金持ちは日本に住まない

こんばんは、Manachanです。

先月、東京・五反田に開設した事務所も、今日は午後だけで、金融機関を含めて3組の来客があり、徐々に賑わってきました。多く方に支えられて、わが事業、順風満帆・・・といきたいところですが、

でも、お金の面でいうと、創業当初って、つらいですねえ。やることは山ほどあるし、お金は飛ぶように出ていくし・・・だから、「日々是、金策」。「寅さん」(男はつらいよ)に出てくる「タコ社長」の気持ちが分かる今日この頃です。

私の事業モデルは、「外国人個人投資家の日本不動産買い」の仲介サポート。円安、アベノミクス、東京オリンピック、アジア近隣諸国の所得上昇・・・今は明らかに追い風が吹いていますね。そんな中で、実にタイムリーな、昨年末、香港のニュース

日本政府は、外国人富裕層が、一定の条件を満たせば、日本に1年間、観光ビザで滞在できるようにすることを、検討しているそうです(通常は90日間)。1年ごとに日本を出国すれば、何年も続けて長期滞在できる・・・「お金持ち外国人は日本に住んで、お金落としてね」ということですね。

ですが、このニュースに対する、香港ネット民の反応が、かなり辛らつでした。

「貧乏人ならともかく、金持ちが日本に住む理由がどこにあるのか?」
「地震と放射能汚染のある日本に、誰が好きこのんで・・・?」

地震はともかく、放射能・・・あんた、香港と東京の放射線量測って、比較してから言ってよ、と思うけど(それに香港は大亜湾原発から目と鼻の先じゃん!)。ま、日本に行ったことない外国人の日本理解なんて、そんなもん。それは、おいといて・・・

彼らの声には、大事なメッセージが隠されていると思います。

いまの日本は、アジア中華系の富裕層にとって、魅力的な移住先ではない。
十分なお金があれば、普通、日本をスルーして、欧米に行く。

もっとも日本は、アジア近隣諸国の中流層や、それ以下の階層にとっては、かなり魅力的だと思いますよ。

清潔、生活環境良い、治安良い、商品の品質良い、サービス良い、食べ物の安全度も高い、水道水がそのまま飲める、都会の公共交通は便利、人々は約束守る、礼儀正しい、それに健康保険は超使える・・・

これらは、日本の美点であり、かつ、収入によらず、誰でも享受できるものです。このレベルできちんと整備されている国って、少なくともアジアでは他にないから、確かに魅力大きい。

しかし、こうした「ベーシックニーズ」がとうの昔に満たされ、超一流レベルのサービスを求める富裕層にとって、日本が魅力的なのかというと・・・

住環境は貧弱、メイドもろくに雇えない、プライベートジェットなんて皆無、ワールドクラスの英語の教育機関も乏しい、不動産買っても相続税すごい

それ以上に、財をなした人間が社会から尊敬されず、常に猜疑の目で見られる社会ですからねえ。日本人の金持ちでさえ、国を出たい人多い位だから・・・

どの国・社会にも良し悪しがある。日本はとても良い国だけど、金持ちには居心地悪い。これは事実として、「国のかたち」として、受け入れざるを得ないでしょう

日本の政策担当者は、これを十分、理解しているんだろうか?少なくとも、国の予算使って政策立案する以上、「誰をターゲットとして、何を狙って、どんなスキームをつくるのか?」が明確かつ、妥当性あるものじゃなければならないと思う。その妥当性チェックは行っているのかな?

私思うに、いま日本に外国の活力を導入したいなら、やるべきことは、外国人富裕層向けの滞在ビザ延長なんかじゃなくて、マレーシアのMM2H(Malaysia My 2nd Home)ビザのような、外国人中流層向けをターゲットとした長期居住ビザの導入だと思います。

「日本版MM2Hビザ」、英語にすればJM2H(Japan My 2nd Home)・・・このビザは、海外と日本に、二拠点を設けて暮らすことを主目的とします。収入要件は、年収400万円以上にすれば良いかと。中国人、マレーシア人、タイ人の中流層が、頑張れば手が届く位の水準が望ましい。

これら、アジア新興国の中流層は、国内ではかなり裕福な部類に入りますが、富裕層というレベルではなく、インフレで年々あがる物価、不動産・教育コストに苦しみ、自国の首都の大気汚染や渋滞に辟易したりもします。そして、日本の、整備された生活環境や、優れたサービスに憧れる面も大きい。

彼らこそ、日本のファンにすべきでしょう。一握りの富裕層は、欧米に任せてもいい。日本は、もっとボリュームの大きな、アジア中流層マーケットを取りにいく、そのために適切なビザスキームを考える・・・日本経済を振興させたいなら、そこまでやらなきゃ。

ところで、「週刊東洋経済」の最新号、なかなか面白い。今回は外国人の日本不動産買いがメインテーマです。ほとんどが、ファンド関係者の談話ですが、外国人個人投資家の動向のところで、私の談話が出てきます。

彼ら、アジア中流層の日本不動産買いも、今後、大いに増えるでしょう。売れ筋は、今のところ1000~1500万円くらいの、都内の中古区分マンション。非居住の外国人には、原則、融資がつかないから、現金買いするしかない。だから、安い価格帯が売れる。

でも、彼らが日本の不動産で融資受けられるようになれば、4000~5000万円クラスもバンバン売れるようになり、日本の内需拡大に大いに貢献するでしょう。アベさんは、成長戦略やりたいなら、金融庁とメガバンクの尻をひっぱたいて、「早く、外国人向けの融資商品つくりなさい」と言うべきですね。

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コメント

  1. gondar より:

    1. 香港人辛辣コメントに対するピッタリな解釈。
    香港人が言いたいことを彼ら以上に的確な表現をして頂けました。ニュージーランドは人口500万未満でも移民受け入れ政策を利用してバブル気味に発展させ続けてますし。ただ、あんまり外国中流層を優遇しすぎると、日本人も反発が出ると思いますので条件を日本がある程度得するようにせざるを得ないような。
    http://ameblo.jp/yubatak/

  2. manachan より:

    2. Re:香港人辛辣コメントに対するピッタリな解釈。
    gondarさん

    > ニュージーランドは人口500万未満でも移民受け入れ政策を利用してバブル気味に発展させ続けてます。

    成熟した先進国になって、子供が減り、人口が増えなくなると、経済を維持するためには、何らかのかたちで外国の人と活力を導入する方策が必要になってきます。ニュージーはもともと移民国なので、日本と比べれば、やりやすいですね。
    http://ameblo.jp/manachan2150/

  3. 専業主婦大家ミンミン より:

    3. 同意します
    富裕層が満足行くサービスを提供できないのに、呼び込もうとする姿に違和感満載でした。
    この記事で、色々納得しました^ – ^
    http://ameblo.jp/min-m-i-min/

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