日本不動産

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柄にもなく金沢文学散歩&不動産

こんにちは、Manachanです。いつもご愛読ありがとうございます。2017年大晦日のブログ更新になります。

私がつい4日前、12月27日に買ったばかりの金沢市森山町の町家は、地元的には実は結構すごい物件だったようです。金沢三文豪の一角、徳田秋声の姉の婚家だということは知ってましたが、私はあまり文学に縁のない、ゼニカネ勘定大好きな不動産事業者ゆえ、その文学的価値については十分気づいていませんでしたが、蓋を開けてみれば

 

・買って2日後に、北國新聞の記者さんから連絡が来て、電話取材を受けた!

・年明けには、「由緒ある町家の命脈をつないだ東京の投資家」という文脈で新聞記事になるそうです

 

あまりの急展開に、自分でもびっくり。とはいえ自分で判断した不動産売買の社会的意味を知ることは大事だと思い、急遽、同物件が出てくる徳田秋声の短編小説(随筆?)「町の踊り場」をAmazonで取り寄せ、読んでみました。私が古典文学作品を読むなんて、高校以来、30なん年ぶりのことです。

以下は、私の率直な感想。文学好きの方が聞けば笑っちゃうでしょうが…

 

・最初読んだ時は、「ブログみたいな文章だな~」と思った。また、「地元・金沢や人々に対する作者の距離感と冷めた眼が面白いなあ」と感じた。

・二回目に読んだ時は、「姉の死をめぐる、人間模様や風景の描写がすごくリアルだなあ~」と感じた。

・でも、やっぱり一番印象に残るのは、最後に出てきた「踊り場」(昭和7年当時、金沢唯一のダンスホール)の情景ですね。

 

徳田秋声にとって、61歳の時に世に出した「町の踊り場」は、それに先立つ10数年の不遇の時代を一気に挽回する「起死回生の一作」となり、作家として円熟の晩年を送ることができました。いま読んでみると、この作品が今なお多くの人に愛されている理由が、何となく分かる気がします。

 

でも不動産屋的にいうと、「町の踊り場」に出てくる、4つの場所を地図にプロットしてみる方が面白い。

1)姉の婚家(現住所:金沢市森山町1-5-22、当時は高道町75)…昭和7年(1932年)8月26日に、秋声の次姉・太田キンが亡くなった部屋で、葬礼がしんみり行われた場。2017年12月27日、私が代表をつとめる資産管理会社で購入。

2)秋声が鮎を食べにいった料亭(現住所:金沢市尾張町1-7-2、元「料理旅館まつ本」)…現在は駐車場。

3)兄の居宅(現住所:金沢市瓢箪町7-6)…秋声の異母兄・正田順太郎の旧宅で、秋声の金沢滞在中の帰省先。築100年を超え、存続が危ぶまれたが、2015年セカンドセンス社が買い取り、「カフェ&カルチャー、町の踊り場」としてオープン。

4)ダンスホール(金沢市下新町、並木町尾山倶楽部3F)…昭和7年(1932年)以前から同13年(1938年)まで営業したダンスホール、現在は駐車場になっているそう。

 

各地点間の距離は、十分、徒歩で回れるくらいの範囲内にあります。

1)から2)まで…徒歩12分くらい
2)から3)まで…徒歩15分くらい
3)から4)まで…徒歩12分くらい

冬場の降雪で足場の悪い時や、夏の蒸し暑い時期を除けば、年を通して、快適に散歩できるコースになると思います。私も、春とか初夏とか秋とか、季節を変えてじっくり散歩してみたいと思います。

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東京の資金で金沢の街並みを守る発想

こんばんは、Manachanです。

今日は、とても嬉しい日になりました。金沢市、ひがし茶屋街近くの古民家を買うお話がまとまり、晴れてオーナーになりました。

北國街道沿い、34坪の土地に、3階建ての建坪60坪近い立派な店舗付き木造家屋を、私が代表をつとめる資産管理会社で現金買いしました。年明けから半年くらいかけて改修、旅館業許可もとって、来夏、町家民泊としてオープンさせる予定です。

 

とても由緒ある家です。築年は明治35(1902)年。金沢市に電話が開通した翌年です。金沢の三文豪のひとり徳田秋聲の代表作『まちの踊り場』の冒頭に、この町家が登場します。というのもこの家は元は秋聲のお姉さんの婚家でした。昭和38年にこの家を購入したのが、現所有者様の先代の方だったのです。

所有者様は、長年、この場所で和菓子店をやってきて、遠方からも客が来るような評判の店だったのですが、高齢により引退、家を手放すことになりました。でも、由緒あるこの町家を次世代に残せたらいいなあという思い、さらにはここでお店や事業をなさる方が引き継いで、まちのともしびが消されないで欲しいという強い意向をお持ちでした。

それを受けて、私の知り合いでもある地元の不動産業者さんが半年以上頑張ってきたのですが、いろいろと難題が続きなかなか話がまとまらず、年末のタイムリミットが迫った頃、「御社で買い取りませんか?」と、私に話が来たのです。つい最近、12月9日のことでした。

 

物件概要と写真を見て、所有者様の思いを知って、私は即買いを決意しました。

この町家は、何としてでも残さなければなければならない。持ち主のいない老朽家屋を再生し、金沢という歴史伝統の街にふさわしい景観を守るのは、いまを生きる日本人としての責務だ。

そう決めてからはスピード感持って話を進めました。売買契約書、重要事項説明書、改修プランとスケジュール、民泊運営会社の収支シミュレーション、許認可・補助金関係の資料を読み込み、12月19日に金沢に飛び、現地確認してその場で契約、今日27日に東京で決済を済ませました。

 

私、金沢とは良いご縁に恵まれてきました。2012年から、5回ほどセミナー講演やって、その度に現地で泊まり、歴史と自然、文学と美術、和風の美が至るところに感じられるこの街を堪能しました。セミナーに合わせて、家族全員で金沢旅行したこともあります。

少子高齢化、経済の衰退、将来不安…日本の先行きが暗いという人が多いですが、私はそうは思いません。マクロだけ見てみてはミクロが見えなくなります。大小無数の都市がある日本の国内を見回せば、沈む街も当然あるでしょうが、逆に今より輝く街も結構たくさんあると思います。特に金沢は、私のなかで、「先行きの明るさ日本No.1都市」ですね。

 

世界中、いろいろ回ってみて、思うのです。今の日本で、金沢ほど、「21世紀の価値観と親和性の高い街は他にほとんどない」と。

金沢の街を歩くと、ヨーロッパの素敵な都市、たとえばプラハ、ウィーン、ハイデルベルク、バルセロナ、セヴィーリャなどと、どこかしら通じるものを感じます。

 

・街が刻み込んできた歴史が今なお、街並みや建造物、美術作品という、分かりやすい形で生き残っている。

・街の規模がちょうど良い。ちょっと郊外に行けば自然が溢れ、かといって街を何日もぶらぶら歩いて退屈しないボリュームがある。

・若い発想にあふれた、おしゃれなカフェ、料理店、コミュニティスペースなどがたくさんあり、年々増えている。

 

今は、ネットとスマホ、AIの時代。人々は日々、ネットを通して大量の情報に接し、取捨選択を繰り返すなかで、「評判や口コミ」が経済的価値を持ちます。言い換えれば、「本物」や「インスタ映え」するものが生き残りやすい時代であるともいえます。昨今、日本へのインバウンド観光が盛り上がるなかで、その行き先が首都・東京に一極集中するのではなく、京都や金沢、飛騨高山などが日本的な文化に触れられる観光地として脚光を浴びているのも、ネット時代と無縁ではありません。

古都として日本No.1のブランド価値を持つ京都に比べると、金沢の観光はやや出遅れ感があります。民泊運営のできる町家の売出価格を比べると、現時点で金沢は京都の3分の1程度。金沢が日本全国にある「小京都」のなかで別格のブランド価値を持つことを考えれば、両都市の価格差は、今後縮まっていくでしょう。その意味で、いま金沢の不動産に参入すれば、投資として妙味があります(だから私がやってるんだけどね…)。

 

なぜ今、金沢の町家が京都より安い値段で出回るのかというと、「地元の人が、その価値を十分分かっていない」ことが大きいと思います。

東京や大阪、台湾や欧米の人からみれば「珠玉」の価値を持つ町家も、地元の人にとっては単なる「古びた日本家屋」に見えます。地元の若い人はそういう家ではなく、新建材の家とかマンションに住みます。また金沢は車社会なので、市街地の家は駐車場もろくになくて生活に不便とみなされます。また、町家は見た目は良くても、住まう上で快適さが十分追求されているわけではない。冬場の室内は寒くじめじめするので、それが敬遠される面もあります。

そういう事情があるので、持ち主の高齢化等で町家が売りに出ても、地元では買う人がなかなか見つかりません。放っておけば、取り壊されて駐車場になったり、何の面白みもない新建材の戸建やマンションになったりするのです。

 

そこで、東京はじめ都会の資金を導入して、旅館や民泊として再生・流通させる仕組みが必要で、それをうまく運営すれば、金沢の特色ある都市景観を守ることにつながります。

但しその際は、金沢の歴史文化価値や、地元の社会、人々の気持ちを十分理解した上で行動する必要があります。「仏つくって魂入れず」では意味がありません。実際、東京の不動産業者が民泊運営用に金沢の町家を買い、サヤ抜き転売を繰り返して再生プランが滅茶苦茶になるケースもあると聞きました。

 

私は今回、自分の投じた資金を使って、金沢の都市景観を守る一助になりたい。現所有者さんの思いを受けて、店舗は店舗として再生し、町の賑わいを消さず、金沢らしい良さのある旅館民泊として再生し、この建物・家の歴史をつなげたいと思います。

また、この1軒だけではなく、5軒、10軒、それ以上の町家の再生に、東京などの投資資金を導入し、ビジネスとして取り組んでいきたいと考えています。

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富裕層が選ぶ街、自分が住みたい街

こんばんはManachanです。

不動産の仕事をしていると、いろんな地域の住環境、交通アクセス、教育・医療環境、住民属性、地価などに、自然と詳しくなります。

たとえば、東京都内の住宅地として最高のブランド価値を誇るのは「千代田区の番町」、「港区の南青山」、「渋谷区の松濤」あたりでしょうし、商業地区なら「銀座」が文句なしトップ。文教地区という括りなら「文京区の窪町小学校や誠之小学校の学区」も評価が高い。そういう特殊地域に仕事で行くこともあれば、

そうでない、全国のいろんな場所。都内都下、近隣3県、北関東、東北、北海道、東海、関西、九州沖縄、いや海外各国にまで、不動産取引の仕事があればどこへでも出かけて、地域特性を考察しています。私はそういう作業が好きだからこそ、不動産の仕事をやっていると言えます。

 

ところで、ある特定の地域・街区で、土地・建物の取引が反復的に続けば、不動産の相場・価値というものがだいたい決まってきます。その価値を決める要因は、「交通アクセス」や「生活利便性」の他、「地域住民の生活水準や価値観」などが、大いに影響することがあります。

例えば、さいたま市浦和区の常盤小学区は、埼玉で一番の文教地区だという、住民のプライドが不動産価値にプラスに作用していると思いますし、古都・鎌倉市の鎌倉山地区などは、地域条例で最低敷地面積を広めに定めて、一定水準の財力のある住民だけが暮らせる環境をつくることによって、資産価値を保っている面があると思います。

 

とはいえ日本よりも、海外の方が、周囲から明らかに隔絶した生活水準を誇る高級住宅街をよく見かけます。何重もの有人ゲートで外部者の出入りをコントロールし、中に入ると宮殿みたいな家並みが広がる街区とか、家の庭先がプライベートビーチやクルーザーの停泊場になってるとか…私はそういう現場にも仕事で行きます。

アフリカやアジア等、欧米の旧植民地だった国に行くと、「言語」によって、高級住宅地と平民の住宅地が分かれるケースがあります。そこでは、「英語や仏語を話す」人々が高級住宅地に住み、現地語を話す人々の住宅地と隔絶していたりします。そこまで極端でなくても、たとえばタイ、ベトナム、カンボジアなど新興国の都市で、英語や日本語が通じるコミュニティと、ローカルな住宅地の間の生活水準に大きな違いがあったりします。

 

国内外の高級住宅街に共通してみられるのは、次の二点。

・域内住民の生活水準・ライフスタイルが平準化(一定以上の富を持つ人だけが住む、支配者の言語を話すetc.)

・域外の住宅地や、そこに住む連中と自分たちは違うという強烈なプライド

それが高級住宅地としてのブランドや価値を守っていると思いますし、不動産の仕事をやる以上、その現象には敏感でなければならないと思います。

 

いろんな国の富裕層住宅地に仕事で行き、その内情も結構知ってる私ですが、自分自身は、「お金があったら、ここに住みたい」みたいなことは、不思議と思わないんですね。

私はむしろ、いろんな階層・所得水準の人が共に暮らし、人々の出入りも多い、交通便利で雑多な街を好んで住む傾向があるんです。

 

いま家族で住んでいる東京の江東区東陽町は、「高級住宅地」ではありません。都営住宅に暮らす庶民層と、最近越してきた都心勤めの比較的裕福なサラリーマン家庭が混在している場所です。東京駅まで9分、羽田・成田にもバスで直通と、交通至便、かつオフィス街でもあるので、昼夜問わず人々の出入りが多く、最近は外国人住民も増えています。良くも悪くも、こんな開放系な場所は「高級住宅街」にはなりえません。

私が生まれ育った千葉県柏駅周辺も、首都圏郊外の中核都市として人の出入りが激しい賑やかな街。様々な所得層・家族構成の人が暮らしています。東京に働きに出るサラリーマンが多いですが、周辺市町や茨城県から柏へ就労・買い物で訪れる人、生活も仕事も柏だけで完結する地元民も大勢います。

 

そんな私が、海外で暮らしても結局、無意識のうちに、柏とか東陽町みたいな街を好んで住みたがるようです。日本人や英米人コミュニティのある、駐在員に定番の高級住宅地を避け、そこからちょっと外した、ローカルっぽい賑やかな場所を好みます。

タイ・バンコクでは、日本人が集中するスクンビットエリアじゃなくて、ちょっと外したラマ9エリアを住まいに選びましたし、ベトナム・ホーチミンなら、都心1区とか7区フーミーフン地区みたいな場所を外した、4区みたいなローカルエリアに住むでしょう。10数年前、オーストラリア・シドニーに住んでた頃、初めて家を買ったのはParramattaという、柏にそっくりな郊外中核都市でした。上記の街のいずれも「雑多で交通便利」という共通項があります。

海外では言葉の問題がありますが、「日本語や英語が通じるところ」に住むという発想は私には全くなくて、「自分好みのローカルエリアに住んで、屋台メシでも食いながら、現地の言葉は生活のなかで覚えればいいじゃん」という考えです。つまり、居住地嗜好の面でも言語の面でも、私は世界中どこに行っても、「ピュアな高級住宅街」とは全く縁がないタイプの人間なのです。

 

また、ピュアな高級住宅街に住む一部(相当数?)の人間が持つ、他地域やそこの人々を露骨に見下す価値観が、私には我慢ならない面もあります。例えば、

 

・シンガポールの高級住宅街に住んで、出入りのインド人が「臭い」とか、彼らの食べる安いご飯を「家畜のエサ」のようだと、私の前で言った日本人富豪

 

そういう方は、どんなにお金持ちであっても、正直お付き合いしたくないです。雑多で便利な街に住みたがる私は、インド独特の匂いにも寛容だし、彼らが5ドルとかで食べてるインド飯も、それはそれで、立派な食べ物だと思っているからです。「開放系、多様性、寛容」と「閉鎖、単一文化、排除」とは、価値観的に相容れないですね。

 

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ホテル高騰ニッポンの格安出張術(?)

こんばんは、Manachanです。

安倍さん率いる自民党が選挙で大勝し、たぶん今後4年間は自民の世が続きそうです。2012年末にアベノミクス登場してすでに5年。プラス4年で9年続くならば、今どきの先進国で稀に見る長期安定政権といえますね。当然、人によって毀誉褒貶あるでしょうが、私はハッピーですよ。だって投資家ですもの。政府がゼロ~マイナス金利政策でお金じゃぶじゃぶ流してくれた方が投資のチャンスが広がります。手持ちの物件売って値上り益GETできるわけですし…

 

安倍政権登場後、唯一困ったことは、インバウンド観光がブレイクして、国内各都市のホテル代が上がり、出張費用が高くつくようになったことですね。特にビジネスホテルの値上り幅が凄まじい。

私は東京でたくさんセミナーやってます。地方から泊りがけで来てくれる方も多いのですが、ここ2~3年ホテル予約できないとか、値段高くてたまらんという声をよく聞きます。品川でセミナーやっても蒲田や川崎まで離れないとホテル取れないとか…少し長めに滞在される方は城東地区で安いエアビー宿を借りてコストを抑えたりしてるようですね。

私が大阪や福岡に出張しても、宿泊費が悩みの種です。大阪の梅田や、福岡の天神みたいな一等地に宿が取れない、ちょっと離れたビジネスホテルでも数年前は6000円くらいだったのが今や13800円みたいな世界。別に払えないわけじゃないけどコスパ考えるとアホらしい。12㎡くらいしかない狭い部屋に寝るだけで1万以上も払えるかボケ!

ホテル代がやたら高い、という実感は、次の記事でも裏付けられています。

あのアパホテルが一泊3万円!爆買い中国人殺到で東京・大阪は泊まるところがない (2016/1/26)

東京や大阪のホテル代が異常に高い!ただのビジネスホテルなのに、宿泊費が1泊2万円以上に高騰してることも普通です (2016/10/20)

 

私がサラリーマン辞めて起業した2013年頃は、本当にお金なくて出張費も極限まで削ってましたが、当時はビジネスホテルが本当に安く、名古屋の伏見でアウトバスだけど個室&漫画読み放題のビジホが1泊2900円とか、大阪の本町で修学旅行生に混じって泊まる安ビジホが1泊3200円とか、今では考えられない値段で泊まれたのには大いに救われました。2017年のいま、同じホテルに泊まれば2倍はかかるし、そもそも大阪の本町で1泊6000円台だと凄く安い部類に入るので予約さえできません。

ホテル代高騰の時代、出張頻度がやたら多く、かつコスパにこだわる私は、結構涙ぐましい努力をして出張費を抑えています。例えば、このようなことをしています。

 

1)カプセルホテル、宿泊型スーパー銭湯の活用

男性の特権かもしれませんが、最近のカプセルホテルは、入浴施設や寝床(キャビン)が物凄くグレードアップしたおかげで、下手なビジネスホテルよりずっと快適です。大きい風呂に入れて値段も3000~4000円と安いし、美味しい朝食が出たりします。最近は出張が決まると、ビジネスホテルを早々と諦めて真っ先にカプセル予約に走る私…例えばこんな場所に泊まります。

大阪だと、梅田の大東洋か、難波のアムザ

札幌だと、ニコーリフレ

福岡だと、キャビンホテル博多か、ウェルキャビン中洲

 

あと最近は、「泊まれるスーパー銭湯」も登場してきています。私の知る限り、このジャンルで日本最高峰は、福岡アイランドシティにある、照葉スパリゾートですね。ここは本当に素晴らしい。博多駅からバス移動という不便なアクセスを補って余りある施設内容と超絶コスパ(泊まり3800円なんて、信じれん…)。天神あたりで飲む用事でもなければ、私は大抵ここに泊まってます。

 

2)ワンルーム型のAirBnB宿

民泊の定番エアビー(AirBnB)、1人で1~2泊だと割高なイメージがありますが、それでもクソ高いビジネスホテルに比べて割安な宿が見つかることが多いし、ちょっとした料理や洗濯もできて便利ですね。最近は韓国や中国の単身旅行者をターゲットにした安めな宿が増えてます(ホストも日本人ではなかったり…)。私がこれまで泊まったなかでコスパ良かったのが、

福岡市東比恵のエアビー宿 (博多駅からも空港からも近くてアクセス抜群)

石垣島登野城のエアビー宿 (部屋広くてきれい。石垣市街地で夜遅くまで飲んでもワンメーターで帰れます。)

 

3)夜行バスで都市間移動

名古屋~東京、大阪~福岡など、夜行バス利用にちょうど良い移動距離(5~8時間)の二都市を移動するのに最安な方法が高速バス。特に夜行バスだと宿泊代そのものが節約できてGOOD。今年の春などは、ビジネスホテル1泊1万円以上する大阪でセミナーやった後、泊まらずに、夜10時梅田発の1800円激安夜行バスで東京に帰ったこともあります。ウィラーとかさくら観光とか特に安いですね。

夜行バス移動は窮屈で疲れますし、ケツも痛くなります。体力に自信がない人、貧乏臭いお兄さんお姉さんと一緒に乗ると抵抗ある人にはおススメできませんが、私はバックパッカー上がりで、インドとかシベリアとかグアテマラで、とんでもなくハードなバス旅行をしてきた人間なので、日本国内で夜行バス移動は全然気になりません(史上最悪の乗り物体験)

時には、シートのゆったりした、プレミア夜行バスに乗ることもあります。京都~東京間で乗った7800円のバスはふかふかの2列シートでとても快適でした。京都の宿泊施設は高いので、それが節約できれば一石二鳥ですね。

夜行バス移動の後、スーパー銭湯で仮眠して疲れを取ることもあります。夜行バスで大阪に早朝着する時、よく使うのが、極楽湯吹田店ですね。JR岸辺駅から歩いてすぐ。のんびりできるし、飯もうまい。ここで朝一杯寝て、昼から新大阪のセミナーへGO!みたいなこともあります。

 

4)困った時の名古屋頼み

国内主要都市のなかで、例外的にホテル代がリーズナブルな都市があります。それが「名古屋」…東京や京都大阪に新幹線移動しやすい上に、観光地でもないから、宿泊需要が爆発してないんでしょうね。

以前、こんなことがありました。大阪で夜セミナーやった後、いつものようにホテル予約が取れず、空いてる宿は軒並み1万円超。でも、新幹線で50分先にある名古屋では、3000円台でビジホが予約できる。同じ国とは思えない価格差!すぐさま名古屋に移動し、紀州鉄道名古屋栄ホテルに1泊3000円で泊まり、翌朝一番の新幹線で東京に帰りました。日本に名古屋があって本当に良かったと思う瞬間…

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バブル弾ける時は突然に…

こんにちはManachanです。久しぶりのブログ執筆になります。

不動産は、買えば普通長い付き合いになります。10年、20年、30年と、保有している間に、マーケットにはいろんな変化が起こります。なかでも一番激しい変化が、「バブルで価格暴騰」と「バブル崩壊で価格暴落」でしょう。

日本で30年以上、不動産業界に居る人は、少なくとも2回の「バブル」暴騰・暴落サイクルを経験しているはずです。

・1990年に弾けた所謂「平成バブル」

・2008年に弾けた「リーマンショック」(WFC=World Financial Crisis)

 

その2サイクルを、業界当事者として経験している人の話は、やはり重みがあります。バブルが派手に弾ける時、買取再販やってる会社や、土地から仕込んで建てるデベロッパー等は、経営が一気に傾きます。そういう会社にいた人は、人員削減、不渡り、貸し剥がし、倒産、社長が行方不明…みたいなエグい経験をしてたりします(時代を問わず安定してるのは、賃貸管理主体の会社とか、地元密着で地主たくさん知ってる古株の不動産屋とかですね…)

 

彼らの話を聞くと、バブルが弾ける時は、「ある日、突然来る」もののようです。バブル崩壊前の「前兆」をうまくキャッチして行動を起こせる人はともかく、世の中の表面的な現象を追っている大多数の人は、突然訪れる変化に対応できません。

1990年に、日本の不動産バブルがどうやって崩れたか?当時、私は生活費にも事欠く貧乏学生だったので実感ありませんが、当時、不動産販売の前線に立っていた友人は、このように言います。

 

・1990年の夏休み。普段は毎週末50~60人は来る都内足立区のモデルルームに、いきなり、1名しかこなくなった。

・当時は、千代田線「北綾瀬」徒歩5分(環七通りの北)という地味な場所で、坪単価350万円という凄い値段で売り出し、すぐ完売すると思っていたが、夏休み以降、その値段で買う人は一人もいなくなった。

・結局、3割ほど値引き、坪単価260万円くらいにして、ようやく数か月後に売れるようになった。

 

その頃の時代背景をみると、

・日銀の三重野総裁が、1989年12月に就任し、バブル退治に執念を燃やす。

・同年12月29日、日経平均株価が38915円の最高値をつけ、翌年初から大暴落をはじめる。

・三重野総裁は、90年に入ってから、2回の金利引き上げ、4月に総量規制導入を行ってバブルを潰す。

・その急進的な政策は、当時の世論やマスコミに支持されていた。NHKは10月10~14日、一週間ぶっつづけで特番緊急・土地改革「地価は下げられる」を放映し、世論が一気に地価抑制に動いた。当時、三重野総裁は「平成の鬼平」、「月光仮面」などともてはやされていた。

 

後世、三重野日銀の急進的なバブル潰しが、その後の「日本の失われた20年」、「アメリカと競う経済大国の座から転落」という事態を生み出した張本人として批判されることになりますが、それを当時の世間もマスコミも理解していませんでした。今、私たちが歴史から学ぶとすれば、「嫉妬に基づく正義」ほど悪質なものはないということでしょう。

バブルが弾けて、不動産をめぐってたくさんの悲劇が起こりました。伊豆の別荘地、越後湯沢のリゾートマンション、千葉リーヒルズなどは、管理費と税金ばかり高くて値が付かない「負動産」化し、東京首都圏のサイズが縮小、遠い郊外住宅地やニュータウンは寂れ、人々は都心へと引き寄せられていきました。

 

次に、2008年のリーマンショック崩壊ですが、震源地がアメリカだったため、日本の平成バブル崩壊ほど経過が分かりやすくないかもしれません。

2007年後半から、アメリカの不動産バブル崩壊の前兆はいろいろと起こっていましたが、直接のきっかけは2008年9月15日に、米国第4位の投資銀行リーマンブラザーズが、連邦倒産法第11条の適用を連邦裁判所に提出したこととされます。負債総額64兆円(6000億ドル)、史上最大の倒産。米国連銀もさすがに救済はできませんでした。

その後、米国政府による救済策が注目されましたが、力及ばず。日米をはじめ、世界の株価が暴落したのは翌10月に入ってからです。日経平均では10月28日の取引時間中につけた6994.9円が、今でもバブル以降の最安値です。

 

この10月28日は、忘れもしない。私は意気消沈した足取りで、三越前駅近くにある「ナショナルオーストラリア・バンク」に向かっていました。実は私、前年から同行で、「オーストラリア物件に対する日本円ローン」を組んでいたのです。

リーマンショックの影響で、豪ドルは日本円に対して大暴落しました。9/29には1豪ドル89.01円もあったのに、わずか一か月後の10/28には56.62円まで暴落。この安値記録は今でも破られていません。

 

為替の激変によって、私がどうなったかというと、「日本円の負債額が、オーストラリアの不動産価値を超えてしまった」のです。当時、物件の担保価値が42万豪ドル、残債が2500万円くらいでしたが、

 

9/29  担保価値42万ドル、残債28.08万ドル(@89.01) LTV(融資担保比率) = 66.8%  OK 

10/28  担保価値42万ドル、残債44.15万ドル(@56.62) LTV(融資担保比率) = 105.1%  NG 

 

このローンは「ノンリコースローン」といって、返済できなくなっても家だけ明け渡せば残債は残らないタイプの融資ですが、その代わり、LTV(融資担保比率)が85%を超えると、その分はすぐ返済しなくてはなりません。10月に入って、豪ドルが暴落すると、「2週間後までに600万円払え、さもないと家を没収する」なる旨の催促が矢のように来たのです。

リーマンショックで日経平均も豪ドルレートも市場最安値になった2008年10月28日は、銀行の催促を受けて、私が銀行の融資担当者と直談判する日だったのです。

 

結論からいえば、私はオーストラリアの家を手放さずに済みました。「マーケットで売却するよ~」、「時間かかってるよ~」などと、のらりくらりかわしている間に、豪ドルの為替レートが回復しれくれたおかげで、1ドル=79円になった時点でLTV=75%を下回り、翌09年3月、晴れて豪ドルローンに通貨スイッチすることができたのです。

ま、私は運がよかったのだと思います。あの時点で、日本円など外貨ローンを返済できずに家を手放したオーストラリア人は大勢いたはずです。日本でもリーマンショックの影響で、巨額負債を抱えて倒産した買取業者やデベロッパーは数知れず…

先月はギリシャに行ってきましたが、あの国はリーマンショック&ユーロショック以降、10年経っても経済が立ち直ってない国のひとつで、日本より厳しい「失われた20年」に突入しそうな感じがします。

 

私思うに、人間に欲がある限り、バブルというものは、結構定期的に起こり、そして定期的に弾けるのだと思います。世界経済が一体化するほど、そのサイクルは短くなっている感があります。10年おき位に、世界的なバブル崩壊があることを想定して動いた方が良いのかもしれません。

また、長いつきあいを想定して不動産を買うなら、「バブル崩壊」を実体験している業者さんから買う方が安心度高まりますね。その体験がない方のトークって、どうも薄っぺらい気がして…

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東陽町にマンションバブルがやって来た!

こんにちはManachanです。今回は「東京の不動産」ねたでいきますね。

私は東京都内、江東区の東陽町に住んでいます。東京駅から東へ、メトロ東西線でわずか5駅9分の至近距離。タクシー乗っても2000円ちょっと、頑張れば歩けます(私の足で50分かかりますが…)。

この一帯の基本的性格は下町、庶民の街。金持ちが好んで住む場所ではありません。でも都心に近くて便利なので、最近はアッパーサラリーマン家庭がマンション買って住む場所になっています。下町ながらインターナショナルスクールもあって、外国人も比較的多いです。

 

その東陽町界隈、いま新築マンション建設ラッシュです。駅徒歩5分圏内に3社の新築分譲マンションが同時に販売中。

・住友不動産のシティテラス東陽町(駅5分、522戸、完成済)
・野村不動産のプラウド東陽町サウス(駅4分、97戸)
・新日鉄興和のリビオレゾン東陽町プレミア(駅3分、93戸)

 

これらに加えて、

・三菱地所のパークハウス東陽町翠賓閣(駅8分、117戸)
・一建設のプレシス東陽町(駅12分、35戸)

 

狭い地域にこんなに建てて売れるのかと思いきや、案の定、住友の「シティテラス東陽町」はしっかり完成在庫になってます。今でも150戸(約30%)くらいは残っているとの噂で、暑い日も寒い日も、立て看板持ったアルバイトのおじさんが駅前に立ってビラ配ってます。

最近は野村の「プラウド東陽町サウス」の立て看板持ったおじさんが近くに立ち、2プロジェクトの販売合戦を繰り広げるのが、東陽町の風物詩(?)になっています。

 

シティテラスが完成在庫いつまでもはけないように、他の駅近物件も苦戦するでしょうね。全プロジェクト、完成在庫まっしぐらでしょう。理由は簡単で、売値が高すぎる。

・東陽町の駅近新築マンションは、坪単価250万円位なら実需客に売れる。

・でも、住友も野村も、坪単価平均310万円くらいで出してきている。

・土地の仕入れも、建築費も高いので、安売りするわけにはいかない。

 

東陽町で坪300万円超なんて、住んでる者からすれば、「ウソだろう~」と思う高額帯。単純計算して70㎡で6800万円とかするわけですから、区内No.1ブランドの門前仲町でさえ、そんな値段で売るのは難しいはず。ましてや東陽町のマーケットに合う価格帯ではない。

これ、「都心局地バブル」の波及と考えられます。アベノミクス始動後、特に2014年末の黒田バズーカ第二弾で金融緩和が行われた結果、東京の都心、城南、湾岸と、神奈川県の武蔵小杉、みなとみらい、京都市の御所周辺など、局地的に地価・マンション価格が高騰しました。

折りしも、「インバウンド観光需要」が盛り上がり、都心駅近の土地はホテル業者やワンルーム業者がありえない高値で買う世界となりました。マンション業者も土地仕入れなければなりませんので、無理した高値で仕入れ、高い建築費かけて建て、そのコストを転嫁して分譲しました。その結果、都心近くでは坪単価400万が一気に600万になり、近郊でも200万台だったのが軒並み300万台に…いつの間に、「都内の分譲マンション、予算5000万円では新小岩あたりの安普請マンションしか買えない」時代になりました。

これが、番町、青山、六本木、銀座、恵比寿…富裕層のセカンドホームや、相続税対策等の資産保全用として成り立つステータスな場所なら高値でも売れます。西新宿や豊洲界隈のタワマンも、分かりやすいので中国人投資家の物色対象になりました。いずれにせよ、実需客が買えない価格帯になってしまったのです。

 

その矛盾が一番顕著に出たのが「2016年の世田谷区」。住宅地としては良い場所ですが、所詮、アッパーサラリーマン層の実需しかないエリア。どのデベロッパーが売り出しても、値段高すぎて売れず、完成在庫の山になってしまったのです。

考えてみれば、すぐ分かること。いくら世田谷区でも、タダみたいな金利で35年ローン借りられても、20坪強で8000万円もする桜新町の新築マンションなんか買わないよなあ。億のキャッシュうなってる地方の金持ちが、都内のマンション買うにしても桜新町なんて普通選ばないし…

 

2016年に世田谷で起こったことが、いま、1年遅れで、江東区東陽町にやってきた感があります。私はっきり言います。この場所で坪300万円では売れません!

東陽町や木場の中古マンション相場って、だいたい決まってます。駅5分近辺なら、大体こんなもん。

・築10年 坪200~220万円
・築20年 坪180~200万円
・築30年 坪160~180万円

そんな市況のなか、「いま6800万円(坪300万)で買って、10年後に4500万円(坪200万強)くらいに減価しちゃう」マンションなんて誰も買わないです。そもそも木場・東陽町は10~20年前に建った良質な中古マンションが豊富で、リフォーム済がどんどん出てますから、無理のない値段で中古買えばいい、みたいな知恵がついてきた人も増えてきたようで…

富裕層や外国人が金に糸目をつけずに資産保全目的買うなら別ですが、木場•東陽町のような下町は見渡す限り実需しかない世界ですから、間違いなく価格調整が起こるはず。東陽町本来の実力である、駅近新築で坪250~260万円近辺まで値段が下がるでしょう。

 

【東陽町4分の新築6629万円 vs 木場3分の築19年3999万円~どっち買います?】

 

いま、分譲マンションデベロッパーや販売会社は本当に辛い時代ですね。すでに首都圏では中古住宅の流通が新築供給数を上回り、ますます欧米型の「ストック住宅経済」に近づいてきています。新築マンションも値段下がらないのなら、実需層は中古を買って、新築買うのは富裕層の趣味、みたいな時代になっていくでしょう。

そうなっても、デベロッパーや販社以外、別に誰も困らないと思いますよ。日本はもう住宅足りてるんですから。

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正論を吐く男の胸の内

こんばんは、Manachanです。いつもご愛読ありがとうございます。今日は「正論を吐く」というテーマで一つ書いてみます。

知に働けば角が立つ、情に棹させば流される、意地を通せば窮屈だ、とかく人の世は住みにくい

夏目漱石の「草枕」に出てくる有名なくだりですね。この「知に働けば角が立つ」を現代語訳すると、「理詰めの方向に突き進んでゆくと、他人と摩擦を起こす」という意味だと思います。これは、私の人生における主要なテーマでもあります。

私は、世の多くの人が関心を持つであろう物事には無関心、自分の身なりや外見に関してさえ無頓着な男ですが、三度の飯より大好きな「不動産投資」に関しては一家言持っているし、自分が正しいと信じる方向で「正論」を吐く機会も結構多いです。

不動産投資において、何が正しいと考えるか?私の場合、自分が大家なので、「不動産オーナーの立場に立った利益最大化」と、「その目的に資する正確な知識情報や判断基準の提供」を軸に善悪判断をします。なお、私は仲介業者のポジションも持っていますが、「客(不動産オーナー)の利益にならない仕事はしない」と決めており、そこはポリシーを持ってこだわっています。

要するに、「客を騙して損させる業者」が嫌い。それこそ、蛇蝎の如く嫌悪しています。なお、自分が業者やってると分かりますが、この業界は本当に、「客に損させても自分が儲かる話」ばかり持ってくる奴らが多いし、「自分が両手取るために情報を囲い込む業者」も多い(大手ほど酷い)。「新築建売アパートを高く売るために、想定賃料を思い切り水増ししてプレゼンする業者」も後を絶たず(融資金融機関もグル)、そういう「客を不幸にする」行為を正すべき協会もアナログで旧態依然。

海外不動産に関しても状況は似たようなもの。職業倫理云々以前に、この世界は異業種からの参入が多い、まだ未成熟な業界。別に異業種から参入しても良いけど、結局不動産業者としてのスキルや経験が足りないが故に、客に損させるケースが多い。特によくある話が、不動産投資は現物を運営する「実業」なのに、その理解が足りず、ペーパーアセットみたいなノリで取り扱っている業者。彼らはよく、「年利8%の賃料保障が5年間ついた海外不動産案件」等に飛びつきますが、それが往々にして賃貸需要のない糞田舎にあったり、周辺相場やコスト構造からみて異常に割高だったりします。つまり彼らは、不動産の「モノ」としての価値や運営には無関心で目利きもできないのに平気で客に売っているのです。

また、そういう業者ほど、「投資は自己責任」みたいな言葉を軽々しく使います。自己責任それ自体に異論はありませんが、問題は彼らが、「一口何十万円で分散投資できる金融商品」じゃなくて、「何千万円もする高額な不動産」を売っていること…当然、「売った者の説明責任」は値段の分だけ重いはずですが、何十万円の金融商品みたいな「耐えられない軽さ」で自己責任論をのたまったりすると、さすがに、そりゃ違うんじゃないのと思う。

上のようなことは、不動産オーナーの立場からすれば「正論」だと私は思っているし、「正論すぎて、業界的には皆、たぶん見てみぬふりをするんだろうな」とも思います。

日本社会は、誰かが「正論」を吐いて、その方向で物事が動く社会ではありません。ここは、本音と建前が分離している社会。「お前の言うことはもっともだけど、実際のところは…」という風になるし、また、いくら言ってる内容が正しくても、立場をわきまえない発言や、事前に関係者に根回ししない発言は、物凄く嫌われます。

「知に働けば角が立つ」とはよく言ったもので、今も昔も、TPOや相手の感情をわきまえず正論だけ言っていると、周りとの摩擦が絶えなくなるのです。私も40数年生きているので、さすがにそれは分かります。

正論を吐くべき時に、どのようなタイミングで、どんな言葉を選んで言うか?私の発言が原因で誰かが気分を害するケース、人間関係が切れるリスクをどのように予測して、地雷を踏まずに注意深くコメントしていくか?事前に誰にどのような根回しをしていくか…その辺が上手にできれば、日本社会では「大人」なんでしょうが、

悲しいかな、私はそれが得意ではありません。自分でも自覚ありますが、不器用でバランス感覚が良くないのです。心のなかである種のセンサーが欠落しているために、「攻撃モード」になる時、やたらと「思い切りが良い」のです。「喧嘩上等メンタリティ」といいますか、

自分が正論を吐いた結果、誰かと衝突することを、こわいと思う感覚がほとんどない。

その「地」を出しちゃうと、たぶん皆に嫌われるし、商売上もいろいろ支障が出てくるのだと思います。だから「正論を吐きたくなった時」は、私よりバランス感覚に優れた友人に前もって相談したりします。例えば、

「〇〇さんに対してがっつり言いたいんですけど・・・思い切りキレていいですか?」

その結果、「キレてよし!」となるか、「ごめん、キレるのは待ってくれ!」となるのか・・・いずれにせよ、私が自分の頭で判断するより良いのは分かってます。

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東京都心、マンション価格の歪みをお金にしよう!

こんばんはManachanです。いつもご愛読ありがとうございます。いまベトナムのハノイに居ますが、ブログは日本国内不動産ねたでいきますね。

オリンピックを4年後に控えた2016年、日本の不動産史上空前の歴史的な出来事が起こりました。東京圏の中古マンションの流通量が新築マンションをついに凌駕したのです。以下引用。

 

マンション市場が示す「ストック経済」への道 2017/02/09  みずほ証券 上級研究員 石澤 卓志氏
 

2016年に東京圏で供給された新築マンションは3万5,772戸(前年比▲11.6%)と3年連続で減少し、2年連続で増加した中古マンションの成約件数3万7,189件(同+6.9%)を下回った。また、東京23区についても、新築マンションの供給戸数は1万4,764戸(同▲20.1%)と3年連続で減少し、やはり2年連続で増加した中古マンションの成約件数1万5,290件(同+11.1%)を下回った(中略)新築と中古の逆転は、不動産関係者にとって衝撃的な出来事と言える。
 
補足しますと、上記の数字は供給戸数であり、2016年に売れなかった残戸数5899戸を差し引くと、新築マンション契約戸数は2万9873戸まで下がります。2016年時点ですでに「中古>新築」は決定的な差になっていたのです。
 
【2016年、東京圏と23区で中古の供給数が新築を逆転】

 

今なぜ、首都圏で中古マンションの売れ行きが絶好調なのかというと、ずばり「新築が高すぎる」からです。東京23区では新築マンションの平均坪単価が330万円を超えました。20坪のファミリーマンションで6600万円にもなり、多くの人に手が出ない価格帯になってしまいました。
 
一方中古マンションなら平均坪単価230万円と新築の約70%、成約ベースで平均4039万円(専有面積は平均17〜18坪)と、サラリーマン家庭にも手の届く価格帯。年収倍率も6.5倍程度なので、現在の低金利環境下で、「新築は無理でも中古なら何とか23区内を買える」世の中といえましょう。


 
いま、新築マンションの値段が高いのは、地価とともに建築コストの大部分を占める労務単価と鉄鋼価格が高いことが主な理由です。特に2017年は、いずれも過去最高額になっており、平均的な分譲マンション建築に2年かかることを考慮すると、2018〜19年に完成するマンションを安い価格で分譲できないことが一目瞭然。特に東京23区では、企業体力やブランド力ある財閥系、電鉄系大手が、駅近好立地で高額プレミア物件を供給する世界になるでしょう。


 
中堅デベロッパーの多くは都内新築から撤退し、地方中核都市で建てるか、リフォームなどで収益を上げる構造に転換しています。そう考えると東京圏はますます中古マンションの流通が増え、新築は脇役(高所得者の贅沢品?)になっていくでしょう。
 
これは、不動産オーナー視点からすると望ましいことです。日本はようやく、アジア的な新築偏重社会を卒業し、欧米的なストック住宅社会に変貌したわけです。これからの日本(都市部)は、一生に一度の買い物で新築マンションを買うのではなく、中古住宅を買って、メンテしながら長く住まう、ライフスタイルに応じて買い換える、という時代になるのでしょう。
 
アメリカやヨーロッパでは、住宅流通の8〜9割が中古で占められ、新築と中古との価格差がほぼありません。つまり、築年数が経ってもちゃんとメンテしていれば減価しない、値上がりも十分ありうるという世界。日本がそうなるには、まだ数十年かかるでしょう。金融機関の不動産担保ローン審査や、減価償却ルール、中古住宅インスペクションや新築供給戸数制限など、多方面での改革が必要。でも、時間かかっても、日本マーケットは必ずその方向に向かうと私は考えます。
 
現時点はまだ過渡期ゆえ、新築と中古の価格差が大きい(平均で30%)ですが、中古住宅の流通が当たり前になれば、新築との価格差は理論的には縮まるはずです。なぜなら、
 
– 【収益還元】賃貸需要旺盛な都心部で同等の立地なら、築年数に関係なく、似たような賃料で貸せる。

– 【売却出口】人々が中古住宅を買うのが当たり前の時代になれば、築年数関係なく、立地が良ければ普通に売れる。
 
とはいえ、個別に詳しくみていくと、究極の好立地=都心3区でさえも、中古の売買価格が新築の約半分、みたいなケースが散見されます。たとえば、
 
【中央区新川2丁目(最寄り:茅場町、八丁堀)】
新築(クレヴィア東京八丁堀 新川ザ•レジデンス) 坪単価平均393万円
中古(ライオンズマンション越前堀公園、築35年)坪単価187万円→20.8坪3880万円

 

(作者コメント)東京駅、日本橋に至近距離。兜町の金融地区まで歩いていけて、賃貸、売買ともに分厚い実需がある都心エリア。ライオンズMは築35年でリフォーム必要とはいえ、中古価格の単価が新築の半分以下で売りに出される合理的な理由が見当たらない。
 
もし3880万円で中古を買い、800万円かけてリフォームしても4680万円。目と鼻の先で8200万円出して同じ面積の新築買うより、中古買った方がどうみてもお買い得。利益乗せて5200万円で売っても坪250万円だから地域相場からみて十分安い。
 

【港区芝浦4丁目〜海岸2丁目(最寄り:田町)】
新築(クラッシイハウス芝浦) 坪単価平均347万円
中古(クレストフォルム田町ベイサイドスクエア、築17年)坪単価214万円→19.1坪4080万円


 
(作者コメント)港区内で比較的単価の安い芝浦エリアとはいえ、山手線の田町駅へ徒歩圏内という立地はプレミア級。南には山手新駅と品川駅、北には羽田へモノレール直結の浜松町、どこを向いても利用価値が高い。
 
この地域で、中古に目を向ければ「築17年の優良マンションが、新築のほぼ4割引で買える」のがポイント。クレストフォルムは2000年という、建築コストが非常に安い時代に建ったので、オーナーも控え目な値付けしてるんでしょうが、物件のグレードや管理、周辺相場から考えてもっと価値は高いと思う。
 

【千代田区東神田3丁目〜中央区東日本橋2丁目(最寄り:浅草橋、秋葉原、東日本橋)】
新築(ウエリス千代田東神田) 坪単価平均365万円
中古(シャルムコート東日本橋、築13年)坪単価218万円→15.6坪3400万円


 
(作者コメント)千代田区と中央区と台東区がせめぎ合う地域。山手線の秋葉原や神田から徒歩10分圏内であるほか、浅草橋、馬喰町(JR)、東日本橋、馬喰横山、岩本町(都営)、小伝馬町(東京メトロ)と、歩いていける駅が非常に多彩なのがポイント。東京駅から2km圏内。
 
ここで新築を買うと、千代田区最安値とはいえ20坪で7000万超。でも中古に目を向ければ築13年が4割引の単価で買え、アドレスも中央区。現況賃貸中で住宅ローンが組みにくい分、すぐ住める状態より安く売り出されるのでしょうが、退去後きれいにリフォームして実需客に4000万(坪単価257万円)以上で売れると思う。
 
そういう視点で探してみると、東京都心部では新築と中古の間に大きな価格差があり、地価や建築コストの関係で新築が安く供給できない間は、比較的割安な中古マンションの価格が新築に引っ張られて上がる、その後も「需要>供給」の状態が続く限り上がり続けると思います。
 
東京都心、需要は日本一旺盛なエリアであり、新築供給できる土地も限られます。通勤通学はもちろん生活利便性も高く、全国屈指の人口増加エリアですので、今後末永く、元本価値を毀損しない手堅い不動産保有ができる場所です。また投資家目線でいうと、「マーケットの歪み」(新築vs中古の価格差)があるうちに早く投資しておカネに換えていきたいですね。
 
最後に、私はいま東京都心部で「平米単価220万円以下、専有面積40平米以上、5000万円まで」という条件で投資物件を探しはじめています。今後、どんどん物件出てくると思います。自分が投資するだけでなく、読者の皆様とも情報交換しながら楽しく学び、共に投資利益を手にしていきたいです。
 
メルマガ(無料)で情報欲しい方→http://www.mag2.com/m/0001089042.html
 
個別相談したい方(仲介もできます)→https://www.tokyoinvestors.com/home-日本語/お問い合わせ/

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日本不動産の、ミクロな幸せ

こんばんは、Manachanです。中国上海での3日間の不動産イベントが無事終わり、参加企業様にも喜んでいただき、いまホテルでほっと一息ついています。

私は、「日本人に海外不動産を紹介」、「外国人に日本不動産を紹介」など、いろんなポジションで不動産ビジネスしてますが、後者の場合、ちょっとつらいのは、「マクロでは明るい話がなかなかできない」ことです。

東南アジア各国とか、米国南部(テキサスやフロリダ、カリフォルニア等)であれば、「今後人口が増える、経済が伸びる、不動産価値が上がる」という、マクロで分かりやすい話ができますが、日本に関しては、なかなかそれができません。

日本の総人口が減っているのは周知の事実。だから、「日本全体はともかく、東京の人口は減ってないよ。世帯数は右肩上がりだよ」と言うのが精一杯。また経済成長についても、皆様ご存じの通りマクロでは余り明るい話ができません。

それ以前に私は、日本の人口増えないのに賃貸物件バカスカ建ててる状況も知ってるし、築年が経てば普通に値下がるマーケットの状況も知ってる。未だに新築優遇政策を続け、住宅供給数をコントロールしない政府、法廷耐用年数以上に融資出さない金融機関の慣行(=思考停止)が変わらない限り、「日本で不動産買って普通に値上がる」状態は、一般論としてはなかなか成り立たない。せめて不動産相場のサイクルをつかんで、「安い時期に買って、高い時期に売る」位しか、キャピタルゲインを取る分かりやすいモデルがありません。

しかも運の悪いことに、今の日本は不動産相場サイクルの高い方にあると思われます。私は2011~13年の安い時期に物件仕込んでいたので、いま売れば20~50%の値上がり益を取れますが、今の相場で買って、5~6年後にさらに値上がるかといわれれば自信がありません。せめて、「ここは東京都内の好立地なので、元本価値を棄損するリスクは少ないですよ」としか言えません。

いずれにせよ、お先真っ暗とはいわないけど、マクロだけでいえば明るい話がなかなかできないのが、いまの日本不動産のつらいところです。

じゃ、マクロ指標の明るい、東南アジアやアメリカ等の物件を買った方が良いのかというと、そうもいえません。不動産は所詮、地面に貼り付いている、ミクロな存在。だから、マクロが暗くてもミクロが明るければそれで良いのです

「マクロが暗くてミクロが明るい」とは、具体的にどんな状態を指すのか?

1)物件本来の価値よりも明らかに安い値段で買ったので、今後いつでも値上り益が得られる状態
(例.秋田県の人口減少率は日本最悪。でも秋田市の市街地で土地付き一軒家が300万円で買えれば、投資として成功したも同然。)

2)通常の賃貸住宅を民泊やシェアオフィス、シェア会議室など、利用形態を変えることにより、高い収益が期待できる状態。
(例.東京都内の値段が高い土地の上に、一棟賃貸アパートを建てて貸すと利回りは4%程度。でも、簡易宿泊許可とマンスリーマンション許可を取って、短期旅行者用に貸出運営して8%の利回りが出れば、いまの都内ではかなりの優良投資案件になる。)

3)局地的な開発やインフラ整備の好影響を受けて、エリアの利用価値が上がり、不動産価値の上昇が期待できる状態。
(例.高齢化が進む東京近郊の住宅地で、シニア層が駅から遠い一戸建を売り、便利な駅近のマンションに越してくる。そこに総合病院でも移転してくれば、局地的な需要が高まりマンションの価値が上がる。)

マクロでみた日本の将来像がいかに暗くても、ミクロが明るければ買い進む…これが不動産投資家の常識です。逆に、マクロがどんなに明るい国・地域でも、カス物件、買ってはいけない物件は山ほどあるのです。

海外不動産の販売セミナー(特に初心者イーター系)で、「〇国は経済伸びて人口増えるよ~、不動産値上がるよ~。日本はお先真っ暗だよ~」みたいな、マクロ話に終始するものがよくありますが、ああいうのは一刻も早く時代遅れにしたい。不動産はどの国でも、マクロ経済や国の総人口より、ミクロなエリア分析や個別の物件力見極めの方がずっと大事だからです。

あと、いまの日本と、これからの日本。ミクロにフォーカスすれば、実は明るい部分がたくさんあるじゃん~って気がします。

東京・東陽町駅近くの我が家。10年住んでますが、この場所の暮らしはどんどん便利に、良くなっています。近所にカーシェアとバイクシェアができ、一日2500円の激安レンタカー屋が数社出揃い、家を出れば初乗り410円のタクシーが走り回り、1分もしないうちに呼んで、駅までちょい乗りができます。マイカー所持率は減り、近くの月極駐車場は値下げ合戦してますが、同時に、ここに住む誰もが、マイカー持つ以上の利便性を手にしています。

そして、東京の公共交通の利便性は世界有数。「クルマ要らず」で、ここまで完璧近い便利な都市生活が送れる場所は、世界中見渡しても余りなく、あるとしても、ニューヨーク、ロンドン、パリ、シンガポール、香港…どこも都心近くはマンションの坪単価が300~400万円を超えます。で、東陽町の坪単価は新築で300万円弱。客観的にみて、今の水準から下がる気が余りしません。

また、東京は巨大都市ながら意外に開発余地を残しており、大きな資本投下をして街を今よりグレードアップできれば、今の水準を突き抜けてさらに地価・不動産価格が上がる可能性もあると思います。

いま私が注目しているのは、浜松町駅東側(海側)や、品川~田町間、日本橋・兜町エリアの再開発などです。特に前者は、東京湾・レインボーブリッジに面した開放感あるロケーションに、世界のビジネスが集まるオフィス棟、富裕層向けの商業施設、高級レジデンス・サービスアパートをうまく配置・運営できれば、世界的にみても相当サマになる景色になるでしょう。

日本橋も然り。近い将来、グレード感のあるオフィスや住居棟が、一定以上の規模感で出現・稼働すれば、都心ゆえ世界の投資マネーの受け皿になる可能性がある。将来的には、山手線内側かつ中央線南側の広大なエリアが、プライム・ロンドンならぬ「プライム・トウキョウ」と呼ばれる都心高級立地として、世界中に認知されているかもしれません。

(注.プライム・トウキョウになっても、金持ち以外このエリアに住めなくなるわけではありません。坪1000万円の超高級住居と、アッパーサラリーマンが住める坪300~500万円のフツーの住居が混在するでしょう。)

結論…不動産は、マクロよりミクロが大事。そして日本には、マクロより、ミクロに着目すれば希望がたくさんあります。

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豊洲の中国人爆買いバブルが弾けて当然な理由

こんばんはManachanです。上海出張3日目。日々、美味しいもの食べて楽しく過ごしてます。中国良いですね。本当に私の肌に合う環境で、この国なら元気に長生きできそうです(当然日本でもいいんだけど…)。

いま、上海のイベントで日本不動産をプロモーションする仕事をしてますが、ちょうどタイミング良く、週刊現代でこんな記事が出たのでシェアします。

 

中国人の「タワマン爆買い終了」で、日本の不動産が大ピンチに…

 

この文章、中国人の日本不動産買いの行動パターンをよく知らず、かつ、日本不動産マーケットのセグメント分析したことのない方が書いたのだと思われます。部分的には正しい事実が散りばめられているものの、分析や結論が極めて的外れ。私に言わせれば、

 

・いま中国人投資家が豊洲タワマンを売るのは当たり前じゃん!

・彼らが、アベノミクスが始まる2012年頃に豊洲を安く買って、5~6年経った今のタイミングで売り抜けるのは投資家として当然の行動。

・なぜ今売るのか?端的にいうと、「豊洲には、これ以上の上がり目がない」から。

・しかしながら、豊洲が値下がることと東京全体の不動産マーケットが沈むのは全く別の問題。中古マンションの価格下落という事実から、今後のREIT下落やパニック売り、ハイパーインフレまで導きだすのは理屈として無理筋。

(余談ですが、某チーフエコノミストの言ってることおかしいですね。「まず投資物件の価格が暴落するのにともない、家賃収入が激減」…家賃収入って、給料や可処分所得、近隣物件の競合との連動性が強いもので、投資物件の売値とは直接関係ないと俺は思いますけど。2億の収益物件が融資引き締めの影響で1億に暴落したとしても、8万円とれていた家賃が急に4万円にはならないでしょ?)

 

「豊洲にはこれ以上の上がり目がない」というのは、上記の文章に出てくる長嶋修氏がよく主張している「地価・不動産価格の三極化傾向」というキーワードを使うと分かりやすい。簡単にいうと、

 

・利便性向上やグローバルマネーの受け皿になった結果、不動産価格が今後も上昇を続ける都心部(第一極)

・都市圏内のやや不便な地域など、不動産価格が緩やかに下落していくエリア(第二極)

・地方農村部などで、居住需要や利用価値がないエリアなど、不動産価格がゼロ・マイナスに近づいていくエリア(第三極)

 

日本の不動産は、もともと「二極化」とよく言われていましたが、最近、三極という言葉が出てきたのは、大都市、特に東京の国際都市化と密接な関係があります。

銀座鳩居堂前の公示地価がバブル期を超えて史上最高になり、虎ノ門ヒルズのレジデンス棟が坪単価1000万円を超えるような高値で取引されてバブル期を彷彿させるようになったのは、官民の投資マネーが世界中を飛び回る昨今、東京都心の一等地が、ロンドンやニューヨーク、香港など世界主要都市との比較の上で評価されるようになったことと軌を一にしています。

 

とはいえ、今の状況は30年前のバブルとは全く違います。バブル最盛期の首都圏では東京都内のみならず、神奈川埼玉千葉、遠く茨城栃木まで万遍なく地価上昇が波及し、茨城県牛久の新築マンションが坪250万円で分譲されたり、千葉県柏駅近くの我が実家の土地が、瞬間風速で坪300万円といわれたものです。

でも今は、牛久で新築マンション分譲しても坪80万円くらいでしか売れず、ア〇ダ設計あたりの安い戸建にした方が採算あうし、柏の実家土地だって今はせいぜい坪90~100万円でしょう。東京都心においても、虎ノ門ヒルズから遠からぬところで坪300万円を切る中古マンションだってあります。今は万遍なく値段高いのではなく、物件力、エリア力次第で平気で3倍くらいの価格差がついてしまうのです。特に東京都心3区の場合、「グローバル投資マネーに選ばれる物件であるか否か」で天地の差がつきます。

 

虎ヒルのレジデンス棟、坪1000万円で取引されるなら、30坪で3億円…到底、実需層に手の出る価格帯ではありません。この価格で買う理由があるとすれば、海外や日本国内の富裕層による「資産保全」や「節税」目的の買いでしょう。確かに高額ですが、ニューヨークやロンドンの一等地と比べれば、そんな不自然な価格ではありません。香港と比べれば安いし…

同じ港区内でも、富裕層に選ばれるスペックを兼ね備えない物件は、坪400~500万といった、「実需レベル」の価格に落ちます。それでも20坪マンションで8000万~1億するわけですから、日本の「実需」における最高峰ではあります。あと千代田区内や、渋谷区の恵比寿、中央区の日本橋などに、マンションがその価格帯で中古流通するエリアがあります。

 

で、「豊洲」がどうかというと、ここは世界の富裕層には到底選ばれない立地です都心ではないし、埋立地の工場跡地をきれいにお化粧した場所なので関東圏のお金持ちにだって選ばれない。単に都心に至近距離でタワマンが建ち並んでいる場所というだけで、ここ買ってる典型的な顧客層は、アッパーサラリーマンの実需層。世帯年収1000万円台、一見勝ち組に見えても実は重税取られて可処分所得がブンブンあるわけじゃない…みたいなプロフィール。

千代田区、港区の良い場所での実需層向けマンションの単価が坪400~500万円だとすれば、豊洲の実力はせいぜい坪300万円前半でしょう(同じ江東区の門前仲町、清澄白河とほぼ同格)。一時期、豊洲で「坪380万円」という強気な価格がつきましたが実需層には当然売れず、中国人に売ったデベロッパーも多かったのです。

 

東京の所得水準がこれから目に見えて上がり、人々がどんどん裕福になる連想があるならともかく、現実がそうでない以上、豊洲における実需マンションの値段が、今後300万円から400万、500万へ向けて上がっていくとは到底思えない。グローバルマネーが入れば話は別だけど豊洲には来ない…結局上がり目がないのです。

とはいえ、2012年頃に豊洲を買った中華系(多くは台湾人)の賢い投資家は、坪220万円とか、非常に安い値段で新築を仕込んでいたから、いま中古で売ってもタイミング良ければ坪300万円弱で晴れて利益確定できる(=その値段なら日本人実需層も買える)…そういう計算があって売りに出すのです。売買代金が手に入れば、それをタイ・バンコクや中国広西省など、まだ安くてこれから上がり目のある地域に回して物件買うのです。投資家として当たり前の行動。

 

今後、豊洲のタワマンがどうなるか…坪300万を大きく超える値段ではさすがに無理だけど、都心至近の豊洲に住みたい人は一定数いるわけで、新築~築浅では彼ら実需層が無理なく買える、坪250~280万円くらいの線におさまると思います。タワマンの投げ売りを安く掴む人はいても、マーケットや金利環境を考えると、あの都心距離で坪100万台まで落ちることはさすがにない(あれば俺ら投資家が買いますって~)。

30年前と違って、今の日本は明らかに不動産バブルではなく、グローバルマネーの入る一部都心物件や、地主・サラリーマンが緩い融資受けて買いまくった収益物件を除けば、実需層の購買力と物件価格が、それなりにバランスしている状態と思われるので、マーケット全体が「一気に連鎖的に不動産バブル崩壊」になるとは考えられず、通常の7~10年サイクルで20%程度の上げ下げをする位の値動きに留まるでしょう。そのなかで、世の中の価値観として「利便性重視の都心・駅近シフト」は続いていくので、今はちょっと高いけど、少し安くなったタイミングで、都心・駅近を外さずに良い物件を仕込むのが投資のセオリーかと思います。

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