地震が怖かったあの頃・・・

こんばんは、Manachanです。

私は首都圏の東北方、「茨城に近い千葉」で生まれ育ちました。ちょっと聞こえ悪いけれど、私は赤ん坊の頃から、「地震とともに」生きてきました。

日本の国土は地球上の陸地の0.3%しかないのに、全世界の有感地震の約10%、マグニチュード6以上の地震の約20%が日本周辺で起こるという「超・地震国」。その日本のなかでも関東の地震頻度は高く、関東のなかでも「茨城・千葉県境付近」を震源とする地震は多い・・・というより、首都圏自体が「地震の巣」と言ってよい。

ま、私はそんな場所で育ったので、地面が揺れるのは、慣れっこ。

「震度2」なら、気づかない
「震度3」なら、「お~、ちょっと揺れてる」
「震度4」なら、「地震だねえ~」、でも涼しい顔
「震度5」以上で、はじめて、頭を机の下に隠す

なお、日本人の全てがこういう感覚ではないと思います。関西や、さらに西の地方では地震が比較的少ないようで、関東に来て、地震の多さに驚く人も多い。以前の職場で、大阪出身の同僚が、「関東人は震度4でも平然としてるね~」と感心していました。

関東人には毎度おなじみ、茨城県南部震源の中規模地震

そんな私でも、人生のなかで7~8年間だけ、地震とは無縁の暮らしを送りました。オーストラリア(シドニー)、中国(大連)など、地震のほぼ起こらない大陸の上で暮らした時期です。

大連勤務時代に、長期出張で東京に来たことがあります(私は日本人なのに、中国で就職して、ブーメランみたいに日本に送りこまれるって、因果な仕事だよねえ・・・)。東京での最初の住まいは「中央区の八丁堀」、1ヵ月後に「江東区の木場」に移りました。いずれもウィークリーマンション。

仕事が終わって、夜、一人で布団に入って寝付く時、私は言い知れぬ恐怖感を覚えました。「今晩、ここで大地震が起こったらどうしよう!」と。

思い起こせば、私は7年以上、「地面が揺れない」環境で過ごしました。そこからいきなり、東京という「世界有数の地震多発エリア」に来たわけです。それに、私のいる江東区や中央区は、お世辞にも地盤の良い場所とはいえません。どこ掘っても、地面はズブズブ、ユルユル。大地震が起こったら「東京一、揺れやすい場所のひとつ」とされています。しかも海抜ゼロメートル地帯。

また、地下鉄に乗るときも、「いま地震が起こったらどうしよう!」という、理屈では説明できない恐怖感に襲われたことがあります。地下鉄移動を少しでも短くするために、わざわざ一つ手前の駅で降りて歩いたことも何度かありました(冷静に考えれば、大地震が起こっても地下鉄の方が屋外よりは安全だとは思いますが・・・)

地震のない国の出身者が、日本に来た時に感じる「地震に対する恐怖感」とは、こんなものなのかもしれない。

あれから8年の歳月が経ちました。私は東日本大震災をはじめ、大小、無数の地震を、ここ東京で体験しました。でも不思議なことに、「地震が起こったらどうしよう!」みたいな恐怖感は、私の心から消えていきました

東京メトロ東西線に乗って、何百回も往復しているうちに、「この区間で地震が起こったら嫌だな」という気持ちも、きれいさっぱり雲散霧消。それに何より、我が家の周辺で日々繰り広げられる「高層マンション建設ラッシュ」を見ていると、「ここにずっと住み続けても、たぶん問題ないんだ!」という気になります。

豊洲にタワマンが建ち、江東区の人口がまた増える・・・

ここ東京で、地震が起こるのは当たり前、大震災のリスクも当然ある。でも、それをすでに織り込んで、大勢の人々が暮らしている。社会が、その前提で回っている・・・その中で暮らして、慣れてしまえば、恐怖心を持ち続けること自体が難しい。

ここ江東区は、震災リスクのデパートみたいな地域ですが、でも東京で一番、人口が増えているのも江東区。軟弱地盤に、50メートル以上の杭を打ち、今日も大規模マンションが建つ。新住民と子供が移り住み、年8000人ペースで増え続ける区内の人口。

喉元過ぎれば暑さを忘る・・・人間のリスク感覚なんて、所詮そんなものかもしれません。要は、慣れちゃえばいいんだよね。

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