アンチ起業の国ニッポン

こんにちは、Manachanです。お待たせしました。4日ぶりの、ブログ更新になります。

ここ数日は、都内・五反田に開設した事務所の引っ越しや、オフィス備品の買い出し等で超多忙でした。しかも、重いデスクやソファを運んだので筋肉痛気味です(泣)。

でも、自分の事業を興すって、ワクワクしますねー。不安は多いけど、とにかく、自分が新たに生まれ変わった感じで、一日一日がとても新鮮です。

サラリーマンとして18年間勤めた男が、解雇されて、進路に悩んだ末、独立自営の道を選び、都内に事務所を構える…ここにこぎつけるまでに、実にいろんな経験をしました。会社員時代には気がつかなかった、日本の経済社会のからくりを学ぶこともできました。

私が感じたこと…いまの日本は残念ながら、意欲ある人々が気軽に起業できる社会とはいえない。起業を支える社会システムが未整備な上に、理屈の通らない、時流にそぐわない面倒臭い手続や、煩雑なお作法がたくさんある。実際私もかなりの不便を強いられ、時間と労力を使いました。

これから日本で起業する人にとって、私が経験したことの多くは、たぶん、誰もが追体験すると思います。備忘録を兼ねて、ブログに残しておきますね。

ところ、起業文化の振興・活性化は、日本の将来のために、絶対に必要だと思います。かつて「世界の工場」と呼ばれた日本の屋台骨を支えた製造業はすでにピークを過ぎ、アジア近隣諸国の安価な労働力に雇用を脅かされる立場になりました。

いまの日本では、好不況の波に関わらず、会社組織の枠組のなかで、フルタイムの良質な雇用を大幅に増やすのが難しくなりました。私自身も経験しましたが、リストラや解雇の憂き目に遭うことは、日本で働く多くの会社員にとって、すでに他人事ではないでしょう。

1970年代後半、日本人に雇用を脅かされたアメリカの労働者が、生き残るために、ミニ法人やマイクロ法人をつくり、多様なサービス業の担い手となりました。彼らのおかげで、LCC(合同会社)という簡易な会社の仕組みがつくられ、日本でも「1円起業」なるものが、法律上可能になっているわけですが…

今は日本人が、当時のアメリカ人と似たような立場になっている。私たちは、会社に頼らず、自営業者として生きていくことを、人生のどこかで、視野に入れなければならなくなっている。実際、日本人のかなりの部分が、そういうマインドセットにならない限り、この国に明るい経済的な未来はもたらされないでしょう。

日本をもっと、起業しやすい社会にする必要がある。門戸は、広い方がいい。融資は使いやすく、基準が明確な方がいい。事業が軌道に乗るまでの苦しい時期は、税金や印紙代等の負担が少ない方がいい。そして、成功・失敗にかかわらず、リスクを取って事業を始めた人々が、正当に評価され、報われる社会にしなくてはならない。

浜松の一主婦が、「アツアツに揚げたコルネットにアイスクリームを入れると美味しい」という発見をビジネス化したように、私たち一人一人が、日常生活や業務のなかで、無数に転がっている商売のネタを見つけて、周りのサポートを得ながら、上手にビジネスにしていく。多様なサービス業の担い手になって、日本の経済と雇用を活性化して、この国を支えていかなければならない。

今はネット、モバイルの発達で、働く場所に制約が少なくなったし、また太陽光パネルのように、東電みたいな独占事業体でなくても一般人が「発電事業」に参入できるようになった…そうしたテクノロジーの「追い風」を受けて、日本の起業文化を一気に活性化させられないか?と思案するわけです。

私の理想は、「いつでも、どこでも、誰でも、起業に関連するサービスや情報が得られる。気軽にメンター(起業支援するアドバイザー)がつけられて、起業経験者や仲間と知り合えて、創業融資を出す金融機関、エンジェル(投資家)、各省庁の出してる補助金の情報がすぐ得られる」状態。一番イメージ的に近いのは、「保険の窓口」ですかね。

たとえば首都圏の主要駅とか、百貨店とか、多くの人が集まる場所に、起業支援・相談の窓口があると良いと思います。カフェみたいにして、老若男女問わず入りやすい雰囲気にできればベストですね。

「起業の門戸を広くする」ためには、都庁、区役所みたいな、普段、人々が余り行かないところにあっても意味ないでしょう。あと、営業時間も大事ですね。サラリーマンが仕事帰りに利用するためには、少なくとも20:00頃まで開いてないと意味がない。

今の日本は、起業という明確な目的のある人が、「よいしょ」と頑張って、たくさんのハードルを乗り越えないと、コトを起こせない仕組みになっています。それは、時代遅れだと思う。

むしろ、ニートっぽい茶髪のお兄ちゃんが、「新宿駅の起業支援センター行って、ノリで起業したら、たまたま、うまくいっちゃった」みたいな方がずっと良いと思う。日本が、そういう仕組みを上手につくれたなら、この国の将来は、意外に明るいのかもしれない。

創業支援の補助金やセミナーは確かに増えた、全体の調和が取れてないような…

現状は、そこからほど遠いと言わざるを得ない。私が起業にあたって、どういう経験をしたのかというと、


1)区役所の創業融資窓口が平日17:00で閉まる!

私はサラリーマン時代、平成22年7月に、合同会社を設立しました。

事業をやるには、当面の運転資金と設備資金が必要になります。昨今の東京では各区とも、創業支援プログラムを設けており、金融機関の融資がついた案件に対して、区独自の利子補給を行い、おかげで実質利子負担は0.0~1.3%程度になります。この制度自体はとても良いのですが、問題は「使いにくい」こと。

私はこれまで、江東区、品川区、千代田区の窓口に行きましたが、どこも平日17時に閉まります。無料経営相談もできますが、時間は平日午前中か、午後4時までにしてくれと言われます。これでは、ほとんどの現役サラリーマンは利用できません。

創業支援のみならず、会社を立ち上げたら、絶対に必要な法務局、税務署、都税事務所での手続き…すべての窓口が、平日17:15に閉まってしまいます。いまの日本では、創業・起業に関わる公的サービ
スのほとんどが、すでに会社を辞めた、フルタイムの自営業者を対象としており、サラリーマンの副業では、非常に不便、不条理を感じました。


2)理屈にあわない税金が多すぎ!

いまの日本で、合同会社は比較的安価につくれるシンプルな会社組織です。私も4社ほどつくった経験ありますが、理解できないのが、登録免許税の高さ。設立時に6万円、区をまたいで本店移転しても6万円がかかる。これ何とかならんのかなあ・・

国家の税金だから、当然、払わなければならないものですが、「受益と負担のバランス」さえ取れていれば、払う側も納得感があります。しかし、法務局に会社の籍を置くだけで6万円とられ、同じ東京なのに、区をまたいで本店移転したらさらに6万とられる、その根拠は一体何なのだろう?特に本店移転なんて、住民票の移動に毛が生えた位の作業量だと思うのに…

あと、会社設立すると、当期利益がゼロかマイナスでも、地方税均等割7万円が、必ずかかってきます。これも納得感に乏しい…でも、「損失の繰り越し制度」とセットで考えると、ま、登録税よりは多少マシかなと思ったりします。

3)法人契約だと事務所が借りられない!

私は会社を辞め、フリーになった後、事務所を借りるのに、かなり苦労しました。

会社員時代は、年収1000万を超えていました。最新の源泉徴収も1000万超えだし、加えて、収益物件からのキャッシュフローも、確実に入ってきていますので、月12万円程度の事務所は、簡単に借りられると思っていました。

ですが、法人で物件借りる場合、多くの保障会社は、法人としての審査しか行わない。個人の年収や、資産状況はほとんど考慮されない…ということが分かりました。これまで、私の合同会社は、会社の副業として気楽にやってた関係で、大した売上は上がっていない。その関係で、何度も入居申込しても、保障会社を通らず、悔しい涙を飲みました。

後から考えれば、これは戦略ミスだったかも…私の場合、まず属性の高い個人名義で事務所の賃貸契約して、首尾よく借りられたら、今度は私個人と自分の会社の間で別途賃貸契約をすれば、もっとスムーズにいったかもしれませんが…

それ以前の問題として、なぜ、起業する人間が事務所を借りるのに、前年度の法人決算で足切されるのか、家主と入居者の間に入る保障会社というシステムが、なぜ個人と法人の属性をセットで審査できないのかが理解できない。正直な話、リスクをとって起業しようとする人間の邪魔をしているとしか思えないシステムでした。

都庁、区役所、税務署、法務局、保証協会、銀行、不動産屋…もちろん試行錯誤も含んでいますが、事務所開設にこぎつけるまでに、かなりの東奔西走を強いられました。いま振り返ると、その5分の3くらいは、事業の成否に直接関係のないもので、なぜ私がこれをやらなきゃいけないのか、ロジカルに理解しにくいものでした。

戦後史のなかで、今の日本ほど、新しい産業や、起業家を切望している時代はないでしょう。官民の知恵と力を結集して、日本の社会風土のなかから、起業を生み出す仕組みをつくらなければなりません。

その仕組みが、残念ながら、最適化されているとはとても言えない。ビジネスに理解のない人間が、的外れなルールや行政手続、運用ルールを積み上げているように思えてならない。

運用する人間は、普通の人で構わないけど、仕組みをつくる人間は、「日本のベスト・アンド・ブライテスト」でなければならない。そうでないと、他国との経済競争に負けるだけと思います。

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コメント

  1. a forest owner より:

    1. 税制が。
    自分も起業はしたいなー、って昔から思っているのだけれど、ここにあげられている税金の種類が多いというのはまだ序の口という気がする。

    税金関係は間違えると終わりなので、先に税務理解しないと怖くて起業出来ないです。

    日本の税務理解してるよりわかりやすい税務の国で企業するほうがまだ簡単かもなんて思います。
    http://ameblo.jp/sendai-forest/

  2. manachan より:

    2. Re:税制が。
    a forest ownerさん

    >税金関係は間違えると終わりなので、先に税務理解しないと怖くて起業出来ないです。

    起業前に、税金を理解するのは大事です。私は、この本をずいぶん参考にしました。

    http://amzn.to/1cWts0F

    ですが実際問題、会社起こして、決算を何度かやってみないと、税金関係を、身体で覚えるのは難しいと思います。

    確かに日本の税金は煩雑で分かりにくいです。が、間違えても修正申告すればいいですし、二重帳簿つけるような悪質なことしなければ重加算税もかかりませんから、基本、正直にやってればいいと思っています。
    http://ameblo.jp/manachan2150/

  3. sena より:

    3. ((*'∀')ノ{Hi
    楽しく記事を読ませて頂いたので思い切ってコメントしちゃいました(*^o^*)/また遊びに伺いたいと思いますので、宜しくお願いします(_≧Д≦)ノ彡☆♪更新頑張ってください♪♪(●^∀^●)♪♪
    http://ameblo.jp/sena-mouth/

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