こんにちは、Manachanです。
最近の海外投資・留学・移住ブームに伴い、「海外移住コンサルティング」、「ロングステイサポート」、「アジア起業塾」みたいな呼び名で、様々なサービスが世に出されるようになりました。
私どものやっている、「海外不動産投資セミナー」も、そのうちの一つになるでしょう。
サービスのクオリティは、玉石混淆。良質なものも、そうでないものも、あります。私思うに、
「海外暮らしのリアリティ」に対する十分な理解があって、それをもとに、実質的なアドバイスができれば、良質なサービスといえる。
逆に言えば、海外の暮らしやビジネスに関して、十分な経験のない者が、堂々と、「海外」、「専門家」を名乗って、(私からみて)リアル感のない話をしているケースも目立ちます。
たとえば・・・ちょっとシンガポールやマレーシアに行ってたような人が、専門家面して、「アジアなんとか塾」を名乗って、日本以外で暮らしたことのない人たちに、もっともらしい話をする。たとえば、
・日本は、先がない。希望がない。そのうち財政破綻する。
・アジアでは、多くの国で経済もビジネスも伸びており、可能性があふれている。
・勇気を持って、アジアに出ていこう!
そんな、どこかで聞いたような一般論持ち出してきて、情報商材を売ったり、自称「コンサルサービス」やったりするわけですね。
最近、こんなメルマガ広告を読みました。本文うろ覚えですが、確かこんな趣旨でした。
日本の地震・放射能リスク、財政破綻リスクを懸念して、逃げてきました。今は、先行きの明るいシンガポールでハッピーに暮らしています。
これ読んだだけで、ひいてしまう・・・べつに日本を逃げてもいいけど、ひとさまに、自慢気に吹聴することじゃないよな。少なくとも、大の男の言うことじゃないよな。
こんなこと言う人と、私は一緒に仕事したいとは思わないし、サービス受けたいとも思わない。
そんなマインドセットの人が、シンガポールで、何か大きなことを成し遂げられるとは思えないし、ひとさまに有益なサービスを提供できるとも思わない。
地震・放射能のことを持ち出してくる時点で、この人が海外移住したのは、おそらく2011年以降でしょう。
仮に移住時期を2011年として、シンガポール在住2年・・・彼はその間、シンガポールで何を成し遂げたのでしょうか?ビジネスで成功して、シンガポール現地でも一目おかれているのでしょうか?有為な人材として、現地で評価されているのでしょうか?
たぶん、違う。海外事情分からない日本人に対して、商材売ったりする位しか、できてないのではないでしょうか?
もし彼が、シンガポールで何か実のあることをしていたなら・・・誰でも知ってる「一般論」ではなく、もっと、シンガポールの暮らしやビジネスの「リアル」を、語れるはずだと思います。
せっかく海外住んでて、それ語れなければ、ウソでしょう、モグリでしょう・・・
【昨年、こんなイベントもありましたねえ・・・(遠い目)】
私は、社会人になってから、オーストラリアで5年。中国で2年。台湾、米国、インドなどで1年余り、暮らしました。ほとんどの期間は、忙しく働き暮らしました。
オーストラリアは、英語圏の多民族国家だから、比較的移住しやすい国ではありますが、それでも、現地で生まれ育った連中と職場で互角に渡り合うには、圧倒的に不利な条件を、いくつも克服しなければなりませんでした。
言語の壁、文化・習慣の壁、ビザの壁・・・ハンディをいくつも背負った状態で、ひとさまの国で働き、学び、暮らす・・・それが、「海外移住のリアリティ」というものでしょう。
決して甘くありません。日々、アウェイのフィールドで戦い続けるなか、少なくとも「食っていく」ことには、地元の連中の何倍も真剣になる必要がある。
「海外移住」はチャレンジ。それに真っ向から取り組んで、努力を重ねて「勝つ」。それで初めて、まともな暮らしが手に入るのです。
そんな状況のなかでも、やはり「日本人向けのサービス商売」している人々はいるもので、「海外暮らしのリアル」を語らず、「お花畑」ばかり語っていました。
「日本では長時間あくせく働いても、満員電車で、うさぎ小屋暮らし」
「オーストラリアでは、残業がほとんどなく、広い家で、ゆったりした暮らしが送れる」
こんな感じ・・・人の商売の邪魔したいわけじゃないけど、現地の生活実感からいえば、「いくらなんでも、ウソだろ!」と思うわけですよ。だいいt、移住後の職や暮らしはどうするの?本当に語らなくていいの?
いや、間違ったこと言ってるわけじゃないけど、我々移民がオーストラリアで、ゆったり優雅な暮らしを送るためには、少なくとも移住後の数年間は相当苦労して、英語力やビジネススキルを磨いて、評価されないと無理でしょう?
「ゆったりと広い家」だって・・・最初は小さな家からスタートして、上手に売買を繰り返して、徐々に大きくしてはじめて手に入るものだから、やっぱり、それなりの年月かかる話です。
「オーストラリアの高い生活水準」は、移住したらすぐ手に入るものではありません。苦労して勝ち取るものです。
「シンガポールやマレーシアでビジネスを確立」するのだって、少なくとも、それ相応の努力・苦労が必要なはずです。
それをきちんと語れて、はじめて「リアリティに裏打ちされた、良質な海外コンサルサービス」になるのだと思います。
こちらもどうぞ・・・「お気軽海外移住ブーム再燃か?」(2012/2/23)
(Manachan追記・・・2013/6/26)
私、31歳でオーストラリアに移住した時は、到着後、休む間もなく、就職活動をはじめました。面接で11社、落とされて、12社目で、就職できました。3ヶ月かか
りました。
出社1日目に、職場に配属されました。「これからは、1日9時間、英語しか許されない職場で仕事するのか・・・」と、大きなプレッシャーを感じました。
その後、時にはネイティブのオージーに英文添削してもらいながらも、1年後には客先とコミュニケーションできる位、メールも上達して、独り立ちできるようになりました。
就職2年後、オージーの女の子2人が、私の部下になりました。ものすごい早口の英語でまくしたてる彼女らを前に、「この連中を使って、仕事するのか・・・」と、再度、大きなプレッシャーを感じました。
折りしも、シドニーでマイホームを買うことになり、妻が仕事で不在ななか、自分ひとりで必要書類集めて、銀行やホームインスペクターの手続きして、オーナーと価格交渉して、売買契約書を読み込んで、海千山千のシリア人不動産屋を通じて、マイホームを買いました。
そんな感じで、5年間・・・アウェイゲームの連続のなか、チャレンジ・努力を続けたからこそ、現地の人間と互角に渡り合える実力がついたのだと思います。
オーストラリアで苦労しているのは、私だけじゃない。英語の不得意な中国人だって、ベトナム人だって、アラブ人だって、皆、頑張っているのだ・・・それが心の支えでした
そんな経験をしたので、「海外移住すれば、ばら色の未来」みたいな言葉を聞くと、「分かったようなこと、言うんじゃねえよ!」と、叫びたくなるのです。
移住・留学エージェントは、客とってナンボの商売。楽園幻想煽って営業活動するのは分かるし、それは否定しませんけど、少なくとも「コンサル」を名乗るべきじゃないとは思います。
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↓
1. 無題
日々、アウエーのフィールドで戦い続ける・・・・・
反応してしまいました(笑)
在ガーナ時代、日々夫に、私は完全アウェーだといい続けてました。今は逆ですが…またアウェーのピッチに戻れるかな?
http://ameblo.jp/banan1989/
2. 大変勉強になりました
大変勉強になりました。私たちはまだ起業には踏み込まず、セミリタイアの移住、日本不動産で十二分な収入のある移住しか視野には入れていませんでしたが、今後の参考にさせていただきます。
http://ameblo.jp/younaivy526/
3. Re:無題
バナナママさん
>またアウェーのピッチに戻れるかな?
ガーナなら、大丈夫でしょう。英語圏だし、人は明るくて優しいし、経済も伸びてるし・・
http://ameblo.jp/manachan2150/
4. Re:大変勉強になりました
美女と不動産と海外投資 天竜靖さん
>私たちはまだ起業には踏み込まず、セミリタイアの移住、日本不動産で十二分な収入のある移住しか視野には入れていませんでしたが、今後の参考にさせていただきます。
ありがとうございます。参考になれば、嬉しいです。
http://ameblo.jp/manachan2150/
5. 戦闘中
シドニー在住です。今不動産を買うプロセスでデベロッパーと交渉中です。向こうも早く売りたい、こちらは相手のミスを相手のコストで直させたい。腹の探りあいです。新築物件ですが洗濯機用スペースの幅が52cmしかありません。今オーストラリアで売られているすべての洗濯機が入りませんから、お笑いです。明らかにコントラクターのミスです。コントラクターはミスを隠蔽するため、こちらが買う意思を見せた後現物についているシンクを小さなものに変えようとしています。現物見せてあとで小さくて安いものに変えるって、これ詐欺ですよね。
http://ameblo.jp/wombatsam/