こんばんは、Manachanです。
2013年、日本人が一番多く不動産を買った海外の国は、たぶん「マレーシア」でしょうが、来年以降は、「フィリピン」が前面に出てきそうな予感がします。
というのも、マレーシアで我々外国人が不動産を買う場合の「最低購入金額」が、来年早々から100万リンギット(3200万円)以上に引き上げられるので、富裕層以外の日本人には、なかなか買いにくくなるからです。
今後、日本人の一般ピープルが目を向けそうなのが、首都マニラ都心部でも700万円程度からコンドミニアムが買える「フィリピン」。
フィリピンはイメージ芳しくないけど、日本からとても近いし、マニラやセブへの飛行機は増便につぐ増便で便利になるし、700万円程度のコンドミニアム買って、(いろんな問題あるけど…)表面利回り8-10%、値上がりも堅いとなれば、人気出ない理由はないと思います。
すでに、「三菱商事」がフィリピンの不動産ブランドNo.1「アヤラ・ランド」と組んでマニラでコンドミニアム建てますし、投資用不動産大手「レーサム」もフィリピン不動産事業に進出するなど、日系の進出も著しい昨今、フィリピンでの不動産視察ツアーも、今後、倍々ゲームで増えるでしょう。
しかし、マニラで日本人連れて不動産視察ツアーやるにあたって、頭の痛いことがいくつかあります。
・マニラの空港がしょぼい (※ミャンマーのヤンゴン空港よりしょぼいかも)
・空港から都心部(マカティ地区)まで直結する鉄道がない (※国の首都なんだから、その位つくれよな!)
・都心部に到達するまでに、一見、みすぼらしい住宅街を通る
マニラ都心部、特にマカティとBGC(ボニファシオ・グローバル・シティ)を見れば、誰もが、その目覚ましい発展ぶりに驚きます。そして巨大ショッピングセンターに行けば、誰もが、尋常ではない人混みと、超・旺盛な消費意欲に驚きます。これらは、フィリピン視察のハイライト。
一方で、昔ながらの、貧乏臭い住宅街で満ち満ちている。スラムもあれば不法占拠者も多い・・・というのも、フィリピンの現実なのです。
マニラの平均的な住宅街、現代日本人の目には「貧民街」に映るあの情景に、「ひいてしまう」人々もいるでしょう。でも私は、
大学時代、マニラの貧民街に一時期、住んでいました。
ああいう世界が、大好きです!
20年以上前、フィリピンが今よりずっと貧しく、混沌としていた時代、私はバックパッカーとしてマニラを訪れ、「マラテ」(Malate)地区にあるフィリピン人の友人宅に、3週間ほど寝泊りしていました。
当時、ざっとみて、マニラの人口の8割くらいは、「スラム」に毛の生えた程度の、簡素で前近代的な、インフラもろくにない環境で暮らしていました。私の友人宅も、例外ではありませんでした。
そこが、どんな世界だったのかというと…
・都会のまんなかに、50戸くらいの家庭が、集落のように、肩を寄せ合って暮らしている。
・トイレも、水道も、シャワーも全て共同。
・どの家も、ものすごい子沢山!友人宅には子供が11人も。
・どの家も、寝室は1つしかなく、私は毎晩、11人の子供たちと、折り重なるように寝た。
・仕事のない男たちが、日がな一日、暇そうにしている。
・日中はトランプ博打くらいしか、やることがない。日本円で「1円、2円」みたいなお金をかけて、時間をつぶした。
・食べ物は、毎食同じ。「ご飯」に「釣り餌のゴカイ」みたいなものをかけて食べる。
ビジュアル的には、これと大差ないものを、メシにかけて食べるのです・・・
ま、グロテスクながら、一応、火は通してあるし、人間の食べる物だから、ま、いいかと思い、私も毎食、これ食べてましたが、何日も経つと、さすがに飽きてくる。
その貧民窟(もとい、平均的なマニラの住宅街)から、歩いて5分くらいすると、華僑の超リッチな友人が住んでいました。そこで、時々、メシ食わしてもらいにいきましたが、
・とにかく、肉、肉、肉・・・
・野菜ゼロ。米と肉しかない食事。
肉ばかりを食い倒す日々でした・・・
肉を買えるのは、富の象徴なんでしょうけど、若い女の子でも野菜ゼロの食生活はつらいよなあと思いながら、ちゃっかり、その家では肉を食い、飽きたら、貧民街の釣り餌メシを食いにいく・・・その繰り返しでした。
Manachan何を好き好んで、そんな生活を・・・と思われたかもしれないけど、マニラ貧民窟の生活、とにかく、楽しいんです。
・人々が、とても明るくて、優しい。
・子供たちの、目がキラキラして、とても可愛い。
・しわくちゃのお婆ちゃんでも、英語上手だから、会話が成立する。
近所のおばあちゃん、なぜか、日本語の「どろぼう」(Dorobo)という単語だけ知っていて、冗談交じりで、こんなこと言うんです。
You are rich. I am poor.
I will “dorobo” you.
そんな文脈で、「どろぼう」を使わなくてもねえ・・・
あと、近所の暇なおっさんたちとのトランプ博打で、私が大負けした日があって、仕方なく、40円くらいの「サンミゲル・ビール」を皆におごりましたが、むちゃくちゃ感謝されました。
たった40円で、そんなに喜んでもらえるとはねえ…
決して裕福とはいえない暮らしですが、それでも皆さん、「マニラでは普通の暮らしをしているぜ」的なプライドがあるらしく、
トンド地区(別名スモーキーマウンテン、マニラ最大のスラム街)には絶対に近寄るな!
と、口を揃えて言います。はたから見れば、大差ないと思うんだけどねえ…でも、本人たちにとっては、その「違い」が重要なんでしょうね。
長足の経済成長を遂げるフィリピン・マニラ、近代的なコンドミニアムも増えてきていますが、私が20数年前にみた「三丁目の夕日」以下の風景も、依然として健在です。
マニラに行かれて、そんな風景を目にした時、「汚らしい」と忌避するのではなく、そこに活き活きとした、人間の暮らしの営みがあり、底抜けに明るくて心優しい人々が住んでいることに、思いをめぐらせていただきたい。それは間違いなく、フィリピンの魅力の一つなのですから…。
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1. すごくいい
フィリピンへの愛情が感じられるステキな文章でし。
読んだだけて行ったことのないフィリピンに行きたくなりました♪
http://ameblo.jp/senyoltd0317/
2. 是非とも、フィリピンへ・・・
中国と商売して16年ナニワの企業経営者 戸田大介さん
>読んだだけて行ったことのないフィリピンに行きたくなりました♪
コメントありがとうございます。
私、20代の頃に、いろんな国の貧民街に行って、寝泊りしましたが、
フィリピンのそれは、貧しくても、それなりに清潔だし(超貧乏エリアは不衛生ですが・・・)、緩やかな秩序と、助け合いの心があり、絶望感はほぼ感じられません。
老若男女、皆が楽しそうに、いつも笑ってますので、平均的な日本人より幸せに見えたりします。
近年の、飛躍的に経済成長する活気溢れるフィリピンも好きだけど、発展から取り残された昔ながらのフィリピンも好きです。
沖縄から、少しだけ南に行けば着いてしまう、日本の隣国ですので、是非、行ってみてくださいね。
http://ameblo.jp/manachan2150/