海外不動産を現地人に貸す~その1

おはようございます。グローバル不動産投資家Manachanです。

最近、二日連続で、不動産・金融関係のセミナーに出てきました。
東京は、毎日のように、いろんなセミナーが開催されるので、便利ですね。私の場合、セミナーで知識を得るのはもちろん、人脈をつくるために活用しています。

6月8日(水)は、海外金融商品セミナーに参加
6月9日(木)は、フィリピン不動産購入セミナーに参加

ところで私は、東南アジアの新興国、具体的にいうとフィリピンかマレーシアで、中古物件を探しています。
ちょうど日本で中古物件仕入れて、人に貸して賃貸収益を得る、それと同じことを、新興国でやりたいのです。
今のところ、東南アジア(フィリピン)で、2戸、仕入れていますが、いずれもプレビルド(完成前物件)で、数年後にならないと、キャッシュフローが入ってこない(その代わり安く買えますけど・・・)。
ですので、今すぐ、キャッシュフローが入るような物件が欲しいのです。物件を現地人に貸して、「フィリピンペソ」や「マレーシアリンギット」みたいな通貨で、現金を稼ぎたい。

でも本当は、私にとって、現金収入はおまけみたいなもので、実は「アジア新興国での、不動産の運用経験」を得たい。
私は、オーストラリアのシドニーで、2002年8月から、自分の物件をずっと、現地の人に貸し続けています。ですので、すでに9年の運用経験があります。
9年もやれば、良いこと、悪いこと、いろいろ経験できます。オーストラリアですから、もちろん英語力が必要ですし、各種手続き、確定申告なども、全部英語での作業になる。
日本国内の物件よりもラクできる面もありますが、反面、日本では考えられないような苦労や、面倒臭いな思いをすることもある。
でも、良いも悪いも、全部ひっくるめて、自分は「海外の不動産を遠隔運用」するのが好きだということに気づきました。

オーストラリアでの9年間の運用は、おおむね、成功だったと思っています。目の覚めるような大成功ではありませんが、ま、ぼちぼち、うまくいってます。
ですので、その成功体験を、今度は東南アジア新興国という、新しいフィールドで、再現したい。
そのためには、早い段階から、自分の物件を仕入れて、経験を積みたいのです。経済成長中で、変化の速いマーケットですから、なおさら・・・

そこで今回は、オーストラリアで物件を現地人に貸した経験を、皆さんにシェアしたいと思います。

【1.客付けはとってもラク】

オーストラリアは、移民を受け入れている国。人口は、順調に増加しています。
それでいて、住宅の建つスピードが、日本ほど速くないので、物件は慢性的に不足しています。米、英、カナダ、NZ・・・アングロサクソンの国は、どこも住宅不足です。
ですので、空室率は非常に低く、全国平均でも2%程度で推移しています。
その意味でいえば、大家さんにとっては、天国のような国ですね。逆に、入居者にとってはつらい国ですけど・・
(日本は逆に、人口増えないのに、住宅バカスカ建てすぎですよね・・・アジアは、住宅供給過剰国が多すぎます。)

私自身、9年も同国で不動産賃貸してきて、ピーク時には3物件扱っていましたが、入居付けで苦労したことは、一度もありません。本当に、入居がすぐ決まるんです。
不動産屋に頼めば、どこも2~3週間以内に入居付けしてくれます。そもそも、空室期間が極端に短い(数日とか・・・)。
それどころか、不動産屋に行くまでもなく、入居が決まってしまうことも、2回ありました。

一つは、2002年、シドニー都心部のマンションを引き払って、郊外に引っ越そうとした時のこと。
都心で、非常に住宅需給の逼迫したエリアですので、近所で誰かの家が空いたら、すぐ埋まります。誰もが借りるか、買うか、虎視眈々とチャンスを狙っています。
私も、そのマンションを退去しようとした時、同じフロアに住んでいるご近所さんと、立ち話になりました。

「あなた方、引っ越すんですか?」
「ええ、パラマッタ(シドニー郊外の町)に、タウンハウス買ったので、そちらに移ろうと・・・」
「じゃ、空いた家、私たちが借りられますか?」

そんな感じで、とんとん拍子で、入居者が決まってしまいました。まさに不動産屋要らず!

次の話は、シドニー郊外に越してから2年半経った時のこと。私の中国への転職が決まり、家を引き払おうとしていた時、ご近所さんの庭先で、バーベキューをしました。
そこで、こんな話になりました

「あなた方、引っ越すんですか?」
「ええ、中国で働くことになったので・・・家は、誰かに貸そうと思っています」
「その家、私たちが借りられますか?3月から借りたいんですけど・・・」

なんとその場で、賃貸借契約やって、全て一件落着。この国は都心だけでなく、郊外でも余裕で入居決まるのね。

ところで、今のオーストラリアは、永住権を取るのが結構難しく、外国人が永住権なしで買える物件は限られてしまいます。でも、隣国ニュージーランドであれば、永住権ない外国人でも、ほとんどの物件が購入できます。
そして、入居付けの容易さに関しては、オーストラリアと、ほぼ同じ状況だろうと思います。
もちろん、英語力がないと、バーベキューで入居者決めることは難しいでしょうが、それでも賃貸ニーズが旺盛なことは事実ですので、現地エージェントを通じて、短期間で入居付けできると思います。

【2.住宅ローンの支払いは厳しい】

いま、オーストラリアの住宅価格は、概して高いです。
基本、景気良いし、(タイミングにもよりますが)家を買っても値上がりするのが普通なので、皆、無理しても家を買いますし、
それに金融機関の融資も積極的なので、日本で言う、いわゆる激安物件の類はほぼ皆無です。

そして、住宅ローンの金利は高い。
オーストラリアの歴史を通じて、住宅ローンの金利が6%台だったら、「安いほう」です。以前は、15%以上の時代もありました。
しかも、公定歩合が毎月改訂されますので、金利が上昇する局面では、ローンの払いで苦しむ人も多い。というか、ほとんどの国民がローンで苦労します。
自分の家を他人に貸す、大家の立場になっても、住宅ローンの負担感は変わりません。

特に、公定歩合0.25%の上げが、5回とか6回とか、連続して実施される時
は、負担きついですね。
豪州国民、平均的な住宅ローン残高が30万豪ドル(2550万円)、シドニーなど都市圏では50万豪ドル(4250万円)級が当たり前です。
50万豪ドルのローンを抱えた状態だと、0.25%上がっただけで、月105ドル(8900円)の金利負担増。
それが5回連続したら、全部で月525ドル(44500円)の負担増になります。わずか5ヶ月で、月5万円ずつ、多く負担するようになるのはつらい。

私自身も、リーマンショック後、金利レベルが最低水準だった頃、例の郊外物件のローンの払いは、月1390豪ドルでしたが、
今では当時より、金利が2%弱上がっていますので、今の負担は1800豪ドル以上。
それに応じて、家賃を上げられるわけでは、必ずしもないので、この点は、オーストラリア不動産経営のつらいところです。

次回は、入居者トラブルや、日本にない手続き、税制面の話をしますね。乞うご期待。
今回も、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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