海外移住

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「インターナショナル教育=英語」への違和感

こんばんは、Manachanです。今日はいつもと趣向を変えて、「言語・教育論」で書きますね。

私は世界中いろんな国で不動産(コンドミニアム)を見る仕事をしてますが、アジアや南欧方面では特に、不動産価値を上げる方便として、「インターナショナルスクール」なるアイテムが使われることが多いです。例えば、

 

・大規模開発で、敷地内にインターナショナルスクールを誘致する

・既存のインターナショナルスクールのそばに建物建てて、教育環境をウリに分譲する

 

世界中どこにあっても、「インターナショナルスクール」での教育に使われる言語は、「英語」というのがほぼお決まりです。たとえ東南アジアにあっても、中国語や日本語で教えるインターナショナルスクールとか聞いたことありません(そういうのは、中華学校とか、日本人学校とか呼ばれるんですよね)。

非英語圏の社会では、海外とやり取りするために英語スキルの需要が高いですから、「我が国における世界への窓口」というイメージで、「英語」が「インターナショナル」になる、それは分かります。

でも、いま私がいるオーストラリアは英語圏ですから、「インターナショナル=英語」という図式はとてもヘンです。だって、公立の小中学校がみんな英語で教えてるじゃないですか?同じ英語で教える学校がなぜ「インターナショナル」なの?という話になっちゃう。

そう考えると、インターナショナルスクールとは、「非英語圏のエリートや中間層の子弟に対して」、「英語を用いた教学を行う営利事業」と定義されるでしょう。それぞれの社会で子供に英語教育を与えれば階層上昇につながるという連想が成り立つことが、このビジネスモデルを支える素地になりますし、よりマクロに言えば、将来にわたって英語の言語覇権を維持する仕組みでもあるのでしょう。

 

ところで、一口にインターナショナルスクールといっても、クオリティは玉石混交。そもそも非英語圏の子供たちが教育対象なんですから、生徒の英語レベルからして様々なはず。

東京には多数のインターナショナルスクールがありますが、両親か片親が英語ネイティブの子弟ばかりが通う学校もあれば、生徒の大多数が日本人か韓国人の家庭育ちという学校もあります。生徒の英語レベルが違えば当然、教学レベルに差が出てきます。同じIB(国際バカロレア)プログラムを採用していても、学校によって全然レベルが違うみたいな話もよく聞きます。

日本には余り英語を使う環境がないので、思い切って海外に出て、子供を現地のインターナショナルスクールに通わせる親御さんもいます。いま人気なのはマレーシアのジョホールバル(JB)とか、フィリピンのセブあたりでしょうが、JBに来てもインターナショナルスクールの教学レベルは様々で、トップの名門校じゃなければ実は内容がショボいとか、その割に学費が値上げに次ぐ値上げで納得できないとか、いろんな話を聞きます。

 

最近はとにかく、ミャンマーでもタイでもインドでも、中国でもカンボジアでもポルトガルでも、どの国で不動産見ても判を押したように、「インターナショナルスクール近所にありまっせ」、「教育熱心な親御さんに人気でっせ」みたいな話ばっかり…英語ニーズ高いの分かるけど、世界中にそんなに学校乱立させて今後どうすんだろと思う。その論理的帰結は、

 

1)インターナショナルスクール間で選別淘汰が進む

2)フツーのインターナショナルスクールがコモディティ化する

3)コモディティ化した学校を出た子供たちが、良い企業になかなか就職できない

4)英語という言語スキル自体も、世界的にコモディティ化する

 

特に4)が大事で、世界中に英語で教える学校が乱立して卒業生を大量に出せば、少なくとも各国の中間層以上の世界では、「英語なんかできて当たり前、それだけでは何の価値にもならない(最低のスタートラインに立てるだけ)」になると思います。

「英語の他、何ができるの?」と問われる世界になるし、言語スキルでいえば、「英語と何語ができるの?」というポートフォリオの話になってくるでしょう。

 

日本は世界でも珍しい位、英語を使わなくても自国言語だけで高等教育がこなせて、最先端のテクノロジーを学べて世界的な企業に就職できる社会です。それ故、この国では英語スキル自体が貴重ですので、我が子を国際社会のスタートラインに立たせるため、早期から英語教育を与えたいと切実に願う親御さんの気持ちは分かります。でも、世界中いろんな場所に住んだ私からみると、「英語なんて所詮コモディティ」、「日本語の方がずっと稀少価値」という感覚が強いです。

だって世界中、英語話せる人はゴマンといますよね。アフリカや中米の奥地に行っても、英語話す人はいるんです。大学出ても月給1万円しかもらえないような最貧国でも、英語を話せる卒業生は多数。一方、日本語話せる人が世界にどれだけいますか?言い換えれば、日本の経済規模や、日本が持つ文化・技術コンテンツの価値に比べて学習者・習得者が相対的に少ないからこその稀少価値でしょう。

それゆえ、「日本語と英語のバイリンガル」は世界的にみて価値が高いわけです。日本人の子供が英語できるから価値が高いんじゃなくて、「日本語と英語、どちらも読み書き、ビジネスレベルのコミュニケーションできるから価値が高い」のです。

それに、日本語をしっかり学習した副産物として、「中国語学習に有利になる」という面もありますね。言語は違っても漢字の意味は80%以上共通ですから、これ非漢字圏の人に比べれば物凄いアドバンテージです。

 

親の両方、または片方が日本語ネイティブなら、「まずは日本語をしっかり身に着けさせるのが先決。英語は後付けで良い」と私は考えます。我が家でも、少なくとも下の子が12歳になるまでは、日本語を確立させるために東京に住み続ける予定です。

子供の日本語能力を確立させるのに、圧倒的に便利かつコスパの良いロケーションは「日本」です。それ以外の国では学習手段の選択肢が少なく、難度が高くなります。一方「英語」なら、英語圏でなくても、どの国にも「インターナショナルスクール」が多数ある上、各国の標準的な教学プログラムにほぼ必ず「英語学習」が組み込まれています。あるいは日本の外資系サラリーマンがやってるように、「仕事の必要に迫られて、必死に英語を習得」など、大人になってからの努力で何とかなる面もあります。英語は、世界中で使われるグローバル言語であるがゆえ、後付けで学習しやすいのがメリットですね。

 

英語は後付けで良いと、世界中の皆が分かってしまえば、「インターナショナルスクール」の商売が成り立ちにくくなるから、英語こそ国際的言語、習得のためには早期教育が良いなどと、世界中で一生懸命宣伝するわけです。

インターナショナルスクールの仕組みに乗るにせよ、乗らないにせよ、そのビジネスのからくりを分かった上で行動した方が良いと思いますね。本質的には、「インターナショナル教育=英語」では全然なくて、「非英語圏の親御さんをスポンサーとする英語を使った早期教育産業」に「インターナショナル」という言葉をつけてるだけですから…

 

私は英語教育を否定・軽視したいわけではありません。日々、世界を相手にビジネスしてますので、英語の大事さはよく分かってます。ただ、世界中で英語教育が行われてコモディティ化しやすい状況なので、日本語を含めた「英語プラスアルファ」戦略で、強い言語ポートフォリオをつくっていきたいと思うのです。

英語なんかちゃっちゃと覚えて、次行こうぜ」、というのが私の本音です。

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「外貨収入&日本でリタイア」という選択肢-後編

前編の続きです。

後編のキーワードは、「プロフィットセンター」(Profit Center=お金を稼ぐ場所、以下PCと略)と「コストセンター」(Cost Center=お金を使う場所、以下CCと略)。

多くの人にとって、お金を稼ぐ場所と使う場所は一致します。例えば東京在住のサラリーマンにとっては「PC=東京、CC=東京」。彼らは東京の給料を稼いで、東京の物価で暮らしています。

不動産投資は、生活する場所の制約を超えて、別の場所で収入を得る手段の一つです。例えば、東京在住の現役サラリーマンが札幌の不動産を買って家賃を得る場合、「PC=東京と札幌、CC=東京」になります。

海外不動産投資は、自分が暮らす通貨圏以外で収入を得る手段になりえます。最近は日本在住のサラリーマンや事業主がアメリカの不動産から賃料収入を得るケースが増えていますが、その場合は「PC=日本と米国、 CC=日本」になります。収入通貨は日本円と米ドル、支出通貨は日本円になります。円生活者が海外不動産投資をすれば、資産や収入源を複数通貨に分散できるうえ、今後、仮に米ドルの為替レートが日本円に対して上がった場合、それを日本円に換金すれば為替利得も得られるので人気が高まっています。

さらに、不動産の賃料収入は、賃貸管理をアウトソースすることで、自分の時間をほぼ使わずに収入(不労所得)を得ることができます。それで十分な収入を得られればサラリーマンを辞めてリタイアできたり、お金を稼ぐ場所と使う場所を完全に分離することもできます。

物価の高い場所で賃料収入を得て、物価の安い場所で暮らせば資金効率が良いといえます。例えば東京都内で賃料収入を得て、地方都市の安い物価で暮らす人もいますし、海外志向派であれば日本の不動産から得られる賃料収入で、生活物価の安いマレーシアやタイで暮らす人もいます。その場合、「PC=日本、CC=東南アジア」になり、ようやく、前編でお話しした内容と結びつきます。少しおさらいしてみましょう。

1)CC=東南アジアと一言でいっても、実際にかかる生活費は人によって様々。衛生、安全、文化面の要求水準が高い人の場合、日本国内と大差ない生活費がかかるケースもある。

2)日本並みの生活費がかかる人ほど、日本経済のデフレや円安、現地物価インフレのダブルパンチで生活水準が下がるリスクに晒される。生活水準を落とさないためには、資産運用の効率を高めたり、収入通貨を多様化するなど、資本主義リテラシーが求められる。

その問題意識を踏まえた上で、私がどうしているかというと、現時点では、

PC=日本、豪州、米国、ドイツなど
CC=日本(東京)

という選択をしており、このライフスタイルはコスパ良いと感じています。なぜなら、

1)日本より所得物価水準が高くてインフレのある国をPCに組み込んでいる。

豪州、米国、ドイツは、現時点では日本より所得水準が高く、家賃収入も日本と比べれば高いケースが多いうえ、マイルドにインフレしており家賃も徐々に上昇中。

2)物価が上がりにくく、生活環境の良い日本をCCとして選んでいる。

日本はここ20年以上、物価水準が上がっていないし、今後当面も上がる可能性が少ない。分かりやすくいうと、今の3万円は5年前の3万円と同程度の価値があり、5年後の3万円もおそらく同じくらいの価値がありそう。これは、「CCとして考えれば他の国で得がたい高パフォーマンス」といえます。

世界中を見渡すと、生活物価は普通、年に数%は上がるものです。現状で生活費が安いといわれるタイやマレーシアだって普通にインフレしてます。5年前、40バーツで食えたメシが、今だと50〜60バーツするはずです。現地物価があがれば現金の使いでは年々下がります。先進国のアメリカやオーストラリアだって、同じメシが5年前と同じ値段ということはまずありません。久々に行くと「たけー!」と驚くこともしばしば。

しかし、日本にはその現象がありません。東陽町駅前「魚家」の海鮮丼ランチは799円で超うまいですが、値段は5年前から変わっていません。木場駅に向かってしばらく歩くと「やまや」の明太子食い放題日替わりランチがありますが、ここもすげー旨い評判店なのに5年前から900円で値段変わりません。

物価の上がらない日本を、CCとして選ぶことは、経済合理に叶っています。PCとして選ぶと割に合いませんが、CCとしては素晴らしい。物価が20年も上がらず、20年前と同じ値段で同じように旨くてクオリティの高いメシが食えて、20年前と同じ位の家賃に住める国なんて他にたぶん無いでしょう?

私や家族が、日本に住む意味は、経済合理だけではありません。

-日本には、何でもある。例えば、オーストラリアより収入や物価が低いにもかからわらず、同国には来ない世界中のトップアーティスト、ファッションやスポーツのイベントが日本にはどんどん来る。オーストラリアにないディズニーランドとユニバーサルスタジオが日本には両方揃っている。

-日本では、世界最高水準の治安と、健康で長生きが当たり前に得られる。一人あたりの所得水準は世界で20何位なのに、平均寿命は世界一、健康寿命はダントツNo.1、殺人や交通事故で命を落とすリスクも世界一低い部類に入る。

-東京は、仕事と教育、生活のバランスが良い。大都市としての機能が揃い、就業や起業の機会、教育機会が十分あって、その割に水も空気もきれいで生活環境も良い。「上海北京の賑やかさと欧米先進国の生活環境が両方ある」アジアでは稀有な都市。

等々…他にもたくさんあります。日本は良いところたくさんありすぎて、それを箇条書きしたら一生かかってもたぶん無理でしょう。

あというと、日本は捉え方によっては、PCとしての魅力もまだ持っています。例えばの話、日本は英語や中国語をビジネスレベルでできる人が少ないので、それらの言語を操って仕事できれば就職に困らないし、ライバル少ないので毎年収入を上げることも十分可能。

例えば、私は日本で育ち、英語圏で5年、中国語圏で3年暮らして、英語中国語ビジネスレベルになってから日本に帰国しましたが、それ以後、就職で困ったことは一度もないし、給料上がらなかった年もありません。今後、東京を離れて、例えば北海道や沖縄に暮らすことになっても、この言語スキルがあればどこでも食っていけると思います。私にとって、日本で暮らす閉塞感なんて正直ゼロです。

いまの日本、他の皆と同じようなことしてたら先行き見通せなくて辛いかもしれないけど、皆と違うスキルセットを持っていたり、皆と違う切り口でビジネスをできる人には日本は優しい国、特に東京はチャンスに溢れた都市だと思います。

そういう面もあるので、私にとって東京は今後も、CCのみならずPCとしてもメインの存在であり続けるでしょう。とはいえ日本にはインフレがないので、PCとしてアメリカ等、他の先進国を組み込めれば磐石だと考えます。

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「外貨収入&日本でリタイア」という選択肢-前編

こんばんはManachanです。いつもご愛読ありがとうございます。今回は「海外移住・リタイア」のテーマで一つ書いてみますね。

最近、「日本の円安・デフレで海外移住がつらくなった」という趣旨の記事を、立て続けに読みました。

海外に移住すればアーリーリタイアしやすい時代は終わった

身ぐるみ剥がれた日本人は「海外リタイア生活」の最期に何を見たのか?

非常に興味深い。「日本人の海外リタイア移住」がうまくいかず、行き詰まる様子がよく描かれていますね。以下抜粋、引用。

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「物価の安い国にでも移住して海外でアーリーリタイア生活を楽しもうと人生設計をしている人も居るが、残念なことに10年前と現在では全く状況が異なっている」

「人気のオーストラリアは世界の中でも屈指の物価の高さ、生活費は東京以上に高騰、この選択肢は既に潰れてしまった」

「そこで多くの日本人がアーリーリタイアしやすい国々として思い浮かべるのはタイやマレーシア、フィリピン…こういった国の物価が今現在本当に安いのかと言うと、そうでもない」

「新興国は安定的にインフレが続いているので、毎年物価が上がっていく。 さらに言うと、為替が円安になったことで円換算をした場合に割高感を感じる」

「バンコクで標準的な日本人あるいはタイ人以外の外国人としての暮らしをするなら、一人暮らしでも月に15万円〜20万円弱ぐらいは必要になる。ある程度節約しても10万円以上必要。 それ以下になると治安の面で不安を覚えたり、日本人の感覚すると、貧乏暮らしをしなくてはいけなくなる」

「現地の人たちと同じ生活ができるのは、文化的な面や衛生面から考えても恐らく日本人の1%か2%ぐらい」

「アーリーリタイア組に共通するのは貯金を取り崩して生きることに対する底なしの不安感や焦燥感である」

「異国の地で少し働くと言っても現地の言葉もしゃべれず、文字も読めないのでは大した仕事があるわけではない。アーリーリタイア組は人脈もないので尚さらだ」

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私は思った、こんなアーリーリタイア、行き詰まるのは当たり前だろうと。資本主義社会の理解(リテラシー)が足りないのと、移住目的に鑑みた合理的な行動にフォーカスできていないこと、失敗の理由はこの二つに集約されます。

もし、日本でつくった貯金や年金収入を使って、物価の安い東南アジアで末長く暮らすのが目的であるなら、現地の生活費で暮らす術を身につければ良いのに…

たとえばバンコクで暮らすなら、タイ文字読めるようになって、道端の借家広告を見て家主に電話して、タイ人OLや学生と一緒に、月5000バーツ位の安アパート借りて住んで、屋台か安食堂で30バーツ位の飯を食っていれば実現は十分可能。田舎まで行かずとも、地下鉄スティサン駅とか、BTSタラートプルー駅とか、ラムカムヘン大学近くとか、結構便利な場所で5000バーツ位のアパートたくさんあるはずです。

そんな生活してれば月10万円なんてかからない、5万円で十分暮らせるはずです。タイ人一般ピープル、皆それでやりくりしてるんですから…私、バンコクで一人なら月5万円(15000バーツ)以下で暮らす自信ありますよ。タイ文字読めるし世間話できるし、タイめし旨いから毎日食ってもいいし、日本人と会わなくてもいいし(ところでこれって、まじでタイ在住日本人の1〜2%しかできない芸当なんですかねえ?)

何が言いたいのか?タイのように生活物価の安い国でリタイアする場合、毎年インフレ傾向とはいえ「ローカルにどっぷり浸かって暮らす根性があれば、日本との物価差はまだあるから、とりあえず長年暮らせるよね」…それもひとつの行き方だと思います。

もし、「そんな生活じゃ嫌だ、セキュリティのしっかりした快適なコンドミニアムに住みたい、タイ語できないからスクンビット界隈で日本人とつるんで、日本食レストランに時々行きたい」と考えるなら、上の文章の通り、一人暮らしでも月15万円はかかるでしょうね。

そうなった途端、必須スキルとして「資本主義リテラシー」が必要になるのです。なぜでしょう?

タイのバンコクにおいて、月15万円(約5万バーツ)の生活費を使える人は、総人口の1割もいないでしょう。5万バーツ以上の月給を取れるタイ人の多くは、高学歴で、英語はじめ外国語に通じ、経理財務IT法律など、専門分野を持つホワイトカラーであるはず。資本主義リテラシーも相当高い人たちでしょう。

そんな彼らが月5万バーツ以上の給料をとって、約5万バーツを生活に費やす時、その高い資本主義リテラシーを使って資産形成したり、消費生活をより洗練させているはず。アーリーリタイアした日本人も、額面上では彼らと同レベルの消費生活をしています。でも、彼らはタイにおいて、たぶん何の付加価値も生み出していません。

そうやって過ごして、1年後、2年後…どうなるのか?ほんの数年前、5万バーツで買えたものは6万バーツになり、当時5万バーツの月給を得ていたタイ人の月収は7万バーツになり、不動産でも買ってさらに資産を増やす。一方でアーリーリタイアした日本人は5万バーツの生活費が実質どんどん目減りしていくのを、指をくわえてみてるしかない・・彼我の差は広がるばかり。高いリテラシーを発揮した者が得をする、それが資本主義の掟。

日本円の為替レートがタイバーツに対して上がり続けるのなら良いですが、残念ながらそうではありません。海外在住の日本人に聞くと、経験上ほぼ全員が、日本円のレートは長期的に下がると予想しているようです。そう考えるなら、なぜ、日本円の収入貯蓄を頼りに海外で生活するの?かじるスネがどんどん細くなるだけじゃん?生活水準がどんどん下がるのが目に見えているじゃん?

それが分かってて、何の行動も起こさないのなら、私に言わせれば、資本主義リテラシーが低いと断じざるを得ません。タイに住み続けて、かつローカルエリート相当の生活水準を維持したいのならせめて、タイバーツで収入を得る道を探すとか、もし資産があるなら、思い切ってアメリカに投資して米ドルで定期収入を得るなど、複数通貨で収入を得られるような行動を起こす…せめてその位のリテラシーを発揮しないと暮らしの先行きは暗いでしょう。

一方で私は、逆張り(?)。国内外の複数通貨で収入を得ながら、東京で暮らしています。日本経済のデフレが続き物価が上がらないなか、このポジショニングは、かなり美味しいと感じます。

東京の生活物価は、タイやマレーシアと比べると高いですが、多くの欧米先進国よりは安く感じます。何より、東京で得られるモノのクオリティと、サービスのクオリティが素晴らしい。諸外国都市と比べて治安は極めて良く、小ぎれいに整備された快適な生活環境、超便利な消費生活、公共交通の充実度は世界有数でクルマ要らず、メシは最高に美味しく、医療サービスも充実、世界のどの国よりも健康に長生きできる国でもあります。生活環境、教育機会、ビジネス機会のバランスも良くとれています。

私の妻はオーストラリア育ちですが、住みやすい東京(東陽町)に永住したい、骨をうずめたいと言っています。私は先月から、「夫婦の終の棲家」を探し始めています。

日本円以外の収入がある前提で、「日本でのアーリーリタイア」がなぜ良いと思うのか?「資本主義リテラシー」と関連させて、後編で書いてみます。

後編につづく…

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日本に移民する具体的方法

おはようございます、Manachanです。

長年ブログやってると分かるのですが、世の中、「炎上しやすいコンテンツ」って結構ありますよね。「移民」とか「国籍」は、その典型例のひとつ。

 

特に「日本への移民受け入れ」みたいなトピックになると、冷静な議論ができにくい。絶対反対!みたいな強烈な拒絶反応が出て、「外国人が来ると犯罪が増える」みたいな懸念が必ずついて回るが、客観的データに基づく懸念というよりは、「外国人と一緒に暮らすのは嫌だ」という情念が先で、その結論ありきで都合の良いデータを引っ張ってくるケースがほとんど。

移民絶対反対の人が必ず持ち出すのは、今も昔も、ヨーロッパの事例。「ドイツやフランスで、移民による犯罪・テロが頻発している」みたいな…マクロでみて、欧州各国が移民で苦労しているのは事実と思いますが、よく調べれば、うまくいってる部分と、そうでない部分があるはず。実際に何が問題で、彼らから学べる教訓は何か?彼らの経験を日本にうまく導入できるか?みたいな議論が、日本でまともなレベルで成立しているのを私は見たことがない。

 

厳しい人口減と経済縮小に直面するいまの日本ですが、「このまま、静かに衰退すれば良いんだ」と本気で思っている人も少ない。であれば「移民受け入れ」は、少なくとも「出生数の向上」、「女性・高齢者の労働参加」、「ロボットやAIの全面活用」と並んで、少なくとも一つの政策オプションとして議論されて良いと思うし、世界では英米圏諸国、大陸欧州、中南米をはじめ、実践事例も豊富にあるので議論のネタには事欠かないはずですが、

日本でそれを、政治的言論として言った途端、右からも左からも非難の集中砲火を浴びます。敵失で政権盤石にみえる自民党・安倍政権でさえ「移民政策」を表明できないのが、2016年時点の日本の実情です。

 

そもそも、「日本は移民を受け入れるか否か?」という設問自体が、神学論争ですよね。少なくともデータや実態、リアリティに基づく議論ではない。安保法案をめぐる攻防で野党が仕掛けた「日本を戦争できる国にするのか?」みたいな議論と同レベル。原発安全神話とも大差ない。

なぜ、無神論チックな日本で神学論争が流行るのか?私思うに、「世間が移民の議論を許さない」からでしょうね。言い換えれば、「建前レベルで議論が許されない」。

日本に限らず、どの社会でも、本音と建前があります。西洋の社会は、本音と建前を一致させようとする努力を、少なくともある程度は行っているように見えますが、日本を含め、アジアの多くの社会では、そういう努力が希薄で、本音と建前が別次元で共存しがち。

 

私は、移民をめぐる「神学論争」には興味ありません。なぜなら、

1)実践的不動産投資家として、「数字」と「リアリティ」を信じるから。

2)自身が、海外の国でマイノリティとして長年暮らし、移民側の気持ちがよくわかるから。

3)東京の江東区東陽町という、身近に海外出身者が少なからずいる環境で暮らしているから。

 

特に2)と3)の経験をしてしまうと、神学論争がまじで馬鹿馬鹿しく感じられるので、これからは「本音」レベルのトークをしたいと思います。「移民」を「日本国内に実質的な住居やビジネスを持ち、将来も日本に住み続ける意思のある海外出身者」と定義すると、

・日本社会に、「移民」は相当数存在し(推定数200万人以上)、増加傾向にあります。

・「移民」は、大都市や工業都市に比較的集中しており、東京都区部ではおそらく人口の3~4%を占めます。私の住む江東区では5%前後。新宿区や豊島区ではもっと多いはず。

・日本国には、「帰化」「永住権付与」というシステムがあり、かつ、20数項目の在留資格を通じて、これまでも「移民」を受け入れてきましたし、これから更に加速するでしょう。

・日本国に移住したいニーズは、近隣のアジア諸国を中心に存在します。中長期的に主な移民供給先となるのは、中国、フィリピン、インドネシアの3か国でしょう。

・「移民」に対する包括的な政策・法律体系は日本にはまだ存在しませんが、地方自治体や教育機関レベルで、彼らに「日本語を教えて」、「日本社会に統合する」試みは相当程度行われています。江東区でも、東・東南アジア出身児童を対象にした、JSL(Japanese as Second Language)教育が身近で行われています。

 

日本が建前上「移民国家」を名乗ることは、公式にはまだ許されませんが、実質上は「移民が社会の一定数を占める国」といって良いでしょう。私たちはそのリアリティを認識した上で議論した方が、少なくとも神学論争に終始するより、数万倍有益だと思います。

では、「建前は移民ダメ、実質的に移民OKな国」である日本に移住を希望する場合、具体的にどうすればいいのか?私思うに、一番確実なのは、「経営管理ビザ」を通じて永住権ないし日本国籍を取る方法だと思います。これは、ニュージーランドなどで多用されている「創業ビザ」(Entrepreneur Visa)と似ていて、

 

1)外国人が日本で会社・事務所を設立して、500万円以上の資本金で事業をスタートする。

2)書類上問題なければ、1年間有効な経営管理ビザが下りるので、その間に来日(日本に定住)して、事業活動を行って収益を上げる。事業の種類は合法的であれば基本何でも良い。

3)事業活動が順調で、納税の義務を果たし、自身が日本で生活するために必要な額の給料(目安は月額25万円以上)を得られれば、経営管理ビザは1~5年間、更新できる。

4)経営管理ビザを通じて、通算5年間以上日本に合法的に滞在すれば、「帰化」(=日本国籍取得)の申請が可能。

5)合法的な滞在期間が10年を超えれば、「日本の永住権」申請が可能。

 

ここで一番チャレンジングなのが、「数年間にわたり、日本で事業を通じて月額25万以上の収入を上げ続ける」ことでしょう。私も会社経営をしていて、売上をコンスタントに上げるのは難しいと感じていますが、言葉の不自由な外国人であれば尚更でしょう。

でも、「事業内容はなんでも良い」のがポイント。だから、不動産賃貸収入でも良いのです。たとえば、いま1億円以上の現金がある人なら、日本でネット利回り5%で安定稼働する1億円の物件を買うことはすぐできます。それを自分が設立した会社で保有すれば、賃料収入は会社の売り上げになり、年商は500万円。そこから事務所経費とか税理士の申告費用とか、もろもろを差し引いて、自分に年間300万円(月間25万円)以上の給料を出すのは簡単ですよね?

1億円の物件が買えなければ、たとえば5000万円で、ネット利回り6%とかの物件を買えばいいのです。空室や補修とかで、賃貸収入売上が月間25万円に少し足りなくなったとしても、他に自分の本業(貿易とか、店舗経営とか…)でその分を稼げばよい。少なくとも、ゼロから売上を立てるよりは、賃貸収入と併用した方が断然、難易度が低くなります。

日本国としても、合法的な事業活動をして、法人税や所得税を納め続けている外国人に対して、ビザ発給・更新を断ることは通常ありません。特に今の税務署は、喉から手が出る位、税収が欲しいですから、売上がちゃんと上がる法人を経営し続けることが、外国人が今の日本で、最も安全かつ確実に、移民する方法になります。そこで収益不動産を併用しない手はない。

 

この内容を、私は先週、中国・北京での不動産展セミナーで話してきました。題して、「不動産を使って日本に移住する具体的方法」。私が講演した後、質問者がぞろぞろついてくる状況で、非常に大きな反響でした。

beijingseminar

 

また今日、経営管理ビザ取得済の永住希望者が香港から来日しますので、横浜市内で物件案内を行う予定です。来週には、もっと早期にビザ取った方を訪問するために群馬県まで行きます。

日々、こういう経験をしているので、「移民を受け入れるか否か?」よりも、「移民ニーズをどうつかんで、不動産と組み合わせてビジネスにしていくか?」の方に興味があります。

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海外で日本人街ができない理由


こんばんは、Manachanです。4週間にわたるオーストラリア滞在を終え、日本に帰るところです。

 

毎夏、私が滞在する妻の実家は、今年、オーストラリア移住40周年を迎えました。1976年に移住、翌年にはケアンズに来ましたが、当時は見渡す限り白人ばかりの世界。アジア系といえば香港出身者がわずかに居るだけでした。

妻の家族は台湾出身で、家族内言語は北京語でしたが、ケアンズに定着した後は英語はもちろん、香港グループと付き合うために広東語を覚えました。その後、1980年代後半になると日本人が大勢やって来て、彼らがケアンズのアジア系住民の多くを占めるようになりました。

大都市と違ってケアンズではチャイナタウンが形成されず、中国語の学校も皆無。一家は早々に中国語教育を諦め、妻を含めて子供たちは英語で育ちました。両親は地元の白人相手に中華料理レストランを開き、生計を立ててきました…

 

時代は下って、1995年。ケアンズで育った妻は大学卒業後、大都会シドニーで就職。それを追うように、私は2000年に当地に移住しました。

田舎町ケアンズで、マイノリティとしてたくましく生きてきた妻一家の生き様をよく知っている私は、シドニーに移住した翌日には就職活動をはじめました。

 

  • 我々は、この国では少数派なのだ。白人でもないし英語ネイティヴでもない、単なる移民。社会的弱者なのだ。
  • 最初からハンディがあるのだから、地元の連中(白人オージー)以上に努力しないとまともな生活できない。
  • 私の持つ武器として、日本でとった修士学位と、米系大手企業でITエンジニアとして3年のキャリアがあり、日本語と中国語ができる…その知的資本を活かして、シドニーで英語環境での職務経験を積み、数年後にオージーと互角以上の競争力を持つことを目指す。

 

上記を座右の銘として行動した私は、3ヶ月後に大手米系のIT企業に就職。そこで5年頑張って働きマイホームも投資物件も取得、妻も働いていたおかげで、この国における「アッパーミドルクラス」の暮らしを勝ち取りました。

 

シドニーにはかなり大きな日本人コミュニティがあります(世界の都市で第6位の規模らしい)が、当時の私は限定的なお付き合いしかしていませんでした。日本人の居住地域から遠く離れた西の方にマイホームを構えたことが大きいですが、

当時、シドニーでみた日本人、素晴らしい方もいましたが、「甘ちゃん」も多かった。英語力が不十分で良い仕事に就けない。専門能力やキャリアもあやふや、日系企業の不安定な職を渡り歩く人が多かった。でも当時からシドニーの日系企業は中国や韓国に押され、かじるスネは細くなる一方。

 

私からみて、彼らのマインドセットに問題が多いと感じました。英語にチャレンジしない、すぐ日本語に逃げる、自分が移民とか社会的弱者だという認識がない。

要は最初から、気持ちで負けてるんですね。たとえ英語苦手でも他のアジア系移民は頑張って、英語系の企業で働いたりちゃんと資産形成もしてるのに比べると、太刀打ちできるわけがない。

シドニーの日本人社会を発展させるためには、オーストラリア社会の第一線で活躍する日本人を大量に輩出しなければならないと、当時の私は考えてましたし、今でもそうです。

 

そんななかで、こんなブログを読みました。私からみて、「日本人らしい、負ける移住メンタリティ」の代表例だと思うので、紹介します。

 

海外に本格的な日本人街の建設を

 

要約すると、

  • 日本人が、震災放射能リスクのある母国だけでなく、海外で生活するという選択肢をつくりたい。
  • しかし、多くの日本人にとって外国語の習得は困難で、移住した日本人同士コミュニティも乏しいため、成功確率が極めて低い。
  • それを解決する方法として、海外における日本人街の建設が必要。これがあれば、就労や医療などで言葉の問題が一気に解消する。
  • 海外でチャイナタウンはじめ強いコミュニティをつくっている中国人に学ぶべきだ。

 

うーむ、書いてる人の気持ちは良く分かるんだけど、移住経験者としていえば、あまり感心する内容ではないですなあ。

たぶん、海外の社会でマイノリティとして生活したことない方が書いてるのでしょう。日本社会だけの生活経験と、海外に関する断片的な知識だけで世界観を構成すると、こんな風になる、という意味で良い教材だと思います。

 

「ひとさまの国に来て、日本語だけ使って暮らしたい」

でも

「外国で下層労働者になるのは嫌だ。日本と大差ない生活水準で暮らしたい。そのために日本人街をつくりたい。」

 

受け入れ国側からみれば、かなり身勝手な理屈ですよね。

日本と同様、受け入れ国には、それぞれ言語、文化伝統、社会のルールがある。それを尊重する態度や、社会にどう貢献するかという視点がない。本国の嫌なことから逃れたいから来る、 で、移住しても自分たちの言葉と流儀で暮らしたいと…

 

英語含めて、必死に、現地に馴染もうと努力して、ちゃんと職について、現地人と共に汗を流して、地域コミュニティにも貢献して、そこまでやって、後に続く日本の移民のために、セーフティネットとして日本人街をつくりたいと言うならわかるけど。

移住する前から、英語難しいから日本人街欲しいなんて、甘ったれたこと言ってるようでは、よしんば移住できても3年も経たずに日本に逃げ帰るのが関の山。

日本の社会で通用せず、海外に来てもダメで、結局日本に逃げ帰るしかない…私シドニーでそんな日本人をたくさん見てきました。

 

それに、誤解しないで欲しいです。世界中各地にあるチャイナタウンは大きいけれど、「中国語だけで暮らせる別世界」じゃないです。移住したての中国人には、そのように感じる面もあるかもしれませんが、

英語圏に移住した中国人は2世代目くらいから、英語の高等教育を受けて、専門的職業に就いてる者も多いし、地方政府の代議士も輩出して、お金もたっぷり拠出して中華街の門とかをつくっている。

中国人で現地社会で成功し、貢献した者がたくさんいる、そういうインフラがあるからこその中華街なのです。

chinatown

 

中国人も日本人同様、英語の学習は大変ですけど、英語大変だから中国語だけで暮らしたいと言う人、どの位いるのかな?ま、中にはいるんでしょうし、それやっても社会的には下層から抜け出せませんが、

でも、本気で永住する気で来てる中国人はマインドセット違いますよ。池袋北口とか横浜の中華街歩いても、商売する人は皆、日本語達者でしょう?

 

真面目な話、海外で日本語の通じる日本人街を新たにつくりたければ、英語圏は避けた方が良いと思いますよ。言語の力関係が日本語より強い英語の社会で、日本語だけのコミュニティは成立しにくいし、存在意義がアピールしにくいですから。

それより、同じアジアの非英語圏、タイとかベトナムみたいな国がいいんじゃないですかね。日本人が移住して、タイ語学ばなくても、タイ人が日本語しゃべってくれる期待がとりあえず成り立ちますから。

実際、日本語だけで暮らせる海外の日本人コミュニティで一番大きくて完成度が高いのは、ハワイを別とすれば、たぶんタイ、バンコクのスクンビット地区だと思います。トンロー、プロンポンの駅を中心とする一帯に、4万人以上の日本人が、老若男女問わず暮らしていて、何十年住んでてもタイ語読めない話せない日本人がゴマンといます。海外で日本語だけで暮らしたい向きには、英語圏なんかよりずっとパラダイスだと思いますよ。

thonglor

 

ところで、一部の例外を除き、なぜ、海の向こうで日本人コミュニティが育ちにくいのか?オーストラリアを前提に考えると、

 

– 退路を絶ってくる他国の移民と違い、日本人の場合は母国に帰る選択肢を残したまま移住する。他のアジア系の多くは出身国籍を捨てて豪州籍取るけど、日本人は日本国籍放棄を覚悟で豪州国籍を取る者がごく少数。
– 生活水準の要求が概して高い。言葉の不自由な移民の指定席「低賃金3K労働」に甘んじる人は、日本人ではほとんどいない。それやる位なら日本に帰る。
– 他の非英語圏出身者と同様、日本人にも言葉の壁があり、移住第一世代だと就職や社会階層の上昇が難しい。他のアジア系と違って3K労働に甘んじながら子孫のために歯を食いしばってオーストラリアに残る日本人は少ない。
– 上記の理由から日系コミュニティは入れ替わりが激しく定着率も低いから、日本人コミュニティはなかなか大きくならないし、まとまりも劣る。

 

これが良いのか、悪いのかは価値判断次第でしょう。私などは、「帰る母国のある日本人は恵まれている」と思いますけどね。オーストラリアと経済レベルの近い欧米先進国出身者も、移住後の行動パターンは日本人と似ていると思います。ドイツやフランスの出身者がオーストラリアでチャイナタウンみたいなものはつくりませんし、移住して生活水準が下がれば本国に帰りますので…

 

ただ、これから日本人の間でもシニア移住とか、両親呼び寄せとか、少しずつ増えてくるのかもしれません。年齢的に新しい言語の習得が難しい人の医療介護サポートなどが必要になってくるなら、当然、現地にしっかりした日本語のコミュニティがあった方が望ましいでしょう。

先ほどの文章でも、「移住先で長年にわたって一定以上の収入を稼ぎ続けられる日本人は稀」と書いてありました。幸い、私はそれができる人材の一人ですから、自分の能力やノウハウを活かして、日系コミュニティの充実に尽力するべきなのかもしれません。

 

ただ、移住前から英語やらない、外国でも日本語だけで通したいみたいなこと言ってる人の面倒を見る気は、正直ありません。

価値観やマインドセットの著しく違う人のメンターになっても結局徒労に終わりますので…

それより私は、移住先の言葉を覚えて、職を勝ちとり、社会に役立つ気のある日本人と共に歩んでいきたいです。

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オーストラリアで専門的職業に就く方法

おはようございます、Manchanです。ケアンズ滞在も残すところ、あと1日。明日には台風一過の東京に帰ります(結構楽しみ~、俺やっぱ東京でバリバリ仕事ライフ好きだわ~)。

 

4週間にわたるオーストラリア滞在中に、ひとつ嬉しいことがありました。メルボルン近くに住む、私のブログファンの方と一緒に、楽しく不動産視察したのですが(私が勢いで「物件買っちゃった」ところも目撃されてますが…)、その彼の言葉が嬉しかった。

Manachanのホームページは、オーストラリア移住して、現地で職業に就いてキャリアアップして頑張っている、日本人のロールモデルの一つとして、愛読していました

 

もうずいぶん昔のことで文章も残っていませんが、私は2000年から05年にかけて、ホームページ「Manachan’s Worldシドニー日記」で情報発信してました。主な内容は、

・「シドニー日記職業編」(職場で感じたこと、オーストラリア人の働き方や楽しみ方等)
・「シドニー不動産特集」(シドニーでの家探し、不動産投資関連)
・「ウェスタンサバーブうまいもの探検隊」(シドニー最深部エスニック地帯でのグルメ特集)
・「ラグビー熱烈応援日記」(地元チームParramatta Eelsを応援するページ。選手・チアガール特集など)
・「オーストラリア勝つ移住」(オーストラリア移住後、専門的職業に就いてまともな年収を得るための考え方と方法論。メールで移住相談も100件以上受けて、Q&A化していました)

今回の日記では、「オーストラリア移住後の就職と、専門職としてのキャリアアップ」にフォーカスを当てて書いてみますね。

 

私は3年前に独立起業しましたが、それ以前はサラリーマン稼業を19年続け、グローバル企業でのITエンジニアとして頑張ってきました。略歴はこんな感じ、

・1994~97年  大学卒業後、東京都内の環境ベンチャーの会社で勤務
・1997~2000年 ITエンジニアに転身、東京都内の米系コンサルティング会社でプログラマとして勤務
・2000~05年 オーストラリア移住、シドニーの米系IT企業で、ソフトウェア・エンジニアとして勤務
・2005~07年 同企業内で、中国・大連の事業所に転職。ソフトウェア開発・保守チームのチームリーダー。
・2007~09年 日本へ帰国、東京都内のインド系IT企業で、プロジェクトマネージャーとして勤務。
・2009~12年 東京でドイツ系印刷大手で、社内IT部長として勤務

 

勤務する国をいろいろ移ってきた関係で、額面の給料は上がったり下がったりですが、キャリア的には「プログラマ→SE→チームリーダー→プロジェクトマネジャー→社内情シス部長」と着実にレベルアップして、最終的な年収は新入社員当時の4.3倍になっていました。

「日本語、英語、中国語ができる、ITプロジェクトマネジャー」という希少価値なポジショニングで自分を売り込んできたので、どの国でも転職に苦労せず、比較的幸せなサラリーマン生活を歩んできました。日本からオーストラリア、オーストラリアから中国、中国から日本と移動はしましたが、「IT専門職のキャリアとしては一貫して伸びてきた」のが特徴だと思います。

 

移住する3年前から、私は、「オーストラリアでまともな給料のもらえる職」に就くために、準備を重ねてきました。「オーストラリアで需要の高いIT技術者のキャリアを積む」、「オーストラリアでも名の通った米系大手の会社で働く」等々…

それでも、移住当初は英語がたどたどしかったし、面接でもボロ出しまくりだったので、結局、就職活動は3か月かかり、11社落とされて、幸い12社目に拾っていただきました。就職して1年目は英語で苦労しましたが、2年目から慣れてきて、3年目からは通常勤務の傍ら若手社員を指導する立場になりました。

 

そのような戦略的準備をして、実績もあげてきた私からみると、当時シドニーにいた「日本人移住者」や「移住産業の人々」の見通しの甘さには、正直驚きました。(もちろん全員ではありませんが…)彼らに共通する点として、

・オーストラリアの暮らしやすさやライフスタイルを賛美し、日本を悪く言う。

・でもその割には、オーストラリアで大した職業に就いていない。

・現地人と混じって働くほどの英語力もない。

・遊んで暮らせるだけの資産があるわけでもない。

 

彼らの仕事は、日本人相手の飲食業とか、日系企業の現地採用とか、日本人相手の進出コンサルとか…当然、オーストラリアの生活も安定せず、日本へ「逆出稼ぎ」に行く者もいました。せっかく一家揃って移住したのに、結局自活できずに、奥さん子供だけオーストラリアに残して旦那だけ日本へ出稼ぎみたいな構図。

「そんなんじゃあ、話にならないだろ?」と、当時の私は思っていました。オーストラリアでは、英語が職業レベルでできないと、専門的な仕事に就けません。近所づきあいも、社会への参画もできません。英語できないと必然的に日本人だけで固まるライフスタイルになり、本国以上に「狭い世間」のなかで暮らさざるを得ません。それが本当に望んだことなんでしょうか?

 

当時の私がホームページで訴えたのは、「夢を煽るよりも、現実を見よう」、「我々オーストラリア移住者に必要なのは、英語力と専門能力(就職力)」、「この国に来た中国人もベトナム人も韓国人も、皆が努力してそれをやってるのだから、日本人にできないわけがない

シドニーで転職活動してた時、日系の就職コンサルの男性に食ってかかったこともあったなあ。「日本人が、現地の企業で就職なんか無理なんだよ」と言われて、「いえ、違うと思います。少なくとも俺は英米系に就職してみせます!」と…ちょうど2か月後に就職が決まりました。

 

当時の私が提唱したのは、具体的には、こういうことです。

・専門職に就いて、シドニーにおける、アッパーミドルになろう。

・アッパーミドルになれば、便利な場所にマイホームも買えるし、資産形成もできる。

・英語での職業能力とキャリアができれば、将来、他の英語圏での就労も可能になる。

 

なお、これはあくまで「移住先の社会でアッパーミドル」を目指す処方箋であり、それ以上の「富裕層」とか「グローバルエリート」を目指すものではありません。

 

所謂「オージーライフ」を楽しむためには、経済的基盤が必要で、

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世界中から集まった人たちに混じって…

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自分の能力をアピールして、人さまの役に立たなければなりません。

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ところで、次のブログ、いま結構影響力あるようですね。、曰く「グローバルエリート」になるには「白人」で「英語ネイティブ」でないと無理だから、アジア系として生きる現実的な線として「理系の専門家」を目指そうと言っています。文体は嫌いですけど、大雑把な内容はそう間違ってないですね。

海外移住・英語の落とし穴

 

なお、私の提唱した「専門職キャリアアップ」方法論の場合、ITエンジニアとしては「社内情シス部長」あたりが最終的なかたちでしょうね。それ以上の地位にいくには、白人エリートがトップに握る企業のなかでの社内政治能力が必要で、私はその能力に長けているわけではないしやりたくもないので、結局、独立起業の道を選びました。

今さら、サラリーマンに戻りたくはないですが、サラリーマンを19年間、やりきった満足感はありますし、貴重な体験をさせてくれたオーストラリアに対しては、感謝の言葉しかないですね。

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