私と妻が、9年前に、「マイホーム」として、オーストラリアのシドニー近郊で買った物件、いまいくらで売れるか、時々チェックしています。
いま、オーストラリアの住宅市場は、やや冷え込みモードですが、それでも、9年前の購入時と比べれば、35%くらいは、上がっています。ま、この物件でいただく家賃も、9年間で5割ほど上がってるから、当然か・・・
それを妻に報告すると、もちろん、嬉しそう。
「安いときに、いい物件買えて、良かったね♪」
少し間を置いて、彼女はこんなことをいいました。
「私たちはいいけど、子供の世代になると、家買えるんだろうかねえ?」
オーストラリアは、多少の紆余曲折はあっても、19世紀以来、不動産の価値は持続的に上昇してきました。
それが、ホームオーナーにとって、「良い時期」だとすれば、今でも、「良い時期」は続いています。移民流入もあって、人口は増え続け、空室の心配もほぼありません。
バブル以降の日本のように、不動産の価値が、長期にわたって下落、停滞する時期を、オーストラリアを含め、世界の多くの国が、経験していません。
ただ、「良い時期」が続いたら、続いたで、子供の時代のマイホーム取得を心配するのが、人間というもの。どの国でも、悩みの種はあります。
私は、妻に、こう答えました。
「大丈夫さ。たとえオーストラリアで不動産価格が高止まりしても、世界のどこかの国で、差し押さえ物件を激安で仕入れて、貸せばいいのさ・・・」
景気の良い局面では、たいてい、給料の伸びよりも、不動産価格が上昇するスピードの方が速い。
その結果、「一般の給料レベルで買えるマイホーム」が、どんどん少なくなり、首尾よく買えても、ローンの負担が重くなります。(英語でいう、Affordabilityが低くなるわけですね)。
私は数年前まで、その状態を不幸だと思っていました。
でも、今では、考え方が変わりました。
一般サラリーマンの給与水準を基準に、マイホームを買う前提で考えれば、確かに不幸かもしれません。
でも、それを超えるレベルの、投資家の目線を獲得できれば、財務リテラシーを身につけられたなら、不動産価格の上昇局面でも、下落局面でも、勝ちパターンは見出せるはず。
私は子供たちを、普通のマイホーム・サラリーマンにするより、グローバルな投資家にしたい。
パパも頑張らなきゃね。