おはようございます。Manachanです。一昨日の晩からモンゴルの首都ウランバートルにいます。当地へは二回目の訪問です。最初に来たのは昨年11月、気温マイナス16度だし、石炭ストーブのスモッグが街を覆ってるし、かなり辛い訪問でしたが…7月、夏場のウランバートルは素晴らしいですね。空は青く澄みわたり、陽光は暖かく爽やか、日本の夏の蒸し暑さとは全く無縁。まるで天国に来たようです。
いまモンゴルはサマータイムで時計を一時間遅らせています。その結果、日本との時差はゼロ!とはいえモンゴルは経度にして日本標準時より30度(2時間分)西にある分、日暮れが遅くなるので夜は10時まで明るく、朝は7時頃にならないと日が昇らない。体内時計が少し狂ったような気分。
そんなモンゴルの首都ウランバートル、経済発展中の新興国とはいえ、生活利便性の面では日本とは大きな違いがあります。コンビニない、自販機ない、ファストフード店も極めて少ない等々…私はウランバートル都心部の便利な場所に泊まってますが、ちょっとアイスクリームとかコーヒーとかが欲しくなった時に、結構な距離を歩いて店を探さなくてはならない。各国料理レストランとかはまあまあ多いけど、「少し歩いてちょっとした買い物」が難しいのでう。
逆に、コンビニを需要のある場所で開けば、ビジネスとしてかなり当たりそうな気がします。
気の利いた店やサービスの乏しい印象のモンゴルですが、逆に、日本より充実している(?)サービスもあります。特に目立つのは、
質屋(ロンバルド)
ウランバートルの街を歩けば、どこもかしこも、ロンバルド、ロンバルド…質屋の看板だらけです。とにかくすごい数。日本やタイのコンビニといい勝負かもしれない。
「4%」というのは、「月利4%」ですよー(年換算48%)
業界大手(?)の質屋。借りる額が多いほど金利が低く、少ないほど高い
日本の消費者金融の感覚からすると、とにかく、利率がすごい。月利4%なら可愛いほうで、場合によっては「月利8~9%」もある(トイチなら貸すでよ…の世界)。
でもって、質草として、ポピュラーなのが「携帯電話」、「カラーテレビ」、「ノートブックPC」あたりだそうです。
モンゴル人は、たとえばパーティーやクラブに行くカネがない時、里帰りする電車賃がない場合、あるいは、彼女とエッチするためにラブホテル代が今すぐ欲しい場合、虎の子の携帯電話を取り出して、近くのロンバルドに直行。月利4%とかでおカネを借りるのです。
もっとも、携帯電話を質に出しても、借りられるお金はせいぜい、3万トゥグリク(1900円)くらいでしょう。「そんな少額ならATMでカネ引き出せばいいのに」と思うけど、モンゴルでは「預金残高ゼロ」の人が多いんだそうです。ウランバートル人は宵越しのカネを持たないの?
逆に、「すぐカネ貸してくれる」質屋を悪用するモンゴル人もいるようです。例えば安いテレビや、微妙に壊れた携帯電話を持ち込んでおカネ借りて、そのままドロンしちゃうとか…質屋ビジネスには、モノの見極めスキルが必要ですね。
もっと大きいおカネが必要な場合、質草として出すものは、「土地」、「建物」、「家畜」が多いそうです。田舎の親元で飼っている牛や羊を質に出して、マンション購入の頭金に充当するケースもあるとか…
日本だと、多くの人が「銀行のカードローン」や「無人君」を使うでしょうが、その種のサービスがまだ未発達のモンゴル。人々の旺盛な資金需要をファイナンスするために、質屋隆盛の時代はまだ続きそうです。
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