全賃さん(全国賃貸住宅新聞社)主催の、賃貸住宅フェアといえば、「日本最大の大家イベント」として知られ、
2012年も、東京、大阪、名古屋、福岡、仙台での「5大フェア」の開催が予定されています。
私は、全賃さんと、昨年から、コラム執筆や取材などで懇意にさせていただいており、
昨年7月には、賃貸住宅フェア@東京での講演の機会まで、いただきました。
それに引き続き、次回は、なんと、九州・福岡での講演の機会をいただきました。
(東京からみて)名古屋、大阪を飛び越えて、一気に福岡での講演。
彼の地で演壇に立つのは、もちろん初めての経験です。
「日本の財政破たんに備えた、海外不動産投資」
5月22日(火) 16:00~16:50
会場:福岡国際センター
今年になってから、財政破たんリスクが、話題に上るようになってきましたね。
「日本財政は、あと3年もたない」が持論のジェームス・スキナー氏のセミナーも、国内各地で行われ、人を集めているようです。
私自身も、講演者として、世のニーズに常に敏感でありたいし、
できるだけ、聴衆のニーズに応えるかたちで、講演するつもりです。
財政破たんリスクから、お話をスタートするのであれば、私のチャレンジは、
「日本財政が危ない。資産を海外に分散しよう」といった、経済週刊誌の煽り系記事を超える、何らかのメッセージを打ち出すこと。
それができない限り、私が福岡まで話しに行く意味がないと、思っています。
福岡で、私がやってみたいのは、
「日本が主語」という状態を、ひとまず片隅に置いて、
「世界が主語」、「日本は世界やアジアを構成する一国」という、より鳥瞰的な観点で語ることです。
日本の経済破たんを想定すること自体、もはや、日本一国での問題解決は不可能であり、
世界経済のメカニズムのなかで、解決策を見出していく以外にないことは明らか。
だからこそ、自分が外国人になった気持ちで、世界的な視野から日本の経済リスクや、日本で不動産投資経営をするリスクを見つめる、
そんな視座が必要だと思うのです。
・世界的にみて、日本だけが特別な国なのか?
・日本に財政破たんのリスクがあるのと同じく、外国もさまざまな経済リスクを抱えているのではないのか?
・日本が財政破たんしたら、その影響は全世界に及ぶはず。下手したら、日本以上にダメージを受ける国が出てきても、おかしくないのではないか?
そう考えると、
うーん。海外に資産を移しただけで、安全といえるのだろうか?
もちろん、やる意味はあると思うけど、それ以上に、
賃貸事業経営者としての、グローバルな視野と、変化への適応力、フットワークの軽さ
その方が、ずっと重要なのではないかと思います。
財政破たんを語ることは、すなわち、「不連続性」の世界を語ること。
第二次大戦の前に成功した不動産経営が、おそらく、戦後通用しなかったのと同じように、
いまの日本で、たまたま成功している不動産経営の方法論が、財政破たん後、通用しなくなる可能性は高いでしょうね。
海外不動産投資の経験が役立つとすれば、
日本が財政デフォフト起こしても自分は損しない、といった、単なる損得勘定の話を超えて、
「不連続性の世界」を生き抜くスキル・視座が身につく
そのメリットの方がはるかに大きいのではないかと思います。
日本の投資家が国境を超えて、海外に投資する、
もうそれだけで、「不連続性」の世界を、生きていることになります。
不動産市場の状況や投資の方法論からして、日本とまるで違う海外。
そこでは、日本と違った「秩序」で、物事が動いています。
日本とどれだけ違っていても、その秩序を受け入れ、ゲームのルールを観察する、
海外不動産投資は、そこから始まります。
見えるリスクを次々と織り込んで、素早く意思決定するスキルも、その中から身につきます。
・国家歌の財政破たん自体、世界的視野でみれば、数年に一度は起こってきた、「当たり前の現象」。長い歴史的スパンでみれば、経済社会が新しい段階に移行するための、強制的なプロセスみたいなもの。
・日本が財政破たんしたら、溜まりに溜まった「膿」が出て、多くの人が苦しんだ後、「新しい日本」が生まれてくるはず。
・新しい日本が、どんなかたちになるか、想像もつかないが、「新しい日本」に適合した、不動産投資経営も、いずれ編みだされてくるはず。
日本が数年後、財政破たんを起すのかどうか、私には分かりません。
でも、仮にそれが起こったとしても、そこで思考停止せず、海外資産で余力を蓄えながら、
「新しい日本」における不動産投資経営の勝ちパターンを見つける。
私は、そんな仲間を増やしていきたいし、
福岡での講演も、その目的に役立つものにしていきたいと思います。