素晴らしい東京に生きる喜び

こんにちは、Manachanです。今年に入って2回目のブログ更新になります。

先日、速水健朗著「東京どこに住む」(副題:かつては西高東低、今は逆!「職住近接」「食住近接」の時代)という本を読みました。とても説得力あり、読後感も良かったです。私や家族が今なぜ、東京都心ちょっと東側の江東区東陽町という街に住み、この場所で暮らす喜びが年々増していくのか、その理由が分かった気がしました。

私がひとりで東陽町に越してきたのが、2007年5月。妻と2歳の娘が合流したのが、同年の9月。2年後には息子も近所(木場)で生まれ、我が家はすでに10年ちょっと、この地で暮らしてきたことになります。

 

東陽町での暮らしは、ここ10年、便利・快適になる一方。近所にSUNAMO、北砂アリオなどのショッピングセンターができ、気の利いた小料理屋、バル、エスニック料理屋の選択肢が増え、図書館の蔵書も増え、激安レンタカー屋やカーシェアができ、明らかに利便性が増したのに家賃や生活コストはほとんど上がりません。

特に、私の生活を大きく変えたのが「ドコモのバイクシェア」ですね。我が家のすぐ前にサイクルポート(自転車を借りたり返したりできる置き場)ができ、電動アシスト付自転車が30台ほど常備。これに乗って、東京駅まで所要25分(150円)、半蔵門近くの職場まで、皇居外周の坂を登って所要40分(300円、良い運動です)。都内最悪といわれる地下鉄東西線上りのラッシュとは無縁の暮らしを送っています。

 

仕事柄、国内外へ出張の多い私ですが、バイクシェアがあるおかげで、羽田から自宅に向かうシャトルバスは、「東陽町行き」だけでなく、「T-CAT(水天宮前)行き」や「豊洲行き」も使えるようになりました。バスを降りて、自転車借りて家の近くまで乗って帰れば良いわけですから…あと、最近は新幹線で金沢へ出張しましたが、自宅から東京駅までの往復はもちろんバイクシェア利用。

冬場は北風がやや冷たいとはいえ、関東は晴天が続いて毎日が自転車日和。皇居周辺ではこんな景色も楽しめます。

 

東京23区東部民としては、街に行くなら「銀座」が定番。この街も、奥深い魅力がある街ですよね。高級ブランドや老舗喫茶店、宝飾店や画廊があるかと思えば、ユニクロやGEOXがあったり、インバウンド旅客需要でホテルが建ちまくったりと、目まぐるしく変貌しながら、たくましく、時代の先端を走り続けています。

 

私は、都会が好きです。一生、都会で暮らし、都会で骨を埋めたいです。なぜそう思うのか?その気持ちを、速水健朗氏が著書のなかで代弁してくれます。

 

「他人が勝手に暮らし、勝手に生活を営んでいる近くにいるだけで、さまざまな恩恵、つまりは正の外部性をもたらしてくれるのが都市」

そうなんです。自分の知らない人が、大勢、近くに住んでいて、それぞれの仕事を持って生活を営んでくれるのが「都市」。特に東京のような高度に発達した大都市では、ご近所さんがそれぞれの領域で専門家であり、そのバラエティも凄い。

 

「アイデアは専門性と多様性が出会う場において生まれるのだ。それもまた都市でしか起こりえないものの一つである」

東京はビジネスを始めるのに素晴らしい環境を提供してくれます。私は昨年11月、パートナーの市川とともに「(株)国際不動産エージェント」を設立し、欧米を中心とする海外不動産の本格的な仕入れ商社、コンサルティングサービスを旗揚げしましたが、そういう新しいビジネスを起こす場所は、日本では東京以外にありえないと思います。なぜなら、

弊社に足りない、さまざまな領域の専門家が、近くに住んでいるのが「東京」だから…

弊社の顧客・パートナーになってくれそうな、投資家、資産家、法人が、近くに集まっているのが「東京」だから…

 

東京のど真ん中、千代田区一番町という場所に本拠地を構え、社員も私含めて、全員が23区内の遠からぬ場所に住んでいる…というのが、「いまの時代」を象徴する働き方、住まい方という気がします。

 

「現代の知識集約型産業における中心的な業務は遠隔化できない」

「現代的な都市技能労働者たちの新しい働き方に基づくライフスタイルは、再び職住近接の形に戻りつつある」

国際不動産コンサルタントという、不動産全般も投資も金融も海外各国事情も、全て分かっていなくてはならない極めて専門的な仕事の舞台は、日本ならプロフェッショナル多士済々が集まる東京都心が一番ふさわしいと思います。そして時代は職住近接。だから私も、都心へ自転車で行ける場所に住んでるわけです。

 

「都心に暮らすという生活価値の再発見」

「住む場所が自己投資だという考え方」

私が住む東陽町の家賃は、千葉県の船橋や習志野あたりと比べれば2倍近くしますが、それでも「東京都心にすぐアクセスできる場所に居る」ことが、自分にとってメリット大きいし、人に出会える、移動時間を節約できるという「投資」の面でも十分成り立つので、喜んでそのコストを払っています。あと言うと、ここは皇居5㎞圏内でみると最安値水準なわけで、「都心近い割に安い」というコスパ感覚で選んでいる面もあります。

 

以上は私の主観です。世の中には、都会が嫌いな人、自然や田舎が好きな人は沢山いますし、また東京の慇懃無礼なビジネス文化が冷たく感じられて嫌だとか、日本社会の同調圧力的なものが嫌いという方も相当数いるでしょう。当然ながら東京は、万人に合う都市ではありません。

でも、本音レベルの自分自身と、東京が、うまく折り合いをつけられたという前提でいうなら、この街は、世界中でも稀にみる、住みやすい大都会だと私は思います。

・モノやサービスのコスパが非常に良い。

・広さを求めなければ住居コストもそんなに高くない。

・車を運転せずに楽しく便利に暮らせる。

・清潔で、よく整備されている。空気も悪くない。

・とにかくメシが最高にうまい。低価格帯でも十分うまい。

・世界最大の大都会にしては、治安が非常に良い。

 

また、私が子供時代に知っていた東京と、今の東京を比べると、明らかに、今の方が住みやすくなったと思います。

・昔の通勤ラッシュに比べると、今の方がずっとマシ。

・東京の空気や川の水質、昔は酷かったけど、今は大分マシ。

・交通渋滞、昔は酷かったけど、今の都心部はドライブしていて時間が読めるようになってきた。

・昔の都心はオフィスや工場ばかりで人が住む感じではなかったけど、今は見違えるほど住みやすくなった。マンションも人も学校も利便施設も増えた。

・東陽町・木場あたりも、昔は中小工場が多くて乱雑な住環境だったけど、今は緑豊かで公園の多い、ファミリーに人気の良質住宅街に変貌。

 

世界中見渡しても、東京ほど高度な都市機能と生活利便のバランスが取れ、多種多様なサービスやエンターテインメントに簡単にアクセスでき、先進国の割にリーズナブルな物価で暮らせる都市は珍しいと思います。都市機能が集積することによる利益も不利益もありますが、ここ30~40年間のテクノロジーの発展や都市機能の整備により、目に見える不利益は明らかに減ったと思います。便利でチャンス溢れ、住みやすい「いまの東京」に人々が集まるのは自然だと思います。

そんな東京の素晴らしさを体感するには、職場も住まいも、都心近くにあるのがベストだと思います。

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コメント

  1. 佐野忍 より:

    僕は荻窪に住んで45年に成ります、住み始めた当初は住みにくいと感じていましたが、45年経った今、manachannoの言われるようにとても素晴らしい東京に住んでいる事を実感しています。45年前脱サラ後、宝石輸入商の自営をして、たまたまの高度成長経済の波に乗って幸運にも得た資金を10箇所余りの不動産に投資、バブルで数倍に高騰、バブル崩壊で半分売却し、不渡手形の穴埋めに充てるも、まだ半分残っています。
    昨年リタイヤして、借入金ゼロ、御徒町の事務所はリモデルして賃貸済み、荻窪の事務所はリモデル中で賃貸予定、コロンビアの事務所はこれから考え中。妻は6年前から書道と王朝和紙、ボタニカルアートを習っています、僕もピアノを習い始め、東京ライフをエンジョイしています。田舎暮らしではそんな習い事も出来ませんし一流の先生も見つからないでしょう。荻窪の敷地70坪の家は30年前、バブル期に5億円掛けて造ったものですが、妻と二人暮らしで、建坪80坪の3階建で、掃除に時間が掛かる程度で、大は小を兼ねるで、苦にならないです、子供達は巣立ち、長男は医師で3人の子供と長女は薬剤師で2人の子供に恵まれました。荻窪駅はルミネ、西友もあり、中央線、東西線が通り、丸の内線の終点でもあります、土日祝日でも快速が止まりますし、新宿まで10分程度、東京駅も20分程度。manachanとは一昨年荻窪駅の階段ですれちがいました。東京の生活を楽しんでいるmanachanファンです。

    1. mana33chan より:

      ありがとうございます。荻窪駅ですれ違った日のことを、思い出しました。

      東京は人材豊富で選択肢とチャンスが多いのが魅力ですね。元気なうちもいいけど老後も東京で十分楽しめそうです。

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