ミャンマー・マジック

おはようございます。Manachanです。

いま、東海道新幹線で、大阪へ移動中。セミナー講演を2本、こなしてきます。いま西日本は局地的に豪雨の恐れがあるそうです。交通機関に影響なければいいのですが・・・

昨日は東京・神田のホテル大会議室を借り切って、「ミャンマー不動産セミナー」を行いました。40名もの参加者があり、これまでアジア太平洋大家の会で企画したなかでも、最大級の動員数となりました。懇親会も盛り上がり、とても楽しい時を過ごしました。

いま、「ミャンマー」は、日本のビジネスマンの間では、話題になっています。最近、この国のニュースが、経済紙の紙面に載らない日はないほど。

ミャンマー・・・たぶんアジアで一番、経済的に出遅れた国です。この国には「何もない」。インフラない、電力は極端に不足、消費財もサービスも、おおよそ「近代」の名がつくものは何もない。そして、人々の頭のなかも、前近代。

いま、この国にあるものは、アジア最低水準の賃金で働く6000万強の人々と、豊富な地下資源、そして、世界の地政学上、極めて戦略的な「位置」のみ。

【アジアの一丁目一番地…戦略的すぎるミャンマーの位置】

Manachanブログ - 世界で不動産を買おう!

世界で人口1、2位の超大国、中国・インドの両方に接し、かつ海と接している国は、世界広しといえど「ミャンマー」だけ!

特に中国にとって、ミャンマーは生命線。中東の化石燃料を、マラッカ海峡経由で、中国東岸まで運ぶには、領土問題を抱える近隣国の領海近くを通らなければならない。しかし、ミャンマーから陸路で、雲南省までパイプラインを通してしまえば、その問題は一気に解消してしまう。

「そうはさせない」と、米国陣営がミャンマー政府に接近。2011年末、ヒラリー国務長官のミャンマー訪問があり、日本も追随するように、今年5月、安倍首相が経済人を引き連れてのトップセールス訪問を行い、経済援助を約束。

また、長年、軍事政権により軟禁されていた、アウンサンスーチーさんが、政治活動を再開。この国でもいよいよ民主化が進み、西側陣営に入って、経済発展していくのではないかと「期待」は、世界中のビジネスマンを魅了し、

先行者利得を取りたい者が、インフラも電力も、まともな住宅もない、法制度もろくに整備されていないヤンゴンに殺到する。その結果・・・

ここはアジア一、経済が遅れた国なのに、ヤンゴン都心部の地価は東京都心並みに高騰し、進出した日本企業が、月額50万以上の高額賃料を払って駐在員を住まわせる、という事態になっています。

最弱の経済力、最悪の政府なのに、不動産価格・賃料は最強!

吹けば飛ぶような、未開発な後進国なのに、常に、世界のニュースの中心にいる。

それが、ミャンマーのもつ、「他国に真似できない魅力・魔力」なのだと思います。極めて戦略的な地理的位置にある、人口6000万の大国がまだ超・未開発の状態という事実が、巨大な磁場をつくる・・・それが、「ミャンマー・マジック」。

その、ミャンマーマジックこそが、昨日のセミナーで史上最大の動員数をもたらしたのでしょう。でも、正直言うと、

ミャンマーは、ものすごく、不動産セミナーやりにくい国です

いまミャンマーに、事業投資する、あるいは、(ミャンマー人名義使うしかないけど)株式投資する、という話なら、比較的しやすいでしょう。

しかし、我々は、不動産しか扱わない団体です。土地・建物の「権利」に裏づけられた案件でないと、紹介しないと決めています。

その、「権利」が、ミャンマーでは、極めてあやふや。「コンドミニアム法」がまだ施行されていないから、不動産を外国人名義で所有できない。現状ではミャンマー人の名前借りるか、「リース契約」するしかない。

しかも、政府が、とても近代常識とは程遠い状態、コンドミニアム法が通っても、外国人の権益を守るべく、「厳正に運用」してくれるかというと、これまた極めて未知数。簡単にいうと、

英米先進国:制度・システムが完備されて、安心度が高いから、権利さえ確保しちゃえば、間に入る業者がアホでも何とかなる。

東南アジア中進国:制度は、それなりに完備。でも運用面で問題多いから、間に入る業者は重要。

ミャンマー:制度が、そもそもないから、何より、間に入る業者だけが命。

何だかんだ言って、「権利が命」の不動産投資。その文脈で、いまミャンマーの投資をおすすめするのは、難しいのです。普通の考えじゃダメだから、話を、二ひねり、三ひねりして、腸捻転起こすくらいツイストしないと無理。

私の場合、そのツイストを可能にしたのが、ミョウさんとの出会いでした。

今年3月、まだ東大大学院在学中だった彼と、高田馬場で初めて会ったのですが、その瞬間、「ミャンマー投資やるなら、パートナーは、この人しかありえない!」・・・ピンとくるものがありました。

彼の人格自体に、愛さずにはいられない、「他に真似のできない魅力」を感じたのです。この人自体が、ミャンマー・マジック!

今年5月、ヤンゴンに行って、ミョウさんを訪ねました。当時、彼は母国ミャンマーでビジネスを立ち上げべく、帰国してまだ数日後、という状態でした。

ヤンゴン最大の観光地は、シュウェダゴン寺院。ここの仏塔に行って、感動しない人はいないでしょう。その場所で、彼がつぶやいた言葉。

「この国は、最悪だ・・・俺は、最悪な国に生まれたんだよ。」

「ミャンマーに生まれてしまったことを、ずっと、不運だと思ってきた。日本に亡命して、何だかんだで、日本に命を助けられたのが、俺の人生。」

「でも、いま、黄金に輝くこの仏塔にたたずむと、ミャンマーに生まれて、本当に良かったと思うんだ・・・」

【仏塔をみあげるミョウさん】(今年5月撮影)

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私は、ミョウさんを、日本の投資家さんに引き合わせたかったのです・・・

そのためだけに、不動産セミナーをやる価値があると思った。

いまミャンマーで、不動産投資・・・この言葉自体が、矛盾かもしれません。将来のポテンシャルはともかく、安心・安全という意味では、たぶん世界最悪の部類に入るであろうミャンマー。

ミョウさんも、人格や信頼性は素晴らしいけれど、不動産に、そう詳しいわけではありません。そこで、不動産に詳しい上原さんの助力を得て、時間をかけて、たくさん赤入れして、なんとか、セミナーの形に仕上げた。

ミャンマーという難しい素材ゆえ、不動産セミナーとしての、完成度は低かったかもしれません。でも、それよりミョウさんや上原さんという「人格」に出会って、何かを感じて欲しい。

そして、不動産に限らず、なんらかのビジネスを通じて、ミャンマーに関わって欲しい。この国の発展に貢献して欲しい・・・その機会を、昨日、つくれたのだとしたら、幸甚です。

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