LRTは宇都宮を変えるか?

こんにちはManachanです。いつもご愛読ありがとうございます。

昨日は栃木県宇都宮へセミナー講演行ってました。私、当地の「とちぎ大家の会」とは仲が良く、その縁で宇都宮には年に2〜3回ほど行きますが、約半年前に来た時に比べ、今はLRT(ライトレール)建設機運がさらに高まっているのを感じました。それもそのはず、いよいよ来年には着工するとのこと。

 

私は東京在住ながら宇都宮のLRT建設には注目しております。まず何より、開発規模がバブル以降の日本の地方都市にしては突出していること。地方都市LRTの先行事例としては富山市などの例がありますが、その大部分は既存のJR線路を利用したもので、宇都宮のようにゼロから軌道を設けて15kmも走らせるLRT新設は近年に類例をみません。

 

また宇都宮のLRT計画はバブル崩壊後につくられたもので、拡大する都市に供する公共交通機関ではなく、むしろ高齢化と人口減少を見据えて市街地をコンパクト化しようという構想のもと計画されており、21世紀日本の地方都市のモデルケースになりうる点でも興味深い。

宇都宮市は北関東最大の都市。市の人口は50万人強、都市圏人口は100万人余りで、「中核市としては最大レベル」、「下位の政令指定都市(岡山市、熊本市など)」にほぼ匹敵するボリュームを持つ都市です。

でも岡山市や熊本市など西日本の都市が路面電車を持っているのに、宇都宮市にはそれがありません(そもそも東京以北の都市は路面電車が圧倒的に少ないですね。札幌と函館くらいか)。人口規模に比べて市内公共交通が乏しいため、宇都宮市のほとんどの市民が自家用車で移動しています。栃木、茨城、群馬など北関東はクルマの所有率が全国一高い「アメリカ型クルマ社会」。

また、郊外へ無秩序に伸びた住宅地への交通手段として「バス」が発達しており、特に宇都宮駅の西口はバスが何台も連なって走る光景がみられます。

 

宇都宮のLRT計画は、「極端に発達したクルマ社会」、「クルマ以外の公共交通が実質バスしかない」都市の交通構造と、長い目でみれば人々の住まい方を変えるビジョンを持っている面で非常に興味深いです。LRTが宇都宮市のすべての住宅地まで伸びるわけではないので、将来的にはLRTと既存のバスが共存し、要所には乗り換えターミナル(トランジットセンター)ができていくのでしょうね。

 

私は公共交通が世界トップレベルで高度に発達した東京に住んでいるので、「LRTができると街が変わる、グレードアップする、新たな商圏ができる」ことを、身をもって体験しています。いまの日本で経済的には東京圏が一人勝ちしているのも、この地域で盛んな交通インフラ投資が行われて、都市としての魅力、利便性を増しているからだと思います。

また、LRTができれば宇都宮の地価構造も変わるはずです。特にLRT電停から徒歩圏内の魅力が増し、地価が上がるでしょう。宇都宮ではすでに「郊外から中心部へ、逆ドーナツ化現象」が起こっていますが、LRTはそれをさらに加速するでしょう。

 

投資家としてい面白いと思うのは、宇都宮の友人に聞く限り、「LRTの可能性に気づいている市民はまだほとんどいない」こと。今こそ仕込み時なのかもしれませんね。

なお、北米では、宇都宮と同様「ハイパー車社会」の都市にLRT建設が盛んに行われています。各地でよく聞くのは、「LRTの駅近は不動産価値が10%は上がる」という話。

特に宇都宮市がいまベンチマークすべき北米の都市は、アメリカ、ノースカロライナ州のシャーロット市だと思います。

 

シャーロットは市の人口が60数万人、都市圏人口が160万人と宇都宮に似ていて、2006年にLRT開通しました。しかも、気候風土も関東地方と酷似しています。

 

LRTの全長も、1日あたりの乗客数も宇都宮市の計画とほぼ同じなのです(宮環に似たかたちの道路もありますね)。

私、11月にシャーロットに行く可能性があるので現地見てきますね。

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