2016年 12月 の投稿一覧

ポルトガルとアンゴラ・マネーの話

こんばんはManachanです。2016年の年越しは、柏の実家で家族とのんびり過ごしています。年越しブログ日記のテーマは、ヨーロッパの西の外れにある国「ポルトガル」。

 

年明け早々、私はヨーロッパ出張の予定があります。行先はドイツ、ポルトガル、スペイン…このうち、ポルトガルだけは行ったことないので、情報収集も兼ねて近所の「紀伊国屋書店」で関連書籍を探すも、旅行ガイド、紀行文、地誌…どのコーナーでも見つからない。

 

隣の「スペイン」の情報はたくさんありましたよ。バルセロナ、マドリード、アンダルシア地方、サンチャゴ・デ・コンポステーラ巡礼の旅…等々。その近くにポルトガルの情報もあるかと思ったら、全くないのです。紀伊国屋書店のレベルで書籍ゼロなのですから、ポルトガル情報は商用ベースにはほぼ乗らないということなのでしょう。

 

ポルトガルといえば、16世紀の日本に「鉄砲」を伝えた国。また、「ユーラシア大陸東端」千葉県銚子の犬吠埼には、「ユーラシア大陸西端」ポルトガルのロカ岬との友好記念碑があります。日本人にとってなじみのある国なので、もう少し盛り上げたいものですね。

 

でも、インターネット時代の恩恵で、スマホさえあれば、検索ワード「ポルトガル」だけで、いくらでも情報が仕入れられるのがいいですね。

 

また、インターネットの素晴らしさは、商用ベースに乗らなくても、低コストで情報発信できること。情報発信者の立場でいえば、いまポルトガル情報が商用ベースに乗らないのは、ライバルいないという意味でかえってチャンスで、ポルトガル情報のしっかりしたウェブメディアを運営できれれば、この領域でナンバーワンになれるかもしれない。

 

ウェブで調べると、ポルトガルという国に興味をそそられますね。クイズをひとつ。

 

ヨーロッパ外で、かつてポルトガルの植民地で、今日でもポルトガル語を公用語とし、かつ本国より人口、面積とも大きい国が、3つあります。それはどこでしょう?(ヒント:一つは南米、二つはアフリカにあります)

 

答えは、「ブラジル、アンゴラ、モザンビーク」でした。

 

ブラジルだけは知ってましたけど、アンゴラとモザンビークが元ポルトガル領とは初めて知りました。特に、アンゴラはすごく面白い国ですね。

 

アンゴラは、アフリカ南西部沿岸にある共和国。首都はルアンダ。1975年に独立した後、2002年まで内戦が続きましたが、それが終結した後、ここ10年余りは、石油はじめ豊富な地下資源開発で、世界でもトップレベルの急激な経済成長を遂げました。人口は2000万余りしかいませんが、すでにサハラ以南のアフリカで第三位の経済規模を持つ国に成長。

 

とにかく、スゴイ発展ぶりと、スゴイ給与水準なんだそうです。旧宗主国ポルトガルが、経済不振と高い失業率に悩むなか、高等教育を受けたポルトガル人エンジニアが、仕事と高給を求めて続々とアンゴラに移住してるんだそうです。アンゴラ在住のポルトガル人の数、2003年は2万1千人だったのが、2011年には10万人を超えたとか。その代わり、いろんな問題もあるようです。世界一高い物価、極端な貧富の差、治安問題等々・・

 

今では潤沢なアンゴラマネーが旧宗主国のポルトガルに流入する現象が起こっているようです。アンゴラ人が物価の安いポルトガルで豪遊したり高額不動産を買ったり、たいそう羽振りが良いそうで、外貨収入を切に必要とするポルトガルにとって、いま欠かせない存在になっているようです。

 

来週、ポルトガルの首都リスボンに3泊して、不動産をたくさん見てきます。ポルトガルの不動産を、いま、どの国の人が買っているのか?地元のポルトガル人、英独仏といった欧州の裕福な国だけでなく、アフリカの旧植民地の人も買っているかもしれない…そんな想像もしながら見てきます。

 

では、良いお年を。
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2017年は外国語学習コミュニティやってみたい

こんにちはManachanです。2016年も残すところ、あと2日。私も今年やるべき仕事はすべて終え、家族連れて実家に行くところです。

私、「新年の抱負」みたいなものは、普段あまりやらないんですが…2017年は、我が不動産ビジネスが大きく飛躍するビッグイヤーになりそうで、今からワクワクしているので、柄にもなく、公言します。

 

・2017年は、「不動産以外の活動をはじめてみたい。

・キーワードは、「外国語学習」。

・具体的には、「ある言語(例.中国語)を学ぶ人たちのコミュニティ」をつくりたい。

 

私は2011年2月に、「海外不動産投資」をキーワードとするコミュニティ「アジア太平洋大家の会」を創立し、6年かけて、会員数2300名の大集団に育ててきました。規模だけでなく、海外不動産の領域で、発信力、影響力のある投資家コミュニティになったと思います。

アジア太平洋大家の会は、従来通り続けますが、将来への布石も含めて、新たな発想・キーワードで、コミュニティづくりをはじめてみたいと思います。

 

不動産以外で、個人的に興味ある領域といえば、「語学学習」ですね。英語、中国語をはじめ、日本における社会的ニーズも大きくなってきている領域でもあります。また私自身が、5か国語を話すマルチリンガル(多言語話者)で、豊富なコンテンツや方法論も持っています。

 

一方で、マルチリンガルであるがゆえの悩み(?)もあります。

 

1)私は日本を出て、海外のいろんな国で暮らし、「現地語を使って慣れる」方法(没入法=イマージョン)で言葉を覚えてきたので、日本を出て暮らしたことのない方々に、どのように教えたらいいのか分からない。

2)私が外国語を習得する方法は、世の多くの人と違うようで、説明してもなかなか理解されない。

 

特に2)に関して、私は「多言語同時学習」に関する抵抗がほぼません。例えば「フランス語」と「イタリア語」と「スペイン語」はお互い同系統の言葉で似ているので、別々に学ぶより「3つ同時に学習すりゃいいじゃん」と考えてしまう方ですが、言語学を専門とする友人にその構想を話しても、なかなか理解されません。どうやら一般的な学習法ではないようです。

どうやら、「マス」(世の中の最大公約数)を対象とする言語学習は私に馴染まないようです。八重洲ブックセンターとか行って、いろんな言語の教科書・参考書を立ち読みしても、大抵「かったるい」と感じてしまいますので…

 

でも、最初から「マス」を相手にせず、少数でもいいので「言語おたくの同好会」みたいなかたちで運営できれば、面白いコミュニティができるかもしれません。

今はネット社会だから、誰でも情報発信できるし、誰でも低コストでメディアを持てます。これまで、大勢に向けたコミュニケーションを独占していた「マス」メディアが往年の力を失い、今は「少数者」がどんどん発信でき、影響力を持てる時代。だからこそ、「エッジが効いた」活動の方が良い。

 

100人中、80人に理解される情報は、総花的でつまらないし、パワーもない。むしろ、5人10人にしか理解されなくても、彼らの人生に大きな影響を与える、オリジナリティあふれた情報をつくり、発信する活動をしていきたい。それをベースに、同好の士が集まり、お互いに刺激を与えるようなでエキサイティングなコミュニティをつくっていきたい。

語学学習の題材は、動画、ポッドキャスト、スカイプ等を使って、低コストでできるようになりました。来年早々から、何か新しいことをはじめてみたいと思います。

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中国人投資家が好きな理由

こんにちはManachanです。メリークリスマス!今回は「インバウンド不動産ビジネス」ねたで書きます。

日本の不動産や関連サービスを外国人に販売する、所謂「インバウンドビジネス」でメインの顧客といえば、今も昔も、中華圏の人々。この構図は将来も変わらないでしょう。特に大陸中国は、日本と地理的文化的に近いだけでなく、6億人という膨大な中間層人口を擁する巨大マーケット。今後、東南アジアやインドが有望だといっても、中国の代わりには多分ならないでしょう。

 

私は、中国人をはじめとする外国人向けに日本不動産を紹介・販売・サポートする会社「鈴木資産管理」を、2010年に立ち上げて、すでに6年が経ちました。現時点では、外国人相手よりも日本人同士の取引の方が件数・売上とも多いですが、この仕事を通じて、日々、中国の投資家とやりとりしているのは事実。それを6年間続けてきたので、すでに数百名の中国人投資家と商談したことになります。

我ながら、よく続くなあと思いますが、たぶん、「中国人投資家が好き」だからこの仕事続けられるんですよね。なぜそう思うのか?

 

1.投資家として洗練されているから

大陸、台湾、香港、シンガポール、欧米諸国…いろんな場所に在住する中国人投資家が弊社を訪ねてきますが、彼らに共通する投資スタイルは「シンプル」で「ロジカル」。

 

1)物件買う前に、質問をたくさんする。内容的にも的を得たものが多い。

2)一旦買ったら、うじうじ言わず、人のせいにせず、最後まで責任をとる。

 

彼らとのやりとりは、シビアな質問から始まります。収益構造、諸経費、税金、運営リスク、出口、マーケットの理解…かなり詳細なレベルまで聞いてきます。不動産大好きで投資リテラシー高い方々が多いから、こちらも嘘はつけないし、「売らんがためのトーク」もできにくい。私はそれをしないからこそ、彼らの信頼を得ているのだと思います。

それで納得して、一旦買ったら、後で文句言う人は(私の知る限り)まずいません。無論、日本の賃貸経営で良いことばかり起こるわけではないですが、それを含めて投資の結果はあくまで自己責任だと割り切っておられる方が多い。同じ不動産投資家として、彼らに共感する面が多いです。

経験上、物件買った後でビビったり、文句言うのは、むしろ日本人の方が多い。細かいことで難癖つけてきたり、問題起こったら仲介業者のせいにするのも、日本人客の方によくみられる行動パターン。無論それには、不動産業界の構造とか、日本社会における業者の責任範囲とか、いろんな要因があるのだと思いますが、本質的には投資家としての経験値、マインドセットの問題でしょう。

とはいえ最近は日本人投資家の経験値も上がってきている印象。彼らを不動産投資家として成長させるのも、私の仕事の一部だと思っています。

 

2.夢があり、天下国家を語り、日本を必要としているから

台湾・香港だと少し違いますが、大陸中国に住んでいる投資家は、例外なく、最近10~20年間の母国の目覚ましい経済成長を目の当たりにして、自信を深めています。

たぶん、1980年頃の日本と国情が似ているのでしょう。今の中国は、これまでの量的拡大・工業立国的な発展パターンが曲がり角に差し掛かっており、今後は産業の高度化、知識集約化といった課題をクリアしていかないと成長が止まってしまう懸念がある。それを突破するために、先行事例である「日本」から多くを貪欲に学びたい、という方が多い。まるでバブル前の日本の官僚やビジネスマンのように、理想を語り、天下国家を語る方々が、中国人投資家のなかに多くいらっしゃいます特に大事なキーワードは、

 

・医療と健康

・環境

・教育

 

この3つの領域でしょうね。これこそ、いま中国人が日本から学びたいことだし、また私も日本人として、中国や他のアジア諸国の方々に貢献していきたい領域でもあります。

 

中華圏投資家に対して、今の日本のウリは、成長性や収益性ではないでしょう。だから、単に東京の不動産を売るだけではつまらない。それよりも、日本の持つ豊富な文化コンテンツや、充実した社会資本を、不動産と組み合わせて提供していきたい。そこにビジネスとして大きな突破口があり、かつ日本経済浮揚の鍵もそこにあるのだと思います。

マスコミでは「爆買い」みたいな、表面的な事象ばかりクローズアップされますが、良質で洗練された中国人もたくさんいます。そして良質な方々ほど、日本をよく理解し、高く評価しているものです。私は彼らとともに考え、汗を流し、日本・アジアで面白いビジネスをたくさん仕掛けていきたいです。

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バンコクで売れる住宅地の条件

こんにちはManachanです。タイ・バンコク出張から昨日帰ってきました。

 

私は数多い海外出張をこなしてますが、バンコクはとても馴染みのある環境なので、ラクですね。いつもの定宿に泊まると、街が「おかえり~」と言ってくれてるようで、アウェイ感がほぼありません。

 

私、海外での仕事は大抵B to C(個人のお客様相手の仕事)ですが、今回は珍しく、B to B(企業様相手の仕事)でした。東南アジア、特にタイとベトナムはここ数年、日本の不動産関連企業の進出先として人気が高まっており、私が水先案内人として活躍する機会も増えています。

 

当然ながら、個人の投資家様相手の仕事と、法人企業様相手の仕事では、ポイントや進め方が大きく違います。平たくいうと、

 

・個人の投資家様の場合、数百万円~数千万円を投じて、タイ不動産を購入します。そのお手伝いをする場合、ポイントは、個人向け資産コンサルティング力。つまり、お客様が資産形成、資産保全する上でどんな課題があり、その解決策としてタイ不動産が活用できるかどうかの見極めと、説得力が決め手になります。

 

・法人企業様の場合、数億円~数十億円という大きな額を投じて、タイ不動産ビジネスに参入します。そのお手伝いをする場合、ポイントは、タイの不動産マーケット分析や民力分析。つまり、会社様が不動産商品・サービスをタイ国内で供給するにあたって、どんな顧客層にフォーカスすべきで、彼らはどの位のお金を払って買う可能性があるのかを、データに基づき分析・説明する能力が決め手になります。

 

また、日本の個人投資家がタイ物件を買う場合、成約事例の多くはバンコク都心部の外国人マーケット向けの高額物件になり、一般のタイ人が買うローカル物件を買う人は少ないですが、法人企業の場合は、タイ現地デベと組んでローカル物件の大量供給を狙ってくる会社が少なからずあります。都心の外国人向け物件と比べて、ローカル物件はたいてい郊外なので土地の仕入価格が比較的安く、短期間で多くの戸数を供給できるし、購入できる人が大量に存在するから、資金回収の面でも魅力的だからです。

 

つまり、法人企業様相手のB to Bの場合、B to Cとは比較にならない程、タイ人の収入水準、不動産購買力の分析が重要になってくるわけです。その分析・考察が不十分だと、せっかく良い物件つくっても想定した値段で売れず、利益を得られなくなります。

 

日本の例を使って分かりやすくいうと、「1戸5000万円の新築マンション」を、東京の港区や千代田区で供給すれば普通に売れますが、同じ価格帯・グレードのマンションを葛飾区や足立区で供給してしまうと、売り切るのは難しい。そこでマンションデベロッパー各社は、事業計画を立てる前に、「民力(地域購買力)分析」を、かなり緻密なレベルでやるわけです。タイで住宅供給事業をやるなら、当然、同様の調査努力が必要になります。

 

お客様の意向を受け、私はいま市場調査をしておりますが、気を付けなくてはならないのは、タイという国、バンコクという都市が、日本人からみて「結構エグイ格差社会」であること。そして、「人々の認識も社会階層によって分断されてしまう」ことです。

 

バンコク都心部を拠点とする外国人は、往々にして、郊外のクルマ社会に住むタイ人の収入水準や暮らしぶりをよく知りません。彼らが自由に出歩けるのは、今のところ鉄道が通る都心10㎞圏内に限られ、その外の世界にアクセスするには実際問題として、自家用車とタイ語能力が必要になるので、それをあえてやる外国人の絶対数は少ない。

 

また、言葉の問題がなくても、良い家柄の家に生まれたタイ人は、一般庶民の暮らしぶりや収入水準を、驚くほど知らなかったりします。同じタイ人であっても、生まれも育ちも就職も、全く違う世界で暮らしてきたのですから当然でしょうが、その分断ぶりは見事(?)なもので、「東京都心で生まれ育った人が千葉埼玉のことを知らない」どころの話ではありません。

 

格差の固定した社会ゆえ、タイ人の民力や収入水準に関しては、誰から、どんな文脈で話を聞くのかによって、答えが全然違ってきます。今回の出張でも、不動産調査会社を中心に、いろんな方にヒアリングしましたが、「こいつ、全然分かってねえな」と思う人も相当数いました。

 

これまで得られた回答や、統計数字を総合すると、

 

・バンコク都市圏に住むタイ人の月収は、(当然ピンキリだが)平均2万バーツ台前半。
・世帯収入になると(たいてい夫婦共稼ぎなので)平均4万バーツ台前半。
・個人で5万バーツ以上の月収を得れば「富裕層」に分類されるが、彼らはバンコク住民の14~15%を占めるに過ぎない。人数にすると200万人程度。
・10万バーツ以上の月収を得る「アッパー富裕層」は、バンコク住民の2~3%。人数にすると30万人程度。
・アッパー富裕層のうち、一握りの超お金持ちはわずか数万人。彼らは想像できない程の莫大な富を手にしている。

 

バンコクの平均より収入水準が下の方々は、タイ人も、近隣諸国民(ミャンマー人、カンボジア人等)も、郊外の安アパートを賃貸するケースが多いので、

 

マイホーム購入層としてのボリュームゾーンは、バンコク平均より上、でも富裕層には届かない、世帯収入5~6万バーツあたりの方々になるかと思います。タイではマイホームローン制度が整備されており、金利は平均6~7%と安くはありませんが、年齢が若ければ30年程度の融資を受けられます、そしてサラリーは年々上がる傾向…

 

それらもろもろを考えると、タイ人ローカルを相手にする場合、世帯収入比の5倍、250~300万バーツ位の住宅を供給するのが、購買力の面では一番現実的かと思います。日本と同様少子化の国なので、子供は2人。家族はMax4~5人を想定。そうなると、次のイメージになるかと、

 

・バンコク通勤圏の郊外
・土地付き一戸建かタウンハウス
・クルマ必須なので、最低1台の敷地内駐車場(できれば2台)
・ショッピングセンターや学校、病院まで、クルマでの移動が不便でない
・家族構成からみて、ベッドルームは3つ、バスルームは2つ欲しい
・鉄道駅はなくてOKだが、将来的に駅ができる想定なら尚良い

 

それらを最低スペックとして備え、かつ、タイ人視点でみて不便な立地でなく、皆さんが買える価格であれば十分、住宅供給事業が成り立つのではないかと思います。逆に、400万バーツ超の価格帯を狙う場合、ローカルのトップ15%「富裕層」の世界になりますので、エリアも設備もセキュリティも厳選しなくてはなりません。評判の良い大手デベロッパーを選ぶのは必須でしょう。

 

タイの一般ピープル向け、250~300万バーツ台の住宅地

 

 

一方、在タイ外国人(欧米人、日本人、中国人等)マーケットを狙う場合、エリアによってはタイ人ローカルを数倍する高額価格帯での供給も視野に入ってきますが、その代わり、彼らが不便なく生活できる都心部か鉄道沿線エリアであることが必須。また競合も増えるなか、彼らに積極的に選んでもらえる内容が必要でしょう。都心部やBTS駅近の地価高騰が著しい昨今、難度も高くなってきていると思います。

 

一番やっちゃいけないのは、ローカル向けなのか外国人向けなのか、 コンセプトのはっきりしない、中途半端な企画ですね。たとえば、

 

・ローカル向けにしては価格が中途半端に高く、かといって外国人が積極的に選ぶ理由もない物件
・ローカル向けの価格帯でも、部屋が狭い、駐車場がない等、実需ニーズにあわない物件
・外国人向けを狙っても、鉄道駅から微妙に遠く、アクセスもいまいち不便で、かといってタイ人が買うには高すぎるor狭すぎる物件

 

これまで、バンコク各地でコンドミニアム、戸建、タウンハウスなど、いろんな分譲住宅地を見てきましたが、売れ行きの良い住宅地には、必ず、「売れる理由」があるものです。それが何なのか、調査でさらに明らかにしていきたいと思います。
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パタヤでエアビー管理会社を発掘

こんばんはManachanです。4日間にわたるタイ出張から帰国しました。疲れがたまっていたようで、家に帰ったらすぐ寝ました。

今回の出張は、タイへ事業進出を検討する日本の不動産企業様の用事がメインでしたが、出張ついでに、パタヤで買ったコンドミニアムの引き渡しもやってしまおうと思い、出張最終日にパタヤに向かいました。

 

私が買ったのはセントラルパタヤにある、City Center Residenceというコンドミニアム。2012年にプレビルドで購入し、4年かけてようやく完成しました。購入代金と諸費用は、すでに全額払っています。

で、現地に行ったら、びっくり!まだ完成してないんじゃん!

 

この状態で引き渡しかよ!!

 

室内はこんな感じ。エアコン、トイレ、キッチン、ベッドはあるけど家具家電類がまだ入っていませんでした(注.家具家電のオプション付けて買ってます)

 

ただ、ひいき目に見れば…室内はあと家具家電入れれば良いだけだし、また、屋外のプールもあと1~2か月すれば完成しそうな感じではありました。ものすごい数のワーカーが働いてましたし。

現地にいたデベロッパーの担当者と、雑談。

 

私:「今日引き渡しできると思ってたんだけど…まだ完成してないんだね。」

担当者:「はい、今回は最初のインスペクションで、来月後半に最終引き渡しのためのインスペクションを行います。」

私:(この状態で、インスペクションやる意味があるのかと思いつつ…)「分かった。来月後半にまたタイに来るから、その時まできれいに引き渡しできる状態にしといてね。もう全額払ってるんだから」

担当者:「了解しました。」

 

ま、私は毎月タイに行く用事があるからいいんだけど…もし、この引き渡しのために飛行機代かけて来た外国人がこの状態を見たら、たぶん怒り狂うだろうな。ま、東南アジア新興国はいろいろありますよね。幸い、フィリピンやマレーシアで散々、似たようなこと経験してきたから、私はこれしきのことでは驚きません。

相変わらずダサいなあと思いつつ…良いこともありました。

 

・City Center Residenceは、バンコクの旅行会社が借り上げて短期貸しビジネスに乗り出すことになりました。

・AirBnBのみならず、Expedia、Booking.comなどポータルサイトを駆使して、客室を旅行者向けに短期貸しするのみならず、コンドミニアム共用施設のレストランやバーも運営して、高収益を目指すようです。

・上記営業利益の10%を同社が取り、残りはオーナーに還元するようです。

 

この旅行会社(A社)は、デベロッパーであるMatrix社から紹介してもらいました。その経営者に会えることになり、大急ぎでパタヤからバンコクへとんぼ帰りしました。

経営者はインド出身、16年前にバンコクで旅行会社を創業しました。それ以前は、世界的な大手旅行会社に勤務していたそうで、起業家であるだけでなく、サラリーマン的な常識も兼ね備えた方であるよう。

A社は2年前から、客室の短期貸し事業に進出、バンコク、パタヤを舞台に拡大してきました。City Center Residenceはたまたま、インド人客が1人で40室も大人買いしており、それを全て借り上げて運営できることになったそうです。おそるべしインド人の購買力!これを契機に、パタヤに経営資源を投入して本格的に運営したい。そのために一つでも管理戸数を増やしたいと言ってました。

経営計画と、想定利回りの数字も見ましたが、オーナーとしては申し分ない数字でした。

 

私の部屋は、来年1月末に引き渡しを受けます。それからすぐ家具・備品を入れて、同社に管理をお願いすることにしました。管理スタートは2月中旬になる予定。

まだ、お金になったわけではないので何ともいえませんが、パタヤという土地柄、旅行者向けの短期貸しが一番お金になるはずなので、とりあえずやってみようと思います。

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アスペ旦那の取扱説明書

こんにちはManachanです。いまバンコクのドンムアン空港にいます。成田から約6時間のフライト時間を使って、ブログ一つ書きました。今回のテーマは、

アスペルガー症候群(以下アスペと略)

発達障害の一つに分類されるアスペ(自閉症スペクトラム)。その特徴は、普通の人と違う脳構造。

頭が悪いわけじゃない。自分が興味あることには、驚異的な集中力を発揮する。反面、普通は誰でもできる基本的なことができない、常識が欠けている、小さな気遣いができない等々…

アスペ脳を持つ者は、人類のなかで1〜3%を占めるとされます。男性の方が女性より多いそうです。

もし、身近な人がアスペだったなら…例えば、旦那がアスペだと知らずに結婚してしまったら、どうなる?夫婦共同生活のなかで、夫の不可解な言動に頭を抱える奥様は、読者のなかにきっと居ることでしょう。

そんな方に少しでもお役に立てればと思い、簡単なトリセツ(取扱説明書)を書いてみました。具体的な症例(?)に応じて….

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症例1: 『説明を求めるとキレる旦那』

平日朝、子供たち登校前のひととき。妻が夫に、学校の連絡帳記入を依頼。夫は嬉々としてやっていたPC作業を嫌々中断し、「仕方ねえなあ」とつぶやきつつ、ボールペンを手に取り、連絡帳に汚い字でちゃっちゃと記入。作業時間わずか20秒。大人とは思えない、やっつけ仕事だが、とりあえず作業完了、夫はすぐPC画面に戻る。その数秒後、こんなやりとりから、夫婦喧嘩勃発!

妻「あなた。どうして、こんな風に書いたの?」

アスペ夫「うるせえな、俺に作業頼んだなら、最後まで任せろよ。質問なんかするんじゃねえ!」と、突然マジギレ。

妻「…」(彼がこんな些細なことでなぜキレるのかが分からない)

(解説)アスペ夫は時々、自分のやった行為を誰かに説明することを、極端に嫌がります。理由は単純で、連絡帳記入という興味ない作業に対する耐性が極めて乏しいからです。

これ、本人も分かっちゃいるけど、仕方ないです。たぶん一生治りません。アスペな人間はこんな生き物だと、周囲の方々に理解していただくしかありません。

アスペが、興味のないことをやるのは、たぶん普通の人の数十倍疲れます。神経を消耗します。そんな作業に、貴重な時間を1分、いや10秒たりとも使いたくないのが彼の本音です。20秒も使うと、頭が真っ白になります。

頭が真っ白になった時、その説明責任を求められたら、脳で処理しきれなくなり、暴発します。PCにたとえると、青い画面が出てフリーズする現象と似た様なものです。

連絡帳を含めて、子育てに関する作業は、もちろん夫婦の協力でやるのが望ましいですが、旦那がアスペな場合、インタラクティブな共同作業は無理だと、諦めるしかありません。旦那に何か作業やらせるなら、最後まで任せること、彼ひとりの責任と裁量に委ねることが、夫婦円満の鍵です。

 

症例2: 『モノ探しができない旦那』

家族でDVDのドラマをみた後、メディアをケースに入れて片付けるのは、子供たちの仕事。でもたまには、その作業を旦那にやらせようと思い立った妻。

ヒマそうにボケーッとしているアスペ夫に、妻が「パパ、DVDの片付けやってよ」と指示。夫も頑張って作業しようとするが、普段やらないことだから勝手が分からないし、もちろん興味もない。

夫「俺が作業やるから、こっちに来てCDの取り出し方、ケースの場所と、しまう場所を教えてよ」

妻(台所から)「ケースはソファの上、しまう場所はキャビネットの上」

夫「そんなこと言っても、俺やったことないんだから、丁寧に教えてよ。人にもの頼むんだから、当然だろ?」

妻「ソファの上を見たらケースすぐ見つかるでしょ?」

夫「どこにあるんだよ!見つからねえ!」(すでに頭が真っ白になり、「ソファの上」という言葉が耳に入らない)

妻「…」(なぜ、子供でもできる、簡単な作業をいちいち指示しなくちゃならないのか、理解できない)

(解説)アスペ夫は、興味ない作業の場合、大まかな指示をタスクレベルに落とし込んで理解、遂行する能力が、下手したら3歳児相当だったりします。

もちろん、幼稚園の先生が園児に噛んで含めるように細かく指示すれば、アスペ大人でもタスク遂行はできます。ただ、良い歳をした大人にそれをやらなきゃならない驚愕の事実を、妻が理解するには時間がかかります。

でもアスペ夫の立場からすれば、やりたくない作業を頑張ってやる態度をみせてる上に、分からないから細かく指示して欲しいと、(本人にしては)適切なSOSまで出しているのですから、それに素直に応えてあげるのが、夫婦関係を円満にするコツです。同じ作業を2回、3回もやれば、さすがのアスペ夫も覚えるはず。

「そんな、5歳児でもできることを、なぜ…」と言うのは禁句。脳構造が一般人(neuro typical)と違う以上、治すことはできません。それよりも、「一ステップずつ、細かく指示してあげる」習慣をつけるのが、アスペ夫と上手に付き合う秘訣です。

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かくいう私もアスペです。多くの人と違う脳をしていること、周りでそれに気づく人が少なかったことで、社会生活ではいろんな苦労をしました。また、職場で私と関わった上司や同僚の皆様は、私の風変わりな脳と言動には散々悩まされたことでしょう。何より、妻をはじめ家族が一番、苦労してきたことでしょう。

今の私は、自分がアスペだと自覚し、かつ周りの理解を得ることで、家庭生活もおおむね円満です。「ほんの小さな気づきやコツ」で、アスペの人間でも幸せな家庭生活、職業生活を送れることが分かりましたし、また、それが人々がアスペとのコミュニケーションで感じる悩みを解決する上で役立つことも知りました。「アスペの処方箋」を、ブログを使って、分かりやすく人々に伝えていきたいと思います。

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365歩のセルフブランディング

こんばんはManachanです。私は相変わらず出国が多く、明日から海外(タイ・バンコク)に旅立ちます。今回は、先週訪れた土地「熊本」を題材に、セルフ・ブランディング(=世の中に自分を売り込む)について、思うところを書きます。

 

 今年4月の熊本大震災から8か月が経ちました。まだ傷が癒えないなかでも、市内各地で復興の槌音が響いていました。今まさに再建途上にある熊本で、昔の歌がにわかに復活していました。

 

水前寺清子(愛称「チータ」、熊本市出身)『365歩のマーチ』

 

今から30年以上前、私が子供の頃、流行っていた歌です。ご当地歌手の名曲であり、かつ「郷土復興にむけて、一歩一歩進んでいこう」という熊本の気分にぴったり合う歌詞で、いま脚光を浴びています。

 

「365歩のマーチ熊本バージョン」(胸が熱くなりますね…)

 

ロアッソ熊本の試合、関東でも震災復興祈念「365歩のマーチ」が登場

 

「365歩のマーチ」は今も昔も、チータの専売特許。その歌い手として、彼女を超える人間はたぶん地上に存在しません。今の時期、街中でよく聞こえる「クリスマス・イブ」の歌い手は山下達郎じゃなくちゃならないのと同様、「365歩のマーチ」はチータという人格と一体化しています。

 

建築物にたとえると、「ガウディのサグラダファミリア大聖堂」はバルセロナにあってこそ意味がある。「ケルン大聖堂」はケルン中央駅前にあってこそ意味がある…それと同じように、「365歩のマーチ」はチータが歌うからこそ意味があり、他の誰よりも熊本を勇気づけるのです。

 

こう書くと僭越に聞こえるでしょうが、私は「海外不動産投資」の世界で、チータや山下達郎のような人物になりたいと常に思ってきました。「海外不動産といえば、やっぱりManachanだよね」と、皆様が真っ先に思い出す人物になりたい。その一念で、これまで6年間頑張ってきました。

 

言い換えると、「海外不動産投資」というジャンルと「Manachan」という個人名を結び付けるべく、セルフ・ブランディングに努めてきたわけです。たとえば、

 

・個人投資家としては、日本で他の誰よりも(たぶん)、多くの国で幅広く海外不動産を運営し、かつ世界中に人脈を構築している。
 
・個人投資家としては、日本で他の誰よりも(たぶん)、海外不動産に関する幅広い情報を得て、かつ体型的に深く理解している。
 
・個人投資家としては、日本で他の誰よりも(たぶん)、海外のいろんな言葉を習得し、世界各国での情報発信や一次情報取得に活かしている。

 

これらが実現できているかはともかく(というか、まだ道半ばですが…)、努力の方向性としては、常にそれを志向してきましたし、今後も変えずに行きます。良い意味で「変わらない」ことが、セルフブランディングの要諦だと思いますので。

 

そういえば、「365歩のマーチ」の歌詞には、セルフブランディングの大きなヒントが含まれていますね。

 

1番「♪~幸せは、歩いてこない、だから歩いていくんだね~♪」
2番「♪~幸せの、扉はせまい、だからしゃがんで入るのね~♪」
3番「♪~幸せの、となりにいても、分からない日もあるんだね~♪」

 

「幸せ」を「自らを売り込む(セルフブランディング)キーワード」と言いかえれば、筋が見えてきます。

 

1番は、「自分をよく知り、セルフブランディング・キーワードを探しあてよう」
2番は、「セルフブランディングは、ライバルの少ない領域を選ぼう(=狭き門より入れ)」
3番は、「はたからみて、ぴったりなセルフブランディング・キーワードがあっても、自分がそれに気づかないこともある(⇒周囲の意見も参考にしよう)」

 

私は、特に2番が好きですね。もし「日本国内の不動産投資」という領域で勝負してたなら、自分より優れた人がたくさんいて目立てない。だから「海外不動産投資」というマニアックな領域を選び、思い切りマニアックな活動を続けてきました。

 

あと、3番の途中の歌詞も好きです。「♪~千里の道も一歩から、はじまることを信じよう~♪」。すなわち、継続こそ力なり。首尾一貫した活動を愚直に続けていれば、いずれ、皆が分かってくれる。日々歩んでいる「一歩」が、長年積み重なれば「千里の道」になると思うのです。
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起業・副業論

こんにちは、Manachanです。今日は、独立起業の道が何となく気になるサラリーマン諸氏のために、「起業や副業」について、私の思うところを書きます。

私が、東京・五反田の事務所で宅建業者登録したのは、平成26年1月10日ですが、実はそれ以前から、会社の方はつくっていました。私が創立した「合同会社鈴木資産管理」は、平成22年7月26日に法人登記しており、すでに決算を6期やっています。

 

当時、私は外資系企業の勤め人でした。当然、勤め先には黙ってましたが、サラリーマンやりながら、平日夜間や土日は副業に時間を使い、不動産ウェブサイトつくったり、顧客ミーティングで中国へ行ったり、東京で物件案内したり、不動産起業と業務委託契約結んだり、確定申告やったりしていました。

私の「こっそり副業」と「解雇」とは直接の関連ありませんが、平成25年2月14日に、私は勤め先から「ロックアウト解雇」を食らい、19年にわたるサラリーマン人生に劇的な終止符が打たれました。結果からいうと、サラリーマンの身で副業やってた期間は、ちょうど2年半(平成22/7~25/2)になります。

サラリーマンで居られなくなり、生活のために独立起業せざるを得なかった私ですが、今は中小零細企業の社長として、「勤務時間と場所を100%自分で決められる」自由を手にしています。時には売上あがらない月があったり、サラリーマン時代よりも融資引きにくかったりと、いろいろありますけど、一旦この自由な働き方を知ると、もうやめられないですね。今の方が自然体で生きられるし、仕事も好きになったし、もうサラリーマンに戻る気はありません。

 

その楽しそうな姿をみて、昔のサラリーマン仲間が、よく起業相談に来ます。長年会社勤めした男が40歳を過ぎれば、サラリーマンとして先が見えてきます。「俺、このままでいいんだろうか?」、「元気なうちに、本当にやりたいことを始めたい」…そんな問題意識を持つ方々が、私を訪ねてきます。

この種の相談は今後増えると思うので、想定問答集つくっておきますね。

 

Q:起業する時期は、いつが良いですか?

A:私に相談している今こそがベストのタイミングです。「思い立ったら、すぐ起業」。合同会社なんて、登録免許税+登記代行報酬込みで8万円くらいでつくれますし、作業開始から一週間後には、晴れて会社の代表になれます。その会社で事業活動始めれば、勤め人であっても、立派な「起業」。

起業したら名刺つくって、お客様を見つけて、自分が提供したい商品・サービスについて話してみましょう。最初はうまくいかなくてもいい。やってみて売れなければ、都度、軌道修正すればいいんです。

商売の内容なんて、お客様のニーズによって、決まるんです。起業前の目論見と同じかたちになることは、まずない。自分の思い描く、いろいろなモノ・サービスを、世の中にぶつけてみて、そのなかでニーズがあるものが、あなたの商売になっていくのです。

 

その意味では、商売始めるタイミングは、早ければ早いほど良い。「いつになったら、始める」みたいな、条件をつけると、結局いつまでもスタートできません。

相談でよくあるパターンは、「〇〇士の資格をとったら起業する」…社長になればわかりますけど、多くの場合、資格なんて、実務でほぼ役に立ちません。それよりも、売れる能力があるか?売れる商品を見つけてこれるか?…それが社長の必須スキルです。

私に言わせれば、資格の勉強などに使う時間と労力が勿体ない。その時間があったら、さっさと起業して、いろんな商品・サービスを「売ってみる」、その経験の方がずっと大事だと思います。

あと、「会社を辞められる収入の見込みが立ったら起業する」という方もいますが、そういうマインドセットだと厳しいですね。だって、商売なんてやってみないと分からないんですから。とにかく、あれこれ考える前に、早く始めることです。

 

Q:今の勤め先が副業禁止ですが、どうやって始めればいいですか?

私思うに、職場の就業規定なんて、あってもなくても、あまり関係ないんじゃないかな?どんな会社だって、勤務時間以外の、余暇の過ごし方までは介入しないわけだし、プライベートな時間にテニスやってもパソコンゲームやっても構わないじゃないですか?その時間を「副業」に使うかどうかは、あなた次第。

今の世の中、ネットやスマホの力で、大企業じゃなければできない仕事が、どんどん減っています。ウェブサイトは外注、会計・経理もクラウドソーシングで外注、基幹業務や接客でさえ外注可能。私の会社だって、小さいながら外注、業務委託の嵐です。企業からあふれ出た仕事は、中小企業、個人事業主や、その集合体が、どんどん受注していきます。

そういう仕事に、ネットを通じて、自宅や出先などから関与することは十分可能です。自分の好きな時間に、好きな場所・スタイルで働くことが、実現しやすい時代になってきたのです。だから、これから世の中の流れとして、副業OKな会社も増えるでしょうし、一人の人間が、いろんな働き方で複数の仕事をこなす時代になるでしょう。

 

客観的な環境がそこまで整っているのだから、起業を目指すサラリーマンにとって大事なのは、マインドセットの方。特に、「付き合う人たちや、属するコミュニティを変えてみる」のが有効でしょう。

「副業・起業なんて、とんでもない」と思ってる人の多い環境から、「誰もが、いろんな働き方で、一人何役もこなしている」のが当たり前な環境に身を置いてみる。例えば、私が普段付き合っている人たちは、老若男女問わず会社いくつも経営してる人とか、サラリーマンやりつつ仕事いくつも掛け持ちしている人とか、そんなのが当たり前だから、

そういう場所に身を置いていれば、「俺でも、何かやれることがあるかもしれない」と思い、大抵の人が、そのうち何らかの商売はじめるようになるのです。

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家賃の上がる街・熊本

こんにちはManachanです。今回は、九州は熊本の不動産事情をレポートいたします。

熊本といえば、今年4月に震災に見舞われた場所。あれから8か月経った現在も、復興途上。街を歩くと、ご当地キャラ「くまモン」が、商店街や駅、市電など各地で「がんばるばい熊本」と、精一杯応援しています。

(東日本でも、数年前に見た光景ですね。もっとも、方言の関係でこちらは「がんばっぺ東北」でしたけど…)

 

熊本の街を、西区から中央区、東区と歩きましたが、予想したより倒壊家屋はずっと少なく、一見、地震があった事実を忘れてしまう位、普通でした。でもたまに、倒壊してビニールシートのかかった老朽木造家屋が点在していたり、RCマンションの1階に地震の影響で閉店した店舗を見かけました。

 

でも、地震の影響よりもっと印象的だったのは、

 

熊本市って、栄えてるなあ…

中心市街地が、見事に生きてるじゃん!

 

熊本城下の、下通・上通のアーケード街は九州最大規模で常に人通りが多い。市電に乗って、鶴屋デパートのある一角を曲がると、一瞬、「ビルの壁」ができてて大都会チックに見える。

仕事柄、日本全国の地方都市を訪れます。近年は、熊本市と同規模の都市(人口60~80万人)では、たいてい中心市街地が衰退して、ロードサイド店に活力を吸い取られるものですが、熊本の場合は未だ健在に見えます。

九州の首都「福岡市」とは当然比べられないけど、熊本市も中部九州の中核都市として、求心力を持って発展しているようです。事実上「九州の副首都」なのかもしれません。

 

熊本で、収益物件もいくつか見ました。私がぶったまげたのは、レントロールを見た時、

 

何これ!入居が入れ変わる毎に、家賃値上げしてるぞ。

 

日本では、家賃は普通下がるもの…これが大家の常識になって久しい。首都・東京でさえ、家賃を値上げするオーナーは少なくなりました。

でも熊本は、震災復興中、という一過性の事情によるのでしょうが、今は非常に入居希望が多くて、空室にならない。特に、地震に対して堅固なイメージのあるRC(鉄筋コンクリート)造は全然空かないし、家賃値上げしても入居がつく。

 

特にこの画像がすごい…熊本市東区のRC住宅のレントロールから抜粋したものですが。

今年11月19日に入居が入れ替わり、家賃が38,000円から60,000円に改訂!管理費が2,500円から4,000円に改訂!

 

ま、これは極端としても、他の物件のレントロールをいくつか見ても、震災後入居の場合、月額家賃を数千円値上げするのが当たり前で、最悪(?)でも、「同一フロアの最高額家賃」に揃えて設定されていました。

利回り8%の設定で新築されたアパートが、震災後、家賃が月額で最大9000円上がって、利回り9%に迫る、という話も聞きました。

 

東日本大震災の被災地でも、同じ光景をみたことがあります。仙台市、福島市、郡山市、いわき市…大地震に耐えて生き残った賃貸住宅には入居希望者が殺到。月額5万円の家賃が6万、7万円と上がり、AD(広告費)の習慣もなくなりました。だって、AD払わなくても入居決まるんだもんね。

私の見聞した限り、震災3年後(2014年)の福島市では、「JR福島駅から2㎞圏内で、2LDK以上家賃8万円以下の部屋が皆無」で、「震災後、空室になった部屋など聞いたことない」状態でした。隣の郡山市でも住宅不足と家賃高騰が続きましたが、「震災4年後でようやく需給が落ち着き、ADが復活」しました。

熊本でも、震災復興の過程で、あと3年くらいは住宅需給がタイトで、基本は満室、家賃も上がり基調で推移するでしょうね。その後は、状況が落ち着いて、空室やADも復活するでしょう。

参考までに、熊本市近辺のADは震災前でも1ヶ月だったようです。福岡市等と比べて賃貸住宅需給が安定していた印象ありますね。

 

いま熊本市の住宅に投資すべきでしょうか?今はいいけど数年後は普通の地方都市に戻ると思われる熊本市ですが、面白い材料はあると思います。それは、

 

中心市街地とJR熊本駅近辺で、大規模再開発が計画されている!

 

熊本市中心地のど真ん中で行われている再開発事業。規模の大きさに驚かされます。

 

2019年春完成予定、その暁には、今の熊本市からは考えられない、近代的な都市空間が実現するでしょう。

 

あと、現時点ではあまり発展がみられないJR熊本駅周辺でも、新幹線で30分で博多に直通できるようになって、高層タワーマンションなども建って、「ミニ豊洲」みたいになりつつあります。この地で数年後、鹿児島中央駅をしのぐ規模の再開発が計画されています。

 

熊本は、日本の地方都市のなかでは珍しく、伸びしろを残した都市であるといえるでしょう。なかなか面白いですね。

火の国・熊本(なかなか都会♪)からレポートしました。ごきげんよう。

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日本人皆バイリンガル

(冒頭の写真は、スペインのバルセロナ空港で撮ったもの。案内板はカタルーニャ語(バルセロナ方言)、英語、スペイン語の順に書かれています)

こんばんは、Manachanです。1週間近くにわたる、名古屋、大阪、九州出張を終え、東京に戻りました。今日は久々に「語学」ねたで書きます。

3年前に不動産業者として独立して以来、自分でも驚くほど、日本国内のいろんな地域に仕事で行きました。それはすなわち、日本各地のいろんな方言と触れることでもあります。

たとえば、栃木県大田原に競売の仕事で行けば、そこで聞く言葉は「栃木弁(県北)」になるし、福島県郡山で売買契約を決めれば、当地の仲介さんや役場職員の話し言葉は「郡山弁」になります。両者は訛り方が良く似ていますが、よく耳を澄ませば微妙な違いがあります。

これまで仕事で行った国内最南端は、鹿児島県大隅半島てすが、当地のお年寄り同士の会話は、私が聞いても半分くらいしか理解できません。山形県高畠に行った時も、ほぼ同じ状況…このように、日本列島のなかでも実にバラエティ豊かな話し言葉の世界があります。

そのような、訛りのきつい地方に行っても、ちゃんとビジネスはできます。それは、現地の方々の多くが、「方言」と「共通語」のバイリンガルだから…「日本語の共通語」さえ、ある程度できれば、相手が関東出身の私であろうと、或いはバリバリの関西弁話者であろうと、意思疎通は問題なくできるわけです。

共通語の浸透度は、地域や年代によって様々ですが、概して、若い年代ほど共通語を自然に話す、そして同じ県内でも転勤者が多い地域ほど共通語が話される傾向があります。彼らが、地元の仲間と方言バリバリで話し、他地域の人と共通語で話すのなら、言語学的にいえば彼らは立派な「バイリンガル」。

私は先ほどまで福岡市にいましたが、福岡都市圏250万人の老若男女のかなりの割合が、「博多弁」(肥筑方言)と「共通日本語」のバイリンガルだと思われます。広島市周辺では、カープの達川さんみたいな「広島弁」(安芸方言)と他県人と話す際の「共通語」を見事に使いわけるバイリンガルが、何十万人といることでしょう。

そう、英語できなくてもバイリンガルになれるんです。実際、首都圏生まれを除く日本人の大部分が、すでに見事なバイリンガルじゃないですか!

もし、チェコ語とスロバキア語の両方できる人をバイリンガルと呼ぶのなら、或いはクロアチア語とセルビア語、タイ語とラオス語、マレー語とインドネシア語を話せばバイリンガルになるのなら…つまりお互い類縁関係にある2つの言語を話すことをバイリンガルの要件とするならば、

福岡圏や広島圏の大部分の住民、いや日本人の大部分がすでにバイリンガルになってるわけです。

何が言いたいのか…世界中にたくさんいるマルチリンガル(複数言語を操る人たち)を、「すごい、私にはできない」と思う必要は別にないですよ、ということ。

たとえば、ヨーロッパに行って、「私はスペイン語とポルトガル語とフランス語とイタリア語と、英語が少しできる」という人に会っても、過度に尊敬しなくても良い。なぜならそれは、「鹿児島の田舎で育って、博多に出て就職して博多弁覚えて、その後東京に移って東京弁覚えた、英語も少しだけできる」人と、レベル的には大して変わらないかもしれないからです。

先ほどのヨーロッパ人から、”How many languages do you speak?” (あなたは何言語話しますか?)と聞かれたら、

“I speak four languages. Kagoshima-Japanese, Hakata-Japanese, Standard Japanese and a little English” (4言語できます。鹿児島弁と博多弁、共通日本語と、英語が少し)とでも答えておけば良い。そしたら相手が「すげー、語学の天才」と思ってくれるかもしれない。少なくとも、「私、日本語しかできません」と謙遜するよりは、ポジティブに聞こえるよね。

あわよくは相手が、「鹿児島弁と博多弁、共通日本語の違いは何ですか?」と、興味持ってくるかもしれない。そしたら、普段3言語使い分けてる、素晴らしい言語知識を披露すればいいのです。

この私だって海外に出れば、結構ハッタリかましてますよ…もっとも仕事柄ハッタリだけじゃ通用しないから外国語を真面目に勉強してますけど。

最後に…このビデオ好きです。この先生方、見事なジャパニーズバイリンガル。

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