中国大連に生まれて

こんにちは、Manachanです。

三連休初日の土曜日は、朝から、子供たちを東京代々木の英語補習校に連れていきました。

英語補習校でも、日本の小学校や幼稚園と同様、「ママ友」たちとの付き合いがあります。子供たちが授業に行ってる間、近くの「タリーズコーヒー」でお茶しながら雑談するのですが、今日の話題は子供の出産の話でした。

アメリカで産んだ、オーストラリアで産んだ、日本で産んだ…それぞれのお国柄があり、また、公立病院か私立病院でも大きく違いがあり、実にいろんな出産体験があるものです。そのうちの一人が、こう言いました、

「私の友達が、旦那の転勤で中国に行ってて、妊娠もしてるの。中国で出産するの、大丈夫かなあ?」

すかさず、妻が答えました。

「うちのソフィアは、中国で産まれましたよ…」

長女ソフィアは、2005年9月に、中国・大連で産まれました。それに先立ち、私が同年2月末に転職のため大連に渡航、5月には、妊娠5ヶ月目の妻が合流。自然の摂理で当然、「出産」ということになるわけですが、どこで産むべきか、少しだけ考えました。

当時の大連、北京上海みたいな大都市と違って、外資系のインターナショナル病院などというハイカラなものはありません。基本、中国人民と同じ条件で受けられる出産施設しかありません(それは今でも変わってないでしょう)。

私の知る限り、当時、大連在住の日本人の友達は、一人残らず、日本に帰って産んでましたね。外務省のホームページにも、こう書いてあります。

出産については,できるだけ日本で出産されることをおすすめします。北京市内の外資系病院では安全な出産も可能ですが,それでも当地の慣習や医療スタッフの知識が我が国と大きく違うことがあり,日本人にとって安心できる出産環境とは言い難いのが現状です

とはいえ、うちの奥さんは日本人じゃないし、中国語なら意思疎通の問題はない(逆に、言葉が通じるがゆえに、周囲との口論が増えた面はありますが・・・)。確かに衛生状態など考えれば日本の環境の方が良いですが妻には言葉が通じにくいし、オーストラリアに帰って産むのもいいけど大連から遠くて不便。

折りしも、妻の母親が出産後のサポートに来てくれることになったので、大連現地での出産を決意しました。妊娠中の定期健診から、お産(帝王切開)、乳児健診、予防接種まで、ソフィアが生後11ヶ月になるまで、すべて大連でやりました。

大連での出産、確かにいろいろと大変でした・・・産科病院の個室シャワーの水があふれて洪水になる、生後2日目なのに業者が病院に入って英語教材売りに来る(早すぎるぞ!)、誰も列に並ばないから、弁当ひとつ買うにも生存共存… 等々。

でも、長い目でみれば、大連での出産にチャレンジして良かったと思います。見聞も広がったし、話のネタにもなったし…

ソフィアが生まれると、産科病院から、大連市衛生局の予防接種ノートが手渡されました。

表紙は、あの江沢民さんのメッセージ「予防接種を普及させて、子供たちに愛を…」

ところで、中国都市部での出産・育児環境、皆が言うほど悪くないですよ。でかい国なので地域によって大きく違うでしょうが(大連市は中国の平均よりは大分恵まれているはず…)、特に予防接種のシステムは、日本よりも便利かもしれない。

中国で赤ちゃんが生まれると、満1歳になるまで、日本以上のペースで、頻繁に予防接種があります。結核、ポリオ、百日ぜき、B型肝炎、はしか、風疹、三種混合…。

やり方は簡単で、「指定日に保健所に行けば良い」だけ。予約も不要で、順番待ちもなく、スムーズに指定の予防接種を打ってくれます(保健所では、日々、ものすごい人数の予防接種をやってました)。

万事、とってもラクなのですが、唯一、面倒だったのが、「ワクチンの生産国によって、予防接種の値段が違い、どれを打つか、親が選ばなければならない」こと。それも、「中国製ワクチンが10元、台湾製が80元、日本製が150元」みたいな、ものすごい価格差なのです。

価格差が2倍3倍だったら、安心料として、日本製か台湾製を打ってたと思いますが、10倍以上じゃあねえ・・・当時の私は、朝飯に3元の手打ちラーメン、昼飯は同僚と一緒に6元の犬肉スープ定食(狗肉湯)、みたいな食生活をしてたので、たかが予防接種(?)に1回100元以上かけるのが不自然に感じて、

「ま、みんな打ってるからいいやあ…」と、いつも、安い中国製ワクチンを打たせてました。それでもソフィアはいたって健康ですので、特に問題ないかと思います。

ソフィアが1歳になる直前に、日本に引っ越して、その後、日本はもちろんオーストラリアでも予防接種やったりしましたが、今でも大連でもらった予防接種ノートを使っています。

3か国対応(?)の予防接種カード

ソフィアから3年半遅れて、長男ポニーが東京で生まれました。日本の出産環境は完備されており、中国と比べると確かにラクでしたね。でもって当然、日本の「母子手帳」が手渡されました。

ポニーも、ソフィア同様、オーストラリアなどで予防接種やってますが、こちらは日本の「母子手帳」に記録しています。

いろいろな国に住むと、子育ても複雑だし何かと大変ですが、後で振り返ると、良い思い出になりますね。

機会ができたら、ソフィアを、出生の地「大連婦産病院」に連れていきたいものです。

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