日本不動産

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上流情報出したくなるお客様とは?

こんにちは、Manachanです。今週は名古屋、大阪、福岡と出張続き、なかなか家に帰れませんね。今回の日記は、収益不動産における「上流情報」と「お客様」の関係について、業者の視点で書いてみます。

私は、業者成りした不動産投資家です。3年前に宅建業者になり日々ビジネスするなかで、所謂「上流情報」とは何なのかを、身をもって体験することができました。典型的には、
 
1)全国主要都市に収益物件を持つ上場企業の、決算前の「定期的な資産整理」

2)転売業者が、予期した値段で転売できなかったことで発生する「損切り物件放出」

3)不動産業者の廃業に伴い、保有物件を「底値で緊急放出」
 
上記は全て、宅建業者から出てくる案件です。それ以外に、金融機関や弁護士経由で任意売却物件が出てくることがありますが、弊社で現時点で取り扱うのは、主に上記3パターンがほとんど。

1)だと利回りもそれなりですが、2)や3)に関しては、現在の市況では考えられないような安値で買えたりします。

その代わり、客を選びます。「二週間後に決済、融資特約不可」みたいな条件で出てくるので、お金があってリスクが負えて、短期間で決断できる人にしか買えません。つまりプロかセミプロ級の投資家にしか買えないシロモノです。

 

私は、セミプロな買い顧客を多数持っていることで業者様から信頼を得ており、それゆえ緊急放出物件の情報が入ってきます。

こういう情報は、「すぐ買ってくれそうな」お客様にしか流しません。「あーでもない、こーでもない」と逡巡したり、一旦買付出した後でビビッて撤退するようなお客様に紹介すると面倒だし、話がまとまらないと結局、私の信頼も傷ついてしまうからです。たぶん、どの不動産業者も、緊急放出物件をお客様に紹介する段になれば、私と同じ判断をすると思います。

以上まとめると、上流情報をGETできるお客様とは、下記の3条件を兼ね備えた方々、ということになります。
 
・投資物件の収益性を見極めるスキルが高い

・決断のスピードが早い

・物件買うための「軍資金」を常に用意している

 

私が接するお客様は、投資家としてのスキルが比較的高く、よく勉強している人が多いですが、それでも「上流物件買える」人の割合は感覚的に5%以下ですね。県大会を勝ち抜き国体に出るアスリートの如く、少数の方だけが参入できる美味しいマーケットだと思います。

今は、不動産投資の書籍やネット情報が普及しているのか、スキルの低い初心者でも、上流情報を欲しがる現象がみられます。たとえば、
 
「鈴木さん。物件買いたいので、とっておきの上流情報流してください~」
 
みたいなことを言ってくる方がいます。でもそんな人に限って、
 
「手元資金がないので、フルローンで買いたい」

「都内の駅近で高利回りじゃないとパス!」
 
みたいなことを言ってくるので、彼らに上流情報出す価値はないと私は判断します。というより、上流情報の意味を誤解してるんでしょうね。そういう人ほど、どこぞの業者が「上流情報」と称して持ってくる、収益性の低いカス物件を掴まされてしまうリスクが高いと思います。

 

あと、最近ではスキル云々以前に投資のマインドセットを持っていない方々でさえも、私から上流情報を欲しがったりします。

彼らに物件を紹介した後、二言目に出てくる言葉は「不安」とか「安心」、「保証」等々。定量化しにくい言葉ばかり…

成功している(しつつある)投資家なら、不安要素があれば質問・確認して、リスクとして認識し、その発生確率や金銭面でのインパクトを評価して、自身のリスク許容度と照らし合わせて判断するものですが、私が「安心さん」と呼んでるタイプの方々は、そういう思考回路では判断しないんです。
 
「東証一部上場してる会社だから安心!」

「東大教授が言ってるから安心!」

 

そうした「箔がついているかどうか?」で判断することが多く、かつ、「少しでも損することを極度に恐れる」傾向があるので、上流物件はもちろん、弊社で扱う収益物件の多くは馴染みません。

不動産に限らず、投資とは、「誰も見たことのない将来に向けて、不確実性=リスクを自己の責任で負いつつ、収益を目指すゲーム」です。万人に向くものではありません。不動産投資はじめたことで不安で夜も眠れなくなる位なら、最初からやらない方が良い。自分がハッピーになれないことを、わざわざやる意味はないでしょう?

 

でも、私の知らないところで、「買っても業者の養分にしかならない低収益物件」を「きれいな箔に包んで」、巧みなトークで「安心さん」に売りつける業者がいるんだろうな。

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不動産高騰時の攻め方

こんばんはManachanです。

アベノミクス登場以降の数年間、日本の都市部では勢いよく上がってきた不動産価格ですが、最近では足踏みか、ピークを打った感がありますね。

 

私の住む東陽町では、財閥系デベのブランド付き新築マンションが、駅近好立地にも関わらずいつまでも完売できません。寒空のなか、毎日セールスマンがビラ配りしている姿が痛々しくもあります。都内各地で、新築マンションの売れ残りや値引きの話が絶えない今日この頃です。

実需系だけでなく、投資系物件も価格の一段落感がありますね。先日のブログ(2016/11/22 収益物件の値崩れがはじまる!)でも書きましたが、首都圏郊外で条件の厳しい物件ほど、露骨に値下がりしているようです。

都心部では、さすがに値下がり感はありませんが、価格が高止まって取引量が減ってるようで、これ以上、勢いよく上がる感じはありません。

 

不動産の価格が伸びないのは、いまの値段が「高い」と思ってる人が多いからです。買う意欲があっても今の値段では買わずに様子見とか、或いは融資額が伸びずに買えない人が多い。つまり需要が弱含み。そこで、売り側の行動で相場が決まります。

 

・都心好立地の物件は、高く売りたい。でも買う人少ないから、保有に走る。値段高止まりのまま、売買自体が成立しない。

・郊外の物件は、早く始末したいから、値下げしても売る。多くはピーク時の1~2割引きで売買が成立するが、これ以上下がる気配もある。

 

全体的に、収益物件買い進むのは難しい時期になりましたね。数年前に安く仕入れた物件を売るには最高のタイミングですけど、今から新たに買うのは、難易度が高くなったと思います。そんななかでも、物件数を増やしたい人、或いは融資が出るうちに大家デビューを果たしたい人はたくさんいらっしゃいます。

 

賢くてセンスある人は、今の時代を、次のようなアプローチで攻めてる印象があります。

1)実績や信用力を使って、銀行・業者ルートで相場より優良な物件をGET。

2)再建不、既存不適格、郊外戸建など、世人が狙わないニッチな市場を攻める。

3)民泊・簡易宿所、学生寮・シェアハウス等、従来型とは違う運営方法で利回りを高める。

 

あるいは、「守りこそ最大の防御」という言葉の通り、今買いたい気持ちを抑えて「仕入れを戦略的に一休み」する方もいらっしゃいます。

4)新規の仕入れはせず、既存物件の収益アップ、条件良いローンへの借り換え、あるいは現金を貯めておく。

 

いま頑張って仕入れるべきか、じっくり待つべきか…最適な答えは、各人の資産状況や投資スタンス次第だと思います。関連して、私も愛読している「レッド吉田氏の健美家コラム」が示唆に富む内容だったので、引用します(1棟も買えなかった今年の反省)。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

今年はもう一棟、もしくはもう一部屋、必ず購入しようと思っていたので残念です。購買意欲はあるんですが。。。なぜ買えなかったのか? 原因はいくつも思い浮かびます。

ひとつ、自分がいいなと思う物件が高くて手が出なかった。
ひとつ、銀行の融資が通らなかった。
ひとつ、都心以外の物件の目利きが出来ない。
ひとつ、一棟目の反省が逆に消極的にさせてしまった。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

これ読んで、身につまされた方も多いのではないでしょうか?私がピンと来たのはこの一言、

ひとつ、都心以外の物件の目利きが出来ない。

 

これがポイントだと思います。私も最近書きましたが(2016/11/13 いま東京を買える人、買えない人)、仕入れを東京都心部に限定してしまうと、今は本当に利回りが出ないし、いま買えないと今後いつ買えるのかも分からない。

こんな時は、思い切って仕入れ場所を変えてみる発想も必要だと思います。例えば、新築・築浅アパートをフルローン近くで買う場合、東京23区内では利回り6%以下が多くてキャッシュフロー出ないけど、近県郊外で7.5%とか回る物件を買えば余裕でキャッシュフローが出る。

その代わり、郊外では「立地の見極め」が、都内よりは難しくなります。アパート過剰供給の問題とも正面から向き合わなければなりません。リスクが高そうに見える分、この選択肢を選ばない人が多いです。

(私は首都圏郊外育ちなので、千葉、埼玉の場所選びは、大得意ですけどね。同じ市内でもどこまでが都会でOK、どこからが田舎でアウトか、知識と勘ですぐ分かる…埼玉なら例えば、「大宮の匂い」と「岩槻の匂い」を嗅ぎ分ける特殊スキルを持っていますので、アパート建てる際は是非ご相談ください。)

 

今の時代、物件高くて買いにくいと思ったら、場所を変えてみる。そしたら、「今が買い時」な場所が見つかるかもしれない。それを世界規模でやっているのが、今の私であり、我々アジア太平洋大家の会の目指すところでもあります。

例えば、日本でも今から3~6年前は物件価格安くて利回りが高く、その時期に都市部で仕込んでおけば、今ではらくらく、20~50%の値上がり益を手にできる可能性が高いわけですが、

世界を広く見渡せば、当時の日本のような市場状態にある国・地域が見つかります。例えば南欧諸国は、リーマン後の大不況からようやく立ち直るタイミングで、不動産価格もこれから上昇する都市が多いですし、

或いは、いろんな要因で、為替がたまたま安くなってる国に注目する方法もあります。例えばEU離脱後、ポンドが下落した英国とか、資源価格安のおかげでカナダドルや豪ドルが安いタイミングに仕込んでおくとか…

 

もちろん、海外になると、見極めや目利きは、首都圏郊外よりもずっと難しくなります。でも、どの国でも不動産の収益構造の基本は変わらないので、不可能ではありません。そのスキルをつけるために、私は毎月(もとい毎月2回)、海外に出て不動産を見まくって、その経験を皆様にお伝えしているわけです。

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「京都ぎらい」考察

こんにちは、Manachan@成田空港です。遠いヨーロッパへ旅立つ前に、ブログをひとつ。

昨日、近所の書店で、いま話題の本「京都ぎらい」が平積みされていたので、速攻で買いました。私はこういうタイトルの書籍をみると、反射的に買う習慣がついています。

 

私は不動産マニアで、とにかく「地域考察」が大好き。特に、「どの都市では、どこまでが市内とみなされ、どの地域が田舎だと見下されているか?」…これは、全国・世界規模で不動産投資をやる上で、不可欠な知識でしょう。不動産はペーパーマネーと違ってローカルなものであり、当該地域の人々の意識が不動産の需要や価値を決めてしまう面が大きいからです。

こういう土地勘や地理センスをないがしろにしてしまうと、たとえば、「業者にすすめられて買った富山市内の収益物件が、よく調べたらもともと婦負郡で、富山市に編入されたばかりの場所で驚いた」みたいな、笑えないジョークになりがち。富山市に限らず、平成の大合併で拡大した各都市の、「旧市内」と「もと郡部」の区別が即座につくような知識をつけたいものです。

 

そんな不動産マニアの私が読む「京都ぎらい」、とても秀逸な本でした。人々の心の中にある、差別意識、優越感、卑屈な心を、見事に言語化しています。1頁目からいきなり強烈な文章、

 

京都にはいやなところがある。私は京都市で生まれ育ったが(中略)今でも、この街のことは好きになれないでいる。

 

著者の井上章一氏は、京都市西郊の「嵯峨」そだち。現在は京都市の右京区に属し、嵐山や清凉寺など、名刹を多く抱える観光地…ですが、京都の街中(洛中)の人からは、よそもの扱いされるらしい。

 

行政上、京都市にはいっていても、洛中の人からは、京都とはみなされない地域がある。街をとりまく周辺部、いわゆる洛外の地は、京都あつかいをされてこなかった。

自分は京都市で生まれ育ったと、私は屈託なく言い切ることができない(中略)私は彼ら(=洛中の人)から田舎者呼ばわりされ、さげすまれてきた嵯峨の子に他ならない。

出身が京都府だという言い方なら、私もあまりためらいは感じない。

 

東京圏の辺縁部(千葉県柏市)で育った私も、その気持ちはなんとなく分かります。一見、「東京人」であるようで、やはり「東京人」とは言い切れないですね。

柏という場所は千葉県のはずれの方、東京と埼玉と茨城にすぐ出られる位置にあります。千葉の中心部(総武沿線の市川~船橋~千葉市)とのつながりは乏しい上に、彼地の人間からは「茨城扱い」されるので、自らを「千葉人」とも言い切れない(正直、自分の住まいがどの県に属しているのか、よく分からなくなる…)。

素直に「柏の人間」、それで通じなければ「首都圏人」だと思って欲しいです。この気持ちは、「京都市出身」じゃなくて「京都府出身」だと思って欲しい井上氏の心に通じるところがありますね。

 

それにしても、洛中(京都の街中)の人間の、「ウチ、ソト意識の激しさ」と、その地理的範囲の狭さには驚いてしまいます。引用つづく…

 

「お前なんか京都とちゃうやろ、宇治やないか」

「京都を西陣のやつが代表しとるんか。西陣ふぜいのくせに、えらい生意気なんやな

「山科なんかいったら、東山が西の方に見えてしまうやないの」

 

いわゆる「洛中」(北大路~西大路~九条通~鴨川)の範囲って、本当に狭いです。同縮尺の東京・山手線と比べてみると、一目瞭然。

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洛中の人が、西陣や山科(いずれも京都市内)の人をよそ者、田舎者と見下すのは、同一縮尺の東京でいえば、「東京駅近辺に住む人が、新宿や渋谷、池袋や六本木の連中を見下す」ようなもの。その構図を外からみると、可笑しい。

でも、先祖代々、洛中に暮らす人々にとっては、洛中こそ我が天地、「ほんまもんの京都」だと、大真面目に思っているわけです。そのプライドに、「京都ブランド」の価値の高さが拍車をかけます。「1200年の古都」には、東京のマスメディアが、大きな経費をかけて取材に訪れます。それを、井上氏はにがにがしく思います。

 

あなたたちが京都に、そうやっておもねるから、洛中の人々もつけあがるんじゃあないか。洛外が見下される一因は、東京メディアが京都をおだてることにもあるんだ

 

でも、「大阪人」だけは、京都をあがめまつることはしません。京都は下手にプライド高いだけで、実質的にすぐれてるのは大阪、大阪こそ関西の中心だと思っている彼らの京都観を、井上氏は痛快に思っています。

 

大阪のメディア人は、それほど京都の店をありがたがらないような気がする。京都の店がえらそうにふるまうことで、値打ちをつりあげていく。そういう上げ底のからくりを、近くにいるおかげで、見透かしているせいもあるだろう。

その点だけでも、私が大阪という街をありがたく思っている。首都のメディアがまつりあげる京都のすかした部分を、ないがしろにしてもらえる。洛中人士の誇らしげなところを、他の誰よりもあなどってくれるのは、大阪人である。

 

首都圏という、流動の激しい移民社会で育った私は、京都(洛中)に対する井上氏の強烈な葛藤や屈託を、全部は理解できないけど、でも「京都をおちょくる大阪人の見方」には親近感を覚えます。

それは、私は「京都」のブランド価値をあまり理解できないタイプの人間だからです。京都より大阪が好き。実質重視で、安くて美味い店がうなるほどある大阪は素晴らしい街だと思ってしまう私…大阪のコスパを知ったら、京都の観光地でクソ高い湯豆腐なんて食えるかと思う、そんな人間なのです。

もちろん、日本人として、そして、不動産に携わる人間として、京都のブランド価値を頭で理解する必要はありますけど、身体が、どうしても大阪の方を向いちゃうんですね。そういう意味で、私は関東産の「京都ぎらい」なのかもしれません。

 

井上氏の話題に戻りますが、洛中の人間に蔑まれ、強烈なコンプレックスを感じてきた彼は、より田舎にある地域を見下すことで心の安寧を得ようとする、その気持ちにひけ目を感じつつも否定できないと、正直に吐露しています。

 

京都の西郊に位置する嵯峨でそだった私は、洛中にひけ目を感じている。そして、洛中洛外のへだたりを知ってからは、より西側の亀岡をあなどりだした。田舎者よばわりをされた私は、より田舎びた亀岡を見いだし、心をおちつかせている。

南郊の宇治にすむ今も、より南側の城陽を、同じような目でながめている。

私が京都人をなじりたく思うのは、私に差別意識をうえつけた点である(中略)洛中が中心となる地理上の序列意識を、すりこんでいる。おかげで、私は亀岡や城陽を見下す、おろかな人間になってしまった。

 

ま、地域差別意識(?)の強弱はあれど、それは人間の本性なんじゃないかな。首都圏だって、たとえば埼玉の川越に住む人間が、下り方向の坂戸や東松山に対して、「あいつらより、俺らは都会人だぜ」、「奴らと一緒にして欲しくない」と思うことはあるわけで…

また、この現象は日本に限りません。例えばオーストラリア・シドニーでも、似たような「地域限定の序列意識」がみられます(シドニー版「ヒルズ族」のプライドと不動産考察)。井上氏がいみじくも言ってますが、

 

人間のなかには、自分が優位にたち、劣位の誰かを見下そうという情熱もある。これを全面的にふうじこめるのは、むずかしい。

 

不動産は、そんな「人間の本性」と直接向いあう仕事でもあります。土地建物は、文字通り「動かせない」資産。だからこそ、地域の人々のウチ・ソト意識、ミクロな序列意識、優越感や劣等感…それを理解した上で、不動産価値にどう影響するのか、見つめ続けていきたいと思います。

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収益物件の値崩れがはじまる!

こんばんは、Manachanです。今回は、「収益不動産価格の今後の見通し」について、普段思うところを書きます。

私は、収益物件仲介の現場で働いているので、今どの地域で、どんなスペックの物件がいくらで取引されているか、だいたい分かります。私の肌感覚でいうと、

 

・ここ3年ほど、東京を中心とする都市圏では値上がりが続いた。
・「潮目」が変わったのは、今年の夏過ぎ(いま思えば2016年7〜8月がピークでした)
・今秋以降は、郊外の条件の悪い物件から、値下がりがはじまっている。
・都心近くは、相変わらず高止まりだが、取引数量は明らかに下がっている。

 

弊社では今年9月頃から、「転売業者の資産整理による緊急値下げ物件」の情報が入るようになりました。彼らは「新中間省略業者」といって、売主から買い取った物件を、登記する前に、転売先を見つけて売り抜ける商売をしてまして(例.利回り9%で仕入れた物件を6%で売る)、不動産価格が上がっている局面では非常に羽振りが良いのですが、

今年の夏を超えると、市況が一転、想定した値段で売り抜けられなくなりました。値下がり在庫抱えていられないので、一気に20%くらい値引いて、投資客たくさん持ってる私に客付けを依頼してくるのです。

もっとも、そういう物件は都内じゃなくて、神奈川や千葉の旧耐震レジとか、償却の切れた木造アパートみたいな、融資のつけにくい物件が多いのですが、それでも、もともとグロス9%だったのが値下げで11%超えになったりすると一気に投資妙味が出ますので、資金豊富な中上級者の投資家が買ったりします。

 

郊外築古から始まった値下げモードが、新築物件や、或いは都心近くの物件まで波及していくのか?それはひとえに、収益物件を所有するオーナーや、在庫を抱える業者が、今後どれだけ資金繰りに困って物件を安値で放出するかにかかっています。

彼らの希望する価格で買い取ってくれる人は、すでに減っていますが、持ち主が資金的に持ち堪えられれば、物件を市場に出す必要はないので、価格は高止まりします。現時点で、都心物件を持ってるオーナーが資金的に困ってるふうには見えないので、高止まりでしょうね。

郊外の新築・築浅物件はどうでしょう。不動産融資は、やや引き締めモードとはいえ相変わらずジャブジャブ(というか、日銀にマイナス金利やられて、リアルビジネスの貸し出し先が乏しいなかで、不動産などハコモノ融資やるしかない)、低金利を背景に借金して不動産投資始めたいサラリーマンたくさんいるから、こちらも余り値下がりしそうに思えないんですよね。

以上、まとめると

・今夏以降、郊外の条件の悪い物件は値崩れがみられる。
・その値下がりが、都心近くの物件や、郊外でも条件の良い(新築、駅近)の物件に波及するかといえば、短期的にはNO。多分、時間かかると思う。

 

でも中長期的には、賃貸アパート系はいずれかの時点で調整局面を迎えると思います。どのデータをみても、

 

【物件価格が高すぎる=利回りが低すぎる】

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【賃貸住宅の供給が多すぎる】

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【賃貸住宅の空室率が上がっている】

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・人口増えず、家賃も上がってないのに、賃貸物件つくりすぎて、空室が増えて、

・賃貸経営のリスクが高まっているのに、利回り・収益性が低くなっているのですから、

 

低金利とか、不動産の他に投資・貸出対象が乏しいとか、いろんな理由があれど、「低金利の融資をあてにして賃貸住宅をバンバンつくる」今の状況はいつまでも続かないでしょう。

最近、こんなニュースが増えて、社会的にも徐々に認知されてきましたよね。

アパート建築が止まらない ~人口減少社会でなぜ~

田畑にアパートが 拡大するサブリース

アパート供給過剰による社会問題と破綻者続出

 

いつ、どのようなかたちで「逆回転」するのかはなかなか予測できませんが、もしそうなった場合は、

 

・量的拡大を目指していたアパート建売業者、転売業者

・融資をあてにして収益物件をガンガンすすめていた仲介業者やコンサル

 

は、大量の在庫かかえて、一気に商売厳しくなるんでしょうね。

逆に、いまの時期こそ、(アパート建てれば売れると分かっていながら)あえて供給数を一定規模に抑えて、管理とか仲介など、堅い商売に力点を置いてる業者が、今後もしぶとく生き残っていくような気がします。

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SAGA佐賀!穴場な不動産投資

こんばんは、Manachanです。いま九州出張中で、福岡市内に泊まっています。

今回は福岡がメインの目的地なのに、いつもの福岡空港ではなく、佐賀空港を利用、そこからバスで佐賀駅に出て、電車で博多へ…という、おそろしくファンキーな経路を通ってきました(だって、成田~佐賀の春秋航空激安なんだもん)。

佐賀市内では、不動産収益物件を見てきました。なかなか面白い場所と思いましたよ。

 

生まれて初めて訪れた佐賀市の印象は、ずばり、次の二言で言い尽くせます。

・若い人には退屈な場所

・でも、住みやすそう♪

 

佐賀、はっきり言って、田舎です。佐賀駅から1駅もいかない場所で、広い田んぼと、平屋の民家しかない風景が広がる…この場所が、都会か田舎かと聞かれれば、100名中95名以上が、「田舎」と答えるでしょう。

 

【佐賀駅から徒歩7分の場所、空が広い!

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佐賀空港近く、360度の地平線が広がる世界

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佐賀は、確かに田舎ですが、ここの暮らしは、そう不便ではなさそうです。

・広い平野が広がり、道も良い。

・郊外型ショッピングセンターがなかなか凄い(九州内でも上位!)

・特急でわずか35分で都会(福岡市)に出られる!

 

【佐賀を代表するSC、ゆめタウン

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【田舎な地元に飽きたら、わずか35分で都会(博多)に出ればいい】

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佐賀駅から天神バスセンターまで1時間、博多までJR特急で35~40分。福岡市の都市機能をすぐ使える立地がポイント高いですね(鳥栖や唐津だとさらに福岡に出やすいし…)。福岡市営地下鉄と都市高速を使いこなしてる佐賀県民は多いはず。

県内の自宅から福岡都市圏に通勤通学できる人も多く、人生や出会いの選択肢が広がるのは大きいと思います。私の地元は千葉県ですが東京に近いことで限りない恩恵を受けてるわけで、それと同じことですね。

県の面積が小さく総人口は少ないが人口密度は九州7県で2番目に高い。平坦な地形で交通インフラも良いので、極端に不便な場所も少なそうですね。比較的恵まれた田舎、意外に都市生活レベルの高い田舎…それが佐賀。

 

中心都市は佐賀市。人口23万人、こじんまりとして、徒歩で歩けるサイズ(だから市電がない。自家用車とバスで十分)。街の感じは全体的に「昭和」で「地味」。お店も人通りも少なく、県庁所在地にしては都市レベル低い。印象としては、徳島市より下、山口市よりやや上、山梨県の甲府市に似たレベルでしょうか。

とはいえ、佐賀駅と佐賀城、市役所を中心とする狭いエリアに、主要な利便施設が集中しており、この一帯に住めばとりあえず不便は感じなくて済みそうです。

 

腐っても県庁所在地だけあって、官公庁、銀行、保険会社、農協、各種企業の支社…駅周辺には、それなりに職場が揃っています。

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田舎な地方都市ですが、佐賀駅周辺に限っていえば、不動産投資にはすごく面白いエリアだと思います。土地を買って賃貸アパートを建てる想定で言いますと、

・地価が、ものすごく安い(駅徒歩10分圏内で坪20万円ちょっと)

・賃料相場は、そんなに安くない(広め1K~1LDKで月額5万円弱、福岡市と大差ない)

・今のところ、ライバルが非常に少ない

 

佐賀駅周辺、徒歩10分圏内を歩くと、10~15階の中高層マンションが結構な数建っていますが、どれもファミリータイプの実需マンションのようです。同じ佐賀県内の田畑や土地付戸建を売って市街地に移住したシニア夫婦あたりが住むんでしょうか?

で、賃貸アパートらしきものを探しても、本当に、数えるほどしかありません。駅周辺なら、職場は結構な数あるので、単身者やカップルの賃貸需要はあるはずなんですが…皆さん、どこから通勤してくるのでしょう?

逆に、この地に「職場まで歩ける賃貸住宅」を建てたら、結構な需要があるのではないかと思います。コンビニも数えるほどしかないから、駅とコンビニの近くで建てると競争力あるかもしれない。

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佐賀で特筆すべきは、県庁所在地とは思えない土地の安さ!坪22万円、60坪の土地を買って1320万円、そこに8戸、1LDKのアパート建てると、1戸あたり480万円(8坪x坪単価60万)、想定賃料が月額4.5万として、

 

物件価格       1320+(480x8)=5160万円

年間賃料(満室想定) 4.5x8x12= 432万円

満室想定利回り    432÷5160=8.37%

土地建物比率     土地26%:建物74%

 

土地の安さのおかげで、今どき、8%超の利回りが余裕で出てしまうのです。物件価格に占める土地の値段が26%しかないというのは、まるで外国(アメリカ?)みたいですね。

 

佐賀の「8%超」利回りを、いま首都圏の新築アパートで出すのは無理です。

2013年前半までは物件価格が安く、都内はさすがに無理ですが埼玉、千葉といった近県で8%台の新築を建てることはまだ可能でした。ところが、オリンピック景気、消費増税、アベノミクス円安&金融ズブズブ緩和…みるみるうちに物件価格が上がってしまい、いまや

・都内23区 5%台  (駅徒歩圏で6.0%いけば良い方) 

・近県    6~7% (16号線内側の駅徒歩圏で7.5%いけば良い方)

 

いま都内に新築アパート建てても、「キャッシュ出せる人」じゃないと勝負になりません。せいぜい6.0%位しか利回り出ない以上、自己資金「20%」出さないと収支がプラスにならないから。

「フルローン組む~」なんて言ってる人は、最低7%以上の利回りが必要なので、都内を諦めて近県に行かないと無理・・そんな市況になってしまいました。

いま手元に現金が数百万円しかなくて、それでも一棟アパートオーナーになりたい方に対して、私は「さいたま市、柏市、千葉市あたりで、利回り7.5%出て、競争力があって、かつ立地をハズさないアパートを注意深くチョイス」しています(都内の事務所で千葉駅と本千葉駅、蘇我駅の駅力の差をレクチャーしたり…地味な仕事だよなあ)。

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福岡市でも、今は価格高騰が著しく、都内と似たような低利回りになっています。7.5%の利回りを出したければ、筑紫野市とか福津市みたいな郊外に行くしかない。でもタダの郊外住宅地だと、埼玉や千葉同様、農転・土地活用アパートが近隣にたくさんできて、過剰供給になるリスクがあるのは否めない。だから駅近とか、特殊な賃貸需要のあるエリアを注意深くチョイスする以外にない。

でも、佐賀市までいくと、佐賀駅・県庁周辺といった「佐賀県におけるオンリーワン立地」で、「賃貸需要があって」、「ライバルが少ない」状況で8%以上出るのです。空室リスク、運営経費を差し引いても確実にお金をもたらしてくれます。

利回り8.0%だと⇒フルローンでも、手取り8万/月くらい
利回り8.5%だと⇒フルローンでも、手取り11万/月くらい

佐賀駅徒歩圏内で、単身社会人(カップル、子ども1人までOK)をピンポイントで狙う賃貸経営、というのがミソです(この立地を外しちゃうとキツイと思います。佐賀の市街地は小さく、外側はいきなり農村ですから)。

 

このスタイルの不動産投資、問題点もあります。佐賀収益アパートを数年~10年程度保有して、収益物件として売却する場合、

・出口リスク:佐賀は福岡に比べてマイナーな都市ゆえ、アパート融資をしてくれる銀行が限られ、思ったような価格で売れないかもしれない。

・簿価毀損リスク:佐賀は土地代が安く、建物の築年数が経って償却すればするほど、銀行からみると、簿価が低くなってしまう。

 

でもそこは、中途の売却とか簿価とか考えずに、

・20~30年以上、ちゃんとメンテして使い、朽ちるまで、長期持ち続け、家賃を稼ぎ続ける。

 

それができれば、特に問題ないのかなと思います。20~30年後の予測は難しいですが、おそらくその時点でも佐賀県、佐賀市は存在し続けるでしょうし、JR佐賀駅や県庁、市役所がコンパクトにまとまっている一帯が佐賀の中心地でありつづける…そんな想定が成り立つ限り、佐賀駅近くの便利で賃貸需要ある場所でアパート建てるのはアリなのかなと思います。いや面白いっす。今どき8%以上の利回りとキャッシュフローが得られるわけですから…

 

【SAGA佐賀~穴場だぜ!】

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いま東京を買える人、買えない人

おはようございます。、Manachanです。

昨日、東京八重洲で、三和エステート社のセミナー講演やってきたばかりです。仕事柄、いろんな会社様のセミナー講師を頼まれますが、三和さんのセミナーはすごく楽しいですね。

 

・物件販売を目的とする業者主催セミナーは、参加費無料がほとんどですが、三和エステートのセミナーは一人3000円取る。それでも満席になる。

・講演のレベルがむちゃくちゃ高くて、他の講師の話を聞いてるだけでものすごく勉強になる。

 

沢孝史先生、亀田常務…膨大なデータと経験値・ノウハウ、数理モデル満載な講演を聞いていると、一瞬B to B(プロ向け)のセミナーかと思ってしまいますが、そのガッツリ濃い内容を、投資初心者を含むB to Cのセミナーでやるのが、同社セミナーのユニークなところ。収益不動産を体系的に理解し投資リテラシーを高めるという意味で、3000円以上の価値は確実にありますね(いや5000円とっても良いかもしれない…)。

 

私は三和エステート社の建売アパートを2棟建てて保有してますので、当然、それが講演のネタになるわけですが、話してて申し訳ないなあ~と思うのは、私が買った当時(2011~13年)と比べて、今だと利回りが1%以上落ちてしまうこと。

私が買った頃は、福岡市の西鉄高宮駅徒歩2分とか、JR武蔵野線・成田アクセス線が交差する東松戸駅徒歩1分みたいな好立地で新築建てても、8%以上の利回りが普通に出ていました。都内23区の駅近でさえ、所有権の土地つき新築7%超が珍しくなかったのです(中古ワンルームなんか平気で10%超えてましたもんね…都内で)。

もっとも、当時の銀行融資は今よりずっと渋くて、私は当時サラリーマンで年収1000万円以上あったから何とか融資ひけましたが、今みたいに自営の身だったなら、融資受けての一棟オーナーデビューは100%無理だったでしょう。また金利も、当時のアパートローンで年2%切るのはなかなか難しいことでした。

 

それが今なら、普通にアパートローン借りて1%前後、いや0%台もザラ。新築の木造アパートで35年借りられるとか、数年前は不動産融資に渋かった地銀が一転してむちゃ熱心とか、とにかく「融資ジャブジャブな世」ですね。そんな今だからこそ、銀行融資が出て一棟オーナーになれる人が多いのは否めない事実。

融資緩くなった分、物件価格が高騰して利回りが下がっています。今は東京都心に近づくほど地価が高騰してるし、建築費も上昇傾向。その代わり賃料は全然上がらないから、利回りは当然落ちます。いまや新築アパートのグロス利回りは、

・都内23区内の駅徒歩圏は5%台が当たり前、6%いけば良い方…
・埼玉、千葉の主要都市でも7%いけば良い方…

 

そんな値段・利回りでも、「建てれば飛ぶように売れる」んです。たとえば、こないだメルマガで流した物件、

・京王線千歳烏山6分、グロス利回り6.0%、1億2000万円

これは、情報出してからわずか6時間で満額買付が入りました。こんな感じで、都内の駅10分圏内で6%超えればマジで争奪戦です。数年前は、都内の良い立地でも数字が6%だと誰も見向きもしなかったわけですから、時代は変わったものですね。

 

しかし、今の世だからこそ、ちょっと考えて欲しいのは、

利回り6%の物件買って、キャッシュフロー出ると思いますか?

 

キャッシュフロー(手残り)=「家賃収入ローン元金・利子諸費用・諸税

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せっかく借金してアパート経営するのですから、手残りが出ないと、やっても意味がないと考える方がほとんどだと思いますので、「どういう運営モデルなら手残りが出るか?」を考えてみます。

比較的属性の良いサラリーマンが、初めて新築一棟を買う場合、普通は「オリックス銀行」が窓口になります。標準コースは「金利2.3%(団信込)、融資期間25年」程度。元金元利均等返済です。

その融資をひいて、「土地付6室、8000万円、利回り6.0%(年額家賃収入480万円)」の都内新築アパートを、5~10年程度保有する想定で買うとします。新築・築浅なので「諸経費・諸税」は家賃収入の17%、入居率は95%みておけばよいでしょう。するとキャッシュフローはどうなるか?

 

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1)フルローンひいた場合(※購入時諸経費は手出し、本体価格の100%=8000万円を融資)

グロス家賃収入 480万円/12 x 95% = 38万円/月
ネット家賃収入 38万円×83%=315,400円/月
ローン返済   350,888円/月

⇒キャッシュフロー マイナス35,488円/月

 

2)自己資金10%入れた場合(※本体価格の90%=7200万円を融資)

グロス家賃収入 480万円/12 x 95% = 38万円/月
ネット家賃収入 38万円×83%=315,400円/月
ローン返済   315,800円/月

⇒キャッシュフロー マイナス4,000円/月

 

3)自己資金20%入れた場合(※本体価格の80%=6400万円を融資)

グロス家賃収入 480万円/12 x 95% = 38万円/月
ネット家賃収入 38万円×83%=315,400円/月
ローン返済   280,711円/月

⇒キャッシュフロー プラス34,589/月

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利回り6.0%の物件買う場合、自己資金20%入れないと、まともなキャッシュフローが出ない」という厳しい結果になりました。もっとも、年収2000万円ほどのスーパーサラリーマンとか、担保に入れられる土地がある方だと、初回から「金利1%、35年融資」みたいな条件で融資してもらえることもあるので、数字上もう少し余裕が出ますが、

弊社に相談に来られる方は、多くはサラリーマンで、自宅以外の収益物件を初回取得される方が非常に多いので、彼らを想定していうと、

・「利回り6.0%」買うなら、自己資金2割必要ですよ。
・「利回り6.5%」買うなら、自己資金1割必要ですよ。
・フルローンで買うなら、利回り7.0%以上必要ですよ

 

…そんな答え方をしています。今どき、新築アパート利回り7.0%は、23区内ではほとんど出ない(葛飾区江戸川区のはずれの方で6.88%とかあったけど・・)、現実的には、首都圏の近県を狙うことになります。さいたま市とか船橋市、松戸市の駅徒歩圏あたりを想定すると、都内よりは土地も安いので、グロスも多少安くなる。

 

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土地付8室、7000万円、利回り7.0%(年額家賃収入490万円)

1)フルローンひいた場合(※購入時諸経費は手出し、本体価格の100%=7000万円を融資)

グロス家賃収入 490万円/12 x 95% = 387,917円/月
ネット家賃収入 387,917円×83%=321,971円/月
ローン返済   302,027円/月

⇒キャッシュフロー プラス19,944円/月

 

2)自己資金10%入れた場合(※本体価格の90%=6300万円を融資)

グロス家賃収入 490万円/12 x 95% = 387,917円/月
ネット家賃収入 387,917円×83%=321,971円/月
ローン返済   276,325円/月

⇒キャッシュフロー プラス45,646円/月

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ね、7%あればフルローンでもキャッシュフロー出るでしょ!できれば10%自己資金入れて、黙っていても月5万近い副収入を楽しみたいところですね。

現実には多くの相談者が「東京23区内、聞こえの良い駅の駅近」にこだわります。でも彼らは「資産形成期」で、「20%の自己資金もない」し、「土地持ちでもスーパーサラリーマンでもない」…私が常日頃申し上げているのは、

それでも、東京買いたいですか?

今どき、東京を買うことが、あなたにとってどういう意味がありますか?

 

【東京は確かにカッコイイけどね…】

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【近県でも、職場がたくさんあって入居の良いエリアって探せばあるじゃん!】

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とはいえ、都内だから安心、郊外はリスクがいろいろあって不安、という声は根強いです。東京郊外(柏市)で育った私からみて、アパート経営リスクのダントツ1位は「過剰供給」っすね。

・郊外は土地がたくさんあって、
・既存宅地にもアパートがガンガン建てられて、
・いつの間にか、ライバルだらけになってしまう

 

ただ、その種のリスクは、「競争力のある物件を建てる」ことと、「築10年程度の出口を想定する」ことで、かなり軽減できます。エリア空室率が増えても賃貸住宅として選ばれる要素を持ち、かつ家賃設定が適正なら普通に埋まるし、今後10年程度ならリスクのほとんどは予見できる、さらに10年後なら土地値じゃなくて収益物件として真っ当な価格で売れると想定できるからです。

郊外でも柏市とか船橋市とか、さいたま市とか、いまだに人口増えてますし、下手な23区より人口動態が元気だったりします。地域に職場もたくさんあるし、賃貸需要が極端に減ることは将来もないでしょう。優秀な管理会社と組んで、地元の賃貸需要に素直に応えていけば、安定した経営ができるチャンスが十分あります。

 

資金や担保余力が十分あれば、あるいは資産を守りたいなら、都内の優良立地を素直に狙えば良いでしょう。

そうでない方が、いまサラリーマン大家デビューを目指す場合は、都内にこだわらず「首都圏近郊、地味でも賃貸需要のある場所」を狙うのが現実的だと思います。

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ドイツと千葉戸建の共通点

こんにちは、Manachanです。

明日(11月4日)の夜から、東京と名古屋で、ドイツ不動産セミナーをやりますが、

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■2016/11/4(金) ドイツ不動産~収益性と投資のポイント徹底解説@東京(半蔵門)
http://goo.gl/OrYpPz

■2016/11/9(水) ドイツ不動産~収益性と投資のポイント徹底解説@名古屋
http://goo.gl/Ckf5hb

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セミナーで紹介する物件リストが、ドイツから送られてきました。一棟物件が6棟(全て30万ユーロ以下)、区分物件26戸。先方がやる気を出してくれて、数字的には、なかなか素晴らしいものが集まりました(我々が10月に視察行って見せていただいた物件より、ずっとイイ物件揃いじゃんかよ…)

 

【一棟物件の平均】(1€=約114円)
戸数:6.17戸
面積:400㎡
販売価格:230,833€
年間賃料:22,190€
利回り:9.49%

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【区分物件の平均】
室数:2.04室
面積:52.94㎡
販売価格:33,657€
年間賃料:3,033€
利回り:8.98%

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短期間にこれだけの物件数を集めただけあって、地域的には広域にわたっています。デュッセルドルフ~エッセンを中心に、半径40㎞圏内の各都市をカバー。関東の一都三県からブツを集めた感があります。お疲れ様です。

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ところで面白いことに、ドイツという国は、一般的な不動産賃貸利回りは決して高くありません。平均3~4%位。ユーロ圏のなかでも、下から数えた方が早い位で。

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しかも、日本と違って、ドイツでは都市による利回りの違いがあまり大きくありません(東京のような突出した巨大都市がない、という事情もあるのでしょう)。

たとえば、お互いに隣接した都市で、「都会」的な趣のあるデュッセルドルフが3.18%、「郊外・工業都市」的な位置づけのデュイスブルクが3.95%と、あまり大差はありません。

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ドイツは先進国らしく、不動産関連データは豊富で、情報公開も発達しています(但し、英語のデータは少なく、ドイツ語を読まなきゃならない)。下記はデュイスブルク各地の売買・賃貸の㎡単価ですが、単純計算しても、やはり利回り4%位にしかなりません。周辺のもっと小さな都市(ゲルゼンキルヘン、ハーゲン等)の数字調べても、似たり寄ったり。

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普通に不動産買って貸したら「せいぜい利回り4%」の世界で、なぜ「8~10%」の収益物件が出るのか?いろいろ調べてみると、次のことが分かりました。

・ドイツには、マーケットに出回る物件と、銀行流れの物件(ショートセール)との間に、二重価格構造がある。
・前者と比べて、後者は半分以下の単価で出てくることが多い。
・どちらも修繕して賃貸に出せば相場で貸せる。
・したがって、銀行流れの物件を収益物件に仕立てられれば、8~10%の高い利回りが出る。

 

そこで、「銀行流れの物件の仕入れ能力」の差がモノを言う世界。我々と提携しているドイツBMG Invest社は地元密着で社歴も長く、常時200戸以上の銀行流れ物件を扱っているので、銀行から売りが出たら大量仕入れで安く仕入れられるようです。銀行からしても、価格が多少安くても時間かけずに一気に買ってくれる会社に売った方が良いですよね。

BMG社は、そういうルートで仕立てた8~10%出る収益物件を、ロシア人や中国人など、外国人投資家にたくさん売ってるのです。

 

日本でいえば、一番近いケースは、千葉県の茂原や九十九里あたりの激安戸建を、300万円くらいで東京の投資家が買って利回り10数%で回す世界に似てるのかな、と思います。

今年3月に私の会社で、茂原市の築古戸建を300万円台で台湾投資家に売ったことがあります。土地は狭くて家もくたびれてますが現況賃貸中で、家賃は4万円ほど入るので、利回り14%とか出ます。

こういう物件、茂原現地では全く知られてないんですよね。地元の不動産屋回りましたが、一番安いものが800万円の戸建土地とかで…地元の人間は、安くて広い土地を買い、車が何台も停められる新築戸建を建てて住むようです。そういうもの建てると2000万円、貸せば月7~8万円、利回り4%位ですね。

彼らからすると、土地の狭い築古戸建には住まいとして魅力を覚えないし、また、こういう物件買って利回りで回すという発想もないのでしょう。だから、片端から東京の投資家が買っていくわけです…

 

ドイツでも、千葉県茂原に近い状況が起こっている可能性が強いようです。そうであれば、二重価格構造がいつまでも温存される理由が納得できます。

では、ドイツで収益一棟や戸建を買うことは、千葉県の地方都市で戸建や一棟アパートを買うこととほぼ同じなのか?…似ているようで、実は違うと思います。

ドイツは空室率が非常に低いのです。デュッセルドルフで1.6%、ノルトラインヴェストファーレン州平均で3.1%。貸せばすぐに賃貸がつく世界のようです。そこが、慢性的な住宅余りの日本と違うところで…

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なかなか面白いですね。ドイツの収益不動産の話、聞きに来てみませんか?

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日本社会と責任の所在

こんばんは、Manachanです。

先日、都内某所の居酒屋で仲間数名と飲んでた時に、ちょっとした事件(?)がありました。その店は、値段が安くて味まあまあ、客対応はアルバイト任せで、安さゆえ大声で騒ぐグループが入りやすい…という、日本のどこにでもある居酒屋チェーンです。

 

我々数名が入った時は客も少なかったのですが、20名くらいの大学生グループが入店してからアルバイト中心のホールが回らなくなり、頼んだものが20分30分待っても来ない。「ホッケと焼き餃子、もう随分前に頼んだんだけど、まだなの?」と何度か催促しても、「いま確認します…」みたいな要領の得ない答え、使えねえなあ。人手足りないから仕方ないと思いつつも正直イライラしてくる。こちとら腹も減るし…

こういう時に限って、ずいぶん時間が経ってからメシがドバっと一気に出てくるんですね。全員、腹一杯になった頃に、1時間以上前に頼んだ大きなホッケが出てきた。テーブルを見渡すと誰も要らないという。箸つけてないのにゴミ箱直行も実に勿体ない話。

 

「じゃ、うちの家族に食べさせます」と私が申し出て、ホール係のお兄さんに「ホッケ持ち帰るのでアルミホイルお願いします」と頼んだところ、これまでの口調と一転、キッパリ、持ち帰りは無理だという。

えっ、まじ?俺たちが金払ったんだから、持ち帰ろうと何しようと客の勝手じゃねえかよと思いきや、すかさず、仲間の一人が怒気を含んだ口調で、「店長呼んでこい!」と叫ぶ。

 

約1分後に、店長らしきお兄さんが来る。「すみません。お食事の持ち帰りはルール上できません」と、

 

「え、なんで!」

「食中毒みたいな問題起こしたら責任取れませんし…」

「店は関係ないだろ!俺が持ち帰って、自分で判断して食うんだから、腹壊してもそりゃ俺の責任。」

「そんなこと申されてもお店が困るわけですし…」

 

てめえの店の都合なんて、聞きたくねえよ!押し問答してもラチあかないと思った私は、鞄からおもむろにビニール袋を取り出して、乱暴な手つきでホッケを投げ入れました。それを翌日、自宅のレンジでチンして食べましたが、当然ながらお腹の調子は快調です。

 

ま、これだけ書くと、我々が乱暴で無礼な客だと思われるかもしれません。普段、接客業で横暴な客と対峙しておられる読者の皆様から反発を買う可能性もあるので、前もって弁明しますと、「モノは言いよう」…です。つまり、店長なる若いお兄さんが、もう少し上手に我々とやりとりしていれば、こちらも腹を立てることもなかったし、衛生に配慮しての持ち帰りお断りルールに従っていたと思いますが、店長が客の立場に立たずに、組織の都合を前面に出す言い方をするからトラブったんですよね。

 

私はアジア、アフリカ、中米…発展途上国の小汚い屋台メシを、手当たり次第食っても腹壊さない、鉄の胃袋を持つ男。だから、日本の衛生的な環境で、しかも火を通した食べ物でお腹を壊す可能性があると言われても、それは我が想像力の範囲を超えることです。

ま、世の中には胃袋の弱い人がいて、ホッケ食べて腹壊すことがあるかもしれません。でも、店内で食べてお腹壊したならともかく、自分の判断で家に持ち帰ったら、さすがに店も責任とれないから客の責任でしょ。その人がいつ、どんな状況で食べるかなんて、店がコントロールできないことなんだから。

ですが、この居酒屋がここまで頑なに、持ち帰りを拒むということは、きっと、理由があるのでしょう。「持ち帰ったもの食べて腹壊して、クレーム入れる奴が日本には相当数いる」ということなんでしょうね。持ち帰ったのは自分の責任なのに、店に責任をとらせようという思考もまた、私の想像力の範囲を超えることです。

 

でもよく考えれば、それが日本社会の責任意識というものなのでしょう。どこからどこまでが店の責任で、どこまでが客の責任なのか、その仕分けが明確でない。少なくとも、社会的コンセンサスが取れていない。そんななかで、なんとなく「事業者が責任をとるべき」みたいな雰囲気になるのが、良くも悪くも日本らしい現象。

英語でいうProceed at your own risk(ご自身の責任でおやりなさい)という意識が、日本社会にはないんですよね。たとえば、立ち入り禁止区域に入って崖から落ちて死んだ奴がいたらそいつの責任…にはならずに、管理者の責任(しかも、限りなく無限に近い責任)になっちゃう。役所もそんな責任取ってられないから、「禁止」、「禁止」のルールをたくさんつくるわけ。

居酒屋メシを自分の判断で持ち帰って腹壊したらそいつの責任…とはならずに、なんとなく居酒屋の責任になっちゃう日本だから、皆、自分の商売を守るために持ち帰り禁止にするんだよね。日本の外に出れば、多くの国で、外食して食べ残しを持ち帰るのは当たり前だから、たぶんこれは「日本の常識、世界の非常識」(余談ですが、私の住んでたオーストラリアでは、外食の持ち帰りをDoggy Bagって言ってたなあ。後日、それはダサい言い方だと米国在住の友人に笑われた…)

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そんな日本で、私はビジネスをしています。しかも「不動産」という、トラブルになりやすい事業をしています。責任の所在が曖昧ゆえ、事業者やサービス提供者に無限責任が課されがちな社会風土のなかでビジネスしていることを再度認識して、気をつけようと、思いました。

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【北京便り】お金でパスポートを売る国もある

こんばんはManachanです。連日スモッグで薄曇りの北京からブログ日記お届けします。

ここ中国は、「世界屈指のアウトバウンド不動産ビジネス大国」。北京、上海など主要都市では、(中国人からみて)海外の不動産を紹介・販売するセミナーや見本市の類は、十数年前から盛んに行われています。

 

国境をまたぐ財、サービスの販売において、お金の流れが「国内から海外」になるものを「アウトバウンド」(Outbound)、「海外から国内」になるものを「インバウンド」(Inbound)と呼びますが、

国内富裕層の旺盛な出国移民熱、資産外出しニーズ、海外不動産取得意欲を背景に、中国は現時点でおそらく世界最大のアウトバウンドビジネス大国。世界中から業者がやってきて不動産や移民ビザを中国人に売りにきます。その膨大な情報量は日本の比ではありません。

 

下の写真は今年9月22日から始まった北京の秋季不動産展(房展会)の様子。来場者の注目は海外不動産ブースに集まっています。我々も日本からブース出して東京の不動産を中国人に紹介してますが、

折角の機会なので自分でいろいろブースを回り、日本マーケットでは紹介されてない、ヨーロッパや中近東、カリブ海諸国の不動産情報をたくさん仕入れてきました。

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ブースを回って世界中の不動産話をしてると本当に楽しくて、一日があっという間に過ぎてしまいました。率直な感想。

 

世界は広い! 実にいろんな国があるものだ…

 

中国人の場合、日本人と違って「海外のパスポートや永住権を取りたい」という非常に強いニーズがありますので(というより、彼らが海外の不動産を買う動機がぶっちゃけ海外に逃げることなので…)、そのニーズに最適化された世界中の不動産商品がたくさん売られていました。例えば、

– 50万ユーロ以上の物件をスペインで買って、EUグリーンカードをゲットする案件

– その隣の国ポルトガルで、既存中古を改修した特別な物件を28万ユーロで買ってEUグリーンカードをゲットする案件

-地中海の島国キプロスでは、「30万ユーロ以上ならどんな不動産買ってもEUグリーンカード出る、欧州最安値‼︎」。それだけを売り物にしており、ロクに物件紹介してくれなかった。

一番ぶったまげたのが、カリブ海の島国「ドミニカ共和国」のブース。アフリカ系のセールスレディが、おもむろにPCを広げて、

ドミニカ共和国の国籍取得プログラム。わずか20万USドル投資でパスポートが届く。カリブ海で最安値!ドミニカのパスポートでカナダを含む世界113か国へビザなし渡航可!

 

説明書きをみると、ドミニカのほか、セントルシア、グレナダ、アンティグアバーブーダ、セントビンセント&グレナディーン等、カリブ海に浮かぶ島国は軒並み、政府が「国籍を売るビジネス」をやっていて、中国人が世界最大の上客であるよう。ドミニカの場合、パスポート取るのに渡航も一切必要なく、中国の自宅にいながらドミニカのパスポートが届くという…すげえ商売だなあ。

ドミニカは国の総人口がわずか7万5千人とのこと。同国のパスポート持ってる中国人の方が数多いかもしれないな。案件自体は、グロス利回り2~2.5%という、投資価値の面ではお話にならないものでした。国籍目当ての中国人だけが買うのでしょう。

カリブ海諸国は極端としても、ヨーロッパでは南欧や東欧の国に、「グリーンカード安売り」が目立つ印象。ドイツとか英国とか、オーストリアとか、経済が比較的安定し、グリーンカード安売りする必要のない国の案件ほど、投資価値の面でみるべきものがあると思いました。私が良いと思ったのは、

 

・スペイン・バルセロナ。「ガウディ」の見える新築収益マンション。約3000万円から、ローン可。
・オーストリア・ウィーン。「国際連合本部」と「ドナウ河」の間に建つ新築収益マンション。約4000万円から、ローン可。
・ポルトガル・リスボンに隣接する島の再開発案件。ユーロ建て年利10%で、かつ買取保証つき。
・トルコ・アンタルヤ。地中海から50m、600万円から買える新築マンション。

 

等々…近い将来、日本でのセミナーで紹介するかもしれません。本場・中国に来たからこそ、海外不動産の良い情報が得られて、デベロッパーとも直接つながれてとても嬉しいです。

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北京で日本の不動産売ってきます

おはようございますManachanです。

今日の午後、中国・北京へ飛ぶ予定。台風16号が関東に接近中ですが、無事に羽田を出発できるかな?なお、北京現地では1週間滞在する予定です。

今回、北京に行く目的は、

 

日本の不動産業者4社とともに、北京の秋季不動産見本市(北京秋季房展会)にブース出展します

 

Beijing Exhibition Center(北京展览馆)で開催される当イベント、英語名は「2016 BEIJING AUTUMN PROPERTY INVESTMENT EXPO」(リンク)。不動産イベントとしては中国最大規模で、9月22~25日の4日間、約42000~48000名の来場者が見込まれます。出展ブース数も300以上になる見込み。

私たちの出展団体名はJAPAN MIJ GROUP、ブースは5号館のD509です。私は基本、ずっとブースに居る予定。北京にお住まい、滞在中の方は、遊びに来てくださいね。

 

北京の不動産見本市は、毎年、春季と秋季の2回行われます。今年4月17日に、北京現地で春季の方を見に行きましたが、ものすごい規模と、来場者数に圧倒されました。

出展ブース数こそ「中国国内と海外が半々」の比率でしたが、来場者は「9割がた、海外ブース目当て」で、中国国内ブースは閑古鳥状態。「海外ブース」も不動産と移民ビザの両方を目玉にするところが多かった。皆さん、余程国外に出たいんでしょうね。

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あと、同セミナー会場で、20分間の講演枠をいただきました。「日本で不動産買って、移住する方法」(中国人在日本买房而移居的具体方案)というテーマで、私が講演します。

講演時間 9/25(日) 11:40〜12:00
言語 : 中国語

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「いま中国に行って、日本の不動産本当に売れるの?」というのが皆様の関心毎でしょうね。世界的に、中国マネーパワー減退気味の昨今、加えて中国当局の厳しい送金規制の問題も存在し、決して簡単なマーケットではありません。

でも、そんなの関係ないと、私は思っています。いま中国経済が調子良くても、悪くても、日本との外交関係がどうあれ、この大国と私の付き合い方のスタンスは変わりません。彼らと長期的に良い関係を築ければ嬉しい…ただ、それだけです。

 

会社員時代の副業から数えれば、もう6年も、中国人に日本の不動産やビザを紹介する仕事をやってきました。私がビザサポートした方は、皆、日本でハッピーに暮らし、真面目にビジネスをして、納税の義務も果たしています。日本の内需や雇用に、ほんの少しだけですが、貢献しています。

あと、うちの娘ソフィアは、中国・大連の婦産病院で生まれました。私もサラリーマン時代、大連の街にはずいぶんお世話になりました。中国と、そこまでのつながりがある以上、「金の切れ目が縁の切れ目」じゃないってことです。

明日から、北京で頑張って仕事してきます。

 

こちらの記事も、併せてどうぞ。

お金かけずに中国人顧客を集客する方法 (2016/3/18)

「日本」を必要とする中国富裕層 (2016/4/18)

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