2016年 7月 の投稿一覧

ポケモンGo苦手でして…

こんばんは、Manachanです。今朝、オーストラリア・ケアンズにある妻の実家に着きました。ここを拠点に、これから3週間以上、オーストラリアに滞在します。

今回のテーマは、今や世界的ブームとなっているお化けゲーム「ポケモンGo」。ここオーストラリアでも大人気。公園や街の目抜き通りで、スマホ片手にウロウロする人たちが目立つ今日この頃です。

 

今日の新聞では、ブリスベン某所でポケモンGoに興じる若い女性のインタビュー記事が載っていました。「知らない人とも、ポケモンGoという共通の話題で仲良くなれる、こんなゲーム初めて!」と答えていました。

彼女の一言こそ、世界中の人々がポケモンGoに夢中になる理由を端的に表しているのでしょう。ポケモンという仮想生物を通じて、公園や街に出て、リアルな人とのつながりをつくることができる…言語や文化の垣根を超えて、何千万人(何億人?)を一気に虜にした力は、そこにあったのでしょうね。

 

うちの子供たちも、オーストラリアに来ると早速ポケモンGoをダウンロードして、日々、ケアンズの街で遊んでいます。「レベル11」だそうです。

私も数日前、日本でダウンロードして、柏の街で遊んでみました。でも、私の性格には合わないようで、少しだけ遊んでやめました。

何というのか、画面に出てくるポケモンに自分の行先を決められるのが嫌なんですよね。私はいつも、行動の目的意識がはっきりしていて、目的地まで一直線に向かっていく性格。寄り道もしない…だから、ポケモンGoに興じる時間がもったいなく感じてしまうんです。

でも、嗜好や性格は人それぞれですから、ポケモンGoが楽しいと思う人が大勢いて当然だと思います。某漫画家みたいに「侮蔑」したりはしません。

 

ポケモン自体は、昔から好きですよ。数年前から子供たちのポケモンバトルゲームに付き合わされてきたし、家族で映画みにいく時もポケモンが多い。モンスターの名前、タイプ・属性、必殺技、トレーナーの名前…結構詳しいです。

pokemon

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全室温泉付きの収益別荘@韓国

こんばんはManachanです。

いま関空から、家族が待つオーストラリア・ケアンズに飛ぶところですが、韓国で面白い投資物件が出たと聞いて、急遽、1泊2日の弾丸ツアーで見に行ってきました。

 

お隣の国、韓国。ソウル・インチョン空港まで、日本から2時間。近すぎて外国という感じがしないなあ。私、実は韓国好きで、もう10回ほど行ってます。

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で、話題の物件は、ソウル市の西方、車で約1時間半。黄海に浮かぶソンモ(席毛)島に開発中のリゾート。インチョン空港からはもっと近いですが、下道しかないので、やはり1時間半かかります。

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現在ソンモ島に行くには、隣のカンファ(江華)島という大きな島から、カーフェリーで渡ります。

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しかし、私の後方に、建設中の橋が見えますね。

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この橋、来年完成予定で、その暁には、ソンモ島がカンファ島経由でソウルと「陸続き」になり、所要時間が大幅に短縮されます。

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ソンモ島の名物は、名刹「ボムン寺」(海辺の山寺みたいな壮大な寺・・・)、ワタリガニを中心とした海鮮料理、ゴルフ・・・そして温泉。

 

リゾートにつくと、「足湯」が出迎えてくれました。地元の方が気持ちよさそうにくつろいでます。

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で、物件ですが、現時点ではモダンな「ヴィラタイプ」のモデルルームがあります。ご覧の通り、きれいに整った内装。

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ロフトからみても、ウッディ―で良い感じ(日本の木を多用しております・・・)

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でもって、なんと、「全室、天然温泉付き」なんです。これは素晴らしい。

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あとは、韓国の伝統家屋「ハノク」(韓屋)スタイルの物件もあります。

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私的には、味があっていいなあと思います。韓国でないと味わえないこの雰囲気Good!

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で、リゾートには大浴場があります。短い視察の間ですが、20分ほど、入浴させていただきました。泉質が素晴らしく、風呂から出ても全然湯冷めしません。

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私、海外でいろいろ不動産買ってますが、最近は「収益別荘」がマイブーム。たまの休みに家族で別荘としてて使用し、使わない時は旅行者用に貸し出して収益を得る。

・昨年は、バンコクで収益別荘買いました。
・今年は、ハワイで買ったばかり…

 

ここで「韓国の別荘」というのも、コンセプト的には面白いなあと思います。日本からすぐ行けるし、メシ美味いし、何より「個室温泉付き」だしね。近くにゴルフ場も建設中でした。

ここ買うと、オーナー特典として「年間12日間までの自己使用」が可能。それ以外は、運営会社がリゾートとして運営するので、収益を生むこともできます。さらに、交通アクセス改善によるキャピタルゲインも狙えるかもしれない。

 

これをセミナー化できるかどうか、まだ検討が必要ですが、「是非セミナーやってほしい」、あるいは「セミナーまで待てないから、はやく現地視察、購入相談したい」方は、私まで連絡くださいね。

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休みたくない

こんばんは、Manachan@韓国ソウル滞在中です。
最近、飛行機での移動頻度が結構凄いかも。
○7月22日 英国スコットランドの山奥から、エジンバラ、ロンドンを経て、17時間かけて、翌朝、羽田に到着。
○7月23日 羽田から休む間もなく成田に移動、メルボルン行きの飛行機に乗ろうとするも、欠航のため、渡航を断念。
○7月25日 朝、羽田から札幌へ移動して決済、一仕事して深夜羽田着。
○7月26日 早朝、羽田から福岡へ移動して決済、一仕事して羽田着、セミナーと飲み会やって深夜帰宅。
○7月27日(今日) 夕方、成田から韓国インチョン空港に移動。
明日はインチョン空港の近くで収益物件みてきます。その後は関空経由オーストラリアへ移動と・・・
はたからみれば、過労で倒れそうなスケジュールでしょうが、私、不思議と疲れません。自宅で寝る時間は4時間くらいですが、飛行機移動中、1~2時間ほど爆睡すれば、すっきり目が覚めて、その後10時間くらいは余裕で活動できます。
(飛行機の座席に座ると必ず、離陸前に爆睡してしまうんですよね。尻に睡眠スイッチがついてるのかもしれない・・・)
3年半前まで、会社員やってましたが、当時の私は「普通に疲れて」ましたよ。仕事帰りが夜9時を過ぎると明らかに疲労困憊、朝の出社前も気が乗らないしだるいし、日曜日の夕方「サザエさん」やるころになると、仕事のこと思い出して憂鬱になるし、
でも今は、気楽な一人社長の身で、「仕事やらされてる感」がゼロ。大好きな「不動産」を仕事にしてるから、趣味に没頭するのと同様、疲れないし飽きない。どっちみち自分の好きな時に休めるので、身体が元気に動くうちは働こうという気になるんですね。
私の場合、休みたいとか、のんびりしたいとか、そういう欲求がもともとないのです。
私と海外視察ツアー同行した人ならよく知ってますが、世界中どこに行っても、休まないし、休めない。いつも精力的に街を歩き、ローカル交通機関で移動しまくり、ホテルに戻っても寝る直前や、チェックアウトの直前までブログやメルマガ書くかしている。シャワー浴びても2~3分で出る(ちゃんと洗ってるのか?)
「せっかく旅先に来てるのだから、いろいろ見たい。のんびりするのは、もったいない」という感覚なんですね。なにしろ、あのハワイに行っても、不動産視察と仕事ばかりしてましたからね。
もう若くないので、少しは休んだ方がいいのかもしれませんが、無理ですね。私、好きなことをしてる限りは、休めません。休むことを知らないんです。
比べるのはおこがましいかもしれませんが、坂本龍馬の「前のめりになって死にたい」という言葉、すごく共感できますね。「不動産で突っ走りまくって、のんびりリタイアする前に死んで」も、全然悔いないですもん。
夏の、蒸し暑いソウルの地にて…
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世界の治安地図

こんばんは、Manachanです。昨日ようやく、英国から帰国しました。歴史と伝統の英国は素晴らしかったけど、日本も別の意味で良いですね。きれいで安全、便利、食べ物うまい!あと、7月下旬の東京なのに「ロンドンより涼しい」のはびっくりですね。近所の夏祭りも、例年は蒸し暑い中で執り行われますが、今年は涼しすぎて面食らってしまうな。快適に寝れるからGoodですけど。

今回は、「治安」ねたでブログ書きますね。我々不動産業者には、避けては通れないテーマです。

 

私は、日本だけでなく、海外のいろんな国・都市で「生活者」として過ごしてきた人間です。これまで、買ったり借りたりした「自宅」で、延べ半年以上滞在した都市は、5ヵ国・地域、7都市に上ります。

日本2都市(東京、福岡) ※柏、国分寺など首都圏近郊の街も「東京」に含む
オーストラリア2都市(シドニー、ケアンズ)
アメリカ1都市(ダーラム)
台湾1都市(台北)
中国1都市(大連)

 

上記に加え、「自分の収益別荘でオーナーとして時々過ごす」街を加えると、

日本(札幌) ※千歳市だけど、「札幌」に含む
タイ(バンコク)

アメリカ(ホノルル)

が加わりますので、全部で計6ヵ国・地域、10都市になりますね。

 

いろんな国で暮らすと、いま私が日本の生活で得ている「安全」(=普通に暮らして盗難や暴力的犯罪に巻き込まれるリスクの少なさ)は、実に得難いものだと感じます。海の向こうでは、日本と比べて、治安に問題あるケースが多いし、日本以上に気を付けるのが当たり前ですので。

ですが良い例外もあります。台湾の治安の良さは素晴らしく、日本と比べても甲乙つけ難いと感じます…それを踏まえて、上記10都市の治安を、私の体感をもとに比べてみると、

 

Aランク(都市内のどこも基本安全で、治安悪いエリアを探す方が難しい。昼と夜の危険度が大差ない。)

日本(東京、福岡、札幌) 台湾(台北) 中国(大連)

東アジアに集中してますね。あえて序列をつけると、非常に僅差ですが、

台北=札幌>福岡=東京>大連 かな。

 

Bランク(都市内で治安の良いエリアと悪いエリアがあるが、良いエリアの方が多いので、気を付ければ安全に暮らせる。夜の外出は昼よりは多少危険度が高い。)

オーストラリア(シドニー、ケアンズ)、アメリカ(ダーラム、ホノルル)、タイ(バンコク)

このなかで、あえて序列をつけると、

バンコク=ケアンズ>ホノルル>シドニー>ダーラム かな

 

Cランク(都市内で足を踏み入れてはいけないレベルの治安の悪いエリアがあり、裕福な住民はゲートコミュニティに住んだりして安全を買う、夜の外出は避けた方が良いレベル。)

該当なし

 

Cランク在住経験がないので、世界的にみれば、比較的安全な都市で暮らしてきたといえます。ただ、その中でも日本や台湾の安全度は飛び抜けており、

日本から出たことない人が「どの町の治安云々…」しているのをみると、「Very safe」と「Very, very safe」の違いしかないじゃん、と私は感じてしまいますね。

 

今は、ビックデータ解析技術が進んだおかげで、世界各国・各都市の治安を数値化して、わかりやすく一覧表示するウェブサイトがいくつかあります、numbeoもそのうちの一つ

http://www.numbeo.com/crime/

 

世界地図と治安状況を一覧化したページがこれです。私の体感通り、日本を含む東アジアの安全度が概して高く、ヨーロッパ、北米、東南アジアは治安の良い都市と悪い都市の両方ある、そして南米やアフリカは真っ赤ですね。

【世界各都市の治安指数】

numbeocrime

 

都市名を入れて検索すると、詳細な情報が出てきます。日本の「福岡市」でやってみましょう。

犯罪指数12.61、安全指数87.39
日中一人歩きの安全度94.44 (とても安全)
夜間一人歩きの安全度88.89 (とても安全)

fukuokacrime

 

次に、真っ赤っ赤な都市、南アフリカ「ヨハネスブルク」で検索してみましょう。すげー結果になりますね。

犯罪指数82.47、安全指数17.53
日中一人歩きの安全度28.87 (危険)
夜間一人歩きの安全度5.79 (とても危険)

johannesburgcrime

 

次に、上記10都市の安全度指数を調べました。上位5都市は、私の体感通り、すべて東アジアでした。

札幌(日本) 94.51
福岡(日本) 87.39
大連(中国) 84.15
台北(台湾) 81.87
東京(日本) 79.61

――――――――――――――――

ホノルル(アメリカ)67.17
シドニー(オーストラリア)58.28
ケアンズ(オーストラリア)57.89
ダーラム(アメリカ)54.32
バンコク(タイ)50.05

 

それ以外では、ハワイの治安の良さが目立ちますが、日本と比べると少し落ちますね。あとバンコクの数値の悪さは意外でした(安心してどこへも出歩いてるんだけどな・・)。東~東南アジアでは、現地人と肌の色が同じで自分の存在が目立たないので、あまり危なさを感じないのかもしれません。

無論、これだけを鵜呑みにしない方が良いですが、海外への移住・留学、不動産投資をお考えの方にとって、わかりやすい一つの指標にはなるでしょうね。

 

最後に、Numbeoサイトでは「治安」の他にも、「生活コスト」「不動産価格」「ヘルスケア」「汚染」「交通」、それらを総合した「生活の質」も一覧表示できるので便利ですね。ぜひ活用してみては。

【世界各都市の汚染度指数】

numbeopollution

 

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【英国不動産便り】4)老人ホームが投資物件として成り立つ理由

おはようございます、世界を旅する不動産ブロガーManachanです。先ほど、英国エジンバラからロンドン経由、東京羽田まで、15 時間近い空の旅をこなしてきました。で、休む間もなく、これから成田に移動し、10時間かけて、オーストラリアはメルボルンまで移動します。まだ先は長い。

英国不動産シリーズ4回目は、「10年間利回り10%保証」など魅力的なパッケージで、日本人も含め世界中の投資家が買っている「英国のケアホーム(Care Home)」に焦点をあてて書きます。

 
ケアホームとは、要は「老人ホーム」です。東京周辺には、暮らし向きに余裕のある老人が、月額30万とか40万とか払って入居する、医療介護機能つき老人ホームが多数ありますけど、それの英国版だと思っていただければ良い。

今回私が見学したのは、英国中部、人口16万人の地方都市ハダーズフィールド(Huddersfield)に完成したばかりの施設と、その近郊シセット(Scissett)にある建設予定地です。

 
ところで、このハダーズフィールド、素晴らしい場所でしたよ。平坦なイングランドにあっては珍しく、ハダーズフィールド一帯は起伏の多い丘陵地帯。絵画のように鮮やかなパッチワークの緑の丘、点在するポプラの樹…北海道の富良野や美瑛を思わせる美しい景色の連続で、車窓からも歓声が止まない程でした。

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こじんまりとしたハダーズフィールドの街を車で回りましたが、どこみても端正に整っていて、小汚い場所、治安の悪そうな場所が全く見当たらない。民家も大きく立派で、暮らし向きが良さそうでした。

当然ながら、英国地方都市の全てが、ハダーズフィールドのようではありません。雑駁な工業都市やガラ悪い街、寂れて活気のない街も少なからずありますので、ここは例外的に恵まれた「幸福な街」なのでしょうね。

 
ハダーズフィールド一帯の豊かな生活を支えるのが、強力な産業基盤。ここな古くから毛織物産地として名高く(英国屋スーツの故郷)、大学など教育産業も発達。しかも25km東方には、英国第2位の金融都市リーズ(Leeds)があり、45km西方には英国屈指の産業都市マンチェスター(Manchester)がある。両都市への鉄道、高速アクセスも完璧で通勤も可能姉妹。

日本にたとえれば、「名古屋近郊に匹敵する裕福さと、富良野美瑛の景色」を併せもったのが、このハダーズフィールドなんですね。そういう場所にいま、老人憩いの介護施設ケアホームが続々と建てられています。

 
私たち日本の視察団9名は、完成済ケアホームを、現地マネジャーの英国人女性の案内を受けながら見学しました。彼女はケアホーム運営キャリア6年。いくつかの現場を掛けもつなかで、ハダーズフィールドは最初から企画に関われるのでやる気満々のようでした。

彼女曰く、施設には比較的元気な老人も、介護を必要とする老人も、認知症の方々も含めて、色んな方が来るので、誰もが寛げて、home(自分の家)を感じられる施設づくりを心がけているとのこと。全館、段差のないバリアフリーで、全てカーペット敷き。談話室、シアタールーム、ダイニング、家族の待合室などの共用施設も充実。庭には植栽を施し、どの窓からも豊かな緑が見えます。

個室は見た目25平米ほどでゆったりつくってあり、全室バストイレつき。認知症老人の部屋は、トイレやクロゼットを混同しないようにはっきりと色分けするなど、細部にわたって配慮が行き届いていました。

 

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なかなかいいじゃん。とはいえ、日本の同様の施設と比べて特別にすごいことをしているようにも思いませんでした。日本各地にある「ちょっと高級っぽい老人ホーム」という印象かな。

 
現地でヒアリングできた数字関係は、下記の通り、

– 入所者の平均家賃負担額は、週700ポンド(98000円)
– 介護職員の時給は、時間7.5ポンド(1060円)。東欧などから来た移民看護士も多いよう

 

だったら結構、儲かりますね。なぜなら、

 

– 月40万円くらい払える裕福な老人に入居してもらって
– 介護職員には時給1000円ちょっとで働かせてるんですから…

 
ざっくり計算すると、「運営側が4分の3とって、投資家に4分の1返しても、満室近い稼働なら利回り10%くらい出る」話…なるほど、これなら投資案件として、ちゃんと成立しますね。

地域に、月40万円払える老人が相当数いることが前提になりますが、ハダーズフィールド一帯が「名古屋レベルの裕福度」であるなら問題なさそう。実際、暖かい5〜9月頃に募集開始すれば、入所希望者の確保には苦労しないそうです。

あと、月40万円をまるまる個人負担にしないよう、地方政府から補助金もいろいろ出るそうです。

 

英国のケアホーム…なかなか良くできた不動産投資商品ですね。日本でも似たようなもの、つくれるかな?たぶん、以下の理由で難しいと思います。
-金利環境…日本は安い金利で資金調達できるので、投資家に8%とか10%のリターンを返すことに、事業者のインセンティブが働かない。

-経営環境…日本の老人ホーム、介護施設で、リターンを返せるだけ儲かるところは少数。健保の点数制とか、都市部の土地取得コストとか、耐震基準をクリアした建物を作らなきゃならない等、いろいろな要因がある。

 
その点、英国は地震ないし、土地が安い割に住民が裕福な地域が結構あるし、それに何より、金利が高い(ケアホーム建てる際の資金調達金利が6〜7%だそうで…)。消費税率も20%とかあるので、地方政府も補助出せたりする。そういう社会経済の土壌があって、英国でケアホームという不動産投資商品が成り立つんでしょうね。

 
ケアホームのリスクって、何だろう?将来、ケアホーム過剰供給になって老人取り合いになったら困るけど、それには相当な時間がかかると思うし…あと、ローカルな老人サービス需給の問題なので、EU脱退みたいなマクロ経済の話とも余り関係ないし、

思うに、「事業運営会社の倒産」と、「法規制の変更と、それによる追加投資で利益が圧迫される」ことが、当面想定される最大のリスクのような気がします。でも将来はどうあれ、いま「10年間10%保証」みたいな商品を買ってしまえば、その10年間のリスクは会社倒産位に限定されるので、相対的にみて低リスクの商品だと思います。

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【英国不動産便り】3)スコットランドvsイングランド、EU離脱の空気感

こんにちはManachanです。英国からお届けする不動産便り、第三回は、皆様も関心のある「EU離脱」(Brexit)の影響について、現地の空気感をお伝えします。ここで出てくる主人公は、

イングランド(England)
スコットランド(Scotland)

 

という、グレートブリテン島に存在する二つの「王国」と人々です。

 

英国の正式名称は、UK (United Kingdom,連合王国)ですよね。なぜ、アメリカのような合衆国(United States)じゃなくて連合王国なのでしょうか?それは、

「イングランド」、「ウェールズ」、「スコットランド」、「アイルランド」という、それぞれ長い歴史をもつ王国が対等合併してできた国だからです。つまり、王家同士の合併です。

特に決定的なのは、1707年の「イングランドとスコットランドの合併」で、それによって今日のUK(英国)の原型ができたと言って良いでしょう。この二つの国は、もともと民族も言語も違う上に、1000年以上も、戦争に次ぐ戦争を続けてきました。

 

彼らが合併してから、まだ300年しか経っていません。英国の歴史から言うと長いとはいえません。今日でもスコットランドはイングランドと別の議会と法体系を持ち、「国民」の多くは、パスポート上は「英国人」だけれど、自分たちのアイデンティティは「スコットランド人」だと考えているようです。

スポーツだって、オリンピックを除けば、サッカーやラグビーの国際試合は「イングランド」「スコットランド」代表が出てくるわけですもんね…
人口や経済規模でみると、ロンドン、マンチェスター、バーミンガムなど大都市を擁するイングランド(5300万人)が、エジンバラを都とするスコットランド(550万人)の約10倍と圧倒しています。特に首都ロンドンの影響は巨大ですが、

エジンバラの空港には今でも、ScotsmanとかScottish Daily Mailなどスコットランドの新聞ばかりが置いてあります。それは「英国の地方紙」の域を超えて、「英国を構成するスコットランド王国の新聞」の趣きがあります。

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イングランドから、陸路でスコットランドに入ると、私のような異邦人にも、違いが一目で分かります。鉄道会社がNationalRailからScotsRailに変わり、駅名表示も英語の他、ゲール語が併記されてくる。

イングランドは、平地と丘の世界。起伏が乏しく、大部分は農地になっており、森が少ない。大小の都市が満遍なく存在し、基本、どこでも人家がある。 日本でいえば「千葉、茨城」の感覚に近い。

一方、スコットランドは山岳と森林、湖水の世界。平地が少なく、松や杉の緑が濃い。斜面で牛や羊が草を食み、「ロッホ」(Loch)と呼ばれる美しい湖と、古城が織りなす風土が広がります。グラスゴー、エジンバラ、アバディーン以外は人口希薄。日本でいえば「北海道」のイメージですね。実際、スコットランドの面積と人口は北海道とほぼ同じです。

言葉について…ロンドンから、マンチェスター、リーズと、北上するにつれて独特のアクセントが出て(ロンドン基準にすれば訛って)きますが、スコットランドの田舎まで行くと訛りが強烈になり、同じ英語ではありますがイングランドの人も聞き取りに苦労するようです。

 

イングランドとスコットランドの土地柄についてここまで書いたところで、いま話題の「EU離脱」について、私の感じた現地の空気感を率直に書きます。

私の見方はどうしても不動産という視点に偏ってしまうので、その辺を割り引いて考えていただきたいのですが、イングランド、スコットランドとも、人々の将来に対する見方は概して楽観的で、大陸ヨーロッパに依存しなくても、英国だけで十分やっていける自信があると、多くの人が考えているようでした。

むしろ、大陸ヨーロッパという「重荷」が取れる方向になってホッと一息、という空気を感じました。

 

無論、地域による温度差があって、経済規模の大きいイングランドの方が、離脱派が多く、スコットランドやウェールズは、EU残留派が多いわけですが、

それは、スコットランド人が、大陸欧州に依存しないと生きていけないみたいな悲愴な考え方というよりは、むしろ、EUとのつながりを活かして、スコットランドとして飛躍したい、そして、イングランドの鼻をあかしてやりたい、といった気持ちを強く感じました。

 

ヨーロッパのなかでは、しっかりした産業と経済基盤、法律システム、ビジネス共通語としての英語の地位、そして、大英帝国から引き継いだ、世界を引っ張ってきた自負…この辺が、英国でEU離脱派が勝った理由でしょうか。

この選択は、英国にとって、長い目でみてプラスになりそうな気がしました。

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【英国不動産便り】2)住宅をつくり過ぎない国の安定感

こんにちは、Manachanです。イギリス不動産視察2日目は、ロンドンのど真ん中Kings Cross駅目の前の宿に泊まりました。

ここ数日間、ロンドンは日中34℃にもなり、東京の真夏と変わらない酷暑。英国人は暑さに慣れてないらしく、道行く人々、老若男女問わず、皆バテてましたね。

滅多に30℃を超えないロンドン、地下鉄にもホテルにも、冷房なんてない。だから、日中に地下鉄など乗ろうものなら、暑さに燻されて誰もが無言の仮死状態、ホテルも扇風機位しかないから、夜も暑くて寝苦しい限り。

涼しいはずの英国で、暑さに悩まされるとは、思ってもみなかった。
いま英国といえば、EU離脱を決めたばかりで皆さん関心があるかと思いますが、不動産マーケットへの影響はどうなのか?現地の英国人パートナーに聞いたところ、

 

1. 高額の住居系物件(3〜4億円以上)には影響が出ており、価格下落もみられる。

2. 通常の住居系物件では、買い控えの動きが出ているが、同時に売り控えもあるので価格下落には至っていない。それ以前に英国の住居系マーケットは需要に比べて明らかに供給不足なので、構造的に価格下落はしにくい。

3. 学生寮やケアホームなどは需要が非常に強いため全く影響なし。

私の皮膚感覚でいうと、「英国不動産、すごく安定感がある」印象。

なぜなら、英国の不動産マーケットを支える法制度や社会の価値観が、不動産価格を長期にわたって維持するようにできていると感じるから…

 

英国人の住宅に関する価値観は、日本と全然違うので、不動産ゲームのルールを理解するには飛躍が必要ですが、分かりやすく言うと、

 

1) 新築を建てたがらない。古い建物を何百年も大事にメンテしながら使うのが当たり前。

2)古くて使い勝手の悪くなった建物に対して、建て替えよりも、増改築、リフォームを優先する。旧い建物を活かして快適に暮らす技術と産業が高度に発達している。

3)したがって古い建物でも価値が下がらない。

4) 住宅需要に比べて供給が構造的に少ない社会なので、英国の多くのエリアで慢性的な需要>供給、したがって賃料も、不動産価値も下がりにくい。

 

新築が尊ばれ、需要を超えた過剰供給をしてしまう日本(+東アジア、東南アジア)とは全く状況が異なり、不動産投資•ビジネスにおけるゲームのルールも違うのです。英国で不動産投資するなら、EU離脱の影響云々よりも、まず同国の不動産市場の構造(価格がどのように形成されるのか?)踏まえる方が大事だと思います。

最後に、井形慶子さんの著作で有名な、ロンドン北郊の高級住宅地ハムステッド(Hampstead)の重厚な佇まいをお楽しみ下さい。ハムステッドに限らず英国では築100年前以上の、丁寧にメンテされた住宅が尊ばれ、良い立地であれば高値で取引されます。

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井形慶子「ハムステッドの小路を歩けば」

http://kitanomori-hacci.seesaa.net/s/article/403155931.html

 

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【英国不動産便り】1)古城の街ギルフォードにて

こんにちは、Manachanです。

昨日、ロンドン・ヒースロー空港に着いて、市内に向かわずに、一気にギルフォード(Guildford)の街にやってきました。

 

ギルフォードは、大ロンドンに隣接するサリー州(Surrey)州にある、人口7万5千人の小さな街。ロンドン都心から43km離れており、一応、ギリギリ通勤圏とされます。

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ギルフォードは、富裕層の街。この街に暮らす住民は、ロンドンで活躍する銀行家やスポーツ選手などを含め、経済的に余裕のある方々が多いようです。

古城と、石畳の落ち着いた町並みが、英国のリッチな方々に人気です。日本でいえば「鎌倉」に似た、ブランド力のある住宅地ともいえるでしょう。街を歩いているのは、9割以上が白人で、アジア人、アフリカ人は珍しい。

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ギルフォードの街には、安く買える家、安く借りられる家はありません。不動産屋は、ものすごくたくさんありますが、私のみた中で、

一番安い売買物件が、23万ポンド (3220万円)
一番安い賃貸物件が、月900ポンド(12万6千円)

いずれも、1ベッドルームの小さな区分マンションです・・つまり、ここの不動産、「億超え」が当たり前の世界です。

すてきな邸宅も売りに出ています・・・軒並み3~5億円。。

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ギルフォードは古くから栄えた街で、一般住宅でも築200~300年が当たり前。古いレンガの家を、皆、大事にメンテしながら暮らしています。

賃貸物件の広告結構多いけど、月1000ポンド(14万円)以下のものは滅多にありません。

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街をくまなく歩いてみましたが、住宅の新規供給はほぼゼロですね。新築デベロッパーにとっては地獄の環境でしょう。その代わり、古くてボロに見える物件が、かなりの値段で売買・賃貸されています。

このギルフォードが英国の平均値とは思えませんが、これからどんどん、いろんな街を見ていこうと思います。

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いま英国に行く理由

こんにちは、Manachanです。羽田空港から12時間余りの長い空の旅を経て、英国はロンドン•ヒースロー空港にやってきました。

 

英国…6月23日に行われた「あの国民投票」以来、いま世界で一番、話題を集めている国の一つでしょうね。

日本の国際経済ニュースでも、これまでにない頻度で、英国のことが取り上げられている今日この頃、

「あの国はいま、どうなっているんだろう?」…これから数日、現地からレポートしますので、お楽しみにして下さいね。

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不動産投資の観点でいえば、いま英国の収益不動産を仕込んでおくには、大変良いタイミングかもしれません。

– EU離脱のあと、1ポンド=160円近辺だったのが、一気に、130円に暴落(今は戻して140円近辺ですが)

– ロンドンなど、外国マネーが大量に入り込んだ地域で、EU離脱のあと投資資金の引き上げや投げ売りで、バーゲンセールの可能性がある

そういう「絶妙なタイミングと時代性」もあって、今回の不動産視察ツアー、日本から9名も参加するんです。ASEANみたいな近場でなく、相当距離のある英国のツアーに9名ですから、皆さん相当、関心があるわけですね。

 

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私がいま英国に行く理由は、自分の物件仕込みだけでなく、他にもあります。

大きな話になりますが、英国で「金融と不動産投資の融合」のヒントを得たい。具体的には、「投資家みんなで、 大きなお金をグローバルに動かして、不動産融資引いたり運用して、皆で豊かになる仕組み」をイメージしたい。

これ、日本にいると何のヒントも得られないから、外に出たい。どうせ行くなら、グローバル金融発祥の地、不動産ファイナンス先進地、英国に行っておく必要があると思ったのです。

今回のツアーはファイナンスの専門家が、全部アレンジしてくれて、全行程ついてきてくれるんですから、がっつり学べると思います。

これから、首都ロンドンだけでなく、イングランド中北部(リーズ、マンチェスター等)、さらに北、スコットランドまで行きます。ブログも頑張って書きますので、楽しみにして下さいね。

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IT革命で人口が都市に集まる理由

こんばんは、Manachanです。先ほど、オーストラリアへ旅立つ家族を成田空港で見送ったあと、ひとりで、東京・東陽町の我が家に帰ってきました。明日は早起きして、羽田から英国ロンドンに飛び立ちます。

私は仕事柄、出国が多く、毎月1~2回は海外出張してます。そして、毎年7月中旬~8月下旬は、ほとんど日本にいません。家族の住まいと事務所は東京にありますが、自分の居場所は、一年のうち「70%が日本国内、30%が海外」といったところ。

 

世界中どこに行っても、ネットカフェやホテル、空港でPC片手に仕事してますので、「ノマドワーカー」と言っても良いかもしれません。ですがそれでも、1年のうち7割は東京周辺で過ごしているわけで、「東京が本拠地」であることも間違いありません。

満員電車と渋滞・混雑の東京より、もっと環境や景色の良い場所も、国内外にたくさんあるわけですが、私は「本拠地」を東京から移すつもりは、今のところありません。自分が東京に身を置くメリットが非常に大きいと感じるからです。

そんなこと考えている時、面白い文章に出会いました。

 

年収は「住むところ」で決まる(夏目力) 

 

肝心な論点を、いくつか引用します

人間は対面で顔を合わせた時に、一番クリエイティビティを発揮し、

アウトソーシングや機械の自動化ができないクリエイティビティが経済の中心になる21世紀は、クリエティブな人が物理的な「場所」を共有する必要があり、ゲイや外国人、そして何より「組み合わせパーツ」になりうる変わり者を歓迎する都市が、今後栄えていく可能性があります。

多様性にあふれ、クレイジーな人にオープンな都市、または地域に人が集まり、そこからのイノベーションが一番の経済価値になっていきます。

 

私は、作者の論点に賛成です。また、IT革命が進んだ今日、日本を含めて世界的に人口の都市集中が進んできた理由も、クリアに説明できていると思います。

私がなぜ、東京に本拠を置いているのか?それは、東京が日本のなかでは、飛び抜けて「多様な人材」、「多様な情報」、「多様なビジネスモデル」に溢れる場所だからです。

私は、「世界の不動産投資情報」という「知的生産」に関わる仕事をライフワークにしていますが、東京のような場所に居ると、知的生産には極めて効率的なのです。

 

東京に居る時は、「人と会って、話す」ことに主眼を置いた活動をしていますが、多様な領域で活躍する凄い方、素晴らしい方に出会って刺激を受けつつ、自分の知的生産や新たなビジネスの糧としています。

今の私にとって、知的刺激を受ける場所は、ほぼ、東京都内の「山手線と地下鉄丸の内線に囲まれたエリア」(池袋~東京駅ライン以南の山手線内側)に集中しています。特に多いのが、

・新宿周辺
・渋谷、表参道周辺
・新橋~浜松町周辺

次いで、

・池袋周辺
・銀座周辺
・飯田橋~市ヶ谷周辺
・赤坂~六本木周辺

tokyochizu

このエリアを、私は、「知的生産、黄金のトライアングル」と呼んでいます。経験上、山手線の外側、あるいは丸の内線以北になると、優れた知的刺激を受ける頻度が著しく減るので、

今の仕事を続ける以上、「黄金のトライアングル」に容易にアクセスできることが、自分の住まい・事務所選びの重要な基準だと考えています。その意味で、「東京駅まで9分で出られる東陽町」に住んでいることには満足していますが、より理想を言えば、山手線内側の便利な駅前(飯田橋とか四谷とか)に住めればさらにベターかと思います。

 

世界的にみても、IT革命で発展している印象があるエリアは、「都市」が多い。

・サンフランシスコやシアトル、バンガロールなど、既存の都市
・シリコンバレーや北京・中関村など、都市内にある大学・産業集積地
・ロサンゼルス近郊の「シリコンビーチ」など、都市住民に好まれるリゾートチックな場所

 

高速光ファイバーが田舎に張り巡らされても、皆がスマホとPCを持っても、それで田舎に人々が移り住むという話はあまり聞かない。データセンターやコールセンターを誘致する類の話は多いですが、

新たなビジネスと、イノベーション、新たな経済価値の創出は、人と人とのリアルな交流の機会の豊富な都市が中心になる。そこで新たな雇用が産み出されて、他地域から人々が集まる。人口の都市集中が進む・・・

ITを多用してノマドのような働き方をしている私が、東京をメインの拠点にしているのは、ちゃんと理由があってのことです。それは、「IT革命と人口都市集中」のメカニズムに基づく自然なことだと思います。

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