海外不動産は「保有耐性」+「外国耐性」

こんにちは、Manachanこと鈴木学です。いつもブログご愛読ありがとうございます。今回は、「海外不動産とオーナーとの相性」というテーマでひとつ書いてみます。

私は世界の不動産を日本向けに紹介・仲介する業者です(自身が投資家でもあります)。この仕事をやる上で、「お客様と海外不動産とが幸せな関係を結べること」を何よりも大切にしています。ある意味、「海外の物件」と「日本在住オーナー様」の良きご縁を取り持つ、結婚紹介所に近い仕事をしているのかもしれません。

でもって、お客様が幸せになる要因を突き詰めて考えると、次に二つに集約されると思っています。

保有耐性」と「外国耐性」

保有耐性、少し分かりにくい言葉ですが簡単にいうと、「購入後、何年~何十年と負担感なく持ち続けられる物件を選んでいるかどうか?」です。

負担感なく持ち続けられる…たとえば、家賃収入が安定的に入ってきて、ローンを払ってもまだ手残りがあるとか、物件の価値が上がり、いつの時点で売ることになっても損しない等々。あるい多少の現金手出しが発生しても、手元の現金で十分対応できるとか…そういう状態なら安心ですよね。

特に物件が遠い海外にある場合、日本から現金を注入しなければ維持できない状態は悲しいので是非避けたいもの。私の場合、オーストラリアやアメリカの物件は大抵ローン組んで買ってますが、家賃収入から諸費用諸税、ローン返済を差し引いてもキャッシュフローが無理なくプラスになるよう、借入比率を抑え目(50~70%)にしています。

あと、海外保有物件のなかには民泊運用していたり、或いは東南アジア新興国のコンドミニアム等、家賃収入の安定感にやや劣るものがありますが、そういう物件は原則、現金で買ってます。収入が変動してもローン返済がなければストレスなく持ち続けられますから…このように私は、保有耐性が常に高い状態を保つよう配慮して、Happy Investingを続けています。

逆にお客様が不動産を買って不幸になるケースの多くは、保有耐性が低いことから起こります

例えば、年収700万円のサラリーマンが1億円の地方中古RCマンションとかをフルローンで買って、手元の現金が数百万円しかない、みたいな状態は非常にリスキー。空室や修繕で少しお金が出ていけば破綻まっしぐら、売り逃げたくても買った値段では売れない。

私はそんな状態を知ってて物件購入を薦めることは絶対に無いですが、世の中にはそれを平気でやる業者やコンサルが少なからず居て、彼らの養分になっちゃう人も多いのが事実。バブル崩壊、スルガショック、アメリカのサブプライム危機、ユーロ危機…「保有耐性の低い客に、身の丈にあわない物件を売りつける」ことによる悲劇は、国内外の不動産の歴史でずっと繰り返されてきました。

幸い(?)にして、日本人が海外不動産を買う場合は、国内不動産みたいな過剰融資が起こりにくい分、救われてますが、それでも下記のケースでは保有耐性の問題が起こりがちですので注意しましょう。

・日本国内の融資(政策金融公庫やインハウスローン)を引いて海外不動産を買う場合、海外で予定通りに家賃収入が入らなくても日本円で毎月返済しなくちゃならないので要注意。特に「海外学生寮」とか「海外民泊」みたいな「事業ありきの家賃保証案件」を日本のローン組んで買ったのに、業者が保証家賃を払ってくれなかったら悲惨。そういう物件は大抵、元本価値より割高に買わされてますから売り逃げもできません(私そういうものおススメしませんが、どうしても買いたいなら、せめて現金買いすべきだと思います)。

上記の「保有耐性」は国内外の不動産に通じる普遍的な原則だと思いますが、海外不動産の場合は、それに加えて「外国耐性」というテーマも出てきます。

外国耐性とは何か?一言でいうと、「日本と違う外国の流儀に、お客様がどれだけ馴染めるか?」ということ。

これは、向き不向きの差がはっきり分かれます。「外国在住経験」があったり、「国際結婚」してたり、「海外旅行好き」だったりする方は大抵問題ないですが、

逆に、そういう原体験がなく、日本の流儀しか知らず、外国ではそれが通用しないことを理解できていない方は、せっかく収益性や資産価値に優れた海外不動産のオーナーになれても、結果的に不幸になってしまう。たとえば、

・海外に物件持つことが「不安 」で仕方ないと言う人( 独白: 海外という不確定要素をデータや知識で克服できるなら喜んでお手伝いしますが、「海外だから何となく不安」という気持ちだと私では解決できません。)

日本の不動産売買と同じ書類を、海外の不動産売買でも出せという人(独白:無理です!何十億円の大型物件お買いになるならしっかりデューデリレポート出ますけど、数千万円規模のフツーの物件なら現地の流儀に従うしかないです。)

私は、外国耐性のないお客様に対しては、大抵「無理して海外買わなくても良いんじゃないですか?」とアドバイスしています。そういう方が海外物件のオーナーになっても、ちょっとしたことで不安や怒りに苛まれるのが目に見えているから…

一つ補足しますと、外国耐性はマインドセットの問題で、(英語など)外国語スキルとは、あまり関連がありません。英語からきしダメという人でも、外国耐性を見事に備えている方もいれば、流暢な英語を話しても外国耐性に著しく欠ける人もいます。これは「良い、悪い」の問題ではなく「向き、不向き」の問題でして、シンプルに「自分に不向きな資産は持たない方が吉」ということです。

以上まとめると

・私は、海外不動産とお客様の幸せなご縁を取り結ぶ仕事をしたい。

その際に私が必ずチェックするのが、「保有耐性」と「外国耐性」が両方揃っているかどうか?

・どちらかが決定的に欠けている場合、私は海外不動産購入をおススメしない。

上記の原則を踏まえつつ、海外不動産と日本在住オーナー様との、良いご縁を結び続けたいと常に思っています。

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カリブ海唯一の先進国「ケイマン島」の奇跡

こんにちは、Manachanです。いま、カリブ海に浮かぶ島「英領ケイマン諸島」に来てます。諸島といっても島は3つだけで、主島のグランドケイマン島に人口と産業、インフラが集中しています。人口わずか6万人、交通渋滞も滅多にない、長閑で静かな熱帯の島です。

このグランドケイマン島、日本では「タックスヘイブン」(租税回避地)として知られています。同国には所得税も固定資産税も法人税も相続税もありません。6万人しか居ない島民から税金とってもたかが知れてるので、それよりは、外国からお金を落としてもらって経済を回した方が合理的なのです。ケイマンで法人設立すれば事業活動で利益が出ても事実上免税になるということで、世界中の多国籍企業や富裕層が、本国での租税回避目的でこの島を使っています。

だから、グランドケイマン島の中心地「ジョージタウン」は、KPMGとかEYとかDeloitteみたいな、世界を代表するグローバル会計事務所のオフィスが集結しています。英国やカナダをはじめ海外の銀行も支店を設けています。でもニューヨークや香港の金融センターと違って、ケイマンは高層建物が滅多にないこともあり、オフィス街といっても長閑でリラックスした雰囲気が漂います。

で、なぜ私がいま、ケイマンに居るのか?資産隠しや租税回避の指南をしたいわけではありません(今そんな時代でもないし…)。私がここに来るきっかけは、今年2月、米国ラスベガスでの国際不動産フォーラムで、ケイマン地場の不動産業者のプレゼンを聞いて、こりゃ見に行くしかないと思いました。特に私の興味をひいたのが、意外にも、「ケイマンの一人あたりGDP」でした。

ケイマンはカリブ海地域で、唯一、先進国レベルの所得水準を達成しています。

ケイマンは独立国ではなく、英国の海外領土(米国の信託統治領グアムみたいなもの)なので、経済データの入手が簡単ではありませんが、詳しく調べると中進国~途上国が圧倒的多数を占めるカリブ海諸国のなかで、ケイマンの数字が際立ちます。

一人あたり名目GDPランキング (2017~18、世界銀行)
英領ケイマン諸島 64,258ドル
(参考)アメリカ 59,532ドル
(参考)カナダ 45,032ドル
バハマ 35,861ドル
英領バージン諸島 32,000ドル
米領プエルトリコ 30,516ドル
セントクリストファーネイビス 18,789ドル
バルバドス 18,451ドル
トリニダード・トバゴ  17,491ドル
アンティグア・バーブーダ 17,476ドル
(参考)パナマ 17,117ドル

ドミニカ共和国 8,267ドル
ジャマイカ 5,475ドル
ハイチ 894ドル

驚くべきことに、ケイマンはカリブ海地域のなかでダントツの所得水準を誇るだけでなく、平均的にはアメリカ人よりも裕福なのです。

カリブ海地域は16~19世紀にスペイン、イギリス、フランス、オランダの列強の草刈り場になって、多くの国が独立した今日でも公用語が宗主国の言葉だったりしますが、同地域で経済的に成功している国は、ほぼ例外なく「英語が公用語 」です。

ケイマン、バルバドス、トリニダードトバゴ、(カリブ海ではないが大西洋上の)バミューダなど高所得な島国は、いずれも「英語 」 を公用語として、かつ「観光」と「金融」を経済の二大看板にしています。言葉を換えれば、いずれもロンドン・シティを総元締めとする「大英帝国タックスヘブン戦略」の一翼を担うことと、アメリカ人・カナダ人観光客の落とすドルを得ることで、高所得を実現しています。

世界中見て回って思うのですが、製造業を主体に経済成長をはかる国が、先進国になれる例は決して多くないし、ましてやドイツや日本の所得水準を超えるのは至難の業。どんなに優れたハイテクがあっても輸出競争を考えると、自国民の給料水準をそう上げるわけにもいかないからです。一方、グローバル経済のなかで「金融」「ビジネスオペレーション」をメインにして成功した国は、ドイツ・日本のレベルを軽々と超えていくことがあります。

それには二つ条件があって、「英語が公用語か、それに近い英語力を持つ国民であること」と「人口規模が少ないこと」。いま世界で高所得の先進国といえば、欧州ではルクセンブルグやスイス、アイルランド。アジアだとシンガポールや香港、ドバイ等がありますが、いずれも「英語ができて、人口規模が少ない、金融センター」という共通点があります。

カリブ海においては「ケイマン」がその役割を果たしており、 人口6万人と非常に少ないので、金融・観光セクターが生み出す富が国民にいきわたって、アメリカ以上の数字になったのだと思います。

実際にケイマンの景色は、島の隅々まで、「まさに先進国そのもの」です。アメリカフロリダ州に近い景色ですが、生活水準はそれ以上に高いと感じました。

・汚い場所が全くない。スラムや落書きの類が皆無
・道端で物売りとかが出てくることもない。
・建物がしっかり建っており、ボロ家、老朽家屋が見当たらない。
・道路はどこもきれいに舗装されている。
・海岸線はどこもきれいに整備され、環境保護意識の高さがうかがわれる。
・治安が本当に良い。荒れてる場所が全く見当たらない。

特に海の美しさは素晴らしく、一度みたら生涯忘れられないほどのインパクトがありました。このレベルで環境が保全されるためには経済力や教育水準の高さが必要で、貧困に苦しむジャマイカ、ハイチ、ドミニカなど隣国では実現不可能でしょう。

グランドケイマン島Seven Mile Beach

グランドケイマン島Rum Point

なお、ケイマンでも人種の近いによる貧富格差が、無いとはいえません。金融オフィス街を闊歩したり、高級ホテルに泊まりにくるのは欧米系白人が多く、清掃員やウェイターとして肉体労働しているのはアフリカ系黒人が多いです。ただ、後者といえども生活水準が低そうには見れない。それなりに給料をもらって、持ち家に住んで車くらいは持って、先進国の庶民レベルの生活はしているようです。いつもニコニコして、フレンドリーで気持ちの良い人たちです。

なぜ、カリブ海で珍しくケイマンが先進国になれたかというと、歴史的な幸運が重なったのだと思います。同地域の多くの国が今でも苦しんでいるのは、歴史的に少数の白人農園主が多数の黒人奴隷を酷使する歴史を経て、今でも大土地所有や富の極端な偏在があるからです。

隣国のジャマイカとの対比が分かりやすいですが、ジャマイカもケイマン諸島ももともと英国の植民地でした。国土が広くプランテーション農園が多かったジャマイカでは黒人奴隷の子孫が多数を占める社会ですが、農園になる土地が乏しいケイマンでは、大量の奴隷をアフリカから導入する必要がなく、白人自由民と黒人奴隷(のちに開放されて自由民化)が、支配・被支配の関係なく共存する社会が19世紀からできていました。

1962年にジャマイカが独立した時、ケイマンは独立せず、英領にとどまることを選択しました。ケイマンで英系金融を主とした経済発展がはじまるのは1970年代のことで、21世紀に入る前にすでに先進国レベルの所得水準を実現していました。

ケイマンは英国の伝統を受け継ぐ島だからでしょうか、極端な貧富の差をつくらず、極端な商業主義に走らず、社会全体の調和を重視するスタンスを感じました。比較的オーストラリアやカナダに近いと思いますが、海岸線にプライベートビーチをつくらず、万人がアクセスできるようにしたり、木立のなかにバーベキューができる憩いの場をつくったりしていて、そこにも好感を持ちました。

ケイマンでは、ビーチは、みんなのもの

そんなケイマンに来てみて、思ったことを箇条書きすると、

・海も一流、生活水準も一流、治安も一流…こんなに環境が良ければ当然、金持ちに選ばれるよなあ。
・いま、ニューヨークとかサンフランシスコみたいな良い都市で仕事している金融マンがケイマン配属になっても、この環境なら誰も文句いわないだろう。

お金持ちにも、金融マンにも選ばれる場所の不動産価値が、上がらないわけがないと思う。

私、ケイマンを誉めすぎな位、べた 誉めしてますけど、本心です。素晴らしい場所だと思ったから、その気持ちを正直に書いています。タックスヘイブンだからといって金欲ガツガツな街は私嫌いだし、ケイマンはそうではなく、心身とも豊かな環境で、のびのびと子育てしながら人生を過ごすに値する場所だと思うので、このように書いています。

そんなケイマンを、日本の方々に、一人でも多く知って欲しいと思います。最後に、「海が燃える」(Seafire)と呼ばれる、ケイマン名物の夕陽をご堪能ください。

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「北欧のラストランナー」伸びゆくエストニアと不動産

こんにちはManachanです。いつもブログご愛読ありがとうございます。今回は先週出張で行った「エストニア」について書きます。同国訪問は昨年9月に続いて2回目です。

エストニアは、九州程度の国土面積に人口わずか140万人という小国。バルト三国の一番北に位置し、首都タリンから狭い海(80km)を挟んだ対岸がフィンランドの首都ヘルシンキという、「ほぼ北欧」な位置にあります。またエストニア人は文化言語的にもフィンランド人と非常に近い「兄弟民族」であることもあり、彼らの地域アイデンティティは完全に「北欧」であるといえます。

エストニアはいま、「電子政府」や「IT大国」という文脈で日本に紹介される機会が増えていますが(ITどうなんでしょうねえ。タリンの街中でWIFIあんまりつながりませんし・・・)、私の視点からいうと、むしろこの国が、「スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、フィンランド、アイスランド」と同一カテゴリーに属する「6番目の北欧の国」であり、その6ヶ国のなかで一番、経済的に出遅れたおかげでポテンシャルが大きい、そこに魅力を感じます。

また、エストニアはバルト三国で唯一、自明な「北欧」ブランドを持っている意味も大きいでしょう。日本では知られていませんが、ヨーロッパ人にとってエストニアは、誰がみてもNordic Country(北欧の国)で、そこはヨーロッパのなかで、生活文化のクオリティが一番高いブランドイメージがあります。東アジアのなかで日本のブランドイメージが高いのと似て、ヨーロッパでブランド価値のある「北欧」の名を、エストニアは堂々と名乗れるポジションに居るのです。

昔から名実ともに北欧の一員だったエストニアですが、ソ連•共産主義陣営に組み込まれたことで、西側だった他の北欧5か国と経済的にかなり差をつけられました。1991年にソ連•ロシアから独立を果たした後、エストニア人は北欧とくにフィンランドの産業•生活水準に追いつくべく、地道な努力を続けてきました。また、北欧諸国もエストニアの産業やインフラのレベルを上げるために支援を続けてきました。

2004年にEU加盟、2011年ユーロ採用・・・独立から30年近く経って、エストニアがフィンランドに追いついたのかというと、たぶん「3分の2くらいは実現した」のだと思います。私は旧共産圏の国によく行きますが、エストニアはチェコ等と共に、経済的に一番成功したグループに入る印象です。バルト三国でいえば、ラトビア、リトアニアに結構な差をつけたトップランナーというイメージ。その差はたぶん、「北欧先進国からの投資・援助の差」という気がします。

エストニアが面白いのは、概して社会民主主義的、大きな政府を好む北欧文化圏にあって、唯一、「小さい政府」「自由放任的」な国であることです。税率が低いので起業や会社設立しやすいし、また、資産を置く場所としてもよく使われます。

また、エストニアの首都タリンは中世の面影を残す旧市街地が大観光地となっており、ヨーロッパやロシアからたくさんの人が訪れ宿泊需要も旺盛ですが、現時点でAirBnBに対する規制がまだありません。ヨーロッパの多くの都市が規制しているなか、ここにも自由放任的なエストニアの特徴がよく表れています。

あとエストニアが面白いのは、奇抜で斬新な建築デザインが目立つこと。他のヨーロッパ諸国と比べてもかなり「勝負した」 デザインの建物が、私たちの目を楽しませます。建築意匠に関する規制が緩く、新しいものに挑戦しやすいのかもしれませんね。とはいえ、北欧文化を受け継ぐ国だからか、とにかく「かっこいい」。どの風景を切り取っても「ダサさ」が全くありません。

不動産投資という意味でもエストニア面白いと思います。タリンは都心部コンドミニアムでも㎡単価が2000ユーロ台前半で、西欧主要国の首都の半額以下、旧共産圏のワルシャワ、プラハ、ブダペストに比べても安い。タリンより安く買えるEU・ユーロ圏の首都は、ラトビアのリガ、リトアニアのビリニュス位しかないと思います。

例えば、私が2019年3月に視察した、タリン中心地に建設中のKadrioru Plaza。内容的にも投資視点でも、なかなか素晴らしい物件と思いました。

1〜4階は商業施設とオフィス
– 5〜9階は住居
– 100m先にバス停と電停があり、都心と空港に直行
– 住居部分は向きによって海か首相官邸か旧市街のViewあり
– 1〜4階部分は各国料理レストランが入り、外に出ずに食事ができる
– 物件の隣が大規模スーパーSeiver。普段使いの買い物はそこででき

建物デザインが円形を基調にしており、断熱も完璧(ウレタン外断熱45cm +内断熱15cmは凄い!)、全室床下暖房だし、施工費用かかってると思いますが、価格はまだ安くて平米2400ユーロ。坪単価@99万円。

投資には65平米(1ベッド+リビング)タイプが良いと思います。お値段は€155,000。長期賃貸に出す場合は家賃€650/月なのでグロス利回り5%くらいですが、 現地の知り合いがエアビーの管理会社をやってて、清掃リネン予約管理含めて家賃の20%でやってくれるので、そこにお任せした場合、今の稼働率と単価ならネット7〜8%も狙えそう。

バルト海の眺望・・・

Kadrioru Plaza完成予想図

タリンの中心地でエリア良いし、これからフィンランドへ行く海底トンネルや、ドイツへ直行する高速鉄道などインフラ整備が進みそうなので、長期保有すればキャピタルゲイン期待も出てくると思います。

対岸、フィンランド・ヘルシンキの平均㎡単価が4962€なので、タリン側Kadrioru Plazaの2400€はざっと半額。ヘルシンキとの経済一体化が進めば、価格差も縮まってくることでしょう。

スタイリッシュで生活の質にこだわる北欧文化圏にありながら、まだ安い価格で不動産投資に参入できて、エアビーで運用しながら価格伸びしろも期待できるという意味では、エストニア・タリンはおすすめです。

 

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不動産屋と地域偏見

こんにちはManachanです。いつもご愛読ありがとうございます、

今回のテーマ「地域偏見」…私が本業にしている不動産屋という職業は、地域偏見とガチで付き合う仕事といえます。

地域偏見とは何か?

どの地域にも他者の主観的評価に基づく「評判」がありますが、そのうち良くないもの…例えば「治安が悪い」、「住民属性が低い」、「実はB地区」等々、その地域に有形無形の不利益を与える可能性のあるものを地域偏見と呼びます。

不動産屋はたぶん、世間一般の人々よりも、自分の担当する地域のミクロな偏見には詳しいでしょう。売買するなら職務として、土地や住民の来歴を知らなければなりませんし、所謂ヤバイ地域を避けたいお客様のために、先回りしてそれを知っておかなきゃいけない面もあります。

そうした、仕事で得られた知識を使って、特定地域に対する偏見を助長することもできてしまうのが不動産屋なのです。

例えば、私はサラリーマン時代、転勤で西日本の都市に移る際に、客として地元不動産屋に物件紹介してもらった経験がありますが、

こちらが頼んでもないのに、「あの地域はヤバイです、一見普通に見えますが実はB地区ですよ」みたいなことを平気で言ってました。たぶん親切心で教えてくれるんでしょうが、その地域にお住まいの方々の心情を考えると「微妙だなあ…」感は拭えず、

その都市に初めて住む者としていえば、ある地域に治安面の懸念があるならば当然教えて欲しいです(とはいえ日本国内だと、私が警戒するようなレベルの治安問題はほぼ存在しません。せいぜい「ガラが悪い」「自転車泥棒が多い」程度の可愛い話で…)。あとは自然災害リスクも知りたいですが今はたいていどの都市にもハザードマップがあるので見れば良いですし、

そんななか、B地区云々は首都圏出身の私にとって正直どうでも良い話です。首都圏にも当然、地域偏見はありますが、それを無意味にする程の凄い数の人口流入が毎年ある場所なので、賃貸で住む程度なら土地や住民の来歴など普通は気にしないのです。

近年は日本でも外国出身住民が増え、諸外国と同様、エスニック構成が地域イメージを形成しそうです。外国人はB地区云々よりは一目で分かりやすく、これからは、「駅の西側は◯◯人が多いから避けましょう」みたいなこと言う不動産屋が増えるでしょう。

私も国内外のいろんな地域の不動産を紹介するにあたって、そこの「外国人比率」について(多くはリスク回避の文脈で)聞かれる機会が増えてますので、当然、実感値も含めて知識を得てはおります。

でも、その知識をどう使うかについては、お客様の要望に添いつつも、自らの良心にも従いたいと思います。

外国人•移民は、大抵どの国でもセンシティブな問題。お金を落としてくれたり雇用をつくってくれる外国人も居れば、自国民の仕事を奪い厄介事を持ち込む外国人も居る。偏見含めていろんな考えや思いがあるなかで、私が常に心がけたいのが、

「(社会における)多数派の立場から少数者をレッテル貼りしたくない

なぜなら、私が海外いくつかの国でマイノリティ(少数者)として長年暮らした経験があり、今なお、日本において妻が外国人というマイノリティな立場で日々暮らしているからです。

もっとも、日本という比較的裕福で対外イメージの良い国に生まれたおかげで、マイノリティとはいえ比較的恵まれた立場ではありました。それでも、お客さんが無邪気に「鈴木さんご紹介物件のエリアは外国人多いんですか?」「治安の問題ありませんか?」みたいに聞いてくると、警戒レベルが1つ上がります。

面と向かって言いませんけど、「外国人•移民で何が悪い?」という心の叫びが…かつて海外に移住し、生きるために英語や中国語を覚え、マイノリティとして地元の連中に伍して働き、社会生活を築き上げていく上で経験したもろもろが、衝動的にフラッシュバックするのです。

お客様に外国人•移民比率云々について聞かれれば正直にコメントしますけど、同時に、(その方が望むなら)不動産オーナーとして、外国人•移民とよりよく付き合うマインドセットを身につけるお手伝いをしたいです。

私は日本で数少ない、海外移住を経験した不動産屋。マイノリティの立場を経験したからこそ、地域や移民に対する偏見を助長するような方向で自らの知識を使いたくないです。

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相場の2割増しで海外物件買っていく日本人

こんにちはManachanこと鈴木学です。前回に引き続き、今回も「日本人のイケてない海外不動産買い」に関して、がっつり辛口のコラムを書きます。

 

本題に入る前にまず、一つ喜ばしい出来事がありました。数年前からアメリカ不動産を日本人で紹介していたある業者が、「当社はこれまで買取転売をやってきましたが、お客様の投資利益を考えて仲介にシフトしました」との報告をくれたのです。

その会社がアメリカで買取転売やっていた2014~15年頃の状況を、私は知っています。「競売やショートセール(任売)で安く出た中古物件を、現地のパートナー業者を使って再生して、自社保有して賃貸に出す。それを日本の客向けに投資物件として販売し、日本語で管理サービスもやる」というビジネスモデルでした。

販売する際、当然ながら、売値に自社利益を乗せるわけですが、その利幅は業界標準からみて、控えめなものでした。「リスク取って手金出して物件を再生」 して、「言うこときかないアメリカ人業者の仕事を監修 」 して、「販売経費かけて、決断が遅くてその割に細かい注文の多い日本人客を相手に」売り、「契約書の説明や送金サポート、税務申告の手配などまでお手伝いする」 という業務の手間と苦労を考えた時、約15%という利幅は極めて穏当だと私は思いました。同じモデルの商売なら普通は20%以上乗せるのが当たり前だし、50%近い利幅を乗せて涼しい顔で売る業者が居るのも知ってましたから…

 

でもその業者は、買取転売の商売を数年やるうちに、悟りました。「たとえ15%でも、利益を乗せてお客様に売ってしまうと、投資として成功するのが難しくなります」。

それでどうしたか?「商売の難易度は格段に上がりますけど、仲介として、数%の手数料をいただくモデルに変えました。これだと収益物件を市場価格で買えるので、弊社から買ったお客様が損するリスクは少なくなります」…なんて素晴らしい決断!心の底から賛同したのは言うまでもありません。

テキサス州戸建(償却節税向き物件)

ところで、2016年に入ったあたりから、日本の不動産業者が、テキサス州を中心に大量参入する動きが始まりました。折しも、アメリカ国内は経済も不動産市況も好調で、ほぼ全国的に物件価格が上昇基調。こんな時代に、競売や任売で安く仕入れるなんて普通はできません。日本人に売るネタ(≒快速減価償却ができる築22年以上の木造戸建)を仕入れたければ、通常のマーケット価格で仕入れるしかありません。

通常のマーケット価格で仕入れる…具体的にいえば、地元のアメリカ人が30万ドルで買ってる戸建を、日系業者が30万ドルで仕入れるということです。ま、業者は現金持って実弾買いができますので、運とタイミングが良ければ27~28万ドル位で仕入れられることもあるでしょうが、逆にテキサスあたりでは、複数の日系業者が、「築22年を少し超えた木造戸建」という、アメリカ人が普通狙わないニッチな物件を同時期に仕入れまくってますから、仮に同じ物件をめぐって競合したら、当然、安い値段では仕入れられなくなります。

その後、どうなるか?各社とも商売ですから、ほぼ市場価格で仕入れた物件に、自社利益を上乗せして日本人客に売るわけです。乗せる幅は、会社や都市によっても違いますが、私が見聞する限り、20%前後が標準的なようです。

 

20%の利益が乗ったものを買う。つまり、地元のアメリカ人が30万ドルで買ってる物件を36万ドルで買うということです。高く買ってる代わりに、売買契約に日本語サポートがつき、日本語で管理してくれて保証家賃も支払われる、何より、日本で節税メリットが受けられるということで、実際たくさんの方が買っています。

私は投資家なので、相場よりも値段が乗った物件は絶対に買いません。ただ、世の中こういう商売はあって良いと思います。普通の日本人が手も足も出ない海の向こうの物件を買いやすくしてくれて、日本語で付加サービスをしてくれる…多少高買いしても、サービスの対価としてお客様が納得できるものであるなら、この商売も持続発展していくのでしょう。

 

ただ、次の点は気になります。

現地の人が買うより高い値段で売っていることを、業者がきちんと説明しているのか?

 

ま、100%間違いなく、説明してないでしょうね。その場合、客として気をつけねばならないのは、「元本価値毀損リスク」。つまり、数年先に物件売りたくなった時に、買った値段より安い値段でしか売れないリスクです。

 

分かりやすくするために、テキサス州ダラスの不動産価格指数(ケース・シラー指数)を使って説明します。

・2016年初に日系業者経由で買った場合、価格指数(=相場)が「160 」のところ、20%上乗せした値段で買ったら「192」で買うことになる。

・2017年初に日系業者経由で 買った場合、価格指数(=相場)が「170 」のところ、20%上乗せした値段で買ったら「204」で買うことになる。

・2018年初に日系業者経由で買った場合、価格指数(=相場)が「180 」のところ、20%上乗せした値段で買ったら「216」で買うことになる。

 

ダラスの不動産価格指数が、2013年以来、年率5~10%で上がってきているのは事実です。それでも、20%上乗せ分を価格上昇で吸収するのは、少なくとも3年以上はかかります。

なお、2018年以降、価格上昇のペースが目にみえて鈍ってきていること、直近ではほぼ上昇していないことも、図からみて取れると思います。一番面白くないのは、2018年に「216」で買っちゃってる人でしょうね。直近の価格指数は「187.93 」 。前月比プラス0.03%とほとんど上がってませんから、現時点で売ったら元本割れは確実だし、あと何年待てば損しない価格で売れるのか、予想もつきません。

 

少なくとも、海外物件買う側が知っておくべきことは、

・海外不動産を扱う日本の業者は、売値に利益乗せてるケースが多いこと。

・現地相場からみて、適正価格で売っているかどうかを気にすべきだし、その際、業者の言うことを鵜呑みにしないこと。

もっとも、自分で判断するのは難しいかもしれません。個別相談枠を使ってセカンドオピニオンを得ることはできますので、必要ならいつでもご相談くださいね。

 

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日本人にくっついて海外不動産買うのは賢いか?

こんにちはManachanです。今回は少し辛口のコラムを書きます。

私は2011年に、海外不動産投資コミュニティ「アジア太平洋大家の会」を立ち上げて以来8年間、日本人の不動産投資リテラシー向上に尽力してきた自負があります。でも現時点では道半ばどころか端緒についたばかり。私が良いと思うレベルに達するまでは、まだ気の遠くなるような時間と継続的努力が必要な気がします。

なぜそう思うのか?多くの日本人は、これまで、不動産投資を通じて資産を殖やす勉強をしてきませんでした。資産家層でも一部を除いて、投資・資産形成の知恵を十分身につける機会がないまま今日に至っています。そんな環境下で 私は 、海外不動産投資で勝てる日本人を量産すべく孤軍奮闘してきたわけですが、日本全体からすれば私の知名度・影響力は微々たるもの(悲)。恥ずかしながら「砂漠の一滴」くらいの仕事しかできてないのです。

国民の投資リテラシーが相変わらず低いなかで、起こることは、「歴史の繰り返し」…金融緩和で不動産価格が上がれば、不動産投資の素人にオーバーローン組ませてカス物件を売りつけたり、「かぼちゃの馬車」のように不動産業者と金融機関が結託してサブリースつけて売りまくり、挙句の果てに保証家賃の入金ができなくなって社会問題化したり…

似たようなことは以前の時代でも、何度も繰り返されていました。まじでデジャブ感が凄い!マクロでいうなら、日本人は過去の失敗からほとんど学んでないということです。

しかも、投資の舞台が日本というホームグラウンドを離れた海外の話になると難易度が増します。法律や商習慣が違う、言葉が違う、人々の住まい方暮らし方が違う、不動産マーケットの性質も違うとなれば、

多くの人は、「よく分からないから、とりあえず、日本人がたくさん買ってる海外の物件を追随買いしてみよう」となる。そうしたい気持ちはよく分かるのですが、投資・資産保全の視点からすると、これは一番やっちゃいけないことだと思います。

なぜなら、一般的な日本人は海外経験が少なく不動産投資のリテラシーも足りない上に、仲介する業者からして、そもそも不勉強で分かってないケースが多い。お客様にどんな物件を買ってもらえば投資利益が出るのかも分からず、とりあえず売りやすいもの、手っ取り早く儲かるものの販売に走る。

キツイ言い方で恐縮ですが、要は「分かってない人」が「分かってない業者」から「曖昧な判断基準 」 で海外物件を買い、それが積み重なるとどうなるのか?…その帰結は、「海外の一角で、日本人だけの特殊マーケットが形成されtて、身動きとれなくなる」。その典型的な例をいくつか挙げます。

1)日本人の節税買いで暴騰したハワイ某コンドミニアム

ハワイのワイキキエリアは、鉄筋コンクリート(RC)のホテルとコンドミニアムで埋め尽くされています。この構造の建物は、日本の税法上は47年償却になりますので、築47年を超えた建物を個人名義で買えば、9年(47×0.2=9.4、小数点以下切り捨て)で全額快速償却が認められ、所得税の節税・繰延に使えます。実際、築47年を超えた建物に、日本人買いの人気が集まります。

私がみた物件は、築50年余りのRC造ホテル運営中コンドミニアム。オーナーの3分の1は日本人で、その比率が急速に増えています。私の記憶では、3年前は2ベッドルームの売値が50万ドル台だったと記憶していますが、今では80万ドル近辺で売買されているとのこと。現地の相場観ではもはや説明できない価格水準で、この値段で買うのは日本人だけだそうです

もしこの物件を80万ドルで買い、5~6年後に売りたくなった場合に損切りせずに売るのは、まず不可能でしょう。

 

2)戸建ばかりのテキサス地方都市で木造アパート区分という特殊商品

テキサス州は、究極のクルマ社会。広大な土地に、見渡す限り平屋~二階建の戸建住宅地が並びます。人口が増えて都市が拡大しても宅地開発できる土地がそれ以上に広いため、アパート・マンションといった集合住宅が、都心部の一角以外では成立していません。

そんな「戸建だらけの街」で、果たして何を考えたのか、日本人の不動産業者が節税したい日本人客向けに「木造アパートの区分売り」なる珍商売を始めました。確かに土地が安く建物比率が高いので、日本の税法上の償却は取れるのかもしれませんが、現地視点からみれば「こんなもん不動産じゃない!」シロモノで、アメリカ人に売るのはまず不可能だし、日本人を半ば騙して売り抜ける以外にありません。

しかも、管理組合(HOA)もつくらずに区分売りする悪質なケースもあり、共用部分で入居者が怪我でもしたら、訴訟リスクバリバリでしょう。

投資家視点でいうと、日本人が群がってる買ってる物件には、私はまず手を出しません。元本価値の毀損リスクが怖いからです。

口悪くてすみませんが、「不動産マーケット分かってない人たちが投資目的で持ってる物件」ほど、「いざという時に狼狽売りが殺到して値崩れするリスク 」が大きいのです。

これは日本人だけの現象ではありません。数年前、フィリピンのマニラで、韓国人オーナーがまとめ買いしているコンドミニアムで、北朝鮮がらみの危機が起こった際に投げ売りで相場が崩れたことがありますし、

いま世界中で不動産買いまくってる中国人も一般的な投資リテラシーが高いとはいえず、彼らがまとめ買いしている集合住宅ほど、融資条件やビザ発給条件が変わった際に一気に相場が崩れてしまうリスクがあります。これはオーストラリアやカナダの大都市で、実際に起こってることです。

上記の理由から、海外不動産投資で損しないためには、「他の日本人に追随して買う」のは極力避けるべきだと思います。下手したら「海外版かぼちゃのKUSO物件」をつかまされてしまうことにもなりかねないからです。

残念ながら現時点では、一般的な日本人や、販売業者の投資リテラシーを信頼しない方が良い。それよりも、弊社ホームページ投資家成功塾を使って不動産投資をきちんと勉強して判断力をつけたうえで、筋の通ったことを言ってる人をメンターにした方が数百倍良いでしょう。

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情報テクノロジーと不動産の本質

こんにちは、国際不動産エージェント鈴木です。いつもご愛読ありがとうございます。

私はいま北米5都市をまわる9泊10日の出張中。移動の多いハードな旅もそろそろ折り返し点といったところ。今はカナダのトロントに居ます。

数日前は、ラスベガスで国際不動産業者ネットワーク組織LeadingREのワークショップに參加しました。アメリカをはじめ世界各地の不動産業者と知り合い、業界の最新トレンドを知るために、私はこういう機会があれば世界中どこでも出かけていきます。

いま英米圏の不動産ビジネスの現場はRealestate tech(不動産テック)を抜きに語れなくなりました。Zillow, Redfin, Trulia、Zoopla、ImmobilienScoutなど物件情報ポータル&データバンク、誰もがスマホで買付入れられるOpendoorなどe-buyingシステム、Compassなどバーチャル不動産エージェント、電子署名を普及させたDocusign、仲介手数料の価格破壊旋風を巻き起こしたPurpleBricksに象徴される、情報テクノロジーを使って新たなサービスを展開する企業が台風の目となり企業価値を大いに上げる一方で、既存の不動産仲介業者は平均値をとれば厳しい競争のなか収益が伸び悩んでいます。

LeadingREのワークショップも、そういう時代背景を反映して、講義の約半数が不動産テック関連の内容でした。ここは全米、全世界の不動産業経営者が一堂に会する場、彼らに新しいサービスを使ってもらうため、テック系の企業が大金を出してイベントスポンサーになり、大勢の講師を派遣して来るのです。さすがはビジネスモデルの再先進地アメリカ。この国ではもはや不動産とITの垣根が無くなりつつあると実感しました。

 

不動産以外のビジネスでは、たとえばUberがタクシー業を脅かしたり(アメリカではタクシーが完全に死滅した州もある!)、Airbnbがホテル業界を激変させたり、Netflixがレンタルビデオ業を駆逐したり、Amazonが既存のショッピングセンターやリアル書店を不要にしたりと、情報テクノロジーとスマホの普及が産業構造そのものを一変してしまう事例に事欠かない昨今ですが、

不動産という業界は特殊なのか、これだけ不動産テックが盛んなアメリカでさえ、仲介手数料収入やエージェント数のマーケットシェアでいえば、テック系企業は数パーセントを占めるに過ぎません。今後もたぶん10%を超えることはないだろうという講師の言葉がとても印象的でした。

また、テック系を標榜するOpendoor、Purplebricks、Compassなどでさえ、全社員に占めるITエンジニアの数はせいぜい8~10%にとどまります。つまり、アメリカでも、どこの国でも、ほとんどの客はエージェントという「人間」を通じて不動産取引を行っているのです。

 

なぜ、機械やAIを通じて不動産を買う流れにならないのか?その理由は明快で、

UberやNetflix、Airbnbのような、「高頻度&低額な取引」なら、失敗しても数千円の損失で済むから、スマホ片手に電子でやるのが合理的であるのに対し、

不動産売買はその対局というべき、「低頻度&高額な取引」であり、一般人に取引の経験値がない上に、失敗した時のリスクが何百万~何千万円になる。そんな重大な決断を機械に委ねる人はやっぱり少なくて、結局ほとんどの人は信頼できるエージェントから買うのです。

 

私思うに、これこそ不動産ビジネスの本質であり、今後さらにテックが発達しても、「不動産は人から情報を得て、人を通じて買う」という基本は将来も変わらないでしょう。つまり不動産業においては、「エージェントを情報機器やアプリに習熟させて生産性を上げるのが定石で、販売の仕事を機械に置き替えようとするのは悪手」なのです。

今の時代を生きる不動産業者としては、情報テクノロジーの成果を、業務効率や販売戦略に存分に使いつつも、お客様に信頼されること、不動産を通じて長期間パートナーとして共に歩むことは、社是としていつまでも大事にしていきたいと思います。

時代や洋の東西を問わず、不動産は「人を信じて買う」ものなのだから…

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海の向こうで見つける意外な故郷(ふるさと)

こんにちはManachanです。一年の約3分の1を海外で過ごす私、2019年もまた外遊の季節がやってきました。今のところ2月から6月まで毎月、海外出張の予定が決まっています。

いまアメリカのシアトル国際空港で乗り継ぎ中で、これから当面、旅先からの情報発信が続きます。

最近は欧米出張が多いのですが、私は滞在先で、エキゾチックなものばかり見ているわけではありません。逆に、一瞬「ここは日本?」かと錯覚するような不思議な感覚を味わうこともあります。

これまで見たなかで一番不思議だったのは、「街並みや食べ物、人々のルックスは全く違うのに、自然環境だけが日本に酷似している」アメリカ東海岸のノースカロライナ州です。

同州は東京とほぼ同じ北緯35度に位置します。同じく大陸の東岸にあり、明確な四季があって夏は蒸し暑く、秋は時々台風が来て、冬は天気が良く、気温は朝晩0度、昼は10度くらいで雪は年に数回降るだけという、関東平野部そっくりな気候。桜(ソメイヨシノ)が植えられていれば、開花時期も東京とほぼ同じです。

気候が同じだと植生も似てきます。ノースカロライナの州都ローリー近郊をドライブして、特に森に入る時、私の育った千葉県、特に北総台地を走っているような錯覚を覚えます。

当地のハイウェイを走ってると、ちょうど千葉県内「東関東道の大栄IC周辺」みたいな感じだし、

ハイウェイを外れた田舎道を行くと、「八千代市の島田台から印西市に抜ける県道」あるいは「白井市のカンナ街道」そっくりな、緑の里山景色が広がります。道行く車が右側通行であることで初めて、ここが千葉県じゃなくてアメリカであることに気づかされます。

私は2005年3月22日に、長期出張でノースカロライナの土を初めて踏んだのですが、ローリーの国際空港に下りる時に感じたのが、「土の色と木々の色が成田空港周辺そっくりなこと」でした。

3月下旬といえば、千葉県ではシロツメクサ、オオイヌノフグリ、ムラサキケマンなど春の野草がそろそろ顔を出す頃ですが、ノースカロライナでも同時期に、同じような野草が顔を出すのにも驚きました。

一瞬、「(千葉の野山でとれる)セリとかタラノメとか、食べられる野草ないかな~」と思い、野山に出て探しましたが、さすがにそれは無かったですね。

ノースカロライナで暮らすと、4月、5月と、季節が進むごとに、木々の緑も鮮やかさを増してきます。日に日に濃くなる草いきれの匂いに「千葉の初夏」を感じたものです。6月に入ると、州内に点在する湖で泳げるほど、水温も上がってきます。

9月に入ると、時々大西洋を北上してくるハリケーン(台風)のニュースが飛び込んできます。11月を過ぎると木々も赤や黄色に色づき冬の声が聞こえてきます。時々、寒波が来てマイナス5度以下になりますが、それも冬場、千葉の北総台地を吹き抜ける筑波おろしみたいなもの。大して雪降らないから皆ノーマルタイヤです。

気候温暖なノースカロライナはゴルフ天国で、ローリーから大西洋の海に向かう途中に「ゴルフ場銀座」っぽい場所がありますが、それも千葉県に似てますね。もっとも広いアメリカのこと、土地の使い方は日本より随分余裕ありますけど…

国際不動産ビジネスの最前線で働き、出張も多い私。それでも今なお、ある程度の素朴さを保ったキャラクターで居られるのは、穏やかな千葉県の自然のなかで育ったおかげだと思っていますが、それはノースカロライナで育ったとしても多分同じことでしょう。

ここまで「千葉」を感じさせる自然環境なのに、ノースカロライナには千葉県内に溢れてるような「美味しいもの」が余りなくて、外食してもiHop以外はぶっちゃけ「不味い」ので、私はアジア食材店で米や野菜買って自炊してました。

街を歩いてもアジア人が少なくて珍しがられるし、ショッピングセンターは巨大だし車なしで街歩けないし、マクドナルドのコーラがやたらでかいし、やっぱりここはアメリカでした…

同じ気候だけど、やっぱり日本の方が住みやすいな。でもノースカロライナは地震が無いのが良いかも。あと、不動産投資するには良いところだと思います。

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銀行が金貸さない町家再生を「私募債」で乗り切った話

こんばんは、Manachanです。いつもご愛読ありがとうございます。

金沢市の観光地「ひがし茶屋街」近く、郷土の文豪・徳田秋声の名作「町の踊り場」に出てくる築116年町家を、良きご縁を得て買わせていただきましたが、この建物は1年余の歳月をかけて、旅館業ゲストハウスとして生まれ変わりました。

宿の名は、「旅音(たびね)Azuki」といいます。もとの所有者が、この家で長年、和菓子屋を営んでいたのにちなんで、「あずき」の名をつけました。予約サイトも完成したので、金沢にお立ち寄りの際は是非ご利用ください。

 

azuki

先週は、喜寿(77歳)を迎える千葉県在住の両親を招待して、2泊3日、Azukiで過ごしてもらいました。新婚旅行以来、約50年ぶりの金沢再訪を、「息子が私財を投じた町家旅館オープン」というかたちで実現できてとても喜んでました。また私としても、まだ親が元気で足腰動くうちにご案内できてよかったです。

金沢訪問中の2月11日に、ちょうどタイミング良く、「北陸中日新聞」の1面に、Azukiが写真入りで紹介されました。その事実を知った後、私と両親は金沢じゅうのコンビニを回って、新聞を買い集めました。調達できたのは14部。両親と私とで7部ずつ家に持ち帰り、いま自宅や事務所に飾ったり、友達に配ったりしています。

 

今でこそ歓喜にあふれるAzuki界隈ですが、つい3か月前の昨年11月まで、私は資金繰りに悩んでいました。

1)2017年の終わり、土地・建物を1200万円で購入、仲介手数料や司法書士報酬あわせて1250万円かかりましたが、全額現金で出しました。

2)2018年中に、不動産取得税、固定資産税、火災保険、設計料、ゲストハウスに必要な家具家電備品代の支出が、300万円弱かかりましたが、これも全額現金で出しました。

3)2018年10月から、改修工事に着手しました。総額は税込で約1750万円。契約金(10%)と中間金(20%)まで、525万円は現金で出しましたが、引き渡し時の残金1225万円の捻出に頭を悩ませていたのです。

 

この時までに、金沢市の事業にすでに2000万円以上の現金を支出しています。しかもタイミング悪く、私は2017年11月に会社を友人と共同起業したばかり、最初の9か月間は社員に給料出すために経営陣ふたりは無給で過ごし、その間にも生活費や教育費は日々出ていくので、資金繰りが本当にきつかったです。

この時までに、銀行融資の打診を10行ほどにしましたが、ことごとく断られました。ゼロ回答の主な理由は、4つ。

・私の居住地が東京で、物件所在地が金沢 ⇒ 地域密着の信金・信組は取組不可

・建物が築116年なので担保評価が出ない ⇒ 北陸に本店のある地銀やメガバンクでも取組不可

・地元の運営会社がまだ創業3年、法人化してから1年 ⇒ 実績重視の銀行ではマイナス査定

・融資規模が小さい(1000万円台) ⇒ 東京に本拠を置く、古民家再生・収益化プロジェクトに融資する会社でも、サイズが小さすぎて取り組めない。

 

2018年11月中旬。竣工まであと2か月足らず、つまり1200万円以上の支払が迫る時点で、私には「政策金融公庫」位しか選択肢が残されていませんでした。しかも、半年前に一度断られた後の再チャレンジ。

このまま年越しできるんだろうか?気が重い日々が続く折、ちょうど友人から「資金調達方法の勉強会がある」ということを知り、何か参考になればと思って参加しました。11月15日、インド出張が目前に迫る夜のことでした。

 

その勉強会の講師、「つながりバンク」斎藤氏から学んだのが、

私募債」(しぼさい)という資金調達方法でした。

 

私募債とは、証券会社を通じて広く一般に募集される公募債とは異なり、少数の投資家が直接引受する社債を指します。具体的には、「公募はNG」、「呼びかける人数は最大49名まで」といった縛りがあります。

でも、私募債で資金調達した事例をいくつか聞くと、まさに目から鱗。「これだ!私募債にチャレンジしてみよう」と決心するのに時間はかかりませんでした。私が取り組むのは、営利事業ではありますが、同時に歴史的・文学的価値ある建物の再生、魅力ある観光地・金沢の景観創造という、社会的意義を持った事業であり、だからこそ趣旨に賛同して資金を出してくれる友人が必ず出るはずと思ったからです。

 

インド出張から帰った直後の11月20日、早速、「つながりバンク」を訪ね、私募債の具体的打合せに入りました。事業の目論見書をつくり、社債の利回り(クーポンレート)や特典を決め、募集金額の目標を設定し、呼びかける対象の49名のリストをつくり…急ピッチで進めました。時すでに11月下旬、良い年越しにするためにも、この難局を乗り切らないと。

社債は、一口50万円に設定しました。目標調達金額は、500万円…つまり、49名に呼びかけて、10口集まれば目標達成という計算です。

 

49名に呼びかける前に、私はアナウンス方法を考えました。11月30日、金沢に飛んで、レンタル和服というインパクトある姿で、内装工事中の物件写真を撮ってFBで発信したのです。これが、むちゃくちゃ目立って、249名が「いいね」を押してくれました。

 

東京へ帰る新幹線のなかで、早速、49名のリストへの呼びかけをはじめました。メールやFacebookを使い、一人ひとり文面を変えて、心をこめて、呼びかけました。やりとりに集中するため、呼びかける人数は1日3名程度にしました。

で、ふたを開けてみると…素晴らしい結果でした。

 

開始2週間で、目標額の500万円調達を達成!

12月末までに、700万円を調達!

 

なんと、リストの49名に呼びかけ終わる前に、14名の方が、50万円づつ出資してくれたのです。これには「つながりバンク」さんもびっくり。私募債での資金調達が、ここまで順調にいったケースは、後にも先にも皆無だそうです。

また、出資者に占める「女性比率の高さ」にも驚かれました。私の場合、支援してくれた方の36%が女性なのです。そのひとりが、コラムを書いてくれました「私募債に支えられてオープンした古都の民泊」。彼女がどのような気持ちで私や事業を支えてくれたのかがよく分かりますね。

 

本当に、良き友人に恵まれたことに感謝するとともに、これはまぎれもない「借金」であり、3年後までに元本に利子をつけて返さなければなりません。恩義に報いるためにも、必ずゲストハウス事業を成功させなくてはと、気分を新たにしました。

かくして、2019年の年越しは、とても喜ばしいものになったのです…

 

いま振り返ってみると、銀行には、いくら誠意を持って話しても全く話が通じませんでした。厳しい言い方で申し訳ないが、いまの金融機関には残念ながら、改修した町家を正当に資産評価する仕組みがなく、事業性を評価する能力も気概もないことがよく分かりました。

それで困り果てたことは、無駄にはなりませんでした。おかげさまで、「私募債」というウルトラCな資金調達方法に出会えたのですから。

 

これは、ビジネスモデルの勝利です。「古都の価値ある建物の保存&旅館業ゲストハウスとして再生」、「仲間に支えられて私募債で資金調達」という新しいビジネスモデルは、これから日本で、大きく花開くと思います

近い将来、日本の不動産投資は、「都市再生&高付加価値」がキーワードになると私はみています。

 

都市部でアパート・マンションを新築して、普通に貸して利回り何%みたいな不動産投資は、現状メインストリームではありますが、マクロ的には衰退産業への道を突き進んでいるように思います。人口増えないのに建てすぎる、いくら空室が増えてもスクラップ&ビルドを止められない…その論理的帰結として衰退せざるを得ないでしょう。

また、東京はじめ都市部の地価や建設単価が上がりすぎ、仕入れしたくとも今の値段では食指が動かないですね。私たち投資家は安く仕入れて高く売り抜ける動物ですので…

 

でも視点を変えれば、いまの日本、特に地方は宝の山のように思います。インバウンド観光やリモートワークの普及により、(定住人口が減っても)交流人口の増加が期待できる場所が日本には多いにもかかわらず、安値で放置されている物件が山のようにあるのです。

私が買わせていただいた金沢町家を含め、地方の価値ある物件を安値で仕入れて、地元の人が必ずしも見えていない「交流人口の増加」に照準をあてて、戦略的に再生・プロデュースしていく。歴史や由緒を感じる宿に泊まれる、友達つくって楽しく過ごせる、ビジネス上のヒントや刺激を得られる、街の景観も良くする…といった「価値」を創り出す運営を通じて、普通に賃貸するよりも大きな収入を実現していく。それが次の時代の不動産投資・経営におけるキーワードになると私は思っています。

 

最後に、私は私募債で応援してくれた仲間への感謝は忘れません。彼らが、それぞれの地元で都市再生&環境創造型のプロジェクトをやるなら、微力ながら精一杯応援させていただきます。私たちの力とお金を賢く使って、郷土を、日本を、少しづつ良くしていきたいですから。

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日本はこれから伸びる国!

こんにちはManachanです。いつもブログご愛読ありがとうございます。

拙文は、日本語で書かれております。1999年8月にホームページを立ち上げて以来、20年間の長きにわたり書き続けてきました。ここまで長続きした理由の一つは、日本の言論空間に、微力ながら一石を投じていきたいと、常に思ってきたからです。

 

ブロガーとして私が常に、何とかしたいと思ってきたのは、こんな言葉。

 

・日本もうダメぽ。

・将来の日本は人口も減り、経済力も落ちて、老人だらけの衰退国家になる。

 

「必ずしも、そうじゃないんだよ」、「君たちがそう考えるのは、日本の秘める可能性が見えてないからじゃないの?」…事あるごとに私は、それを言い続けてきました。

少なくとも、私が日々見ている世界は、上記の将来像とは真逆です。私が理解する日本とはずばり、「ポテンシャルに満ちた、これからの国、伸びしろのある国」

それが実感できる場所に、私は身を置いて日々を生きています。より正確にいうと、日本で誰もやってないことをやり続け、道なき道を切り開いてきた結果、(ある意味)右肩上がりの日本を感じながら暮らせる場所に到達したのです。それは、

 

個人投資家向け国際不動産ビジネス

 

それは、

・ここ10年で急成長してきた、新しいビジネス領域。

・国を超えた不動産取引や関連サービス(移住ビザ手配、資産コンサル等)を行う。

・物件の購入者は、4大国に集中(中国、ロシア、アラブ圏、インド)。「独裁(に近い)政権」、「貧富の差が激しい」、「金持ちが海外に出たがっている」という共通点がある。

・物件の供給業者は、世界5大陸にくまなく分布。上記4大国の富裕層が移住したい「英語圏先進国」や永住ビザを出してくれる「南欧・地中海諸国」の人気が高い。

・このビジネスで使われる言語は、英語が支配的だが、次いで「中国語」の重要度が高い。客の多い「ロシア語」や「アラビア語」の地位も高い。

・アジア太平洋地域では、最も客数の多い「中華圏」にビジネスが集中。販売エージェントも中国人が圧倒的多数。

・東南アジアもシンガポール、マレーシア、タイなどでビジネスが盛ん。いずれも中華系の買い客を背景にしている。

・この世界では日本は後発で、現時点では売り側・買い側とも存在感がない。英語を使える不動産プロフェッショナルが少ないのが主な理由。

 

数年前、国際不動産ビジネスの世界に入った私、「今は日本にとって、ものすごいチャンス」だと感じました。このビジネスに関わる誰もが、「日本は世界第3位の経済大国」で「オリンピックも万博もG7サミットも開催できる先進国」であることを知ってるのに、日本から収益物件を持ってきたり、日本人の買い客を連れてくる人が、まだ誰もいない(居るかもしれないが認知されていない)のです。

 

「だったら、その役目を俺がやればいいんだよね!」

「もう気兼ねなく、俺のセンスで日本を思う存分売り込ませていただきます!」

 

私の場合はLeadingReという、国際不動産の業界団体を舞台にしてますが、2017~18年は、にわか民間外交官になった気持ちで、ほぼ全てのイベントに参加し、講演やパネルディスカッションで露出機会を増やし、会場ではまだ誰も知らない「日本人バイヤーのニーズ」や「日本の不動産投資機会」について、話しまくりました。名刺交換もしまくりましたし、イベントで知り合った業者を訪ねて、ヨーロッパ、北米、アジア、大洋州…どこへでも出かけて行きました。

とにかく、日本というテーマで、生身の情報を発する人間が私ひとりしか居ないんですから、当然、「日本のことならManabuに聞け!」となる。私は英語も中国語もできるからやりとりに不自由もない。

皆さん日本に関して興味が高いですし、イメージも良い。特に今は、「頼みの中国人客が、外貨規制で以前のように爆買いできなくなったから、アジアの他の国で売りたい」ニーズが高まっています。香港、台湾、シンガポールなどの中華系マーケットはすでに相当開拓されてますので、当然、中国と目と鼻の先にあり、個人富裕層も多そうだけどまだ未開拓なマーケット「日本」に大きな期待がかかる…そんな相談案件は当然、私に来るわけです。

 

私がいま、仕掛けようとしているのは、

「中国プラスワン」で「日本」を選んでいただく戦略。

 

中国の主要都市には、世界中の不動産業者から生きた情報が集まります。販売エージェントも星の数ほど居て、毎月のように国際不動産イベント・セミナーが行われます。

例えば英国の収益物件を中国で売る場合、デベロッパーや事業会社の人間が、英国から北京なり上海なりに来て販売セミナーやイベントをやります。でも、外貨規制と競争激化のため、数年前ほどは売れなくなってきています。

「だったら、ついでに東京に来てみませんか?北京や上海から3時間で来れますよ」

「御社の物件が日本の投資家にメリットあるのか、その見極めができたら、私の方で日本人の客集めてセミナーやって、通訳もアフタ―フォローもやります!」

「私の会社は直近でドイツ物件を日本人向けに40戸、アメリカ物件を20戸売った実績があります。物件が日本人の嗜好に合うものであれば、中国人より売れる可能性もあります」

 

ここ1年余り、そんな感じでプロモーションし続けた甲斐あって、今年後半(9~10月)には、「私が提案した東京での不動産フェア」に「香港、北京、シンガポールの三都市が相乗りする」という、前代未聞の事態にまでなっています。新たな歴史がつくられています。

 

つまり、英国や米国、オーストラリア等から「東京に物件売りにくる」出張ついでに、「北京か香港でも売る」という動きができるようになったのです。これまでになかった東アジアの国際コラボモデル。イベントコストも削減できますし、中国人とは違う日本人のニーズにあわせた商品開発もやっていけるようになるのです。

加えて、日本はアジアに数少ない先進国のひとつですので、香港や北京、シンガポールで「欧米の他に日本の物件も紹介して欲しい」ニーズもあります。私はいま、日本らしさを全面に出した和モダンの高級レジデンスや、ゲストハウス運営ができる投資物件を推していますが、そこから、外国マーケットに向けた不動産商品開発という新産業分野が生まれてくるのです。

 

国際不動産ビジネスの領域において、日本のプレゼンスはこれから高まると思います。伸びしろは明らかに大きい。

今は「中国に追いつけ、追い越せ」でいいじゃないですか。かつて日本が強かった産業分野みたいに「いつか中国に追い抜かれるのではないか?」と戦々恐々とする必要のない新分野。そう、挑戦者でいいんです。追われるよりも追う方が明らかに前向きで気分良いですし。

 

日本は成熟経済と呼ばれますが、伸びるポテンシャルが十分あるのに誰も手をつけず、放置されている産業分野って、山ほどありますよ。私は海外で長年暮らした分、それに気がつきやすいポジションにいます。

そういう分野をみつけて、自分を適切にポジショニングすることで、日本の意外な可能性が見えてくるのです。

 

私は日本が衰退していくという俗説を信じない。

この国は、まだまだいける。チャレンジする価値は十分ある。

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