいつまで続くのか?見守りたいと思います。

 

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世界一住みやすい街バンコクへ…

おはようございます。Manachanです。

「住みやすい国ランキング」、「住みやすい都市ランキング」とか、世の中たくさんありますよね。たとえば、

英モノクル誌で、東京が世界一住みやすい都市に
住みやすい国ランキング、シンガポールがトップに。Internation調査

これって、話のネタとか、アクセス数稼ぎには良いですけど、実利的な意味はないと思います。調査機関によって順位が全然違う上に、一人ひとりの嗜好も違う…という真っ当な指摘もありますが、それ以前に、

一人当たりの医療施設とか、公園の面積とか、生活利便施設の数とか、犯罪発生率とか、そういうものを基準に居住地を選ぶ人間はほとんどいない。

と思うからです。たとえば、日本の都道府県で住みやすいランキングの類が昔からあって、北陸地方の福井県、富山県、石川県がいつもトップクラス、首都圏の埼玉県や千葉県がいつも最下位クラスの定番なのですが、

じゃ、ランキング上住みやすいからといって、埼玉や千葉の人間が北陸に移住するのか?というと、話は全然別で、いまこの瞬間にも、北陸出身者が首都圏に移住して、埼玉県民や千葉県民になっているはずです。

1999年に、経企庁の「豊かさ指標」で最下位になった埼玉県の土屋知事が猛烈な抗議を行い、このランキングは翌年から発表されなくなった…という話もありましたね。

 

ま、そんな感じで、住みやすいランキングの意味はなく、一人ひとりの考えが大事だと思うのですが、私にとって、住みやすい街とは、どんなイメージなのかというと、笑っちゃうくらい機能的、物質的な基準でして…

・買い物が超便利。徒歩10分圏内で生活に必要なものが全て揃う。
・交通が便利。国際空港や鉄道のターミナル駅が近くにあって、世界中どこにでもすぐ行ける。
・物価が安い(月5万円くらいで便利な場所に家借りられるイメージ)
・外食の選択肢が豊富で、安くてうまい(東~東南アジアの都市は、どこも合格。南欧やトルコもOK。)

逆に、それさえあれば、公園とか福祉とか環境とかは二の次でいい、というのが私の感覚。便利な都会に住んで、交通機関使って自然豊かなところに行けばいいだけだもんね。

治安面だって、私は男なのであまり高い要求はありません。世界中の恐い場所たくさん行ってるので免疫もできてしまったし…

衛生面だって、バックパッカー上がりの野郎ゆえ、あまり高い要求はありません。ゴキブリが出るような小便臭い安宿にも平気で泊まれてしまいますし…あと、胃が丈夫で、新興国・途上国で屋台メシを手当り次第食っても、お腹を壊したことが人生で2回しかないので、この面での要求水準も高くありません。

日本語や英語が通じる…必要もありません。世界中どこに住んでも、私はしばらくしたら現地の言葉覚えて馴染んでしまう体質の人間ですので。

一方で、私は時間がない人ので、「買いたいものが、すぐそこで手に入る」、「行きたいところに、すぐ行ける」という意味での利便性はとても大事。こういう条件がなければ、いくら自然豊かで社会資本が充実してても、暮らせません。

 

上記の視点から、私にとって世界一住みやすいと思う街は、

タイのバンコク

です。とにかく便利ですもん。街中、どこを見てもコンビニだらけ、ATMマシンだらけ、スーパー、デパートたくさん、消費物資は豊富。電車もある、タクシーは安い、国際空港はワールドクラス。それに、ローカルめしはうまい、安い!

近隣諸国の首都、ヤンゴンとかプノンペン、ハノイあたりに比べても、生活利便性は雲泥の差ですね。シンガポールも便利ですけど物価はバンコクの方が断然安い。クアラルンプールやマニラあたりは魅力的ですが、便利さや、安くてうまいローカルめしの豊富さではバンコクに軍配があがる。

東アジアだと、東京、福岡、香港、台北あたりが好きですけど、バンコクの利便性はどの街と比べても遜色ない上に、物価の安さは群を抜く(余談ですが…バブル時代の東京より、今の東京の方が断然住みやすいと思う私。)

私にとっては、至高の価値を持つ都市・バンコクに、今晩、行ってきます。明日はバンコク市内ラチャダーの土地局で登記してきます♪

 

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築古戸建でリタイアする方法

こんばんは、Manachan@家族と北海道ファームステイ中です。昨日、ネットで読んだマネー相談記事が面白く、私も思うところがあったので、ブログ一本書いてみます・

36歳公務員、貯蓄4000万円。今からリタイアできる?
大まかな内容と、ポイントを箇条書きしますね。

・相談者は大阪在住の36歳男性、公務員、独身。
・4000万円以上の金融資産(貯蓄、ETF等)あり。
・仕事がつらいので退職、セミリタイアしたい。
・退職後は2年間休養、その後は至近の運用と60歳までのパート労働で、生活費を切り詰めて暮らしたい。
上の相談に対する、業歴26年のベテランFPからの回答は次の通り、

・このプランだと、年金受給前に生活費が底をついてしまう。
・2000万円を年2%(インフレ調整後)で運用し続けられれば良いが、それは相当ハードルが高いと言わざるを得ない。
・アドバイスは労働収入アップ(退職時期を延ばす、パートの年数を70歳まで延ばす等)

 

これ読んで、私が思ったこと、

・「お金のプロ」のアドバイス内容が、「労働収入アップ」じゃあ、発想があまりにも貧弱ではないの?
・そもそも、仕事が辛くてやめたい人に対して、労働収入アップのアドバイスは酷ではないか?
・せっかく、4000万円もの資金があるのに、「資産運用」にもっと軸足を置いた提案はできないの?
・なぜ、年2%の資産運用が難しいと思うの?収益不動産使えば簡単じゃん!

 

そこで私が、不動産を使った「Manachan的ソリューション」を考えました。不動産といってもいろいろありますが、この相談者に一番合う、リスクを抑えた投資方法だと思うのが、

・千葉県など都市近郊で、築25~35年位の土地付き戸建を、600万円くらいで3戸買う。
・それぞれを月5万円位で賃貸に出す。
・築がさらに古くなり、入居づけが厳しくなったら、古家付土地として、業者に600万円くらいで売る。
・売れたら、資産を組み替える(築25~35年位の戸建を新たに買って賃貸に出す)

 

たった600万円で、どんな戸建が買えるのかと、都会人の皆様は不思議に思うかもしれませんが、そこは、千葉県出身の私に聞いてください。都内、神奈川、埼玉では厳しいでしょうが、地価の安い千葉県なら、例えばこんなポートフォリオを組めます。


・シティ派戸建・・・船橋市、柏市、流山市あたりの東京近郊地域、駅からバス便のやや不便な立地で、土地25~30坪付きの築古戸建が600~800万円で買え、地元ファミリーに月5~7万円に貸せます。

・田舎派戸建・・・八街市、富里市、大網白里市あたり、東京通勤圏を外れた立地とはいえ、駐車場さえあればファミリー賃貸がつく場所で、30~60坪土地付き戸建が400~600万で買え、地元ファミリーに月4~6万円で貸せます。

 

【柏市戸建(豊四季駅徒歩10分)の例・・・リタイアに理想的な土地値以下物件】

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シティ派、田舎派とも、「戸建用地として売却できる場所」で「土地値で買う」ことがポイントです。たとえばシティ派の船橋市、柏市あたりでは、バス便立地でも戸建用地の需要は旺盛、かつ坪20万円以上で売れますので、25~30坪あれば700~800万円で売れる。田舎派でも八街市や大網あたりの戸建用地なら坪10万円以上はつくので、30~60坪の土地の売却代金は300~600万になる。

つまり、土地値で買うから、資産の目減りはない。かかるとすれば、撤去費用ですが、木造なので100万円くらいで済みます。道路づけが良く、大きな庭木がなく、撤去費用が安上がりな物件を選んでおくのがポイントですね。あと築古戸建は固定費がベラボーに安上がりなのが魅力。マンションと違って月々の管理費修繕費はかからないし、建物が法定償却年数を終えていれば固定資産税は土地分だけなので激安。

千葉県、茨城県あたりでは、不便でも土地付き戸建に住みたいファミリーは多いし、需要は根強く、末永い。かつ、一旦入居がついてしまえば、入居期間は長期に及ぶ特徴があります。

 

投資できる金が2000万円あれば、どんなものが買えるでしょう。たとえばの話

・千葉県柏市でシティ派戸建を700万円で購入、月額家賃6万円で現況賃貸中
・千葉県船橋市でシティ派戸建を700万円で購入、月額家賃6万円で現況空室
・千葉県富里市で田舎派戸建を400万円で購入、月額家賃4万円で現況賃貸中

 

というポートフォリオが組めたとすれば、

・物件代金 1800万円
・購入時費用 200万円 (仲介手数料、登記代、入居広告費等)
―――――――――――――――――――――――――――
合計 2000万円

 

月々の収入は、3戸とも入居ついたとして、

賃料 16万円 (6万+6万+4万)
‐ 経費率 20%⇒3万2千円 (管理費+固定資産税=10%以下、保険代、修繕費用を多めにみても20%で十分)
‐ 資産組換えの積み立て 10%⇒1万6千円 (将来、戸建売却の際の撤去費、新たな戸建取得費用に充当)
――――――――――――――――――――――――――――
ネット月収 11万2千円

 

3戸中、いくつかが空室になっても、残りの物件から家賃は入ってきます。

3戸中2戸入居の場合 ⇒ 7万~8万4千円
3戸中1戸入居の場合 ⇒ 2万8千~4万2千円

 

もともと、2000万円の投資資金を投じているわけですから、

3戸中3戸入居の場合 ⇒ ネット年収 134万4千円 、運用益 6.72%
3戸中2戸入居の場合 ⇒ ネット年収 84万~100万8千円、運用益 4.20~5.04%
3戸中1戸入居の場合 ⇒ ネット年収 33万6千~50万4千円、運用益 1.68~2.52%

例のベテランFPは、「運用益2%を続けるのは相当ハードル高い」と言ってましたが、戸建賃貸モデルでいけば、たとえ3戸中2戸が空室続きでも、2%以上の運用益はラクラク出るのです。

 

リスクとしては、何があるのでしょう。

・自然災害や火災による物件全半壊、毀損リスク・
 ⇒保険でカバーできる面が大きいし、たとえ全壊しても土地の価値は残るから、損失出さずに出口取れる可能性が大きい。

・入居がつかないリスク
 ⇒入居づけ困難なら更地にして売却すればいい。

・入居者とのトラブルのリスク
 ⇒管理会社、家賃保証会社、保険の活用でかなりの部分はリスクヘッジできる。

・更地にしても売れないリスク
 ⇒宅地としての需要がある限り、少なくともマーケットに見合う価格まで値下げれば必ず売れる。計画的に売却を進め、売り急がないことが肝要。

・インフレリスク
 ⇒インフレ局面で土地と家屋を所有していれば強い。額面家賃の目減りはある反面、不動産価値(売却時価格)が上がる可能性が大きい。

・金利上昇リスク
 ⇒そもそも融資組んでないのでリスクはない。

・相続税リスク
 ⇒都市郊外や田舎で、評価額が土地値だけの物件なので、よほどの戸数がない限り相続税かからない。

 

私思うに、最大のリスクは、「相談者本人が、賃貸経営をやろうとする気になるか?」だと思います。もし、彼がやる気になり、私のアドバイスを聞いたならば、100%に近い確率で、彼のリタイア計画を成功させられると思います。

もう少し、戸数と家賃収入が増えれば、もはや時間を切り売りしてパート労働なんかやる必要ない。賃貸経営者として食っていけると思います。

 

続編もお読みください→千葉県戸建リタイアの土地選び

 

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北海道ファームステイ

おはようございます、Manachanです。娘ソフィアの10歳の誕生祝いも兼ねて、北海道・中富良野でファームステイしています。

5月のゴールデンウィークでも家族でここに来たのですが、今回、9月の北海道は収穫時期でいろいろ体験できて楽しいですね。

 

まず、搾乳体験

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乳の手絞り…四つある乳房からは生暖かい乳が噴き出す。手絞り楽しいけど手が疲れてきますね。

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10分以上じっとしていると母牛も我慢できなくなり、搾乳機の登場。機械使うと、断然早いですね。

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約8リットルの乳を出したあと(これでも少ないほう・・・)、1.5リットルの哺乳瓶にとって、生後3週間の子牛「ももたろう君」に与える。

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次に、スイートコーンの収穫

トラクターに乗って、畑に移動

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約21~22本取ると、ちょうど10㎏くらいになります。

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最後に、ジャガイモの箱詰め

北海道品種「きたあかり」と「インカの目覚め」をまとめて箱詰め。どちらも美味。

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一休みして、次は乗馬コースに行ってきます。

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