ベトナム語学習から見える世界

こんばんは、Manachanです。

今日から、東京・飯田橋の学校で、ベトナム語を習いはじめました。私がいま行ってるのは、スリーエスという、タイ語・韓国語・中国語・ベトナム語などのアジア言語を学習する教室。教師は日本語流暢なベトナム人ネイティブの女性で、生徒は私を含めて3名です。

同じ飯田橋にある、TCCという学校でタイ語のプライベートレッスンも継続中なので、今はタイ語とベトナム語、同時進行でやってるわけです。先日、「俺、ベトナム語の学校にも行きはじめるよ」と言った時、妻は「じゃ、タイ語はどうするの?」と、不思議な顔をしてました。2言語を同時に学ぶのは、世間一般では珍しいのでしょうが、私にとっては、自然なことです。

・タイ語の方は、学習開始後、半年を経過して経験値もあがり、これまで2時間かかっていた宿題が1時間でできるようになった。
・そこで余った1時間を使ってベトナム語やればいいじゃん、という考えです。どっちみち、近い将来使うんだし…

 

で、ベトナム語をはじめて、思ったこと、

タイ語と比べて、断然ラクじゃん!

 

ベトナム語は、語彙の6割程度を中国語から借用しています。日本語や韓国語も同様で6割程度は漢語起源なので、とにかく、語彙が覚えやすい。đại học(大学)、tự điển(辞典)、bệnh viện(病院)など、漢字がそのまま当てはまる言葉がとても多い。

一方、タイ語の場合、漢字語なんてほとんどない。インドからの借用語が圧倒的に多い言葉で、私にはその知識がないから全て一から覚えるしかない。大学は「マハーウィタヤライ」、辞典は「ポチャナーヌクロム」、病院は「ローンパヤーバーン」・・万事、そんな感じ。

あと、ベトナム語は「1月、2月・・・」、「月曜日、火曜日・・」、「午後1時、2時…」みたいな、時間を表す単語がシンプルなのもラクですね。ベトナム語では「月1」(Tháng một)、「月2」(Tháng hai)…「週2」(Thứ Hai)、「週3」(Thứ ba)…「1時」(một giờ)、「2時」(Hai  giờ)みたいに、数字とセットになっているから覚えやすい。

これがタイ語になると発想が全く違うので大変です。1月は「モッカラーコム」、2月は「クンパーパン」、3月は「ミーナーコム」…月曜日は「ワンジャン」、火曜日は「ワンアンカーン」、極めつけは午前0~5時(ティ―…)、午前6~11時(…チャウ)、午後1~3時(バイ…)、午後4~6時(…イェン)、午後7~11時(…トゥム)の言い方がすべて違う!規則性も乏しいので全部覚えなくちゃいけない。

そして、ベトナム語は文字がアルファベットだからラク。初学者でもなんとなく読めてしまう。タイ語は何だかんだ言って、「タイ文字」を覚えないと学習を進められない。子音 42文字+母音系 18文字+記号 8文字+漢数字 10文字、全部で70数文字あるなかで、さしあたって覚えるのは40~50程度ですが、いざタイ語を読んでみると、発音しない文字はあるわ、子音や母音が重なる時コンビネーションのパターンを覚えなきゃならないわ、単語と単語の間がどこにあるか判別しながら読まなきゃならないわで、結構な学習時間が必要です。

日本人にとって、ベトナム語で一番難しい部分は「発音」とされます。ベトナム語は6つの声調があり、日本語にない音素も多く、ほとんどの日本人学習者が初動でつまずくので、私の行ってる教室でも一クラス3~4名の少人数で授業が行われています。が、中国語の学習経験があれば、発音の問題の多くはすでにクリアしているので、私にとっては苦になりません。逆に少人数クラスがデフォルトだから学習効果も上がってラッキーです。

ニューズウィークの調査によると、日本人にとっての習得難易度がベトナム語が「レベル2」、タイ語が「レベル3」らしく、難易度の差が一目瞭然ですね。

 

日本人が学びやすい言語 (ニューズウィーク調査)

レベル1 : 韓国語、インドネシア語 など

レベル2 : 中国語、スペイン語、ベトナム語 など

レベル3 : 英語、ドイツ語、タイ語 など

レベル4 : アラビア語、ロシア語

 

ですので、東南アジアに興味があれば、まずベトナム語から学ぶのがとっつきやすいはずですが、語学学習のニーズはビジネス上の要請から来るので、現時点で日本においては、簡単なベトナム語よりも難しいタイ語の方がニーズが高いみたい。

私のいま行ってる教室でも、タイ語のクラスがベトナム語のクラスより断然多いようです。ベトナム語の授業中、時々、隣の教室からタイ語の授業が聞こえてきます。そういう時、私の耳がタイ語の音を拾ってしまい(現時点ではベトナム語よりはタイ語の方が聞いて分かるから…)、ベトナム語で「Năm」(5)と答えるべき時にタイ語の「Ha」(5)が出てきてしまったりと、多少の混乱が起こります。

また、日本で市販されてる辞書は、タイ語だとそれなりのバラエティがあるけど、ベトナム語はものすごく少ない(ベトナムに行って、英語話者向けに出版されている辞書をすすめられる位)。また、日本で受けられるタイ語の検定試験にはメジャーなものがあるけど、ベトナム語の場合は無いも同然(ベトナムに行って受験するのが基本)。

ベトナム語は日本人に学びやすい割に、まだまだ学習者が少ないのですね。これから確実に増えるとは思いますけど…

 

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