おはようございます。Manachanです。
オーストラリア・ケアンズ(妻の実家)滞在、4日目の朝を迎えています。当地では、朝から晩まで子供たちと過ごし、ゆっくりしてます。
昨日、台所のタイルが壊れたので、業者を呼びました。そこで、少し世間話したのですが・・・業者のお兄さんは、ケアンズで生まれ育った白人で、東ヨーロッパ出身の移民の子孫。親戚訪問の関係で、これまで何度か、ヨーロッパに行ったそうですが、いつも、物価の安さに驚くとのこと。
東欧でなく、西欧の、パリみたいな大都市に行っても、オーストラリアより明らかに安く感じるそうです。
私だって、オーストラリア滞在を経てから、日本に帰ると、やっぱり物価安く感じます。今のオーストラリアは、北欧やスイス、一部の湾岸諸国と並んで、地球上で一番物価の高い地域かもしれません。
物価が高いということは、当然、収入水準も高いということ。2013年に改訂された、オーストラリアの法定最低賃金(時給)は、成人で16.37ドル。日本円で約1450円という高さ(リンク)。
一方、日本の場合は、都道府県によって違いがあり、一番高いのが東京都の850円、最低が島根県、高知県の652円。全国平均が749円です(リンク)。
時給ベースで、日本749円、オーストラリア1450円・・・現時点では、オーストラリアの最低賃金は、日本の約2倍、ということになります。
労働者に、これだけ賃金払わなきゃならないから、オーストラリアの物価が高いのは当然ですね。外食すれば、食べ物と飲み物で、最低でも一人30ドル(2600円)、スーパーで買う、600ミリ入りのミネラルウォーターが2~3ドル(175~260円)、自販機のコーラが3.5ドル(310円)。フードコートで食べる、プラスチック容器入りの丼セットが12.9ドル(1100円)Reject shopというディスカウントストアに行くと、ようやく、日本に近い値段になる…それが、今のオーストラリアの物価水準です。
とはいえ、オーストラリアには、上述の最低賃金以下で働いている人が、たくさんいます。特に目立つのが、都市部の飲食店。
中華料理店で働く、中国系の店員。日本料理店で働く、日本人のワーホリメーカー・・・その中で、最低賃金をちゃんと守って働いている人は、おそらく稀でしょう。
社員に、まともな給料払ってる店なら、一食20~30ドル以上かかる国にあって、安いアジアめしだ屋と、10ドルくらいで腹いっぱいになる。(家計にはやさしい…)。
日系、中華系、ベトナム系、韓国系・・・国籍を問わず、安い店の店員ほど、まともに英語しゃべれなかったりします。オーストラリアのビザ欲しい若者を働かせて、給料を現金で渡し(注。銀行振込や小切手だと、足がついてしまう)、安く済ませているのでしょう。
違法労働ワーホリメーカーの時給は、私が住んでいた2005年当時は、相場が8~9ドルと言われていました。今でも、最低賃金(16.37ドル)を大きく下回るのは間違いないでしょう。
もちろんこれ、オーストラリア的には、思い切り違法なので、時々、抜き打ちで取り締まりやってますが、なくなりません。
☆英語力や職務スキルが足りず、オーストラリアでは、まともな仕事に就けない。ビザ取るためなら、安くても喜んで働く…そんな、外国人の労働者が大勢いるなかで、
☆店主としても、物価が毎年上がるオーストラリアで、人件費を少しでも安くあげたい。
☆また、お店に食べにくる人としても、安くて美味しいアジア飯が食えればありがたい。
労働の提供側、経営側、消費者…三者の利害が一致する、経済合理性がある以上、違法労働はなくなりません。日本の「違法シェアハウス」と同じく、役所がピンポイントで取り締まっても、結局、いたちごっこでしょうね。永遠に…
シドニー在住の友人の誰もが、「シドニーにある飲食店で、最低賃金を守っているのは、たぶん半分以下」と言いますから、すでに経済に織り込み済なんでしょうね。
良くも悪くも、これがオーストラリアの「国のかたち」なのだと思います。
より良い生活を求めて、世界中からやってくる「移民」の、「格安労働」によって成り立つ部分が大きいですから…
何だかんだ言っても、そういう人の労働によって、国民の高い生活水準が保たれている面も大きいですから…
メキシコ人の労働者に支えられる米国の大農場、ポーランド人の家政婦に支えられる英国のミドルクラス家庭…それに相当するのが、オーストラリアのアジア飲食店なのでしょうね。
【シドニー在住時代に、よく通った、ベトナム食堂】
ここは一食9ドルくらいで食えて、店員の英語力ゼロ。間違いなく違法労働。でも安くて美味いからなあ・・・
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