日本不動産

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鈴木ソロ38回「日本はこれからの国、夢のある国」

【全文】
(0:00~)「私は海外で長年、暮らしてきました」
皆様こんにちは、国際不動産エージェントの鈴木です。今回のYoutube動画は、「日本はこれからの国、夢のある国」というテーマでお話させていただきます。

私は東京に住んでおりますし、主に日本語で情報発信しておりますので、リスナーさんのほとんどは、日本在住であろうかと思います。その皆様に向けて、日本という国に対する私の理解、あるいは見方というものを、シェアさせていただこうと思います。

私は日本育ちですが、長年、海外で過ごしてきました。まず、20~21歳の頃、私の大学2年と3年の間、台湾に1年間、語学留学をしていました。その後、社会人になってから、31~36歳の時、オーストラリアのシドニーで5年間、サラリーマンのITエンジニアとして働いていました。その後、中国の大連に渡り、2年間、36~38歳の間、同じくITエンジニアとして過ごしました。それ以外に、半年ほど、インドとかアメリカに居たりして、都合9~10年ほど、海外で暮らしてきました。

その後は東京暮らしですが、私は国際結婚してまして、家庭内では日本語、中国語、英語と、3言語が飛び交う環境で日常生活を送っています。ですので、日本の外で暮らしたことのない方とは、物事の見方や考え方が違うなあ、ということを自分でも自覚しています。で、その、見方や考え方が違うことを特に強く実感するのは、仕事でお客様と話している時です。

(2:14~)「不安煽りマーケティングとは?」

私たちの会社は、商材が「海外の不動産」になります。日本に住んでる方、アメリカとかドイツ、オーストラリアなど、海外の不動産を、ご紹介しているわけです。普通考えて(簡単には)売れないじゃないですか!そういうものを売るには、通常、「不安煽りマーケティング」をすることが、常套手段になっています。不安煽りマーケティングとは、お客様に商品の購入を決断させるために、「このままではいけない!」ことを自覚させ、そこに不安が生まれたところに、自分の商品を当て込んでいく、というテクニックです。

たとえば、「朝ごはん」を商材にしている会社があったとして、「朝ごはん食べると身体にいいですよ、どうぞ」と宣伝しても、人々はなかなか買わないわけです。むしろ、「朝ごはんを食べないと、寝ている間に雑菌が口のなかで繁殖して、口臭が出てしまいますよ。口臭チェッカー使ってみてはいかがですか?」と、そんな事実をつきつけて、不安をつくりだす。そこに、「朝ごはん」という商材を当てていけば、売れる、という理屈になります。

海外不動産販売の世界でも、たとえば、「日本だけで資産形成していていいんですか?」みたいな、不安煽りマーケティングを普通はやります。「日本は経済ジリ貧ですよ、政府債務は世界最悪ですよ、資産価値下がりますよ、下手したらハイパーインフレになって、(資産が)紙くずになっちゃいますよ・・」と言って、「じゃあ、経済が成長している海外の不動産を買ってはどうですか?」とやるのが通常です。

(4:24)「私が不安煽りマーケティングをやらない理由」

で、その不安煽りマーケティングですが、私はこの仕事を7~8年やってて、一度もやったことないんです。その理由は2つあります。

一つ目、私は心に思ってないことを言うことができないんです。本質的に不器用で、商売下手なんだと思うんですけど、ま、自分の体験からしても、日本の不動産がダメだと思ったことが一度もないんですよ。2008年から、日本のいろんな場所で不動産投資してきましたけど、基本は、成功続きなんですよ。で、今の時点から、日本のどこかで不動産投資をする、IRR(売却出口まで含んだ全期間ネット利回り)年率6~7%を目標とするならば、ほぼ百発百中で実現できる自信もあるんですね。つまり、日本の不動産であっても、私くらいの経験値と研究を積んだ上でやるならば、ま、楽勝じゃん、と思うわけなんです。なので、日本の不動産をわざわざ貶めることを言う必要がないと、思っているわけなんです。

二つ目は、お客様が私のところに初めて相談に来る時に、すでに「日本の将来が不安です。海外の不動産を教えてください」みたいに、不安MAXな状態で来るんですね。つまり、他の誰かがすでに、不安煽りマーケティングをやってくれてるから、私がやる必要がないということなんですね。ま、それはそれで便利で、有難いことではあります。

(6:23~)「日本人の行き過ぎた悲観論が、不思議です」

で、私からみて不思議に思うのは、日本に住んでて、それなりに良い仕事と収入を得いる方が、なぜ、時には不適切に思うくらい、自分の国を悲観するのはなぜか?私は正直、、よく分からないです。私は海外で長年、生活者として暮らしてきて、その体験からすると、日本はいい国。掛け値なしに、いい国だと思いますし、ポテンシャルにあふれた、将来楽しみな国というのが、私のイメージです。ま、それでも、日本にだけ住んできて、マスメディアやネットメディアで、悲観的な情報ばかり、何年も、何十年も、聞かされ続けてくると、そうは思えないんでしょうし、あるいは、そういう悲観的なニュースを相対化するだけの「原体験」がないと、なかなか(悲観論を)覆すのは難しいということもあるんだと思います。

私はオーストラリアとか中国、台湾など、それなりに良い国に住んできました。相対的にみて、日本がダメな部分も、確かにあります。でも、海外がダメな部分というのも、それに劣らず、ものすごく、いっぱいあるんですよ。相対的に比べてみて、日本が良い点は、ものすごくいっぱいある。おそらく、一生かけてもリストアップできないくらい、たくさんあると、私は思ってます。なので、(日本人の過度な悲観論を)不思議に思うわけです。

(8:01~)「悲観論を深掘りしてみると…」

で、人々の悲観論を、もう少し深掘りしてみると、主に二つあるんじゃないかなと思います。

一つは、日本に暮らす多くの方が、日本国を「大きなひとつの村」みたいなイメージで考えられてるんじゃないかなと思います。たとえばの話、「日本の産業がダメになる、中国に追い抜かれる、アメリカのGAFAみたいな大企業がつくれない、政府もダメダメ、だから、私たちの生活もダメになる」みたいな思い込みがあるんじゃないかと。でも、そういうマクロなところと、私たちの生活やビジネスみたいなミクロのところとは、やはり、違うんじゃないかと私は思います。

で、実際問題、日本は国家経済としては世界第三位の大きな経済を持っているわけですね。その日本のなかで、まだ満たされてないニーズとか、まだ提供されてない商品やサービスというのは、私からみて、まだ巨大に、残ってます。ビジネスのオポチュニティが、ものすごくいっぱいある。そこに、事業家として、あるいは投資家として、新しいサービスを提供していけば、本当に、悲観なんてとんでもない。これから夢にあふれた国だと、私は考えています。

二つ目は、日本の多くの方々が、さっき言ったGAFAとか、日本の政治がダメとか、自分がコントロールできない大環境のことで一喜一憂したり、悲観したりしてるように思うんですね。それよりは、たとえば、「自分の身の回り5メートルくらいは明るくしてやるぜ!」といったミクロにフォーカスした方が、より現実的なんじゃないかなと、私は思います。

(9:57~)「これから私たちが日本でやりたいこと…」

私がこれから何をしようとしてるかというと、さっき言った、日本で満たされてないニーズ。特に、海外不動産というのは、生活の場と資産形成の場を分ける、しかも、グローバルに分ける。分けることで、日本という良い国に住みながら、アメリカとか、海外のいろいろな国で、伸びる経済のなかで資産形成をするという「いいとこどり」をしましょうよと。しかも、その「いいとこどり」をするにはスキルとか、面倒くさい手続きとかが必要なわけですが、それを必要なくする。私たちのビジネスが、簡単にできるようにしますと。

要は、これまで日本になかった新しい価値を、自分が事業家として、投資家として、プレイヤーとして、提供をしているわけです。そうすると、その立場からみると…本当に…すごく楽しみですよね。日本という国に関しても、私たちがやるビジネスに関しても、そして、そのビジネスが生み出す価値と…いろんなこと考えるとものすごく楽しみで、本当に、悲観するヒマなんてありません。私はそのように、物事を見ております。

(11:33~)「最後にひとつだけ、お願いです」

最後にひとつだけ、皆様にお願いです。もし私の動画で言ってることが、「その通りです!」「他の方に聞かせたい!」ということでしたら、是非、拡散していただきたいんですよ。この動画を…Twitterとかでもいいです、是非広めてください。日本は、悲観するような国ではありません。夢と、希望が、あふれる国だと、私は思います。ご清聴ありがとうございました。

#日本はこれからの国
#日本は夢のある国
#JapanFuture

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人生で持つべき友「医者」「弁護士」、地味に大事な「不動産屋」

こんにちは、Manachanです。今日はクリスマスイブですね。いつもご愛読ありがとうございます。

 

人生で持つべき友は「医者」「弁護士」「不動産屋」とよく言われますね。身体や健康のことは信頼できる医者、人生で時折り巻き込まれる法律トラブルには信頼できる弁護士がいれば安心度が断然高まります。そして、一生で最も高額な買い物といわれる不動産の購入や売却は、信頼できる不動産屋に相談すべきことは言うまでもありません。

(なりたい職業、尊敬される職業かどうかというと、前二者に比べて不動産屋の地位は明らかに落ちる気がするが…ま、それはそれとして)

 

私の視点でいうと、「不動産屋選び」は、ものすごく大事で、かつ難易度の高い話だと思います。なぜなら、

・不動産の売買に伴う「選択」は、その後、何十年もの長きにわたり人生に影響する。

・それだけの長期視野でお客様の立場で考えてくれる不動産屋はかなり少ない(私の印象では15%くらい)

・長期視点でお客様の立場に立ってくれる「良い不動産屋」に相談するのと、目先の仲介料を追うだけの「悪い不動産屋」に相談するのとでは、結果的に何千万円もの差が出てしまうことがある。

 

端的にいうと、不動産屋には悪い奴が多いから気をつけなさいってことです。多分、医師や弁護士に比べて悪い奴にあたるリスクが高い。不動産取引経験のない素人が業者セミナーとか、街の不動産屋に行って相談すると、(広義の意味で)騙されたり、業者に都合の良いだけの、客のためにならない物件をつかまされる可能性が高い。

 

つい先日も、20代後半の女性教師が、お母様と一緒に相談に来られたばかりです。その方は「東京の城東地区のマイナーな駅最寄りの新築ワンルームマンションを業者にすすめられて、全額を信販ローンで購入」してしまい、2年後「その業者に家賃保証を打ち切られるかもしれない」との話を受けて、弊社に相談に来たのです。

でも、すでに買っちゃったものはどうしょうもないですね。私の見立てで、いま再販しても1600万円の値しかつかないものを、2600万円出して買っちゃってる。残債もほぼ減ってないので身動きが取れない。さらに、毎月のキャッシュフローは数千円のマイナスなので貯金もできない。

私がアドバイスできることは、「より金利の低いローンへ借り換え」で返済をラクにしながら、とにかく頑張って物件貸し続けて債務を返済して、あと8年~10年後に売ってチャラにすること位ですかね。痛い失敗ですが、その時点で30代後半、まだまだやり直しはきく。

 

私思うのです。もしその方が訳わからん業者のワンルーム販売セミナーなんか行かずに、真っ先に私に相談に来てくれればよかったのに…私なら、「こんな物件買ったら、業者と金融機関の養分になるだけですよ。絶対におすすめしません」と言いますね。

その相談をするのとしないのとで、下手したら1000万円以上の差がついてしまうのです。人生が全然違ってきてしまうんですから。

 

私はお客様の長期的な利益を考えて、親身に相談に乗ります。相談料は定価3万円、是非お役立ていただければと思います。私は日本国内および世界中の投資不動産に通じており、「海外」と銘打ってはいますが国内不動産のアドバイスもできます。

https://ipag.jp/kaigai_soudan

 

「これ買っていいんだろうか?」…そう思ったら是非ご相談を。人生の大きな選択に、私の力をお役立てください。

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私がOYO LIFEに激怒した話

こんにちは、Manachanです。今回のブログでは、孫正義さんのビジョンファンド等から巨額出資を受けて、今年初めに鳴り物入りで日本上陸した、インド発のホテル予約・運営サービスOYO(オヨ)グループのお話です。

 

インドで2012年、当時18歳のRitesh氏が創業、現在アジアとヨーロッパ8ヶ国でビジネス展開し、時価総額1兆円といわれる驚異の急成長を遂げた同グループの成長の源泉は、OYO Rooms社が手がける、AIを駆使したホテル事業で、別名「不動産業界のAmazon」とも呼ばれます。ただ日本でのビジネス展開は、ホテルではなく賃貸住宅の分野で、ヤフーとの共同出資で発足したOYO TECHNOLOGY&HOSPITALITY JAPAN社が、OYO LIFE(オヨライフ)という賃貸住宅サービスを提供しています。

それは一言でいうと、「スマホひとつで、30分で入居できる賃貸住宅」。敷金・礼金・仲介手数料も、電気や水道代も全てコミコミの家具付きの部屋に住めまっせ、というお話。それだけだと単なるマンスリーマンションに聞こえますが、世界で急成長したOYOのこと、彼らならAIを駆使してデータ取って、業界横断的、全世界的な事業展開も考えているのではないか、あるいは、日本の旧態依然とした不動産業界慣行を、OYOなら変えていくのではないかという期待値もありました。

 

ですが、日本での事業展開開始から半年あまり経った現時点で、OYOビジネスにもほころびが見えはじめたようです。具体的には2つ、入居者の不満(家賃と共益費が高い、鍵の受け渡しに失敗、コールセンターにつながらない等)と、不動産オーナーや業者サイドの不満です。ま、急成長している会社にありがちな「オペレーションが追いつかない」問題であれば、比較的簡単に解決できるのですが、

ただ、不動産オーナーから聞こえてくる不満に耳を傾ける限り、「OYO、今のままのやり方では、まじで行き詰まるんじゃないか?」という懸念なしとはしません。

 

折りしも、「おは養分」さんのビデオ動画が出ました。タイトルは「正直ひどいです!OYOLIFE実情を暴露します

 

彼の激怒ポイントを一言でいうと、「不動産オーナーや業界関係者に対してフェアではないビジネススタイル」。例えば、

OYO LIFEが提示する賃貸条件が「2.5カ月分のフリーレント要求」しておいて、さらに「OYO LIFEが賃貸に適さないと判断した時は無条件で解約可能」、「その際はOYO LIFEが得るべき逸失賃料を含む損害をオーナーに請求できる」という、極めてオーナーに不利なものになっている。

貸主が契約しても借主(OYO)がいつまで経っても借主サイン付きで契約書を返送してこず、契約金だけ振り込んで部屋の鍵を要求。賃貸仲介を散々動かした挙句、最後の最後で自己都合解約をしてきて、結果的に社外の人間にタダ働きをさせてしまう。

 

人気ユーチューバー「もふもふ不動産」でもOYO問題が取り上げられていますが、彼によると、最近の事例で借上賃料7.5万円の部屋を13.6万円で貸し出しており、家具つき、水光熱費やWIFI込み等を勘案しても粗利を取りすぎで、さすがに借り手が減るだろうと…で、借りてもらえない場合、「OYO都合で借上契約解約」というかたちで、オーナーと業者にしわ寄せがいくわけです。

 

で、おは養分さんが感じた「OYOふざけるな!」を、私自身も経験しました。

日本の大家業界におけるインフルエンサーの一人である私のところに、OYOから連絡が来たのが、今年4月末のことでした。GW明けにOYOが入居する新橋のシェアオフィスで打ち合わせ。6月27日に開催する予定でした。この会議では、私の主宰する「アジア太平洋大家の会」の運営理念を担当者にご理解いただいた上で、「私が集客して来るのは10~15名だと思いますけど、物件たくさん持ってるオーナーさんが集まると思いますよ」と話し、和気あいあいで会議を終えました。

5月17日に、アジア太平洋大家の会からセミナー開催費(5万円+税)の請求書をOYOに送りました。ランディングページ作成、集客費用、都内のセミナー会場代込みなので激安価格。ほとんどの業者さんは速攻で振り込んでくれますが、OYOの場合、請求後2~3週間経っても振込がありません。私から数回催促してるのに「ファイナンスの承認を待ってくれ」の回答のみ…数万円程度の小さなことから、暗雲がたちこめました。
 

そして、私の気分をブチ壊すFBメッセージが入ったのが、忘れもしない6月5日。当時私はコーカサス地方のジョージア国に出張中で、首都トビリシから黒海沿いのバトゥミまで、乗り合いタクシーで移動している最中でした。

OYO現状外部連携時のセミナー時に50名程度を最低目標と敷いておりまして、(鈴木さんでしたらご理解頂けるかと存じますが、インド人の特徴上、無理そうでもお願いする、お金の持ち出し時の期待効果は厳しく測るという特徴があり。)金額を例えば10万円(集客のみ、場所はOYO手配)に上げた場合は着手可能でしょうか?

なんと…最低50名集めろみたいな話、俺は一言も聞いてないぞ!後出しで要求は卑怯だ!ジョージア西部の緑濃い峡谷のなか、私は一瞬、怒りに震え、落ち着いてから次のメッセージを書きました。

事情は理解しますが、うちの会の性質には合わない要求ですね。自発的に集まった非営利の会です。興味ある人は来る、ない人は来ない。集客無理しない。そもそも、50名集めるのが期待値であるのなら最初から言って欲しかったし、もしそうならこの話お受けすることもなかったでしょう。私は集客マシンではないのです。理念があえばタダでもやる、合わなければやらない、それだけのことです。私はインド企業に居たのでカルチャーは分かりますが、私の立場も理解せずに客たくさん集めろと言うならこの話降ります

最初にお会いした時は、集客目標の話なんて全然出なかったし、弊会の会員に、御社のサービスを知っていただく機会を提供しようとシンプルに考えておりました。客たくさん集めろと後出しでいう、金は後払い…それはフェアなビジネスとはいえません
 

その後も、腹の立つやりとりは続きます。私は日本帰国後、6月27日セミナー中止を決めました。セミナーキャンセルにあたって、わずか数千円のお金の請求をめぐってまたひと悶着。

私「6月27日にセミナーやる予定だった件、弊会から下記金額を請求させていただきたいと思います(セミナー会場費5000円+税、2名分の参加費4000円+税)。いつお支払いいただけるかをお知らせください。 御社の求めに応じてセミナー告知して、私の時間も使って、お客も紹介した以上、全くタダというわけにはいかないので、ご理解ください

OYO「セミナー会場の予約完了ページ、キャンセルポリシーをお送り下さい。セミナー参加費というのはキャンセルの為、実態と乖離がありファイナンス承認が下りません。」

私「できるだけやりますが、正直な話、もうお付き合いしたくないですね。私をタダ働きさせといて、その回答ありかよ、と言いたくなります。」
 

このやりとりの前、私はすでに、OYOの賃貸サービスに興味のある顧客(アジア太平洋大家の会の会員)2名を、同社の個別相談に紹介していました。つまり、人さまの客をタダで紹介させておいて、その対価を払うのを渋っているのと同じです。

OYO「払わないとは言ってないです。ただ、結局僕がどれだけ愛想良い回答しても、払うか払わないかはファイナンスなので、彼らの関心ごと、想定質問を先にお伝えさせて頂いてる次第です下手に僕等の主観で無責任に進めるとまた後出しで迷惑をおかけする事になるので」

私「私は相当怒ってます。ファイナンスの承認云々は、御社の事情でしょう?私が言いたいのは、社内の人間じゃない、ひとさまの時間と金を使わせといて、その態度はないでしょうと…それに対する謝罪の言葉よりも、御社の事情が先に出てくる・・このままだと、御社に協力しないばかりか、御社に対するネガティブな発言もしかねないですよ。

 
で、そのネガティブな発言を今してます。このような体質の会社なのだと、日本の不動産オーナー様に注意喚起するために…担当者との最後のやりとりは、こうでした。
 
私「根本的な問題は、御社が他者の協力を得ながら日本でビジネスオペレーションする体制になっていないこと。正直いうと、日本の大家相手のセミナーで集客数にこだわっても仕方ないです。私は、たとえ少数でも多数の物件持って、御社のサービスに関心の高い方だけを集めたかった、つまり、客のクオリティにこだわりたかったし、セミナーやるからには御社の役にも立ちたかった。それが、”50名集めろ”と突然言われて、私の思いが蔑ろにされたと感じた…」

私「他者を巻き込んでビジネスを大きくしたいのなら、提携相手と早期から目標を共有して、相手のカルチャーも尊重しつつ気持ちよく仕事するスキルが必要。今回それがうまくいかなかった理由は何なのかをよく考えて、次回に活かしていただきたいです。

 

最後に、まとめの言葉を、

・OYOはおそらく、不動産賃貸ビジネスや、日本の業界慣行に理解のない人間が、現場からのフィードバックが不十分なまま意思決定しているのではないでしょうか?

・その意思決定者のやり方で一番問題なのは、社外のステークホルダー(不動産オーナーや賃貸仲介)と共存共栄しようという態度がみられないこと。

・その態度やスタイルが改まらなければ、「日本の不動産オーナーから物件が集まらず、規模拡大ができない」という危機が来るだろう。

 

孫正義さんはどう考えるんだろう?いまOYO LIFEを「日本のWework」にしちゃったらさすがにまずいでしょう。

追伸)不動産テックの学校「Gate.School」巻口さんの解説、切れ味良いですね。なぜOYOがダメなのか、なぜソフトバンクの金が入るとグダグダになるのか、理路整然と解説してます。特にMDI/レオパレス買収は最悪だと…私も全く同感です。

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銀行が金貸さない町家再生を「私募債」で乗り切った話

こんばんは、Manachanです。いつもご愛読ありがとうございます。

金沢市の観光地「ひがし茶屋街」近く、郷土の文豪・徳田秋声の名作「町の踊り場」に出てくる築116年町家を、良きご縁を得て買わせていただきましたが、この建物は1年余の歳月をかけて、旅館業ゲストハウスとして生まれ変わりました。

宿の名は、「旅音(たびね)Azuki」といいます。もとの所有者が、この家で長年、和菓子屋を営んでいたのにちなんで、「あずき」の名をつけました。予約サイトも完成したので、金沢にお立ち寄りの際は是非ご利用ください。

 

azuki

先週は、喜寿(77歳)を迎える千葉県在住の両親を招待して、2泊3日、Azukiで過ごしてもらいました。新婚旅行以来、約50年ぶりの金沢再訪を、「息子が私財を投じた町家旅館オープン」というかたちで実現できてとても喜んでました。また私としても、まだ親が元気で足腰動くうちにご案内できてよかったです。

金沢訪問中の2月11日に、ちょうどタイミング良く、「北陸中日新聞」の1面に、Azukiが写真入りで紹介されました。その事実を知った後、私と両親は金沢じゅうのコンビニを回って、新聞を買い集めました。調達できたのは14部。両親と私とで7部ずつ家に持ち帰り、いま自宅や事務所に飾ったり、友達に配ったりしています。

 

今でこそ歓喜にあふれるAzuki界隈ですが、つい3か月前の昨年11月まで、私は資金繰りに悩んでいました。

1)2017年の終わり、土地・建物を1200万円で購入、仲介手数料や司法書士報酬あわせて1250万円かかりましたが、全額現金で出しました。

2)2018年中に、不動産取得税、固定資産税、火災保険、設計料、ゲストハウスに必要な家具家電備品代の支出が、300万円弱かかりましたが、これも全額現金で出しました。

3)2018年10月から、改修工事に着手しました。総額は税込で約1750万円。契約金(10%)と中間金(20%)まで、525万円は現金で出しましたが、引き渡し時の残金1225万円の捻出に頭を悩ませていたのです。

 

この時までに、金沢市の事業にすでに2000万円以上の現金を支出しています。しかもタイミング悪く、私は2017年11月に会社を友人と共同起業したばかり、最初の9か月間は社員に給料出すために経営陣ふたりは無給で過ごし、その間にも生活費や教育費は日々出ていくので、資金繰りが本当にきつかったです。

この時までに、銀行融資の打診を10行ほどにしましたが、ことごとく断られました。ゼロ回答の主な理由は、4つ。

・私の居住地が東京で、物件所在地が金沢 ⇒ 地域密着の信金・信組は取組不可

・建物が築116年なので担保評価が出ない ⇒ 北陸に本店のある地銀やメガバンクでも取組不可

・地元の運営会社がまだ創業3年、法人化してから1年 ⇒ 実績重視の銀行ではマイナス査定

・融資規模が小さい(1000万円台) ⇒ 東京に本拠を置く、古民家再生・収益化プロジェクトに融資する会社でも、サイズが小さすぎて取り組めない。

 

2018年11月中旬。竣工まであと2か月足らず、つまり1200万円以上の支払が迫る時点で、私には「政策金融公庫」位しか選択肢が残されていませんでした。しかも、半年前に一度断られた後の再チャレンジ。

このまま年越しできるんだろうか?気が重い日々が続く折、ちょうど友人から「資金調達方法の勉強会がある」ということを知り、何か参考になればと思って参加しました。11月15日、インド出張が目前に迫る夜のことでした。

 

その勉強会の講師、「つながりバンク」斎藤氏から学んだのが、

私募債」(しぼさい)という資金調達方法でした。

 

私募債とは、証券会社を通じて広く一般に募集される公募債とは異なり、少数の投資家が直接引受する社債を指します。具体的には、「公募はNG」、「呼びかける人数は最大49名まで」といった縛りがあります。

でも、私募債で資金調達した事例をいくつか聞くと、まさに目から鱗。「これだ!私募債にチャレンジしてみよう」と決心するのに時間はかかりませんでした。私が取り組むのは、営利事業ではありますが、同時に歴史的・文学的価値ある建物の再生、魅力ある観光地・金沢の景観創造という、社会的意義を持った事業であり、だからこそ趣旨に賛同して資金を出してくれる友人が必ず出るはずと思ったからです。

 

インド出張から帰った直後の11月20日、早速、「つながりバンク」を訪ね、私募債の具体的打合せに入りました。事業の目論見書をつくり、社債の利回り(クーポンレート)や特典を決め、募集金額の目標を設定し、呼びかける対象の49名のリストをつくり…急ピッチで進めました。時すでに11月下旬、良い年越しにするためにも、この難局を乗り切らないと。

社債は、一口50万円に設定しました。目標調達金額は、500万円…つまり、49名に呼びかけて、10口集まれば目標達成という計算です。

 

49名に呼びかける前に、私はアナウンス方法を考えました。11月30日、金沢に飛んで、レンタル和服というインパクトある姿で、内装工事中の物件写真を撮ってFBで発信したのです。これが、むちゃくちゃ目立って、249名が「いいね」を押してくれました。

 

東京へ帰る新幹線のなかで、早速、49名のリストへの呼びかけをはじめました。メールやFacebookを使い、一人ひとり文面を変えて、心をこめて、呼びかけました。やりとりに集中するため、呼びかける人数は1日3名程度にしました。

で、ふたを開けてみると…素晴らしい結果でした。

 

開始2週間で、目標額の500万円調達を達成!

12月末までに、700万円を調達!

 

なんと、リストの49名に呼びかけ終わる前に、14名の方が、50万円づつ出資してくれたのです。これには「つながりバンク」さんもびっくり。私募債での資金調達が、ここまで順調にいったケースは、後にも先にも皆無だそうです。

また、出資者に占める「女性比率の高さ」にも驚かれました。私の場合、支援してくれた方の36%が女性なのです。そのひとりが、コラムを書いてくれました「私募債に支えられてオープンした古都の民泊」。彼女がどのような気持ちで私や事業を支えてくれたのかがよく分かりますね。

 

本当に、良き友人に恵まれたことに感謝するとともに、これはまぎれもない「借金」であり、3年後までに元本に利子をつけて返さなければなりません。恩義に報いるためにも、必ずゲストハウス事業を成功させなくてはと、気分を新たにしました。

かくして、2019年の年越しは、とても喜ばしいものになったのです…

 

いま振り返ってみると、銀行には、いくら誠意を持って話しても全く話が通じませんでした。厳しい言い方で申し訳ないが、いまの金融機関には残念ながら、改修した町家を正当に資産評価する仕組みがなく、事業性を評価する能力も気概もないことがよく分かりました。

それで困り果てたことは、無駄にはなりませんでした。おかげさまで、「私募債」というウルトラCな資金調達方法に出会えたのですから。

 

これは、ビジネスモデルの勝利です。「古都の価値ある建物の保存&旅館業ゲストハウスとして再生」、「仲間に支えられて私募債で資金調達」という新しいビジネスモデルは、これから日本で、大きく花開くと思います

近い将来、日本の不動産投資は、「都市再生&高付加価値」がキーワードになると私はみています。

 

都市部でアパート・マンションを新築して、普通に貸して利回り何%みたいな不動産投資は、現状メインストリームではありますが、マクロ的には衰退産業への道を突き進んでいるように思います。人口増えないのに建てすぎる、いくら空室が増えてもスクラップ&ビルドを止められない…その論理的帰結として衰退せざるを得ないでしょう。

また、東京はじめ都市部の地価や建設単価が上がりすぎ、仕入れしたくとも今の値段では食指が動かないですね。私たち投資家は安く仕入れて高く売り抜ける動物ですので…

 

でも視点を変えれば、いまの日本、特に地方は宝の山のように思います。インバウンド観光やリモートワークの普及により、(定住人口が減っても)交流人口の増加が期待できる場所が日本には多いにもかかわらず、安値で放置されている物件が山のようにあるのです。

私が買わせていただいた金沢町家を含め、地方の価値ある物件を安値で仕入れて、地元の人が必ずしも見えていない「交流人口の増加」に照準をあてて、戦略的に再生・プロデュースしていく。歴史や由緒を感じる宿に泊まれる、友達つくって楽しく過ごせる、ビジネス上のヒントや刺激を得られる、街の景観も良くする…といった「価値」を創り出す運営を通じて、普通に賃貸するよりも大きな収入を実現していく。それが次の時代の不動産投資・経営におけるキーワードになると私は思っています。

 

最後に、私は私募債で応援してくれた仲間への感謝は忘れません。彼らが、それぞれの地元で都市再生&環境創造型のプロジェクトをやるなら、微力ながら精一杯応援させていただきます。私たちの力とお金を賢く使って、郷土を、日本を、少しづつ良くしていきたいですから。

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人工知能だけで不動産が面白くならない理由

こんにちはManachanです。いつもブログご愛読ありがとうございます。今回は、「情報技術と不動産投資」というテーマでひとつ書いてみます。

 

私はITエンジニア出身の不動産業者です。世間一般と比べて、まだアナログな文化や業務が多く残る不動産業界にあって、弊社は創業当初からITを使って、ブログ・メルマガ・SNSで情報発信、(金のかからない)集客や顧客管理、双方向型のコミュニケーション等を続けてきました。

私がIT業界の第一線で働いていたのは2012年までです。それから6~7年の間に、テクノロジーは大きく変わりました。私の現役時代にほぼ無かったチャットボットの制作や、AI(人工知能)的な活用も、いま「50の手習い」でやっています。昔とった杵柄なのでそんなに難しくはないですが…日進月歩の世の中ですので、日々是、学習ですね。

 

そんな感じで、私はこれからもRealestate Techを積極的に業務に活用していきますし、今後のテクノロジー発展に大きな期待を抱いています。ただ技術系の不動産愛好家として、ちょっと残念に思うことは、

 

・情報技術が発展しても、不動産業界側の活用の仕方がかなり微妙。

・技術の恩恵で人々の不動産購入を便利快適にするよりは、むしろ、「本来買ってはいけない」人に「売るべきではない」投資用不動産を売りつける方向で機能してしまっている。

 

たとえば、このような話です。

 

・自社投資物件(初心者食い系を多く含む)の販促ツールとして、AIを活用。

・AIを活用した海外投資物件の検索紹介機能を開発しても、紹介する先が不動産権利も二次売買市場も管理サービスも未確立で物件過剰供給が酷い国ばかり。

・仮想通貨で不動産売買できるシステムを開発しても、仮想通貨マーケットが下落した途端にサービス停止。

 

これまさに、「仏つくって魂入れず」、「小手先の技術だけ使って不動産の本質を分かってない」人たちのやる、不動産的に余り付加価値や喜びのない仕事だと思います。何が足りないのか?

そのヒントは、この本にあります‥「マンガでわかる禅の智恵

 

大事な箇所を、いくつか引用しますね。

 

・必要なのは技術を「見(けん)の目」で分析的にみるのではなく、「観(かん)の目」で大きくみること。それが、これから加速する技術進歩に人間がどれだけ追いついていけるかのカギなのではないかな。

・人工知能を超える人類の英知はZenに残されているじゃないか。

・例えば柳生新陰流の「活人剣」の考え方は、相手と対峙しこれを封じ込めて勝つ「殺人刀」ではなく、「観の目」で世界全体をうらやかにみて、相手を活かし相手と共創するドラマづくりに参加する立場を重視する。

・真のイノベーションは、データを大量に処理するだけの人工知能のようなガチガチの殺人刀から生まれない。

 

・禅を通じてみると、世界はすべてが有機的につながっていて、

・自分も欠けることのできないその一部で、そのなかで自分が大きくなったり小さくなったりするなかで、周りの世界も変化しているのがわかる

 

 

一言断っておくと、私は一応技術者ですので、人工知能がデータを大量に処理するだけのものとは思っていません。それよりもずっと多様な可能性が広がる世界だと思っています。

とはいえ、上記のマンガに傾聴すべき部分があるのは、禅や瞑想の本質でもある、「観(かん)の目」「相手を活かし相手と共創」「世界が有機的につながっている」といった、全体観(Wholistic View)だと思います。

 

上のセリフで、「自分」を「不動産(建物)」、「世界」を「街」と言い換えても良いと思います。

 

~街はすべてが有機的につながっていて、不動産(建物)も欠けることのできないその一部で、新築・増改築されたり再生されたりするなかで、周りの景観も変化しているのがわかる~

 

不動産、特に建物は街の重要な構成要素で、街とともに一体の関係にあります。建物が本来あるべき場所に、あるべき姿で良い状態で存在すれば、街の景観を楽しく豊かにします。逆に、不動産が本来あるべき姿じゃないものに変わってしまえば、街の景観も劣化します。

 

たとえば、石川県金沢市の観光地・ひがし茶屋街近くの北國街道沿いにある町家(旧和菓子店)を私が事業主として再生した事例。もともと街の姿はこんな感じで、買い手がつかなければ駐車場になる予定でした。

 

それを、ご縁をいただいた私が土地建物を買い取り、金沢らしい外観の宿泊施設(ゲストハウス)に再生しています。まだ道半ばですが、この建物は街の景観を良くすることに少しは役立っていると思います。

 

街を感じ、土地を活かし、建物を味わう…そうした「全体観」のある不動産理解や活用は、たぶん人間でないとできない仕事。そのスキルを磨くために、禅の考え方や、(私が日々実践している)マインドフルネス瞑想が大いに役立つと思います。

もちろんテクノロジーは大いに活用しますが、私はそれを超越するクオリティの仕事ができる「世界不動産ソムリエ」になっていきたいし、そういう仕事をすれば不動産の世界はもっと豊かで面白くなるはずです。

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世界経済不安だと円が世界最強の安全通貨になる理由

こんばんは、Manachanです。いつもご愛読ありがとうございます。いま子供とスキーに来てまして、越後湯沢のホテルでブログ書いてます。今回のテーマは「為替」、特に「日本円」に焦点をあてて書きます。

いま、世界経済関連のニュースとても多いですね。背景には米中経済戦争の懸念があるのでしょう。こういう先行不透明なご時世になると、ちょっとのニュースで世界中の株価や為替が大きく動いたりします。

特にクリスマス時期のアメリカ、NYダウの乱高下が凄かったですね。日本を含めアジア各国の株価も基本は「アメリカさん次第」なので、日経も一気に2万円割ったり2万円回復したりと、慌ただしい展開。

【2018-12-24クリスマスイブ大暴落】

 

【2018-12-26ボクシングデイ大回復】

 

ダウはじめ世界の株価は12月26~27日に大幅回復しましたが、これで来年の株価は安泰だと予測する人は誰もいないでしょう。資本主義の総本山アメリカ自体が、これまで余りにも長期間、順調に伸び続けた株価の大幅調整を迫られている最中で、ダウも今年1月につけた史上最高値から5000ポイント近く下がっており、今なお下げ止まったと確信できる材料がありません。

2019年、さらに世界の株価が不安定ないし下向きに推移するなら、世界経済はどうなってしまうのか?もちろん人知を超えることですが、私の知る限り、一番確度の高そうな出来事は、

・たぶん円高になる

 

その心は、

・日本円は目下、世界最強の「安全避難通貨」(Safe Heaven Currency)と思われているから…

 

世界経済が不安な状態、特にアメリカ経済に深刻な下振れ懸念が出た場合、株や金融商品で安心して買えそうなものがなくなります。そんな時、世界の市場関係者は伝統的な安全資産だけが妥当なヘッジ先と考えます。どこに向かうかというと、典型的には

1)金(ゴールド)

2)アメリカ国債

3)ロンドンの不動産

4)リスクオフ3通貨(USドル、円、スイスフラン)

※)リスクオフ通貨=世界経済のリスクが高まった際に、人々が安全資産を求める局面で買われる通貨

 

このうち4)についていえば、USドルはリスクオフ三兄弟からすでに脱落しています。以前は「有事のドル買い」なる言葉がありましたが、今は状況が変わりました。世界の先進国のなかで、欧州や日本が軒並みマイナス~ゼロ金利なのにアメリカは金利を上げてきたため、USドルはすでに、市場関係者がリスクを取る局面で積極的に買いにいく「リスクオン通貨」の側面を持ってきたのです。

そうなると残るは、「日本円とスイスフラン」だけとなります。日本とスイス、この二か国は国民経済の面でとてもよく似ています。

・ともに世界有数の経常黒字国=債権国。

・ともに変動相場制を採用している(但しスイスフランは2011年から限定的なユーロペッグ採用)

・どちらも成長率が低く、マイナス金利政策を採用してする

・どちらも政治が安定している。

・日本円、スイスフランとも、通貨の流動性が確保されている。
【日本とスイスは、経常黒字が40年近く続いている】

 

でもって、この二通貨を現時点で比べると、リスクオフ通貨としての適性は、今や「日本円>スイスフラン」なのです。それを分かりやすく書いたのがこの記事です。

リスクオフ時に購入するなら円、安全通貨としてフラン抜く-シティ

 

 

なぜ安全通貨として「円>スイスフラン」なのか、簡単にいうと、

1)日本円の為替が、購買力平価からみて割安である(→経済の理屈からみて円高になりやすい)

2)日本人の海外資産がスイスを上回って増えており、世界経済不安の局面で海外資産を日本に還流させるから日本円が買われやすい。

 

【購買力平価から長期トレンドをみると、円は米ドルに対して割安】

 

【円はスイスフランに対しても割安】

 

スイスに本拠を置くUBS銀行は、投資家に向けて次のようにアドバイスしています。

・世界経済不安(リスクオフ)になれば、迷わず円を買うべし。
(※円はリスクオフ通貨として最強である上、歴史的にみて割安水準なので為替ゲインを得る意味でも資金の置き場として使うべし)

・スイスフランは、キャリートレードに使うべし
(※スイスフランの安い金利で資金調達して、利回りの高い通貨や金融商品を買う。歴史的にみて割高なスイスフランは今後下がる可能性の方が高いので借金に向く。)

 

不動産ブログの割には、小難しい為替理論の話になってしまいますが、結局私が何を言いたいのかというと、

・2019年、世界経済不安が高まる年になれば、日本の投資家にとってチャンス到来かも

・特に海外資産を購入するなら、「強い日本円」を使って有利な戦いができる可能性がある。

 

来年1月7日、「投資家成功塾」セミナーで、「本当に円高になるのか?円高ならどんな海外不動産投資戦略でいくべきか?」というテーマで講演することになりました。20年近い国際不動産投資経験で、為替に泣いたり笑ったり、その都度、知見を豊かにしてきました。その経験をお伝えしたいと思います。

単発参加なら1万円の高額セミナーになりますが、投資家成功塾(月額1万円、特典たくさん!)に入れば無料で参加できます。動画配信もしますので遠方の方もハンディなく参加できますので是非ともご検討ください。

投資家成功塾リンク

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世界の街並みと古家再生の魅力

こんにちは、Manachanです。いつもご愛読ありがとうございます。いよいよ年の瀬が近づいてきましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?

年末年始は、子供たち連れて柏の実家で過ごします。いま金沢市で仕掛かり中の「町家再生ゲストハウス」がいよいよ来年1月オープンできる見込みが立ち、両親を無料招待する話をしたらとても喜んでいました。首都圏に住む者にとって、金沢はちょっと遠くて非日常感のある北陸の地、加賀百万石の文化と美術工芸、兼六園、ひがし茶屋街、日本海側の海鮮…旅の魅力にあふれる場所です。

両親も年をとりましたが、まだ元気なうちにご招待できて良かった、ちょっと親孝行できた気分です。六年前に会社クビになった息子が、不動産ビジネス頑張って自分のお金で建てた宿に泊まるのも、また格別でしょうから…

 

金沢古民家ゲストハウス。どんな宿になるか、楽しみです(11/30撮影)

 

今回は金沢を含む「世界の街並み」というテーマで、ひとつ論考してみます。

仕事柄、世界中で街歩きする機会が多いのですが、国内外を問わず、私が魅了されるのは「戦災を受けず、古い建物が数多く残っている街」です。またそういう街ほど、観光地として高く評価される傾向にあると思います。

まず日本国内の都市でいうと、東京大阪名古屋はじめ多くの主要都市が第二次大戦中に空襲を受け、焼け跡から新たに都市計画をやり直したなか、京都や金沢は戦災の影響をあまり受けず、昔ながらの路地や木造建物、寺社が多く残っています。

 

京都市東山区の街並み

 

金沢市の街並み

 

 

京都も金沢も、国内屈指の観光地として人気ですが、古くからの歴史文化的雰囲気が残る街って、歩いてて楽しいですし、「その場所にしかない」ものですから、わざわざ行く意味がありますよね。

一方で、特に金沢のようなクルマ移動中心の中堅都市で古い街並みが残る状態は、生活者にとってはかなり不便だろうと思います。

私は金沢に足しげく通っていますが、市街地の街路は概して狭く、スズキのワゴンRみたいな軽自動車でも通り抜けできない道がたくさんあります。かといって公共交通機関がバス位しかないし、商業施設や病院学校も郊外にあることが多いのでクルマなしの生活はほぼ無理。片側2車線のまともに走れる道路が数えるほどしかないので、通勤時は大渋滞の毎日。クルマの利便を考えて野々市や駅西地区など郊外部にマイホーム建てて住まう地元の方が多いのも分かる気がします。

隣の富山市は空襲被害を受け、市街地のほとんどが焼失したので戦後の区画整理がやりやすく、今ではライトレールも通りますが街路が広いおかげできた面もあります(金沢でライトレールの実現はかなり難しいでしょうね)。クルマ中心の都市として富山の利便性は金沢より大分上だと思われます。

 

海外にも、金沢と似た「古くて不便、でも観光に好適な街」がたくさんあります。ヨーロッパも日本と同様、多くの都市が戦災被害を受け、そこから復興を遂げてきたわけですが、たとえば北欧、エストニア共和国の首都タリンは、大きな戦災被害を受けなかったおかげで中世ハンザ都市の街並みが残り、観光都市として大人気です。城壁や石畳が残り(きれいに復元され)、その中は西洋おとぎ話のような世界が広がります。

 

タリン(エストニア)の旧市街

 

中央ヨーロッパに行くと、たとえばチェコのプラハが人気高いですね。かつてハプスブルク家オーストリア帝国の都だった街。隣国のブダペストやベルリンと違って戦災被害をさほど受けず、中世から現代にかけて各時代の建築様式の建物が残る、「ヨーロッパの建築博物館」と呼ばれています。ビールが安くて美味しいことでも世界的に有名です。

 

プラハ(チェコ)の旧市街

 

南ヨーロッパでは、特に人気の高い観光都市としてスペイン(カタルーニャ?)の「バルセロナ」があります。建築、地中海ビーチ、グルメ、サッカー…幅広い魅力にあふれ、私が普段お付き合いする日本人投資家の間で「ヨーロッパで移住したい都市」として人気ナンバーワンの街でもあります。ここも旧市街(Ciutat Vella)が戦災を受けず、迷路のような狭い街路が今でも残り、観光名所になっています。

バルセロナは、19世紀の都市計画で旧市街の外側に新市街地(Eixample)がつくられ、そこがサグラダファミリアやカサミラをはじめ、名建築が点在する緑豊かな住宅エリアになっており、新旧それぞれ特色のある街並みが魅力です。

 

バルセロナは旧市街と新市街のコントラストが楽しい

 

英国に渡ると、こちらも古くて素敵な街並みの宝庫です。私が特に好きなのが、ロンドン北西郊外にあるセント・オールバンス(St Albans)の街。紀元前後にローマ軍がグレートブリテン島に渡ってきた際、ロンドンの次に建設された「英国で2番目に歴史の古い街」。今でも昔の面影を残す特色あるロンドン郊外の高級住宅地になっています。

 

セント・オールバンス(英国)の目抜き通り

 

ヨーロッパでも日本と同様、「古い街並みと現代生活・モータリゼーションの両立」は重い課題です。タリンでもプラハでも、旧市街地は大観光地としてドル箱になっていますが、そこに住む地元の人々にとってはクルマの通行・駐車をはじめ、かなりの不便を強いられます。改装工事してモダンに暮らしたくても街並み保存で厳しい規制を受けます。

プラハやバルセロナは地下鉄があるからまだ良いですが、タリンは金沢と同じ人口規模(45万人)で地下鉄など無いので、新興住宅地や商業施設、オフィス、市電は旧市街地の外側につくられ(新市街地)、そこに大部分の住民が暮らしています。道路交通の便も新市街地の方が断然良いです。街の構造としては金沢と一緒ですね。

なお、プラハは人口130万人で地下鉄3路線が通り、旧市街地は道路不便でも地下鉄が使えてそれなりに便利に暮らせるという意味で京都と似ています。

 

タリン、プラハ、バルセロナ…といった街で、旧市街地の古い建物はファンドや富裕層個人投資家のお金が入り、次々と再生されてホテルやレストランに生まれ変わり、すでに大きな経済圏を形成しています。京都もそれに近い状態になり、中心地の町家や再生可能な古アパートはかなりの高値で取引されるようになりました。近い将来、金沢もそうなるでしょう。

日本全国、再生しがいのある街はたくさんあります。日本が製造業やハイテクの国でありつつもアジアの観光大国として存在感を増している昨今、古家再生&収益化は不動産投資事業の新しいトレンドの一つになると思います。

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