日本不動産

Share on Facebook

人工知能だけで不動産が面白くならない理由

こんにちはManachanです。いつもブログご愛読ありがとうございます。今回は、「情報技術と不動産投資」というテーマでひとつ書いてみます。

 

私はITエンジニア出身の不動産業者です。世間一般と比べて、まだアナログな文化や業務が多く残る不動産業界にあって、弊社は創業当初からITを使って、ブログ・メルマガ・SNSで情報発信、(金のかからない)集客や顧客管理、双方向型のコミュニケーション等を続けてきました。

私がIT業界の第一線で働いていたのは2012年までです。それから6~7年の間に、テクノロジーは大きく変わりました。私の現役時代にほぼ無かったチャットボットの制作や、AI(人工知能)的な活用も、いま「50の手習い」でやっています。昔とった杵柄なのでそんなに難しくはないですが…日進月歩の世の中ですので、日々是、学習ですね。

 

そんな感じで、私はこれからもRealestate Techを積極的に業務に活用していきますし、今後のテクノロジー発展に大きな期待を抱いています。ただ技術系の不動産愛好家として、ちょっと残念に思うことは、

 

・情報技術が発展しても、不動産業界側の活用の仕方がかなり微妙。

・技術の恩恵で人々の不動産購入を便利快適にするよりは、むしろ、「本来買ってはいけない」人に「売るべきではない」投資用不動産を売りつける方向で機能してしまっている。

 

たとえば、このような話です。

 

・自社投資物件(初心者食い系を多く含む)の販促ツールとして、AIを活用。

・AIを活用した海外投資物件の検索紹介機能を開発しても、紹介する先が不動産権利も二次売買市場も管理サービスも未確立で物件過剰供給が酷い国ばかり。

・仮想通貨で不動産売買できるシステムを開発しても、仮想通貨マーケットが下落した途端にサービス停止。

 

これまさに、「仏つくって魂入れず」、「小手先の技術だけ使って不動産の本質を分かってない」人たちのやる、不動産的に余り付加価値や喜びのない仕事だと思います。何が足りないのか?

そのヒントは、この本にあります‥「マンガでわかる禅の智恵

 

大事な箇所を、いくつか引用しますね。

 

・必要なのは技術を「見(けん)の目」で分析的にみるのではなく、「観(かん)の目」で大きくみること。それが、これから加速する技術進歩に人間がどれだけ追いついていけるかのカギなのではないかな。

・人工知能を超える人類の英知はZenに残されているじゃないか。

・例えば柳生新陰流の「活人剣」の考え方は、相手と対峙しこれを封じ込めて勝つ「殺人刀」ではなく、「観の目」で世界全体をうらやかにみて、相手を活かし相手と共創するドラマづくりに参加する立場を重視する。

・真のイノベーションは、データを大量に処理するだけの人工知能のようなガチガチの殺人刀から生まれない。

 

・禅を通じてみると、世界はすべてが有機的につながっていて、

・自分も欠けることのできないその一部で、そのなかで自分が大きくなったり小さくなったりするなかで、周りの世界も変化しているのがわかる

 

 

一言断っておくと、私は一応技術者ですので、人工知能がデータを大量に処理するだけのものとは思っていません。それよりもずっと多様な可能性が広がる世界だと思っています。

とはいえ、上記のマンガに傾聴すべき部分があるのは、禅や瞑想の本質でもある、「観(かん)の目」「相手を活かし相手と共創」「世界が有機的につながっている」といった、全体観(Wholistic View)だと思います。

 

上のセリフで、「自分」を「不動産(建物)」、「世界」を「街」と言い換えても良いと思います。

 

~街はすべてが有機的につながっていて、不動産(建物)も欠けることのできないその一部で、新築・増改築されたり再生されたりするなかで、周りの景観も変化しているのがわかる~

 

不動産、特に建物は街の重要な構成要素で、街とともに一体の関係にあります。建物が本来あるべき場所に、あるべき姿で良い状態で存在すれば、街の景観を楽しく豊かにします。逆に、不動産が本来あるべき姿じゃないものに変わってしまえば、街の景観も劣化します。

 

たとえば、石川県金沢市の観光地・ひがし茶屋街近くの北國街道沿いにある町家(旧和菓子店)を私が事業主として再生した事例。もともと街の姿はこんな感じで、買い手がつかなければ駐車場になる予定でした。

 

それを、ご縁をいただいた私が土地建物を買い取り、金沢らしい外観の宿泊施設(ゲストハウス)に再生しています。まだ道半ばですが、この建物は街の景観を良くすることに少しは役立っていると思います。

 

街を感じ、土地を活かし、建物を味わう…そうした「全体観」のある不動産理解や活用は、たぶん人間でないとできない仕事。そのスキルを磨くために、禅の考え方や、(私が日々実践している)マインドフルネス瞑想が大いに役立つと思います。

もちろんテクノロジーは大いに活用しますが、私はそれを超越するクオリティの仕事ができる「世界不動産ソムリエ」になっていきたいし、そういう仕事をすれば不動産の世界はもっと豊かで面白くなるはずです。

Share on Facebook

世界経済不安だと円が世界最強の安全通貨になる理由

こんばんは、Manachanです。いつもご愛読ありがとうございます。いま子供とスキーに来てまして、越後湯沢のホテルでブログ書いてます。今回のテーマは「為替」、特に「日本円」に焦点をあてて書きます。

いま、世界経済関連のニュースとても多いですね。背景には米中経済戦争の懸念があるのでしょう。こういう先行不透明なご時世になると、ちょっとのニュースで世界中の株価や為替が大きく動いたりします。

特にクリスマス時期のアメリカ、NYダウの乱高下が凄かったですね。日本を含めアジア各国の株価も基本は「アメリカさん次第」なので、日経も一気に2万円割ったり2万円回復したりと、慌ただしい展開。

【2018-12-24クリスマスイブ大暴落】

 

【2018-12-26ボクシングデイ大回復】

 

ダウはじめ世界の株価は12月26~27日に大幅回復しましたが、これで来年の株価は安泰だと予測する人は誰もいないでしょう。資本主義の総本山アメリカ自体が、これまで余りにも長期間、順調に伸び続けた株価の大幅調整を迫られている最中で、ダウも今年1月につけた史上最高値から5000ポイント近く下がっており、今なお下げ止まったと確信できる材料がありません。

2019年、さらに世界の株価が不安定ないし下向きに推移するなら、世界経済はどうなってしまうのか?もちろん人知を超えることですが、私の知る限り、一番確度の高そうな出来事は、

・たぶん円高になる

 

その心は、

・日本円は目下、世界最強の「安全避難通貨」(Safe Heaven Currency)と思われているから…

 

世界経済が不安な状態、特にアメリカ経済に深刻な下振れ懸念が出た場合、株や金融商品で安心して買えそうなものがなくなります。そんな時、世界の市場関係者は伝統的な安全資産だけが妥当なヘッジ先と考えます。どこに向かうかというと、典型的には

1)金(ゴールド)

2)アメリカ国債

3)ロンドンの不動産

4)リスクオフ3通貨(USドル、円、スイスフラン)

※)リスクオフ通貨=世界経済のリスクが高まった際に、人々が安全資産を求める局面で買われる通貨

 

このうち4)についていえば、USドルはリスクオフ三兄弟からすでに脱落しています。以前は「有事のドル買い」なる言葉がありましたが、今は状況が変わりました。世界の先進国のなかで、欧州や日本が軒並みマイナス~ゼロ金利なのにアメリカは金利を上げてきたため、USドルはすでに、市場関係者がリスクを取る局面で積極的に買いにいく「リスクオン通貨」の側面を持ってきたのです。

そうなると残るは、「日本円とスイスフラン」だけとなります。日本とスイス、この二か国は国民経済の面でとてもよく似ています。

・ともに世界有数の経常黒字国=債権国。

・ともに変動相場制を採用している(但しスイスフランは2011年から限定的なユーロペッグ採用)

・どちらも成長率が低く、マイナス金利政策を採用してする

・どちらも政治が安定している。

・日本円、スイスフランとも、通貨の流動性が確保されている。
【日本とスイスは、経常黒字が40年近く続いている】

 

でもって、この二通貨を現時点で比べると、リスクオフ通貨としての適性は、今や「日本円>スイスフラン」なのです。それを分かりやすく書いたのがこの記事です。

リスクオフ時に購入するなら円、安全通貨としてフラン抜く-シティ

 

 

なぜ安全通貨として「円>スイスフラン」なのか、簡単にいうと、

1)日本円の為替が、購買力平価からみて割安である(→経済の理屈からみて円高になりやすい)

2)日本人の海外資産がスイスを上回って増えており、世界経済不安の局面で海外資産を日本に還流させるから日本円が買われやすい。

 

【購買力平価から長期トレンドをみると、円は米ドルに対して割安】

 

【円はスイスフランに対しても割安】

 

スイスに本拠を置くUBS銀行は、投資家に向けて次のようにアドバイスしています。

・世界経済不安(リスクオフ)になれば、迷わず円を買うべし。
(※円はリスクオフ通貨として最強である上、歴史的にみて割安水準なので為替ゲインを得る意味でも資金の置き場として使うべし)

・スイスフランは、キャリートレードに使うべし
(※スイスフランの安い金利で資金調達して、利回りの高い通貨や金融商品を買う。歴史的にみて割高なスイスフランは今後下がる可能性の方が高いので借金に向く。)

 

不動産ブログの割には、小難しい為替理論の話になってしまいますが、結局私が何を言いたいのかというと、

・2019年、世界経済不安が高まる年になれば、日本の投資家にとってチャンス到来かも

・特に海外資産を購入するなら、「強い日本円」を使って有利な戦いができる可能性がある。

 

来年1月7日、「投資家成功塾」セミナーで、「本当に円高になるのか?円高ならどんな海外不動産投資戦略でいくべきか?」というテーマで講演することになりました。20年近い国際不動産投資経験で、為替に泣いたり笑ったり、その都度、知見を豊かにしてきました。その経験をお伝えしたいと思います。

単発参加なら1万円の高額セミナーになりますが、投資家成功塾(月額1万円、特典たくさん!)に入れば無料で参加できます。動画配信もしますので遠方の方もハンディなく参加できますので是非ともご検討ください。

投資家成功塾リンク

Share on Facebook

世界の街並みと古家再生の魅力

こんにちは、Manachanです。いつもご愛読ありがとうございます。いよいよ年の瀬が近づいてきましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?

年末年始は、子供たち連れて柏の実家で過ごします。いま金沢市で仕掛かり中の「町家再生ゲストハウス」がいよいよ来年1月オープンできる見込みが立ち、両親を無料招待する話をしたらとても喜んでいました。首都圏に住む者にとって、金沢はちょっと遠くて非日常感のある北陸の地、加賀百万石の文化と美術工芸、兼六園、ひがし茶屋街、日本海側の海鮮…旅の魅力にあふれる場所です。

両親も年をとりましたが、まだ元気なうちにご招待できて良かった、ちょっと親孝行できた気分です。六年前に会社クビになった息子が、不動産ビジネス頑張って自分のお金で建てた宿に泊まるのも、また格別でしょうから…

 

金沢古民家ゲストハウス。どんな宿になるか、楽しみです(11/30撮影)

 

今回は金沢を含む「世界の街並み」というテーマで、ひとつ論考してみます。

仕事柄、世界中で街歩きする機会が多いのですが、国内外を問わず、私が魅了されるのは「戦災を受けず、古い建物が数多く残っている街」です。またそういう街ほど、観光地として高く評価される傾向にあると思います。

まず日本国内の都市でいうと、東京大阪名古屋はじめ多くの主要都市が第二次大戦中に空襲を受け、焼け跡から新たに都市計画をやり直したなか、京都や金沢は戦災の影響をあまり受けず、昔ながらの路地や木造建物、寺社が多く残っています。

 

京都市東山区の街並み

 

金沢市の街並み

 

 

京都も金沢も、国内屈指の観光地として人気ですが、古くからの歴史文化的雰囲気が残る街って、歩いてて楽しいですし、「その場所にしかない」ものですから、わざわざ行く意味がありますよね。

一方で、特に金沢のようなクルマ移動中心の中堅都市で古い街並みが残る状態は、生活者にとってはかなり不便だろうと思います。

私は金沢に足しげく通っていますが、市街地の街路は概して狭く、スズキのワゴンRみたいな軽自動車でも通り抜けできない道がたくさんあります。かといって公共交通機関がバス位しかないし、商業施設や病院学校も郊外にあることが多いのでクルマなしの生活はほぼ無理。片側2車線のまともに走れる道路が数えるほどしかないので、通勤時は大渋滞の毎日。クルマの利便を考えて野々市や駅西地区など郊外部にマイホーム建てて住まう地元の方が多いのも分かる気がします。

隣の富山市は空襲被害を受け、市街地のほとんどが焼失したので戦後の区画整理がやりやすく、今ではライトレールも通りますが街路が広いおかげできた面もあります(金沢でライトレールの実現はかなり難しいでしょうね)。クルマ中心の都市として富山の利便性は金沢より大分上だと思われます。

 

海外にも、金沢と似た「古くて不便、でも観光に好適な街」がたくさんあります。ヨーロッパも日本と同様、多くの都市が戦災被害を受け、そこから復興を遂げてきたわけですが、たとえば北欧、エストニア共和国の首都タリンは、大きな戦災被害を受けなかったおかげで中世ハンザ都市の街並みが残り、観光都市として大人気です。城壁や石畳が残り(きれいに復元され)、その中は西洋おとぎ話のような世界が広がります。

 

タリン(エストニア)の旧市街

 

中央ヨーロッパに行くと、たとえばチェコのプラハが人気高いですね。かつてハプスブルク家オーストリア帝国の都だった街。隣国のブダペストやベルリンと違って戦災被害をさほど受けず、中世から現代にかけて各時代の建築様式の建物が残る、「ヨーロッパの建築博物館」と呼ばれています。ビールが安くて美味しいことでも世界的に有名です。

 

プラハ(チェコ)の旧市街

 

南ヨーロッパでは、特に人気の高い観光都市としてスペイン(カタルーニャ?)の「バルセロナ」があります。建築、地中海ビーチ、グルメ、サッカー…幅広い魅力にあふれ、私が普段お付き合いする日本人投資家の間で「ヨーロッパで移住したい都市」として人気ナンバーワンの街でもあります。ここも旧市街(Ciutat Vella)が戦災を受けず、迷路のような狭い街路が今でも残り、観光名所になっています。

バルセロナは、19世紀の都市計画で旧市街の外側に新市街地(Eixample)がつくられ、そこがサグラダファミリアやカサミラをはじめ、名建築が点在する緑豊かな住宅エリアになっており、新旧それぞれ特色のある街並みが魅力です。

 

バルセロナは旧市街と新市街のコントラストが楽しい

 

英国に渡ると、こちらも古くて素敵な街並みの宝庫です。私が特に好きなのが、ロンドン北西郊外にあるセント・オールバンス(St Albans)の街。紀元前後にローマ軍がグレートブリテン島に渡ってきた際、ロンドンの次に建設された「英国で2番目に歴史の古い街」。今でも昔の面影を残す特色あるロンドン郊外の高級住宅地になっています。

 

セント・オールバンス(英国)の目抜き通り

 

ヨーロッパでも日本と同様、「古い街並みと現代生活・モータリゼーションの両立」は重い課題です。タリンでもプラハでも、旧市街地は大観光地としてドル箱になっていますが、そこに住む地元の人々にとってはクルマの通行・駐車をはじめ、かなりの不便を強いられます。改装工事してモダンに暮らしたくても街並み保存で厳しい規制を受けます。

プラハやバルセロナは地下鉄があるからまだ良いですが、タリンは金沢と同じ人口規模(45万人)で地下鉄など無いので、新興住宅地や商業施設、オフィス、市電は旧市街地の外側につくられ(新市街地)、そこに大部分の住民が暮らしています。道路交通の便も新市街地の方が断然良いです。街の構造としては金沢と一緒ですね。

なお、プラハは人口130万人で地下鉄3路線が通り、旧市街地は道路不便でも地下鉄が使えてそれなりに便利に暮らせるという意味で京都と似ています。

 

タリン、プラハ、バルセロナ…といった街で、旧市街地の古い建物はファンドや富裕層個人投資家のお金が入り、次々と再生されてホテルやレストランに生まれ変わり、すでに大きな経済圏を形成しています。京都もそれに近い状態になり、中心地の町家や再生可能な古アパートはかなりの高値で取引されるようになりました。近い将来、金沢もそうなるでしょう。

日本全国、再生しがいのある街はたくさんあります。日本が製造業やハイテクの国でありつつもアジアの観光大国として存在感を増している昨今、古家再生&収益化は不動産投資事業の新しいトレンドの一つになると思います。

Share on Facebook

「千葉4強」と市川市の再躍進

おはようございます、Manachanです。いつもご愛読ありがとうございます。今回は日本の総人口が減少するなか東京圏だけが人口拡大する「いまの時代」を、「千葉県」に焦点をあてて書いてみますね。

 

日本の総人口(日本人+外国人)は2008年にピークを迎えた後、10年連続で減少が続き、この期間中に150万人減りました。でも東京に住んでると、人口が減ってる実感が全く湧きません。毎年、近所に新築マンションが建って、新しいショッピングセンターができ、小中学校の児童数が増え続ける東京周辺は、いまの日本で唯一「成長の時代」に居るかのようです。

総務庁「日本人の転入超過数」データをみると、バブル崩壊以降、ひとり東京圏だけが全国の人口を吸い上げてる構図が一目瞭然ですね。

 

東京の拡大は、都内のみならず近県にも及んでいます。特にここ2~3年、人口増加の勢いが増しているのが「千葉県」です。県別の転入超過数(日本人)でいうと、東京都がダントツ1位なのは当然として、2位は埼玉でも神奈川でもなく「千葉」なのです。

 

市町村別の転入超過数データをみると、「千葉の元気さ」がさらに際立ちます。特別区・政令指定都市を含む全国上位20市のうち、7市が千葉県内にあるのです。

千葉県内で特に人口増加の勢いが力強いいくつかの都市を、私は「千葉3強」ないし「千葉4強」と呼んでいます。特に2016年以降、市川市が急躍進して県内トップグループに加わったので今は「千葉4強」の時代ですね。

【千葉3強】(2015年まで)
流山市 (日本人転入超過数全国8位)
柏市  (同9位)
船橋市 (同10位)

【千葉4強】(2016年以降)
上記に加えて市川市(同17位)

 

「千葉4強」はいずれも東京都心から30km圏内にあり、直通鉄道で結ばれるベッドタウン。^そのうち流山、柏、船橋の三市(千葉3強)は、「つくばエクスプレス」(開通2005年)や「東葉高速」(同1996年)といった、バブル期以降に全線開通した通勤鉄道の沿線地域を含んでいます。

 

新鉄道沿線は、これまで人口希薄な田園地帯だったところに、一気に住宅開発が進み、商業施設と学校・病院ができて街が形成されるという、誰の目にも分かりやすい人口増加がみられます。特に新線開通効果の高い流山市と柏市は、震災後の風評被害を受け人口流入が鈍った2011~12年を除き、その後6年以上、単月で社会減(流出超過)になったことが一度もないという凄まじい強さ。船橋市でもなぜか毎年12月に社会減になるのを除き、他の月はすべて社会増が続いています。

 

千葉最強「流山市」、つくばエクスプレス新駅が3つもできて絶賛都会化中。

 

ふなっしーで有名な「船橋市」、梨畑が新興住宅地に変わる。

 

「柏市」柏の葉キャンパスタウンは国際的にも注目されるハイテクシティ。

 

私は柏市出身者です。自分の地元が「都心から遠く離れた郊外なのに、都内のたいていの区より勢いがあるのはなぜだろう?」と興味を持ち、地域別の人口動静を調べたことがあります(発展都市「柏」の南北問題)。その結果、次のことがわかりました。

・つくばエクスプレスが開通した「北部地区」の人口が増えるのは当然として、

・既存の常磐沿線「柏駅を中心とする中央地区」にも人口流入が続いている。

 

私はこういう仮説を立てています。いま千葉県内の東京近郊地域で、人口増加のメカニズムは二つあって、

1)新通勤沿線への人口流入(日本人、マイホーム購入層が中心、都心30~40km圏まで)

2)既存沿線への人口流入(日本人+外国人、都心20~30km圏まで)

 

特に2)のパターンで人口を大きく増やしているのが「市川市」。ここの人口増加は日本人と外国人、両方をみないとわかりません。2015年10月の国勢調査から日本の人口統計が大きく変わり、日本人と外国人のそれぞれの人口動向が数値化されたことにより、市川市が人口を大きく伸ばした構図が浮き彫りになってきました。

 

市川市は千葉県内で最も早期に東京ベッドタウンになった都市。県内では住宅開発時期が古く、新規鉄道開発もないため2000年代に入ってから人口増が停滞。2010年7月にピークを打ってから、11年3月の東日本大震災の影響で減少傾向に転じ、その後ピーク時の人口を回復するのは5年余り後の15年9月のことです。

その頃から、市川市の人口増加が著しくなりました。2016年以降の総人口増ペースをみても、「千葉3強」(流山、船橋、柏)と遜色ない数字が並び、今やすっかり「千葉4強(四天王)」の一角として、県内人口を引っ張る立場になりました。

 

同時期の社会増をみても「4強」の構図が明らかです。

 

市川市の社会増内訳を国籍別にみると、うち37.6%は外国人の増加が寄与しています。これは県内でも松戸市、千葉市と並んで高い水準です。つまり市川市は、新鉄道開通がなくても東京への交通アクセスに優れ、「日本人も増えて、外国人も増えた」結果、4強の一角にのし上がったのです。

 

先ほど書いた、人口増要因の仮説を、「4強」各市に当てはめると、次のようになると思います。

1)新通勤沿線への人口流入(日本人、マイホーム購入層が中心、都心30~40km圏まで)
⇒流山市◎、柏市〇、船橋市〇、市川市×

2)既存沿線への人口流入(日本人+外国人、都心20~30km圏まで)
⇒流山市△、柏市〇、船橋市◎、市川市◎


以上、このように整理すると、千葉県内の東京近郊地域で、どのようなメカニズムで人口が増えているのかが理解しやすいと思います。特に、「4強」の流山、船橋、柏、市川は現時点で全国屈指の人口増加地帯であり、それは「東京への人口再集中」を反映した動きといえます。

Share on Facebook

移民国家(?)に向かう日本と、東京生活者の視点

こんにちは、Manachanです。いつもブログご愛読ありがとうございます。

私たち家族が、東京の江東区、東陽町駅近くの我が家に越してきたのが2007年。もう11年暮らしてますが、この間、目に見えて変化したのが、近所に外国出身者が本当に増えたこと。

 

我が家も妻が台湾系オーストラリア人、隣家のお母さんはフィリピン人で、インド人の隣人も多い。区立小中学校では外国ルーツの名前がクラスに3人くらい居て、PTAでも日本語通じにくい保護者への連絡が課題になっている。近所のスーパーではインド人のチームリーダーがモンゴル人のアルバイトを日本語で指揮している。コンビニや居酒屋で外国人など当たり前(むしろ日本人の方が珍しい)・・・

私が育った頃は周りに見渡す限り日本人しかいませんでしたが、今では明らかに違う景色が広がっています。「外国出身の隣人が増えた」実感は、データでも裏付けられています。江東区の総人口に占める外国人比率は、直近20年で2.5倍になりました(2.28%→5.65%)。

 

折しも、「入管法改正案」が政府から提出されました(関連記事)。これが外国人単純労働者の受け入れ拡大、なし崩しの移民受け入れになるのではないかと、各方面から議論反発が起こっており、これから与野党攻防の政争の具になるんでしょう。単純な構図で言うと、こうです。

 

形而上では

「移民国家嫌だ」という声(勝)  >  「移民として受け入れよう」という声(負)

 ⇒だから、安倍さんも表だって移民受け入れとはいえない。

 

形而下では

「人手が足りない」現実  (勝) >「賃金上昇・自動化で日本人だけで乗り切ろう」という意見(負)

 ⇒だから、在留資格を2つ新設して、外国労働力を受け入れやすくする。

 

政府がこれからやること

表立っては言えないが、外国人労働者と家族が一定数日本に定住することを想定して、諸法制を整理。例えば、

 ⇒外国人の国民健康保険や国民年金の適用条件をどうする?

 ⇒外国人の児童に対する日本語教育体制をどうするか?

 

日本社会の厳しい労働力不足と、移民に関する許容度・言論成熟度に鑑みれば、現時点では安倍政権が推進する「入管法改正」位しかたぶん現実的な手はないし、野党も文句言う以外、実質的には何もできないでしょう。人口減少日本がいずれ通る道だったと考えると、自民党の長期安定政権の時代に処理できることはむしろ幸いだと考えます。

私たちの身の回りに起こることは、それなりの現実があって、起こるべくして起こっています。なぜ外国の人が日本に来るのか?それは、日本が人手不足だからです。介護、建設、宿泊、農業、小売…いろんな業種で、もはや「外国人の人手なしでは日本社会が回っていかない」現実があるのです。

いや人手不足なんて、いやそんな生易しいものじゃない。日本の人口構造上、労働人口・生産年齢人口の減少がさらに加速していく…好不況の波云々以前に、構造的に足りないし、たぶん今後もっと足りなくなるのです。

 

2018年の日本
 ⇒15~64歳の人口  54万人 減
 ⇒外国人純流入     15万人 増

2028年の日本
 ⇒15~64歳の人口  56万人 減
 ⇒外国人純流入     ??

2038年の日本
 ⇒15~64歳の人口  109万人 減
 ⇒外国人純流入     ??

(注)2018年は総務庁の「日本の人口」の直近のデータ、2028年、38年については社人研の「出生中位、死亡中位」平成29年推計を使用

 

日本社会においては、形而下の力学が物事を決めます。つまり、「人手が足りなくて現場が回らないから、日本人(高齢者・女性)の労働参加率を高めて外国人も入れる」方向で結局は動きます。

「自動化して、日本人の給料を上げればいい、安い外国人労働者入れるな」という人は、ビジネスが分かってないですね。自動化するには設備投資がかかります。それでも人の手がかかる業務はゼロにできないから、何を自動化して何を人力でやるか、業務を切り分けないといけない。その間にも、実際に人が足りなくて事業が遂行できない。それをどうするのか?

自民党には人手不足に悩む業界が、全国からたくさん陳情に来て、政府に入管法緩和してくれと言ったそうですね。外国人が増えるのを懸念する気持ちは当然ですが、いま差し迫った労働問題についてちゃんと代案を用意できるとは思えない。だから結局は「改正入管法」が通ると思います。

 

一方、(日本においてあまり重要でない)形而上の論戦においては、「移民社会になるのは嫌だ」という声が「移民として受け入れよう」という声を、今後20年くらいは圧倒すると思います。少なくとも現時点で、私は日本が移民社会に向けて舵を切るかという重いテーマを直視してまともに議論できるとは思えないです。

で、結局は政府・お上の出番になります。外国人労働者は受け入れる、そのうちの一定割合は日本に定住するから、本音と建前を使い分けつつ、健康保険や年金等、諸制度を整理して最適解を探る…ということになるでしょう。

 

別に日本がみっともないとは思いません。諸外国、どこでもそんなもんです。移民を社会に受け入れるっていうのは、大変なことでして、

・ドイツは、トルコ人労働者を受け入れてから、自らが移民国家だと自己定義するまでに、40年かかりました。

・オーストラリアは、白豪政策を始めてから、有色人種を移民として受け入れるようになるまで、70年かかりました。

だから、移民受け入れ経験の乏しい日本が今から何をやっても、まともな議論になるまで数十年はかかるのです。

 

東京江東区の生活者としていえば、「改正入管法がどうなろうとも、どっちみち外国出身者は増える。それはもう織り込み済」です。

だって、入管法改正がなくても、現に直近20年間で外国人比率2.5倍になっているんです。「外国人もう近所にたくさん住んでるじゃん、多文化共生の時代に入ってるんじゃん」…まずその事実を受け入れるところからスタートしないと。特に東京のようなインフラの整った都市部で外国人定住者がさらに増えるのはほぼ必然でしょうから、それを前提に物事を考えていかなければならないと思います。

どっちみち、東京は外国人を含む多文化な社会に向かうんですから、プラスの方向で考えたいですね。生活者視点でいうと、

・私たちは、日本語を母語としない隣人にも分かりやすい「簡単な日本語の話し言葉、書き言葉」を使うスキルを身につけるべきでしょう。それは、英語を覚えるよりも大事だと思います。

・私たちの隣人たちは、英語のみならず中国語やインドネシア語、タイ語やベトナム語、韓国語、ヒンディー語、ロシア語など、日本の将来にとって大事な言語を使えるでしょう。彼らからその言葉や文化を学ぶのは大事で、それは学校でALTから英語を学ぶよりもずっと効果的だと思います。

・そういう地域社会で育つ子たちは、Culcural Diversity(文化の多様性)に慣れているわけですから、その感覚が多国籍企業や国際機関等で働くのに大いに役立つと思います。

 

今後20年30年経った後の東京の将来がどうなるのか?…今の東京とは多少違う姿かもしれませんが、そう捨てたものではないのかも。たぶん、「世界中から集まった人の暮らすメトロポリタンな、フツーの先進国首都」になると思いますよ。ロンドンとかシドニー、ベルリンやシンガポールのような状態に近づくのでしょう。

 

(2018/12/7  追記)

本音をいうと、「入管法改正なくても20年間で外国人比率2.5倍」、「法案云々以前にさらに増加は既定路線」な東京23区内の住人として、具体的かつ戦略的な議論をしたいのです…たとえば、

1)世界の高度人材マーケットと、日本の客観的位置づけ
→どの分野で、どのレベルの人材が、年俸いくら位で来日すると想定されるか?
→日本と競合する国はどこで、競争のポイントはどこになるか?
→日本国として、どういう人材を、どの位受け入れたいか?
→そのために合理的な制度設計はどうなる?既存法令との整合性は?

2)日本国内の労働マーケットと、中長期労働力需要・供給の分析
→過去データから、どの分野で、どのレベルの労働力が、どれだけ不足しているか?
→今後10年の人口構成や労働需要から、不足ギャップはどのようになるか?
→その不足を日本国籍者だけで補うのは可能か?どんな課題がるか?
→外国籍者で補う場合は、どの分野でどの位の人数を受け入れたいか?
→そのための合理的な制度設計はどうなる?

ここ2~3週間、改正入管法に関する有識者のメルマガを結構読みましたが、上記のような具体的な議論をしようという人は全く見当たりません。残念ながら、現時点で日本の「民」の議論に、私は全く期待していません。

海外各国で暮らした経験から、頭のなかにアイデアは豊富にありますが、その活かし方としては、現時点では政府のアドバイザーになるしかないのかなあと思います。

このテーマに関して、どうせ民はお上に言うだけで丸投げなんだし…であるなら、お上にまともな判断するように入れ知恵する側に回りたいと思うのです。

Share on Facebook

函館の地元で、街興しの仕事を一緒に創りませんか?

拝啓 函館在住の皆様、函館を愛する旅人の皆様へ

 

こんにちは。私は東京在住で、世界中を舞台に不動産投資に関わる仕事をする者です。自身も15年以上前から、個人投資家として、日本のほかオーストラリアやアメリカ、東南アジアを中心に不動産投資を続けてきました。とにかく三度のメシより不動産が大好きで、この命が尽きる瞬間まで、間違いなく、不動産に関わって生きていくと思います。

私のライフワークである不動産が、他の金融商品と大きく違うのは、1)利用価値を持った実物(モノ)であること、2)「住まう」「働く」「商売する」といった人間の暮らしの根幹をなすこと、3)寿命が長く、メンテナンスを続ければ人間の寿命よりも長持ちすること…それゆえ、不動産の世界で成功するためには、「長期的な視野」と「地域の人間生活に対する深い洞察」が欠かせません。

私が不動産投資・ビジネスにおいて他の何よりも重視するのは、「あるべき場所に、あるべき建物があって、後世まで引き継がれていく」ことです。いま日本は全体として家余りで人口も減っていますが、利用価値のある土地や街に、よく調和した良質な建物があって、適切にメンテされていれば、将来にわたって価値が保たれていくはずです。私はそういう価値ある物件のオーナーになったり、発掘・企画することに生き甲斐を見出しています。

今回(2018年10月24日)、縁あって訪れた函館の西部地区は、まさに、「街とは何か?」「価値ある物件とは何か?」を、考えさせられた場所です。

 

1)魅力的な都市日本一なのに、激しい過疎化

「地域ブランド調査」で、函館市の快進撃が続いています。2014、15、16年と「京都」をしのぎ、3年連続日本一に輝いています。特に「観光意欲度」、「地元の食材が豊富」、「食事がおいしい」という項目で全国1位。全国屈指の好印象を持たれている都市といって間違いないでしょう。

日本の魅力的な都市ランキング1位は?函館が3連覇!札幌や小樽は?

 

そこまで魅力的な都市だと思われているにもかかわらず、函館市では全国屈指の激しい人口流出・減少が続いています。1940年以前は、北海道で一番人口の多い都市だったのに、札幌に抜かれ、旭川に抜かれ、今は総人口26万人しかおらず、しかも毎年3千人減り続けています。日本有数の好感度を持つ観光都市なのに、全市が過疎地域に認定されているのは何という皮肉でしょう?

毎年3千人が消えてる?! 函館の人口が減り続ける理由 まとめ

 

2)函館市で一番魅力的な観光地に、市民が住まない

函館市の主要産業は、以前は「漁業」でしたが、今は「観光」です。アジア近隣諸国からインバウンド観光の後押しもあり、JR函館駅周辺エリアでは大資本が入りホテル建設ラッシュの様相。マンションも含めて高層建物が並び、駅前は朝市周辺を除けば平凡な地方都市的景観になっています。

 

他方、函館らしい景観と、魅力的な観光地が多いのは、函館山の麓に広がる「西部地区」。坂の向こうに青く輝く海、緑の函館山をバックに、おしゃれなお店が並び、カトリック元町教会、ハリストス正教会、イギリス領事館など洋館群が並ぶ観光地になっており、「女子旅」を中心に観光客でにぎわっています。この辺は19世紀から栄えた旧市街なので、市電はじめインフラも完備されています。

 

しかし、今日の函館市民の大多数は西部地区に住みません。住まいという意味での函館市の中心は、西部地区→函館駅周辺→五稜郭周辺→産業道路周辺(美原地区)と、時代とともに北上を続けています。クルマ・道路の便が良く近代的に整い、函館市民のマイホーム取得の中心地である美原地区は、日本のどこにでもある郊外ロードサイドの風景が広がりますが、そこから最南端の西部地区は距離的に一番遠く、冬季だとクルマで一時間かかってしまうこともあります。

つまり、今日の函館は、主要産業の稼ぎ頭である「観光地」と、市民の生活の場が完全に分離した都市になっているのです。

私が訪れた時も、「元町」エリアの観光動線上にあり、観光客相手の民泊立地としては申し分ない戸建住宅(3棟長屋のうちの1戸)を内見しました。この物件は相続で売りに出されましたが、地元実需がまるでなく2年間も売れませんでした。人が住まない間、寒波で水道管が凍ったりして、メンテナンスコストがかかることも一因ですが、放置されるのは余りにも勿体ない。

 

山側のお部屋からは、函館山ビューが…

 

海側のお部屋からは、(ちょっとだけ)函館港のオーシャンビューが

 

長屋なのでお隣と共有壁ですが、その真ん中に雪落としスペースがあり、ここは中庭としていい感じの景色

 

外観はこんな感じで

 

玄関先には、石畳の道。

 

この石畳の道の斜向かいが「旧相馬邸」、その先がすぐ「元町公園」の洋館群が並ぶ一角。観光立地としては申し分ないですが、こういう家が売れずに放置されるのが、いまの函館の現状です。

 

元町から10分足らず歩いた距離の弁天町には、これまた、後世に残したい「明治創業の酒屋」、「鉄骨の建物に蔵2つが入っている」魅力的な建物があり、こちらも売りに出ています。長年、酒と味噌に関わる事業を営んだ商家ならではの、ホーロー引きのレトロな看板やイラストの数々。倉庫レストラン兼宿泊施設(オーベルジュ)みたいな活用法で再生できないものかなあ?

 

 

 

3)函館民泊運営はブルーオーシャン

いま函館は近隣アジアからのインバウンド観光が盛り上がっています。平日の元町界隈を歩いても、市電に乗っても、中国語や広東語が当たり前に聞こえてきました。皆さん、日本人と同じような少人数の女子旅で来てました。

彼らの宿泊先として、函館駅界隈でホテル建設が進んでいますが、函館の雰囲気が感じられる主要観光地から2~3㎞離れています。元町界隈の良い感じのエリアに泊まりたい需要は必ずあるはずですが、現時点では民泊が数えるほどしか登録されていません。日本各地の観光地と比べても驚くべきライバルの少なさです。

 

その理由は、現時点で函館現地に住み、民家型の宿泊施設運営を事業としてやっている方がほぼ居ない、という、運営側の事情につきます。なぜなら、「運営体制さえ整えば函館元町の古民家どんどん買いたい」という都会の投資家も、「函館地元で売れない中古住宅を買ってくれる方が居ればすぐにも売りたい」という地元オーナーも、いくらでもいるからです。

言葉を換えれば、「いま函館で民家型の宿泊施設運営に事業として参入すれば、ライバル居ないなかで商売を伸ばせる」まさにブルーオーシャンといえます。

またこれは、函館旧市街地で長年の風雪に耐えて、いまオーナーが居なくなり取り壊しの運命にある住宅を結果的に救い、函館の個性ある都市景観を守ることにも直結します。そういう街興しの社会的意義ある仕事が、地元に居ながらできるのです。

 

もし、「是非やってみたい」、「できるかどうか分からないが、興味あるので調べてみたい」という地元在住の方、或いは函館と関わる仕事をしてみたい方は、是非、私までご一報いただけると幸いです。私、函館に地縁血縁もない余所者ではありますが、この街の個性ある都市景観を守り、観光業を持続的に発展させる上で、自ら函館の民家オーナーになって再生資金を出したり、或いは志を同じくする東京の投資家を連れてきたり、といった貢献はできますので。

 

お問い合わせ (Feedback form)

Share on Facebook

出でよ金融マン!(日本の銀行このままでいいの?)

今回のブログ記事は、日本の銀行関係者、または融資関係で銀行とお付き合いのある経営者・投資家の方々に向けて書いた、一事業者からの問題提起です。

 

私は、東京の品川区でささやかな不動産仲介業を営む者です。もともと外資系IT企業に勤めるエンジニアで、趣味で不動産投資を嗜んできましたが、2013年2月、勤め先を解雇されたことをきっかけに、大好きな不動産で生計を立てる決意をして第二の人生をスタート。オフィスを借り宅建業免許を取り、一人社長で頑張ってきました。

創業5年目の2017年末、ご縁あって、石川県金沢市、ひがし茶屋街近くにある町家を弊社で買わせていただきました。金沢の文豪・徳田秋声の名作「町の踊り場」にも出てくる、明治35年から116年の長きにわたり、金沢の街を見守り続けてきた歴史ある家です。秋声の姉の婚家(葉茶屋)であった大正~昭和初期から所有者が何度か変わり、今回、オーナーの和菓子屋ご夫婦が高齢で引退に伴い売却することになりました。事情でキャンセルが続いてしまいタイムリミット(年末)が迫るなか、金沢の業者仲間経由で私に話が来ました。

 

この住宅は、もし私が買わなければ、おそらく取り壊されてコインパーキングになっていただろうという話。もしそうなったら秋声作品ゆかりの建物がこの世から消えてしまいます。私は是非後世に残したいと考え、手元の現金を使ってまず土地建物を購入。翌年から建物本来の良さを残した町家を再生した宿泊施設として設計を開始、旅館業許可つきの建築確認を取り、現地の一棟民泊専門の業者に運営をお願いする想定で、つい先日(2018年10月初め)、工事着工したところです。

よそ者である私が、金沢の街で宿泊施設のオーナーになるにあたって、まず地元町会の方々の気持ちを理解尊重する必要がありますし、同時に私の事業が金沢の和風な街並みを守り文化を継承する趣旨であることを、地元にご理解いただく必要があります。そこで現地の友人の手ほどきを受けつつ、何度も金沢に足を運び、ご挨拶を重ねてきました。

 

事業資金については、すでに支出した土地建物や取得費用、税金、火災保険、設計費等については自費で賄った上で、工事資金に関しては一部で良いので、できれば金融機関にご支援いただこうと思い、金沢および東京の金融機関数行にご相談しましたが、今のところ、ゼロ回答が続いています。

各銀行や支店にそれぞれの融資・審査基準があり、結果的にご縁がなくてゼロ回答になることは仕方ないですし、また銀行からみて弊社のような中小零細企業への融資は手間がかかる割に大して旨味がないのかもしれません。

ですが審査や回答の中身が、(こんな言い方して申し訳ないですが…)私たち民間事業者からみて余りにも「思考停止」ふうに見えたのが余りにも残念で、一言申し上げたい一念から、筆をとらせていただきました。

 

【ゼロ回答の例】

1)石川県に本店がある地銀より「石川県内にお住まいや事業所のない方にはご融資できません」

→これを石川県にしか拠点がない銀行から言われるなら理解できますが、私が相談した銀行は東京に支店があり、かつ私自身が東京支店に出向いて融資相談に行った結果、これを言われました(注.東京支店から私の事務所まで電車で15分の距離です)。

 

2)東京都に本店があるメガバンクより「築年数が耐用年数を超えており担保が取れないので無理です」、「弊社として一棟物件の運営事業には当面融資できません」

→相談したタイミングが、スルガ銀行に対する金融庁の検査が入っている時でしたから、稟議が厳しいのは理解しますが、ここは「平時」でも耐用年数超え物件に融資出さないことで知られる銀行で、私ども不動産業者からみて、かなりビジネスチャンスを逸しているように見えます。

 

銀行とは本来、資金需要のある民間企業にお金を貸して、事業のリスクの一部を負うことで利益を出す業態であるはず。実際に融資を通じて日本の経済成長を支えてきたわけだし、それが銀行員のプライドや信頼感の源泉になってきたはずです。

しかし今や、時代が変わり、銀行業務も激変。原点を忘れた銀行経営陣や行員が増えた(ように見える)結果、一部の民間事業者に、今やこんな風に揶揄されていますよ。

 

・融資を必要とする俺ら中小企業に全然貸さないし、貸すノウハウもない。

・逆に、株式市場や社債でいくらでも資金調達できる大企業にばかり貸したがる。必要ない人に貸すから金利値切られるし、儲からない。

・本業(融資)で稼げないからといって、本来は証券会社や保険会社がやるはずの手数料稼ぎに走っている。それでも行員食わせるの大変だから次は不動産仲介までやらせてもらうらしい。

・俺ら(事業者)ばかりがリスクを負って、銀行がリスク負わずに手数料稼ぎに走る、そんな国が経済成長できるのか?

・お前らもっと頭使ってガチで仕事しろよ!働くって「はた(傍)をラク(楽)にする」ことだろう?民間企業の資金繰りを楽にしてくれない銀行の存在意義って一体何なの?

 

もし「それは違う!」というのなら、具体的な行動で示していただきたい。「私が上を説得して、500万円でも出してみせます!」…この文章がきっかけで、行員が意気に感じるかもしれない。或いは、この文章を読んだ方が、私を気概のある行員と引き合わせてくれるかもしれない。そんな一縷の望みを託しつつこの文章を書きました。

出でよ、金融マン!日本の銀行、このままでいいのか?リスクを負ってビジネスと雇用をつくり出すこの国の民間事業者から「使えねえ」扱いされていて良いのか?「否!」というなら、すぐに行動で示して欲しい。そんな人間が現れてくる日本であるなら、まだ将来の望みは残っていると信じたい。

Share on Facebook

世界中が東京不動産を買う予感

こんにちは、Manachanです。いつもご愛読ありがとうございます。

つい数日前まで、私はスペイン•バルセロナで、国際不動産業界のシンポジウムに出てました。ヨーロッパやアメリカを中心に、北はアイスランドから南はニュージーランド、南アフリカまで、世界各国から約70社が参加する大型イベントでしたが、百名を超える参加者全員を前に行われた「基調講演」の内容に、私はぶったまげました。

– アジアでこれから面白くなる不動産マーケットは、ずばり「東京」。

– オリンピックを控えた東京ではエキサイティングなことが起こりつつある。

– 経済もようやく回復し、自信(Confidence)が戻りつつある。東京の不動産価値も直近で9.4%上昇中。

– しかも東京不動産は、同じアジアの香港やシンガポールと比べて割安感がある

 

私はこれを聞いて、「東京の優良不動産を全世界向けに売るっきゃない」と思いましたね。中華系だけではなく、むしろ欧米系のお客様にチョイス、マーケティングして売れるようにしたい。

それにしても、彼らの着眼点は、日本でよく聞く話とは真逆ですね。日本人の不動産評論家や投資家が良く言うのは、「オリンピック後、東京の不動産市況は腰折れする」、「これから日本は人口が減って空室も増え、不動産価値は下がる一方」みたいな悲観論が多いですが、これに対して私が思うこと、

・不動産に関して、日本全体と東京は明らかに違うマーケットでしょ?

・東京マーケットに関していえば、日本人の言うことより外国人の方に説得力を感じる。なぜなら前者は日本しか見てないのに対し、後者は「グローバルな都市比較」の視点があるから。

・世界の不動産投資マネーは「国」よりも「都市」で動く面が大きい。同じアジアの香港やシンガポールよりも東京の不動産が安く買えて、かつ、東京が都市機能的に劣らないのであれば、割安感を求めて資金流入は大いにありうること。

 

客観的にみて、東京が香港シンガポールに都市として劣ることはありません。都市圏人口・総生産、Fortune Global 500企業の本社数、都市総合力の世界ランキング、インフラ…現時点で東京は間違いなく、アジア・世界でトップ都市の一角に入ります。

 

JLL世界都市の類型をみても、東京は香港やシンガポールと同じく「世界のビッグ7」に入っています。

 

「アジアのスーパー世界都市」東京の都心部不動産価格に割安感があるのか、私の感覚的にいうと、

・香港と比べれば、明らかに割安です。

・シンガポールと比べれば、ほぼ同じかなあ~。でも、シンガポールで外国人が不動産買うと約20%の印紙税がかかり、東京ではそれが無い分、割安にみえそう。

 
今年2月、私はシンガポール都心部で、Tanjong Pagar駅直結のタワマンWallich Residenceはじめいくつかのレジデンスを内見しています。当時の感覚値は、「シンガポール都心部レジの値段は、坪@700万円くらい」(22,000~26,000 SGD/Square Feet)だったので、いま東京の港区あたりで@700万円で同等物件が買えれば、少なくとも20%印紙税分は割安ということになる。

そこで、REINSを叩いて、港区でお金持ちが買いそうなエリアのマンション在庫・成約価格を調べてみました。そこで見えてきたこと、
 

・港区の赤坂、南青山、虎ノ門といった一等立地で、出し値レベルでは坪@1000万円超のプレミア物件(虎ノ門ヒルズレジデンス、パークコート檜町ザ・タワー等)がいくつかあるが、プレミアでない通常の新築・築浅マンションだと坪@500~600万円台がせいぜい。

・麻布十番、広尾、高輪、白金、南麻布といったエリアになると、地域トップ物件でも@700万円台いくかいかないかで、その他は@500万円を切るレベル(その代わり、広尾あたりだと築が古くなっても値下がらないという副産物があるが…)
 

つまり東京都心でも、超プレミア物件以外は高くてもせいぜい坪@700万円で、シンガポールのオーチャードや金融CBD地区とほぼ同等レベル、印紙税分だけ割安感あるように感じました。香港などはシンガポールの倍みたいな世界だから、それと比べれば虎ヒルでさえかなりのバーゲンに見えてしまいます。オリンピックを控えて世界の富裕層にもっと注目されそうですね。

なお、港区以外の千代田区、中央区、江東区まで、REINS事例を一通りみてみました。思ったこと、

・千代田区は港区の一部のような超プレミア物件が乏しい代わりに、築古になっても資産価値が底堅く、坪@300万円を切るものがあまりない(港区には@200万円台が結構多い)。飯田橋や市ヶ谷は特に強くて、築浅中古で@500万近くで売れたりする。番町アドレスだと中古で@600万円いくこともあるので、赤坂・南青山レベルに近い千代田最強の戦闘力といえる。

・中央区は港、千代田と比べると品等が落ち、坪@500万円を超えるレジが数えるほどしかない。区内では佃のリバーシティは中古でも資産価値が底堅い。勝どき、晴海は築10年以内の中古成約がものすごく多く、需要の旺盛さを感じるが、坪単価は@300万ちょっとの実需レベル。あと、「水天宮前>小伝馬町」、「佃>月島」みたいなミクロな序列があるのが面白い

・江東区は…(ノーコメント。データ見てるうちにボルテージ下がってしまう。ああ俺はなんて庶民的なエリアに住んでるんだ!)。

Share on Facebook

首都圏の「出遅れ地域」に着目する不動産投資法

こんにちは、Manachanです。今日は久々に日本不動産ねたで書きます。

海外不動産セミナーやると、講師がよく「日本は不動産価値が上がらないけど〇〇国は普通に上がる」みたいに言い切りますけど、一般論はともかく個別性の強い不動産のこと、日本中いろんな都市で、しっかり、キャピタルゲインを手にしてきた私に言わせれば、「この人、分かってねえなあ…日本国内だって攻め方いくらでもあるんだよ」と思います。

 

私が日本でキャピタルゲインを手にする方法は、非常にシンプルで、セオリー通りです。

・安い時期に買う。あるいは、「周囲に比べて出遅れて、かつポテンシャルの高い地域」で買う。

・保有期間は5~10年を想定し、その期間内で高く売れる時期にさくっと売り抜ける。

 

安い時期とは…分かりやすくいえば、2008年リーマンショックみたいな大型のバブル崩壊現象、あるいは2018年スルガ・ショックみたいなプチバブル崩壊現象の直後か1~2年後、まだマーケットが弱気で融資のつきにくい時期に、良い立地を安く仕込むのです。

たとえば、私が福岡市の西鉄高宮駅近くで45坪土地付きの6戸アパートを仕入れたのが2011年4月・まだ世の中はリーマンショックの傷が癒えておらず、かつ東日本大震災と原発事故で自粛ムード漂っていた時期だったので、土地はとっても安く買えました(今の半額くらいかな…)。

 

次に、出遅れた立地を安く仕込むとは…分かりやすい例が、2013年5月に、千葉県の東松戸駅前で仕入れた40坪土地付き6戸アパート。当時、東松戸駅周辺は再開発に伴う換地処分が終わったばかりの状態で、商業施設もまばら。JR武蔵野線と成田アクセス線の連絡駅という交通便の良さを持ちながら、都心から遠い私鉄交差駅の新鎌ヶ谷駅に大きく水をあけられていました。

要は東松戸に「現状いけてない」要素があるがゆえに、いま考えるととても安い値段で買えたのです。さらに言うと、換地処分直後ゆえ前面道路の路線価さえ決まっておらず、結果的に固定資産税がかなり安くなりました。その後、5年経ちますが東松戸駅前は大発展し、実勢地価も購入当時の1.7倍くらいにはなりました。いつでも余裕で利益確定可能姉妹…要は、安く仕入れられれば投資として勝ったも同然なのです。

 

そろそろ本題に移ります、いま不動産価格が高騰している東京周辺で、何を買えばいいのか?タイミング的には値段高い時期ですから、必然的に「出遅れた」地域に注目することになります。

東京都心至近でオリンピック効果も期待できる立地にもかかわらず、周辺に比べてすごく安く物件が買える面白い駅を紹介します。それは、私の住まいから歩いて10数分、「JR京葉線の潮見…東京駅から本当に近くて、「3駅7分」の距離です。東京駅に向かう通勤電車も便利で、平日8時台は17本もあります。

 

潮見駅の所在する「江東区」は、駅近であれば新築、中古問わず、軒並みマンション価格が上がっています。ATHOMEサイトで、「70平米以上、3LDK~4DK、駅歩5分以内、築20年以内」で売出価格を検索すると、次の結果になりました。すべて、潮見駅とほぼ同等の都心距離(4~6km)の駅で比べています。

 

◎メトロ東西線「木場」駅

クレアシティ木場8階(駅歩4分、2004年9月築)、76.88平米、5650万円 ⇒ 73.49万/平米 (坪@243万)
クレアシティ木場10階(駅歩4分、2004年9月築)、87.49平米、6990万円 ⇒ 79.89万/平米 (坪@264万)

 

◎メトロ東西線「東陽町」駅

オーベル東陽町8階(駅歩2分、2003年2月築、3LDK)、80.48平米、6180万円 ⇒ 76.79万/平米 (坪@254万)
ナイスグランソレイユ東陽町2階(駅歩2分、2005年2月築、3LDK)、76.84平米、5280万円 ⇒ 68.71万/平米 (坪@227万)
プレミスト東陽町5階(駅歩5分、2012年3月築、3LDK)、80.14平米、5850万円 ⇒ 73.00万/平米 (坪@242万)
ガーデンフラッグシティ4階(駅歩2分、2002年9月築、3LDK)、82.53平米、6480万円 ⇒ 78.51万/平米 (坪@259万)

 

◎メトロ東西線「南砂町」駅

グランエスタ7階(駅歩2分、2006年3月築、3SLDK)、81.59平米、5880万円 ⇒ 72.06万/平米 (坪@238万)
ニューライズシティ東京ベイハイライズ9階(駅歩4分、2006年2月築、3LDK)、71.25平米、4550万円 ⇒ 63.86万/平米 (坪@211万)

 

◎メトロ半蔵門線「清澄白河」駅

イーストコモンズ清澄白河フロントタワー11階(駅歩5分、2005年2月築、3LDK)、74.59平米、6480万円 ⇒ 86.87万/平米 (坪@287万)
ハイシティ清澄白河ステーションプラザ3階(駅歩1分、1999年10月築、3SLDK)、83.82平米、6798万円 ⇒ 81.10万/平米 (坪@268万)
ハイシティ清澄白河ステーションプラザ11階(駅歩1分、1999年10月築、3LDK)、76.89平米、6250万円 ⇒ 81.28万/平米 (坪@269万)

 

◎都営新宿線「森下」駅

グランシティ新大橋4階(駅歩5分、2000年9月築、3LDK)、70.20平米、5280万円 ⇒ 75.21万/平米 (坪@249万)
新大橋一丁目マンション2階(駅歩5分、2002年10月築、3LDK)、70.64平米、4580万円 ⇒ 64.84万/平米 (坪@215万)

 

◎メトロ有楽町「豊洲」駅

プライヴブルー東京8階(駅歩5分、2005年2月築、3LDK)、80.73平米、5990万円 ⇒ 74.20万/平米 (坪@246万)
THE TOYOSU TOWE29階(駅歩5分、2008年10月築、3LDK)、84.12平米、8000万円 ⇒ 95.10万/平米 (坪@317万)
スターコート豊洲12階(駅歩4分、2007年2月築、3LDK)、80.42平米、6180万円 ⇒ 76.85万/平米 (坪@254万)
東京フロントコート12階(駅歩4分、2005年10月築、3LDK)、90.31平米、6850万円 ⇒ 75.85万/平米 (坪@251万)

 

◎りんかい線「東雲」駅

ザ湾岸タワーレックスガーデン13階(駅歩3分、2012年9月築、3LDK)、76.50平米、5580万円 ⇒ 72.94万/平米 (坪@241万)
東京ベイ・リベロシティ13階(駅歩2分、2003年2月築、3SLDK)、75.61平米、4480万円 ⇒ 59.25万/平米 (坪@196万)

 

上にみるように、江東区の3部屋ファミリーマンションは、築20年近く経っていても、駅徒歩5分圏内で坪200万を切る物件はほぼ皆無。東西線最弱駅とよばれる「南砂町」や、そもそも都心に直結していない「りんかい線東雲」でさえ、駅近の中古は200万を超えてくるのです。

そんな江東区のなかで、JR京葉線「潮見」駅だけが、まだ非常に安いのです。すでに買付の入った物件も含めて載せますと、

 

◎JR京葉線「潮見」駅

ルネ・グランマリーナ潮見7階(駅歩1分、1999年11月築、3LDK)、74.36平米、3700万円 ⇒ 49.76万/平米 (坪@165万)
ルネ・グランマリーナ潮見3階(駅歩1分、1999年11月築、3LDK)、77.00平米、3780万円 ⇒ 49.09万/平米 (坪@162万)
クレストフォルム東京ビューフォート3階(駅歩3分、2002年2月築、3LDK)、91.50平米、5230万円 ⇒ 57.16万/平米 (坪@189万)

 

なぜ潮見だけ安いのか?私は「地元民」なので事情をよく知っています。

・一時期「潮見地区まちづくり計画」が立ち上がり、居住系のまちを再開発する予定だったがとん挫した。

・とん挫した理由の一つは学校の問題。周囲に小学生を収容できるスペースがない。隣接する豊洲の再開発が急速に進んだため、玉突きで潮見地区からいくべき学校がパンパンになっている。

潮見駅に隣接する南西部に地区計画があり、その地区計画内での用途が印刷関係事業に限定されており、居住系の用途変更が出来ない。駅東側には西濃運輸の物流拠点があり、こちらもすぐ移転する予定がない。

 

上記の理由があって、今後すぐ潮見駅周辺の住環境が整備されない、現時点ではお店も少なく不便…それが潮見周辺の区マンション価格を押し下げている理由だと思います。

特に学校問題が大きいですね。潮見地区の児童が行くのは、隣り島の枝川小・中学校になりますが、いずれも校舎増築して間もないのに生徒で満員、他地区からの受け入れストップ。潮見にさらにマンションが増えれば、近隣に新設校をつくらざるを得ないですが、隣の豊洲地区が数倍凄い勢いで人口爆発しているため、そちらの整備を優先せざるを得ない。

少子高齢化する日本とは真逆で、「多子高齢化にガチで悩んでいるのが江東区なのです。

 

逆にいえば、いま安く潮見の駅近マンションが買えれば、長い目でみて投資のチャンスということです。私の感触では、潮見一帯は今がボトムで、これから良くなる一方だと思います。

潮見駅の至近に600室を超えるプリンスホテルが来月着工、2020年夏オープン予定。

潮見で営業する既存印刷会社のうち数社が土地をデべに売却すればマンションに用途が変わり、住環境が整備されて商店も増えるはず。

 

また、潮見においては新築マンションが建たない限り過剰供給問題が当面起こらない、というのもポイント高いと思います。

そして賃貸利回りも高い。いま3700万円くらいで3LDK75平米くらいのマンションを買えば月16~17万円で貸せますので、グロス利回り5.2~5.5%出るのです。

東京駅5キロ圏内で、築20年経ってない駅前大規模開発マンションを普通に買って利回り5%超える地区は、私の知る限り潮見だけです。こういう地域で今の安い値段で物件買えれば、資産価値の面で勝てる可能性が高いと思います。

Share on Facebook

定住人口で縮み、交流人口で拡大する日本

こんにちはManachanです。いつもご愛読ありがとうございます。今回のブログでは、不動産投資・ビジネス、国民経済におけるキーワード、「定住人口」と「交流人口」について論考したいと思います。

 

海外の不動産投資を志す日本のお客様は、多くが「将来、日本の人口が減り、経済が停滞・衰退する」ことを懸念しており、それが彼らをして海外に目を向けさせる主な動機になっています。

彼らのいう「日本の人口が減る」とは、日本の国土で暮らす「定住人口」が減ることを意味します。総務省の統計によれば、2017年の通年で、「日本国民が37万人減り、外国人の定住者・長期滞在者が15万人増え、差し引き22万人減り」、その結果、総人口が1億2682万人から1億2660万人くらいになるようです。ちなみに過去数年の総人口推移は「18万人減(2014)→14万人減(2015)→20万人減(2016)→22万人減(2017)」位です

(総務省や社人研の図表に必ずついてくる人口の将来推計は意図的に省いております。結局のところ、推計のほとんどが外れるわけで、それ自体が判断を誤らせるもとだと思います…)

 

一方、「交流人口」とは何でしょう?日本国に関していえば、「外国人(または日本人)が、相手国に居住しない前提で、旅行やビジネス、親族・友人訪問、会議や研修などの理由で日本(または外国)に短期滞在する人口」を意味します。

交流人口は、定住人口よりずっと速いペースで変動します。特に、日本に来る外国人の数は、「1341万人(2014)→1973万人(2015)⇒2403万人(2016)⇒2869万人(2017)」と。定住人口の20倍くらいのハイペースで増え続けています。

つまり、「定住人口が少し減って、交流人口が大きく増えている」のが、いまの日本の状況であり、両者を合わせてざっくり計算すると、面白い結果になります。

 

1)定住人口の見方…日本に定住する人間が年間22万人減る、彼らが一人あたり、生活費、住居費、教育遊興費などで年間300万円を消費すると仮定すれば、

⇒ 22万人x300万円=6600億円の消費が減る。

2)交流人口の見方‥・海外から日本に来る人間が年間400万人増える。彼らが一人あたり、ホテル代、飲食費、ツアー費用お土産代なので、年間15万円を消費すると仮定すれば、

⇒ 400万人x15万円=6000億円の消費が増える。

 

両者あわせると、日本経済への影響は「ほとんどチャラじゃん!」。今後、海外からの交流人口が今のペースで増え続けるかどうかは。国際環境や為替の影響を受けるため未知数ですが、少なくとも一国の経済を考えるなら、「定住人口と交流人口」を合わせてみた方が有益だと思います。

 

ところで、「定住人口の世界観」と、「交流人口の世界観」は、根本的に違います。これは、「定住農民」と「貿易商人」のものの見方の違いに似ているかもしれません。

私は後者、「交流人口」の世界で生きる人間です。日々、不動産を通じて日本と海外を結びつけるビジネスをしているので、「日本→海外、海外→日本の交流人口」をベースに物事を見ています。一方、日本国内で日本人を相手にするビジネスは、不動産賃貸経営を含めて、基本は「定住人口」をベースに物事を考えます。

 

おそらく、日本人の大多数が「定住人口」の住人だと思いますが、私は時として彼らと話がかみ合わなくなることがあります。例えば、彼らがよく口にする、「日本の人口が減るから経済衰退する」という悲観論が理解できても心から納得できないのです。なぜなら、私は交流人口の世界に生きており、こちらの方は縮小衰退どころか、「年々、数十%成長のすごくエキサイティングな世界」だからです。

また、交流人口の世界観でいうと、「日本なんて、まだ国際化始まったばかり、伸びしろすごく大きい」と思います。私が携わる国際不動産ビジネスは特にそうで、日本の業者が世界の不動産で商売する時代は、今まさに黎明期。特にヨーロッパ方面に行くと、私は日々、パイオニア。「彼らの目の前に立ち現れた最初の日本人業者」として商談に明け暮れています。

競合プレイヤーも少なく、いまから真面目にやれば、発足したばかりの弱小企業とはいえ、「日本と海外をつなぐ不動産ビジネス」というニッチ分野で天下取れると思っており、今のところ悲観や衰退とはまるで無縁の世界に生きています。

 

今のところ、国際交流人口では年々、マーケット拡大している日本国ですが、誰もがその恩恵にあずかれるとは限りません。明暗を分けるのは多分、「スキルセット」や「ものの見方、考え方」なのだと思います。たとえば、こういう文章を書く日本人がいます。

 

京都が悲鳴。日本に金を落とさせない中国丸儲けビジネスの実態

もう日本人の出る幕なし?外国人だらけのニセコにみる日本の未来

 

京都やニセコは、日本国内におけるインバウンド観光で成功した都市の代表格であり、タイのパタヤ、プーケット、インドネシアのバリ島に通じるものがあります。

海外のお客様を相手にする商売である以上、外国語でのサービスは必須であり、それを提供できる外国の事業者とも競争しなくてはならない宿命があります。日本国内でありながら、英語や中国語が幅をきかせる世界も一部存在するのでしょう。パタヤやプーケットでタイ語よりも英語がロシア語が幅をきかせるのと同じように・・・

これをチャンスととらえるか、脅威ととらえるかは、個人次第。上記の文章を書いた人のように、「自分自身が変わらずに外国人業者ばかり儲かることを嘆く」ようでは…

 

日本の業者だからといって競争に勝てるとは限らないのが国際ビジネスの掟であり、その競争が日本国土の上で起こるのがインバウンド観光。その恩恵に与りたい気持ちがあるならば、頑張って英語や中国語を覚えるなり、或いはそれができる人を上手に使って商売すれば良いと私は思うんですけど…

そういうマインドセットになれない人は結局、交流人口で拡大するニューエコノミーを味方にすることはできないのだと思います。

Share on Facebook