2016年 4月 の投稿一覧

業者が「穴場」を教えてくれない理由

こんばんはManachanです。今回、ブログのテーマは「不動産投資を穴場をどうやってみつけるか?」

今日は朝から、千葉県の柏駅で商談がありました。そのついでに、私が20代の頃マイホームとして中古で買い、2011年に売却した3LDKのマンションを見に行きました。

この家は、柏駅から徒歩5分の場所にあります。11年間貸し続けて、ほとんど空かず、家賃を稼ぎ続けた孝行息子でした。売りに出した時も数日で売れました。「この駅近のマンション、どうしても住みたかったんです。ありがとうございます!」と言ってキャッシュ買いしてくれたご家族が、今でも住んでいます。

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私は柏の出身で、柏駅の力をよく知っています。駅周辺に商業施設が集まり、電車も便利で東京駅まで直通30分強。柏駅から徒歩10~15分離れた一戸建てに住んでて、「もっと駅の近くに住みたい」と願い、駅5分圏内のマンションが中古で出るのを、今か今かと待ってる人がいくらでもいます。

私、それを知ってるので、「柏駅徒歩5分」という立地には、オーナーとして、ものすごい安心感を感じています。下手な都内の駅より強いのではないかと…その点は、同じ千葉県内のターミナル駅である、船橋駅や津田沼駅、千葉駅などでも、徒歩5分圏内は同じく、極めて強い立地と思います。

 

 

ところで、いま外国人の日本不動産買いが時々話題になってますが、近隣アジア圏の投資家が、柏や船橋の駅近物件を買うかといえば・・私の知る限り、そんな動きはほぼ皆無。

現時点では、物色対象が極端に「東京の都心5区」に限られます。その理由は、彼らの母国語で読める不動産情報が「都心5区」以外極めて少なく、それ以外の地域に知識が及んでいないからです。

「都心5区」(頑張っても「都心9区」)なら探すけど、それ以外はよく分からないからパス・・というのが、大方の投資家の態度であり、その基準でいけば、船橋や柏の駅前も東京都じゃないからパス、ということになります。

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首都圏の人口動態や不動産市場に関して、もっと理解が進めば、「東京都じゃなくても、都心30km圏、国道16号線の内側なら実質、東京みたいなもんだからOK」ということになります。たとえば、西日本系の金融機関が、東京・首都圏の物件に融資を出す時、よく判断の目安になるのが「16号線ライン」です。この外側だと、人口減少や空室懸念があるからNGだけど、内側ならOK…という考え方。この目安でいえば、船橋や柏も、なんとか検討範囲に入ってきます。

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私、16号線の外側だからダメとは思いませんが…それでも、「都心5区オンリー」と「16号線の内側までOK」とでは、投資のストライクゾーンが断然違うことは、論を待ちません。

私、どの国、どの都市で不動産買うにせよ、最低、「16号線までOK」程度のストライクゾーンを設定して、賢く穴場をみつけて買い進めていきたいと考えます。それには、「現地不動産マーケットの学習」が欠かせません。

 

自分で学習せずに、日系業者の物件紹介に頼った場合、たいてい、その国における「都心5区」みたいな狭い範囲の物件しか紹介してくれません。たとえばの話、

・バンコクの日系業者は、スクンビット地区の物件ばっかり紹介してくるでしょ?

・マニラの日系業者は、マカティやボニファシオ・グローバルシティの物件ばっかり紹介してくるでしょ?

・クアラルンプールの日系業者は、KLCC、ブキビンタン、モントキアラあたりの物件ばっかり紹介してくるでしょ?

 

別にこれは、海外に限った話ではなくて、日本の東京物件を外国人向けに紹介する業者も、大抵は「都心エリア偏重」になります。それには、いろんな理由があって、

・都心物件だと、鉄板なイメージがあって、バイヤーにも受け入れられやすい。

・都心物件だと、値が張るので仲介手数料も取りやすい。

・都心物件だと、行くのも便利で、管理がしやすい。

等々…

 

そういう業者側の都合もあるため、「(柏や船橋の駅前みたいな)都心をちょっと外した、不動産投資の穴場的なエリア」の物件は、なかなか紹介してくれないのです。基本、自分で調べて探さねばなりません。

 

でも、どんな調べ方があるのか…たとえば、私が企画する、ASEAN各都市の有料セミナー(不動産アカデミー)に出てみるのも、コスパの高い方法かと思います。たとえば、昨年11月から今年2月にかけて開催した「バンコク不動産アカデミー」からの引用、

 

バンコク都心をちょっと北側に離れた「ラチャダー地区」は、物件価格安い割に賃料がとれて、利回りが高い。こりゃ穴場かも…

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BTSスクンビット沿線、サイアム駅から北へ1~2駅、「ラチャテウィー」と「パヤータイ」両駅は、上記と同じ理由で賃貸利回りが高く、穴場チック…

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あと、BTSシーロム沿線では、「チョンノンシー」駅の賃貸経営パフォーマンスが飛びぬけて高い…等々、探せば結構あります。物件価格高止まりのイメージのあるバンコクにも、投資妙味のあるエリアはたくさんある。

 

バンコクで営業する日系業者が、「ラチャダー」とか「チョンノンシー」、「ラチャテウィー」あたりの物件を紹介してくる可能性は極めて低いので、私、自分で探したんです。タイ語を学んで、バンコク市内の50駅近くの駅前全部歩きまわって、データ分析しまくって、探した。

海の向こうでそういう作業をやるのは、多くの人にとって現実的ではないので、私は日本の投資家のために、ASEANのいろんな街を調べて、歩いて、投資の穴場をたくさん発掘してきます。「バンコクの柏駅前」、「ホーチミンの船橋駅前」みたいな場所を探し求めて、皆様に紹介します。

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情報をつくる技術、売る技術

おはようございますManachanです。約一週間ぶりの、ブログ更新になりますね。

 

中国から帰国したのが、4月18日。それから1週間は仕事がむちゃ忙しくて死にそうでしたが、昨日は久々に時間ができたので、語学学習日にしました。

11時から13時まで、インドネシア語。15時から17時まで、タイ語…一日4時間のプライベートレッスンをガッツリこなして、結構ハードでしたが、たまには、こういう過ごし方もいいよね。

インドネシア語クラスでは、今月初め、ベトナム・ホーチミンで体験した「レンタルバイク盗難事件」を、インドネシア語で表現してきました。

ホーチミンでレンタルバイク盗まれた話(2016/4/1)

 

ベトナムで私はバイクを借りて、そのあと、盗まれました。

Di Vietnam saya menyewa motor, lalu motor itu di curi olecuri.

 

そして、私は警察署に行き、5時間後、バイクが見つかりました。

Lalu saya pergi ke polisi, 5 jam kemedian motor itu ditemukan.

 

私が警察署で待っていた時、私のパスポートはレンタルバイク屋に預けていたので、ベトナムから出国できませんでした。

Waktu saya menunggu di kantor polici, passport saya sedang ada di toko sewa motor, jadi saya tidak bisa keluar dari Vietnam.

 

バイクが見つかり、レンタルバイク屋からパスポートを返してもらって、空港に行くことができました。

Setelah motor ditemukan passport saya ditembulikan oleh toko sewa motor, oleh karna itu saya bisa pergi ke bandara.

 

そろそろ本題に入りますね。今回、私がベトナムに行った理由は、昨日開講した、全3回の有料セミナー「ベトナム不動産アカデミー」のネタづくりのための、現地調査です。

(下の画像クリックでセミナーページに飛びます)

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ベトナム不動産アカデミーは、「ASEAN不動産アカデミーシリーズ」の第二弾企画。それまでは、「バンコク不動産アカデミー」をやっていました。

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ベトナムアカデミーが終わったら、第三回目は「インドネシア」(ジャカルタ)になることは決まっています。その準備もあって、インドネシア語やってるんですよね…

 

ところで、この不動産アカデミー。受講料は、そう安くありません。3回続きの講義で、3万円。1回あたり1万円の計算…高額セミナーとはいえませんが、かといって、メシ代程度で気軽に参加できる価格帯でもない。

タイの不動産や、ベトナムの不動産を、本気で学びたくて、その情報に1回1万円を出す、真剣な方々だけを相手にしています。

 

私自身は、高額セミナーや、情報商材含めて、情報収集には喜んでお金をかける人間。海外のどこかの国の不動産に、本気で投資しようと思えば、セミナー代が1回数万円かかっても、情報料として当然払いますし、その投資をしたことで、数千万円かかる不動産購入にあたって、より賢い判断ができるようになるなら、数万円の出費なんて安いものだと思いますし、

あるべき論を言えば、私が関わる「海外不動産投資」の世界は、極めて専門的で幅広い知識を必要とするので、本来、「高付加価値型の情報サービス業」であってしかるべきだと思います。具体的なイメージはこんな感じ、

 

・業者の物件紹介セミナーは、無料~2000円程度の低額帯。

・マーケット分析、融資、税務、法務などの知識系セミナーは、1万円以上が当たり前。

 

とはいっても、世の中、情報にお金を出す人々ばかりとは限りません。なおかつ、ねたが海外不動産投資になると、マーケットも相当小さいので、情報だけで食っていくのは至難の業。いま日本で、それができている人はほぼ皆無でしょう。

そんななかで私は、徐々に、海外不動産業界を「あるべき姿」に近づけていくために、いろんなチャレンジをしています。その一つが、「ASEAN不動産アカデミーシリーズ」。基本的なコンセプトは、

 

1)「お金を払うに値する」有益な情報を、できるだけ低コストで、つくる。

2)現地での調査費、活動費くらいは、セミナー参加費から捻出できるようにする。

3)セミナーだけでなく、DVD商材や出版物などの商品でキャッシュポイントをつくり、近い将来、ASEAN不動産情報だけで食えるようにする。

 

1)低コストで情報をつくる、という面では、たぶん誰にも負けないと自負しています。東南アジアの非英語圏を舞台する調査ですが、通訳アシスタント含め、基本、誰も雇わず、人件費をかけずに、私ひとりで動きます。しかも、LCCに乗って現地入り、一泊3000円くらいの安宿に泊まって、ローカル食堂で安メシ食って、安いレンタルバイク等を借りて動きますので、たぶん、通常の会社で社員を出張させるよりローコスト。

とはいえ、どんなに安くあげても、1回の現地調査で、実費で20~25万円くらいはかかってしまいます。内訳は、

・日本からの渡航費、現地交通費が、約10万円 (日本~タイ・ベトナムへの往復航空券5~6万円プラス、渡航先国の数都市をLCCやバス、タクシー、レンタルバイクで回る移動費がざっくり3~4万円。)

・現地で、不動産業者にアテンドしてもらう費用が、約5万円 (1日中案内してもらってガッツリ不動産みると、通常は1~2万円の請求。滞在中、3~5日くらいはアテンド依頼しますので、総額5万円であがれば安い方。

・現地滞在費が、少なくとも5~6万円 (現地調査は、8~10日間が一般的。宿泊コストは3000円/日、食事代、消耗品代が2000~3000円/日。時には現地業者から良い情報を得るために、値段の張る食事をすることもある。)

・その他、現地語資料の翻訳代などが、別途、かかることがあります(タイ語の簡単な資料なら、何とか原文のまま読めるようになりましたが、前回の調査では、タイ語資料の分量が140ページ以上あり、こりゃさすがに大変なので、現地の業者に英訳してもらいました。その費用が20数万円。)

・あと、現地ポータルサイトからクローリング・プログラムで情報取得してくれるITエンジニアの方々にも、本来なら報酬をお支払しなくてはなりませんが…バックエンドの商品が売れたらお返ししようと思っています。

 

2)翻訳代やITエンジニアへの報酬、自分の時給などを全て度外視して、現地での調査費・活動費(最低20~25万円)だけでも、セミナー代から回収するためには、参加費1人あたり3万円として、最低、10~12名は集めなければなりません

集客は、現時点では、オウチーノ社の協力を得ております。同社にランディングページつくってもらったり、プロモーション動画撮って編集してもらったり、講演会場を提供してもらったりと、いろいろ動いていただいており、必要な費用をお支払した後、私の手元に残る金額が、ASEAN現地での調査費用とトントンになれば良いという考え方で、最低10~12名の集客を、損益分岐点として死守することを心がけています。今のところは幸い、

バンコクアカデミーでは、16名参加

ベトナムアカデミーでは、12名参加

ですので、これからも自腹を切ることなく、インドネシア、フィリピン、ミャンマー、カンボジア…ASEAN各国でどんどん、調査を続けられるわけです。

それより大事なことは、「1回あたり1万円払ってもご満足いただける、ガッツリ内容のある講義」を続けていくことです。1万円、日常生活から考えればそう安いものではありませんので、その出費に値するバリューを常に提供すべく、一回一回、真剣に取り組んでいます。

 

3)不動産アカデミーの良さは、情報自体に価値があること。だから、有料セミナーだけでなく、調査レポートや書籍、DVD教材、Webセミナーなど、バックエンド商品をつくり、B to Bで売っていくことができます。

私自身の率直な思いとしても、「今のかたちの有料セミナーだけではせいぜい、私個人の能力に依存した、泥臭い現地調査しかできない」、「海外不動産投資をまともな情報産業にしていくためには、商品をつくって流通させるしかない」…

今後、商品を売って利益が出れば、ITエンジニアの皆様にはもちろん、私自身が費やした時間に関しても「対価」を払っていくことができますし、うまく商売として回っていけば、人を雇ったりして、情報ビジネスをさらに加速させることができます。

特に、Webセミナーの可能性には注目しています。これが立ち上がれば、私が東京で行う講義を、日本全国、海外からでも視聴することができますし、また、私がASEAN現地に居る状態で、日本にいる聴講者に、ホットな情報をお届けすることもできるからです。

 

bangkokacademytop

vietnamacademytop

 

海外不動産投資を高付加価値型の情報産業にする・・・まだ「産みの苦しみ」の段階ではありますが、今後の発展が楽しみです。

 

追伸)「ベトナム不動産は興味あるけど、時間が合わない。あるいは、3万円の出費はちょっと…」と思った方、「ハノイ」に限った話なら、私の調査成果の一部を5月1日(日)16時~のセミナーでお話しすることはできます。

鉄道開通間近!ハノイ不動産セミナー@東京(神田)

 

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「日本」を必要とする中国富裕層

こんんいちは、Manachanです。3泊4日の中国・北京出張から戻ってきました。

北京は、素晴らしかったです。特に、お金もツテも乏しいなか、「誰よりも早く、北京マーケットに乗り込んで第一人者になりたい」という趣旨で実施した「日本不動産・移住セミナー」。蓋をあけてみれば20名を超える集客があり、

・大連勤務時代の同僚が、大連から飛んできてくれた
・台湾人向け日本不動産販売事業のパートナーが、台北から飛んできてくれた
・日本の職場の元同僚で、北京で結婚したばかりの男が、奥さん連れてきてくれた
・Manachanメルマガ読者で北京在住の方と、出発直前に会うことができた

多士済々、いろんな仲間が、北京に集まり、意外な旧交を温めることができました。

 

セミナーに来てくれた北京の方々の反応も素晴らしかったです。皆、不動産投資や移住を含めて日本の情報を心の底から欲していました。日本には旅行で行ったことがあり、日本の良さを十分理解し、そして日本で5000万~1億円程度の収益不動産を買うお金もある。でも情報が全然ないので何も行動できてない…という方々ばかり。今回、私たちが日本から持ち込んだ情報は、まさに、彼らのニーズに合うものでした。

これを成果につなげていくためには、何度も、北京でセミナーを続けて、ファンを増やしていかなければなりません。近いうちに北京でセミナー第二弾を企画したい。もう、いつでも来たいです。人いいし、メシうまいし、北京大好き!

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北京に来て感じたことは、「皆さん、とっても親日的」ということ…つい数年前は、日中間に難しい政治的な問題があり「反日」の雰囲気も少なからずありましたが、今や潮目が変わった感があります。すでに年間500万人の中国人が旅行で来日する時代。日本の清潔さ、サービスの良さ、高品質な商品、人々の誠実さ、空気の良さ、食品や水の安全さを目の当たりにした彼らが、国に帰って仲間に「日本はとても良い国だよ」と伝えることで、さらに来日旅行者や予備軍が増える。日本の名のついたあらゆるものが肯定的なイメージで語られる…という時代に。

百聞は一見に如かず。この親日な雰囲気、北京現地に来てみないと分からないです。日本のマスメディアの情報ばっかりみて「中国人は反日」と思い込んでる日本人多いし、「中国には絶対行かない」という日本人経営者も多いですが、実態は富裕層はもちろん、一般民衆レベルでも日本のファンがどんどん増えており、台湾人や香港人の親日度に急速に迫りつつある実感です。

 

中国人、特に富裕層がなぜ親日になるのか?…「中国がこれから進もうとする先に、日本の存在がある」からだと思います。

いまの中国人が日本に対して抱くイメージは、バブル期の日本人が欧米に対して抱いていたイメージと通じるものがあります。当時の日本人は、「我々は物質的には欧米以上に豊かに便利になったけど、生活の豊かさを実感できない」、「長時間、身を粉にして働いてもウサギ小屋みたいなマイホームしか買えない」、「そこへ行くと、欧米人はゆったりした家に住み、家族の時間を大事に、心豊かに暮らしている」、「欧米の生活の豊かさに見習いたい」と…

 

一方、いまの中国、特に都市部富裕層の暮らしはどうでしょう?10年以上前に北京や上海で不動産を買うチャンスに恵まれた人々は、その価値が軒並み10倍になり、資産総額では欧米や日本を軽く凌駕しています。今や北京はビリオネア(億万長者)の数がニューヨークを超えたという話もあります。そして物質的な面でも、いま中国の大都市では大型百貨店やSCが山ほどあり、お金で買えないものはほぼありません。

豊かになった彼らがいま望むものは、より高いレベルの消費とライフスタイル。例えば、高品質で安心できる水と食べ物、至れり尽くせり、かゆいところまで手の届くサービス、きれいに整備された環境で、洗練された文化に触れ、そのなかで子供を育てること…等々。

しかし、今の中国都市部では、お金をどんなに積んでも、きれいな空気を吸うことはできません。安心できる水や食べ物を求めようとすると、ものすごく高価になります。高級住宅地を一歩出ると道はデコボコ、商店はニセモノまがい物の溢れる世界。同じ中国人に騙されたりボッタクられることも多く、安心できない日々が続く。

「ここまで一生懸命働いて、見事に経済発展したのに、その結果、我々が手にしたものって、一体何だったのだろう?」と思うのは自明の理。でもって、彼らが求める「キレイで安心できる文化的な環境」は、「出国」しないと手に入りません。アメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、日本…「より良い国に移住したい」、彼らの熱望は留まるところを知りません。

 

4月14~17日にかけて行われた、「北京春季房展会」(不動産見本市)の様子。人気ブースの多くは海外物件を扱う業者で占められていました。

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その文脈のなかで、北京上海からわずか3時間で行ける隣国「日本」に熱い眼差しが向けられています。なぜなら日本は、彼らが渇望する「高品質で安心できる水と食べ物、至れり尽くせり、かゆいところまで手の届くサービス、きれいに整備された環境で、洗練された文化に触れられる環境」が一通り揃う、中国から一番近い先進国だからです。

「近さ」に加えて、「同じ漢字文化圏」、「同じアジア黄色人種の国」、「食べ物もライフスタイルもだいたい似ている」といった親近感も、ブームに拍車をかけています。

 

中国にそこまで「日本を求める」ニーズがあって、その規模も巨大なのにも関わらず、こと「不動産」や「移住」に関して、日本のビジネス界の反応はまだまだ鈍く、少なくとも北京に関しては、

 

「ここ1〜2年ほどで、アメリカ、オーストラリア等、欧米の不動産・移住の情報はすごく増えたけど、日本の情報がまだほとんどない」

「欧米も大事だけど、今はとにかく、日本の情報が欲しいんだ」

 

といった声を、複数の方々から、異口同音に聞きました。逆にいえば、ものすごいビジネスチャンスだと思います。いま果敢に行動して北京のマーケットに入り込んでいけば、ビッグビジネスを我が手にできるかもしれません。

「日本不動産」、「日本移住」という切り口で、いまリスクをとって、いち早く北京に入っていきたい企業様。北京の状況について情報交換したい方は、私までご連絡いただけると幸いです。

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銀座爆買いと、日本人の反応に思う…

こんにちは、Manachanです。先ほど、池袋で決済を終えて、その足で羽田に向かって中国・北京へ飛ぶ・・という、移動の多い日々を送っております。

昨日は、仕事で銀座に行く機会がありました。銀座は、いつも人通り多くて賑やかですね。私の歩いたコースは、

・銀座1丁目から、4丁目交差点まで、中央通りを南下
・4丁目交差点で左折し、晴海通りを東へ、歌舞伎座前まで進む

この距離を、ゆっくり歩きで10分余りで移動しつつ、街で聞こえてくる声を言語別に集計する、という遊びをやってみました。結果は下記の通り、

・中国語 14回
・日本語 13回
・英語   2回
・それ以外 2回

銀座の北部、1~2丁目あたりは日本語が多いですが、3丁目の松屋あたりから中国語の頻度が急増、4丁目交差点まで、ほぼ中国語ばかり聞こえる状態が続き、そこから晴海通りに入ると日本語が増える…といった塩梅。英語は、単発的に聞こえてくるだけでしたね。

街で聞こえてきた中国語に耳を澄ますと、上海以南や台湾の人のしゃべり方ではない。多くは、中国大陸の北部か西部から来た方々と思われました。

 

私は銀座に行く機会多いですが、中央通り沿い、3~8丁目は特に中国人旅行客が集中する地域で、日本人が行くと「アウェイ感」を覚える場所と言われています(パリのシャンゼリゼ通りも同じようなものですけどね…)。但し、中央通りから大通り一本、西か東へ移動すると、中国語の聞こえる頻度はまばらになります。

そんな日、銀座4丁目交差点で、ビジネススーツ姿の日本人中年サラリーマンがつぶやいた言葉が、印象に残りました。

 

これだと、日本が乗っ取られるね…

 

大勢の中国人観光客という、見慣れない存在への違和感、銀座の変貌ぶりに対する戸惑い…その気持ちは分かります。でも、別の視点からみれば、

 

良い歳した大人が、「乗っ取られる」みたいな不明瞭な言葉を使って、現状を正しく認識する努力をせずに、文句だけ言ってる状態に対する違和感を、私は感じます。

 

そもそも、日本の国が乗っ取られるって、具体的に、どういう状態を指すのでしょう?定義できるのでしょうか?今の銀座の状態(中央通り沿いだけ、中国人観光客が多数派になってる)から、何がどのように変化すれば、彼のいう「乗っ取られる」状態になるのでしょう?

これを、正面から問うたら、そのサラリーマン、たぶん明確に答えられないでしょう。彼が「乗っ取られる」というあやふやな言葉の枠組で思考する限り、妥当性を持った現状認識は無理な気もします。

私の違和感は他にもあります。

 

民主的手続に基づいて自分たちが選んだ政府が、公約通りに規制緩和して、その結果、外国人観光客が増えてるんでしょ?いまの銀座の状態は、突き詰めて考えれば日本人の「集合的意思」が実現された結果であって、ほぼ想定通りじゃないの?

そもそも日本は主権国家なんでしょ?日本領土内のルールは自分たちでつくって、皆に守らせるんでしょ?外国人観光客は、日本国がつくったルールの枠組に応じて増えたり、減ったりしてるんでしょ?自分らがルールを握ってる限り、乗っ取られるなんてあり得ないじゃん?(戦争でもして負ければともかく…)。

 

社会の何かが変化する時、普通考えて、功罪どちらもあるはずです。悪い方向にだけ向かう変化って、現実にはあまり考えられない。ビザ要件緩和の結果、外国人旅行客の来日数が増えたのなら、ホテル業や小売業等、日本の一部業界は確実に潤っているはずで、これは彼らにとってプラスな変化。

もっとも、ビザ要件を緩めた結果、外国人の不法滞在や失踪が増えたり、その結果治安に影響してくるのであれば、それは多くの人にとってマイナスでしょう。とはいえ、よく考えればこれは最初から想定できることです。

 

プラスとマイナスの両方を必然的に伴う「変化」のなかで、客観データにもとづいて現状を認識した上で、いかにしてプラスを最大化して、マイナスをコントロールするか?…これが、「チェンジ・マネジメント」といわれるもので、それなりの企業に勤める中堅サラリーマンなら、日常業務のなかで当たり前にやってることだと思うんだけど、

ことが「日本社会のチェンジ・マネジメント」みたいな話題になると、変化をコントロールする視点がすっぽり抜けて、一気に「乗っ取られる」とか「買い占められる」みたいな、あやふやな結論に飛びつく人が日本では多い。教育レベル・社会的地位が相当高い人でさえ、そういう「情弱」的なことを言ったりするのが、私に言わせれば不思議です。

以前書いた日記、「外国人の土地所有を制限できるか?」でも、同じ問題を感じました…

 

日本経済を活性化させたい。日本の国を復活させたい…という総論に、反対する人は多くないでしょう。

その手段として、たとえば「外国人観光客に来てもらう」とか、「優秀な外国人に、日本の職場で活躍してもらう」などがあり、具体的には観光ビザや永住権を取りやすくする等の施策になるわけですが、それをやった結果、日本人の誰かの職場を奪うとか、賃貸物件でのトラブル等、マイナス面の変化も伴うかもしれない。

だから、ビザ緩和をやるべきか、やらざるべきか、あるいは方法を変えてやるのか・・・といった「判断」が必要で、その判断材料となるデータを集める仕組みや、現状をモニターして政策に反映する仕組みも必要になる。それができて、はじめて「まともなチェンジ・マネジメント」が成立する。

 

日本の将来に関わる大事なことを、少なくとも教育を受けた人なら、本来、チェンジ・マネジメントのレベルで議論すべきと思うのですが、そういう議論が、日本で成り立つ土壌はまだまだ乏しいと感じます。

 

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海外メルマガで情報収集

こんばんは、Manachanです。

海外の不動産に興味が出た時、その国・都市に関する経済・不動産ニュースにアクセスすることは大変有益ですが、これはまさに、「言うは易し、行うは難し」。

 

メジャーな都市、例えば米国だとハワイ、ニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコなどの情報は、比較的入手しやすいですが、それ以外の都市になると、日本語の情報自体が極端に少なくなります。

例えば、我々アジア太平洋大家の会では、メンフィス(テネシー州)やフェニックス(アリゾナ州)の不動産セミナー開催の予定がありますが、こういうマイナーな都市の経済・不動産情報を、日本に居ながらいかにして得ていくか?日本語の情報はほとんどないし、仮に英語が読めてもリアルタイムな情報を系統的に得ていくのは決して簡単ではありません。ウェブで一生懸命情報収集しても古い情報や不確かな情報がゴマンとありますので、

「海外に興味はあっても情報が余りにも足りないので、投資判断できない」

「業者のセールストークが本当に正しいのか、裏取りするための情報を得たいけれど、どうしたらいいか分からない」

という声が多いのが実情です。

 

私は、皆さまに海外不動産セミナーをお届けする立場ですので、現地を自分の目で見たり、独自のルートで現地のリアルタイムな情報を得ることは「生命線」だと思っていますが、私がやってもやはり簡単ではないし、手間と時間がかかります。永遠の課題ですね。

でも最近は「海外発の無料メルマガ」が出てきているので、これを使って、手間をかけずに情報収集が可能になってきました。例えば、

 

1)カナダ・アルバータ州経済ニュース The Owl(英語)

カナダATB Financial社が出している無料の経済メルマガ。同国きっての石油産出地域・アルバータ州(カルガリー、エドモントン等)に特化した、クオリティの高い経済ニュースが持ち味。私は2015年1月頃からずっと購読しています。

購読方法・・・このページからユーザー登録すればOK。
http://www.atb.com/learn/economics/Pages/the-owl.aspx

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アルバータ州はこれまで、石油輸出のおかげで、カナダで一番裕福な州で給料水準も高く、カナダ中から人々が集まり活気にあふれていましたが、2014年後半からの「逆オイルショック」で原油価格が半減して、潮目が変わってきました。

これまでのように、経済拡大できなくなったアルバータ州。果たしてどんな影響が出ているのか、不動産の買い場は来るのか、大変興味深く思い、1年以上購読を続けています。情報は新しいし考察も深く、ニュースソースとして大変有益だと思います。たとえば、

 

原油生産が減っているため、さすがに原油を使った製造業は大きく落ち込んでいます

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都市部のホテル稼働率も変調気味、一方でリゾートホテルは絶好調(安いカナダドルと米国人旅行客のおかげ)

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個人破産件数は、逆オイルショック後、横ばいから微増傾向に

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その割に、個人消費は堅調、たとえば外食セクターに影響は出ていない

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州内人口の伸び率も鈍化しているが、それでも、カナダ全国平均の2倍(年率1.8%増)

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こんな感じで、アルバータ州経済の「いま」が、読みやすいかたちで提供されているのです。

 

2)アメリカ、Zillow物件サーチ(英語)

アメリカの不動産ポータルサイト大手Zillowでは、日本の「楽待」や「健美家」同様、検索したい条件に該当する物件情報をメールで送ってきてくれます。

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購読(?)方法は簡単。Zillowサイトにログインして、「検索条件を保存」(Save Search)すれば、物件情報が自動で送られてきます。頻度は「都度」か「毎日」を選べます。

http://www.zillow.com/

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私は昨年末から、「テネシー州メンフィス」戸建の適正価格をリサーチしており、その材料として、Zillowを使っています。相当の期間にわたっていろんな物件情報をみていれば、メンフィス戸建の相場観も、何となく養われます。

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3)タイ、CapitalOneメルマガ(タイ語)

非英語圏のメルマガというと、英語よりさらに敷居が高く感じますが・・・タイ・バンコクの不動産に興味ある方に、CapitalOne社のメルマガはかなりおすすめ。

http://www.capitalone.in.th/

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CapitalOne社は、タイ人中間層向けのコンドミニアム情報をたくさん出しており、言語は当然、「タイ語」になりますが、その代わり、タイ不動産に関わる日系業者や英米系業者がたぶん知らない物件情報に直接アクセスできます。

タイ文字が多少なりとも読めれば、かなり楽しめます・・・たとえば、この物件は面白い。

 

エアポートリンクHua Mak駅至近、数年後に開通する路線とあわせて3駅利用可、駅徒歩0分、ショッピングセンターすぐそば、買価100万バーツ台。

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現状、エアポートリンクの駅しかありませんが、将来イエローラインとオレンジラインが通るようになれば、都心まで5㎞程度なので、とても面白い。

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日本人がなんとか住めそうなエリアの物件紹介もあります。これは、プロンポン駅南側、徒歩10~15分。ローカルエリアとの境目あたりに建つコンドミニアム。個人的に、このエリアは上がり目大きいと思う…

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こんな感じで、労せずして、それなりに良質な、リアルタイムな情報に接することができるのが、メルマガの良さですね。

不動産投資に「情報は命」なので、これからもどんどん、海外メルマガ開拓していこうと思います。

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5年生になるのが楽しみ

こんばんは、Manachanです。この春休み、うちの子供たちはマレーシアで過ごし、すっかりリフレッシュして、明日(4月6日)から、新学年になります。

これから小学校の新5年生になる娘ソフィアも、明日は元気に登校班で行くことでしょう。親として、感無量です。この子の場合、日本の学校に慣れず、数年にわたる紆余曲折がありましたので…

 

ソフィアは、5~6歳の時期をオーストラリアで過ごし、日本の幼稚園年長にあたるPrepと、小学1年生にあたるGrade 1は、現地の学校に行っていました。それから日本に帰国し、1年生の3学期で合流しました。

オーストラリアから、日本へ。劇的に環境が変わります。言語環境も英語100%から日本語100%に変わりますし、それ以上に、学校生活のスタイル自体が全然違います。

 

オーストラリアの小学校では、机や椅子などを使わず、子供たちが先生の周りを取り囲むように座って授業を受けたものです。1クラス20人ちょっとなので、先生が子供一人ひとりに気を配れるような環境でした。また、宿題などはなく、教科書ノートは教室に置きっぱなしでした。

それが日本の学校に来ると、子供たち全員が、机や椅子を先生の方に向けて、姿勢を正して授業を聞く。そして、皆が一斉に同じことをやる。宿題は毎日出て、教科書ノートはランドセルに入れて持ち運ぶ毎日…

 

どちらが良いとか悪いとか、そういう価値判断は抜きにして、余りの環境変化に、幼いソフィアは戸惑い、なかなか適応できずにずっと苦しんだのです。

2年生の時は、とにかく、宿題拒否。時には3時間、私たち親が、あの手この手で宿題やらせようとしても、頑としてやらない。そして3年生の12月、ついに、不登校になり、時には1週間、ずっと学校に行けない日々が続きました…最悪な頃に書いた日記がこれです。

不登校パパ奮闘記(2015/1/28)

 

それから後が、長かったです。ソフィアは、どちらかといえばパパっ子なので、私が毎日、2時間目か3時間目に、ソフィアの気分が乗った頃に学校に連れていく。それから仕事に行く…

サラリーマンしてたら、こんなことできませんが、幸い、当時の私はすでに気楽な一人社長になっていたので、時間の融通はききます。その代わり、午前11時より前の商談やアポイントメントは一切入れられないし、物件確認や役所調査も11時以前は無理という、仕事的には制約の多い日々でした。

 

4年生になると、ソフィアの状態も少しはマシになってきましたが、まだまだ不登校は続きます。

不登校と心理エネルギー(2015/4/13)

 

不登校で勉強が遅れるソフィアの将来を心配する妻と、どちらかといえば楽観する私。教育上で意見が合わないことも多々ありました。当時は夫婦仲も、極めて不安定でしたね。娘の不登校でストレス溜まりますからねえ。

変なパパ、娘は天才(2015/5/8) 

 

でも、ソフィアにとって幸いだったのが、担任の先生に恵まれたことです。3年と4年を担任してくれた男性教師は、ソフィアの良き理解者で、陰に陽に、サポートしてくれました。私もこの日記に書きましたが、

アスぺ父より、娘に贈る言葉(2015/1/10)

「世の中、いろんな人がいる。君の良さが分からない人、悪いことばかり目につく人は大勢いる。でも、分かってくれる人は必ずいるんだ。〇〇先生もその一人だよ。」

「〇〇先生のような人は、大事にするんだぞ。」

 

また、4年のクラスに、仲の良い女の子の友達が5人ほどいたのも幸いしました。毎日、1時間目から学校に行けるわけではないけれど、下校時には一緒に遊んだりして…徐々に、学校が楽しい場所に変わってきたようです。10月からは、週一回、区の通級指導教室に通うようになり、そこの先生も良き理解者になってくれました。

そして、12月も終わりに近いある日のこと、

ソフィアが、自分から、登校班で行くようになった!!

 

その日から、ソフィアは3か月の間、登校班の皆勤賞。一時間目から問題なく登校できるようになりました。そして、宿題も自発的にやるようになり、とにかく、親も先生もびっくりするほどの成長を遂げています。2月3月頃には、先生方と話すなかで、こんな言葉が出るようになりました。

ソフィアちゃん、5年生になるのが、楽しみですね。

 

そう、「次の学年に進むのが、楽しみ」・・・この言葉が自然に出るようになる日のために、私も妻も、これまで、辛抱強く頑張ってきたのです。

そしてこの子は、親の予想や期待を超えるスピードで、しっかり、着実に成長しています。これまで何年間も、暖かく見守ってくれた先生方や、近所の皆様にはもう感謝の言葉しかありません。

 

ここは日本の東京、江東区東陽町という場所。子供を育てる環境として、ベストなのかどうか、いろんな意見があることでしょう。ただ、どんな環境であれ、周囲の大人や地域の教育力を信じ、自分を信じ、そして何より我が子の成長を信じて、試行錯誤しながら、前に歩み続けていくこと…それは、「孟母三遷」するより、もっと大事で尊いことだと思います。

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海外不動産「情弱ビジネス」を超えて

こんばんはManachanです。10日間にわたる東南アジア滞在から無事帰国しました。今回の日記は、私が「アジア太平洋大家の会」で5年以上取り組んできた「海外不動産セミナー」について書きます。

私たちが会を立ち上げた2011年当時と比べると、今は海外不動産を取り扱う業者数が格段に増え、特に東京では毎週のように、アジア、北米、欧州、オセアニア…世界各国の不動産案件を紹介するセミナーが行われています。もっとも、セミナーで得られる情報のクオリティは、今も昔も玉石混交。「イケてない業者による、ダメなセミナー」は多数あり、なかなか淘汰されていきません。

その典型例が、「情弱(情報弱者向け)セミナー」とよばれるもので、次の特徴があります。

・海外不動産投資で利益をあげるだけの知識や判断能力(リテラシー)を備えていない業者がプレゼンする。

・その講師よりも、さらにリテラシーの低い人たちが受講する。

 

今の東京ではいろんな国・地域の不動産を扱うセミナーがありますが、所謂「情弱セミナー」で使われるフォーマットは、それこそ判で押したように似てまして、、

・日本の人口減少と経済・財政不安、地震・放射能リスクなど、「日本の将来のヤバさ」を強調する。

・それと対置して、海外(不動産売りたい国)のバラ色の情報を与えて、「今がチャンス、すぐ買いましょう!」と煽る。

 

日本にいろんな問題があることは誰も否定しないし、将来不安があるのもその通り。ただ、同じ座標軸でフラットにみた時、「日本がヤバいのは分かるけど、でも、その海外の国は本当に問題ないの?」と正面から問われると講師がまともに答えられない。問題をきちんと整理して答えるだけのリテラシーがない。

特に昨今は、世界中の経済が変調してるから、海外に関する知識があって、まともな思考力のある人なら、「日本がだめで、海外は大丈夫」みたいな二元論に妥当性がないこと位、すぐ見破ってしまう。

業者側は、それが分かってるから、自分たちよりさらにリテラシーの低い人たちをセミナーに呼んで、お客さんにするわけです。その構図は、日本国内の不動産投資における「二大情弱セミナー」に酷似しています。その心は、

1)不動産投資を知らないサラリーマン向けの、「新築ワンルームマンションセミナー(恐怖の満室想定グロス4%)」

2)不動産投資を知らない地主向けの、「土地活用・建売マンションセミナー(なんちゃって30年家賃保証つき)」

 

いずれも、リテラシーの低い人たちの不安や射幸心を煽って、結果的に自分たちの売上利益が最大になるように誘導する特徴があります。不動産投資を少しでも知ってしまえば、「こんなもの買ってもカネにならない」ということが分かるし、「人様に損させるような、こんな商品売りたくない」みたいな良心がうずく人も出てくるでしょうが、そこはうまくできたもので、「営業マン使い捨て」システムにより、結局「リテラシー低い営業マンが、さらにリテラシー低い客に売る」構図が延々と続いていくことになります。

ことが海外不動産になると、国内不動産よりさらにウブな世界になります。海外の経済や不動産市場に関する知識が、国内に比べて圧倒的に乏しい上に、言葉の壁があって、多くの人はセミナーで得たあやふやな知識を、検証する術もないから…

 

こんな状況だから、私思うんです。「海外不動産で大金を手にするなら、たぶん、情弱ビジネスやるのが一番効率が良い」と…私は世界各国の不動産情報が集まってくる立場にいるから、やろうと思えば、まじで、できちゃうかも。

でも、やりません。私は、そんなつまらんことやりたくないし、不安煽って高額商品買わせるスキルもない。それに、人様に損させる商売なんて長続きしないでしょ?

それよりも、セミナー参加者(会員)とともにリテラシーをどんどん高めて、海外の不動産投資でどんどん成功して、皆で豊かになりたい。この世界で、末永く、活躍していきたい。その気持ちで、5年前にアジア太平洋大家の会を立ち上げましたし、その心は今も変わっていません。

 

海外不動産をネタとして扱いつつ、情弱ビジネスに堕さない工夫は、何か?これまで、いろいろ試行錯誤してきました。

 

1)自分が海外不動産では「業者」の立場に立たない。「投資家」に徹する。

海外不動産を「業」、というか、メシのネタにしてしまうと、時には利益をあげるために、コミッションの高いクズ物件も売らなきゃならなくなり、結果、大家仲間である「会員」と利益相反してしまう。だから業者にはならないと、設立当初から決めていますし、今でもそうです。

ただ、「業者にならない」原則を、何があっても墨守するかといえば、そこまで厳しく考えていません。現実には、業者のポジションをとった方が、より多くの情報・スキルを得られることもあるのです。いまの私は、海外不動産の取扱業者ではありませんが、彼らの一部業務の代行くらいはやっています(特に頭を使う高付加価値の業務)。

いまの到達点からみれば、自分が業者になるかならないかよりも、「生活に困ってない」ことが大事かもしれませんね。家族や社員を食わせるためにプレッシャーを感じると、意に染まないクズ物件を紹介する羽目になってしまうかもしれない。でも食うに困らなければ、自分の良いと思うことだけやれる。

「生活に困らない」ためには、「低コストでオペレーション」することが大事。いまの日本では、人を雇ったり、外注したりすると高くつくことが多い。だからアジア太平洋大家の会の運営に関しては、私と副会長の二人で、自分でメルマガ書いて、自分でシステム構築・運用して、自分でセミナー動画撮って編集・配信して、作業外注するにも単発アルバイト程度…それを5年間続けてきました。あと移動も激安LCCか激安高速バス、宿泊は激安ホテルが基本です。

あとは、「生活に困らない」だけの収入を得ることも必要ですね。いまの私は海外不動産を主なメシの種にしてない代わりに、国内不動産の売買仲介で生活しています。こちらは、外国人を相手にすることもありますが、ガッツリ、ビジネスしてお金いただいてます。

 

2)会員・セミナー受講者の海外不動産リテラシー向上を主目的に掲げる。

こちらも、会の設立以来、心がけています。私たちが目指すのは海外不動産の販売セミナーではなく、受講者が海外不動産の情報や知識、スキルを高めるためのセミナーです。

ただ、私たちの主催セミナーは、業者の販売セミナーと、一見、区別がつきにくいかもしれません。現時点では、業者が私にアプローチしてきて、「この物件売りたいから協力して欲しい」という依頼から、セミナーを組み立てることが多いからです。

ただ、内容に関しては、毎回、セミナー講演資料に目を通して、会員の知識・リテラシー向上に寄与するよう、所謂「情弱セミナー」フォーマットに堕すことがないよう、業者さんにガッツリ要求させていただいた上で、セミナーを開催しています。

また、上記のような物件販売セミナーの他、会の独自企画として「失敗体験の共有セミナー」とか、「海外物件の管理・入居づけセミナー」とか、「融資づけセミナー」、「海外不動産の税務・法務セミナー」などを開催しています。

 

3)業者からコミッションをもらわない?

これも会の運営上、大事なテーマです。私たちが業者から販売コミッションをもらう問題点は、主に二つあると考えます。一つは、「コミッションもらうと、会員に物件買わせる方に誘導してしまう」リスクがあること、もう一つは、「万が一、業者が違法行為をして訴えられた時に、コミッションをもらってると共同不法行為に問われる」リスクがあることです。

それは本意ではないので、私は、販売コミッションをもらうよりも、コミッションをゼロにして、代わりに、セミナー開催費を業者からいただく方向に、移行しようと試みてきました。でも実際は、業者側からコミッションシェアにして欲しいという要望も強いのです。理想と現実のはざまで、柔軟に、ケースバイケースで判断しています。

 

こんな感じで、皆様の知識、リテラシー向上に役立つ海外不動産セミナーをお届けしようと、5年間、頑張ってきました。まだまだ改善点は多いですし、引き続き、進化を続けていきたいと思います。

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ハプニング欲しい、アクシデントいらない

こんばんは、Manachanです。

波乱万丈のベトナムから、一昨日、マレーシアに戻りました。ホーチミンからクアラルンプールまで、わずか2時間足らずのフライト。距離は近いですが、マレーシアはベトナムに比べて近代的に整備されて、しかも国際的。時計が15年くらい進んでいるようにみえます。

今回のブログは、昨日のブログネタ「4・1レンタルバイク盗難事件」を、もう少し深掘りしてみます。

 

旅先では、いろんなことが起こります。予期せぬ出来事は、それはそれで、旅の良い思い出になるものです。そういうものを「ハプニング」と呼びます。

但し、ハプニングが楽しい思い出になるのは、自分がなんとかコントロールできる状況にあればこそです。コントロールきかず、勝手知らぬ環境下、誰かに運命を握られてしまうと、楽しいどころではなくなります、それを「アクシデント」と呼びます。

旅という非日常体験、多くの人は「ハプニング欲しい、アクシデント要らない」と願うことでしょう。ただ、ハプニングとアクシデントの境界線は微妙で、旅人のスキル・経験値によっても変わってきます。

 

私は、長年バックパッカーやってきた男。世界各国でハプニングもアクシデントも、たくさん経験しています。

私がこれまで経験したアクシデントのなかで最悪のものは、「1989年12月、フィリピン・マニラ滞在中にクーデターが起こり、自分の居場所の1㎞先で銃撃戦。結局2週間も足止めを食らい、かつ混乱のなかでパスポートが破損。日本に帰れなくなった」ことですね。あの時は、在マニラの日本人神父さんにお金を借りて、日本大使館でTravel Documentを発行してもらって、命からがら、帰国したものです。

あと、インドでは1989年初にA型肝炎もらったり、2008年に凄い頭痛で救急車で運ばれたこともありました。ああいう、身体がきかない状況になると、自力ではどうにもならないので、確実に「アクシデント」ですね。

 

一昨日体験した、「4月1日エイプリルフール、レンタルバイク盗難事件@ホーチミン」(詳細はこちら)ですが、これ、同じ場所で同じことが起こっても、人によっては「ハプニング」で済み、人によっては「アクシデント」になりうる、典型的な事例だと思います。

この事件、一言でいうと、「海外(マレーシア)への出発を5時間後に控えたタイミングで、パスポートが手元にない状態で、レンタルバイクを盗まれた」、「レンタルバイクを返すか、弁償するか、いずれかをしないと、パスポートが取り戻せない」という状況でした。

 

後知恵になりますが、事件前に、私が犯したミスや改善ポイントはいくつかあります。まず、「バイクを借りる時にパスポートを預けてしまったこと」…他の方法、例えばパスポートのコピーとデポジットの現金だけ預けてバイク借りる方法があるかどうかを、検討することはできたかもしれません(もっとも、自転車じゃなくて比較的高価なオートバイなので、デポジット預けるにしてもかなり高額になっていたはず。ベトナムは保険とか普及してなさそうだし…)。

もう一つは、「夜中11時にバイクを停める際に、ホテルではなく近くのお店の前(路上)に停めてしまったこと」…バイクドロボウの多いホーチミンの事情を考えれば、これは間違いなく軽率な行動であり、弁解の余地ありません。

ですので、次回、ホーチミンでバイク借りるなら、「パスポート預ける以外の方法で借りる」、「面倒臭くても絶対に有料駐車場に停める」ことは心がけますが…でも今回、私の言いたいことは、それじゃありません。

 

SHIT will happen even if I do nothing…. 人間、どんなに気を付けていても、望まない出来事は起こります。世の中、リスクゼロはありえません。

リスクを予見して、備えることは必要ですが、悪いことが起こった時に、いかにリカバリーするか…その知恵や胆力の方がずっと大事だと思います。

 

私、バイクがなくなった時に、本能的に、こう思いました。「これは、アクシデントではない。ハプニングだ」。「ハプニングだから、必ず解決できるはず」、「解決の過程で、面白いことがたくさん起きるはず。それも楽しみ!

 

とはいえ客観的にみて、事件発生時に、問題解決に必要なリソースが、私に決定的に欠けていたことは事実です。事件発生場所は、ベトナム・ホーチミン。私はバイク盗難の際、ベトナムの人々がどのように処理するのか知識が全くないし、ベトナム語も片言しか話せない。身分証明書(パスポート)は手元にないし、しかも5時間後に出発が控えている。時間もない。

何もかも手探りな状態で、まず、何をしようと思ったのか?「何でも良いので、手がかりを探そう」、「まずは動いてみて、事件解決に必要なヒントを探そう」…それが、私の本能が出した答えでした。

 

もちろん、最悪の事態も想定しました。それは、「パスポートを失うこと」。オートバイ弁償するお金なんて、どうってことない。でも、パスポートだけは何とか取り戻さないと、当面ベトナムから出られない。だから、パスポート奪回を、当面の目標に据えました。

たぶんそのためには、警察のお世話にならなければならない。身分証明書もない、現地語もろくに話せない、無力な外国人が何を言っても、現金以外に何も信用してもらえないだろう。でも警察という公権力の力を借りれば、レンタルバイク屋にうまく話してくれるかもしれない。

 

そう思っているところに、現れたのが、バイクで通りすがりのベトナム人男性。彼は少しだけ英語が話せます。彼が信用できる人物かどうか分からないが、少なくとも「日本語で話しかけてくる怪しげな現地人」ではないし、当の本人が、「まず、盗まれたバイクを見つけて、そのあと警察に届けにいこう」というプランを提示してくれたので、それに乗ることにしました。

結果論からいうと、彼の提示したプラン通りに物事は運ばず、結局、1時間半後に手切れ金2000円位渡して別れたわけですが…こんな少額な出費で、「バイクドロボウ市マーケット」なる、むちゃくちゃ面白いもの見せてもらったので感謝しています。

彼と別れた後に、出会った人間がことごとく正解でした。「英語を流暢に話す女性商店主」、「英語話せて仕事ができる若い警察署員」、「宿泊先ホテルの英語コミュニケーター」…運が良かったです。彼らの力を借りつつ、警察に事案を処理してもらった結果、12時頃に無事、バイクが発見され、パスポートも手元に戻すことができたのです。

 

時は前後しますが、10時を過ぎた時点で、13時25分に予約していたマレーシア行きのフライト搭乗は絶望的と判断。それを放棄して夕方16時20分の便を予約する方針に変え、事案解決に必要な「時間」というリソースを得て、心に余裕ができたのも良い判断だったと思います。

これまで、旅先での数々のトラブル経験から身につけたスキルこそが、落ち着いた心で物事をコントロールし、一歩間違えれば「アクシデント」になりかねない出来事を「ハプニング」にとどめたのだと思います。結果的には、「マレーシアへの片道フライト代1万円」+「撤去手数料&手切れ金5000円」、わずか1万5千円の出費で、むちゃ面白い体験ができたので得した気分です。

 

最後に、今回の事件が起こった時、私一人の単独行動で良かったです。この非常事態にビビッてしまう同行者がいたら、ここまで落ち着いて短期解決はできなかったことでしょう。

いや、違う、同行者の資質にもよるのかも…たとえば、一昨年11月、香港国際空港で起こったハプニング。同行者I氏と二人でいた時、モンゴル・ウランバートル行きの便がキャンセルされて、視察が不可能になるかどうかの瀬戸際で、「とりあえず北京に飛び、そこでウランバートル行きの深夜便にキャンセル待ちで乗る」という荒業を考え、北京の空港職員に4400元握らせて見事、翌朝ウランバートル入りに成功したことがありますが、それができたのは、同行者I氏が「なんとかなるさ~」と、楽観的に構える性格だったからですね(ブログ日記はこちら

 

・想定外の事態に対するストレス耐性

・「なんとかなるさ~」という、楽観、自信

 

その二つが揃えば、旅先のトラブルに冷静に対応する基礎体力ができるのだと思います。逆に、想定外ストレスに耐えられず、「万が一のことがあったらどうするんだ?」と血相変えてビビる人や、「何重にも保険をかけて安心を得たい」人の場合は、厳しいですね。健全なリスクを取って行動することを知らない人たちは、本来ハプニングで済むことをアクシデントにしてしまったりするのです。

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ホーチミンでレンタルバイク盗まれた話

こんにちはManachanです。ベトナム5日間にわたる、3都市での不動産行脚も終わり、無事、マレーシアに戻ってきました。

最終日、ホーチミン市滞在中にレンタルバイクの盗難トラブルに巻き込まれて、警察署や派出所に出頭したりバイクのドロボウ市に行ったりと、普段なかなかできない体験をしました。ま、とりあえず一件落着したのでブログ書いてるわけですけどね。

 

『3月31日、ホーチミンでバイクを借りる』

私、今回ホーチミンでは1泊しかできない時間の制約があり、短時間にできるだけ多くのエリアを回って皮膚感覚をつかむために、「バイク借りて自由行動」という選択をしました。

外国人バックパッカーの溜まり場「ファングーラオ通り」には、格安で借りられるレンタルバイク屋がたくさんあります。私が借りたのは、24時間乗り放題7USドルの激安価格。デポジット(預け金)も必要ありません。その代わり、バイク返すまでパスポートを店に預けなければなりません。

「パスポートを人質に取られた」状態で、とりあえずバイク借りて、3月31日の午後5時過ぎ、ファングーラオ通りを出発。まずは南に向かい、4区、7区方面を目指す。

ホーチミンは、どこへ行ってもバイク、バイク、バイクの海…密度もすごい。自分の前後左右にいるライダーと接触しそうになりながら、排気ガスにまみれて乗るのは、慣れないうちは、かなり神経を使います。路面状態も良くないし、クルマには思い切りクラクション鳴らされて交通弱者の屈辱を味わうし、交差点で直進するバイクと左右方向から進入してくるバイクが入り乱れるとまじカオスだし、皆、歩道を当たり前に走るしマナー滅茶苦茶(でも気づいたら、行儀悪い私も歩道を爆走していました…)。

 

【ホーチミンのカオスな交通事情のなか、バイクライダーになる】

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交通ルールなんて、あってないようなものだし、バイク用の車線もない。右折したければなんとなく右側に寄せる、左折ならなんとなく左側…とにかく、自分と同じ方向に行きそうなバイクについていく感じで乗るんですね。

あと、バイク借りた時点でガス欠寸前だったので、ガソリンスタンドを一生懸命探したり、片言のベトナム語で聞いたりしましたが、本当に見つけにくくて苦労しました。タイあたりに比べると、ベトナムのガソリンスタンドは少ないし、目立たない。

そんな感じで最初は苦労しましたが、走行10kmを超えると慣れてきて、涼しい夜風に吹かれて快調に飛ばす。まずは4区、7区、ニャーベー県方面を郊外まで走り、一区に戻るとガソリンスタンドで給油できたので、元気回復、調子に乗って今度は北を目指す。ビンタン区、2区、9区、トゥードゥック区まで進み、帰りは3区経由で1区に戻る。たぶん80㎞くらい走ってましたかね。宿に戻ると夜11時近くでした。

 

【慣れてくると、お店で小休止したり】

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【ショッピングセンターの地下に停めたり】

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【遠くの郊外まで、足を延ばしたりしました…】

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もちろん、乗り物がバイクなので停車が必要。本来ならホテルの人に一言いって、ガードマンに頼んで安全な場所に泊めてもらうべきでしたが、疲れ切っていたのでそこまで知恵が回らず、ホテル近くのお店の前、バイクが7~8台位停まっている場所(レタントン通り251)に一緒に停めて、スマホで写真をとって、そのままホテルに戻って寝てしまいました。いま考えると、その軽率な行動が悲劇のはじまりでした…

 

『翌朝、4月1日のエイプリルフールに、嘘みたいな出来事が起こる』

私はいつも早起きで、日の出前に起きる自信があるのですが、東京、クアラルンプール、ダナン、ハノイとハードな移動が続き疲労がたまっていたのか、目が覚めたら7時過ぎ、お日様は高々と上がっていました。メールの返事を書き、朝食を摂ると、時間はすでに8時過ぎ。

昨晩、その辺に停めたバイクのことが、少しだけ、気になっていました。お店の人に怒られてるかもしれないと思いつつ、現地に行ったら、我が目を疑いました。

 

バイクが、ない!

【バイク盗まれた現場】(251 Le Thanh Ton St.)

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昨日、7~8台停まっていたバイクが、全て跡形もなくなって、その場所に飲食店が営業していました。店の邪魔だから移動されたのかと思い、数軒先まで見てみるけど、どこにもない。

 

昨晩のうちに、盗まれた?それとも、違法駐車で撤去された?

 

違法駐車で撤去されたのなら、罰金払って取り戻せば良いのでマシだけど、盗まれてたら、まじで取返しがつかない。そもそも、撤去されたバイクがどこに行くのかを知る術さえない。ここは勝手知らない異国ベトナム・ホーチミン、言葉も通じない。習いたての片言ベトナム語なんて、この非常事態に役立つようなシロモノじゃない。英語か、あるいは日本語、中国語のどれかを話す現地の人に動いてもらわないと解決できない。

ふと、レンタルバイク屋に預けたままのパスポートのことが、胸に去来しました。そして、今日13時25分発のエアアジア便でクアラルンプールに飛ばなきゃならないことも…残された時間は少ない。

そこに、たまたまバイクで通りがかった40歳くらいのベトナム人男性が、少し英語を話せるので、事情を話してみたら、

 

「たぶん、それは盗られたんだよ。バイク屋に行って取り戻してきて、その後、警察に届け出ればいい、俺が連れていってあげるから、後ろに乗りな。」

 

そんなに悪い人には見えなかったし、とにかく、手がかりが欲しかったので、バイクの後ろに乗ってみる。で、連れていかれたところは結構遠くて、ハイバーチュン通りを西にずっと進み、橋を渡って、フーニャン区に入ってしばらく行ったところ。盗難現場(?)からの距離は4㎞くらい。

そこでは、道の両側に、ものすごい数のバイクショップがありました。「とにかく、一軒一軒回って、ナンバーをみて、盗まれたバイクを見つけたら一緒に警察に行こう」と言われたので、私はその言葉通りにしました。店の人にブツブツ文句言われても無視しつつ、大急ぎで15軒くらい見ましたが、私が昨日乗ってたバイクは、見つかりませんでした。

仕方なく、その男性のバイクの後ろにまたがり、1区に戻る。ベンタイン市場近くの、派出所らしきところで下されました。時は、すでに9時30分。残念ながら、バイクの手がかりはない。10時か、遅くても11時までに解決できないと、私は飛行機に乗れない。この人の言う通りにしても無理だと判断した私は、彼にいくばくかの手切れ金を渡して、独自行動をはじめました。

 

【ホーチミンの派出所は、こんなところ】

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まず、その派出所に入り、「指さしベトナム語会話」を使って、「セーマイクアトイビトロム(Xe May cua toi bi trom、バイク盗まれました)」とベトナム語で言ってみる。派出所にいた、4人ほどの男性はベトナム語しかできず、なかなか意思疎通ができない。すると、一番年齢の若い職員が、近くの商店で、流暢な英語をしゃべる女性を紹介してくれました。

ようやく、まともな英語を話すベトナム人と出会えて、話がどんどん進む。その女性が言うには、

 

ホーチミンで盗難に遭ったのなら、事情はどうあれ警察に処理してもらうのが最良の策だと・・・

 

ホーチミン1区(District)にはいくつかの地区(Ward)があり、盗難場所から考えて、ベンゲー(Ben Nghe)地区の管轄だから、同地区の警察署に行くべきだと…その言葉通り、バイクタクシーに2万ドン払って、その警察署(274 Ho Tung Mau St.) に向かう。

警察署になると、さすがに派出所と違って、まともな英語を話す男性警官がいました。私が事情を話すと、

 

「分かりました。私が事案を処理して、レンタルバイク屋と話しをつけますから、すぐに、宿泊先ホテルに連絡して、英語を話すコミュニケーターを連れてきてください」と。

 

「あれ、私たちいまちゃんと英語で話してるじゃないですか?それでもホテルのコミュニケーターが必要なんですか?」と聞くと、

「警察の職務として、外国人の通訳サービスは提供していないんです。誰か他の人にやってもらわないと…ここ1区はどのホテルにも英語のコミュニケーターいますから」

 

私は言われるまま、ホテルに電話連絡すると、コミュニケーターがあと15分くらいで警察署に来てくれるという。すでに10時半を回っていました。なんとか、英語できる人に動いてもらえる体制はできたけど、まだバイクの手がかりはないし、パスポートさえ手元にない。この状態で、13時25分の飛行機に乗るのは、もう無理だろうなと諦めはじめる。

10時45分頃、コミュニケーター(ホテル職員の女性)がバイクで警察署に出頭。彼女によれば、「盗難現場のすぐ近くの派出所」(40-42 Le Anh Xuan St.)で、レンタルバイク屋の同席のもと、事案を処理しますので、一緒に行きましょうと。バイクの後ろに乗せてもらって再び移動。

まず派出所に行って、彼女の通訳を通して職員と話す。次にファングーラオ通のレンタルバイク屋に行って、私のパスポートを預かっている店の男性と、通訳を通じて話す。そして一同揃って、再度、派出所に向かう。到着は11時半。この時点で、私は13時25分のフライトは断念し、とにかくパスポート返してもらって、次の飛行機を予約する作戦に切り替えました。クアラルンプールでは今晩、ビジネスパートナーと会食の予定があったので、LINEで到着が数時間遅れる旨を話す。

その後、15分ほど待ったでしょうか?コミュニケーターが、「バイクのキー、持ってますか?」と聞いてきました。「はい、あります」、財布に入ったキーを取り出し、彼女に渡す。

 

「バイクのキー…もしかして、バイク見つかったのかな?」

 

案の上、その通りでした。私の借りたレンタルバイクは、昨晩、違法駐車で撤去されて、派出所の室内に移動されていたのです!

 

【12時間ぶりに、バイクと対面!】

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昨晩、駐車してから12時間ぶりに、バイクと対面。ちゃんとエンジンかかるんじゃん!撤去処理手数料50万ドンを払い、レンタルバイク屋まで乗って、パスポートを返してもらって、全て一件落着。

その後、コミュニケーターのバイクでホテルに戻り、WIFIでPCつなげて次のクアラルンプール行きのフライト予約にも成功、16時15分発のマリンドエア便で、クアラルンプールに飛ぶことができたのです。

コミュニケーターと、派出所の人にお礼を言った後、近くの店で食べたフォーとビールの味が、忘れられないほど美味かったです。警察トラブルの後、「シャバの味」は最高ですね。

【幸せの黄色いハンカチで、高倉健が網走刑務所から出所して初めて食ったラーメンみたいだ…】

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【今回の地図つくりました】

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