花咲かじいさんが成功する理由…お金よりスキル、人間関係の時代

こんばんはManachanです。いつもご愛読ありがとうございます。今回は、「人間の幸せに欠かせない3つの資産と優先順位」というテーマで書いてみます。

「資産三分法」という、昔から語り継がれてきた考え方があります。「現金、株式、不動産という、特性の異なる資産に三分して資産を守る」というもので、ある意味私も実践しています(私の場合は、現金3分の1、投資不動産3分の1、事業投資3分の1…ですかね)。

 

今は、上記を換骨奪胎して21世紀的にした、「新•資産三分法」という考え方があります。橘玲さんや、私の大家仲間・河上伸之輔さんの著書で提唱されている考え方です。

1)会計資産…現金、株式、不動産など、すべての物的資産。
2)自分資産…スキルや経験など、自分がこれまで身につけてきたもの。
3)人間関係資産…困った時に助けてくれる友人がどれだけ居るか?

 

会計資産、自分資産、人間関係資産、どれも私たちの人生を豊かにするために欠かせないものです。また、それぞれが別々の特性を持つ資産でもあります。

 

会計資産(現金、株式、不動産)が十分あってそれで生活できれば、人生に自由な時間をもたらしてくれます。またリスクを取って会計資産をさらに増やしたり(投資)、それを使って欲しいものやサービスを買ったり(消費)できます。但し、基本的にモノなので他人に奪われるリスクはあります。

自分資産(スキル、経験、知識)は、自分の身体や脳に帰属する能力なので、誰も奪うことができません。また、能力ですから使えば使うだけ豊か(上手)になります。ただ、使わないと劣化したり、時代が進めば以前身につけたものが有効性を失うことはあります。

人間関係資産(助け合う仲間)は、モノでも属人的能力でもなく、自分を取り巻く外部環境のようなもので、人に良いことをして、喜んでもらえばもらうほど、豊かになっていきます。逆に、誰かに不義理をしたり、失望させると、乏しくなっていきます。

 

3つの資産は、お互いに変換可能です。「時間やお金を使ってスキルを磨いたり、人に良い情報を与えて喜ばれたりすれば、それは会計資産を自分資産や人間関係資産に変えていることになりますし、逆に自分のスキルや人間関係を使ってビジネスしてお金をつくれば、それは自分資産・人間関係資産を会計資産に変換していることです。

いまの世の中、一番重視されているのは「会計資産」かもしれません。モノなので分かりやすいですし、お金あるところ、商売あり、人も群がってきます。私も世間的には、「国際不動産投資家」という、会計資産的な側面にフォーカスしてセルフブランディングしています。

 

ですが、河上さんによれば今後、会計資産の価値が相対的に低下し、自分資産と人間関係資産の価値が高まっていくと…私も全く同じ意見です。

昨今はネット社会。資金力や会社の看板より情報発信力やマーケティング力、ファンの数がますます大事になってきています。YoutubeやInstagram動画で人々の話題・評判を勝ち取った人や、その仕組みをつくった人が、瞬く間にお金持ちになることも珍しくありませんし、時にそれは、どんな強大なビジネスでも太刀打ちできない社会的影響力を持ったりします。つまり、「ソフトな自分資産と人間関係資産」が、「ハードな会計資産」を凌駕する影響力を持ちつつあるのです。

私の身辺でビジネスに成功している人は、ほぼ例外なく、人間関係資産と自分資産を常に豊かにしようと心がけてきた方々です。

 

自分資産と人間関係資産の如何で大きな差がつくのは、太古の昔からそうだったと思います。日本育ちなら誰でも知ってる「花咲かじいさん」の寓話で説明すると、

・花咲かじいさんが桜の木に登って灰をまくと、きれいな花が咲いて、皆が喜ぶ。

・いじわるじいさんが同じことをしても、花は咲かない。

その差は何か…昔のシンプルな時代ですから、会計資産に大差はないでしょう。でも、花咲かじいさんには、豊かな自己資産と人間関係資産があります。周りの人を大事にし、生き物を慈しむ心(自己資産)があり、かつその行いが、周りの皆に支持されています(人間関係資産)。一方いじわるじいさんには、自己資産も人間関係資産も非常に乏しい。それが、結果の違いにつながった…。

 

現代でも、人間社会ですので同じことが起きます。武道館を満員にするような人気アーティストと同じ歌を私が歌っても、人々に同じ感動を与えるのは無理ですし、そこには、自己資産(歌や踊りのスキル)と人間関係資産(ファンの信頼・憧憬)の圧倒的な差があります。逆に、国際不動産という、私が過去10年以上にわたり、心血を注ぎスキルを磨いてファンを増やしてきた領域に関して、誰かが真似をしてもすぐに追いつき追い越すのはたぶん難しいです。

 

ところで、新・資産三分法において、私が重視するのは河上氏と同様、「自己資産」と「人間関係資産」です。もちろん、この二つを充実させるには会計資産(自由な時間を生み出す固定収入)が必要ですが、私の場合、生活に困らないだけの会計資産ができたら、それをすぐに自己資産と人間関係資産に変えています。

 

・自己資産に関しては、「国際不動産業界で他の追随を許さない、世界の不動産視察経験(インプット)と情報発信(アウトプット)、情報取得に必要な語学能力と情報ソース(手段)」を持つことを常に意識しています。ここ2年ほど、年間の3分の1は出国して、6日間で5か国みたいなむちゃくちゃハードなスケジュールで旅してますが、要は「少しお金ができればすぐ飛行機乗って世界の不動産見に行ってる」のです。

・人間関係資産に関しては、完璧にできているとは思いませんが、それでも、「自分が知りえた世界の不動産情報や知見は惜しみなく世に出していく」、「まず人さまに喜んでいただく、お金はその結果としてついてくればいい」、それを座右の銘にして長年やってきました。おかげさまで、不動産仲間には恵まれていると思います。

 

逆に、私からみて疑問に思うのは、

「富を誇示する行為」(分不相応な都心レジデンスに住む、高級外車に乗る、高額リゾートホテルに泊まる等)…本心から好きでやってるなら良いですが、世の中、上には上がいます。より裕福な人と自分を比べて、さらに欲望が刺激されたらキリがありません。それこそ永遠に満たされない渇望、餓鬼道そのものです。それにお金をかける位なら、自分資産と人間関係資産を充実させればいいのに、と思います。

「素人を半ば騙して利を得る行為」…最近、「キラキラ大家」「共食い大家」「コンサル大家」などと揶揄される方が増えてきました。要は、「不動産投資を知らない人をカモにして短期的な利を得る」不動産業界の悪しき慣習を真似する一部の大家・賃貸経営者を指します。彼らのやってることは、「自分資産」と「人間関係資産」を切り売りして「会計資産」に変えようとしているわけですが、私に言わせれば非常に効率悪く愚かなことです。要は、「いじわるじいさん」になることを自ら選んでるわけですから。

 

世の中、「自分資産」と「人間関係資産」のウェイトが高まっている。要は、「花咲かじいさん」になることが、つまりスキルを磨き人に好かれることが、結果的に富への早道になっていると思うので、私はその方向を目指していきます。

 

(追記 2018/12/8)

【3つの資産と、いざという時の保険】

私は2013年2月、44歳の時、勤め先をクビになり一時路頭に迷いました。その際、手持ちの3つの資産(会計、自分、人間関係)を使って窮地を脱しています。

〇会計資産(不動産からのキャッシュフロー)があったので、急に生活行きづまることはありませんでした。

〇自分資産(ITエンジニアとして19年の経歴、多言語能力)を使って、年収1000万円超のオファーはいただきましたが、ただ「もうサラリーマンやりたくない」と思ったので、この資産はとりあえず使いませんでした。

〇人間関係資産(不動産関係の友人)…結局、不動産業者として起業を選んだわけですが、創業当初の金がない時期を、友人たちがくれたお仕事で乗り切りました。また、不動産仲介に欠かせない役所調査や重要事項説明等に仲間が手を貸してくれました。

人生ピンチの局面では、会計資産、自分資産、人間関係資産の棚卸しと活用戦略を、否応なしに考えなければなりません。これからの人生でも何度かピンチが訪れでしょうから、3つの資産は常に豊かにしておきたいと思います。

 

【居住地選択は、人間関係資産をベースに考えたい】

今は、世界中どこに住んでも良い時代。海外で暮らす上での物理的・心理的障壁は確かに低くなりました。基本的に、自分のフィーリングと会う土地で暮らせば良いと思うし、仕事のしやすさ、生活・教育環境、気候など、いろんな要素があると思います。

私の場合、海外で10年近く暮らした後、今は東京にUターンして暮らしてます。たぶん今後ずっと東京を本拠にするだろうと思います。それは、私の「人間関係資産」が最も集中している場所が東京周辺だからです。

もちろん、世界中に友人は多数いますし、いま50歳ですが今から海外に出て一からビジネス・生活を立ち上げる自信もあります。それでも、東京周辺で長年培った人間関係資産やビジネスへの活用チャンスを考えると、本拠を他所に移したいという考えは今のところありません。

仕事柄、富裕層の方々との接点が数多くありますが、「資産を外出ししても、本拠地は今のまま」を選択される方がほとんどですね。皆さん地元で培った人間関係資産を豊かにお持ちだからだと思います。

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