こんにちはManachanです。今日は日曜日、うちの奥さんは日本語テストの受験中。私は自宅で2人の子供の面倒をみています。天候がすぐれないので家でのんびり留守番ですね。
昨日、近所の書店に行ったら、案の定、「絶歌」が山積みになっていました。神戸連続児童殺傷事件の加害者「元少年A」作ということで激烈な賛否両論のある本ですが、ものすごい売れ行き…あんな風に山積みになると手にとって読みたくなりますね。
日本社会を震撼させた重大事件を起こした「酒鬼薔薇聖斗(さかきばらせいと)」こと元少年Aは、発達障害(AD-HD、注意欠陥・多動性障害)の診断を受けていたようです。そのため、発達障害と凶悪犯罪との関連が、巷の話題になることもあります。
私自身が発達障害者(アスペルガー)ですので、この種の議論に対しては心穏やかではありません(アスぺ君の生きる道‐前篇、後篇)。
すでに、『アスペルガー症候群の難題』(井出草平)という著書も出ています。著者の考えは、このブログ記事に分かりやすく書かれています。要点は、
・アスペルガー症候群の犯罪発生率は明らかに高い。この事実をタブー視せず、社会一般に知らしめるべき。
・犯罪者予備軍になる前に、アスペルガーの早期発見・療育を推進すべき。
私、著者の主張する「アスペルガーの早期発見、療育」については賛同しますし、実践もしています。私自身のアスペルガーが判明したのは成人した後ですが、まだ小学生の娘に対しては診断を受けさせたうえで、ソーシャル・スキル・トレーニング等を施しています。
とはいえ、本音をいえば、「面白くねえなあ…」という気持ちもあります。
・俺ら、好きでアスぺルガーに生まれたわけじゃねえのに、こんな風に学者の興味本位やメシのネタになっちゃうのかよ。
・発達障害者でない「健常者」、「多数派」ならば、こんな風に犯罪者呼ばわりされることもないだろうに…マイノリティっていうのは、実に不条理だよな。
もちろん、学問・言論の自由は尊重されるべきです。ただ、学者や思想家が「正義」を主張する際に、社会の一部を占める特定の人々が「名指し」で、「いろいろ言われる」ことがあります。
その種の「正義」がどこまで社会的な妥当性を持つのか、私は懐疑的にならざるを得ません。
たとえば4年前、東日本大震災や原発事故が起こった後、私の生まれ故郷・千葉県柏市は「放射能汚染」の文脈で、いろんな学者から「名指し」で「いろいろ不愉快なことを言われ」ました。「小さい子供は柏周辺エリアから避難させるべき」と主張する学者も少なからずいました。
彼らの主張が、少なくとも社会的に支持されなかったことは、その後の柏市や流山市の人口V字回復の数字を見れば明らかです(「ホットスポット」で話題になった千葉県柏市が人口爆発のナゾ)。2011~12年当時、言いたい放題言ってた学者は、どんどん表舞台から消えていきましたが、「最後っ屁」のような後味の悪さは残りました(所詮、ヘタレ学者だった…ってことですな。)
学問的、科学的な正しさはともかく、「言われる側」、「ネタにされる側」の人間〈柏市出身者〉としていえば、次のような条件が満たされれば、学者側を支持したいと思います。
・その学者が、柏市民の立場に立ってくれるかどうか?
・柏の名誉や利益が傷つけられた時、柏のために働き、汗を流してくれるかどうか?
話を戻せば、先ほどの「アスぺ=犯罪者予備軍説」を唱える学者の場合、
・我々アスペルガー者の立場に立ち、我々の幸福、尊厳、名誉のために闘ってくれるかどうか?
もしYESなら応援するし、NOであるなら、当ブログで「アスペルガーをメシの種にする自分勝手なヘタレ学者」認定します (YESであると信じたい…独白)
社会のなかで活動する限り、学問・言論の自由には、それだけの責任が伴うものだと思います。
(7/5追記)アスペを含む発達障害と、凶悪犯罪とは、関連があるのかも知れないし、場合によっては統計的に有意な結果が出るのかもしれない。
だからといって、それをマスコミなど大量伝達手段を使って広めて良いのかというと、答えはYesとは限らない。もう一つの判断基準『社会的に妥当であるのか?』をクリアしなくてはならないから…
科学的に正しいことと、社会的に妥当であることとは全く違う。特に発達障害は、人種や性別と同じく、努力によって変えられないものだから、発達障害者を凶悪犯罪者の文脈で語ること自体、『人種差別や性差別』に類する批判を受けかねない。当然、どのマスコミも慎重になるでしょう。
もちろん、私たちの社会に、できるだけタブーは作りたくない。世の中、発達障害と凶悪犯罪との関連について研究する学者がいても良いし、彼らが研究成果を世に出すのもok。ただ、それやるなら差別者呼ばわりされるリスクを理解し、覚悟の上でやれよ、物議を醸したならば自分でケツまくって責任取れよと言いたい。
そこまでやりきらない、中途半端なヘタレ学者って、世の中、腐るほどいるよね。
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1. 記事を読ませて頂いて一言
勝手にプロパガンダのような警鐘を鳴らす学者に抗議の言葉を上げるのも大事ではあります。
だけど、そればかりではなく、「最初の状態から、本人の気付きや心がけと、人との出逢いを通じて、どれほど前進したのか」。アスペの当事者一人ひとりが、それを示すことも、ないがしろにしてはいけないことだと思います。
正論を並べ立てるつもりはありません。
でも、自分が生まれ変わって示すことって、大事だと思うんです。
http://ameblo.jp/manofnewsoul/
2. Re:記事を読ませて頂いて一言
ニシダイさん
>勝手にプロパガンダのような警鐘を鳴らす学者に抗議の言葉を上げるのも大事ではあります。
>そればかりではなく、「最初の状態から、本人の気付きや心がけと、人との出逢いを通じて、どれほど前進したのか」。アスペの当事者一人ひとりが、それを示すことも、ないがしろにしてはいけない
どちらのポイントも、大賛成です。
私は学者に文句だけ言ってるわけじゃないです。微妙に生きにくい世の中で、常に前進しながら生きています。
http://ameblo.jp/manachan2150/
3. 無題
あなたは本当に医者からアスペルガーといわれたのか?自己認定ではないでしょうね?
自分のマイナス部分をアスペルガーのせいにして、いいように利用して逆に偏見を広めているのは、あなたではないのか。
http://ameblo.jp/paramata666/