グローバルビジネス

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仕事をラクにするために

こんにちはManachanです。8日間の欧州出張からようやく帰国しました。実際の日数よりもずいぶん長く行ってた気がするなあ。

特にドイツへは、ここ3か月で3回も往復してます。今回は、ドイツに加えてポルトガル、スペインも回りました。私は「アジア太平洋大家の会」を名乗ってますが、欧州はもはや「アジア」でも「太平洋」でもない。そのうち、「アジア大西洋大家の会」に改名したりして。

欧州行きの仕事は(北米もそうだけど)、片道10時間を超える長距離移動の上に、時差もあるからきついんですよね。例えば、スペインのバルセロナあたりで搭乗手続をしていると、日本まで「乗継含めてあと17時間もかかるのか」と思うと気が重くなるし、「俺たち、身体張って仕事してるよな~」とつくづく思う。

欧州ビジネスは幸い、軌道に乗りつつあります。盟友・市川隆久氏と組んで仕掛けた「ドイツ収益不動産の日本向け直売サービス」は久々のヒット企画になり、今後も息の長いお付き合いになりそう。ポルトガルのリスボンでも良い投資案件を仕入れることができ、これからますます忙しくなりそうです。

これは喜ばしいことであり、同時に「悲鳴」の種でもあります。ドイツもポルトガルもスペインも、今のところは私の属人的能力(多言語能力や不動産知識)を使って推進してますが、我が身はたった一つだし、家庭もあるし、日本~欧州間の暴虐的な距離・時差を考えると、いつまでもこんなこと続けてられない。移動だけで身体がキツイ欧州の仕事は、近場の中国・東南アジアの仕事とは全く違う。

欧州ビジネスを伸ばしながら、私がラクになるには、どうしたら良いか?世界中を舞台とする仕事と、円満な家庭生活を両立するにはどうしたら良いか?…いろいろ考えるわけですが、結局は、この一言に尽きると思う。

欧州に、私の代わりになるスキルを確保する

 

具体的にいうと、

・欧州内に在住・在勤で、
・日本投資家相手のツアーアテンド、Q&A対応ができて、
・現地パートナー企業とのやりとりや、法務・税務などの調査ができる

業務の内容・レベルを考えると、まぎれもなくプロフェッショナル・レベルの仕事になります。

・ビジネスレベルの日本語、英語は必須(あと、大陸欧州の言語も一つできた方が良い)
・不動産や投資、関連税務・法務の知識も必須
・日本のビジネスマナーや、顧客サービスのマインドセットも必要

そういう優秀な人材に、いかにして出会えるのか?どうやって採用するのか?日本から遠隔でどうマネージするのか?…簡単ではないですが、人材の問題を解決しないとビジネスは伸びないし、やるなら早く取り組んだ方が良い。おそらく、短期的には、

「現地で日本語の通訳アルバイト + 私or市川さんが出張ベースで対応」というかたちになるでしょうし、

長期的には、

「日本で優秀な人材を正社員として採用し、欧州に常駐させる」
「現地採用の社員と組み合わせて、ビジネスオペレーションを確立する」

ということになるんでしょうね。あと何年かかるのかな?いずれにせよ、事業の発展に合わせて、経営者としてやるべきことはやります。

昨晩、妻と「仕事と家庭の両立」について本音で話しました。娘の不登校問題もくすぶるなか、父親として、日本を長く留守にするわけにもいかない。でも、欧州ビジネスは伸ばしたいし、お客様の期待も大きい。だから、

・私が居なくても回るような現地オペレーションの構築をはじめている
・でも時間とお金の制約があるなかで徐々にすすめているので、軌道に乗るまでには多分1年くらい時間がかかる

それを話して、おおむね納得してもらいました。仕事でも家庭生活でもうまくやりたいですもんね。

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あえて商売にしない知恵

こんにちは、Manachanです。今日は連休初日、でも天気悪く、家族とBig Bang Theoryのビデオ見ながら家でゆっくりしてます。

今回は、「非商業主義と海外不動産ビジネス」というテーマで、ひとつ書いてみます。

 

このコラム、なかなか面白かったです。

高校野球はなぜ、日本最大の人気コンテンツになりえたのか?

 

ポイントを書き出してみますね(赤太字は筆者注)

・高校野球はなぜ、長きに渡って日本人の心をつかんできたのだろうか?

・非効率、不合理。そして非商業性が継続の秘密

・高校野球の非商業化は公益財団法人日本高校野球連盟(以下:高野連)によって徹底されており、選手や監督に金が払われないことはもちろん、審判はボランティア、甲子園使用料や放映権は無料、観戦料金は格安(外野席は無料)と、最低限の運営費を除けば金銭はほとんど動いていません

・朝から晩まで灼熱のグラウンドに立つ姿に胸を打たれる。強豪校では4000時間ともいわれる時間をつぎ込んで練習し、一発勝負のトーナメント戦に挑む様子に感動する。徹底して磨き上げられた「高校生らしさ」に心を震わせることに価値を見出しているのです。

・一大コンテンツである高校野球には、観客やテレビ局から料金をとって収益化する道もあるでしょう。しかしそれは成功しないと思います。より高いパフォーマンスを見せるプロ野球がすでに存在しているうえ、商業化により「高校生らしさ」が失われてしまったら、高校野球は重大な「売り物」を失ってしまいますから。

 

私は日本人として生まれ、子供の頃から甲子園の高校野球を愛してきました。灼熱の夏、グラウンドで生命を燃やし尽くす高校球児たちの輝きは、昔も今も変わっていません。高校野球は日本の文化そのものであり、これがなくなること自体、想像したくありません。

全国に極めて多数のファンがいる超有力コンテンツでありながら、あえて収益化の道を選ばず、「非商業化」に徹することで「高校生らしさ」というコンテンツを際立たせ、洗練させてきた、という点も納得です。私もファンの一人として、高校球児が「コカコーラ」や「ソフトバンク」等、スポンサーのロゴが入ったユニフォーム着てプレーするのを見たくありません。

また、運営主体の高野連や参加校の関係者がボランティアであっても、高校野球大会が存続することで、毎年、阪神電鉄や大阪・神戸の旅館業者、バス会社などに巨大な収益をもたらしている面もあります。また、佐賀県や福井県など、知名度の高くない県の代表校が甲子園で活躍したら、たちまち全国的知名度になるという「地域プロモーション効果」も、金銭に換算すればすごい額になるのでしょう。本体の「非商業性」や「文化性」を貫いた結果、その周りに「巨大な経済」が生まれる事例として、高校野球は日本一分かりやすいと思う…

 

高校野球と比べてしまうとおこがましいですが、私の主宰する海外不動産投資コミュニティ「アジア太平洋大家の会」も、「非商業性」を貫いたおかげで、結果的に細く長く存続できた事例の一つかもしれません。

2011年2月に東京で創立、今では福岡、名古屋、大阪の支部も加わり、全国4拠点と約2300名の会員を擁する当会は、高野連と同様、基本、ボランティアで運営している組織です。代表の私も副会長も各地の支部長も、手弁当で参画。基本的な運営費以外の金銭はほぼ動きません(オフ会の飲み食いも自腹…)。

とはいえ私たちの扱うものは、高額な不動産です。取引のたびに大きなお金が動きます。購買力のある2300名の会員をセミナーに動員する能力があるわけですから、会を収益化しようと思えばいくらでもできるチャンスはありました。

 

いま白状しますと、収益化を本気で考えたことが何度かあります。たとえば2013年2月、勤め先を解雇された翌日、私は都内・祐天寺にあった会の事務所(当時は五反田じゃなくて、祐天寺だった…)に行って、「俺これから、どうやって食っていこうかなあ?」と考えた時、オプションの一つにあがったのは、当時すでに約1500名の会員のいたアジア太平洋大家の会。

これだけの会員がいれば、広告収入とれる。それ以上に、業者からコミッション取れる。稼げる不動産ネタでセミナーをガンガンやって成約決めていけば、コミッションで食っていくことはできるかも…という、「メフィストフェレスの囁き」が、私の耳元に去来しました。

私、金儲けが悪いこととは思いませんよ。給与収入を失っても路頭に迷うわけにはいかない。家族4人、食わせていかなきゃならないんですから…ですので考えるべきは、「金儲けの手段」と「その手段をとった際のベネフィットとリスクの考察」。

 

当時の私は、アジア太平洋大家の会を、コミッション主体で収益化していく上での主なリスクは、次だと考えました。

・コミッション目当てで、自分がベストだと思わない海外物件を、会員に紹介しなければならないリスク(=良心の呵責)

・その結果、彼らに損させてしまい、会そのものや、不動産投資ブロガーとしての私の「評判」が落ちてしまうリスク。

・クライアント様(販売業者)に配慮する余り、ブログやメルマガで自分の思ったことを書けなくなるリスク(=フラストレーション)

 

いろいろ考えた結果、「会の収益化は、やりたくない」、「俺の性格に合わない」と思い、やめました。それどころか、翌2014年には「業者からコミッションいただかない」路線を打ち出し、今年9月1日に完全実施(コミッション一切いただきません)。それで、高野連的な「非商業主義」が決定的なものになりました。

(時々、副会長や各支部長には申し訳なく思ったりするんですよ…代表が商売っ気なくてごめんねと)

 

とはいえ、非商業化を選んだからこそ、こんなブログ記事を、誰への気兼ねもなく、ガッツリ書いたりできるわけです。

バンコクの買っていい駅、だめな駅 (2015/7/27

 

不動産投資視点で私が良いと思う「ウドムスック駅」よりも、あまり良いとは思えない「べーリン駅」周辺のコンドミニアムを日本人向けに売る業者の方がずっと多いのが現実です。彼らと金銭授受の関係を結んでしまうと、こんな記事は書けなくなってしまいます。

本音の記事を、自分の好きに書けるところが、非商業化の道を選んで良かったなあと思う点の一つですね。高校球児じゃないけど、非営利のおかげで常に私らしく、投資家らしくいられるわけで、それが幸福感にも結びついています。

 

もっとも、非商業化を金科玉条にする気はありません。会員にちゃんとサービスして、収益化する、社員も雇って仕組み化する…という運営も、できる人がやるなら十分アリだと思います。というか、資本主義社会ではそれが主流ですよね。

実際、いろんな友人から、「上手に収益化すればいいのに、もったいない」、「Manachanって、金儲け下手だよね」と、よく言われます。ハイ、本当におっしゃる通りです。

いつまでも、安宿に泊まって山下清みたいな恰好してなくても、やり方次第で一流リゾートホテルに泊まる身分になれるのに…」とか、時々言われます。ハイ、ご高説ごもっともです。でも私、別に東南アジアの安宿で十分満足なんでねえ。それに山下清画伯は、私の地元、千葉県我孫子駅の弥生軒に住み込みで働いたことのある郷土の偉人で尊敬してますし…

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私が不器用なことは、この際置いておいて…

利潤追求の世の中で、あえて、非商業主義を貫くことで、それが「文化」としての生命を持つならば、私はアジア太平洋大家の会は、今後も非営利のままで良いと思っています。「投資家の文化」って、日本に必要だと思いますから…

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金利なき世界と私たち

おはようございます、Manachanです。

日本もいよいよマイナス金利時代に突入しましたね。一足先にマイナス金利に突入したユーロ圏とともに、「日本もマイナス金利クラブに参加だね~」と揶揄される今日この頃。皆様いかがお過ごしでしょうか?

 

確かに、欧州は国債利回りマイナスが当たり前の世界…

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「公定金利をゼロやマイナスにしないと経済成長できない」経済自体が異常な状態だと思いますが、この状態をチャンスとみなす方もいることでしょう。日本の大都市部の不動産は、ますます融資つきやすくなって盛り上がるでしょうね。

 

下の図でニコニコしてるのはメガ大家さんや地主でしょうか。
(ちゃんと見極めて買わないと後がこわいですけど…)

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欧米日先進国のなかで、すでに欧州と日本がマイナス金利時代・・・今の時代、公定金利がわずかながらプラスなのは、昨年末に利上げやった米国位になってしまいました。

その米国も、欧州通貨や日本円と比べて米ドルが割高になるのは経済的にきついでしょうし、この状態が定着したら、米ドルとペッグしている世界中の通貨が、通貨高に耐えかねて米ドルペッグを続々とやめる…ことにもなりかねません。米ドル利上げが吉と出るのか凶と出るのか、まだまだ不透明。

より大きな視点でいうと、どの先進国でもリーマン後、公定金利は下がってゼロ同然になっています。日本の「失われた20年」を、欧米が追体験しているような、全世界が「バブル後の日本化」しているような様相。

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こんな時代、銀行に現金を預けても、金利なんかろくにつきませんよね。子供に、「銀行に預けたら利子が稼げるよ~」と教えるマネー教育も、遠い昔に消え去ったかのようです。

東南アジアとか中南米とか、中近東あたりの新興国に行けば、まだまだ定期預金の金利3%とか6%とかつくことがありますが、たいていの場合、その金利を帳消しにしてしまうほどのインフレや、通貨下落リスクと隣り合わせで、ようやく実現できる数字。

こんな時代に預金するなら、曲がりなりにも米ドルが流通して、「米ドル定期預金で6%とか7%」とかがつく、カンボジアやモンゴルとかを使うしかないよなあと思う今日この頃…いずれもカントリーリスクは小さくないと思いますが。

 

こんな時代だからこそ、ちゃんとした先進国の通貨で、定期預金で5%とかがつく商品は極めて貴重ですよね。今晩19時~、東京・神田のニュージーランドセミナーで紹介するのは、「不動産担保つき」という知恵を絞ったうえで、「NZドルで5%台」という、通常の定期預金を上回る金利を実現する商品…もし興味あれば是非、話を聞きにきてくださいね。

 

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なんでもシェア、新しい経済

こんばんは。Manachanです。今日は不動産話をちょっと離れて、「ネット革命とシェアリング・エコノミー」の話でいきますね。

 

香港在住の義姉が、最近、サンフランシスコに行った時のお話、

・サンフランシスコ国際空港から市内まで、タクシーで行ったら片道70ドル
・帰り、市内から国際空港まで、Uber(ウーバー)でクルマ呼んで行ったら、片道28ドル

だったそうです。ここまで価格差あるなら、もうUber使うしかないよねと・・

 

Uberとは、インターネットを使った配車サービス。言い換えれば、「21世紀のネット白タク」…サービス提供側からすると、自家用車と運転手と時間さえあれば小銭が稼げてしまうし、利用者の側からしても、スマホ一台あればどこに居てもクルマを呼べてしまうので便利。世界の多くの国で、「既存のタクシー業界のビジネスモデルを脅かす存在」にまで急成長しています。日本でも東京はじめ主要都市ですでに使えるようになっています。

前出の通り、北米などでは、既存のタクシーよりUberの方がずっと安いケースが多い。オーストラリアあたりで不動産視察して、タクシーが呼びにくい場所に行ってもUberでクルマ呼べてしまうので、実際、かなり重宝します。

逆にタクシー業界など、許認可で守られた業界からすればUberは天敵そのもの。利用者の安全を守るために、さまざまな法規制をクリアするための設備投資もしてきて、人件費や保険料を払って運転手も揃えたのに、客をUberにごっそり取られてしまうのですから。彼らに言わせれば、Uberでサービス提供する側は、業者なら当然支払うべきコストを払わず、ある意味「タダ乗り」しているわけです。実際アメリカはじめ多くの国で、タクシー業界からの圧力で、Uberに対する規制が政治課題になっています。

 

これってまさに、「不動産でいうところの、AirBnB民泊と同じ構図」ですよね?

・既存のホテル業界 vs ネット民泊サービス (AirBnBなど)

・既存のタクシー業界 vs ネット配車サービス (Uberなど)

・既存の派遣業界 vs クラウドソーシングサービス (Lancersなど)

・既存の金融業界 vs クラウドファンディング

 

ネット(スマホ)革命の力で、後者がにわかに勃興し、瞬く間に、大きなマーケットシェアをとってしまう。既存の法規制のなかでビジネスモデルを確立した前者の業界にとっては、当然面白くない話。ですが、規制を加えるにも新たな法律が必要だし、その前に政策立案のための現状把握も必要。それやってる間に、ネット・スマホは超スピードで現実を変えてしまう。

また、日本も北米も市場経済ですので、何だかんだいって、消費者が最終決定権を持っています。「安全・快適を考えてタクシーを選ぶ」消費者もいれば、「安くて目的地に着ければそれでいい」と考える消費者もいる。後者が相当数多ければ、役所も「民意」に反する取り締まりはやりにくい(年中、オーナー社長に罵声を浴びせられてる税務調査官みたいになっちゃう・・・)

現実的な解として、UberもAirBnBも結局、「基準を満たしたもの」が法律で認められ、合法化された彼らがホテル、タクシーの正式な挑戦者になっていくのでしょう。

 

Uberでクルマのシェア、AirBnBで民間住宅のシェア、ついでにオフィスもシェア、自転車もシェア、空き時間を使った労働もシェア・・・「なんでもシェアする、新しい経済」が伸びると、どうなるか?誰が得して、誰が損するのか?

・サービス利用者、特にネットリテラシーの高い者にとっては、福音でしょう。選択肢が増え、料金も安くなるわけですから。

・サービス提供者にとっては、「いつでもどこでも、サービスが提供できる」反面、競争者が増え、「万人の万人に対する競争」になりやすいから、かえってキツイかもしれません。たとえば、タクシー業界にとっては、Uberの出現によって、「同じ街で自家用車を持って運転できる人」がすべて新たな競争相手になりうる話です。

 

私にいわせると、「俺が10年以上前、英語圏のITエンジニアとして職場で体験したことが、いよいよ、人々の日常生活にやってきたのか・・・」と感慨深いものがあります。当時、私はオーストラリアで、サラリーマンITエンジニアとして、業務アプリケーションの開発・サポートの仕事をしていました。

英語を駆使して、ITの仕事をする・・・日本語で言うとかっこよく聞こえますよね。でも実際は、英語が使えるITエンジニアというだけでは、労働力(サービス提供者)としての価値は大して高くありません。インド、フィリピン、中国をはじめ、それができる人間は世界中にゴマンといる。しかも彼らは、先進国の何分の1かの給料で、喜んで長時間働くのです。給料安いとはいえ、それぞれの国では良い大学を出た、若くて優秀なエンジニア達です。そして何より、ネットがつながっている限り、世界中にいるITエンジニアが競争相手になるのです。

 

2003~04年にかけて、私のいたオーストラリアの職場から、アプリ開発やサポートの仕事が、どんどん、労賃の安いインドや中国に移管される事態を経験しました。会社の目指すものばコスト競争力向上、でもオーストラリアで働く我々からみれば、職が脅かされるわけです。

私は、悲しいかな、ITエンジニアとしての技術スキルは、よく言って平均程度。物価の高いオーストラリアで、インドの優秀なエンジニアの何倍もの給料を取っていることを、経営陣に対していつまでも正当化できる自信はありませんでした。「このままでは、職を失う」と危惧した私は、「英語+IT」以外の分野で、ライバルと差をつけることを考えました。

私が見出した答えは、「日本語と中国語と英語ができるITエンジニアとして自分を売り出す」こと。それを履歴書に書くためには、是非とも、中国での就労経験が欲しい。そう考えた私は、2005年、オーストラリアを後にして、中国に国際転職したのです。

日・英・中、3か国語できるITエンジニア・・・これだけのスペックなら、ライバルはうんと減るし、稀少価値になる。明らかに(需要)>(供給)だから、インドなど新興国エンジニアと同じ土俵で賃下げ競争しなくても済む。おかげさまで、2013年にサラリーマンをやめて独立するまで、高い年俸を稼ぎ続けることができました。

 

そして今、世はシェアリング・エコノミーの時代。ネット越しに多種多様なサービスが受けられて便利だけど、サービス提供者にとっては、辛い世の中。通り一遍のスキルしかないと、結局、「万人の万人に対する競争」という、レッドオーシャンのなかで生きざるを得ない。

こんな世の中で、高い収入を得て、生活を安定させるためには、社会的に需要のある分野で、自分自身が「オンリーワン」、「稀少価値」になることが何よりも大事なんだと思います。

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クレジットカード地獄

こんにちは、Manachanです。いま、東京から福岡に向かうJAL機内でブログ書いています(最近忙しくて、ブログ書けるのは移動中くらいですね)。

先週土曜日、「いばら喜大家の会」のイベントで、「スッチー大家」こと上原ちづるさんのコインパーキング投資セミナーがあったので、聴講してきました。彼女のご高名はかねがね伺っておりましたし、以前からのFB友でもありますが、お会いするのは今回初めてでした(遅ればせながら、著書も読みましたよー)。

 

セミナー面白かったです。まず、当たり前の話ですが、

「自分のスキルを上手に使ってる人が、良い結果を出してるんだなあ…」

 

スッチー大家さんの場合、航空機の客室常務で培った「会話コミュニケーションスキル」を、不動産投資・賃貸経営で上手く使ってきたことが、よく分かりました。特に、

・相手を頑張らせる、ものの言い方
・相手を良い気持ちにさせる会話術

は、私も仕事で使ってみようと思いました。

 

もっとも私の場合、会話コミュニケーションが苦手でして(はたからは苦手に見えないかもしれないけど、本心では会話をあまり楽しんでいない…)、スッチー大家さんのまるっきり真似はできないと思いますが、

その代わり、会話以外の得意分野がいくつかあるので(文章の執筆スキルとか、外国語スキルとか、情報収集・分析スキルとか…)、それらを発揮して、お金やビジネスにしていくことの大事さを、再認識しました。それに、もう40歳過ぎたわけだし、似合わぬことで無理したくないしね。

 

あと、スッチー大家さんのお話を聞いてて、私と意外な共通点が、二つありました。

 

1)私の奥さんも、「もとスッチー」

妻は、シドニーをベースに、カンタス航空のFA(フライトアテンダント)を、8年ほどやっていました。だから、いわゆる「スッチー」の仕事がどんなものか、私もよく知ってます。立ちっぱなしの肉体労働(接客スマイルつき)で、見た目の華やかさとは裏腹になかなかハードな仕事ですね。特に妻は、オーストラリア~アメリカ便とか、南アフリカ便とか、時差のきつい遠方へもよく行きました。「到着地ではほとんど寝る。オーストラリアの生活時間に合わせて、現地時刻が昼でも寝る」と言ってましたね。

あと、どこの国でも、暴言を吐いたり、セクハラ・パワハラに走る「困った客」は存在します。妻も当然、「客が何をしたら、どう対応する」みたいな研修を受けていたようです。こういう仕事していると、確かに、不特定多数との会話コミュニケーションスキルは向上しますね。

 

2)「クレジットカード作れない地獄」を経験したこと

スッチー大家さんが結婚して、寿退社された後、ご主人がサラリーマンをやめて、自営業になった時期があったそうです。日本の社会では、自営業の信用度は低い。特に会社立ち上げたばかりの頃は、「お金借りられない」、「クレジットカードつくれない」苦しい時期を誰もが経験します。スッチー大家一家も、子供が生まれて何かと物入りの時期に、クレジットカードが一つもつくれず、大変不便な「日々、現金払い」の生活を送ったようです。

私は意外にも、サラリーマン時代に「クレジットカードつくれない地獄」を体験しました。2005年の春、中国・大連のIBMに就職し、その1年半後の2006年8月、会社の業務命令で日本へ長期出張に来た時の話です。私は日本人なのに、「中国のサラリーマンとして来日する」という、国際Uターンみたいな不思議な身分でした。

来日当初は、一人暮らしだったので、東京中央区八丁堀のワンルームマンションに滞在。翌月、家族(妻と1歳の娘)が来日すると、江東区木場にある、もう少し広いマンスリーマンションに移りました。

日本で暮らすと、当然、日本円を使わなければなりません。が、私のお給料や出張手当は、中国の銀行に、人民元で払いこまれます。そのお金を日本で引き出すことは、当時はできませんでした(中国の「銀聯カード」で、日本の三井住友銀行でキャッシングできるようになったのは、翌2007年のことです)。

当時の私は、日本でかかる生活費のほか、月30万円くらいするマンスリーマンション代も、「自分で立て替え払いして、後日、会社に請求する。その分は中国の口座に人民元で振り込まれる」という生活を送っていました。つまり、「日本円は出ていく一方で、中国に人民元ばかりが溜まる」生活だったのです。

当時の私、日本円の貯金は100数十万円しか残していなかったので、わずか3か月くらいで底をつきそうになりました。「こりゃやばい」と思った私は、「日本の銀行口座とリンクするクレジットカードをつくろう」と思い立ち、近所のショッピングセンターや銀行を回り、クレジットカード加入を、片っ端から申し込みました。ところが結果は、

「ことごとく、審査が通らず、クレジットカードつくれない!」

たとえ日本で働く日本人でも、私の勤務地は中国で給料も人民元だから、日本のシステムでは与信ゼロとみなされるのですね。

 

「これじゃ生活できない!」。困った私は、同時期に来日した中国人の上司や同僚に相談しました。当時、彼らが何してたかというと、「約2か月ごとに中国に里帰り帰国して、そのタイミングで中国から日本に生活費を送金」していたのです。「鈴木さんも中国に帰って送金すりゃいいじゃないですか?」と言われるばかり…

でも私は、日本人だから中国に里帰りする理由がありません。東京で働いて、実家が柏にあって、電車賃500円で里帰りできる人間が、なぜ送金のため中国くんだりまで行かなきゃならないのか?当時すでに、大連の住まいは引き払っていたので、ホテル住まいになるし、それに中国の給料もらってる人間が海外送金するには、在職証明や収入証明など、人事部から4種類くらいの書類をもらって送金申請しなくちゃならないので、きわめて面倒臭い。当時、子供がまだ1歳だから中国に連れていくのは大変な作業だし、奥さん一人を日本に置いていくのも大変。

でも、背に腹は換えられず・・・結局私は、中国に渡航して送金しなければなりませんでした。来日時期があと一年遅かったら、キャッシングできてたから、そんなことしなくてもよかったのにね。

 

後日談になりますが、翌2007年に、私は中国IBMを退社、日本のサラリーマンになりました。在職中に、私が日本で立て替え続けたお金と、中国政府に納めた源泉税の還付金が、中国に残した口座に入金されました。その額、日本円にして300万円を超えていました。それをそっくり日本に送金して、「福岡市でのワンルームマンション購入」の代金に充てました。後から考えると、クレジットカードつくれず、お金で苦労した経験が、「収益物件」というかたちに変わったので、それはそれで、良かったのかもしれない。

 

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二番手でいこう!

おはようございます。Manachanです。いま、台湾の桃園空港でトランジット中。これからベトナム・ホーチミン市に向かいます。

私の生まれ育った街、千葉県柏市。柏駅周辺は、高島屋、そごう、丸井、イトーヨーカドーなど百貨店が並ぶだけでなく、商店街も元気で人通りが多く、県内屈指の賑わいを見せる大商業地域です。

柏の賑わう商店街、その代表的存在が、「二番街」です。千葉県内初登場の全蓋式アーケード商店街には、書店、楽器屋、画材屋、スーパー、洋菓子屋、マクドナルド、ネットカフェ、パチンコ店、ドンキホーテなど雑多なジャンルの個店が並び、情報やトレンド発信の場となっています(紹介記事)。

この商店街が、なぜ「二番街」なのかというと、ちゃんと由来があります。「一番ではなく常に挑戦し続け、可能性を求める二番(街)でいこう」という意味です。この言葉は、私の人生における座右の銘となっています。その心は、
・得意な分野で、どんなに努力しても、それでも世の中には、自分より凄い奴が必ずいる。

・そいつが「一番」なら、私は「二番」でいい。むしろ、二番手であることを大事にしたい。一番に追いつき追いつこうと、努力精進を続けることが、すなわち「自分の可能性」だし、「二番手の特権」だと思うから。
柏の駅前は、路線価や公示価格で、最近、千葉県ナンバーワンになったりしています。それでも、「俺たちは千葉で一番!」と舞い上がってしまったら柏の発展は止まる。常に、自分より上がいることを意識して、謙虚さを失わずにいこう。そういう戒めの意図が、「二番街」の名に込められているのです。そして、

・自分より凄い奴に対し、素直に負けを認めつつ、そいつと上手にコラボする方法を考えよう。

・そいつが「一番」なら、自分は「一番に必要とされる人間」を目指そう。
という、「しなやかな生き方」も、私が柏の街から学んだことでもあります。そういえば、英語でも似たことわざがありますね。”If you can’t beat them, join them.”(もし、相手に敵わないのなら、そいつらの仲間に加わろう)。
これは、今の時代を生きる日本人に必要な言葉かもしれません。20年前はともかく、今の日本はアジアで一番経済規模の大きい国でもないし、アジアで一番所得の高い国でもありません。いずれも「二番手」か、それ以下に甘んじてしまっています。

欧米、アジア、アフリカ・・・今は世界中のほとんどの場所で、日本語より中国語の方が多くの人に学ばれ、中国語の求人数の方が日本語の求人数より多くなっているのが現状。20年前と比べて、地位逆転されてしまっています。
私の身の回りには、この現状を嘆く日本人が多いですが、嘆いたって何も始まらない。それで日中の立場が再逆転するなら、いくらでもやればいいけど、無理でしょ。そんなことより、自分自身がとっとと中国語を覚えて、「中国語のできる人材」あるいは「中国人相手にビジネスできる人間」になるほうが手っ取り早い。

私は20年以上前から中国語を学んで、ビジネスレベルになってるから、たとえアジア全体が中国経済に席巻されたところで、全く困らない。むしろ自分の活躍の場が広がって有難い。

言葉を換えれば、アジアのなかで「中国が一番手」、「日本が二番手」になっても、別にそれでいいじゃん。自分が「一番手とコラボできる人材」になれれば良いのだし、日本にそういう人材が増えることが、むしろ「一番手」に追いつく道のような気がするし…
自分が「二番手」あるいはそれ以下であることは、恥ずかしいことや、残念なことじゃない。むしろ、それが「可能性」であり「希望」でもあると思います。“Japan as Asia’s number two and we are happy with it. We always have full of potential and hope!”

 

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クソ上司リスクの回避法

こんばんは、Manachanです。

東京五反田の我が事務所には、いろんな来客が来ます。私も日々、数々の人生相談を受けています。

弊社に来る方の多くは投資不動産の相談で来るわけですが、不動産購入自体が、ライフプランを左右する一大イベントなので、結局「人生相談」みたいになりますよね。その他、「会社員をやめたい相談」、「商売をはじめたい相談」、「これから就職・転職したい相談」など、雑多な相談が来ます。

今回のブログでは、「企業への就職・転職」をテーマに書いてみます。

 

私は25歳から44歳まで、19年間。サラリーマンをやりました。その19年間で6回も転職しました。ちょっと会社移りすぎかもしれませんが、「転職にあたっての会社選び」に関しては、それなりに、一家言持っている自負があります(我が人生の相当な時間を費やしましたのでねえ…)

サラリーマン、自営を問わず、働く者は、それぞれの現場を持ち、世の中に有益な何らかの仕事をする。怒られたり辛い思いをすることもあるけど、時には感謝もされる。そこに働き甲斐を見出していくものだと思います。

私、いま自営でとてもハッピーなので、サラリーマンに戻る気はありませんが、サラリーマンでも自己実現は十分可能だと思います。但しサラリーマンの場合、そこに「上司」という大きなファクターが必然的に絡んできます。

私は英米系の外資を渡り歩きましたが、そういう会社ほど、良くも悪くも、上司次第。「自己実現するための、最大のチャンスは上司」であり、同時に「最大のリスクも上司」になりがちです。

言い換えれば、運悪く「クソ上司」にあたってしまった場合、こいつが、サラリーマンで自己実現する最大のリスクになるわけです。

私は、「クソ上司」を、次のように定義しています。

・職務に最低限求められるスキルや知識がない。または、職務の目的自体を理解していない。
・部下の勤務評定や、スキルアップサポート等のスキルがなく、無関心。部下を人間として尊重する姿勢もない。
・職務遂行に対するモチベーションも低い。
・責任感や当事者意識も低く、自分のミスを部下のせいにしたりする。
・自分にない知恵を他から借りる気もなく、見当違いな作業指示ばかりする。

この5つのうち、3つ以上当てはまれば、間違いなくクソ上司と呼んで良いでしょう。

残念ながら、どんな組織でも、クソ上司の出現確率を、ゼロにはできません。特に、リストラ中で人員に余裕のない組織や、長年、人の流動がなく、「サル山のボス」みたいな権力関係ができてしまった部署によくありがちですが、一見、まともで優秀そうな組織のなかにもクソ上司はいる。もともと優秀な人でも、組織のなかで能力発揮の場を与えられなければ、気分が腐って、クソ上司になることもあります。

クソ上司は、さまざまな害悪を、組織にもたらします。彼らが長く上司をやればやるほど、優秀な人は去り、職務能力やモチベーションの低い社員だけが残る…

 

サラリーマン生活のなかで、運悪く、クソ上司にあたってしまった時、ちゃんと救済策や脱出策が用意されているかどうか?・・・会社員を長く続けたいのなら、その視点で会社選びをすべきだと思います。

例えば、私が6年半働いた会社では、「社内転職制度」(社内FA制度ともいう・・)がありました。どんなものかというと、

・社内で空きポジションがイントラネットで公募される
・自分のやりたい仕事があれば、まず、「直属の上司の承認を得ずに、応募できる」

 

もっとも、面接に進む前に、いまの所属部署の上司に、応募した旨を、ちゃんと説明しなければなりませんが、この制度が正しくとワークしていれば、「クソ上司のもとを離れて、かつ、他社に転職せずに済む」ことがあるのです。私自身も2004年に、この方法で、オーストラリアから中国に転籍した位なので、十分、恩恵にあずかっています。

これから就職・転職する会社で、長く働きたいのであれば、「御社の社風」とか「勤務地」、「株価や業界シェア」、「福利厚生」なんかよりも、「社内転職制度の有無」を、人事からちゃんとヒアリングした方が良い。

面接の際に、「御社に、社内転職制度がありますか?」と聞いてみて、人事部(または面接官)が、「弊社では20××年から制度を実施しています」、「これまで、××名の方が、この制度で移籍しました」等、具体的な数字をもって説明するようであれば、その会社はたぶん、働く価値のある会社だと私は思います。

 

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東南アジア=親日の落とし穴

こんばんはManachanです。日本へ一時帰国、今日で3日目。柏の実家に来てます。明日は夜の便で真冬のオーストラリアに発ちます。

今日は全国各地で今年一番の猛暑日でした。実家の室内も暑いですが、ベランダに出ると自然の風が涼しくとても気持ちいい。蚊もいないので、このままベランダで寝ようかと思っています。

3日前まで、私はタイのバンコクにいました。タイ、マレーシア、インドネシア、ベトナム、フィリピンなど、東南アジア諸国は概して対日感情が良く、ビジネスしやすいということで参入してくる日本の企業や個人も増えてますね。

私は、東南アジアの不動産だけでなく、リアルビジネス関係のコミュニティや交流会などに参加する機会も多いのですが、そういう場で異口同音に聞く言葉がこれ(特に、基調講演とかでよく聞く)

「東南アジアは、中国と違って親日だからビジネスしやすい」

私は、国単位で親日とか反日とかってナンセンスだと思ってるし(リンク「反日、親日のナンセンス」)、日本人側の勝手な思い込みで隣国をレッテル貼りするのも賢明じゃないと思うから(リンク「反日国って意味あるの?」)、そういう言葉で同意を求められても、苦笑して軽い相槌打つだけにとどめてますが、

自らリスクを取って、東南アジアに打って出ていこうとする若いビジネスマンは、「日本にとって必要かつ大事な人材」だと思うので、なおさら、国家の色眼鏡で見ない、フラットな世界観を身につけてもらいたいと、我がブログで訴え続けています。

最初に戻りますが、東南アジア諸国が全般的に対日感情が良いのは事実だと思います。それは歴代指導者や先人たちの努力の賜物でもありますが、日本と東南アジアが地理的に隣接していないから、という事情も大きい。

一方、東南アジアの多くの国が、超大国・中国と隣接しています。国境紛争、不法在留や犯罪の問題など、中国との間に厄介な問題を抱えている国が多い。

ですが、だからといって東南アジアが概して「反中」だと思うのは早計です。

それどころか、東南アジアの多くの国の近代化は、かなりの部分を中国からの移民やその子孫によって担われたという歴史的経緯もあります。現在も、中国系財閥が経済の多くを牛耳っている国は多い。

人口の70%以上が華人であるシンガポール、約25%が華人であるマレーシアはもちろん、華人社会の色彩が比較的薄いタイやフィリピンでも、華人系の経済パワーは昔も今も絶大です。

たとえばタイ…同国20大財閥のうち、17の財閥が華人系で占められています。タイのデパート王「セントラルグループ」とか、世界的なアグリビジネス大手「CP(チャロン・ポカパン)グループ」、象のマークのビール「チャンビア」で知られるTCCグループ、カシコン銀行やドゥシタニ・ホテルなど、タイの有名な企業グループはほぼ全て中華系です。

タイの華人(or中国系タイ人)は、潮州系(広東省沿岸部の潮州出身者グループ)と客家系(主に広東省内陸部をルーツとする客家族グループ)が二大勢力で、タクシン前首相やインラット前首相は客家系です。ついでに、シンガポール建国の父リークアンユー氏も、フィリピンのコラソン・アキノさんも現大統領も客家がルーツ(あと、うちの奥さんも客家系…)

フィリピンついでに言うと、同国を代表する財閥も、昔はスペイン系が強かったですが今は中国系の勢いが良い。今やフィリピン最大の航空会社になったLCCのセブパシフィック航空を擁するのは中国系フィリピン人のゴコンウェイ家だし、フィリピンのデパート王、海外送金王「SMシューマート」グループの総帥も中国系のヘンリー・シー氏。

彼ら華人系財閥は、何百年も前から、東南アジアに出てリスクをとって事業を続け、それぞれの国を代表する大財閥を築き上げてきました。彼らの存在・事業活動なしに、東南アジア経済は機能しないし、ポッと出の日本企業が出ていったところですぐには歯がたたない…まず、そのリアリティを認識することから始めなくてはなりません。

日本人が東南アジアにビジネス進出するにあたって、彼らが「親日であり反中」という無邪気な思い込みは危険です。国民感情はどうあれ、どの国もほぼ、経済は華人系が牛耳っているのだから、東南アジアのビジネスで華人を敵に回すのは得策ではありません

むしろ、現地の華人系企業とウィン・ウィンの関係を築いていかなければ、日本人のビジネスは伸びていかないでしょう。

そういう事情があるので、東南アジアでは英語のほか、中国語の重要性が大きいです。タイでもベトナムでも、日本語学ぶ人はまあまあ多いけど、それよりはるかに多い人数の中国語学習者がいます。

東南アジアの人は、現地人系、華人系を問わず、日本に対するイメージは概して良好です。あと華人系とはいえ現代中国語を流暢に話せるとは限りません(特にタイの華人は、中国語概してヘタ)。彼ら、日本人が中国語話すとははなから期待していないから、我々が中国語で話せば好感度がずっとアップしますし、尊敬もされますよ。

東南アジアに出て反日、親日うんぬんするより、さっさと中国語と英語を学んで人脈を広げよう…というのが、私の意見です。

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ギリシャvsドイツの金貸し

こんばんはManachanです。今回のブログは、いま旬な「ギリシャ」の話題でいきましょう。

昨日行われたギリシャの国民投票の結果、EU=ヨーロッパ連合側が求める財政緊縮策の受け入れに反対する国民が多数を占めました。

これが即、ギリシャのユーロ通貨離脱やデフォルトを意味するわけではありませんが、これまで数年にわたるEU(特にドイツ、フランス)やIMF主導によるギリシャ財政の再建策が、大きくつまずいたのは間違いないでしょう。

銀行から一日60ユーロ(約8000円)しか引き出せない「ガキの使い」みたいな暮らしを強いられ、若年層の失業率50%にあえぐギリシャ国民。今後、借金棒引きしてもらってユーロ圏に留まるのか、あるいは独自通貨ドラクマに戻るのか…先行きは全く見えない。また同国に対する最大の貸し手「ドイツ」にとっても大変な苦境でしょう。

ユーロ圏の優等生ドイツのエース「ドイツ銀行」のSP格付けが、「A」から一気に「BBB+」に下げられ、すわギリシャと共倒れか、という声も聞こえてきます。

この問題…借りたカネ返さないギリシャが悪い、という一面だけでは捉えられないでしょう。リーマンショック前後の2008年に、一人当たり名目GDPが3万USドルを超えていたギリシャ経済は、7年間ですっかり疲弊し、2万ドルを割り込んでしまいました。ちなみに同時期、ドイツの所得水準は落ちていません。

これ、アベノミクスで円安になって米ドル換算で数十%所得水準が落ちた…みたいな話ではありません。ギリシャ人が現在使っている通貨「ユーロ」でみても、7年前からみて約25%、経済規模と所得水準が落ち込んだのです。

次に、ギリシャとほぼ同レベルの経済国、中東欧(スロベニア、チェコ)、南欧(ポルトガル)と比較してみましょう。2008年時点ではギリシャがトップでしたが、今ではスロベニアとポルトガルに抜かれてしまいました。2015年、下手したらチェコより下になるかもしれません。

次に、日本人に身近なアジアの国と比較してみましょう。2010年までは「ギリシャ、韓国、台湾」の順でしたが、今では韓国、台湾に抜かれています。

常識的に考えて、こんなに国民経済が疲弊してしまっては、財政再建もクソもないでしょう。仕事ない、福祉ない、金持ちや海外で働ける人はとっくの昔にギリシャを出国…しかも、そんな状態が7年も続いているのです。

ギリシャではリーマン後の2009年に、無節操な政府の支出超過が発覚した後、IMFとEUの指導の下、政府支出を絞り込み、歳入を増やす施策を実施しています。おかげで財政は均衡しつつありますが、肝心の国民経済がやせ細ってしまい…これでは借金回収どころではないでしょう。

借金を確実に返してもらうためには、借り手をある程度、肥え太らせないと難しい。ドイツをはじめEU諸国は、ギリシャに巨額の資金を入れて「支援」はしても、同国の経済を改善することはできませんでした。

ふと私の胸に去来したのは…数年前、ドイツ企業の日本支社で、IT部長として働いていた頃のことです。

当時、勤め先のドイツ本社は、今でいうスカイマークみたいに会社更生法の適用を受け、ドイツ政府の公的資金を導入して再生を目指していました。

ドイツやデンマークから、銀行団(債権者)が来て、経営に盛んに介入する。数字を良くしろとプレッシャーをかける…世界各国に展開する支社でも、銀行員みたいな人物が本社から送り込まれてきて、トップの座に座る。

彼らトップは、目に見える経営数字を改善するため、各部署は知恵を絞れと号令をかける。爪に火を灯すようなコストカットの連続、そして人員削減…しかし悲しいかな、彼らは稲盛和夫さんみたいな名経営者ではありません。厳しい状況のなか、社員の士気を鼓舞して、次は良い時代が来るよと、夢を見させる能力は全くありません。

私はITという技術部門に居たので、事業部門に比べて気楽ではありましたが、それでも、ケチケチ、ドケチ、人が減る…どんよりと気が滅入る日々でした。あんな状態がいつまでも続く位なら、いっそのこと、社員をバッサリ3分の1くらいに減らして、ホンモノの経営者のもと、新体制でスタートを切りV字回復を目指した方がずっとマシだと思っていました。

いま、ギリシャで起こっていることも、構図としては、私のいたドイツ企業と似てるんだろうなと思います。

たぶん、目先の数字だけ追いかけて、ギリシャ国民に「夢」や「より良い明日」を与えられない、資質に欠けた指導者が物事を仕切ってきたんじゃないですかねえ…もしそうなら、チプラス政権が出てきた理由も分かるし、国民投票で反対多数という結果も納得できる。ユーロやめてドラクマで再出発した方が幸せなのではないかと思ったりする。

ギリシャの苦境…日本も他人事ではありません。今はとにかく、ギリシャ製品を買って、ささやかながら応援したいと思います。

ギリシャの清涼飲料

ギリシャめしのテイクアウト…
(見た目は、中近東料理にそっくりですよ~)

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冬季五輪の憂うつ

こんにちはManachanです。木曜日から、我が家の誰かが「ウィルス性胃腸炎」で次々と寝込む、という事態になり、ろくろく外出もできない週末を迎えています。例年、冬場はこんな経験することが多いですね。

私の住む江東区では、2020年東京夏期五輪で競技に使われる37施設中、17施設が区内に集中するという事情もあり、オリンピックが話題に上る機会も多いですが、「冬季五輪」となると、ほとんど話題になることはありません。

実際、盛り上がらないっすね~どうしても、冬季の方が地味だし、それに開催都市が余りに微妙すぎて…

2018年 韓国・平昌(ピョンチャン)五輪は、降雪不足の問題、交通インフラの問題、韓国の経済不況など問題山積みで、開催できるかどうか、危ぶまれているようです。

2022年冬季五輪は、ストックホルム(スウェーデン)、クラクフ(ポーランド)、リビウ(ウクライナ)、オスロ(ノルウェー)等、欧州都市が全て立候補を断念。北京とアルマトイ(カザフスタン)の一騎打ちのかたちで、今年7月末の選考会で開催都市が決まる予定。

2022年冬季五輪が北京、アルマトイ…どちらに決まるにせよ、2018年平昌、2020年東京に続き、3大会連続アジアでの開催になるわけで、これじゃ欧州も北米も白けるだろうなあ…特に北京開催になった場合、韓国(2018)、日本(2020)、中国(2022)…東亜細亜に固まりすぎだろ!

各大陸間のバランスを取るためにも、2022年は欧州都市で最後まで残った「オスロ」開催を誰もが期待したわけですが、ノルウェー政府が巨額の開催費などを理由に財政保証を承認しなかった上に、市民の支持率が極めて低く、招致断念に追い込まれたのです。

世界に冠たるウィンタースポーツのメッカ、市民のスポーツ参加も盛んで、メダル獲得も多く、過去2回も冬季五輪を開催した「ノルウェー」が脱落したことで、冬季五輪の存在意義自体が疑問視されてきました。つまり、

☆そもそも、カネがかかりすぎる。

☆オリンピック開催後の競技施設需要がなく、経費が重荷になる。

☆最近ではソチに代表されるように、「雪が少ない」地域で「無理な開催」も目立つ。

人気の高い夏期五輪ならスポンサーがガンガンつくし、TV放映権等、商業化できる余地も大きいですが、冬季五輪では人気種目がどうしても限られる。その割にアルペン、スーパー大回転、リュージュ、クロスカントリーなど、大掛かりな施設も多い。競技者のレベルも年々上がるから施設の規模あ安全性に対する要求も高まる一方。カネかかる割に儲からない、赤字が必定の世界。

そこにもってきて、昨年のソチ五輪の開催費が夏期・冬季五輪史上最高額の5百万ドル(6兆円)に上ったことで、各開催都市も経費に恐れをなしてしまっています。そりゃ、数兆円ものおカネがかかって、散々借金した挙句に、施設が結局金食い虫になるのであれば、国威発揚したい新興国はともかく、成熟した先進国はどこもやりたがらないだろうなあ。

でも冬季五輪の開催地は、北半球の先進国に集中してるんだよなあ…構造的な問題ですね。

冬季五輪の存続危機を迎え、さすがのIOCも改革に乗り出さざるを得なくなっています。昨年12月、モナコで臨時総会が開かれ、改革案「アジェンダ2020」が打ち出されました。そこでは、

・五輪費用削減
・複数都市開催

が打ち出されています。特に、規模の小さい都市で巨額の費用をかけて五輪開催した場合、施設が遊休化するのが目に見えているので、それを改善すべく「需要の多い大都市で氷上競技」+「山の多い小都市で雪上競技」といったモデルで、「二都市開催」に道を開いているわけです。

たとえば2022年の冬季五輪に立候補している「北京」の場合、降雪がほとんどないので、200㎞以上離れた「張家口」での雪上競技に、「北京」での氷上競技を組み合わせ、両都市を高速鉄道で結ぶプランニングをしています。

日本にたとえていえば、「東京」で氷上競技、「新潟」で雪上競技やるようなものですね。いずれにせよ、「費用を抑えて、賢く開催」が、今後のオリンピックトレンドになりそうです。

なお、日本では「札幌」が2026年冬季五輪に立候補していますね。その頃、冬季五輪が今のかたちで存続しているかどうか分かりませんし、直前にアジア開催が続けば札幌の勝率も減るでしょうが、それでも、

東アジアでは札幌こそ、冬季五輪の最適地

これは疑いないところでしょうね。降雪は豊富、都市近くでも競技施設は充実、交通インフラばっちり、観光都市ゆえ宿泊施設も充実、新千歳空港の余力も十分、市民のスポーツ文化もあるし、メシも美味いし温泉もある…加えて1972年の開催経験と運営ノウハウがある。

五輪招致の是非は別として、札幌という都市なら、欧州、北米、アジア、オセアニア…世界中の人に喜ばれるでしょうね。他のアジアの国で、無理やりインフラつくって人工雪使って、オリンピックやった後に巨大な廃墟つくる位なら、札幌で既存施設を上手に使ってやった方が「賢い」し「皆のためになる」と思います。

札幌・大倉山ジャンプ場…ここで、原田のジャンプ見にいったんだよなあ。

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