ホーチミンでレンタルバイク盗まれた話

こんにちはManachanです。ベトナム5日間にわたる、3都市での不動産行脚も終わり、無事、マレーシアに戻ってきました。

最終日、ホーチミン市滞在中にレンタルバイクの盗難トラブルに巻き込まれて、警察署や派出所に出頭したりバイクのドロボウ市に行ったりと、普段なかなかできない体験をしました。ま、とりあえず一件落着したのでブログ書いてるわけですけどね。

 

『3月31日、ホーチミンでバイクを借りる』

私、今回ホーチミンでは1泊しかできない時間の制約があり、短時間にできるだけ多くのエリアを回って皮膚感覚をつかむために、「バイク借りて自由行動」という選択をしました。

外国人バックパッカーの溜まり場「ファングーラオ通り」には、格安で借りられるレンタルバイク屋がたくさんあります。私が借りたのは、24時間乗り放題7USドルの激安価格。デポジット(預け金)も必要ありません。その代わり、バイク返すまでパスポートを店に預けなければなりません。

「パスポートを人質に取られた」状態で、とりあえずバイク借りて、3月31日の午後5時過ぎ、ファングーラオ通りを出発。まずは南に向かい、4区、7区方面を目指す。

ホーチミンは、どこへ行ってもバイク、バイク、バイクの海…密度もすごい。自分の前後左右にいるライダーと接触しそうになりながら、排気ガスにまみれて乗るのは、慣れないうちは、かなり神経を使います。路面状態も良くないし、クルマには思い切りクラクション鳴らされて交通弱者の屈辱を味わうし、交差点で直進するバイクと左右方向から進入してくるバイクが入り乱れるとまじカオスだし、皆、歩道を当たり前に走るしマナー滅茶苦茶(でも気づいたら、行儀悪い私も歩道を爆走していました…)。

 

【ホーチミンのカオスな交通事情のなか、バイクライダーになる】

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交通ルールなんて、あってないようなものだし、バイク用の車線もない。右折したければなんとなく右側に寄せる、左折ならなんとなく左側…とにかく、自分と同じ方向に行きそうなバイクについていく感じで乗るんですね。

あと、バイク借りた時点でガス欠寸前だったので、ガソリンスタンドを一生懸命探したり、片言のベトナム語で聞いたりしましたが、本当に見つけにくくて苦労しました。タイあたりに比べると、ベトナムのガソリンスタンドは少ないし、目立たない。

そんな感じで最初は苦労しましたが、走行10kmを超えると慣れてきて、涼しい夜風に吹かれて快調に飛ばす。まずは4区、7区、ニャーベー県方面を郊外まで走り、一区に戻るとガソリンスタンドで給油できたので、元気回復、調子に乗って今度は北を目指す。ビンタン区、2区、9区、トゥードゥック区まで進み、帰りは3区経由で1区に戻る。たぶん80㎞くらい走ってましたかね。宿に戻ると夜11時近くでした。

 

【慣れてくると、お店で小休止したり】

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【ショッピングセンターの地下に停めたり】

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【遠くの郊外まで、足を延ばしたりしました…】

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もちろん、乗り物がバイクなので停車が必要。本来ならホテルの人に一言いって、ガードマンに頼んで安全な場所に泊めてもらうべきでしたが、疲れ切っていたのでそこまで知恵が回らず、ホテル近くのお店の前、バイクが7~8台位停まっている場所(レタントン通り251)に一緒に停めて、スマホで写真をとって、そのままホテルに戻って寝てしまいました。いま考えると、その軽率な行動が悲劇のはじまりでした…

 

『翌朝、4月1日のエイプリルフールに、嘘みたいな出来事が起こる』

私はいつも早起きで、日の出前に起きる自信があるのですが、東京、クアラルンプール、ダナン、ハノイとハードな移動が続き疲労がたまっていたのか、目が覚めたら7時過ぎ、お日様は高々と上がっていました。メールの返事を書き、朝食を摂ると、時間はすでに8時過ぎ。

昨晩、その辺に停めたバイクのことが、少しだけ、気になっていました。お店の人に怒られてるかもしれないと思いつつ、現地に行ったら、我が目を疑いました。

 

バイクが、ない!

【バイク盗まれた現場】(251 Le Thanh Ton St.)

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昨日、7~8台停まっていたバイクが、全て跡形もなくなって、その場所に飲食店が営業していました。店の邪魔だから移動されたのかと思い、数軒先まで見てみるけど、どこにもない。

 

昨晩のうちに、盗まれた?それとも、違法駐車で撤去された?

 

違法駐車で撤去されたのなら、罰金払って取り戻せば良いのでマシだけど、盗まれてたら、まじで取返しがつかない。そもそも、撤去されたバイクがどこに行くのかを知る術さえない。ここは勝手知らない異国ベトナム・ホーチミン、言葉も通じない。習いたての片言ベトナム語なんて、この非常事態に役立つようなシロモノじゃない。英語か、あるいは日本語、中国語のどれかを話す現地の人に動いてもらわないと解決できない。

ふと、レンタルバイク屋に預けたままのパスポートのことが、胸に去来しました。そして、今日13時25分発のエアアジア便でクアラルンプールに飛ばなきゃならないことも…残された時間は少ない。

そこに、たまたまバイクで通りがかった40歳くらいのベトナム人男性が、少し英語を話せるので、事情を話してみたら、

 

「たぶん、それは盗られたんだよ。バイク屋に行って取り戻してきて、その後、警察に届け出ればいい、俺が連れていってあげるから、後ろに乗りな。」

 

そんなに悪い人には見えなかったし、とにかく、手がかりが欲しかったので、バイクの後ろに乗ってみる。で、連れていかれたところは結構遠くて、ハイバーチュン通りを西にずっと進み、橋を渡って、フーニャン区に入ってしばらく行ったところ。盗難現場(?)からの距離は4㎞くらい。

そこでは、道の両側に、ものすごい数のバイクショップがありました。「とにかく、一軒一軒回って、ナンバーをみて、盗まれたバイクを見つけたら一緒に警察に行こう」と言われたので、私はその言葉通りにしました。店の人にブツブツ文句言われても無視しつつ、大急ぎで15軒くらい見ましたが、私が昨日乗ってたバイクは、見つかりませんでした。

仕方なく、その男性のバイクの後ろにまたがり、1区に戻る。ベンタイン市場近くの、派出所らしきところで下されました。時は、すでに9時30分。残念ながら、バイクの手がかりはない。10時か、遅くても11時までに解決できないと、私は飛行機に乗れない。この人の言う通りにしても無理だと判断した私は、彼にいくばくかの手切れ金を渡して、独自行動をはじめました。

 

【ホーチミンの派出所は、こんなところ】

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まず、その派出所に入り、「指さしベトナム語会話」を使って、「セーマイクアトイビトロム(Xe May cua toi bi trom、バイク盗まれました)」とベトナム語で言ってみる。派出所にいた、4人ほどの男性はベトナム語しかできず、なかなか意思疎通ができない。すると、一番年齢の若い職員が、近くの商店で、流暢な英語をしゃべる女性を紹介してくれました。

ようやく、まともな英語を話すベトナム人と出会えて、話がどんどん進む。その女性が言うには、

 

ホーチミンで盗難に遭ったのなら、事情はどうあれ警察に処理してもらうのが最良の策だと・・・

 

ホーチミン1区(District)にはいくつかの地区(Ward)があり、盗難場所から考えて、ベンゲー(Ben Nghe)地区の管轄だから、同地区の警察署に行くべきだと…その言葉通り、バイクタクシーに2万ドン払って、その警察署(274 Ho Tung Mau St.) に向かう。

警察署になると、さすがに派出所と違って、まともな英語を話す男性警官がいました。私が事情を話すと、

 

「分かりました。私が事案を処理して、レンタルバイク屋と話しをつけますから、すぐに、宿泊先ホテルに連絡して、英語を話すコミュニケーターを連れてきてください」と。

 

「あれ、私たちいまちゃんと英語で話してるじゃないですか?それでもホテルのコミュニケーターが必要なんですか?」と聞くと、

「警察の職務として、外国人の通訳サービスは提供していないんです。誰か他の人にやってもらわないと…ここ1区はどのホテルにも英語のコミュニケーターいますから」

 

私は言われるまま、ホテルに電話連絡すると、コミュニケーターがあと15分くらいで警察署に来てくれるという。すでに10時半を回っていました。なんとか、英語できる人に動いてもらえる体制はできたけど、まだバイクの手がかりはないし、パスポートさえ手元にない。この状態で、13時25分の飛行機に乗るのは、もう無理だろうなと諦めはじめる。

10時45分頃、コミュニケーター(ホテル職員の女性)がバイクで警察署に出頭。彼女によれば、「盗難現場のすぐ近くの派出所」(40-42 Le Anh Xuan St.)で、レンタルバイク屋の同席のもと、事案を処理しますので、一緒に行きましょうと。バイクの後ろに乗せてもらって再び移動。

まず派出所に行って、彼女の通訳を通して職員と話す。次にファングーラオ通のレンタルバイク屋に行って、私のパスポートを預かっている店の男性と、通訳を通じて話す。そして一同揃って、再度、派出所に向かう。到着は11時半。この時点で、私は13時25分のフライトは断念し、とにかくパスポート返してもらって、次の飛行機を予約する作戦に切り替えました。クアラルンプールでは今晩、ビジネスパートナーと会食の予定があったので、LINEで到着が数時間遅れる旨を話す。

その後、15分ほど待ったでしょうか?コミュニケーターが、「バイクのキー、持ってますか?」と聞いてきました。「はい、あります」、財布に入ったキーを取り出し、彼女に渡す。

 

「バイクのキー…もしかして、バイク見つかったのかな?」

 

案の上、その通りでした。私の借りたレンタルバイクは、昨晩、違法駐車で撤去されて、派出所の室内に移動されていたのです!

 

【12時間ぶりに、バイクと対面!】

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昨晩、駐車してから12時間ぶりに、バイクと対面。ちゃんとエンジンかかるんじゃん!撤去処理手数料50万ドンを払い、レンタルバイク屋まで乗って、パスポートを返してもらって、全て一件落着。

その後、コミュニケーターのバイクでホテルに戻り、WIFIでPCつなげて次のクアラルンプール行きのフライト予約にも成功、16時15分発のマリンドエア便で、クアラルンプールに飛ぶことができたのです。

コミュニケーターと、派出所の人にお礼を言った後、近くの店で食べたフォーとビールの味が、忘れられないほど美味かったです。警察トラブルの後、「シャバの味」は最高ですね。

【幸せの黄色いハンカチで、高倉健が網走刑務所から出所して初めて食ったラーメンみたいだ…】

pho

 

【今回の地図つくりました】

hochiminhidou

 

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