日本経済は成長できる!-前編

おはようございます。Manachanです。

2014年も、あと残すところ4日となりました。つい2週間前には、総選挙があったばかり。他の選択肢の乏しさにも助けられて、「アベノミクスと経済成長」を掲げた自公政権が3分の2以上の議席を得て、あと4年、安定政権を維持できる可能性が高まりました。

現代日本では得難い「長期安定政権」を手にした以上、国民に約束した「経済成長戦略」を、是非とも実行に移して欲しい。日本の国で我々事業者がビジネスしやすい、富を得やすい環境をつくって欲しいと、私は切に願います。

日本政府が考える「成長戦略」は、このリーフレットに分かりやすくまとめられています。政府官邸のつくる資料も、ここ数年でずいぶんユーザーフレンドリーになったものですね。

読むと、私が日本の経済成長のために必要だと考える内容の多くが盛り込まれています。実行できるかどうかは別として、いまの政府、成長戦略やる気はあるし、問題意識もおおむね正しいと感じます。

ただ言うまでもなく、経済成長は民間の活動の総計であり、政府が数字をつくれるわけではありません。我々民間事業者やサラリーマンが、どれだけ夢と情熱をもって仕事に取り組み、付加価値をつくることができるか、その努力にかかっています。

その民間が、「日本はどうせこれから経済成長しないしぃ~人口減るしぃ~先行き暗いしぃ~頑張っても無駄じゃん!」と思ってたら、いくら政治が音頭を取っても経済成長は無理、それだけは断言できます。

実際、いまの日本はそういう悲観論で溢れているわけですが、海外で長年暮らしてきた者の目からみると、違和感ありまくり。私の本音を言うと、

日本に、経済成長の伸びしろは十分ありますよ。

というか、こんなにポテンシャルだらけの国で、なぜ、もう成長できないとか考えるのか?

これまで良質な教育を受け、高い知識と見識を持つ日本人ビジネスマンでさえも、経済成長に関しては悲観論に傾く。その気持ちも何となく理解できます。主な理由の一つは、「かつて日本が経験した高度経済成長期やバブル以前のような経済成長をイメージしているから」だと思います。

あれは、「新興国タイプの経済成長」という、貧しい国が豊かな国にキャッチアップする過程で実現する急成長局面でした。ここ20年ほどの間、中国やインドが経験したものと同じですね。日本を含めて、先進国レベルの成熟度に達した経済社会で、あの勢いを再現するのはほぼ無理だと、私も思います。

【新興国の経済成長率は、先進国より何倍も高い】

私がいまイメージしているのは、「まともに経済運営できている先進国が実現する、実質で年2~3%の着実な経済成長(イメージ的には、名目3%、実質2%程度)」です。たとえば、アメリカ、スウェーデン、オーストラリアの、ここ20年の経済成長率をグラフにしてみました。

【欧米の先進3ヶ国…デフレが続いた日本との差は歴然ですね】

(※欧州内でも経済運営が順調でなかった国が多く、ドイツ、イタリアなどと比べてみると、過去20年は日本の経済成長率と大差なかったりします)

いま、日本政府が目指している成長戦略も、このレベル(年2~3%)の着実な経済成長を目指していると思います。デフレを脱却し、管理された適度なインフレ状態をつくり、経済成長を通じて税収アップを計る、同時に公務員改革と社会保障改革やって国家財政を持続可能にする…誰が政権をとっても、日本がソフトランディングするにはその道しか残されてないでしょうね。

そこまでクリアになれば、「先進国型の、年率2~3%の経済成長が今後の日本で達成可能かどうか?」が、争点になります。私は十分達成可能だと思っていますが、半信半疑の人も多いでしょう。

こういう時は、Out of box thinking(既存の枠組みに捉われない)思考をするのが良い。実現できるかどうかは別として、いま日本に、どれだけ「伸びしろ」が残されているのか?分かりやすい例として、政府も推進している「外国人観光客数」を挙げてみましょう。

世界観光ランキングの統計をみると、2013年の国際観光客到着数は、第一位はフランスで8500万人、第二位アメリカ6977万、第三位スペイン6066万人と続きます。日本はというと、1036万人で第27位。もっとも2014年は円安とビザ緩和の効果もあって1300万人到達が確実視されており、アジアでは韓国を抜いて、中国、タイ、マレーシアに次ぎ、シンガポールと並ぶ位置に来ると予想されます。

訪日観光客数が、今後どこまで伸びる可能性があるのか?…それが「日本経済の伸びしろ」を考える良い題材になります。私は、日本の持つ豊富な観光資源と、所得が伸びるアジアに位置することを考えると、現在、世界第五位にある「イタリア」(4770万人)の座は十分狙えると考えます。

(2013年の統計ベースで)現状1036万人が、4770万人まで増えたとすると、「伸びしろ」は3734万人。日本滞在中、一人あたり平均10万円使ったとすると、この分野で日本のGDPが3.73兆円増える余地があるわけです。

実際、2013年でイタリアが得た国際観光収入は439.12億ドル、日本は149.34億ドル。その差が290億ドル(約3.48兆円)あるわけですから、3.73兆円増えるという試算は、そう的外れではないですね。

もう一つ、ケーススタディーをしてみましょう。「外国人の日本移住」による経済成長余地。現在、日本に中長期滞在する外国人数
は約200万人ですが、仮に日本への移住希望者が全員移住できたとすると、東・東南アジア出身者を中心に、1000万人まで増えるという試算があります。現状では、「日本を出たいと思う日本人」よりも、「日本に住みたいと思う外国人」の方がはるかに多いのです。

外国人の移民というのはセンシティブな話題ですが、日本政府自身が成長戦略のなかで、高度な技能をもつ外国人や研修生に対するビザ緩和に言及してますし(リンク)、「今後50年で1000万人の移民を受け入れる」という本も出ています。さらに、外国人が1000万人になっても日本の総人口に占める割合はせいぜい8%。移民国はもちろん、欧州先進国のほとんどで外国人比率8%超えていますので、あながち非現実なシナリオともいえません。

(※2012年の外国生まれ人口比率ドイツ13.3%、フランス11.9%、イタリア9.4%…余談ですが最近、私の携帯は、中国人&東南アジア人の日本移住相談で凄いことになってますよ。皆さん、環境と治安の良い日本に住んで、子育てしたいんですね。)

仮に、日本の外国人登録者数が200万人から1000万人まで増えたとすると、800万人の人口純増になる。仮に彼らが一人あたり300万円稼ぐとすると(注.日本人平均は約400万円)、日本のGDPは24兆円増える余地があるわけです。

そうやって、GDPの増加余地をひとつひとつ積み上げて検証していけば、「日本はポテンシャルだらけ、経済伸びしろありまくり」ということが分かります。

皆さん覚えているでしょうか?民主党政権時代の2009年12月に「新成長戦略」なる文書が発表されたことを…骨子は、2020年度までの平均でGDP名目3%、実質2%を上回る成長率とし、2020年度の名目GDPを650兆円程度、中期的な失業率を3%台へ低下することを目指す…というもの。

民主党に政策実行能力がまるでないので、当時から、誰も見向きもしませんでしたが、「日本経済の伸びしろ」という側面をみると面白い。リーマンショック直後の2009年、GDPが473兆円に落ち込んだのを、11年後には650兆円にする話ですから、「伸びしろ」は合計177兆円

その数字は、カナダやオーストラリア一国のGDP、あるいはタイのGDPの5倍、みたいな規模ですから、膨大なものです。日本が11年で、タイ経済を新しく5つもつくることができるのであれば、世界経済にとって超・朗報、莫大なインパクトがある話です。

ですので、日本の経済成長戦略というのは、世界経済全体からみても、全く馬鹿にできません。いやむしろ、世界中が日本の復活を期待してますし、それが可能だと考えている外国人も多い。私からみると、ひとり日本人だけが、デフレ・マインドセットの罠にはまって、勝手に悲観しているようにも見える。

そして極めつけは…民主党や自民党の成長戦略で全く言及されていませんが、日本の不動産市場にこそ巨大な宝の山が埋まっているということ。それを後編で詳しくお話しします。

後編につづく。

この文章、面白かった、勉強になった、後編楽しみ~・・と思った方は、応援のぽちを、よろしくね→

Facebook にシェア

SNSでもご購読できます。

コメント

  1. なみ☆念願のハワイ在住達成☆ より:

    1. ☆☆
    久しぶりにブログ回りをしていましたo(*^▽^*)o~♪シンプルでうまいブログですね~(゚∇^d)分かりやすいって大切ですよね☆次の記事も楽しみにしてますよ(・∀・)でわでわ(^^♪失礼致します!
    http://ameblo.jp/502699898/

  2. ふみ より:

    2. ♪
    初コメですね♡ご飯の合間に時間あったのでブログ触っていました!ブログっていいですね~あなたの記事を含め人それぞれ味がありますね!ただの専業主婦ですが仲良くしてくださいね!失礼致します!
    http://ameblo.jp/70267024/

  3. リサ 〜ニート城を買う〜 より:

    3. リサと申します。
    こんにちは!コメントさせていただきます。ブログ拝見しました。どこにでもある日常ですが、それが私の心にしみました。もし良かったら私のブログに遊びに来て下さい。きっと、何か発見があると思います。
    http://ameblo.jp/302627435/

コメントを残す

*