中国‐成熟と閉塞感の時代

こんばんは、Manachanです。

昨日は、名古屋での「タイ土地投資セミナー」。バンコク在住の講師、佐々木扶美さんとのコラボ企画でした。

アジア太平洋大家の会主催・共催のセミナーは、すでに開催100回を超えます。私も仕事柄、たくさんの講師の方々と親交がありますが、実にいろんな方がいるものですね。佐々木さんは、「メインの講演」よりも、「質疑応答」で実力を発揮するタイプ。受講者の質問に答えて、タイの話をすればするほど、信頼感や好感度が増していくという、あの独特なキャラクターがいいですね…昨日のセミナーも、とても好評でした。

セミナーが終わった後は、タクシー飛ばして名古屋マリオットホテルに駆けつけ、「旧友」に会ってきました。彼は大連勤務時代(2005-07)の中国人の同僚(イニシャルはFT)で、いま、長期出張で名古屋に来ています。今回は7年ぶりの再会。

私、FTとは、同期同日入社。忘れもしない2005年3月7日、氷点下4度の大連で、一緒に入社オリエンテーションを受けた仲間です。同日の入社人数は約10名で、外国人は私ひとりだけ、あとは全部中国人でした。

約1時間にわたるオリエンテーションは中国語で行われ、終わった後、私は中国語のノートPCを渡され、配属先のチームに案内されました。

【以前、私が働いた、大連ソフトウェアパーク】

その後も、同月同日入社の仲間同士で、時々食事に行ったりして、仲良くしていました。入社2年後の2007年、私は日本渡航(移住)と転職のため、退社。一方FTはそのまま会社に留まり、今日に至ります。彼はそれなりに出世して、プロジェクトマネジャーになっていました。今は台湾、日本、オーストラリア、インドと、海外出張で飛び回る多忙な日々。

はたからみれば、充実した職業人生。でも本人は、そういう日々に満足してないようです。

とにかく、きついんだよ。お前(Manachan)みたいに、早くITの仕事辞めたいんだ・・

と彼はいいます。

中国は、競争がむちゃくちゃ激烈。若くて、優秀な奴がたくさん居すぎるんだよ。30歳そこそこなのに、技術知識完璧、英語完璧、日本語もできて、プロジェクト経験豊富…そんな連中と張り合わなきゃならない。とにかく、中国は人が多すぎる。

かくいう彼は、40代前半。私と同世代。

でも、その割に仕事の量が伸びてるわけじゃない。お前(Manachan)に居た頃と違って、マネジャー・役職者が増えて、ルールや決まり事も格段に増えた。たくさんの同僚が会社を辞めていった。仕事やりにくい環境になってるよ。

お前がいた頃(2005~07年)が、会社の黄金時代だったのかもな。あの頃は、ビジネス伸びていたし、皆が、夢と希望をもって一生懸命働いた。今は全然違うけどな・・・

私が大連にいた頃は、仕事が、本当に楽しかった。発展感、期待感、わくわく感に満ち満ちて…18年のサラリーマン人生のなかで、あれだけ充実した日々は、前にも後にもありませんでした。

当時、中国人の社員は非常に若くて経験が浅く、マネジャー層の人材は外国に求めざるを得ませんでした。その多くは、台湾、香港、シンガポールや、欧米諸国で働いた華人系の人間が担っていました。その他、技術者層はインドやフィリピンに人材を求めていましたから、

明治の日本がそうであったように、まさに、「中国、世界に教えを乞う」状態。ダイナミズムがすごかった。

でも、いま中国で働いても、あの頃と同じ体験はできないんだろうなと思います。私が中国を去ってから7年。この間に、


・大企業化
・サラリーマン化
・管理・監視体制

が急速に進み、以前のような高揚感が職場から失われたのだと思われます。FTだけでなく、数名の同僚が異口同音にそう言いますもんね。

これは、日本もたどった道。かつて、日本の多くの職場にも、成長期待と希望に満ち溢れた時期があり、働く人々もやる気に満ち溢れ、がむしゃらに、猛烈に働いた。その結果、日本の経済は大いに伸びた。

その高揚感が、次第に変質していく。経済的繁栄が続くなかで、働く人々は安定を求め、リスクを嫌い、失敗を恐れるようになった。そして、管理者層からワーカー層まで、全部日本人だけで固まって、多様な発想力も失われていった。その後、バブルが崩壊して、日本経済から「成長」の二文字が消えていった…

中国も、多少の時差はあれ、日本と同じ道をたどっているのだと思います。この先、中国の経済は成熟し、低成長の時代を迎え、いまの日本と同様、多くの人が閉塞感を感じることでしょう。

それに人口動態的にも、中国は日本や韓国と同じ、少子高齢化の典型パターンですもんね。日本から数十年遅れて、ハイパー高齢化社会を迎えることが、ほぼ決まっています。

人にも、国も、「旬な時期」というものがある。私は、働く者として、中国の「一番旬な時期」を体験できて、とてもラッキーだったと思いますが、そういう時期は、わずか数年の間に過ぎ去ってしまうものなのでしょうね。

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