こんにちは、Manachanです。
アベ政権になってから、円安と、株高が、本当にすごいですね。
アメリカ経済の持ち直し傾向、ユーロ危機ひとまず後退といった、世界経済環境が幸いした面はあったにせよ、ほとんど何の経済政策もせず、アナウンス効果だけでここまで円安と株高をひっぱれたのは、ある意味、大したものですね。
株高に引っ張られて、東京都心の不動産も、場所によっては、値上がるでしょう。というか、すでに都心の値上がり始まってるような気がします。外資も入ってきてるし・・・
ただ、円安株高で、景気が上向くという恩恵も、逆に、エネルギーや食料価格の上昇というかたちで負担増になることも含めて、
国民の多くが、アベノミクスによる「暮らしの変化」を実感するのは、まだもう少し先でしょうね。
ところで、アベノミクスって何?
アベさんて、経済学者だったの?あるいは経済通の政治家?
いずれでもないですよね(法学部卒業だし・・・)。周囲に、まつりあげられて、いつの間にか「アベノミクス」という言葉ができて、
アベさんが、一応リーダーみたいな顔してるけど、実際は、竹中平蔵さんはじめ、いろんな仕掛け人が背後で動いている・・・
私は、それを結構、好ましいイメージで捉えています。日本人の気質に合った、統治形態というのでしょうか?
司馬遼太郎ふうに書けば、こんな感じになるのかな?
「日本の島々に住む人たちは、古来から、絶対的な権力者というものを好まない」。
「トップは、あくまでお飾りでいい。実際は、ナンバーツーやナンバ-スリー、そして黒子(官僚)が現場を仕切るのが、日本国の自然なかたちだと、私は思う。」
2009年に民主党政権に代わって、3年。この党は、残念ながら、国民の支持を得られなかった。
その間に、野党に甘んじた自民党が、ニューフェースみたいなかたちで登場し、再度、政権に返り咲いた。
「自民党に代わって、なんとなく安心」という気持ちが、いま、多くの日本国民のなかに、あるのではないでしょうか?
それを上手に演出したのが、一応、右派政治家の顔しているけど、お飾りチックな「アベ総理」と、それを背後で支えるブレーン、テクノクラートたち。
良くも悪くも、極めて日本的な、伝統的な、政治のかたちが、そこにある。
アベさんが、米国や中国の一部メディアから、ボロクソ書かれることが時々あるように、強力なリーダーシップ、トップダウン、アカウンタビリティを善しとする文化圏からみると、アベ政権の構造は、理解しにくい。
でも、日本人にとっては、自然に、「しっくりくる」政治のかたちであり、
「なんとなく安心」な気持ちが、高い政権支持率や株高に結びついている面があるように思います。
私思うに、日本の政治で、最も高いスキルを要求されるのが、「ナンバーツー」や「ナンバースリー」という、実際の現場を仕切る人間たちだと思う。
鎌倉幕府の頃、頼朝の跡を継いだ、源氏の2代、3代将軍が「お飾り」に過ぎず、執権の北条氏が政治を仕切っていたように、
あるいは、もっと昔の、平安中期~後期。一応、日本のトップである天皇家が「お飾り」で、実際は藤原氏が物事を仕切っていたように・・・
ナンバーツーやスリーが、実際の政治を仕切るのは、古来から日本の伝統なのだと思います。
で、彼らに求められるスキルを一言でいえば、
日本各地に存在する、コミュニティや利益集団の「空気を読んで」、八方、丸く収まるように、調整する能力
言い換えると、日本の歴代為政者は、国内各地の「コミュニティ」や「利益集団」の声(空気)を無視した政治はできなかったし、今でもそうなのでしょう。
国民の空気を読まず、やりたい放題やった独裁者・織田信長は、結局、倒されたし・・・その後、より「空気の読める」、徳川家の世が長く続いたわけですね。
明治以降、ここ100年余り、日本の各現場は、法律や運用を含めて、官僚が仕切ってきましたので、政治家のナンバーツー、ナンバースリ-は、官僚を手なづける能力が必要。
民主党政治が失敗したのも、官僚を手なづけられず、結果的に、「国民の空気を読んだ」政治ができなかったからでしょうね。
いま、アベさんの世になって、日本人の多くが、「自然」と感じる政治のかたちに、一応はなっている。それが今、高い支持率に結びついている。
いや、日本人の「空気」こそが、アベノミクスと、自民党の世を生み出したのだと思います。
日本経済は、依然として、厳しい状態が続いていますが、
高い政権支持率があるうちに、経済を「本来あるべき、活発な姿」・・・日本人をどんどん起業させて、リスクをとって投資し、海外にも積極的に出て行く。そんな方向に導いていって欲しいと、一国民としては思います。
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