ベトナム旅行記(2004年復刻版)~ハノイとハロン湾

おはようございます。Manachanです。

「永久保存したい旅行記」第三弾(多分、今回で打ち止め)。舞台は、2004年11月、オーストラリア・シドニー在住中に訪れた「ベトナム」…首都ハノイに入り、ハロン湾クルーズも含めて約1週間、ベトナム北部を堪能しました。

ベトナムは、日本から行くと近いし、直行便も多いですが、シドニーからだとバンコクやシンガポールを経由しなければならず、想像以上に遠かった。

でも、ベトナム等、アジアの国は米がベースの食生活だし、外見的にも現地に溶け込んでしまうので、ヨーロッパとは違った気楽さがあっていいですね~。旅行ならどこへも行くけど、住むならやっぱりアジアがいいな。

11年前に書いた旅行記を読んだ感想・・・当時のベトナムは、今のカンボジアやラオスに似てるような気がします。何となく。

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11月のはじめに一週間のお休みをいただいて、夫婦でベトナムに行ってきました。今回は短い旅程のため、首都ハノイとその周辺しか回りませんでしたが、素晴らしくエキサイティングで楽しい休日でした。 シドニーの自宅に戻ってわずか数日にして、すでにベトナムが恋しくなり、次回の旅行をどうしようか、考えてしまうほどです。 この国がよほど、気に入ったのでしょう。ベトナム最高!!

 

ベトナムへの道

ベトナム行きは、急遽決まりました。たった1週間の休暇なので、最初はオーストラリア国内のドライブ旅行しか考えていませんでした。順当にいってメルボルンやその近隣にあるグレート・オーシャンロード、できればアデレードまで足を伸ばせれば御の字と考えていました。ですが、昨今のオーストラリアは、とにかく物価が高い。毎日キャンプなら安くあがりますが、普通に飛行機乗ってレンタカー借りて、ホテルやモーテルに泊まって、ツアーに参加して・・・みたいな旅だと、どうしても高くついてしまう。例えば、妻の誕生日のお祝いに、シドニー名物・熱気球をやろうとしたら、一時間弱のフライトで料金が一人$270(22,000円)と言われて驚愕しました。妻は、「予想より2~3倍高い!」と言い、結局バースデイ熱気球フライトは中止になりました。

バブル期以降、日本人が国内旅行より安いという理由で海外旅行に流れ続けていますが、それと同様のことが、今オーストラリアで起きつつあります。宿泊費が高い、食事代が高い、アトラクション代が高い・・・旅費を概算してみると、「こんな大金をかけてまで、オーストラリア国内旅行する価値があるのだろうか?、「それよりも、東南アジアを旅した方が安上がりで楽しいのではないか?」と思えてきました。そこから、ベトナム行き、という選択肢が浮上してきたのです。

東南アジアの数ある国のなかで、なぜベトナムを選んだのか?それはやはり、食べ物が美味しそう♪という一点に尽きます。私も妻も、とにかくベトナム料理大好き。我が家の近くに、シドニー近郊の二大ベトナムタウンとよばれるカブラマッタ、バンクスタウンの街があるおかげで、外食ならベトめし!というほど、頻繁に食べに行きます。私などは、「(シドニーにある)ベトナム食堂のメニューが読めるようになりたい!」という一心から、コミュニティカレッジでベトナム語を習ったほどです。で、ベトナム本国に行けば、シドニーで食べるよりも伝統的でホンモノの料理を味わえると思うと、唾液がにわかに分泌されてきました。その食い意地が、ベトナム行きの決断を後押ししたのです。

ところで、旅の準備は慌しかったです。ベトナム行きの方針が固まったのは、出発日のわずか8日前。で、その直後に、ベトナム入国には観光ビザが必要という事実が判明しました。より詳しくいうと、日本パスポートを持つ私はビザ免除ですが、豪州パスポートを持つ妻にはビザが必要だったのです。思えば、一昨年のヨーロッパ旅行の際も、チェコ共和国入国にあたって、私はビザ免除なのに妻にだけビザを課せられたこともありました。私は改めて日本パスポートの威力を実感するしました、一方妻は、どうして毎回毎回、私だけビザ取らなくちゃいけないのよ?とブツブツいいながら、ベトナム領事館に向かいました。そんな彼女にめでたくビザが下りたのは、出発2日前のことでした。

その間、ロンリープラネット(英文の旅行ガイド)を図書館から借りてきて、旅行プランを練りました。今回は旅程が短く、行き帰りのフライトの都合上ベトナム国内に5~6泊しか滞在できないことが分かりました。本来ならベトナムを南から北まで縦断したかったのですが、この国はなかなか広大で、北部の大都市ハノイから南部の大都市サイゴン(ホーチミン市)まで1700km以上あり、移動時間もバカにならない・・・それを考えると、あまり動き回らず、一ヶ所に長く滞在した方がよさそうだ、という結論に至りました。

となると実質的に、ハノイを拠点にするか、サイゴンを拠点にするか、の二者択一になります。ここで少し補足説明しますと、ハノイはベトナムの首都で、かつ北部ベトナllムの中心地です。政治・文化都市の色彩が強く、人口は350万人。ベトナム歴代王朝の都が置かれた土地で名所旧跡が多い上に、19世紀のフランス統治時代の影響を大きく受けたために建築物にも見るべきものがあります。ハノイ市内は緑が豊富で、湖が多数点在し、「アジアのパリ」と称される美しく優雅な都だそうです。一方、南部ベトナムの中心地サイゴンは、人口550万を擁するベトナム最大の都市で、かつ経済の中心地。いまベトナムで一番近代化とアメリカナイズが進んだエネルギッシュな大都会だそうです。ハノイとサイゴンの関係は、中国における北京と上海のそれに似ているかもしれません。

サイゴンもハノイも、どちらも魅力的で是非訪れたい街なのですが、二者択一を迫られた私は、結局ハノイを選びました。サイゴンは基本的に、バンコクや上海、ソウルや台北などと似て、「どこにでもあるアジアの大都会」という感じがしたのに対し、ハノイの存在はアジアのなかでもユニークだと思ったからです。湖が点在する緑豊かな都市で、かつベトナム・中国・フランスの文化が融合した都市というのは、アジアでは他にちょっと思い当たりません。ハノイには、他都市では味わえない独特の景観、雰囲気がありそうで、そう考えると、もう行ってみるっきゃない!という気になりました。

そんなわけで、ハノイ行きを決めた私たちはバックパックに荷物を詰め、10月30日(土)、シドニーの空港を発ち、機上の人となりました。

 

今回の旅行ルート   

10/30(土) シドニー→バンコク(泊)
10/31(日) バンコク→ハノイ(泊)
11/1(月)  ハノイ泊
11/2(火)  ハノイ→ハロン湾クルーズ→カトバ島(泊)
11/3(水)  カトバ島→ハノイ(泊)
11/4(木)  ハノイ泊
11/5(金)  ハノイ→シンガポール(泊)
11/6(土)  シンガポール→(機中泊)→
11/7(日)  シドニー着

ハノイへの道は、遠かった・・・シドニーからハノイまで行く直行便がないため、バンコク、香港、シンガポールいずれかの空港を経由しなければなりません。その上、本数が非常に少ない。この三都市の中で一番便利の良いバンコク経由でさえ、ハノイ便は一日二本しかありません。シンガポール経由に至っては、一日一便でしかも毎日運航でさえない、という有様。一国の首都なのにこれだけ国際航空便が少ない都市は、今どき珍しいかもしれません。

接続の都合上、私たちは行きはバンコク経由、帰りはシンガポール経由のフライトを選びました。この両都市にそれぞれ一泊し、しかも帰りのフライトは機中泊だったため、全8日の行程のうちベトナム国内には結局5泊しかできませんでした。私たちがベトナム国内で訪れた土地もハノイとその周辺(ハロン湾、カトバ島)だけです。ですが、本当に行ってよかったです。ハノイ、そしてベトナムは、期待を全く裏切りませんでした。素晴らしくエキサイティングで楽しい、この世のワンダーランドでした。ベトナムの人々、食べ物、建物、街の喧騒、太陽と海・・・それら全てが私たちの五感を快く刺激し、楽しい休日を約束してくれました。

では、私がこれまで訪れた第23番目の国、ベトナムとはどんな国だったのでしょう?たった六日間の滞在でこの国が分かるわけはないですけど、私が面白いと感じたことを、つらつら書いてみますね。

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36 Streets region, Hanoi

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ベトナム人は日本人のルーツ?

私からみて、ベトナムの人々は異国の民に違いないんでしょうけど、彼らを見ていると、どうしても他人とは思えないほど、強い親しみが湧いてきます。日本とベトナムは地理的に遠く離れ、言語も歴史も全然違うけれど、文化の底流とか、遺伝子のレベルでつながっているような気がするのです。ベトナム人が日本人を見たときも、似たような親近感を覚えるのかもしれません。

まず、ベトナム人、特にハノイ周辺の人々は、外見的特徴が日本人と非常によく似ています。特に男性に関しては、細部のディテールに至るまで完璧に日本人の顔、という人が少なくありません。今回の短い滞在の間だけでも、現地で会ったベトナム人のなかで、どう見ても私の学生時代の友人や幼馴染みにそっくり、というかほとんど同じ顔の人を何人も見ました。私は彼らに、「木村くん」とか「藤代くん」みたいな、日本人の知り合いの名をつけて、彼らと挨拶した時、その名前がノドまで出かかったこともありました。そのほか、「どうみてもヤワラちゃん(=柔道の谷亮子選手)にしか見えない女性」や、「シティハンター(漫画)の主人公・冴場遼そのものの顔をした男性」もいました。

私自身も旅行中、現地のベトナム人から、「お前はベトナム人に違いない!」と何度も言われました。「私はベトナム人ではない。日本人だ」と言っても、にわかに信じてもらえないこともありました。私のベトナム語会話能力は片言以下ですが、おそらく、幼い時に海外に移住したベトナム人同胞だと思われたのでしょう。

外見もさることながら、私がベトナム人に親近感を覚えるのは、彼らの文化的特徴や社会生活が日本人のそれと共通点が多いからでしょう。例えば、私が気づいた点をいくつか挙げてみますと・・・

 

いつも誰かと一緒

ベトナム人に個人主義という言葉は似合いません。彼らは大人も子供も、四六時中、常に誰かと一緒にいて、一人っきりになることがまずありません。

ベトナムには、集団でやるアクティビティが非常に多い。朝早く、ハノイの中心地にあるホアンキエム湖のほとりを歩くと、何十人、何百人で行われる集団体操、集団太極拳、集団ウォーキングの類にいくらでも出会えます。また、小中学生が20~30人単位の大規模な集団登下校をしている風景もよく見かけます。その点大人も全く同じで、どの商店やホテルでも大勢の人が働いていているから一人でいることは滅多にないし、街行く人を見ても、男性と男性、男性と女性、女性と女性という組み合わせに関わらず、必ず2人以上で常にくっついて歩いています。

ベトナム人が一人っきりになるのは、シクロ(自転車タクシー)の運転手とか、天秤棒を抱えて野菜を売り歩くおばちゃんとか、バイク運転中の通勤者くらいでしょうか。そもそも、ベトナム人が一人になること自体、すごく不自然な感じさえしてしまいます。

ベトナム人は東南アジアの中でも手先が器用で頭が良いことで知られています。ま、アジア人というのは全般的に細かい作業が得意な民族が多いんですが、ベトナムもその例外ではありません、というか、ある意味彼らはかなりスゴイと思いました。ハノイの街を歩いているだけで、ベトナムのお家芸ともいえる匠の技、超絶技巧の類にいくらでも出会うことができます。

特にスゴイのが、刺繍細工(Embroidery)です。例えばこのサイトを見るとよく分かりますが、シルクやコットンの布にいろんな色の糸を一本一本通していく、その地道な作業の途方もない積み重ねによって、彼らはバッグからサイフから、風景画・人物画に至るまで、何でもつくってしまいます。特にベトナム刺繍画というのは一種の芸術にまでなっていて、優秀な芸術家の作品などは、一見して刺繍だと分からないほどです。そういう作品には、何千米ドルや、それ以上の値がつくこともあります。私たちの買ったものは、一枚2~3米ドルの安いものですが、それでも、十分鑑賞にたえうるものです。話によれば、A3サイズぐらいの作品一枚に約2ヶ月費やすとのこと、スゴイ・・・

あと、匠の技といえば、長い歴史を持つベトナムの伝統芸術・水上人形劇(Roi Ngoc)も見逃せません。ベトナム、紅河デルタの農民たちの民間芸能として発達した水上人形劇は、後年ベトナム歴代王朝の宮廷芸術として洗練度を高めてきました(詳しくはこちら)。私たちもハノイで公演を見てきましたが、とにかくこれがスゴイ。人形のリズミカルで微妙な動き、水中に仕掛けられたカラクリの数々といい、何という熟練、習熟、超絶技巧・・・おおよそ人間ワザとは思えないワザがそこにはありました。

その他、菅笠、民族衣装、彫刻品、仏具など、本当に手間のかかった民芸品の数々が、ハノイの路上にふんだんに存在していて、お土産探しには絶対困りません。

 

凄まじい暗算能力

ベトナム人は、数字に強いことで知られていますが、その言葉に全く偽り・誇張はありませんでした。ベトナムの商人、特に外国人相手に商売をして外貨を稼ぐ人たちは、いつも計算機を片手に、ソロバン勘定に余念がありません。が、私からみると、計算機を使う必要など全くないと思われることもしばしば。それは彼らが、2ケタ×5ケタの暗算など平気でやってしまうからです。

いまベトナムでは、国の発行する通貨ドン(Dong)のほか、米ドルも広く流通していて、ホテルや土産物屋の料金はドン建てよりも米ドル建てが一般的です。現在の為替レートは、1米ドル=15,000ドンです(1ドンは、1円の140分の1でしかない!)。したがってベトナムで商売するには、ドンと米ドルとの換算に習熟している必要があるわけですが、そこでベトナム人の凄まじい暗算能力が、如何なく発揮されることになります。彼らは、例えば「70米ドルの真珠のブローチが何ドンになるか?」という計算、つまり、

70米ドル×15,000=1,050,000ドン

これを、暗算で即座に算出してしまうのです。ゼロがたくさんついていますが、ケタもまず間違えません。何と言う暗算能力! 私は、彼らがなぜこういう芸当ができるのか、少し考えてみました。ベトナム語の数字は、西欧言語と同じく、千のケタごとに繰り上がるシステム(Thousand、Million、Billion・・・)ですが、彼らは暗黙のうちにこのシステムを使って、千のケタ以降の計算を省略しているのかと思いました。すなわち、

70×15千=1,050千

こう考えれば、「70×15」という、2ケタ×2ケタの計算で済みます。ですがそれにしても、2ケタ×2ケタの暗算だって十分難しいはず。「九九の掛け算」だって、1ケタ×1ケタなんですから・・・ベトナム人、特に商人が数字に強いというのは、間違いないところのようです。

vietdong

 

アジアNo.1の美人国に偽りなし

私自身は含め、男性の読者諸賢にとって、一番興味あるのはこのテーマかもしれません。アジアで一番、女性の美しい国はベトナムであるという話を、世界のあちこちで耳にします。たとえば最近、香港男性に対象に、「アジア一の美人国はどこか?」というアンケートを行ったところ、一番人気に輝いたのはベトナムだったという話もありますし、また、かつてベトナムを支配した宗主国フランスは、ベトナムの熱帯気候や劣悪な衛生、疫病に終始悩まされたそうですが、それでも、ベトナム女性の美しさに関してだけは称賛を惜しまなかったという「伝説」さえあります。

ベトナム女性はそこまで美しいのか?今回行ってみた感想は、「さすがに、そう言われるだけのことはある」・・・もちろん、美人の基準なんて個人によって全然違うわけですが、個々の要素を挙げていけば、「東南アジアの他の国(タイなど)と比べて色白の女性が多い」、「スタイルと姿勢が良い」、「肌がきれい」、「さらりと伸びた黒髪がきれい」という感じで、少なくとも、「日本人男性好みの女性の宝庫」というのは、まず間違いないところでしょう。そういう目でみると、彼女たちの平均的なルックスのレベルはものすごく高いというのが私の実感で、「アジア一の美人国」の看板に偽りはないと思いました。

ですが、平均点がものすごく高い反面、「傑出した超美人はほとんどいない」とも思いました。ここで、「超美人」というのは、男性をして、一瞬にして理性を失わせてしまう(身体が自然に反応してしまい、抑制が効かなくなる!)レベルの美しさのことで、この種の女性には、幸か不幸か私もほとんどめぐり合ったことがないのですが、アジアでいえば、例えばフィリピンにそういう女性が多いと思います。フィリピンは、(あくまで私の価値観ですが)平均したレベルでは決して美人国とはいえないものの、この国、特に特にビサヤ諸島の島々を旅していると、時々、ドキッとするようなすごい美女に出会い、全身金縛りにあったりします。

 

ベトナムの食:繊細な味覚に脱帽!

さて、美女の話はこれくらいにして・・・私の得意分野「食べ物」の話に移りますね。

ベトナムの路上には、いつも「食」があふれています。大衆食堂、屋台、市場、レストラン、カフェ・・・いろんな種類の食べ物屋が至るところにあって、「腹が減った」と思ったら、3分と歩かずに何らかの食べ物にありつけるのがベトナム。四六時中、誰かが美味しそうにモノを食べているのがベトナム。いい国です♪

一言でベトナム料理といっても、北から南までバリエーションが非常に豊かで奥深いのですが、あえて一言でいうと、米食を基本とした料理体系、食材の種類の豊富さと、マイルドな味付けが、その特徴と言って良いでしょう。極端な辛さ、甘さ、塩辛さといったものがなく、米・魚ベースの料理で油っぽくもないので、日本人の口にもよく合います。特に多彩な食材は特筆モノで、熱帯湿潤気候の恩恵を受けてシーフード、フルーツ、野菜とも非常に豊富なうえ、蛙でも、犬でも、亀でも、蛇でも何でも食べるベトナム人の胃袋の貪欲さのおかげで、ちょっとしたレストランではメニューが何百種類という、ものすごいことになっています。

私たちはベトナムで、ゴージャスな料理から、路上の屋台や大衆食堂の質素なものから、いろんなものを食べました。ゴージャスな食べ物の代表選手といえば、ハロン湾のクルーズの途中で、近くを通りかかった漁師さんからカニ、エビ、ハマグリを直接買いつけて、クルーズ船の厨房の人に頼んでビール煮にしてもらったことです。とにかく、これ以上は望みようのない新鮮さのうえ、すごい肉厚でカニミソも絶品、我が人生の中でも五本の指に入る、究極のゼイタクの一つでした。それでも値段は一人たったの5万ドン(350円)!

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でも、よりベトナムらしい食は街の安食堂にあふれていました。この種の店はとにかく質素でシンプル、メニューも2~3種類あればいい方で、子供から高校生、お年よりまで、いろんな人がファストフード感覚で食べにきていました。もちろん英語など通じるはずがなく、おまけにメニュー名も、値段さえも書いてないので、身振り手振りを交えて注文するしかありませんでしたが、こういう店で食べるものは本当に美味しいし、そのうえ値段もウソみたいに安い。下の写真のメニューでいえば、カニ麺が8000ドン(56円)で豚足カレーが10000ドン(70円)・・・ベトナムに来て良かった。いや、生きてて良かった!!

ベトナム料理の良さは、食材一つ一つの風味と食感が生きていて、そのまま味わっても十分美味しいことです。例えば、下のカニ麺でいえば、カニミソ、油揚げ、トマト、フィッシュケーキ・・・そのまま食べても十分いける上に、カニ麺全体としても味のバランスが実によく取れていて、美味しい。食べた後とてもトクした気分になります。つくづく、ベトナム人の繊細な味覚と料理文化は、大したものだと思います。

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もう一つ、ベトナムの食文化で興味深い点は、かつての宗主国フランスの影響を受けて、パン食文化、ケーキ文化が根付いていることです。パン食といっても、もちろんサンドイッチやマフィンではなく、完全にフランスパン(バゲット)の文化です。この国の朝の食卓には、フォー(ベトナム麺)と並んでフランスパンが並ぶ事が多く、フランスパンの屋台まで出ます。そういう店では、フランス風にバターとパテ(鶏の肝臓)を挟むこともあれば、ベトナム風にチャーシューやネギを挟むこともあり、一枚4000ドン(28円)前後で食べられます。

またベトナムの都市には、アジアの他の国と比べて、ベーカリーの類がたくさんあります。その種の店では、エクレアとかカップケーキ、チョコレートケーキの類がたくさん売っていて、若い女性でいつも賑わっていました。ケーキの値段は一つ2000~5000ドン(14~35円)が相場でした。

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ウンコ座りは正統派の座り方

ベトナムの人々は、四六時中、路上でモノを食べていました。が、歩きながら食べている人にはまずお目にかかれませんでした。では、彼らがどうやってモノを食べるかというと、座りながら、それもウンコ座りしながら食べているのです。

日本でウンコ座りというと、ヤンキーのお兄さんたちの専売特許というイメージがありますが、ベトナムでは老いも若きも、男性も女性も、みんなウンコ座りが基本です。モノを食べる時も、日陰で涼をとる時も、友人とムダ話をする時も、いつもウンコ座り。それだけに、彼らのウンコ座りは実に年季が入っています。まるで地面に根が生えたような安定感があり、見ていて頼もしくなります。

私も彼らにならってやってみましたが、これがなかなか難しい。椅子、ソファに慣れた生活だと、ウンコ座りに必要な筋肉が鍛えられないようです。私の子供の頃はまだ落とし便所(ボットン便所)があったからああいう座り方もしていましたが、今は全部腰掛け式の水洗便所だもんなあ。

 

ハノイ流モータリゼーション

ハノイは人口350万を数える大都会ですので、当然、郊外から都心部の職場に働きにくる人々の通勤・帰宅ラッシュがあります。ところが、この都市には公共交通らしきものがほとんど見当たらない。地下鉄や路面電車なんてないし、ましてやマイカーなどほとんど皆無。唯一の頼みの綱であるバスでさえも、路線が広い市内を全然網羅おらず、不便極まりない。では、ハノイの人々がどうやって通勤・通学しているかというと、もっぱらバイクと自転車なんですよね。私の見た限り、ハノイの通勤手段はバイク7割、自転車3割といったところでした。

ハノイの交通は、基本的に無秩序とカオスの世界。横断歩道があっても誰も気にしてないし、歩行者が狭い幅の道路を横断するのも、左右から雲霞のごとく現れてくるバイクに気をつけながらの横断なので、ものすごく神経を使います。とはいえ、スピードが遅いので、生命の危険を感じるほどではありませんが、でもハノイの各地で、毎日のように歩行者がバイクにぶつけられてケガしたりしてるんだろうな、たぶん。

ハノイの街路はとても狭い。そこに今でさえバイクで大混雑の状態なのに、今後ベトナムが経済的に豊かになって、マイカーを持つ人が増えたら、この街の交通事情はどうなるんだろうと、他人事ながら心配してしまいました。

ベトナム人は基本的にきれい好きなようで、街を歩くと家や店のまわりをこまめに掃除する人の姿が目立ちます。では、そうやって集められたゴミがどのように処理されるかというと、どうやら、道路脇で野焼きされるようです。

私はハノイからハイフォン(ベトナム第三の都市)へ向かう一級高速道路の脇で、ゴミ野焼きの現場をいくつも見ました。道路脇にちょっとしたスペースがあるのですが、そこに生ゴミからプラスチックから一緒くたにして、おもむろに火をつけて燃やすのです。野焼きの現場からは白っぽい煙が立ちのぼり、遠くから見ても分かります。

そういえば、ベトナム入国の窓口、ハノイのノイバイ国際空港でも、どこからか、何かを燃やしているような匂いが漂ってきましたが、あれはもしかして、ゴミ野焼きの匂いだったのかもしれません。

 

瀟洒なフランス風住宅、でもウナギの寝床

ハノイ滞在の楽しみの一つに、フランス風の建築物めぐりがあります。この都市には、かつての植民地時代、フランス人が残していった数々の教会や住宅が数多く残り、我々旅行者の目を楽しませてくれます。その意味でこの街が、アジアのパリと呼ばれるのも、何となく分かるような気がします。

現代ベトナム人のお金持ちの間でも、フランス風の住宅を建てるのが流行っているようで、特に西湖(ハノイ最大の湖)のほとりには、西洋文化の香りのする瀟洒な住宅が建ち並んでいます。私たちが泊まったホテルもフランス風の造りで、天井がすごく高くて(約3m)、バルコニー付きで気持ちよかったです。

面白いことに、ハノイにあるフランス風の住宅は、間口が狭くて奥行きがやたら長い、所謂ウナギの寝床になっているものが多く、まるで京都の町家のようです。ベトナム人にそのわけを聞くと、以前、間口の広さに応じて課税された時代があったので、節税対策としてわざと間口を狭くしたんだそうです。その点も、京都と同じでなんですねえ。

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ケイタイ、ネットカフェ文化花盛り、でも固定電話がない

いまベトナムは、一人あたりのGDPで国際比較すれば、世界でも最貧国の部類に入るんだそうです。ですが、ハノイのような都会を歩いている限り、最貧国という実感が全く湧いてきません。確かに、人々は朝から晩まで必死に働いて、それでも雀の涙ほどの収入しか得られないのかもしれないけど、でも飢えている人は見かけなかったし、それに乞食の類が非常に少ない。ボロボロの衣服をまとっている人もほとんどいません

ハノイの豊かさは、携帯電話とネットカフェの普及ぶりからも窺い知ることができます。とにかく、携帯を持っている人がかなり多く、ショッピングセンターでも、ソニーやサムソン製の携帯電話が、かなりの売れ筋になっているそうです。それに、街の至るところにかなりの密度でネットカフェがあり、観光客だけでなくベトナム人の大学生などもよく利用しているようです。料金は激安で、1時間わずか3000ドン(21円)!ADSL回線を使っているようで、ネットサーフィンも快適。私の隣りに座っていた奴がすごいハードコアなポルノサイトを見ていたのにはさすがに閉口したけど・・・

面白いことにベトナムでは、携帯電話やインターネットに比べて固定電話の普及がかなり遅れているようです。一般家庭で固定電話を持ってる人がほとんどいないらしく、そのためハノイの街中で、Dian Thoaiという、固定電話を貸す商売が行われています。電話をかけたい人は、Dian Thoaiでお金を払って電話を使わせてもらうか、公衆電話ボックスを使うかの二者択一を迫られるようです。

 

歓迎!シドニーご一行様

ベトナムの首都ハノイが、海外から観光客を受け入れるようになってからまだ日は浅いですが、この都市の観光価値は非常に高く、今では世界各地から観光客が来るようになっています。

ハノイやハロン湾クルーズでは、日本、韓国、中国など、アジアの近隣諸国から来た観光客をたくさん見かけました。彼らの多くは観光バスを仕立てて、ずっと同国人のグループと集団行動、というスタイルの旅行をしていました。一方、私たちはホテルもツアーも自分で手配、という自由旅行スタイルでしたが、その種の旅行をしていたのはほとんどが西洋人で、しかも面白いことにオーストラリア、特にシドニーからの観光客が非常に多かったです。特に、私たちの参加したクルーズ船では我々も含めて12名中6名がオーストラリアの観光客で、うち4名がシドニー在住という、さながら、「歓迎・シドニーご一行様」の様相を呈していました。

オーストラリアはベトナムと比較的近く、時差も少なく、シドニーやメルボルンではベトナム出身の移民がたくさん暮らしています。加えて、最近同国の新聞雑誌には、ベトナム観光の紹介記事がたくさん登場するようになりました。豪州発のベトナム旅行は、今後ますますポピュラーになってくることでしょう。

 

韓国の進出ラッシュ

ベトナムは政治体制こそ社会主義ですが、近年は隣接する大国・中国をモデルに経済開放政策を続けており、外国資本がたくさん進出するようになりました。その恩恵(と弊害)を真っ先に受けたのが南部ベトナムのサイゴンとその周辺で、それに比べてハノイと北部ベトナムは出遅れていましたが、最近では急速にキャッチアップしつつあるようです。ハノイとハイフォンを結ぶ約100kmの国道沿いは、驚くほど工場だらけ。さながら、ベトナム版東海道ベルト地帯のようでした。

中でも目を引くのが、韓国企業の進出ぶりです。ハノイ~ハイフォン間にある工場の3分の1は韓国資本なのではないかと思えるほどで、道中、ハングル文字があふれていました。また、ベトナムを走る観光バスやタクシーの多くは現代、大宇など韓国メーカー製でしたし、またホテルの設備も、空調設備や冷蔵庫は韓国LG製ばっかりでした。おそらく、韓国メーカーがベトナム国内で生産したものを使っているのでしょう。

韓国企業の進出ラッシュに伴い、ベトナム人のあいだで韓国語学習熱というのも起こっているようです。大学生のたくさんいるエリアの書店をのぞいてみると、外国語教材のコーナーで一番目立つのはもちろん英語で、次いで中国語と日本語の教材も多かったですが、韓国語の教材や辞書もそれに劣らず多く、ハノイにおける韓国の快進撃ぶりを裏付けました。ですがベトナム人の足、バイクに関しては、今も昔もMade in Japanが大人気なんだそうです。

 

最後に・ハロン湾クルーズ

最後に、北部ベトナム観光のハイライトともいえる、ハロン湾クルーズについて解説して、締めくくりたいと思います。

ハロン湾(Vinh Ha Long)は、ハノイの東160km、中国との国境近くにある景勝地です。日本でいえば瀬戸内海や松島に似た、リアス式の沈降海岸になっていて、何千もの島(多くは無人島)が海から突き出し、まるで水墨画のような幻想的な風景が延々と続きます。その海域を中国伝来のジャンク船を使ってクルーズする、というのが、ハロン湾観光の目玉になっています。

ハロン湾へ行くには、ハノイ市内の旧市街(Old Quarter)にゴマンとある旅行代理店が主催するツアーに参加するのが一般的です。ツアーは、一泊二日コースと二泊三日コースがあり、宿泊地も海上(船をホテルにして、そこで寝る!)か、或いはカトバ島(Cat Ba Island)のホテルか、いずれかを選べます。料金は一泊二日コースの場合、ホテル代、食事代、バス代、ガイド代全て込みで一人あたり25~70米ドルです。私たちは一人33ドルのツアーにしましたが、とても良かったです。

一般的な行程は、まずハノイを朝7~8時に出発し、3~4時間バスに揺られて、ハロン湾の玄関口であるハロン市に到着。そこで昼食を摂り、お目当てのジャンク船に乗り込み、いよいよクルーズが始まります。ジャンク船は多島海をすべるようにゆっくり進み、途中、湾内に無数にある洞窟を探検するのが、定番のお楽しみになっています。私たちはSung Sot洞窟を見学しましたが、とても規模が大きく、幻想的な景色が楽しめて、良かったです。

それから、ツアーの内容によって、カヤックをやったり海水浴をしたり、あるいはホテルのあるカトバ島に直行したりします。私たちは湾内で一泳ぎしたあと、カトバ島に直行しましたが、ここは幸いにして、まだまだ俗化されていない閑静な漁村で、心からのんびりできました。カトバ島に入る直前に、水上生活をする漁民たちによる大きな集落を通ります。色とりどりの小屋(船)が延々と建ち並ぶ風景は、この世のものとは思えませんでした・・・

今度休暇がとれたら、またベトナムに行きたいです。この国は、楽しすぎる。

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