アメリカ大統領選ネタになります。1月20日、バイデンの大統領就任式が予定されていますが、それまでに何が起こるか全く予測ができません。トラさん側の情報が非常に入手しにくい状況が続いてまして、表向きはトラさんはファイティングポーズをやめて、平和を呼びかけつつ、今回はバイデンに政権譲るような言動をしているのですが、その状況をどう解釈していいのか、トランプ系Youtuber界隈でも意見・解釈が割れています。
バイデン政権を認めない民兵の蜂起みたいなキナ臭い話も聞こえて来ます。ワシントンでは大統領就任式が20日に執り行われる予定で動いているようですが、警察に州兵まで動員して、おおよそ民主主義国家とは思えない重装備の厳戒態勢のもとで行われるのでしょう。アメリカじゃなくて中近東とかベネズエラの話みたいに聞こえますね。
今回は20日にバイデンが大統領就任する前提でお話ししますが、すでにアメリカ社会が完全に分断した状態で国をまとめるのは彼には無理でしょうね。いや、誰が大統領やってもトランプ派支持者数千万名を納得させるのは不可能でしょう。もちろん、私の考えに基づく一方的な言い分であることは理解しますが、ここ2か月間で、民主党は彼らに対して、すでに取り返しのつかないことをやってしまいました。
1)トランプ側から選挙不正に対する疑念が山ほど出されても、全く向き合わず、最後まで否定に終始した。
2)ワシントンの乱入事件ではアンティファやBLMのメンバーも逮捕されてるのに、トランプ支持者にテロリストの烙印を押して、マスコミを使って全米に広めた。
3)トランプやコアな支持者を、大手テックを使ってネット空間から追放した。
4)ペロシ下院議長とシューマー上院院内総務が組んで、どう考えても無理筋なトランプの弾劾に走った。
たとえトランプが大統領職を退いても、トランプ支持者数千万人は消えません。民主党を絶対に許さない、認めない人間が数千万人も居るなかで、バイデン政権が発足しても、民主党が議会を支配しても、草の値トランプ派から連続的に攻撃をしかけられるのは容易に想像できます。アメリカ社会はすでに分断されていて、誰がトップをとっても分断状況のなかでの政権運営になります。この難しさは、たとえトランプが奇跡を起こして彼が再選しても同じことです。私には、
「GAFA国 vs トランプ国 の一国二制度状態」 に見えます。
「グローバル大企業エリート国 vs ローカル一般ピープル国」の対立と言い換えても良いでしょう。
GAFAとはいうまでもなく、Google、Amazon、Facebook、Appleのことです。ここにマイクロソフトを足してGAFAMと呼んでも良いでしょう。彼らと、ニューヨークのウォール街、ワシントンの高級官僚が仕切り、民主党が政治をとりまとめる国を便宜的にGAFA国と呼びます。中国共産党やカトリック教会とも結託している面もあります。対するトランプ国は、GAFA国に統治されるのを嫌がる、独立自営主中心のアメリカ人一般ピープルによる抵抗運動という側面を持ちます。
なぜ一国二制度なのかというと、政治とか選挙に関して、お互いの認識が真反対だからです。GAFA国の指導者は多分、本音では民主主義選挙制度を無くしたいと思っています。形のうえで選挙をやってもテクノロジーを使って結果をひっくり返すことに躊躇しません。その心は、「一般ピープルより俺らの方が賢くて正しい」という思い込みがあります。逆にトランプ国は、アメリカ憲法に象徴される保守的価値観を大事にしますので、どぶ板選挙とか集会イベント、合法的な選挙を重視するスタンスです。
これは、アジアに例えれば、2019年まで続いた、中国大陸と香港の一国二制度に似ています。統治手法的にはGAFA国が中国共産党に似ていて、トランプ国が国安法施行前の香港に似ているといえます。これは「エリート 対 非エリート」の階層対立でもあり、「グローバリスト vs 保守」の思想対立でもあるので対話は非常に難しいです。
アメリカが分断すると、中国の天下になるという人もいますが、そう簡単にはいきません。アメリカほど情報が表に出ないですが、中国も国内に深刻な矛盾を抱え、国を分断するような路線対立が共産党内にあります。習近平・太子党vs江沢民・李克強派・上海閥という構図です。アメリカの対立と構図が似てますね.
で、最後に日本の話になります。昨年8月末に、首相を7年8か月も務めた安倍晋三首相が、健康上の理由で辞意を表明しましたね。その裏の事情は分かりませんが、首相という立場上、我々一般国民が知りえないことを知ってしまった可能性は多いにありますね。あくまで仮説ですが、安倍さんは「アメリカでトランプを大統領に再選させない、支配層の間の取り決め」があることを知ってしまったのかもしれません。
ご存じの通り、安倍さんはナショナリストでトランプと相性が良かったです。でも、そのトランプが続投できない、大統領がバイデン、そしてカマラハリスに代わっていくとなると、トランプ時代のような中国敵視はしてくれない。アメリカが民主党政権になった時によくあるパターンで、中国が重視され、日本が軽視・敵視される可能性も十分ある。そこで、中国にパイプのある「菅(すが)・二階政権」に政権を禅譲して、自分はひとまず首相から身をひいて、アメリカが再びナショナリズム政権になった時に再度登場して、第三次安倍政権というオプションを温存しておこうと思ったのかもしれません。
ただでさえ、コロナ対応があると支持率が15%や20%は下がってしまいます。その上、アメリカが安倍さんのスタイルに合わない政権になってしまうと、政権が倒される可能性もあるので、その前に身をひくという、早めの退却戦をしたのかもしれませんね。いち日本国民としていうと、自民党以外に政権を託せる政党が現実的に見当たらない以上、アメリカにも中国にも、苦手なアメリカ民主党政権にもグローバリストにも対応できる機能を自民党内に持っておくことは必要なのだと思います。私個人としていえば、グローバリストが嫌なので今の政治環境では保守を支持しますね。ナショナリズムをしっかり持たないとグローバリズムに飲み込まれるだけだから‥
あと日本の場合、中国に近いという地政学的リスクはありますが、国内の政治社会が一国二制度的に分断されるリスクがなく、その意味では相対的に平和だと感じています。私のもとには中国香港台湾はもちろん、アメリカからも日本に逃げたいリクエストが来てますが、それは相対的に、日本が安全でリスク低いことの表れなのでしょう。