ドイツ不動産

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旧西独vs旧東独の経済格差

こんにちはManachanです。いつもご愛読ありがとうございます。今回はいま私が出張で来ている「ドイツ」の話題でいきますね。

ドイツの首都にして、最大の都市は「ベルリン」ですが、この街は世界の大都市のなかても数奇な現代史を経験しました。

1945年にヒトラー率いるナチスドイツ敗戦により、ドイツ国は東西に二分されました。アメリカ主導で資本主義国として再出発した西ドイツ(ドイツ連邦共和国)は、「ライン川の奇跡」と呼ばれる経済復興を遂げ、わずか数十年で世界有数の経済大国に躍進。一方の東ドイツ(ドイツ民主共和国)は、ソ連主導で計画経済を運営してきましたが、経済力や所得水準、産業技術や企業経営の面では西側から大きく立ち遅れてしまいました。

その頃、首都ベルリンがどんな状態だったかというと、地図を見れば分かりますが、東ドイツ領のなかに囲まれていました。とはいえベルリン自体は、資本主義体制の西ベルリンと、社会主義体制の東ベルリンに二分され、その境界に「ベルリンの壁」が建設され、人々の行き来は厳しく制限されていました。

当時は、「東ベルリンが東ドイツの首都」。「西ベルリンは、西ドイツのなかで最大都市(でも地理的に孤立)」という位置づけでした。

 

資本主義と社会主義の違いによる、東西経済格差が誰の目にも明らかになった1989年に、「ベルリンの壁」が崩壊。翌年、事実上西ドイツが東ドイツを吸収する形で、ドイツ統一が成就、首都はベルリンに定められました。それから30年近く経ち、東西ドイツの経済格差がどうなったかいうお話をしますね。

マクロでみれば、東西ドイツ間の格差は縮小しつつありますが、現時点で格差はまだあります。見にくい表で恐縮ですが、2015年時点で

・旧東独地域の一人あたりGDPは、旧西独の71%
・旧東独地域の一人あたり可処分所得は、旧西独の82%

 

もっとも統一直後は、GDPも可処分所得も、東独地域は西独地域の40%以下でしたから、そこから見れば徐々に改善してきてはいます。今日でも、旧西独地域の住民は連帯税(Solidaritätszuschlag)という税金を連邦政府に払い、それが旧東独地域のインフラ整備や失業者の年金原資に充てられており、「西が東の経済を支援する」状態は変わっていません。

ドイツ統一は西側の住民には「税負担」というかたちで、一方で東側の住民には「人口流出」というかたちで、それぞれ大きな負担になりました。経済格差を大きく残した状態で国家統一、住民の移動が自由になった結果、東側の住民が良い給料、良い暮らしを求めて、大挙、西側に移住し続けたのです。その結果、

・旧西独地域の人口、統一時から4%増加
・旧東独地域の人口、統一時から14%減少

 

とはいえ、統一後20数年経って、「東から西への人口流動」の時代はようやく終わりました。2014年は、統一後はじめて、「西から東」への人口流動が「東から西へ」を上回りました。主な原因は、旧西独地域から首都ベルリンおよび周辺地域への大規模な移住です。ベルリンは首都なので仕事が豊富にある上、かつ旧西独地域より家賃はじめ生活費が安いのです。

つまり、(ベルリン全体を旧東独という前提で言うなら)ベルリンが東側で独り勝ちして、今や西側の人口を惹きつける程の発展を遂げているのです。その他の旧東独地域で、人口が増えているのは第二の都市ライプチヒ、ドレスデン位で、その他の地域は人口流出が止まっていません。

 

日本に例えていえば、「九州全体の人口は減少」、「でも福岡市やその周辺だけは人口増加率全国一で、首都圏からも移住してくる」のと似ていますね。

私は首都圏出身で福岡市に住んだことがありますが、福岡暮らしの魅力のひとつは「(首都圏と比べた時の)家賃や物価の安さ」でした。これは旧西独地域の人間にとってのベルリンの位置づけと似ています。ベルリンは、半分が旧東側だった歴史を引きずっている関係で、ミュンヘンやフランクフルト、ハンブルクなど旧西独地域の大都市より所得水準が20~30%低く、その関係で生活費も安めなのです。

 

次に、都市力という意味で東西を比較すると、ドイツの経済を引っ張るトップ7都市(Major 7)のうち、6つを旧西独の都市が占めています。東側でランクインしているのはベルリンのみ。

旧西独:ハンブルク、デュッセルドルフ、ケルン、フランクフルト、シュツットガルト、ミュンヘン

旧東独:ベルリン

 

航空網をみても一目瞭然で、ドイツの3大空港は、フランクフルト、ミュンヘン、デュッセルドルフと、全て旧西独にあります。いずれも都市周辺の経済力が高く、ビジネス需要が旺盛なのです。一方でベルリンは、テーゲルにしろシェ―ネフェルトにせよ、まだ空港が小さくて、フランクフルト辺りからみると田舎空港の趣きです。2020年にベルリン・ブランデンブルク国際空港が完成すれば、また状況も変わってくるのでしょうが…

 

なお、旧東独地域の都市からみると、ベルリンは「仰ぎ見るよな大都会」、「全てにおいて別格」の都市という位置づけになるようです。第二の都市ライプチヒも人口60万人いて、「ネクストベルリン」と呼ばれる程、発展が期待される都市ですが、そこに住む友人がこう言ってました。

「ベルリンは旧東独とはいえないよ。だって、半分がもともと西側なんでしょ?」

「デュッセルドルフとかミュンヘンとか、旧西側の都市は、お父さんやお爺さんの世代からずっと裕福だったんだよ。でも我々東側の人間は、社会主義で財産全部取られた状態で出発してるでしょう?格差あるのは当然だよ!」

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1000万円の予算で海外不動産買うなら何が良いか?

こんにちはManachanです。今アメリカ北部、インディアナ州サウスベンド(South Bend, Indiana)という地方都市に滞在しています。本当に小さな街で、中心街を歩いても商業施設は3ブロック位で終わってしまい、その先は住宅地だったり森だったり…

私は北海道の千歳市にも物件持ってるんですが、街のサイズ的には同じくらいですね(人口:サウスベンド107,000人、千歳市97,000人)。気候も似たようなもので、今の季節はとにかく寒いし、積雪で歩きにくいので、ホテルの部屋でブログ書いてます。

あ、そうそう。どちらの街も国際空港があるんですね。新千歳ほどの大空港ではないけれど、サウスベンドにも国際空港があります。あとは教育環境も似てますね。サウスベンドは名門ノートルダム大学や、インディアナ大学サウスベンド校を擁する教育都市。一方、千歳市には科学技術大とかリハビリテーション大学とかありますよね。

 

ところで、私がなぜ、遠い異国の酷寒の地くんだりまで来てるかというと、実は不動産物件を仕入れに来ています。

私はいろんなテーマを持って、海外各国で物件を探しています。時には10億円単位の大金を投じたい企業様のために投資案件を探すこともあれば、1億円を2都市に分散して手堅く投資したい方の物件探しもやります。

今回、雪に埋もれながらサウスベンドの物件を見に来た理由は、「1000万円程度の低予算で海外不動産投資をスタートしたい方のための提案ねたづくり」です。

 

誤解を恐れずに言いますね。不動産投資は本質的に、「お金や信用力ある人のための資産形成手段」だと思います。株式など金融商品と比べて、不動産はどうしても金額が張ります。高額ゆえ参入できるのは現金のある方か、銀行融資を引っ張ってこれる方になります。

金額が張る分、不動産は多くの人にとって「分散投資」に馴染みません。例えば3000万円を金融商品に投資する場合、300万円x10口の分散投資すれば良いでしょうが、不動産の場合は、300万円の物件を10戸買うのはナンセンスです。それどころか、1000万円を3戸に分散するのもよろしくない。むしろ、都市部の好立地で3000万円の本命物件を1つ買うことに集中すべきです。

海外不動産投資でも結局は同じこと。3000万円ある方には、ニューヨークやロンドン、ロサンゼルスやシドニーは無理でも、ダラスとかブリスベンとかマンチェスターとかデュッセルドルフみたいな、まだ比較的安く買える先進国都市で、3000万円をまるまる投じて「普通に貸せて、いつでも売れる、損しない」物件を選ぶことになります。

 

あと、考えなければならないのは、「1000万円しか予算がないけど、海外の不動産欲しい方に対する提案」です。世の中、3000万円持ってる人より、1000万円持ってる人の方がずっと多いわけですから…

1000万円というと、不動産の世界ではかなりの低予算になります。日本国内の物件なら属性次第で90%融資とか引いて1億円程度の物件取得も視野に入ってくるでしょうが、海外の場合、融資が難しいので、どうしても大都市やメジャー立地を外した「ニッチな投資適地」を狙うことになります。

海外で「ニッチ」探すって、結構難しいんですよ。アメリカでいうと、NYやLAみたいな、誰でも知ってる有名大都市じゃなくて、無名な地方都市をリサーチして探さなきゃならない。そういう土地には、日本人も滅多に居ないし日本語なんて通じないから、現地の人間と対等にやり合うだけの英語力が必要。そして、地元しか知らない田舎者のアメリカ人とつきあう根性(ストレス耐性?)も求められる。

 

こういう仕事がちゃんとできる日本人って少ないから、結局、日本で紹介されてる海外不動産商品のうち、「1000万円クラス」が最も、投資観点からいうと微妙な商品のオンパレードになっています。例えば、

「介護施設」「学生寮」「業者借り上げ民泊」「不動産担保つきレンディング」等、「何年間、利回り何%保証」をうたう金融商品チックな投資案件

 

まともな運営業者も居るので、確定利回り商品の全てを否定はしませんが、私の知る限り、多くは「不動産賃貸業としては微妙な立地に、高い建築費で建ててる」非効率な投資案件。もとい、業者利益がたくさん乗ってるので、オーナー視点では非効率になってしまう「かぼちゃの馬車」的な案件です。

その非効率(利益乗せすぎ?)を挽回するため、運営リスクを伴う事業を行って利回りを上げるという話にしてますが、そのプロセスを業者に丸投げするため、オーナーは非効率な所有部分だけを担い、おいしい運営部分だけを他人に明け渡すことになります。

運営中はもとより、一番困るのは出口でしょう。土地・建物本来の価値より大幅に割高な価格で買ってしまえば、売却時に損切りしなければなりません。収益構造を見る限り、最初から不動産投資として失敗が確定してるようなものです。

 

「1000万円しか出せない人」が海外不動産を買って、それなりにハッピーな結末を迎えるにはどんな物件を紹介すればいいのか?私はそれを常に考え、世界中を飛び回っています。そのほとんどは徒労に終わりますが、これまで知りえたなかでの私の結論は、

 

1000万円の予算なら、「ドイツ地方都市の区分マンション」か「アメリカ地方都市の戸建」を、私の目で厳選した上でおすすめしています。

 

なぜかというと、「賃貸経営が成り立つ上に、資産価値的に安定感あるから」です。

・ドイツ、アメリカ等先進国はカントリーリスクが少なく、法制度も整備されている。

・家賃水準に無理がなく、その家賃を前提にネット8%程度の数字が出るので、投資として成り立つ。

・日本と違って賃貸住宅つくり過ぎず、需給バランスがとれており、今後しばらく崩れそうにない。

・中古住宅が当たり前に市場流通し、その値段で売買するので、売る時にも大きな損はしそうにない。

 

なお、地方都市の経済成長は大都市ほどの爆発力はないので、値上がり益はそれほど期待できないでしょう。その代わり、普段は家賃収入を得られて、売却時に元本価値を毀損するリスクが少ないので、大きな失敗をしにくい投資といえましょう。

いま日本ではASEAN新興国の物件紹介セミナーが多いですが、先進国で1000万円以下でちゃんとした収益物件が買えるのなら、賃貸市場も二次売買市場も未成熟な新興国の物件を、投資目的で買う必然性はないと個人的には思います。いま新興国の首都中心部の物件をすごく安く買えて、将来大化けする可能性があるなら話は別ですけど、そういう話って日本のセミナーには出てこないよね。

 

開催決定!3/14(水) 米国インディアナ激安収益戸建セミナー@東京

不動産価格上昇が続くアメリカ。治安が悪くない場所としては、全米最安値水準6~8万ドル台で購入でき、かつネット利回り8%以上出る収益戸建を紹介します。シカゴの東に隣接し、全米屈指の名門ノートルダム大学と国際空港を抱える北インディアナ地方、日本でまだ誰も知らない不動産投資機会を学ぼう(リンク)。

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不動産投資やるなら先進国だと思う理由

こんにちは、Manachanです。

東京ビッグサイトで行われた資産運用Expo(1月25~27日)に出展し、怒涛のように忙しい3日間が終わりました。私たちは「ドイツ不動産投資」ブースを出しましたが、来場者からの反応は大変好意的なものでした。日本でほとんど知られていないドイツ不動産、皆さん「初めて聞く話」ながら、きちんと説明すれば、皆さん目を輝かせて「こんな話を待っていた!」という…

「先進国の都市部なのに安く買える」、「長期間にわたって8%のネット利回りが取れる」、「値下がりリスクも少ない」「国際通貨ユーロで資産形成できる」…私と市川が2016年にドイツ現地に渡航して発掘してきた収益物件が、いま日本人の投資ニーズにぴったり合うのだと実感しました。

 

ところで、日本で紹介される海外不動産といえば、現時点で「東南アジア新興国の不動産物件」がメインでセミナーも多数行われていますが、私の知る限り、世界の趨勢は日本とは逆です。

 

普通は、どの国でも、海外の収益不動産といえば、先進国の物件が中心になります。

 

たとえば、質量ともに日本よりはるかに海外各国不動産の情報が集まる「中国」のイベントに行くと、どこもアメリカ、カナダ、オーストラリアや欧州各国の先進国物件の占める割合が多いです(日本の人気も高い)。もちろん、地理的に近いタイやマレーシア、ベトナム等の物件も紹介されていますが、先進国物件と比べると「脇役」の扱い。

中国と並んで、海外不動産イベントのメッカといわれる「ロシア」と「ドバイ」でも同様に、欧米先進国物件の占める割合が多いです。

その意味で、世界の趨勢とは違う日本の海外不動産事情。今でこそ海外不動産といえば「東南アジア新興国」のシェアが大きいですが、数年後には形成逆転して、「先進国中心」のマーケットになると私は予想しています。なぜなら、

 

・日本人は海外移住ニーズが少ないため、海外不動産は「投資」「資産形成」「資産保全」目的の購入になる。

・投資、資産形成・保全の手段として不動産をみた場合、他のアセットと比べて「一気に値上がりはしないけど、その代わりゼロにもならない」堅い資産として選ばれるため、「収益性」とともに「リスクの低さ」も大事ファクターになる。

・「収益性」「リスクの低さ」を数値化してフェアに比べると、遠い将来はともかく、現時点ではどうしても、先進国有利といわざるを得ない。

 

上記を数値化するため、私は独自に「あんぜん+もうかる」指標を考案しました。


リスクの低さを診断する「6つのあんぜん指標」

・権利を保障する法制度・運用 (不動産権利が政治変動に影響されない)
・市場データの充実(客観的に判断できる)
・建物の品質保証・診断システム (購入段階で、問題の多い建物をつかまない)
・管理サービスの成熟、プロの存在 (保有段階で、収入を確実に手にする)
・自然災害・地政学リスク (保有段階で、不動産価値を棄損しない。)
・中古流通市場、金融システム (売却段階で、値上り益を確実に手にする)

 

収益性を診断する「5つのもうかる指標」

・経済成長と人口増加
・物件の将来性 (資産価値=キャピタルゲイン期待)
・物件の収益性(賃貸ニーズ=インカムゲイン期待)
・参入タイミング、仕入れルート (今のタイミングで、物件本来の価値に比べて割安に買えるか?) ・購入、保有、売却時コストの安さ(購入時印紙税、固定資産税、管理費修繕費、仲介手数料など)

 

上記指標で、私の渡航・視察経験のある「先進国7か国、新興国6か国」をスコア付けしてみたとこっろ、

「あんぜん指標」に関しては、明らかに、先進国優位の数字が出ました。

(先進国平均=45点、新興国平均=21点)

 

次に、私の渡航・視察経験のある「先進国17都市、新興国11都市」に関して、収益性を評価してみると

「もうかる指標」に関しては、先進国と新興国とで、有意な差が出ませんでした。
(先進国平均=28点、新興国平均=29点)

 

最後に、上記スコアを合計してみると、

「あんぜん+もうかる指標」では、先進国が明らかに優位という結果になりました。

(先進国平均=73点、新興国平均=50点)

 

上記は、よく考えてみれば当たり前のことですね。不動産の投資・賃貸経営は、それを支える経済と社会・法律システムを前提に成り立つものです。

日本を含めて先進国では、「不動産所有や賃貸の権利が法律によって守られ」かつ「政権が変わってもそれが維持されるという連想が成り立つ」上に、「人々がネットや不動産屋を通じて物件を売買、賃貸して」、「自分の収入のなかから家賃や税金を払って」、「地元の管理会社が家賃を収納し修繕手配して」、「滞納トラブル等の際に裁判や異議申し立ての仕組みを利用して解決する」…そうした社会システムが一通り整備され、かつそれぞれの分野に専門家がいるわけですが、新興国ではそれら全てが形成・整備途上にあり、専門家も十分に育っていません。

そう考えると、先進国の収益物件では「想定利回りの数字が、だいたいそのまま実現する」ことが多いのに対し、新興国では社会システム未整備や専門家の不足により「現実が数字の通りにならない」ことが多くなるのも、理屈で考えて納得できますね。

 

私自身は、「手堅い先進国物件」に投資しつつも、「やんちゃな新興国物件」も値上がり目当てで複数国で持ってますが、全体としては投資ポートフォリオを「先進国にシフト」しています。また、日本人投資家のニーズを考えても、フェアにみて先進国物件の方が相性が良く、数年後には「海外不動産といえば欧米先進国」が当たり前の世の中になると思います。

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海外中古物件の管理、やって初めて一人前

こんばんはManachanです。今回は、海外物件買った後の、「管理、アフターサポート」の難しさについて書いてみます。

私は、2011年に投資家コミュニティ「アジア太平洋大家の会」を立ち上げて以来、200以上の海外不動産セミナーをこなしてきました。もともとは、「業者と投資家をセミナーで結びつける」という「場の提供」をやっていましたが、活動の内容が進化するうちに、場の提供だけでは会員・オーナーに対して無責任だと痛感するようになりました。なぜなら、

我々が企画したセミナーで海外物件を買った多くの日本人投資家が、業者に適切な管理をやってもらえず(=放置プレイ)、入居付けも売却もできずに泣き寝入りしているケース

を、目の当たりにしたからです。特に東南アジアで深刻な問題が起こっており、今の私はマレーシア・タイを中心に、会員の要請に応じて「入居付け出張レスキューオペレーション」を毎年やっています。また、会を一緒に立ち上げた相棒の坂口は、フィリピンに移住し現地で管理会社を立ち上げています。結局、会員・オーナーに本当の意味で責任を取るためには、どこかのタイミングで「業者成り」して、長年真面目にやり続けなければならない…それが不動産の宿命なのだと思います。

 

ところで、東南アジアなど発展途上の新興国で、立地やクオリティに劣る物件の入居付け、修繕手配、クレーム処理、管理費光熱費の支払や税金関係のお世話を含めて、日本の管理会社が通常やるレベルのサービスを自社でやることは、並大抵の努力ではつとまりません。マンパワーかかる割に儲からない、それに何より、新興国では日本では考えられないレベルの問題が頻発するので、不謹慎ながら、放置プレイしたくなる業者の気持ちもよ~く分かります。

現時点では特に、人の問題が大きいですね。新興国では、不動産管理のプロフェッショナルがまだ育っていないのです。マレーシアを例にとると、優秀な人間は物件管理の仕事など、まずやりません。ベストではない人間(=日本人の基準からすると相当、出来の悪い人間)が、少し仕事やってはすぐ辞めていき、さらに経験のない新人が担当になる、そいつに一から説明してもすぐ辞めていく…給料安い上に、多くの物件で「毎日、罵声が飛んでくるストレスフルな仕事」のため、長続きしないのです。物件の施工レベルがいまいちで、ドアや窓の建て付け、漏水、コンクリ剥離…築浅なのに様々な問題が起こるため作業量がなかなか減りません。

 

私はいま、次のような立ち位置で海外不動産の活動をしています。

1)自分が買って保有するような、「自信のある海外本命物件」に関しては、業者として、管理まで責任持ってサポートする(注.先進国物件に限る)。

2)上記以外に関しては、業者から開催料金をいただいてセミナー企画(=場の提供)するが、成約報酬は一切いただかない。

1)に関しては、主にドイツ、アメリカ、オーストラリアのいくつかの地域で実施しています。その対象を先進国に限っているのは、「新興国の物件管理を頼まれても、現時点では業者としてリスクを負う自信がない」からです。新興国で私にやれることは、上述「レスキューサポート」か、マレーシアやタイ、フィリピンなどで比較的信頼できる日系管理会社につなぐこと位ですね。東南アジアの管理会社セミナーも時々企画しています(例.「ジョホールバル物件管理・入居付け相談会」2017/11/21東京)。

先進国であれば、法制度がしっかりしてるし、不動産管理のプロも豊富に居るので、地元の信頼おける管理会社に日常的なオペレーションしてもらった上で、ある程度のマンパワーをかければ、日本人オーナーに説明責任取れるレベルで管理サポートが可能だと考えています。

 

ですが、それでもいろんな問題は起こりますし、事態の解明・解決に結構なパワーが必要となります。時には先方とドンパチ、派手に喧嘩する場面も出てきます。例えば、我々が手掛けるドイツやアメリカの中古物件でよく起こる問題は、

家賃や諸経費の支払の過程で、意味不明な入出金が起こる

・入退去があっても管理会社からの報告がない

・予告なしにリフォーム工事の工期が大幅に遅れる。

・予告なしに残金支払の期日が前倒しになってしまう。

等々…

 

これらは、現地管理スタッフの経験・能力が足りないとか不真面目というよりは、むしろ「仕事の丁寧さや報告・情報共有の仕方が日本と大きく違う」がゆえに起こる問題だと思います。暗黙の了解や、日本式の「ほうれんそう(報告・連絡・相談)」が全く通じない世界。担当者が長期休暇を取れば、結果的にいろんな物事がストップしてしまいます。定期的にSkype会議をして、何度も何度も、繰り返し注意して、こちらの期待値を伝えれば、なんとか意図通りに動いてくれますが、そうなるまでに、かなりの時間とエネルギーを使います。

世界中見渡しても、おそらく日本人ほど、客の要求に対して主体的かつ真摯に対応し、こまめに連絡・報告してくれる国民は、他に居ないと思います(中にはもちろん、そうじゃない方もいますが、全体的な印象として、日本人は圧倒的に素晴らしく真面目ですね)。決められたことしかやらない。いや、それさえやらないで言い訳だけは天才的な国民が多いなか、多様な問題が起こる中古不動産の管理において、日本人オーナーが何とか満足できるレベルで任せられる外国の管理会社は、私の経験上、皆無に近い。

日本人オーナーが所有する海外物件の管理を彼らに丸投げすると、文化慣習や法律の違い、コミュニケーションに関する感覚の違いゆえ、たくさんのトラブルが起こる。オーナーを怒らせたり、不安にさせる前に介入した方が得策だが、結局、相当な手間暇をかけなければならない。相手が真面目で信頼できる人なら、将来時点で、何とか自動的に回るようにできるかもしれないが、それには、こちら側も様々なトラブルを経験し、対応力を高めておく必要がある。

 

日々是、問題発生、バトル(?)の日々ですが、それもまた、楽しいです。不動産が好きだから、賃貸経営を長年やってるから、「まじかよ!勘弁してくれよ~!」と呆れるレベルの問題が起こっても理解はできるし、こちらに問題解決のパワーがあって、相手が真面目でありさえすれば、解決できない問題はないと思っています。海外中古物件に関わるリアルな問題・トラブルの対応は、不動産投資家として、業者として、私を成長させてくれる最高の題材だと思います。

逆にいえば、そうした物件周りのリアルな問題に直面せず、プレビルド(予約販売物件)ばっかり売ってる業者は、不動産としての仕事してないも同だと思います。リアルな実物不動産を業務で扱った経験がないんだから、実際いくらで貸せるか、どんな問題が起こると想定され、どんな対策が取りうるのか…分かるわけがないよね。

人間の住まいやオフィス・商店として活用されるリアルな不動産、特に中古物件の管理は何かと大変で、国をまたぐと難易度も増しますが、それをやらないと結局、業者として一人前になれないのだと思います。

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移民で人口増のドイツで賃貸経営

こんばんは、Manachanです。前回のブログでは、日本の人口減を緩和するため、政府が実質的な移民受け入れをした結果、東京周辺がコスモポリタン化して人口増加している事実を書きましたが、今回は日本とよく似た西欧の国、少子高齢化と人口減少に悩む「ドイツ」について書きます。

 

とはいえ、ドイツが人口減少に悩んだのは、過去の話になりました。今では、ヨーロッパ全域や中近東から押し寄せる移民・難民の処遇がメインの社会問題になっています。ドイツの総人口は、外国人流入のおかげで増加が続いています。直近(2016年)のデータでは、

ドイツでの出生 約74万人
― ドイツ国内で死亡 約93万人
+ 海外からの純流入 約82万人
―――――――――――――――――――
合計  63万人増 (8217万人⇒8280万人)

 

もし海外からの移民流入がなければ、ドイツの人口は年間19万人減っていたはずなのですが、それを大きく上回る82万人の移民純流入があったため、総人口が60万人以上増えたのです。

前年の2015年は移民流入の勢いがもっと凄くて、110万人余りの純流入があり、その結果、総人口が97.8万人も増えました。今のドイツは、一般的なイメージはよりもずっと、移民受け入れ大国なのですね。

 

ドイツに来る移民が多い理由の一つとして、「シェンゲン協定によりEU圏内の入出国が自由である」ことが挙げられます。そのため、EUの最貧国ルーマニアやブルガリア等から、職と給与を求めて人々がフリーパスで入国しますし、失業率の高い南欧のギリシャ、イタリア、スペイン等からドイツを目指す人も多いのです。

また、非EU圏であるトルコからは数十年の移民受け入れの歴史があるため、ドイツ・トルコ間の人の往来は非常に盛んですし、2011年以降はシリア内戦による難民も多く来ています。今のドイツは人口減少に悩むどころか、「ドイツ語をしゃべらない外国人の流入」の方が悩ましい問題です。

 

さて、年間100万人近くも来る移民が、ドイツのどこに行くのか?結論からいうと、各方面に散ります。来独した外国人は連邦内の16の州(ブンデスラント)に予算とともに割り当てられるので、首都ベルリンにも、裕福な都市ミュンヘンやシュツットガルトにも、金融の街フランクフルトにも、港町ハンブルクにも、ルール工業地帯にも旧東独の各州にも、もれなく移民が住みつきます。日本や英仏と違ってドイツには突出した大都市がないため、どこか一つの地域に集中する傾向はあまり見られません。

 

そろそろ不動産の話をしましょう。私がドイツで不動産を紹介(イチオシ)している地域は、ノルトライン・ヴェストファーレン(NRW)州という、国内で人口・GDPとも最大規模の州です。ドイツの西部、オランダやベルギーとの国境に近い場所にあり、州都は「デュッセルドルフ」、最大都市は大聖堂のある「ケルン」。あと、社会科の授業で習った「ルール工業地帯」に所在する「エッセン」、「ドルトムント」、「デュイスブルク」。旧西独の首都だった「ボン」など、数多くの都市を擁する欧州屈指の人口密集地帯です。

 

不動産投資視点からみた、NRW州の良い点は、

・ものすごく安い値段で、それなりに良質な物件が買える(区分マンションで300万円~)
・家賃水準はそれなりだが、価格が安いので利回りが高い(ネット利回り8%台、グロス11~12%)
・賃貸物件の需給がタイトで、空室率が低い(場所にもよるが2~3%台が多い)

 

なぜ価格が安いのか?ひとつの理由は、NRW州、特に「ルール工業地帯」エリアが、1980年以降、地域基幹産業(石炭鉄鋼業)の衰退により、長い構造不況を経験したことです。同州の人口はピーク時よりも減り、失業率も改善したとはいえ、ドイツ平均よりはまだ高い状態が続いています。

逆に、そういう問題を抱えたエリアだからこそ、物件が激安価格で買えるのですね。景気が良く裕福なミュンヘンやフランクフルトで、ネット8%なんて利回りは到底期待できません。それどころか、NRW州都デュッセルドルフも国際ビジネスや金持ちが集まる場所になったため仕入れ値が高く、頑張ってもネット5%出ない状態。

したがって、高利回り物件が良く出る「狙い目エリア」は、デュッセルドルフ以北。ルール工業地帯に属する大都市「デュイスブルク」や「エッセン」、その近隣にある「ゲルゼンキルヘン」や「ボーフム」等の中堅都市、あるいはデュッセルドルフを挟んで東西にある「ウッパータール」、「メンヒェングラートバッハ」等が中心になります。

(上記の数字は各都市の人口です)

 

NRW州の人口は、移民流入の影響を受け、ここ5年ほど増加基調が続いています。1970年代の人口ピーク時には及ばないとはいえ、どの都市も人口が増えるか、最悪でも下げ止まっています。

 

デュッセルドルフの人口推移

エッセンの人口推移

 

デュイスブルクの人口推移

 

私は昨年10月から今年1日にかけて、NRW州内で3回、物件視察をしました。一回の視察で東へ西へ、北へ南へ、200㎞近く移動するのですが、凄いと思ったのは、「見渡す限り、新築建てている現場がない」こと…アウトバーンも一般道も、いろんな道を走って、一度たりとも新築現場を見かけないのです。

ということは…移民含めて、増えた人口が、もれなく中古物件の賃貸客なるということです。私、30戸以上は物件見てますが、どの街に行っても、部屋の空きがほとんどないですね。

 

あと、ドイツは概して街の雰囲気が良いし、部屋をきれいに使って住んでいる人が多い印象でした。建物も築年が1950年代以降になると設備内容が良くなり、堅牢なつくりで安心感のある物件が多い。ドイツなら長期的に安定した賃貸経営できそうだと思い、私はメンヒェングラートバッハという街で3ベッドの区分をひとつ、オーナーチェンジで買って、いまユーロで家賃いただいてます。

 

昨年後半から、物件の立地や価格や利回りをずっとウォッチし続けてきて、思ったこと…NRW州内でも、仕入れ価格が徐々に上がってきているようで、「区分でネット8%台以上」の利回りを求める場合、今年初めまではエッセン、デュイスブルクなどの大都市でもたくさんありましたが、最近ではゲルゼンキルヘン、ヘルネ等の中堅都市が中心になってきました。仕入れ部隊も安い物件が乏しくなって苦労しているんだと思います。

どの地域の、どの価格帯の物件でも、不動産はできれば早いタイミングで買った方が、良い立地の物件が安く手に入っておいしいのだと思います。

 

人口増と需給バランスの良さを兼ね備えた「ドイツ激安収益不動産」。興味ある方は、5月9日に東京でセミナーやりますので、是非来てみてくださいね。

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セミナー「ドイツ不動産~収益性と投資のポイント徹底解説」

■日程  2017年5月9日(火) 19:00~21:00

■会場 パズル一番町 セミナールーム2
千代田区一番町10-8一番町ウエストビル5階(東京メトロ「半蔵門」、「麹町」より徒歩3分)

■参加料金:2000円  (※APHOC有料会員は無料招待いたします。)

■紹介ページと申込リンク:goo.gl/zI50AX

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ドイツ、ポルトガル、スペインの考察と活用法

こんにちは、Manachanです。ドイツ3泊、ポルトガル3泊、スペイン1泊、合計1週間余りのヨーロッパ出張のメニューを全部終え、スペイン・バルセロナから、長い帰国の途につきます。

ドイツでの不動産ツアーアテンドに加え、ポルトガル・スペイン市場の新規開拓ミッションを、ギリギリの日程で詰め込み、休む間もなく動き回ったので、正直、疲れがたまってますが、その苦労を上回る、素晴らしい出会いとビジネス上の収穫がありました。

ヨーロッパで仕入れた膨大な情報を、私なりに消化して、今後数か月かけて、日本の皆様にお伝えしていくわけですが、話を分かりやすくするために、今回訪問したドイツ(ライン・ルール地方)、ポルトガル(リスボン)、スペイン(バルセロナ)、各地域の特性を一言で解説し、それぞれ、不動産視点からみた活用法を考えてみます。

 

ドイツ(ライン・ルール地方)は、欧州製造業の中心地、日本でいう「愛知県&東海地方」のイメージ

大陸ヨーロッパの経済中心地として、誰もが認める存在が「ドイツ」。そのドイツのなかでも、産業が特に盛んな地域は首都ベルリンではなく、「ライン川流域」。今も昔も、ずっとそうです。

ドイツの父なる川・ラインの両岸には、支流も含めると、シュツットガルト、ハイデルベルク、フランクフルト、ヴィ―スバーデン、ボン(元首都)、ケルン、デュッセルドルフ、デュイスブルクなど、様々な領域で世界的競争力を誇る産業都市が並び、日本の「東海道ベルト地帯」を彷彿させます。

そのなかで、金融都市フランクフルト、ベンツやポルシェの本社があるシュツットガルトの知名度が高いですが、我々が不動産買付ツアーを行うライン・ルール地方(デュッセルドルフ~デュイスブルク)も、19世紀の昔から炭鉱や工業で栄え、仕事を求めて欧州中から労働者が住みついた場所。その関係で、ドイツのなかでは飛び抜けて外国人に寛容な、コスモポリタンな地域です。人口規模も密度もドイツで最大。

逆にいうと、ドイツは「働く場所」であって、「観光する場所ではない」…それが、ヨーロッパ中の共通認識でしょう。天気は陰鬱で寒い、食事のバリエーションは乏しい、観光資源も隣国に比べて見劣りする。フランス人やイタリア人がドイツにバカンスに行くことはまずないし、当のドイツ人からして、ドイツ国内で遊ぶ発想があまりない。休暇とれば陽光あふれるイタリアやスペインに行きたくて仕方ない人々なのです。

EU統合してから、ドイツの経済中心地としての地位は上がりました。欧州の他国に行くと、ドイツ銀行の支店がどこにでもあり、ドイツ車と、ドイツ製の機械や消費財であふれています。経済的な意味で「ドイツ帝国」イメージが増す一方で、雇用に乏しい南欧や東欧の人たちが働きに行く場所としての価値も高まっています。北海道や九州、四国の人が、地元を離れて愛知県の企業や工場に働きに行くイメージに近いかな。

力強い経済の国、ドイツですが、不動産投資は盛んではありません。賃借人保護の国策で、家賃があまり上がらないようにしており、その結果、不動産価格が上がりにくいのが主な原因でしょう。お国柄、リゾート物件の類も成り立ちません。ドイツの大きな書店に行っても、不動産ガイドや投資の本はほぼ見かけません(ガーデニングやインテリアの本はたくさんありますが)。その代わり、

 

・国民の過半数が一生賃貸住宅暮らし

・開発規制が厳しく新築が建ちにくい

・賃貸用住宅の供給が少ないおかげで、空室が非常に少ない  

・単価も安いので、投資家にも買いやすい。

 

したがって、家賃を稼ぐタイプの賃貸経営には向きます。我々の買付ツアーはネット7~10%回る、賃借人のいる物件を主に視察しています。私も、ドイツでファミリー区分をひとつ買ってみました。安いです。3部屋で79㎡あるのに500万円しません。利回りネット8.5%、グロスだと11〜12%いきますね。

 

 

ポルトガル(リスボン)は、欧州のはずれ、海に面した情緒あふれる坂の街、日本でいう「長崎」のイメー

ヨーロッパ大陸の南西端、人口1000万の小さな国、ポルトガル。

同国の首都リスボンは、コンパクトな街。サイズは日本の札幌市や福岡市位か、もっと小さいでしょうか。平地がほとんどなく坂道だらけの地形で、傾斜をうまく使って建物を上手に建てています。石畳の坂道にはレトロな市電がゆったり走り、その向こうに見える青く輝く海…その情景は、まさに日本でいう「長崎」のイメージですね。

同じ南欧のイタリアやギリシャ、スペイン東海岸は地中海に面していますが、ポルトガルの海岸線はほぼ全て大西洋に面しています。これが、大きな違いを生み出します。ポルトガルの誇る「魚食文化」です。

地中海と違って、大西洋側は漁場の宝庫。その環境で食文化を育んできたポルトガル人は、日本人と同じく、魚、貝、イカ、カニ、牡蛎、ホヤ…海からとれるものは何でも食べる。首都のオフィス街で地元の安い焼魚定食を毎日食べられる国は、欧州ではポルトガルだけかもしれません。

魚食の他にも、日本人を懐かしい気持ちにさせる要素が、ポルトガルには溢れています。巨漢の多い欧州にあって、この国の人々は小柄で、日本人に似た背格好。性格も実直で(サッカーの試合以外は)もの静か、やや物憂げな哀愁がみられる人たちで、情緒的にも日本人に通じるものがあります。ポルトガルの誇る民謡Fadoは、アコースティックギターとボーカルの肉声だけで聴かせる音楽。津軽三味線と謡曲の組み合わせに近く、異国情緒というよりは懐かしさを感じさせます。

 

あと、「大陸の端っこ」という地理的条件も日本と似てますね。ドイツやフランスと違い、ポルトガルは逆立ちしても欧州の中心地になり得ない。リスボンやポルトの観光価値は高いですが、端っこにある上、規模感やインパクト、世界遺産の数では隣国スペインに負けるので、どうしてもスルーされがち。

とても良い国だけど、遠くて無名なポルトガル。情報も少ないこの国を、皆さんに好きになってもらいたい、情報提供を通じて、ポルトガルの認知度を高め、ファンを増やす活動をしていきたいです。

不動産投資とマーケティングの方向性…ポルトガルは欧州で最高の気候に恵まれ、リスボン周辺では観光シーズンが3〜11月と長いこと、LCCの普及により欧州各地から片道数十ユーロでリスボンに飛べるようになったこと、大好きな国なので自分もたまに行って使いたい…等々を考えると、

私はリスボン周辺の良質なリゾート物件を狙っていきたいと思います。AirBnB運用か、あるいはホテル運用付き自分も年間何泊かできるものが良いかな。今回の視察では、

 

・リスボン近郊、素晴らしいオーシャンビューと海鮮グルメが楽しめ、ライバル物件がまず建たないオンリーワン立地で

・世界的に知名度の高いホテルブランドが運営し、

・11万ユーロ(1350万円)から投資できて、ネット利回り7〜10%が5年間確定する上に買取保証もついて、かつオーナーが年間14泊でき、

・新築プレビルドではなく、既存ホテルの改築ゆえ、今年中に確実に完成してキャッシュフローが見込める物件

 

欧州の首都近郊なのに11万ユーロ〜という安さは特筆もの。東南アジア各地で似たような価格帯、利回りのリゾート物件が日本向けに紹介されていますが、

「物件の過剰供給が起こりにくい欧州のガバナンス」、「新築プレビルドと違って完成時期が遅れるリスクがほぼ無い」、「国際通貨ユーロの資産」という意味でより価値が高いと、一投資家としては思います。

 

スペイン(バルセロナ)は、欧州の中心に近い、ブランド価値の高い観光都市。日本でいう「神戸」のイメージ

ポルトガルの隣国スペイン、リスボンからマドリードやバルセロナに飛んでも飛行機で1時間台の至近距離ですが、スペイン領内に入った瞬間、「欧州の中央に近いメジャーな国に来た」感覚になります。

首都マドリードは、欧州を代表する大都市の一つだし、第二の都市バルセロナはオリンピック開催経験もあり、ガウディの建築ありピカソの博物館あり地中海リゾートありバルサあり、世界的知名度の大観光都市。欧州では誰もが認めるメジャーリーグ的存在です。ここから車で2〜3時間も北に走ればフランス、高速鉄道でパリまで行ける、国際空港はリスボンの数倍でかい…南欧屈指の交通の要衝でもあります。

 

バルセロナの街並みは美しく端正で、完成度が極めて高い。海と山に挟まれ、緩やかに傾斜する斜面に都市が広がる。山の上に行けば行くほど高級住宅街になる。海岸沿いにはマリーナ、コンベンション施設、ホテルに加えて貨物港もみられ、工業都市的な面影もある。全体的なイメージは、日本でいえば「神戸」ですかね。リスボンからバルセロナに来ると、長崎から神戸に来るのと同様、ぐっと中央に近づくイメージですね。

スペイン、バルセロナ…知名度やブランド価値が高いので、リスボンと違って、私が一生懸命説明しなくても、国名、都市名を聞いただけでイメージわく人が日本にも多い。

その意味で、バルセロナはパリやロンドン、ミラノやローマ、アムステルダム、マドリードと同列の、欧州メジャーリーグ都市のひとつとして、リスボンとは違うマーケティングをしていきたいと思います。

私思うに、バルセロナで持つ価値のある物件とは、

 

・成功した大人の所有欲を満たす物件

 

かな。たとえば、「自宅の窓からガウディの建築が見える」、「散歩すればサグラダファミリアの工事現場からレンガやブロックを拾ってこれる」贅沢この上ないオンリーワン立地のアパートなら価値が高いし、売りたくなったら世界中の金持ちがすぐ買うでしょう。観光地ゆえエアビーも当然できますがやるべきじゃないっすね。別荘として使ったり、家族や友人に自慢したり、新進気鋭の画家やデザイナーに安く貸して創作活動してもらうのが最適な利用法でしょう。

ロンドンやニューヨーク、ワイキキと比べればバルセロナの住宅は断然安いです。サグラダファミリア至近のアパートだって3部屋120平米で68万ユーロ(約8000万円)。1部屋50平米弱だと30万ユーロ(約3600万円)を切るものもあります。

あと、将来欧州に移住したり、欧州を拠点にビジネス展開したい方は、スペインで不動産を買って永住権を取るのが日本人にはおすすめです。

 

・スペインで50万ユーロ以上の不動産を現金で購入することで、2年間の滞在ビザを申請できる。

・購入後、スペインに一度も来なくてもビザ更新できる。次の更新は5年間有効、更新手数料も安い(将来的に、スペイン入国が義務化される可能性あります)。

・2年+5年の滞在中、不動産を維持し続ければスペイン永住権を申請できる。

・スペインはEUの国なので、EU圏内どの国での居住、就労OK。

 

バルセロナ一等地で50万ユーロ以上の不動産買って、ついでに7年後、スペイン&EUの永住権をゲット。その時期に売ればキャピタルゲイン出る可能性も高い…なかなか良いプランだと思います。

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ドイツと日本の労働時間・生産性の話

こんにちはManachanです。ドイツ・デュッセルドルフ近郊での2日間の不動産買付ツアーアテンドの仕事が終わりました。

この仕事、特にツアー2日目は朝から晩まで、物件説明に加えて公証役場での委任状作成、銀行の口座サポート、会議通訳…昼メシ食う暇もない位忙しい。でも素晴らしい仕事ですね。ドイツで苦楽(?)を共にしたツアー参加者は皆仲良くなって、この機会に「一生の友」ができたりします。「大人の修学旅行みたい」で、純粋に楽しいです。

次回ドイツ不動産ツアーは4月上旬に企画します。数日後にアナウンスしますので、楽しみにしていてくださいね。

 

ここ3か月余りで3回もドイツに来てしまった私。いつも思うのは、

・意外に物価が安く、売ってるものの品質も良い。

・鉄道網が充実し、たいてい時間通りに来るし、無料の高速道路(アウトバーン)が網の目のように張り巡らされていて、移動コストが安くあがる。

 

ドイツ人の給与水準はヨーロッパのなかで中上位にあり、平均すると日本より少し高い位。それだけまともな収入がある国民が、この安い物価と利便性のなかで暮らせるドイツは、かなり生活水準が高いのではないかと。

その目安として、「一人当たりの購買力平価GDP」(物価水準を考慮した所得水準)がありますが、ドイツは約47,000USドルで世界20位前後、オーストラリアやスウェーデンと近い水準。同ランキング30位前後の日本(約38,000USドル)より常に高い水準を維持し、近年その差は開く傾向。

 

欧州三大国と呼ばれる、ドイツ、フランス、イギリスと比べてみても、ほぼ同じ傾向がみられます。常にドイツが一歩抜きん出て、差も広がっています。

 

しかも特筆すべきは、ドイツはこの高い生活水準を、世界最短の労働時間で実現していることです。ドイツ人の労働時間は年間1300時間台で、OECD30数か国のなかで、オランダと並んで一番短い部類に入ります。一方、日本の数字はOECD平均に近い1700時間台になります。

 

確かに、ドイツで不動産視察してても、クルマの通勤ラッシュが朝8~9時頃だし、帰宅ラッシュが夕方4~5時頃なので、残業しない人が大部分なんだろうなと思います。南欧方面に長期間バカンスに出かける方も多いし…

なぜ、ドイツは高い労働生産性を実現できて、日本にできないのか?その事実を指摘するだけでなく、自分の体験を踏まえて考察してみます。私思うに、

 

・ドイツでは、人々が長時間働かず定時に帰ることが、社会的、制度的に合意されている。

・そのことにより生じる不便や不都合も、社会が容認している。

 

今のドイツを見ていると、私が移住した西暦2000年頃のオーストラリア・シドニーを思い出します。当時のシドニーは、

・ショッピングセンターは通常、18時に閉店。

・しかも、職員が17時45分頃に帰り支度を始める。

・17時50分過ぎに買い物しようとしたら、レジのお姉さんに睨まれる!

 

買い物客の利便よりも、職員が定時に帰れることが優先されてたんですね。そうした方が誰もが得する制度になっていたのです。

・会社は、職員を残業させたら、制度上、割高な残業代を払わなきゃならない。

・会社はその出費を避けるため、残業代を払うよりも職員に午後出社を認めるか代休を与えることを選択する。

・職員の立場からすると、どっちみち残業代もらえないので、夜遅くまで残って残業代を稼ごうとする者は皆無。

 

当時私は、シドニーでサラリーマンしてましたが、毎日定時に帰れるのでラクでしたよ。残業しても最大1時間位だったかな。一方、顧客・生活者の立場でいうと、暮らしていて不便でした。お店が空いてる時間にダッシュで買い物しなくちゃならない、皆同じこと考えるから、渋滞にはまって結局間に合わなかったりする…

サービスも悪かったですね。システムがダウンするとモノ買えない、サービス受けられない、担当者が長期休暇だったりすると物事が進まない…それが日常茶飯事。

首都圏の便利な街(柏駅前)で生まれ育った私。自宅から500m以内にデパートあり商店街あり、スーパーありコンビニ沢山、何百何千のバラエティ豊かな個店あり。人生に必要なものは何でも、24時間いつでも買える。盆暮れ正月関係ない。サービスは素晴らしく良く、客のわがままに誠実に答えてくれる。

だから私、シドニーに移住したての頃は、「こんなクソ不便な、クソ田舎に住めるか!」と、悪態をついていたものです。でも1年も住めば、「だいたい、こんなもんさ~」と慣れてきて、逆に誰の気兼ねもなく、自由時間がたっぷりとれるオーストラリア暮らしの良さが分かってきました。

 

あれから15年。シドニーは大きく変わりました。一言でいうと、「日本みたいに便利な、眠らない街」にグッと近づいた。今では24時間営業のショッピングセンターさえあるし、深夜営業の飲食店やコンビニも増えました。昼夜構わず働くアジア系住民が増えたからでしょうね。利便性を求める社会になれば当然、ワークカルチャーも変わりつつあります。

一方、今のドイツ・デュッセルドルフは、15年前の静かだったシドニーによく似ています。日曜日はお店ほとんど閉まり、交通量もほとんどない。平日の夜、20時以降に買い物できる場所はスーパー、ディスカウントストア位に限られる。コンビニほとんどない。早朝も深夜も頑張って営業するのはトルコ・アラブ系のケバブ店くらいかな。

生活する上で必要なものは揃い、ドイツなりの文脈で利便性もまあ高い。環境も街並みも良い。自由時間がたっぷりあって、散策とか日曜大工、ガーデニングなど思う存分楽しめそう。でも、アメ横みたいに賑やかで猥雑でエキサイティングな場所が好きな私には、少し物足りないな~と感じる。ま、個人の好みの問題ですけどね…

 

ま、そんなことも含めて考えると、ドイツの労働生産性が高いのは当たり前ですね。仕事は定時で終わる前提の社会、多少不便でサービス悪くても、お客からはしっかりお金をとる、それがGDP統計に反映される。

日本の労働生産性が低くでるのも、当然でしょう。こちらは顧客の都合や利便性を優先する前提の社会。労働者が「サービス」提供に使う時間が長く、そのコストをお客に転嫁できないことによる「ただ働き」も多い。日本企業社会の競争環境も多いに影響しているのでしょう。逆にいうと、日本人はGDP統計に表れない利便性やクオリティ高いサービスを享受しているとも言えます。

 

企業経済活動や働き方に関して、日本が改善すべき点、ドイツに学ぶべき点は多いと思います。が、これらは「社会」の下部概念であり、社会のニーズや価値観と表裏一体であることを、まず知らねばなりません。

日本がドイツみたいに定時で終われるような社会をつくれるかどうかは、日本の人々が今後何を目指すかによります。極めてサービスを重視する今の価値観が少し変わり、多少の不便や自助努力を日本社会が容認するのであれば、ドイツに近づくのかもしれません。

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EU漫遊記〜不動産マニアの視点

こんにちはManachanです。約1週間にわたる欧州出張を終え、無事帰国しました。
欧州での不動産ビジネスは、今後長い取り組みになりそうです。

2016年7月…イギリス出張
2016年10月…ドイツ、トルコ出張 (済)
2016年11月…ドイツ、スペイン出張 (済)
2017年1月…ドイツ、ポルトガル、スペイン出張 (予定)

最近はドイツを起点に、ほぼ毎月、出張に行く生活が続いています。日本からの飛行機移動がつらいけど、それだけ、欧州不動産ビジネスに可能性と手応え、社会的意義を感じているわけです。

欧州といえば、英国のEU離脱、移民やテロの問題等、ニュースを賑わす頻度が高まっていますが、欧州各国を実際に歩いた私の体感値は、ニュース報道とは大きな隔たりがあります。

報道が「例外事象」をセンセーショナルに伝える傾向があるのに対し、私たち不動産投資家は「普段着の姿」に着目するので、認識のギャップが大きいのも無理からぬことです。

また、巷の経済評論家が「Brexit(英国EU離脱)の影響」等を論じる内容にも違和感を感じます。彼らが往々にして、グローバルなカネの流れや為替等「マクロ」を論じるのに対し、我々不動産愛好家は「ミクロ」な地域経済や賃貸市場に目が行く生き物なので、違和感もそこから来るのだと思います。

今回のブログは、不動産マニアな私が欧州各国を歩いて感じたことを独自の視点で書いてみます。分かりやすく、話をBrexitに絡めてみましょう。

 
1. いま英国で起こっていること

大陸欧州の人々と話すと、「Brexitは英国にとって失敗だった。ほら見ろ、英ポンドはあれだけ下がってしまったじゃないか。将来を不安視する英国人が、大陸(EU)側にどんどん資産を移しているぞ」みたいな声をよく聞きます。

首都ロンドンだけみれば、確かに彼らの言う通りかもしれません。今年7月に出張した時も、ロンドンに関してはどんよりした不安感を感じました。

不動産の世界でいえば、これまでロンドンを買ってた外国人は中近東、ロシア、中国の富裕層が多く、動機はもちろんキャピタルゲインでした。彼らはBrexit後に「値下がり」「英ポンド下落」のダブルパンチで大損した人も多い。それと、ロンドン(シティ)の金融センター機能がBrexitをきっかけに大陸欧州側(フランクフルト等)に移るのではないかという憶測もありました。

つまり、英国=ロンドンという枠組かつ、短期的視野で考える人たちが、Brexit後の英国の先行きについて悲観説を助長させていた気がします。

でも、不動産投資家のセンスでいえば、ロンドンの不動産市場は、Brexitがあってもなくても、いずれ調整局面を迎えていたと思います。要は英国のなかで、ロンドンだけ突出して高騰しすぎていた…

同じ英国の他都市と比べて、ロンドンの不動産価格は5倍以上、国際的にみても、ニューヨーク、東京はじめ、どの大都市よりも高い状況だったのです。

視点を英国第二、第三の都市に移せば、全く違った世界が見えてきます。

それらの都市、特にマンチェスターやバーミンガムは、Brexitのおかげで成長が期待できるでしょう。不動産価格はロンドンの5分の1、国際ビジネスが展開できる都市機能と人材が揃い、英ポンド下落のおかげでオフィス賃料や生活コストは大陸欧州のたいていの大都市より安い。言葉も英語、高速鉄道ができればロンドンと一時間以内で結ばれる…

Brexit後のマンチェスターを歩くと、ロンドンと違って雰囲気明るいですよ。同市を含むイングランド北部の多くの人が、離脱に賛成票を投じたのは、確かに理屈が通っています。

EUとの関係は今後どうなるか分かりませんが、英国はEUとだけ商売してるわけじゃありません。英語というインフラで旧英連邦諸国とビジネスできるのが彼らの強み。本命は、大陸欧州より成長余力が高い「米国」と、間もなく世界最大の人口を持つ国となる「インド」でしょう。

2016年のBrexitは、英国人が大陸欧州よりも米国インドと共に歩むことを選択したと、後世の歴史家は評価するかもしれません。

 
2. いま大陸欧州で起こっていること

いま大陸欧州の経済は、明らかにドイツが引っ張っています。

EUやシェンゲン協定の枠組で、大陸欧州の多くの国が共通通貨ユーロを採用し、人々の行き来を自由にしました。すると、どうなるか?

日本の国内で、人々が就業機会を求めて、首都圏や愛知、関西、福岡といった都市部に移動するのと同じように、大陸欧州(特に東欧、南欧)の人たちは、仕事のあるドイツに移動します。

ドイツはEUのおかげで、「大陸欧州の首都圏」となり、失業率も他国より低く、物価も安定、繁栄を手にしています。

ドイツにはロンドンのような巨大都市がないので単純比較が難しいですが、同じ位のサイズの都市(例.独デュッセルドルフと英マンチェスター)を比べると、街の発展度、先進性はドイツの方が若干勝る印象です。

ドイツの繁栄を、同じEU圏内の国々に還元できれば良いのですが、これはなかなかうまくいかない。もともと言葉や文化の違う国々の集合体なので難しいのでしょう。

大陸欧州が共に発展できるかの試金石が、南欧諸国にあると思います。ギリシャはじめ、スペイン、ポルトガル、イタリアといった国々は、リーマンショック後の6〜7年間、酷い不況に苦しめられました。どの国もドイツやフランスに比べると産業基盤が弱い上に、不動産バブルが派手に弾けて信用収縮が起こった、ユーロを採用したせいで通貨の切り下げも不可能…夥しい失業者が出て、それがいつまでも解決できませんでした。

ただスペインに関しては、ようやく経済復興の道を歩み始めたようです。2015年、16年の経済成長率が3%前後でEU圏内でトップ。失業率も徐々に改善してきました。 スペインは観光が強いだけでなく製造業の基盤もそれなりにあり、EU内では比較的安い労働コスト(月給約1000ユーロ)を活かして工場誘致が進んだようです。

イタリア、ポルトガル、ギリシャがスペインの後に続いて発展軌道に乗れるなら、ドイツ主導のEU経済圏もなんとかワークしそうだという判断になるでしょうが、

その辺は、これから南欧諸国を歩くなかで、じっくり見てきたいと思います。お楽しみに。

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正直な不動産、誠実なドイツ

こんにちはManachanです。3日間にわたるドイツ出張を終え、今は次の視察地・スペインのバルセロナにいます。

ドイツ(デュッセルドルフ近郊都市)では、まる2日間、日本人投資家数名の不動産視察・買付ツアーのアテンドをしてました。アテンドの仕事は、数年前から相当数こなしてますが、今回のドイツほど楽しいツアーは他にないですね。

何より心洗われる(?)のが、ドイツのパートナー企業BMG Invesetment社の仕事ぶり。社長以下全員、真面目で一生懸命。常に手を抜かず、細部まできっちり配慮してくれるのです。あの真面目さと実直さ、(良い意味で)日本人の働きぶりにそっくり。そして、不動産や投資に対する知識も相当なものでした。ツアー参加者も、異口同音にこう言ってましたね。

 

・あの人たちは、信頼できる。

・あの会社からなら、何戸でも買い増したい。

 

あの生真面目さは、ドイツ人の特性なのか、それともBMG社の社風なのかは、よく分かりません。同社は、相当な多国籍集団。社長はベラルーシ出身、社員はロシア、ウクライナ、東欧諸国の出身者が多く、我々のツアーをお世話してくれたのは、中国上海出身のY嬢(彼女も相当真面目で勉強家。私とは堅い信頼で結ばれています)。それぞれの社員が数か国語話すなかで、社内共通語はもちろんドイツ語。

たぶん社長の人柄が大きいんでしょうね。何度も商談しましたが、世の中、こんなに生真面目な人がいたのかと思うくらい。大きなビジネスを展開しているとはいえ本体は社員数15名くらいの小さな会社ですから、社長のキャラクターと仕事ぶりが全社に浸透するんでしょうね。

 

社長Michal氏と記念撮影

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今回、ツアー参加者が購入した物件。どれも収益不動産として「至極真っ当」で「真面目」な貌をしていました。

 

メンヒェングラートバッハ、3部屋88㎡、44700ユーロ、NET8.5%

駅徒歩6分、賑やかな商店街に接した、暮らし向きのファミリー居住地域。その土地柄に合った使いやすい間取りです。築40年超えてますが、都心の外国人仕様マンションみたいな「センターイン」かつ「ワイドスパン」。廊下に面積とられないので広く感じます。気候の寒い地域ということもありますが、壁厚や断熱、二重ドアなど、日本の団地よりつくりがずっと堅牢ですね。

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エッセン、1部屋21㎡、25300ユーロ、NET9.0%

この団地は、立地が素晴らしい。人口58万人、ドイツでも十指にはいる都市エッセン、その中央駅(特急電車ICE停車駅)から徒歩10分。歩きやすい道で駅と商店街まですぐ出られる上に、駅近エリアは新築が全く建たないので、部屋が空くのを待ってる人多数。

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デュイスブルク、3部屋+1部屋、117㎡、56000€、NET9.5%

珍しい「2戸一括販売」の物件。2家族から家賃とれるため利回りが高い。アパート最上階で眺望良し。目の前の道路は市電が通る、賑やかな商店街。明るい印象で、内見した全員が「ピンときた」お値打ち物件。

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また、不動産という面で、「ドイツという国の生真面目さ優秀さ」も、十分感じることができました。

デュッセルドルフを州都とする、ノルトライン・ヴェストファーレン州は、人口1800万人でドイツ最大。ヨーロッパ屈指の人口集中地域で、強い産業基盤を持つ大小の都市がたくさんあります。

デュイスブルク、エッセンのような大きな都市、ヴッパ―タール、ノイス、メンヒェングラートバッハなど中規模の都市、メットマン等小規模な街、いろいろ行きましたが、どの街をみても、空室の住宅と、空き店舗がほとんどないつまりシャッター街とは無縁な状態

ドイツが人口増えてるかといえばそうでもありません。一方、人口増加基調にある米国では、巨大ショッピングセンターに空き店舗が結構目立ちます…つまり、ドイツでは住宅や店舗の供給数がうまくコントロールされているようです。

 

空室がほぼない物件。どこ見ても、たいていこんなもん。

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ノイス(Neuss)の市電通り。500mにわたり、空き店舗ゼロ。どの街みても、こんなもん。

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また、交通インフラや運用をみても、ドイツは間違いなく欧州No.1ですね。電車は便利で近代的、時間通りに来る。ドイツ国鉄(DB)や市電(UB)との連携もばっちり・・まるで日本の都市部のような利便性と信頼性。タクシーやレンタカーに頼らず公共交通機関で移動できることは、我々海外の視察者にとっても、移動コストが安く済むのでありがたい。

 

国鉄も市電も、ドイツの電車は信頼性が高く、日本の感覚で利用できる。

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ドイツが、ここまで上手にガバナンスされた、豊かな先進国であることは、資産を置くことに関して安心感が高いですね。しかもデュッセルドルフという場所はヨーロッパの中心にあり、オランダ、ベルギーまで車で1~2時間、パリまで5時間…ヨーロッパの拠点として十分使えます。国際空港も便利だし。

そして彼らが日本人に似た真面目な国民性を持っていることは、日本人投資家とドイツ業者をつなぐ立場としても大変ありがたいです。日本人投資家の細かい要求に、きっちり応えてくれる国が非常に少ないなか、ドイツはその能力とマインドセットを備えた世界でも稀有な国。長期的視野で良いお付き合いができそうです。

 

読者の皆様も、ドイツで収益物件を持って、ユーロのお小遣いを稼いでみませんか?数百万円で買えますし…

年明け1月8~10日に、また視察ツアーやります。ちょっと寒い季節ですが、真面目なドイツと、しっかり家賃稼いでくれる正直な不動産に会いにいきましょう。

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脱・業者セミナーことはじめ

おはようございます、Manachanです。

いきなり穏やかでない話で恐縮ですが、私、たま~に、ブログで大喧嘩することがあります。覚えてらっしゃる方もおられるでしょうが、最近では昨年末にこんな文章をぶつけました。

 

その正義感、迷惑につき… (2015/12/31)

 

米国中古不動産を販売する日系業者を、割高な価格で販売している云々の理由で名指しで批判、挙句の果てに私の個人名や団体名まで晒した某ブロガーの行動に対して、マジで怒り爆発したから書いたのですが…

でも、彼の言い分のなかには、真っ当なものも含まれていました。そのひとつが、

『脱・業者セミナー』です…私は、この方向性に関しては同意します。

 

業者セミナーとは何か?平たくいうと、「海外不動産の販売業者が、物件売らんがために行うセミナー」です。

物件売るためのセミナーだから、たいてい、参加費用は無料。会場費などのコストは販売経費であり、その点は国内新築ワンルーム販売セミナーと同様。

でもって、物件売るためのセミナーだから、当然、都合の良いことばかり言う。リスクの説明もそれなりにしますが、むちゃ都合の悪いことはオブラートに包んだりする…

 

そんな業者セミナーが悪いと言いたいのではありません。物件売るためのセミナーなのだと割り切って、賢く付き合えば良いのです。なかには良い物件もありますし、また業者の担当者と付き合うことで、海外の不動産事情に関して良質な情報が得られることもあります。

そういう有用性がある上、海外物件の販売業者からセミナー開催依頼を多数受けていることもあり、私の主宰するアジア太平洋大家の会主催のセミナーは、今日時点で半数以上が、所謂「業者セミナー」です。

 

ですが、海外不動産セミナーを企画する立場からいうと、業者セミナーの問題点は、

物件の収益性が、業者の物件見極め能力に依存してしまうこと

 

海外の物件を紹介して成約に至り、その後、買い手が確実に投資利益を手にできるよう、物件の収益性やマーケットの見極めができているのか?…それは、業者のスキル次第。

それがプロのレベルでちゃんとできていれば問題ないですが、海外なので難しいこともあります。たとえば東南アジア新興国では、売買・賃貸の取引データが日本のようなレベルで揃ってないですし、中古物件の流通マーケットも発展途上。そんな状況下で、業者は想定賃料とか想定利回りとか出して売らなきゃならないのです。

それでも、彼らが物件をちゃんと見極められれば、(情報あやふやでも)買い手が利益を手にしてハッピーになるのですが、そのスキルが未熟な場合、セミナーを通して海外物件買った人が不本意な損切りを強いられ、その不平不満が我々セミナー企画者に来たり、評判に傷がつくこともあります。それがリスクです。まとめると、

 

【海外不動産の業者セミナーにおける構造的な問題点】

1)不動産は個別にひとつひとつ違うから、その収益性も現地を歩いたり賃料相場をヒアリングするなど地道な作業をして、見極めなきゃならない。

2)でも実際問題、海の向こうにある物件をひとつひとつ見る手間暇がかけられない。

3)したがって、海外にいる販売業者さんの情報や、物件見極めのスキルに依存せざるを得ない。

4)しかし、彼らにそのスキルが十分あるかどうか、見極める術がない。仮にスキルが不足していたら結果的に我々のリスクになる。

 

この構造問題を何とか突破したい、と私は常に考えてきました。それが前述「脱・業者セミナー」の構想にも沿うことになります。

その意味で、11月4日(金)に行ったドイツ不動産セミナーと、11月10日(木)に行うトルコ地中海リゾートセミナーは、「脱・業者セミナー」に向けた、記念碑的な試みだったと自負しています。この二つの案件は、

 

・日本で誰も手掛けてない、ドイツ・トルコの物件を、自分独自のルートで開拓した。

・その後、自ら現地に乗り込んで、デベロッパーと商談して、これらの物件を日本向けに売れるようにした。

・帰国後、ドイツ・トルコの不動産マーケット情報を自ら調査し、セミナーに仕上げた。

 

所謂「業者的な動き」を自らがすることで、結果的に、他の誰かの情報・スキルに頼らなくても良い状態をつくりあげたのです。

物件個別の収益性やリスクの見極めは、私自身でやりました。現地も歩いて回り、ドイツ語の情報サイトと格闘しつつ、かなりの時間・労力をかけて調査しました。その結果、

 

・ドイツ(デュッセルドルフ近郊)の物件は、空室リスクが低い環境下で長期的な賃貸収益を得るのに向く。

・トルコ(地中海岸リゾート)の物件は、投資というよりはワールドクラスのリゾート物件を、ハワイ等と比較して非常に廉価で所有できる意味がある。

 

…いずれも、日本の投資家に紹介する意味があると判断し、セミナー化しました。

今後は、スペイン(バルセロナ)、ポルトガル(リスボン)等、独自ルートで企画した案件がどんどん出てきます。「脱・業者セミナー」の動きは、今後本格化していきますので、楽しみにしていてください。

 

なお、私が独自ルートを開拓できる鍵は、「中国」にあります。以前から富裕層の出国意欲、海外資産取得意欲が強い中国では、上海、北京、広州など大都市を中心に「海外不動産の見本市」が大々的に行われます。そこは、日本とは比較にならない程、世界各国の不動産デベロッパーや販売業者が集う場であり、日本では得られない海外不動産情報が集結しています。

中国行って、見本市でブースを回り、名刺を配りまくって、物件現地を見に行くアポを取れば、独自ルートができます。今回セミナー企画したドイツ・トルコの案件も、元はといえば9月22~25日の北京不動産展で開拓したルートです。

今月下旬には、上海の不動産展にも出向いて、そこで新たなルートを開拓したいと考えています。

 

最後になりますが、いま、海外不動産の「業者セミナー」を企画する会社・団体は、我々アジア太平洋大家の会の他にも、いくつかあります。

数年前は、その種のセミナーをやる団体は、日本ではほぼ我々しかいなかったから、ある意味先頭を切って、どんどん「業者セミナー」を企画しましたが、今や、時代は変わりました。

アジア太平洋大家の会は、投資家視点に立ち、独自ルートの「脱・業者セミナー」に意欲的に取り組むことで、他団体との差別化、そして社会的意義を果たしていきたいと思います。

 

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追伸)「トルコ」をテーマとするセミナーは、今週中に2つ行われます。お楽しみに。

11/10(木)19:00~地中海リゾートを満喫! トルコ南部のリゾート地アランヤのリゾート不動産事情を徹底解説@東京半蔵門

11/13(日)13:00~ サンワード投資主催 人気投資家・鈴木学氏の中・長期グローバル投資術@東京(お茶の水)

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