「大島てる」が突きつけるもの…

こんばんは、Manachanです。

私たち不動産大家にとって、「おっかない」サイトの筆頭格といえば、これ。

大島てる(事故物件ポータルサイト)

日本全国(一部は海外)の事故物件情報を、Google地図上で表示したサイトなのですが、とにかく情報量がすごいし、使い勝手が抜群すぎる。「事故物件」を調べるには、日本で、このサイトの右に出るものはないでしょう。

それにしても、ものすごいビジュアルですねえ。日本全国、炎上しまくってるぞ。

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東京都内を拡大してみると、こんな感じで、

炎上している場所をクリックすると、こんな情報が出てくるのです。

自分の保有物件で、運悪く、自殺や他殺、火事などが起こり、「大島てる」サイトに載ったらどうしようと…懸念する大家さんは少なくありません。

事故物件になったら、当然、告知義務が生じ、家賃も半額くらいに下げなくてはなりません。それだけでなく、事故物件であることが、ネットを通じて、全国に知られることになったら…まさに悪夢。

逆の立場でいえば、自分がこれから買おう、借りようとしている物件が事故物件であるかどうかを知るには、このサイトを見れば、一発で分かる。

私も数年前から、遠隔地の物件を買う時に、必ず、「大島てる」サイトをチェックしたものです。その意味では、重宝します。

日本全体からみれば「氷山の一角」かもしれませんが、それにしても、これだけの膨大な情報を、足を使って、9年間も集め続けた、「株式会社大島てる」の皆様の地道な努力には、脱帽します。

もちろん、賛否分かれるサイトです。強烈にアンチな大家さんも少なくないでしょう。「俺ら、何千万の借金して、リスクを負って賃貸経営してるのに…何が事故物件サイトか、ひとさまの商売の邪魔しやがって」と思う人もいます。

ネット知識が少ない年配の大家、管理会社だと、ネットの威力を知らないからスルーするけど、世代が下って二代目大家になると、見方が変わってくる。事故物件を世間に晒されるリスクは大きいし、メリットは何もないから、アンチになる。

一方で、私みたいに、昔からネットに馴染んでいる者や、物件をどんどん増やすサラリーマン大家のなかには、理解者が多いでしょう。大島てるサイトを使って情報収集する意味で、恩恵を受けているわけですから…

先日、「大島てる」の主催者、大島学氏のセミナー講演に行って、懇親会で名刺交換しました。

彼の話を聞いて、「日本中の事故物件を見える化したい」という、飽くなき熱意を感じました。

「大島てる」は、「世の中から隠し事を一つ一つなくしていく」インターネットの意思のようなものだと思う

インターネットは、マスコミと違って、フツーの人が簡単に情報発信者になれるメディア。特に「事故物件」というニッチなエリアは、素人が始めても日本一になれるかもしれない新興分野(私の「海外不動産投資」と同じくらいニッチかな)。

結果、いろんな人が参入してくる、商機を見出して、ウェブサイトを続々とつくる。それが結句、世の中から、隠し事を一つ一つなくしていくのだと思う。

私たちはそういう時代に、賃貸経営やっているのだから…事故物件になった場合、いずれ世の中に知れ渡ることを前提に、経営計画を立てなくてはならない、ということでしょうね。

事故物件情報のデファクトスタンダード「大島てる」は、隠し事できないネット時代の象徴だと思います。


追記2014/7/9)上記の文章は、2014年7月1日、私が「大島てる」の運営者が講演するセミナーに参加して、削除要求には柔軟に対応している印象を受けた後に書いたものですが、それ以前においては、大家、不動産業者から再三の削除要求にも頑なに応じず、数々のトラブルを引き起こした経緯があることが分かりました。

事故物件情報をウェブサイトに掲載する自由は否定しませんが、賃貸事業者や関連サービス業者の経営や社会的評判に大きく影響する情報を掲載している以上、どの情報をサイトに載せて、何を載せないのか?どういう条件なら削除するのか?・・・それを含めて、掲載条件を公開し、透明性のある運用をすべきだと思います。

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