2014年 3月 の投稿一覧

新興メコン3都物語 ~ヤンゴン、プノンペン、ビエンチャン~

Manachanです。香港+台湾+東南アジア3ヶ国10日間出張を経て、東京の我が家に帰ってきました。今回の日記は、活気あふれる東南アジア3都市の話題でいきますね。

2015年末の経済統合に向けて話題を集めるASEAN(東南アジア諸国連合)のなかで、経済的に一番後発で、これから本格的な工業化が始まりそうな国として挙げられるのが、「新興メコン三ヶ国」とよばれる、ミャンマー、カンボジア、ラオス。

この三ヶ国は、東南アジアの大河「メコン河」に沿い、すでに工業化に成功した「タイ」を取り囲むかたちで存在します。そのタイでは労働力不足や賃金上昇の問題があり、労賃水準がタイの2分の1~3分の1といわれる、新興メコン三カ国への工場進出が進んでいます。

各国を代表する都市といえば、ミャンマーはヤンゴン(注.首都はネピドー)、カンボジアはプノンペン(首都)、ラオスはビエンチャン(首都)。…いずれも外国企業の投資が活発化し、経済発展著しく、地方からの人口流入、交通量の爆発的増加、商業施設の相次ぐ建設が目立ちます。

今まさに勃興中の3都市を、最近、訪れる機会が増えていますので、私の視点で、ざっくり比較してみます。

【文化的にいうと…】

食文化とか、国民性、宗教、言語・・・いろいろな側面がありますが、この三ヶ国を比べると、カンボジアとラオスが比較的似ていて、ミャンマーがちょっと異色、という気がします。

東南アジアのなかで、ミャンマーはインドに一番近く、その影響を深く受けているような気がする。食べ物からして、カレー中心だし(※ミャンマーで食うカレーはすげー旨い!あれ毎日食えたら天国ですね♪)。

一方、カンボジアやラオスは、カレーあまり食べなくて、野菜たっぷり入れたライスヌードルとか、卵焼き乗せたチキンライスとか、パパイヤサラダとか、さっぱりしたものが多い、なんとなくベトナム料理に近いかな。あとは、フランス領だった時期も長いから、バゲットとか当たり前に出てきますね。カフェとかも多いですよ。

あと、カンボジアやラオスでは、緊張感のない顔して、いつもニコニコしている人が多いけど、ミャンマーはもう少し、険しい顔して生真面目っぽい人が多い。ま、だからといって、ミャンマー人がカンボジア人より勤勉だとは一概には言えないんだけれど…日本企業は、労働力としては、ミャンマー人を一番好みそうな気がします。

【経済的にいうと…】

どの国も、都市部と農村部に大きな格差を抱えているので、主要都市だけで印象比較しますけど、カンボジア(プノンペン)とミャンマー(ヤンゴン)が比較的似ていて、ラオス(ビエンチャン)がちょっと異色、という印象です。

プノンペンとヤンゴンは、とにかく、街の活気が凄い!発展のスピードが尋常じゃない!半年行かなかったら、街の印象が様変わりしてしまうようなスピード感。

この二都市にいると、やる気とエネルギーが充電されて、「俺も、ビジネス頑張るぞ!」という気になりますね。

一方、ラオスのビエンチャンは首都とはいえ静かで、万事スローで、駘蕩とした感じで…この町にいると、「仕事頑張らなくてもいいやあ、とにかく、のんびりしたい」と思っ
てしまいます。

ミャンマー・ヤンゴン:どこかエキゾチックな匂いのする街ですね。豊かな森と湖に抱かれています。

カンボジア・プノンペン:高層ビルも建ってきて、都会化中。とにかく、すごい活気!

ラオス・ビエンチャン:のんびりした雰囲気。ベーカリーとか多くて地味にオシャレ

ま、それでも、5~6年前と比べればビエンチャンも大発展して、車も商業施設もすごく増えたらしいですけど。高層ビルがまだ全く見当たらないのが、田舎町っぽさを醸し出してますね。ビエンチャンからプノンペンに行っただけで、「すげー大都会」に見えてしまう位だから、まだまだ差はありますね。

何となくの印象ですが、カンボジアもミャンマーも、ポルポト派の大虐殺とか軍政支配などで、「失われた30~40年」を経験した末に、東南アジアで一番貧しい国に転落してしまったわけで、そこから、何としてでも、這い上がりたい。隣国タイのような発展した国にしたい(特にミャンマー人は、タイ人に比べて自分たちが劣っているとは微塵も思わないでしょうから…)。人々のそんな思いと、エネルギーを感じますね。

一方でラオスは、カンボジアやミャンマーのような悲しい歴史を経験したわけでなく、今も昔も、「いつも田舎で、辺境」だったから、這い上がるエネルギーを別段感じないのかも。

とはいえラオス人も、裕福な人なら近年は自家用車を持ち、隣国タイに頻繁にショッピングに出かけるようになったようで…タイの発展ぶりや物産の豊富さを見て、刺激を受ける機会も増えたことでしょうね。

いずれも、これから発展する国・都市ということで、今後とも注目していきたいと思います。

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多民族国家と日本の針路

こんにちは。Manachanです。いま、香港国際空港から、帰国の途につくところです。

当地・香港では、日本の不動産に熱い視線が集まりつつあります。香港人は不動産投資対象として、世界中を見ているわけですが、彼ら曰く、国際的な相場水準からみて、東京の不動産価格は、信じがたいほど安い!

東京ほどの先進国巨大都市で、しかも池袋や新宿といった中心地の中古ワンルームマンションが1000万円を切る価格で売られ、賃貸に出せば7~8%の利回りは取れる…しかも2020年東京オリンピックに、アベノミクス効果、そして年20万人移民受け入れ政策。ここまで材料が揃えば、上がらん理由はないと彼らは考えるわけですね。

香港では、同じような中古狭小ワンルームが平気で4000~5000万円の値がつき、利回りも2%がせいぜい・・・みたいな世界ですからね。しかも香港人にとって、日本はノービザですぐ行ける土地だし、国のイメージも良好。そりゃ、いま東京の不動産買いたくなるだろうなと思いますよ。

ところで、今回の日記は、香港人パートナーが日本不動産投資すべき理由としてあげている要因の一つ。

日本政府の年20万人移民受け入れ構想

について、私見を述べてみたいと思います。

この計画(?)、安倍政権内では当然議論されているでしょうが、当然、日本国民のコンセンサスが取れてる問題ではないし、本格的な議論になってもいませんね。

国民的議論のフェーズになれば、ま、順当にみて、日本の有権者の80~90%は反対するでしょうし、それに必ず、政争の具になるでしょうから、自民党政権としても、やるなら目立たぬように、なし崩し的に既成事実をつくっていくしかないでしょうね(外国人富裕層や高学歴者の受け入れの方を大々的に宣伝して、単純労働者の受け入れは、いろんなカテゴリに分散して見えにくいようにするとか…)。

ま、議論したところで、結果は見えているでしょう。

・「経済、国力重視」の賛成派が少数。

・「社会問題、治安懸念」の反対派が多数。

・賛成派、反対派とも、「多民族が共存する日本というリアリティ」を欠いたまま、空疎な議論に終始する。

・結局、日本国の進路や方針はうやむやにされたまま、既成事実だけが進んでいくでしょうな(例.東京下町や都県境エリアへのアジア系外国人集住とか…)。

この問題に対して、私が、何かをできるわけじゃないですが…オーストラリア、米国、中国といった、多民族国家で長年暮らした経験を活かして、「多民族国家のリアリティとは何なのか?」という、ささやかな問題提起くらいはできるかなと思っています。

地球上の存在する多くの国は、大陸上にあり、複雑な民族構成を持った多民族国家です。今回行った、タイ、カンボジア、ラオスといった、東南アジアの国々も、規模は小さいながらも、内実は、紛れもない多民族国家。

たとえばタイ…首都バンコクで話される言葉はタイ語ですが、この国の辺境に行くと、ラオ語とかクメール語、ビルマ語の話者が多くなり、ラオスやカンボジア、ミャンマーという「地続きの外国」に、自然につながっていきます。タイ国民でありながら、バンコクのタイ語が上手に話せない人たちもゴマンといますし、そもそもタイ国民の約半分を占める北東部や北部の住民は、バンコクの人よりも隣国ラオスの人との方が、言語的にコミュニケーションしやすいという。

さらに、バンコクに住むタイ人も、タイ族もいれば、潮州系華僑、客家系華僑…いろんなグループがある上に、田舎から来たラオ系、クメール系、ビルマ系等が入り乱れる。分類上は皆「タイ人」になるけど、文化的にはいろんな違いがある。タイから出て、隣国に行っても、各民族が入り乱れた状況は変わらない。特にミャンマーは、タイ以上に複雑な民族構成の国ですし。

こういう国にいると、

・同じ国、同じ街に、同じ地区に、いろんな民族が暮らしているのは当たり前

・国境線というものは、複数民族が入り乱れるなかで、人為的にひいた線に過ぎない。

・国家と民族は、当然ながら、一致しない。一致させるのは無理。

という、地球上の多くの国で当たり前の常識が、皮膚感覚として理解できますし、

・国家と言語、民族の境界線がほぼ一致する日本という国は、世界的にみて、かなり珍しい

ということも、肌で理解できるわけです。

ですが、日本でしか暮らしたことのない日本人に、このことを説明して、理解してもらうのは難しい。たとえ頭では理解できても、肌感覚で理解するのは至難の業。こればかりは、日本の外で暮らして、いろんな民族と付き合ってみないと、リアリティとして認識するのは難しいでしょうね。

もう一つ言うと、多くの日本人にとって、外国人が相当数、日本に定住することは、大陸国家の民以上に、大きなストレスがかかることなのかもしれません。

タイや中国を含めて、大陸の多民族国家では、同じ都市内で「民族ごとの棲み分け」が、当たり前の現象になっています。お互いに文化的な差異が大きく、コミュニケーションが難しくても、住む場所が物理的に離れているから、お互いに無関心でいられる、というわけ。

でも日本の都市では、棲み分けは難しいでしょうね。島国という閉鎖空間で城壁も設けない歴史を経てきたからか、金持ちも庶民も、同じ地区に渾然一体として暮らすのが日本の伝統。外国人が定住しても、結局、日本人と同じアパートやマンションに暮らすことが多くなるでしょう。当然、お互いにストレスを溜めることも頻発するでしょう。

上記もろもろの理由から、日本において「移民受け入れの是非」という議論は、まともに成立しにくい。賛成、反対という立論はできても、日本人の圧倒的大多数が、「日本が多民族国家になる」イメージを、リアリティとして認識できないのですから、結局、現実感覚を欠いた、空疎な議論に終わってしまう


成派と反対派(=慎重派)、お互いが、自分に都合の良い、外国の事例を断片的、恣意的に取ってくるだけで、到底、議論として噛み合わないでしょうね。せいぜい、テクノロジーや経済の視点を欠いた、「原発の是非」の議論みたいになるだけでしょうし、日本国のグランドデザインを描くようなネタには到底なりえないでしょう。

どうすればいいのか…私にも分かりません。ま、自分のできる、ささやかな貢献を、やり続けていくしかないですね。

・東京下町という、日本で一番最初に、実質的な多民族社会になりそうなエリアに暮らし、国際結婚&多言語家庭を営む経験を、読者の皆様とシェアする。

・世界中、いろんな国に出かけていって、現地の不動産投資家と等身大の付き合いを重ねて、その経験を、読者の皆様とシェアする。

それ位かなあ・・・ま、難しい問題っすね。

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香港で日本不動産セミナー

おはようございます。Manachanです。いま香港です。

9泊10日にわたるアジア5ヶ国出張も、今日がいよいよ最終日。昨晩、最後の山場ともいえる、「香港での日本不動産セミナー」を終えて、ほっと一息ついています。

本当に、素晴らしいセミナーでした。香港のビジネスパートナーに集客してもらったのですが、当初は20名集まればいいかなと思い、ホテルの小さな会議室(32名収容)を予約していたのですが、

蓋を開けてみたら、50名以上が集まり(Web集客ベースでは68名が申込!)、狭い会場に立ち見が続出。あまりの盛況に、急遽、隣の部屋を借りて、全員分の席を確保したほど。

正直、私も、香港のパートナーもびっくり。「これほど、人が集まるとは・・・」

しかも、セミナーの直後に、いきなり3つの買い付けが入りました♪香港投資家の日本不動産に対する熱い視線を体感しましたね。

香港人の言葉は広東語ですが、私は広東語ができないので、北京標準語で講演させていただきました。多くの来場者は、北京語を聞いてそのまま理解できますが、しゃべるのは広東語が便利なので、講演後の質問は、北京語が半分、広東語が半分、といった感じ。広東語の質問は香港人パートナーに通訳してもらい、私が北京語や英語で答えました。

会場からの質問例

「1R、1DK、1LDKの意味を教えて欲しい」
「日本の物件、節税を考えれば法人で買うのが良いのか、個人で買うのが良いのか?」
「オーナーチェンジ物件ではなく、あえて空室を買って、価格交渉してより高い利回りを出すのは現実的か?」
「東京にカジノができるそうだが、どのエリアにできる予定か?(そのエリアで買いたい)」

皆さん、洗練された投資家という感じでしたね。質問内容から、本気度が感じられます。それに皆さん、日本が大好きなんですね。不動産投資だけでなく、いつでも日本に遊びに行きたい、住みたい、子供を日本で学ばせたい…そういう「実需」で買う人もいますので、東京都内だけでなく、ピンポイントで「大阪」とか「神戸」を指定する人もいました。

終始、和気藹々と楽しいセミナーでした。また香港に来て講演したいです。そのためには、成果出さないとね。

香港では日本不動産投資がブームになりつつある時期で、「先行する台湾に追いつけ、追い越せ」みたいなノリでした。日本不動産投資では、たぶん台湾人が世界一先行しており、香港より2、3年は進んでいる感があります。

すでに、「台湾人のための東京大家ガイド」なるものも出版されてますしね。すごいです台湾人。メジャーな新宿渋谷池袋だけでなく、自由が丘、目白、白金台、六本木、品川、三田、大門、虎ノ門、用賀、二子玉川、三軒茶屋など、東京各地の地名がポンポン出てくるほか、物件選びのコツ、諸費用、税金、リスクなど、ポイントを網羅した実践的なガイドになっています。

しかし、香港人投資家パワーも負けてはいません。どんどん、日本不動産を扱う業者の新規参入が相次ぎ、活況を呈してきていますね。

台湾人と違って、英語の達者な香港人は、不動産投資対象として欧米に目が向くことが多いのですが、いま、アジアでは特に日本に注目が集まっているようです。マレーシアとかタイとかフィリピンとか、近くにいろんな国がありますが、香港人としては、とにかく日本に不動産を持ちたいようです。

私も、この分野ではフロントランナーであり続けたいと思っています。引き続き頑張ります。

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台北一極繁栄の風景

おはようございます。Manachanです。

台湾での仕事、すべて終わりました。昨晩、台北の国際空港を出発、いまマレーシアのクアラルンプールで、次の目的地・カンボジア行きの乗り継ぎ便を待っています。

台湾では、3日連続、セミナー講演という、ハードなスケジュールでしたが、セミナー受講者との素晴らしい出会いに恵まれ、大変実り多い滞在になりました。台湾投資家の方々は、いつ会っても、勉強熱心で素晴らしいですね。

あの素晴らしい方々に会うためにも、台湾セミナー、これからもずっと続けたいと思います。そのためには、成果出さなきゃね。

また、常に進化を続ける、台北の街を歩くのも楽しかったです。私は、1989年から90年にかけて、この街で暮らしましたが、あれから約25年を経て、台北の街は長足の進歩を遂げたと思いました。。

・地下鉄(捷運);私のいた頃は、地下鉄なんてなかったのに、今では台北の東西南北、縦横無尽に張り巡らされています。

・新幹線(高鐵):私のいた頃は、台湾鉄路局の特急電車と高速バスしかなく、台北から高雄までは最低4時間かかったのに、今では新幹線が通って2時間かからない。

・排気ガス:私のいた頃の台北は空気がひどく、広い道路が排気ガスで向こう側が煙ったりしました。今では地下鉄移動が普及して、ずいぶんマシになりました。

・街路樹:台北の目抜き通り、敦化北路、仁愛路などの並木が、長い年月を経て大きく成長し、今では鬱蒼とした森みたいになりました。

・ランドマーク:「台北101」をはじめ、「京華城」、「台北小巨蛋」などの商業施設は、私のいた頃はなかったです。

台北の地下鉄路線図。25年前から考えると信じられない充実ぶり。

【敦化北路の街路樹も、大きく成長しましたね】

台北が昔と比べて便利に、美しく、機能的に整備されていく。一方で、台湾の他都市で、台北みたいに整備されたところは、他にありません。台中、台南、高雄…いや、台北市近郊の都市でさえも、20年以上前の「オールド台北」を彷彿とさせる、田舎っぽさ、雑然さを残しています。

・台湾経済のグローバル化
・台北への冨の一極集中

は、ほぼ同時期に進行した現象のように思います。同じ東アジアの首都である、東京やソウルも、台北とほぼ似た発展過程をたどった都市かと思いますが、どこも、

・工業化時代には、首都が繁栄した一方で、地方の工業都市も繁栄した。

・工業化が一段落し、サービス経済化が進むと、人材や本社機能、政治・行政機能が集中する首都地域だけが引き続き発展し、その他の工業都市は没落に向かった。

・経済グローバル化が、首都一極の繁栄に拍車をかけた。

それは、次の一言に集約されるかと…

1980年前後から顕著になった、東京の繁栄と、大阪の相対的衰退
1990年代から顕著になった、ソウルの繁栄と、プサンの相対的衰退
ほぼ同時期に顕著になった、台北の繁栄と、高雄の相対的衰退

グローバル経済隆盛の時代、多国籍企業が、日本、韓国、台湾…それぞれのマーケットにビジネスの拠点を置き、幹部社員を配置して、ローカル社員を雇う。

その立地は、台湾や韓国くらいの経済規模の場合、「首都だけでいい」ということになりがち。私、サラリーマン時代に6つか7つくらいの多国籍企業を渡り歩きましたけど、台湾の事業所(ローカル本社)は、例外なく、台北都市圏内に置かれ、他都市(台中や高雄)には、小さな営業拠点しか設けられないのが通例でした。

台湾のなかで、英語や日本語のできるビジネス人材の調達は、やはり台北が一番便利だし、外国人幹部社員が暮らせるような、都市環境やグローバル教育機会の充実した場所も、何だかんだ言って、台北に集中しています。

台湾は面積が九州と同程度しかなく、台北に拠点を置けば、新幹線で高雄あたりまで悠々日帰り圏なので、メインのオフィスは基本、「台北だけでOK」なのです。

かくして、台北には、グローバル雇用機会が集中するし、また、中国大陸をはじめとする、グローバルマネーの流入地も、台北になります。

それが、台北の地価・不動産の高騰を引き起こしている一因にもなっていると思います。台北市中心部のマンション価格は、ファミリーマンションだと平気で「億超え」。坪単価でいうと300~400万円からスタート。東京港区の超一等地と変わらない感覚ですね。

他都市の不動産価格をみると、台北と比べれば、全然あがっていない。台中、高雄の場合、台北のざっと3分の1~4分の1といったところでしょうか。

【やや古いデータですが…台北の突出ぶりが目立ちますね】
(いま、台北市で坪45万元ではとても買えません。)

主要都市のなかで一番安い、高雄市周辺の不動産をランダムにネット検索してみると、結構、「値引き」が目立ちますね。不動産超強気の台北市内とは全く別世界のように思えました。

いま台北で働き、家を買おうとしているサラリーマンは、本当に大変だろうな。

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台湾でセミナー講演

おはようございます。Manachanです。

台湾に来て、3日目の朝を迎えました。台北駅前のビジネスホテルで、WiFiつなげて仕事しています。

当地のビジネスホテルは大変な活況で、金曜日の夜に宿泊しようものなら一週間前に予約しないと全然空室がない状況。私も今晩のホテルをネットで予約できなかったので、今から街に出て、宿探ししなくちゃなりません。

いまの台湾、寒波が来ていて、明け方は気温11度台にまで冷え込みました。地元民は分厚いコート着て震えています。私にとっては、ライトジャケット着れば丁度良い気温という感じ。

ところで、昨日から、台湾人向けに、日本(東京)不動産セミナーを開催しています。私は講演者として登壇するほか、問い合わせてきた客をメールでフォローしたりと、一応、セールスマンらしきこともやっています。

昨日、セミナー会場には40名ほどの来場者がありました。男女比は約半々、年齢層は30代から60台まで、バラエティに富んでいました。

今回のセミナー主催者は、東京渋谷で不動産業を営み、「レノベーションを活かした、競争力のある都心中古マンション」のプロデュースに定評のある、株式会社REISM(リズム)の巻口成憲さん。

私は巻口さんから、「今度、台湾でセミナーやるので一緒に行きましょう!」と誘われて、今ここにいるわけです。私のミッションは、「日本の不動産賃貸経営の実体験を台湾の皆さんに伝える」こと。そういうテーマなら、いつでも、喜んで話しますっ!

セミナーのプログラムはこんな感じ、

1)「ビデオファイル上映、巻口さんによる会社・サービス紹介」(30分、音声は日本語、字幕は中国語)

2)「私の講演:日本不動産、買った後どうなるの?」(30分、中国語)

3)「巻口さんのメイン講演:強い立地、強い物件はこう選ぶ!」(40分+通訳40分=80分)

4)「質疑・アンケート記入」(20分)

私、中国語で不動産の講演やるのは、3年前の上海セミナー以来なのですが、蓋をあけてみれば、あがらずに、リラックスして話せました。「本番であがらないキャラクター」って本当に得ねえ♪ただ、30分という講演時間が想像以上に短く感じましたね。

講演をやってみて、台湾人バイヤーの強い意欲と、エネルギーを感じることはできました。日本が大好きで何度も行ってる人、お子様が日本で留学している人、もともと仕事で日本に長年住んでいた人、あるいは、まだ日本への渡航経験はないけど資産づくりの一環として日本不動産を狙ってみたい人・・・動機は様々。

なかには、日本に3回も行って、物件買おうとしたけどまだ買えていない。今回こそ必ず、という方もいたくらい。

日本不動産熱が盛んな台湾では、それこそ毎週のように、いろんな業者による日本不動産セミナーが開かれているようです。

ただ、内容はもちろん、玉石混淆で、「売らんかな」の態度みえみえの業者とか、「いま東京で買ったら2倍に上がる」みたいな、明らかな誇大広告をしている業者もいるそうです。

その点、巻口さんと企画した我々のセミナーは、至極、良心的だったと思います。「投資家視点で」、「データに基づいて正確な情報を伝える」ことに徹したので、やや、アカデミックな感じもした位・・・世間的には異色のセミナーでしょうね。

私の立場からすると、そこがイイんですね。「不動産投資家としての良心が全く痛まない」セミナーというのは、やってて楽しいです。

また、物件を右から左に流すのではなく、「頭を使って、バリューアップして、入居者のファンをつくって、安定した賃貸経営や、キャピタルゲインにつなげていく」という、REISM社のスタンスも、一投資家として、大変共鳴できるものです。

是非とも、台湾の皆さんには、賢く、日本の物件を買っていただき、ちゃんと利益を出して、さらにリピートしてもらいたいものですね。

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旅支度&社長雑感

おはようございます。Manachanです。

先ほど、台湾、カンボジア、ラオス、タイ、香港への10日間出張の旅支度が終わったところです。あと2時間弱で、成田へ向けて出発です。

私にとって大変不本意ながら、2週間ほど、ブログ更新する時間が全く取れませんでした。本当に、3月中旬~下旬は、本当に、いろんなことが重なりまして

・海外10日間出張の準備
・東京、大阪、名古屋で4日連続セミナー講演(こちらは日本語)
・台湾、香港講演資料の準備(こちらは中国語)
・3月末、消費税増税前の、不動産売買駆け込みラッシュ
・確定申告
・アホみたいに数の多いメール&コール対応 等々

しかも、体調も最悪でした。4日連続セミナーの途中に風邪ひいて38度の熱を出す、子どももインフルエンザになり、妻や私も家で身動きとれなかったり…それでも、連日、午前2時まで仕事して、いつ寝てたのか分からない日々が続く(たぶん、大阪や名古屋に行く新幹線のなかで寝てたんでしょうね)。

サラリーマン時代も、クソ忙しい時期はもちろんありましたが、大好きなブログを2週間も更新する暇さえなかった時期って、これまで有ったかなあ?

会社辞めて、自営になって、時間自由になったはずなんですがねえ・・・ま、業務集中する時期は厳しいですよね。仕事、相手もありますし、思い通りにならないことも多いから特に。

これまで、「プレイングマネジャー」(マネジャーでもあり、手を動かす作業者でもあり)として、長年働いてきましたが、一人社長になると、「マネジャー兼プレイヤー」だけでなく、「経営者でもあり、営業マンでもあり、下働きもしなけりゃならない」。

最近の業務量、とても私一人でまわせる代物じゃないので、「Manachan応援団」に適宜、ピンポイントで動いてもらって、何とか生きています。起業したての時期、方々から応援団が集まって、仲間として力を貸してくれるのは、ありがたいことですね。

いずれは、社員を雇うことになるのでしょうね。社員プラス家族…ひとさまの人生を背負うわけなので、重い責任ですけど(背負うのは、うちの子供2人だけで十分、と思うこともあるけど)

私はたぶん、そういう運命のもと生まれてきた人間なのだと、納得することにします。

次回は、台湾からの更新になります。

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ラオスに注目する理由

前回の日記の続きです。

ラオス…東南アジアで一番地味で目立たない国。人口600万人台しかおらず、山がちの内陸国で、大きな貿易港もつくれない国土、主要産業は農業と繊維くらいで、ASEAN最貧国のひとつに数えられる。

そんなラオスに、私が注目する理由は何か?鍵を握るファクターは、3つあります。


1)ASEAN屈指の製造業大国になった「タイ」の存在

2)昨今の「タイ・プラスワン」の動き

3)2015年末に予定されている「ASEAN経済統合」

時代の流れが、経済的に出遅れた小国ラオスを、一挙にフロントランナーに押し上げるかもしれない!その可能性を、ASEAN製造業の中心地「タイ」の視点から見ていきましょう。

【ラオス人はタイ人の言葉が分かる!】

ラオスは、東南アジアで唯一、タイと同一言語・文化圏、同一経済圏に属する国・・・その意味は、ものすごく大きいかもしれません。

タイの政治経済の中心は、首都バンコクを含む「中央部」ですが、面積的には「イサーン」と呼ばれる東北部が一番大きい。イサーンから、さらに北に行けばメコン河があって、その対岸が「ラオス」。

タイとラオスは、別々の国ですが、昔から人々の行き来があって、同じ言葉を話す。つまり、ラオス語はタイ語の東北方言みたいなもの。

日本でいうならば…東京から北上すると、東北地方になり、津軽海峡を渡ると、対岸は別の国「北海道」だが、東北の人間と北海道の人間は言葉が通じる・・・そんな感じですかね。

【タイプラスワンとは?】

いま、タイは工業の発展著しく、経済的には我が世の春を謳歌しています。一方で、足元では少子化が進み、労働人口がまもなく減少局面に突入。人手不足ゆえ賃金も上がる一方。加えて、政治不安に洪水等、タイに製造拠点を一極集中しておくリスク・デメリットが、顕在化してきた近年、

「タイプラスワン」という言葉が生まれた…タイにメイン工場を維持しつつも、労働集約的な工程は、タイの周辺にある労賃の安いCLM諸国(カンボジア、ラオス、ミャンマー)に外出ししよう、というコンセプトです。

この三ヶ国のなかで、一番注目されているのは、タイよりも労働人口が豊富なミャンマーで、人口小国であるカンボジアとラオスは、タイの代わりにはならないとされていますが、完全な代替にはならなくとも、タイが担ってきた一部工程の受け皿になれば良い、ということであれば、CLM諸国で唯一、タイ人と言葉がそのまま通じる「ラオス」の存在が光ってきます。

せっかく、お金と時間をかけて教育したタイ人の工場長やエンジニアを、そのまま通訳なしで、ラオスの新工場に送り込める意味は大きいはず。ミャンマーやカンボジアでは、できない芸当ですから。

【2015年ASEAN統合のインパクトは?】

ASEAN統合は、タイからラオスへの工場移転を後押しするはずです。なぜなら、

・道路・物流インフラは、国を超えて、整備される。

・通貨は、統合しない。

・ASEAN域内の関税がゼロになる。

ラオスからは、タイとベトナムに抜ける、東西回廊(国際高速道路?)が建設されるので、大消費地バンコクや、ベトナムの貿易港への時間距離が大幅に短縮されます。

そして、通貨統合されないので、統合後も自国の弱い通貨「ラオス・キップ」がそのまま使える。タイとの労賃格差は当面、温存されるでしょう。

その上で、関税がゼロになれば、メイド・イン・ラオスの製品が、そのまま、東南アジア全域に輸出できる。

ラオスにとって、経済飛躍に向けて、願ってもないチャンス到来!ですが、それを上手に活かせるかどかは、ラオス次第ですね。3月下旬の視察が、とても楽しみです。

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ラオス~東南アジアの佐賀県

こんばんは。Manachanです。

3月下旬に、出張で「ラオス」に行きます。タイ、ベトナム、中国と国境を接する小さな内陸国、「東南アジアで一番地味で目立たない国」ラオスへの訪問が実現した暁には、私はブルネイを除く、ASEAN10か国全てに、渡航したことになります。

いま、東南アジア進出・投資ブームの日本ではありますが、タイ、マレーシア、フィリピン、べトナム、ミャンマー等に比べて、ラオスに関する情報はまだ少ないので、簡単に解説しますと、

【ラオス人民民主共和国の概要】

・位置は、(ざっくり言うと)タイの北、ベトナムの西、中国(雲南省)の南
・面積は23.7万平方キロ、日本の約6割
・人口は非常に少なく、660万人。
・ASEANで唯一、海に面していない
・主産業は農業、水力発電、繊維など

ラオスの位置

これだけだと分かりにくいので、より知名度の高い隣国「ベトナム」、「タイ」との関係から、ラオスを詳しくみていきましょう。

【ベトナムとの関係】

ラオスにとって、ベトナムは、「よく働く、成績も良い隣のお兄さん」みたいな感じでしょうか。ベトナム人は、工場の経営者、技術者、あるいは商売人として、ラオスに大勢入り込んでいます。

とはいえ、ラオスとベトナムとは言語・文化的にも差が大きく、隣人で緊密な関係だけど「所詮は他人」みたいな感じかと思います。

【タイとの関係】

ベトナムと比べると、タイはラオスと何かと共通点が多い。

タイ人とラオス人は、民族的に同根であり、タイ語とラオス語は、「方言」程度の差しかないとされています。お互い、属する国が違うので、ラオス語は一応、タイ語とは別言語ということになっていますが、両国民の意志疎通は、基本、通訳なしで可能。

もっとも現時点では、両国間に、「圧倒的な経済力、文化力の差」が存在します。ラオス人は小さい頃からタイのTV番組を見るし、携帯電話も、ラオス文字の入力システムがないので、タイ文字で入力する…だからラオスではタイ語が通じる。逆にタイでラオス語が通じるかというと、必ずしもそうではない。

タイから流入するTV番組や商品を見て育ったラオスの若者は、タイ、特に「花の都」バンコクに憧れます。そして、たくさんのラオス人が、自国に比べて給料の良いタイに出稼ぎに出ます。地続きだし、顔も同じだし、言葉も通じる…タイ社会に溶け込んだラオス人が、大量のタイ・バーツ紙幣を持ち帰るので、ラオスの街ではバーツで普通に買い物ができるとか。

なかなか、面白い関係だなあ。

タイとラオス、言葉も文化もあまりに似すぎていて、かつ経済的には大差がついてる関係…だから、タイからみて、ラオスはどうしても、外国というより、「タイの周辺部、田舎」みたいな位置づけになってしまう。

日本でいうと、イメージ的に一番近いのは、たぶん「福岡県と佐賀県」の関係かなあ。九州外の人には分かりにくいでしょうが、以前、福岡市に住んでいた私は、どうしても、こんな連想をしてしまう。

タイ=福岡県
バンコク=福岡市
ラオス=佐賀県
ビエンチャン(ラオスの首都)=佐賀市

佐賀駅・・・博多まで32分900円の近さ。誰もが、遊びに行く

佐賀は、大都会・福岡に隣接する、田舎県。福岡と似た言葉を話し(肥筑方言)、福岡市へ約1時間以内で出られる近さゆえ、多くの佐賀人は、働く場、学ぶ場、遊ぶ場を、福岡に求めます。

佐賀県内のJR線に乗ったことなくても、西鉄バスで天神・博多には毎月遊びに行く、福岡の都市高速と市営地下鉄を乗りこなす…県名としてはマイナーでも、実質、福岡県民と大差ない生活を送っている佐賀人は多い。

逆に、福岡からみれば、佐賀は他県というよりは、福岡の周辺部にある田舎エリア、というイメージの方が強いでしょう。その辺が、「タイとラオスの関係」を彷彿とさせますね。

そのラオス、首都ビエンチャンで、外国人も買えるようなクオリティのコンドミニアム国内第一号が、いま企画されています。私は今月末、その物件を視察しにいきます。価格は、バンコクに比べれば圧倒的に安く、一室数百万円の世界です。

「東南アジアの佐賀県」マイナーな人口小国ラオスですが、首都の一等地に建つ初のコンドミニアムということで、私も注目しています。どんな小国でも、「首都」は国のショーウィンドーとして整備されますし、外国人投資家がお金持って入ってくるのも「首都」ですから…

首都・第一号プレミアムがついた物件、上がり目は大きいはずと思っています。

次回(ラオスに注目する理由)に続く、

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帰国子女vsバイリンガルキッズ

こんにちは、Manachanです。今日は久々に、子供のバイリンガル教育ねたでいきます。

我が家の子供たちは、生まれた時から、母親には英語、父親(私)には日本語だけ使って話す、バイリンガルな環境で育っています。

いま、娘ソフィアが8歳半(来月から小3)、息子ポニーが5歳(同、幼稚園年長)。二人とも、平日は普通の公立小学校・幼稚園に通い、土曜日だけ、東京・代々木にある英語補修校に通っています。

補修校には、うちの子たちと同じ境遇の、「親の一方が英語ネイティブ、もう一方が日本語ネイティブ」の子供たちが通ってきています。まるっきり白人顔の子もいれば、日本人顔の子、ハーフっぽい子もいて、ルックスは様々ですが、皆、絵に描いたような「日英バイリンガルキッズ」。普段は英語を話し、英語で授業を受けているわけですが、日本語で話しかけると、普通に日本語が返ってきます。

男の子なら、「仮面ライダー鎧武(ガイム)、ウィザード」、あるいは「トッキュウジャー」の話をすれば、もう止まらない・・・皆、日本で育っているので、話題も、日本人の子供と変わりませんね。

英語補修校の庭で無邪気に遊ぶ、バイリンガルキッズたち・・・

そんなバイリンガルキッズたちも、小学校5年くらいになれば、進路の問題に直面します。親の思いとしては、日本に住みながら、英語も日本語も、満足いくレベルで中等教育を受けさせたいわけですが、その選択肢が、あまり多くないのです。

小学校の段階では、「近所の公立小学校(日本語)と英語補修校」の組み合わせでいいのですが、東京の場合、小学5年生くらいから、「中学受験」というものを、誰もが、意識しなくてはなりません。

私が育ったのは、首都圏郊外(千葉県)。中学・高校は地元の公立に行くのが当たり前、近場の私立は偏差値の低い学校ばかり・・・そんな環境だったので、「中学から受験」、「しかも私立が当たり前」、「公立中学に行く方が珍しい」東京23区の教育環境には、私自身、違和感ありまくりなのですが、

東京の環境で育つバイリンガルキッズたちも、当然、中学から私立受験が当たり前、というモードで日々を送るわけです。

聞くと、最近の私立中・高校は、私の学生時代とは、環境がずいぶん変わったようですね。トップレベルの学校だと、「東大、早慶」など国内トップ大学のほか、「英語圏の大学」を目指す学生も増えてきて、「英語を習う」授業のみならず、「英語で教科を教える」クラスも増えているようで、

我らが「日英バイリンガルキッズ」たちにとっては、願ってもない環境と思いきや、そういう話でもなさそうです。

バイリンガルキッズは、「帰国子女枠」が使えない

両親が日本人で、海外に3年以上、滞在してきた家庭のお子様であれば、「帰国子女」扱いで、受験上も有利な扱いを受けられる可能性がありますが、

日本で育ち、日本の公立学校に通うバイリンガルキッズは、「帰国子女」をしのぐバイリンガル能力をもちながら、「帰国子女枠」が使えない・・・という状況にあります。つまり、

「両親とも日本人の子供たちと、同じ条件で、日本語で受験しなくてはならない」・・・それが、なかなか高いハードルとして、立ちはだかります。その世界に、「ネイティブレベルの英語力」がプラスに働く要素は、ほぼありません。

たとえ、首尾よく日本の中学受験競争を勝ち抜いて、偏差値の高い私立中学に入れたとしても、よほど上手に学校・コースを選ばない限り、

日本語は良くても、英語教育がショボイ・・・という事態になりかねません。

生まれた時から四六時中、英語を話し、かつ補修校の英語学習に耐え抜いた子供たちが、今さら、「プリーズ・シット・ダウン」、「オープン、ザ、テキストブック」みたいな日本人英語の授業は退屈で仕方ありません。

したがって、「シブマク」(渋谷学園幕張校)とか「シブシブ」(渋谷学園渋谷校)、「広尾学園」など、実質的な英語教育に力を入れている私立学校に、バイリンガルキッズの人気が集中するわけです。

じゃ、英語中心のインターナショナルスクールに行けばいいじゃん!という話があるかもしれませんが、

英語はよくても、日本語がおろそかになるのは嫌だし、それに、学費が超・高い。その割に学生の資質が最高レベルではなかったりして、年間200万円以上払う価値を見出せない、という人も多く、日本のインターはなかなか難しい。

もちろん、ニシマチとか、評判のいいインターもありますが、子供の教育を考えて、欧米や東南アジアとか、海外に移る人もいるんですよね・・・

我が家の場合、上の子がまだ小学校2年ですが、早くも、「ソフィアちゃんの受験どうするんですか?」と聞かれたりして、回答に困ることも・・・

だって、私は中学受験なんて、まだ信じられんと感じる田舎者だし、それに将来、どの国に住むか分からないんだもんね。

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新幹線は金持ちの乗り物

こんばんは。Manachanです。数日ぶりのブログ更新になります。

私は、子供の頃から、旅と乗り物が大好き。その心は、いくつになっても、変わりません。

私が物心ついた時、遠い土地に連れていってくれる乗り物といえば、「新幹線」でした。日本がまだ経済伸び盛りの、若々しい新興国だった頃、IMFから借金して建設した新幹線は、今も昔も、日本の陸路交通の代表選手。

1970年代は、こんな歌がありましたね。

♪~ビュワーン ビュワーン 走る青いひかりの 超特急 時速250キロすべるようだな 走る~♪

当時はこんな車両でした・・・

東京~新大阪間を、当時最速の「ひかり号」で移動すると、所要時間は3時間10分。今では「のぞみ」で2時間半で行けますけど、新幹線の登場前は特急電車で10時間とか、かかっていたわけですから、とても画期的な乗り物でした。

私の少年時代は、東京や千葉からほとんど出ない生活。いつかは憧れの「新幹線」に乗って、京都、大阪・・・遠い西の大都会に行ってみたいと思っていました。

あと、当時は寝台特急「ブルートレイン」の全盛期でしたね。寝台車に乗って、翌日には、大阪より遠い四国とか、九州まで連れていってくれる「さくら」、「はやぶさ」「富士」なども、当時の男の子には憧れの乗り物でした。

東京駅や上野駅に行って、写真撮りに行ったんだよなあ・・・

当時からみると・・・今の交通は、環境が激変しましたね。

まず、ブルートレインがほぼ姿を消しました。今でも残っているのは「カシオペア」とか「北斗星」みたいに北海道に行くプレミア寝台くらいで、あとは全て、飛行機と新幹線に食われてしまったんでしょうね。

新幹線は、今でも健在ですが、東京~名古屋みたいな短距離だと高速バスとの競合、長距離の幹線だとLCC(格安航空会社)との価格競争が厳しくなってますね。

今は、高速バスやLCCが、とにかく安い。激安!こんな安い移動手段は、昔はなかったですよね。私は、名古屋出張で時間に余裕ある時は、高速バスを使ったりしますが、料金的に大差がついてますね。

【東京~名古屋間】

新幹線  片道10070円 所要時間1時間半
高速バス 片道2600~3600円 所要時間5時間

また、福岡に行く時はLCC使用がほとんど。ジェットスターなら安くて時間も短い(ただし、成田までの移動が必要)。

【東京~博多間】

新幹線  片道21520円 所要時間5時間半
LCC 片道7000~15000円 所要時間2時間

高速バスは、平成版、庶民の乗り物

高速バス、LCCという、格安移動手段が定着したためか、新幹線に乗る客と、明らかに客層が違いますね。

新幹線には、会社から交通費出てそうなビジネスマンや、お金に余裕のありそうな年配の客が多く、一方、高速バスやLCCには、お金に余裕なさそうな若者が目立つ。日本の格差社会を実感しますね。

新幹線の運賃が、今後、高速バスなどに対抗して安くなる可能性は、限りなくゼロに近いでしょう。低価格競争しても、意味がない。

であれば・・・新幹線に全席コンセントをつけたり、木目調のフローリングや椅子にしたり、液晶テレビをつけたりと、高級感、プレミア感を演出する工夫が必要になってくるのではないでしょうか?

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