日本不動産

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日本のカントリーリスクってどれ位?

おはようございます。Manachanです。

2011年3月の東日本大震災をきっかけに、日本の富裕層や一部の中流層の間で、海外への資産移転ブームが起こったのは、記憶に新しいところです。

今の日本には、特に資産家にとっては、たくさんの不安があります。少子高齢化、経済の長期低迷、財政破綻リスク、相続税をはじめ相次ぐ増税等々、そこへもってきて、あの震災、津波、原発自己・・・ビジュアルにインパクトの強い出来事が起こったわけで、

「日本一国だけに、資産を持っていて良いのか?」という不安や疑問が、彼らの行動の原点にあります。

数多くの業者が、彼らの海外資産移転のお手伝いをしました。香港やシンガポールでの口座開設サポート、BVI、マン島などタックスヘイブンでの法人設立、マレーシア不動産投資等々・・・

当時、喧伝されたのが、「日本のカントリーリスク」という言葉。少子高齢化、財政破綻リスク、地震・原発リスクなど、日本の抱える問題点を指摘した上で、その問題のない海外の国に資産を避難させて安心しましょう、みたいなセールストークが多かった。

でも世界的にみて、日本って、そんなにリスクの高い国でしょうか?近い将来、破綻しそうな危なっかしい国なのでしょうか?そのリスクがゼロとはいいませんが、だからといって、日本から資産を海外に移せば無傷で済むのでしょうか?

たとえば、東南アジア新興国のなかで、一番、先進国に近く、日本人の資産逃避先のひとつとされた「マレーシア」を例にとりましょう。確かに今のマレーシアは人口も経済も伸び盛りだし、日本みたいに「成熟した先進国ゆえの低成長」や「少子高齢化」の問題はない。それに、地震も原発も、マレーシアにはない。

しかし別の角度からみれば、マレーシアの産業は、日本ほど多様に発達しているのでしょうか?日本のように、経済発展・維持に必要な資本や技術が自国でほぼ賄える状況になっているのでしょうか?

今それが十分でないから、海外から盛んに投資を呼び込み、資金と技術を導入しながら発展している・・・日本とは比較にならないほど、国際環境の影響をモロに受ける経済であることは間違いない。

また、マレーシアの通貨リンギットより日本円より安全牌なの?という疑問もある。財政問題あるとはいえ、せっかく、国際的通用度の高い日本円の資産を持っている人が、わざわざ、マレーシア・リンギットやタイ・バーツに換える意味も分からなかった。これらの通貨は、国の外ではほとんど通用しないから・・・

「カントリーリスク」に関しては、各国を比較する指標が多く出ていますが、日本はオーストラリアやシンガポール等と並んで、アジア太平洋地域では低リスク国に分類され、一方、マレーシアは中国などと共に、中リスク国とされることが多い。

【PERCの格付け】

【S&Pの格付け】

(なお、地震・台風といった「自然災害リスク」は、所謂カントリーリスク評価に含まれないようです・・・)

それでも、東南アジア新興国に資産を移す意味があるとすれば、

・今後の経済成長の果実をとる
・世界的なポートフォリオを考えて資産をバランス良く分散させる

でも、少なくとも、「安全を求める資産逃避先」にはまだなりえない、というのが、私の意見です。

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一都三県、政令市ブランドの価値

こんばんは、Manachanです。いつもの通り、今回は不動産ネタでいきますね。

不動産業者になって、日々、あまたの売り手、買い手と接するようになると、これまで以上に「都心立地の強さ」を実感します。

都心の不動産が、なぜ強いのか?パワーの源泉は、「買いたい人の多さと、多様さ」でしょうね。

東京のど真ん中、「銀座」、「皇居周辺」、「表参道」、「3A」(赤坂、青山、麻布)みたいな立地の物件なら、潤沢なお金があれば、誰だって買いたい。

1)実需で(自分が住むために)買う人々
2)東京現地の企業
3)東京に拠点を設けたい地方企業
4)相続税対策で、キャッシュを不動産に換えるお金持ち
5)都心物件を狙う、国内投資家
6)海外のファンド、年金基金
7)海外(主に中華圏)の個人投資家

ざっと思いつくだけで、これだけ多くのバイヤーがいる。当然、取り合いになりますから、リーマンショック級の経済混乱でもない限り、東京都心で大きな値下がりは考えられないですね。

余談ですが、同じ土地を取り合いになったら、勝つのはたぶん、4)でしょうね。グロス利回り4%とか3%とか、投資家には考えられない価格で、平気で買いますから。

しかし、東京都心から20~30㎞離れた、千葉や埼玉の郊外部に行くと、プレイヤーは限られてしまう。基本、

1)実需層(首都圏マイルドヤンキー)
5)国内投資家(サラリーマン大家)

くらいしか参入しない世界ですから、都心とは雲泥の差なわけです。

しかし、チバ、サイタマ、カナガワの田舎といえど、「一都三県」に属している意味は大きい

というのは、東京都心の物件価格が上がって、利回り下がって買いにくくなると、大口の投資家が、「一都三県」までターゲットを広げるからです。つまり、


4)相続税対策で、キャッシュを不動産に換えるお金持ち
6)海外のファンド、年金基金

こうした強力なバイヤーが、東京23区外にまで触手を広げるのです。そこではじめて、首都圏郊外の地価が上がる。大宮駅とか、柏駅の徒歩圏に土地を持ってる地主が強気になって、「オラの土地、坪90万以下なら、ビタ一文まからん!」みたいなこと言い出すのです。

しかしそんなトレンドも、一都三県止まりで、茨城栃木群馬には、基本、波及しません。千葉市や柏市でさえ、中心部を離れるとものすごい田舎(戦後に1軒しか新築住宅が建たなかった過疎集落とか、ポリネシアを思わせる大森林地帯など…)があって、少なくともそこよりは、茨城県の取手、守谷、つくばの駅前の方が明らかに都会なんですが・・・茨城県は一都三県に属していないから、そもそも検討リストに入らなかったりする。

そりゃあ、皆さん検索条件「東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県」でデータべ―ス探すわけなので、「茨城の雄」取手、守谷、つくばはスルーされるんですよね。

あと、千葉、埼玉、神奈川で、「市町村合併で知名度の高いメジャーな市に昇格OR合併」する意味も大きいですね。

特に、収益物件に対する銀行融資エリアは、市の名前で決まったりすることが多きからです。たとえば、

「埼玉県岩槻市」だと、融資エリア外 だったけど、
合併で「さいたま市岩槻区」に編入されたら、一気に融資エリアに入り♪

さいたま市に入って、一気に首都圏メジャーリーグ昇格だぜ!

岩槻、というエリアの実態は、2005年に行われた市町村合併の前後で大きな変化はないですが、銀行はそう見ない。「さいたま市」である、という事実が、銀の融資を後押しするのです。当然、不動産価格は上がりやすくなる。

また、投資家の視点からしても、関東に住んでいなければ、「岩槻市って、どこ?」みたいな感じだけど、「さいたま市」といえば、「おお政令指定都市!じゃ検討してみよう」ということになったりする。

その意味でいえば、「四街道市」が「千葉市」と合併した方が、あるいは埼玉の「北葛飾郡松伏町」が「越谷市」と合併した方が、不動産価格モロに上がっていいじゃん、と思うんだけど…その辺は、不動産オーナーの声じゃなくて、ローカルな政治力学で決まるんでしょうね。

なお、「東武伊勢崎線」が「スカイツリーライン」に、「東武野田線」が「アーバンパークライン」に改称されましたが、名前が変わったところで、沿線不動産価格を押し上げる要素にはならないでしょう。そう考えると、市町村合併って、地味に偉大だ。

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新入管法でどうなる日本?

こんばんは。Manachanです。

マスコミでは大きく報道されていませんが、「出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律案」(入管法)が、5月29日、衆院を通過しましたね。

これ、一言でいえば、「専門職業能力を持つ外国人(高度人材)の、日本での就労・移住をやりやすくする」法律です。主な改正点としては、

・「高度専門職第1号」という在留資格を創設する。

・上記当該在留資格で3年間、日本で活動した場合、「高度専門職第2号」が与えられる。その場合、活動期間が無期限になり、かつ、一定条件のもと、両親や家事手伝いを呼び寄せることができる。

3年間、高度専門職として日本で活動すれば、在留期間無期限になる・・・これ、事実上の「移民」政策じゃないか?という人がいますが、そこからは、かなり程遠い内容だと私は思います。

何よりまず、「永住者」と「高度専門職第2号」の権利内容は大きく違います。日本の永住権をとれば、どんな職業に就いても、極端な話、無職になっても、ずっと永住者でいられるわけですが、「高度専門職第2号」の場合、専門職業にずっと就いていないと、その資格を剥奪されてしまいます。

ただ、高度人材であれば、来日から永住権申請までに、通常10年かかるところを、5年(厳密にいえば4年6ヶ月)で良いわけですから、高度なスキルを持っている外国人は、そうでない外国人より日本永住しやすいのは確かですね。

高度人材認定には、ポイント制が適用されます。つまり、学歴、職歴、年齢、年収、日本語能力などを評価し、その合計点で判定されます。法務庁のリーフレットが分かりやすいです。

なお、今回の法律改正は、もともと、民主党政権時代から、路線が決まっていましたので、特にサプライズはありません。そういえば、昨年の今頃、こんなエッセイを書いてましたね。

知識移民に舵を切る日本(2012/5/7)

ただ、安倍政権になって、「高度人材が最短3年間で、無期限の在留資格が得られる」ようにしたり、「親や家事手伝いの呼び寄せ基準も緩和した」ことで、民主党時代よりは、政府の本気度が伝わってきますね。

遅きに失した感はありますが、グローバル高度人材の獲得合戦に、日本がようやく参戦した、とは言えるのではないでしょうか?

しかし、この方策によって、どこまで海外の優秀な人材を呼び込めるかは、まだ未知数です。日本の場合、「英語圏でない」というのが、不利ですね。

インドでも中国でも、国を代表する、トップの人材は、英語圏に行ってしまいますので・・・

あと、出身国を問わず、専門職エリートの人々は、子供の教育環境を大変気にする人種ですが、日本の場合、英語教育のオプションが少なくて、かつ高価・・・というのもつらいですね。

中国人、韓国人はまだしも、子供を日本のシステムで教育する人が多いですが、インド人だと、ほぼ英語教育しか頭にないですもんねえ。

そう考えると、イスカンダル地域に英国の名門スクールを誘致したマレーシアって、やっぱり賢いと思います。「英米圏の3分の1の学費で、世界トップクラスの英語教育受けられる」みたいに、価値も明確だし・・・

優秀な人材の争奪戦は、法律の整備だけでなく、居住環境とか、教育インフラ(特に英語)も問われるから、この領域で日本が勝つために、やるべきことはとても多いと思います。

ま~、方向性としては、良いのではないでしょうか?

外国の優秀な人材が、日本の地で、日本のエリートと競争することで、お互い、切磋琢磨するようになればいいと思います。

どの国に生まれようと、エリートなら、外国人との競争を、恐れちゃいけない。日本人のエリートが、日本というホームグラウンドで、日本語を使うビジネスで、外国人に負けちゃあ、恥ずかしいでしょ。だから、彼らよりもっと努力するんだ!みたいな、そんなマインドセットが生まれると良いなと思います。

この私だって、オーストラリアとか中国とか、アウェイのグラウンドに乗りこんで、慣れない外国語使う職場で、長年、頑張ってきたんですもの。頑張ったから、彼らから尊敬も勝ち得てきたし、良い影響も与えたと思うし、微力ながら、オーストラリアや中国のレベルアップにも少しは寄与したと思う。

やる気のある優秀な外国人が、どんどん、日本の労働市場に入って、日本人ビジネスマンと、良い意味でどんどん競争すれば、日本の競争力強化にも役立つと思います。

最後に・・・この法律改正で、一番潤いそうな業界は、たぶん、不動産だと思います。

高度人材として日本に来て、3年5年で事実上の「永住」が見えてくるとなれば、皆、日本の不動産買いたがりますものね。

私、外国人向けの不動産業者として独立したタイミング、絶妙だったと思います。我が人生、なぜか、強運に恵まれてますね♪

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ポスト「食べて福島応援」の時代

こんばんは、Manachanです。

最近、東京メトロや都営の地下鉄に乗ると、「福島応援」のポスターが目立ちますね。

お江戸日本橋には、今年4月、福島アンテナショップ「みでって」が、新装オープンしました。東京駅八重洲口の福島観光交流館とあわせて、近所で二店舗目ですな。

いま東京では、官民あげて「福島応援プロモーション」花盛り。この方面に国家の震災復興予算がたっぷり費やされているのかもしれませんね。

それにしても、世の中、変わるものですな。震災&原発事故が起こった2011年と、その翌年の前半までの東京は、間違いなく、「福島忌避」の時代でした。

当時の首都圏で、福島県産の野菜果物がスーパーに並ぶことはほぼ絶無、並んだら最後、「放射能汚染を拡散させるな!」と、すごいクレームが来たものです。福島県どころか、茨城県産さえ滅多にない時期もあったし、普段見慣れない「佐賀」とか「高知」とか、西日本の野菜が幅をきかせた時期もありました。

福島に旅行に行くことさえ、当時の首都圏では「ありえない」こととされていました。2012年2月に、お笑い芸人のカンニング竹山氏が福島旅行して、福島産の野菜を購入したことでTwitterが炎上した事件もありましたね(リンク)。

私は、何だかんだいって、震災直後から、福島県の浜通り、中通り含めて7~8回は行ってるし、自分が頻繁に足を運んでる分「情報不足ゆえの放射能恐怖」みたいなものは早々と克服してたし、また、福島県産の野菜果物にしても、「サンプルで放射能検査してるからいいだろ」と思い、子供たちにも普通に食べさせてました。

私が福島の飯坂温泉で買ってきた桃とか、リンゴ、ずんだもちとか、うちの子たちは食べまくってましたね。

ただ、当時の東京で、そんなことをしてる家庭はたぶん少数派だった。うちの奥さんも、ママ友からいろいろ吹き込まれて、「子どもに福島産食べさせて、放射能本当に大丈夫なの?」と、言ってた時期もありました。

世の中が「福島忌避」の時代に、私は「福島産、食べて応援」を掲げてブログで情報発信していたわけですが、人の親として、逡巡がなかったわけではありません。

「被災地である福島の農家や地域産業を応援したい気持ち」と、「子どもの健康を守りたい気持ち」が葛藤したのは、もちろん私だけでなく、首都圏に住む多くの親が体験したことだと思います。

2011年当時は放射能や健康影響に関する情報が錯綜し、デマや恐怖煽りもピークに達していました。そんななかで、私は、どんな判断軸で考えたのかというと、

何よりまず、日本人としては、被災地を応援するべきだろう」という気持ち。この日本列島に暮らす限り、自然災害はどこでも起こり得るわけだし、次回は自分の住む東京が被災地になるかもしれない。

2011年の震災で大きく揺れ、計画停電もあったけど、幸い、大きな被害を逃れた東京の人間として、宮城、福島、岩手沿岸部の被災地に手を差し伸べるような行動をとらないと、将来、自分が被災者になった時に、他地域の人が東京人を助けたいと思うだろうか?

いや、日本人なら、必ず助けてくれると思うし、それが日本列島に生きる安心感、喜びでもある…そんな素晴らしい民族の一員であることを、私は後生大事にしたい。その気持ちが、「福島産、食べて応援」に結び付いた面があります。

もう一つは、「定量的に考えることで、福島産を食べる不安がなくなった」。私は幸い、不動産投資家として物事を数値化して考える訓練を積んでいるし、また、化学工学を学んでいたので、放射性物質なるものを、他の無機・有機化合物と比較する視座も持っていた。

簡単に言うと、放射性物質は、地球上に存在する物質のうちで、メカニズム的には一番シンプル。放射性セシウムの文脈でいえば、元素が「崩壊」することで「エネルギー」に変わり(放射線を出し)、それが水分子と反応して活性酸素となり人体に影響を及ぼす(被曝する)。

自然界には無数の放射性物質があり、常に崩壊し、放射線を出して、常に私たちの身体に入っている。今回の原発事故では、主に放射性セシウムが環境中に放出された…基本的には、「原発事故の影響でどの程度、追加的に被曝するか?」だけ考えれば良い。放射性セシウムを含んだ食品は別に猛毒ではないから、食べてもすぐには健康影響出ないし、習慣的に食べ続けて、ようやくリスクが高まるかもしれない程度の話でしかない。

私たちは多様な食品を食べているのだから、別に、福島県産の食品を忌避する必要はない。世の中には、「放射能ホットパーティクル」だの「アウトブレイク」だの、横文字を持ち出しては不安を煽り、奇説珍説を展開する学者もいましたが、このテーマ学べば学ぶほど、

震災後、東日本の放射能騒ぎは、平熱36.3度の子供が、36.5度になった位で、やれ病院だ手術だ検査だ転地療養だと騒ぐバカ親」の如きものだと分かり、なおさら、「福島産食べて応援」を掲げたくなったのです。

しかし今、時代は変わりました。西日本は知りませんが、東京では少なくとも、「福島応援」モード。忌避する人は今や少数派になりました。あの「鼻血マンガ」だって世間の総スカン食って作者オーストラリアに逃げ帰った位、世の中が落ち着いたってことです。

そんな中、私としては、「福島、食べて応援」を超えるコンセプトを打ち出したい。投資家って、世の中の動きのちょっと先を読んで、適切に行動してちゃっかり利益を得る人たちですよね?私も常にそうでありたい。

今の東京は、ようやく、私が3年前からや
ってたことを後追いするように、「福島、可哀想だから、食べて応援しよう」になりました。

であれば、私は、「福島の食べ物、美味しいから、食べて宣伝しよう」を打ち出したい。

実際、福島には優れた食材が多いと思うし、もっと工夫して、洗練させれば、さらに価値が高まるはず。

しかも、Fukushimaという地名は、すでに世界中に知られていますから、今こそプロモーションの大チャンス。

Fukushima farmers(福島農民)ブランドつくって、世界中に売り込むのも手かもしれない。統一のロゴつくって、キャラバン仕立てて、オーストラリアとかマレーシアとか行って、桃ジャム、桃アイスとか、売りまくる。

こんなスローガンはどうでしょう?英語的に…

We never give up Fukushima. (私たちは福島をあきらめない)
We shall regain our promised land. (私たちは成功が約束された地・福島を取り戻す)
We shall turn our fate to be a brighter one. (私たちは運命を素晴らしいものに変える)

「AKB48」ならぬ、「Fukushima50」(原発決死隊じゃなくて…)なる、地元の若い女の子グループつくって歌わせてもいいかも。

そういうの、ノリが明るいじゃないですか…福島は汚染されてもうダメポとか、自主避難する勇気を持とうとか、そんなこと言うよりずっと楽しいと思いません?

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台湾人が海外を買う理由

おはようございます。Manachanです。

昨日は朝から、台湾人投資家に、東京の物件を案内していました。

☆品川プリンスで待ち合わせて

☆白金台の、「台北駐日経済文化代表処」(大使館)で、住所証明を認証してもらった後、

☆茅場町、八丁堀、築地あたりのマンションを3つ見学

こういう物件見学コースの場合、終着点は必ず、「築地」にします

だって、美味しいもんねえ~。アフター物件見学は、魚市場で海鮮丼…こんな仕事なら毎日でもいいっす。

市場のうに丼、まじで美味かった~。次に海外投資家が来たら、築地のマンションを案内しよう。物件案内と、事前の現地確認…一物件で二度美味しい♪


ところで、台湾ではいま、「海外不動産投資ブーム」の様相を呈しており、「日本」や「マレーシア」をテーマとする不動産セミナーが、各都市で、毎週のように行われているようですが、

このような状態になったのは、わずか数年前からだそうです。

日本でも、「海外不動産投資元年」と呼ばれるのが昨年(2013年)ですから、台湾とほぼ同時期と言って良いと思います。

ですが、台湾人が海外不動産を買いたい動機は、日本人のそれと、大きな違いがあります。

日本人の海外不動産熱の、一番顕著な動機は、私思うに、「相続税などの増税から資産を守りたい」だと思います。

その根底には、「デフレ、資産価値下落」があると思います。普通考えて、資産価値が上昇している局面なら、増税されたところで手残りはありますし、遠く海外にまで目を向けなくても、国内物件の節税対策だけやってれば良いわけですが、

いまの日本は、資産価値が上がらないのに、増税は確実に来る。賃貸経営の環境も年々厳しくなる、「レッドオーシャン」で戦うよりも、海外に「ブルーオーシャン」があるかもしれないから、とにかく勉強しよう…というのが、セミナーに参加さっれる多くの皆さんが考えておられることだと思います。

(独白…海外でも、場所によっては、日本以上にひどいレッドオーシャンが結構たくさんありますけど、それを見極めるためにも、勉強は必要ですね。)

一方、台湾の場合は、日本のバブル崩壊直前に似たところがあって、「国内不動産の高騰」を背景とした「バブル崩壊、資産価値下落の懸念」…それが、多くの人々をして、海外不動産に目を向けることになっているようです。

一口で、台湾不動産といっても、二極化しています。

☆台北都市圏では、人口・産業が伸びているが、不動産価格高騰が著しい(東京並みか、それ以上)

☆それ以外の地域では、不動産は台北に比べて数分の1の値段で買えるけど、人口・産業が停滞して、伸びる目が見えない。

日本の「首都圏」VS「北海道」に似た話ですが、私の実感では、それ以上の格差だと思います。

九州と同じくらいの大きさしかない台湾島で、なぜ、「でっかい大日本」以上の格差ができるのか?主な理由の一つは、「チャイナ(大陸)マネーが、台北都市圏に集中的に流入する」からだと思います。

台北のビジネスホテル、数年前と比べて明らかに予約が難しくなりました。大陸のビジネス客、観光客が大挙、台北に来るからです。そして、大陸の金持ちは、台北一等地のマンションを、5億や6億とかで大人買いします(拙著:台北一極繁栄の風景)。

そして、地下鉄、国際航空便などの交通インフラ整備も、台北と他都市では歴然とした差がありますから、結果、台北都市圏全体が不動産ブームになる。

とにかく、台北は不動産価格高すぎ、普通の給料では全然買えないレベルだし、賃貸利回りは2%程度しかない。相場も、すでにピークを打ったという認識が広まり、

いま台北で不動産買っても、キャピタル(値上がり益)もインカム(家賃収入)も期待薄

だから、海外で買おう!

今のところ、投資先として一番人気なのは、「日本」でしょうね。とにかく台湾人は日本大好きで、年に何回もリピートしてくる人が多い。子供の留学にしても、男の子は欧米に行かせても、女の子は台湾から近くて治安の良い日本に行かせるケースが昔から多く、何だかんだいって、「日本での在住経験ある」台湾人が少なからずいる。

そして、台湾には「信義房屋」という、日本不動産取扱トップの企業があり、日々、ものすごい数の投資物件を台湾人に売っているので、日本の不動産取引の商習慣に関する情報も、結構知られていたりする。

今は台湾人にとって、「円安」で日本物件が比較的買いやすい時期です。今後、もっと円安が進めば、バイヤーが怒涛のように押し寄せてくるかもしれませんね。台湾だけでなく、中国から香港から、韓国から、そして東南アジア全域から…

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チバ&サイタマを世界の投資家へ!

こんにちは、Manachanです。

最近、近隣アジア圏の投資家を東京の物件に案内する仕事が増えています。

・昨日は赤坂4丁目の物件に中国人投資家を案内
・金曜日には台湾人投資家の来日に合わせて、築地近辺の3物件を案内

宅建業者「鈴木資産管理」を立ち上げた当初の目的は、「海外投資家(のおカネ)を日本の不動産市場に呼び込む一助になりたい」ですので、本来想定した仕事が入ってくるようになったのは、喜ばしいことです。私のメールボックスも、最近は中国語がやたら増えてますね。

私がサービスする以上、海外投資家には、賢く物件を買って、日本不動産で大いに稼いでいただきたい。それで彼らがリピーターになってくれれば、我が祖国ニッポンにパワフルなアジアマネーが継続的に流れこみ、子供たちに「元気なニッポン経済」を体験させてあげることも夢…ではないかもしれません。

賢い物件選びには、とにかく「情報」が不可欠。でもって、いま日本に参入してくる外国人投資家に、必要十分な不動産情報が行きわたっているかというと、まだ全然そうではありません。

ワタシ、特に問題だと思うのが、

投資できるおカネが数千万円程度しかないのに、東京都心を買いたがる人が多い

数千万円でも、上の方、8千万とか9千万なら、都内でそれなりの物件買えるかもしれません。ですが、私が付き合っている投資家は、たいてい、千万の位が下の方(1とか2とか・・・)なんです(涙)。


1000~2000万・・・都心では、ワンルームしか買えません(頑張れば、足立区や葛飾区でショボい中古ワンルーム2戸ゲット位か)。

3000万近く出せて、はじめて、「都内ファミマ」(ファミリーマンション)が視野に入ってきますが、「麻布」「青山」「代官山」「ギロッポン」みたいな、かっこいいアドレスでファミマ狙うには、やはり5000万は欲しい。

しかし、いくらアドレスが立派でも、たかがファミマ、区分1戸ですよ。テナント退去したら家賃収入ゼロじゃん?同じ5000万あれば、チバやサイタマで、土地付き一棟アパート新築6戸くらい平気で建つのに…

6戸あれば、うち1戸が退去しても、あとの5戸は家賃払い続けてくれるんですよ。それに、永遠に価値毀損しない「土地」もちゃんとついてきます。数十年後、古アパート取り壊しても、最悪、戸建用地として出口とれる。

いくら、ロケーションが麻布青山代官山であっても、自由に処分できる土地ないんじゃあ、中古アパートとして出口とるしかない。選択肢少ないよね。


「チバサイタマ?」「チバラギ?」…どっちでもいいけど、東京郊外の産である私は、台湾・香港・中国の投資家に、我が郷里の素晴らしさを説きます。


・日本で投資するおカネが、数億あれば、確かに都心買うべきです。でも、数千万円だったら、郊外の方が絶対にいいですよ。

・なぜなら、都心だと土地の価格が高すぎて、数千万だったら区分マンションしか選択肢がないのです。

・たとえばの話、5000万円の投資資金があるとして、都心だと、うち4000万円が土地代で、上物に1000万円しかかけられません。当然、1000万円で上物なんか立たないから、現実的には、マンションの一室を買うしかないのです。

・でも、チバやサイタマに行けば、土地代がせいぜい1000~2000万ですので、上物に3000~4000万はかけられる。土地付きアパートだって建てられるのです。

・上物にそれだけのおカネをかけられれば、競争力のある賃貸住宅をデザインすることだって可能です。

・チバ県とサイタマ県だけで、台湾総人口の半分以上、香港総人口の2倍近い人間が住んでいます。僻地ではありません。歴とした大都市です。

・あなた方が来日する時、たぶん使ったであろう成田空港と、世界的に有名な「東京ディズニーリゾート」はチバ県にあります。

・あと、台湾や香港でも良く知られている街「池袋」から、電車でちょっと行けばサイタマ県です。

【大都会サイタマ…田舎者がビビるキラー画像】

そこまで言って、理解してくれる人と、「チバ、サイタマ・・よく分からないから、やっぱ東京にする」という人もいます。やっぱ後者の方が多いかな。

どうしても東京を買いたいなら、そして3000万位あるなら、都心近くの好立地で、投資用マンションとして売り出されて、かつ実需転換もできそうな35~40平米以上の1LDKとか2DKをすすめますね。値上がりの目もあるから。

でも、2000万以下しかないんじゃあ…ワンルーム1室コース。都内のお好きな場所で選んでくださいな。値上がりは期待しないでね。

そのお金あったら、チバかサイタマで、小ぶりでも再建築可能な中古戸建2戸くらい買って、賃貸に出した方が賢いと思うけど、そういう芸当できる外国人はほとんどいませんね。

やはり、情報って大事だなと思った次第。質も量も…

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融資が地価をつくる

おはようございます。Manachanです。

最近、メールやFacebookをあけると、いろんな方と、ものすごい数のやり取りがありまして・・・「12時間くらいメールみないと、未読メール、軽く30通はいく」、「次にFacebookみて、Lineみて、Whatsappみて・・・」みたいな感じ。基本、全部レスしなくちゃならないので、作業量的には、サラリーマン時代の多忙な時期とそう変わらないですね。

あと、生活のプレッシャーもある。独立自営主として、とにかく、食っていかなきゃならない。売り上げにつながりそうな話があれば、平日だけでなく、土日もなんとなく、働いている感じです。

それでもまあ、経営陣・上司の意向を受けて仕事するわけじゃなし、自分の好きなことを仕事にしているので、趣味と仕事の境目がなくなってる感じですね。だからストレスとかは、ほとんどありません。

不動産業者として、収益物件、土地の売買にかかわるようになって、思うこと。

「不動産価格って、人為的に決まるよね」

「一言でいえば、銀行融資次第で、いくらでも変わっちゃうようね。人口増加とかと全然関係ないよね」

たとえば、こんな話がありました。

首都圏ではかなり大きなターミナル駅から、バス便立地の土地を売って欲しいと依頼を受けました。

50坪弱、ほぼ正方形のきれいな整形地。用途地域も「近隣商業」で、容積率400%とれる。前面道路の関係で360%になっちゃうけど、都市計画法・建築基準法的には、「8階建て、25戸程度のワンルームマンションが問題なく建つ」感じ。

新築ワンルームが建てば、業者が表面利回り5%くらいに割り戻してエンド客に売ります。たとえば、月額家賃8万円とれるワンルームを、2000万円近くで売るのです(私は買いませんけど・・・)。それが25戸・・・儲かるぜ!だから、土地の仕入れ、かなり値段かかっても、皆さん喜んで買うわけです。

数年前、リーマンショック前のミニバブル期に、バス便立地のワンルームマンションにメガバンクの融資がついた時期がありました。その時は、例の土地、坪170万円くらいの値が、平気でついていたのです。ワンルーム業者同士の競争も激しいですから、「土地売りませんか」チラシと、電話攻勢がすごかったそうです。

ところが、リーマンで派手にこけて、不動産に戴すr融資姿勢が厳しくなりました。今、アベノミクスで、少し緩くなってますけど、それでもなお、「バス便立地のワンルームマンション」に対して、銀行が融資を出すのは極めて厳しい状況。

私、友人のワンルーム業者に聞きまくりましたが、「バス便はちょっと・・・」と、断られ続けました。融資つかない限り、建てても仕方ないですからね。

もし、8階建てワンルームマンションが建たないと、この土地の活用方法は「戸建」や、「3、4階建てファミリーマンション」になってしまう。

50坪弱・・・ファミマを建てるには小さすぎる区画。無理して建てることは可能ですが、建築コスト高騰のご時勢なので、良い値段で売れそうもない。かといってこの土地は、戸建建てるには中途半端に大きすぎる。土地代+上物で7000万円くらいかかってしまうので、バス便でこんな高額物件買う人はいない。

だから、2分筆、できれば3分筆して、3階建ての狭小戸建住宅を建てるしか、高値で売る方法はないと思われます。それにしたって、8階建てのワンルーム建てる用の土地代には遠く及びません。

私、狭小戸建って、心理的に抵抗あるんですよね・・・地価水準が安く、「土地が少なくとも30坪あって、カーポートの一つも付いてないと戸建とは呼べない」地域に育ったものですから。

だから、都内によくある、「土地12坪、3階建てペンシル戸建」なんか見ると、「別の惑星に来た」気分になってしまいます。

30坪の土地を2分割して戸建分譲、田舎者には理解しがたいけど、都内では当たり前

話戻りますが、我々不動産業者のミッションは、「地主の意向を受けて、できるだけ高く土地を売る(方法を考える)」こと。

だから結局、「上に伸ばす」か「細かく分割する」か、どちらの方法を探ることになるんですよね。こうして、日本の都市部は、狭小区画、ワンルームマンションとペンシルハウスだらけになっていくのかもしれない・・・

さらにいうと、ワンルーム&ペンシルハウス化を促進するのは、「緩い融資姿勢」なのだと思います。

とにかく、不動産価格は、短期的には「不動産市場に流れ込む資金供給量」で決まるような気がします。人口動態とか、あまり関係ないですね。

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福島ハラスメント

おはようございます。Manachanです。

私、今でこそ気楽な「一人会社の社長」稼業ですが、昨年2月までは、外資系のIT企業でサラリーマンをやっていました。

私は社会人になって18年間のうち、15年間を、主に米国系の企業で過ごしました。この期間中、何度も転職しましたが、複数の勤め先で、人事部主催の「ハラスメント研修」を受けたことがあります。どんな内容なのかというと、

「社内の人間関係のなかで、意識的、あるいは無意識のうちに、相手(同僚や部下)を不愉快にさせてしまう言動がある。これをハラスメントと呼ぶ」

「ハラスメントの多くは、主観的に傷つける意図がなかったにもかかわらず、不適切な言動によって相手が傷つくことで起こる」

「ハラスメントの代表例は、相手の性別や出身地、国籍、宗教、思想信条に対するコメントや、同僚との職務能力の比較・・・などである」

「あと、自分の属する文化では当然のように許容されることでも、別の文化圏ではハラスメントになりうることもある」

「ハラスメントが起こると、社員の健康状態や労働意欲に影響するので、会社としても特に注視しつつ、社員の啓蒙につとめていきたい」

この研修は、私の日常業務に役立ちました。自分が管理職やプロジェクトマネジャーとして、何人もの部下を持ち、かつ、それぞれが違う国籍、出自の人たちでしたから・・・

たとえば、上司がインド人、部下が日本人、インド人、中国人、韓国人の混成部隊であった時期もあれば、上司がアメリカ人、部下が中国人、フィリピン人、インド人という時期も長かった。

責任ある立場です。常に、メンバーの士気を良い状態に保っておかないといけません。そんななかで、ハラスメントは大敵です。自分の部署でハラスメントを極力起こさず、仮に起こった場合に直ちに対処するよう、細心の注意を払ったのはいうまでもありません。

そんな環境で、長年、仕事をしてみると、日本の社会というものは、ハラスメントに対して寛容というか、悪く言えば「不感症」的だと感じます。

ま、日本でハラスメントという言葉ができて、まだ日が浅いですからねえ・・・

ここ10年ほどで、セクハラ(セクシャル・ハラスメント)、パワハラ(パワー・ハラスメント)みたいな言葉は一般的になってきたと思いますが、その他にもいろんなハラスメントがあるはずです。大阪医大のウェブサイトによると、

ハラスメントの定義:
他者に対する発言・行動等が本人の意図には関係なく、相手を不快にさせたり、尊厳を傷つけたり、不利益を与えたり、脅威を与えることを指します

私思うに、

特定地域に対するハラスメント

が、もっと注目されるべきだと思います。特に震災後、「福島」という地域に対する、「放射能関連」のハラスメントが相変わらずエグい、と感じるからです。

「本人の意図には関係なく」相手の尊厳を傷つけるのが、ハラスメントのポイントですね。語り手の意図自体は、往々にして、「放射能から子供を守りたい」、「福島で何が起こっているか(他地域の人に)伝えたい」という、ご立派なものですが、それが結果的には裏目に出て、福島に暮らす人たち(特に農業者や漁業者)の気持ちを傷つけてしまう・・・

分かりやすい例を挙げます。著名なグルメ漫画「美味しんぼ~福島の真実編」(ビッグコミック・スピリッツに連載中)に出てくるひとこま。

マンガのなかで、山岡士郎、海原雄山といった架空の人物にまじって、井戸川氏(元双葉町長)という、実在の人物が出てきて、彼に、「鼻血が出る」、「福島では同じ症状の人が大勢いる」と明かす」と言わせているのがポイント。

これが、福島を中心に大きな物議をかもし、全国主要マスコミにも取り上げられる騒ぎになりました。

原発取材後に原因不明の鼻血描写 人気漫画「美味しんぼ」に批判相次ぐ(産経新聞)
漫画「美味しんぼ」、福島原発訪問の鼻血描写に批判 (日経新聞)
「福島周辺で鼻血出る人が続出」 「美味しんぼ」で編集部コメント発表も炎上止まず (J-Cast)

作者、雁屋哲氏が、この作品を書くために、1年間、福島で取材を続けたこと、渾身の力作であること・・・そのことを、私は否定しません(雁屋哲ブログ「美味しんぼの福島の真実篇」について)。

しかし、雁屋氏本人や編集部が意気込めば意気込むほど、福島の人々の心は離れていく・・・

この作品が、福島現地で歓迎されているという話を、私はあまり聞きません。「美味しんぼ 福島」でGoogle検索してみれば、惨憺たる結果が出てくるはず。

「典型的なハラスメント」だと、感じた次第・・・

私は「関東で一番、放射能ハラスメントを受けた街」の出身者なので、美味しんぼに違和感を覚える、福島の人々の気持ちがよく分かります。もちろん、福島の方々が受けるハラスメントの総量は、私などの比ではないでしょう。

「風評被害」という言葉は、以前からありましたが、震災後は「風評加害」という言葉まで、一般化してきたようです。善意に敷き詰められた、心無いコメントの数々。放射能や健康被害に対する驚くべき無理解や誤解に満ちた言説が、地元の意図に反して、全国的にばらかまれる。

もう「お腹いっぱい」、「これ以上やめて!」・・・てな感じですね。

「地域ハラスメント」(チイハラ?)
「福島ハラスメント」(フクハラ?)

そんな言葉が、日本社会のなかで、もっと一般化して、「自浄作用」を働かせてもらいたいと切に願います。たとえば・・・

上に出てきた、漫画のひとこまを例にとると、ビッグコミック・スピリッツの編集部が、

「雁屋先生、まずいです。このページ載せると、まじで、フクハラ(福島ハラスメント)
認定されちゃいますよ。別のものに差し替えてください!」

そんなふうに・・・問題あるコンテンツの掲載を未然に阻止できるようになれば良いと思う。スピリッツが、福島県内のコンビ二に並んでからでは遅すぎるから。

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(最後に・・・作者のつぶやき)Webみる限り、「福島ハラスメント」(フクハラ)という言葉をブログで使ったのは、俺が最初みたいね。商標登録しようかな?いや、この言葉、全国の人々に使って欲しいな。

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ちば土地ブローカー日記

おはようございます、Manachanです。

不動産業者として独立して、半年弱・・・自営業者は、サラリーマンと違って、毎月、売り上げを出さなければ、食っていけません。

幸い、食っていくネタは、あります。独立したての駆け出しながら、不動産仲間が、いろんな案件(儲け話)を持ってきてくれるので、私は優先順位をつけて、取り組んでいけばいいだけ・・・実にありがたいことです。

3月中は、都内収益物件の売買仲介を中心にやっていました。4月から6月にかけては、千葉県を中心とするアパート建設用地の売買仲介を、収益のメイン(食い扶持)にしようと思っています。

なぜ、私が土地ブローカーなどに手を染めるのかというと・・・九州にある、知り合いの投資アパート建売業者が、首都圏に進出してきまして、6月末までに10区画を急いで仕入れたいので、是非、力を貸して欲しい、という話があったからです。

仕入の中心は、千葉県東葛エリア(柏市、松戸市、流山市、我孫子市など)になります。この地域は、土地代が安い割に賃料それなりに取れるので、投資家利益を最大化するのに都合が良い、という判断からです。

この仕事、利幅は大きくありません。千葉県のアパート用地なんて、売買価格はせいぜい1000~4000万円、成約しても、私が得られるのは、うち3%の手数料のみ。都内のRC収益物件とは比べられません。

しかも、今は土地売買マーケットが明らかに過熱状態。千葉県内でも都心直結鉄道の駅徒歩圏の土地は、多数のアパート業者が取り合う状態。皆、指値なんかせず、地主の言い値で買っていきます。

ですので、私がせっかく買い付けを取って、速攻で売主にFAXしても、すでに先約がいるのが当たり前。厳しい競争に勝たないと、私は一銭も儲かりません。とにかく、数こなして、スピード勝負の世界。

でもこの仕事、とても楽しいです。自分の生まれ育った東葛地域で、土地勘や投資知識を駆使して、アパート建設用地を仕入れる・・・地元を舞台にするだけで、なんとなく、童心に返れる気がします。そして、

私、この仕事では、誰にも負ける気がしません!

やはり、地元民ゆえの圧倒的な土地勘がありますからねえ・・・

私は、小学高学年から高校になるまで、ほぼ毎週のように自転車に乗って、まるで山猿のように、東葛地方の山野を駆けめぐっていました。距離感、土地の起伏、町名、字名、分譲地名に至るまで、身体で覚えています。たとえば、

・柏市亀甲台町の丘に、どれくらい起伏があって、どの辺から坂が始まるか?
・流山市前平井から、どのくらいの距離を移動すると、後平井(隣の町名)になるか?
・松戸市のJR馬橋駅から東へ移動して、国道6号を超える前と後では、街や住宅地の様子がどう変わるのか?
・我孫子市の手賀大橋のたもとから、見渡す限りの田んぼの中、五本松公園に向けて東へ移動する途中、どの森を抜けていけば、東我孫子駅方面に出られるのか?

そういうのはもう、身体に刻みこまれています。地図を見る必要はありません。

私の投資仲間で、元アイドル「澤田富美子」さんは、地元である、東京都港区のいろんな街を日々歩き、脳内Googleマップができていて、それを投資に大いに活用しているという・・・

かくいう私にも、脳内Googleマップはあります。そこに「麻布十番」とか「広尾」みたいな、かっこいい地名が出てくるわけじゃないけど、その代わり、広大な東葛地域の街、鉄道駅、住宅地、田畑、森、坂、お寺や神社・・・そこに吹く風や、土の匂いとともに、脳内に刻み込まれています。

Manachan脳内Googleマップがカバーする範囲

・柏市全域
・流山市全域
・我孫子市全域
・松戸市全域
・鎌ヶ谷市の大部分(鎌ヶ谷大仏以北)
・野田市の大部分(清水公園以南)

上記エリア。面積にして、330平方キロ。そこに暮らす人口は140万人・・・いずれも、政令指定都市「福岡市」に匹敵する数字。この広大な地域の土地探しに関しては、「とにかく俺に任せて!」。絶大な自信があります。

とはいえ、関東の一ローカル地域である、東葛地方の土地勘なんて、多くの人にとっては、「それ知ってて、一体何の役に立つの?」みたいな話かと思います。

私もこれまで、この膨大な知識を、使うことなく、長い歳月を過ごしてきました。「早口のちばらぎ弁を聞き取れる」スキルと同じくらい、自分のなかでは、「宝の持ち腐れ」状態でした。

しかし今回、ひょんなきっかけで、「土地勘を、お金に変える」チャンスが巡ってきました。自分の好きなことでお金を稼げる、人生、これに勝る幸せはありませんね。

頑張って、たくさん成約とっていきます。

【東葛地方で典型的な住宅街】

【雑木林と、住宅街が隣り合わせです】

【ローカル鉄道・流鉄・・・昔と変わらない風景】

【つくばエクスプレス沿線は絶賛開発中!】

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マスコミ嫌いの理由

こんばんは、Manachanです。

私、大学時代(遠い目・・・)は、周りから、「マナブは将来、ジャーナリストになるんじゃないか」と言われていた時期があります。

なにしろ、ガキの頃から、文章書くのは大好きです。大学一年の時、三重県で10日間にわたる「ヤマギシズムの特講」に潜入して、「人はどのように洗脳されていくのか?」を、ルポルタージュ風にまとめて発表したこともありました。

大学卒業後、日本でもWindows95が出てインターネット時代になりました。私は1999年8月に「Manachan’s World柏自慢」というホームページを開設し、以来、15年にわたり、ほぼ毎日、情報発信を続けてきました。

最近は、業界紙などに連載コラムを書いて、お小遣い程度の原稿料をいただくようになりました。一応、「不動産ジャーナリスト」のはしくれなのかもしれませんね。


面白いことに私、物書き・ジャーナリストという世界は好きでも、「マスコミ」という職業に、魅力を覚えたことはありません。

文章(記事、コラム?)を書きながら、サラリーマンとして生活していくには、新聞社、雑誌社、TV局といったマスコミに就職する以外にないわけですが、私はそういう仕事に全く興味ないので、就職活動でもマスコミは一社も受けませんでした。

なぜか?・・・多分に、私の「気質」の問題なのだと思います。私は「職人、商売人」の多い家系に生まれ育ちました。「手に職つけて、腕一本で食べていく職人」の気質を受け継いでいます。実際、ITエンジニアになりましたし・・・

職人・エンジニア気質の人間というのは、学者とか、マスコミ記者などを毛嫌いする、あるいは軽視する傾向があります。

「あいつら結局、何もできないだろう?」
「要は、現場のこと何も分からねえで、外野からブツブツ言うしか能のない人間だろう?」

どうしても、否定的な印象を抱いてしまうわけです。理論より経験・実践を重視してしまうタイプなんですよね。

一方で、マスコミ記者の仕事というのは、「政治家」や「企業」、「警察」や「法廷」など、ひとさまの働く現場に入り込んで、「お話を聞いて」記事にする仕事が中心になるかと思います。

これ、エンジニア気質の人間からみると、

「いくら取材したところで、メンバーとして仕事に関わってみないと、何も分からないよね?」
「生半可な理解で、外野から適当なこと書かれると困るんだよね」
「そのツケは結局、俺ら現場の人間に回ってくるからな・・・」

かなり「迷惑」に感じてしまうわけですね。ま、私はそういう気質の人間なので、マスコミ人にはならなかったのです。


皮肉なことに、そんなエンジニア気質の私が、最近、雑誌取材を受ける頻度が増えました。不動産業界紙のみならず、マネーマガジン、ビジネスマガジン、そして大衆週刊誌まで。テーマは、「海外不動産投資のトレンド」、「日本の不動産市場と海外バイヤーの動向」などが多い。

今のところ、快く取材には応じています。また、私に取材してくる記者の面々も礼儀正しくまともな方が多いので、あまり問題はありませんが、

でも、30万部を超える「大衆週刊誌」までもが取材に来るとなると、どうしても、警戒してしまいます。封印していた(?)「マスコミ毛嫌い」気質が、ムクムクと、頭をもたげてくるのです。

実際に、私の交友関係でも、大衆週刊誌関係では、こんな不愉快なことがありました。


1)海外客相手に日本不動産を紹介していた友人の話。以前、A社から取材を受け、快く応じたところ、全く関係ないB社(大衆週刊誌)から、スクープとしてスッパ抜かれ、「外国人に日本の土地建物を売る売国奴」みたいな書かれ方をした。

2)日本で一財産築き、すでに海外移住して「非居住者」になった現役経営者の話。某大衆週刊誌記者の同席するディナーで(「取材」という説明を受けていなかった・・・)、安心していろいろ話したところ、数日後、本人に断りなく、記事が掲載されて、「富裕層が日本に税金を納めない」、「国税に目をつけられる脱法行為」みたいな書かれ方をした。

この取材、社会的には、許しがたい行為でしょう。だまし討ち、辻斬り、最後っ屁・・・特に、私みたいなエンジニア気質の人間からみると、尚更、許しがたい。

昨今は、商用雑誌、構造不況のご時勢。とにかく部数が稼げればいい、そのためには何でもする。違法行為すれすれでもOK、名誉毀損の裁判も覚悟する・・・世の中に、そんな商売があるのは知っていますけど。

私が許せないのは、そういう商売して、あることないこと、30何万人に言いふらした挙句、人様に迷惑がかかっても、一切、責任を負わないことなんです。

マスコミは、書いたことが事実であるかどうかの検証はするでしょう(そう願いたい・・・)。しかし、彼らが書いたことが原因で、個人や企業に有形無形の損害を与えたとしても、結果責任までは負えませんよね?そこが問題だと思うのです。

食品企業は、自分のところで出した商品に問題が出れば、巨額の費用を払ってリコールする、損害賠償の責を負う。

ソフトウェア企業は、自分とこで出した製品に不具合が出れば、お金を払ってプログラマ使って、修正プログラムを出す。

でもマスコミは、自分とこで書いたものが原因で、誰かに対して名誉毀損、風評被害などを起こしても、裁判にでもならない限り、名誉回復、原状復旧の責を負わない(せいぜい、謝罪くらい?・・・謝罪で済んだら警察要らないよね?)

マスコミという仕事に社会的意義があるのは認めますけど、現場・エンジニア的なセンスからすると、「てめーの仕事で人様に迷惑かけて、結果責任とらないのはありえねえだろう」と、どうしても思ってしまうわけですね。結局、会社がダメージ受けたら原状復旧しなくちゃならない。そこで苦しむのは、現場のエンジニアですものね。

これが・・・私のマスコミ不信の根底にあります。


話をもとに戻しますと、「大衆週刊誌」の取材、できるだけ受けたくないの
が本音です。要は、信じられない。無断で、何書かれるか、分かったもんじゃないから・・・

業界紙だと、部数も影響範囲も限られますが、大衆紙だと半端ないもんねえ。

俺なんか、海外のお客さんたくさんいるし、中国語しゃべるし、中国語圏で日本不動産セミナーやってるし・・・「売国奴」みたいに書かれるリスク、十分あるよね。それで、うちの事務所に抗議の電話が殺到したら、まじで、シャレになんないぜ。

その論法でいけば、俺はフィリピンとかタイ、アメリカ、オーストラリアとかで、「売国奴」から物件買ってるわけか・・

そろそろ、話をまとめましょう。

マスコミという、「世の中に迷惑をかける可能性のある」仕事で、「結果責任を負えない」のでしたら、せめて業界内で、「取材、発表における罰則付きの倫理規定」くらいは、必要ではないでしょうか?たとえば、

・現に起こっている事実しか、報道しない(「やらせ」はダメ)
・取材者の了解を得たものしか、発表しない(「無断掲載」はダメ)
・だまし討ち取材が発覚したら、業界から追放

この位はやってくれないと、困るよねえ。日本の社会で生きていくのであれば・・・

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