こんばんは、Manachan@マレーシアです。
3月26日の朝7時過ぎ、クアラルンプール国際空港に着くと、外気温すでに31℃。空港の外に出ると熱気と湿気がムワッと…我が家は今年1月にタイ・バンコクに行ったばかりですが、ここマレーシアもタイ同様、常夏の国。
でも高速道路で市内に向かうと、マレーシアの風景は隣国タイとは似ても似つかないことに気づきます。とにかく土地が広くて、樹林と未利用地が多い。人家が少なく、その割に車の交通量は多い。大雑把な風景のなかに時々、高層マンションや戸建住宅地、ショッピングセンター、ガソリンスタンドなどが出現する。
どこかで見覚えある景色だなあ…私が知る限り、ここと一番似ているのは、「オーストラリア」。そう、不思議なことに、マレーシアとオーストラリア、いろんなところが、やたら似ているんです。同じ旧英連邦で地理的にも近いので、オーストラリアの影響大きいんでしょうね。
クアラルンプール郊外の景色、これが「オーストラリア」といわれても、私は違和感ありません。
ショッピングセンターからみる外の景色。緑地や空き地、建物の感じが、オーストラリアの都市近郊っぽい。
クアラルンプール周辺は、分かりやすくいうと「ニュータウンの集合体」。プトラジャヤ、サイバージャヤ、ペタリンジャヤといった郊外衛星都市に、無数の、「港北ニュータウン」に似た地域が点在し、そこに学校、病院、商業・娯楽施設、高速道路I/Cなど、人々の生活に必要なものが計画的に配置されています。
今回はその一つ、プトラジャヤにある「IOIリゾートシティ」に行きました。港北ニュータウンというよりは、オーストラリアの住宅地にそっくり。
ショッピングセンターの設計、入居テナントからして、オーストラリア各地で展開する大手SC「ウェストフィールド」と景色がダブる…ウェストフィールドでよくみかける、Target、Priceline、Harvey Normanに瓜二つの店舗が、ここにある。飲食店のラインアップも、オーストラリアの中流層が好みそうな「オーガニック野菜と肉料理のモダンな西洋料理の店」とか、「ゆったりと広いカフェ」、「寿司バー」の類が目立ちます。
フードコートの雰囲気も、オーストラリアとよく似ています。この写真だけ見せて、「オーストラリアのアジア系住民の多い地域のフードコート」だと言われたら、信じてしまうかも。
さらに、値札もオーストラリアに似てますね。フードコート内のプロモーション(割引価格)で9.9。ジャパレスの「うどん」や「丼もの」の値段が10.9~14.9。
ただ、決定的に違うのが、「通貨と物価」。オーストラリアだと、フードコートで食べる肉うどんの値段が「12.9豪ドル」。マレーシアだと「12.9リンギット」ですから、
1豪ドル=3リンギット
1豪ドル=84円、1リンギット=28円
肉うどん・・・オーストラリアで1084円、マレーシアで361円
食べ物に限らず、タクシーや電車の運賃、書店で売ってる本や雑誌の値段、スーパーで買う飲料の値段、家賃や民泊の宿泊料なども、おおむね、マレーシアとオーストラリアの値札は同じ。電化製品とか車はともかく、日常品においてマレーシアの生活物価はオーストラリアの約3分の1ということになります。
いろんなものがオーストラリアとそっくりで、かつ値段3分の1ならすごくお値打ち感がある…と思います。もちろん、日本からみても明らかに物価安いので、移住先、ロングステイ先としてマレーシアは人気があります。ロングステイ希望国ランキング、2006年から9年連続、1位ですからね。
「1位マレーシア、2位タイ」という、アジアのツートップも定着してきましたね。日本から近くて行きやすい、住んでる人間が同じアジア人種だし、食べ物も米・麺ベースなので馴染みやすい。物価が安くて、その割にまとも…というのが人気の理由でしょうか。
(余談ですが、マレーシアに来ると私は、地元民だと思われます。それどころか、うちの家族は全員、英語か中国語で話しかけられるのに、私だけマレー語で話しかけられたりします。同胞だと思ってくれるのは構わんけど、早口のマレー語で話しかけてもSatuとかAndaとかBanyak-banyak位しか分からんぞ…)
近年、ヨーロッパ諸国が、ランキングからほぼ姿を消し、人気の国は東南アジアか英語圏先進国に限られてきましたね。そのなかでオーストラリアが若干、人気を落としているのは、「物価が高い」イメージのせいでしょうか。
マレーシアは、「一応、英語圏」なので、子供に英語を学ばせたい親たちにも人気があります。ここは多民族国家で、マレー系、中国系、インド系等、いろいろいますが、基本的に皆、英語を話しますすし(というか、種族間の意思疎通やビジネスのため英語は必須)、英語ベースのインターナショナルスクールの類も豊富にあります。
移住当初は、「マレーシア人が日本人にも聞き取りやすい英語で話してくれる」となかなか好評。中華系はともかく、マレー系住民の母語は日本語に似た音韻体系を持っていて(ほぼ「あいうえお」だもんね…)、ローマ字っぽい英語で話すので聞いて理解しやすい。
ただ、マレーシアの暮らしや英語教育に慣れてくると、ここが「なんちゃって英語圏」であることが分かり、物足りなくなってきます。皆、母語はマレー語や中国語であり、第二言語として英語を学んでいる。確かに英語は話すけど、ネイティブじゃないと…
そこで、「ホンモノの英語圏」で暮らしたい人、学業を続けたい人は、オーストラリアやニュージーランドとかに行くわけです。
とはいえ、日本人が英語や海外暮らしに慣れるための「ゲートウェイ」として、マレーシアの利用価値は大きいですよね。生活コストも安いわけだし…。
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