【豪州不動産】第6回 買い時はやってくるのか?

Manachanです。こんにちは。
ずいぶんご無沙汰してしまいました。約2ヶ月ぶりの発行です。

この2ヶ月の間にも、世界ではいろんなことが起こりました。一番ニュースが多かったのが欧州で、まずアイスランドの火山噴火と、航空網の混乱、
最近ではギリシャ財政危機に端を発する、ユーロ圏経済の混乱により、世界各国の株価が暴落しました。欧州は踏んだり蹴ったりのようです。
特に後者は、日本にも大きな影響を及ぼすと考えられます。リーマンショック後の試練に耐え、ようやく上向きかけた経済が、
また二番底に沈むのではないかと、戦々恐々としている人もきっと多いことでしょう。

南半球オーストラリアに目を転じると、同国の経済はこれまで堅調に推移し、政策金利も、豪ドルの価値も、着実に上がってきました。
オーストラリア連邦銀行は、昨年10月以来、7ヶ月間で6回も利上げを行い、3.0%だった政策金利が今は4.5%に、

【豪ドル金利の推移】
http://www.gaitame.com/market/aus.html

連邦銀行が政策金利を上げたがる理由のひとつに、オーストラリア不動産市場の過熱(ミニバブル)があります。
下にみるように、同国主要都市では、昨年から、不動産価格が軒並み20%近く、上昇しています。

【シドニー都市圏】
http://www.myrp.com.au/sydney_house_prices.do
一戸建て平均価格:約50万ドル(2009/3)→約60万ドル(2010/3)

【メルボルン都市圏】
http://www.myrp.com.au/melbourne_house_prices.do
一戸建て平均価格:約40万ドル(2009/3)→約48万ドル(2010/3)

【ブリスベン都市圏】
http://www.myrp.com.au/brisbane_house_prices.do
一戸建て平均価格:約43万ドル(2009/3)→約47万ドル(2010/3)

なぜ人々が不動産市場に殺到したのか?それは、今がオーストラリアの歴史上、金利が非常に低い時期にあるからです。
ここ20年、同国の政策金利はおおむね5~6%で推移してきましたが、昨年9月までは、たった3%だったのです。
ということは、住宅ローンを組んでも、人々の期待値より2~3%も金利が低く済むわけです。

たとえばの話、昨年シドニーで、平均的な価格の一戸建て(50万ドル)を買って、8割(40万ドル)のローンを組んだ場合、
金利2%違うだけで、月々の負担が670ドル(今のレートで5万5千円)ほど軽減されるわけなので、そりゃあ、皆さん家買いますわな。
でもって案の定、住宅市場がミニバブル状態になったので、それを沈静化させようと、連邦銀行は躍起になって金利を上げ続けたのです。
その結果、今では政策金利が4.5%まで上がり、同国の「フツーの状態」まで、あと一歩のところまで来ています。

一方で、欧米先進国の金利は低いままなので、高金利通貨・豪ドルは確実に買われ、
米ドルやユーロ、日本円に対しても、じわじわと価値を上げてきました。
対円では、昨年の今頃が1豪ドル74~78円程度だったのが、今では84~88円前後です。

結局、何が言いたいのか?
いま日本人がオーストラリアで家を買うと、割高に感じるってことです。だって、

・オーストラリアの不動産価格は、高くなっている
・豪ドルの為替レートは、円に対して高くなっている
・(住宅ローンを組む場合)金利も、高くなっている

全てが、「高い」、「高い」、「高い」・・・これから物件を仕入れる人にとっては、まさに三重苦ですね。
私自身も、折角このメルマガ始めたのはいいけど、これだけ値段が高くなると、なかなか人様におすすめできず、心苦しく感じます。
少なくとも、豪州不動産、マクロに見て今は買い時ではない。これだけははっきり言えます。

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しかし、5月6日以来、風向きが変わりました。
この日は言うまでもなく、ギリシャ危機によって、ニューヨーク株式市場が暴落した日ですね。

これまで着実に買い進まれてきた豪ドルは、一気に売られ、対日本円では、それまで88円だったのが、一気に80円割れまで下がりました。
今後の情勢次第ですが、さすがの豪連邦銀行も、世界金融市場のここまでの変調を目の当たりにして、今後も利上げを続けるのは難しいと思われます。
そして、同国不動産市場も、相次ぐ利上げの効果がようやく出て、これまでの上昇トレンドに歯止めがかかりそうです。

今後当面は、こう予想されます。

【不動産価格】 → 上がらない。せいぜい横ばい。
【豪州の金利】 → 世界金融市場の混乱が続く限り、上がらない。せいぜい据え置き。
【豪ドルの為替レート】 → 世界金融市場の混乱が続くと、安くなる

これは、本当に起こって欲しくないことですが・・・仮にギリシャ政府がデフォルトに追い込まれ、ユーロ圏諸国がこれを支えきれず、
危機が南欧諸国に次々と飛び火し、通貨ユーロ自体が危機に追い込まれた場合、そのインパクトは・・・・
想像もつきませんが、確実にリーマンショックを上回るでしょう。全世界の株価、実体経済が二番底に向かって沈むでしょう。

仮にそこまでの事態にならなくても、ユーロ圏破綻シナリオを、多くの市場参加者が信じた場合、
やはり、リーマンショックの二の舞程度には、少なくともなるでしょう。そうなると、為替レートは確実に、

超円高・超豪ドル安になります!!!!

下の図を見ていただければ分かるように、リーマンショック後の2008年8~10月、豪ドルの対円レートは、107円から55円に、
一気に半額になったのです!!それも、ひどい時には、1日で10円以上も下がる超暴落ぶりでした。

【豪ドル対円レートの推移】(2年間のチャート)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/rate/chart_aud.htm

その理由は、世界経済が順調で、多くの市場参加者がリスクを取れる状況になれば、資源国でかつ高金利通貨の豪ドルが買い込まれる。
但し、逆の状況(危機)になると、豪ドルのような通貨は売り込まれ、緊急避難的に、日本円や米ドルが買い込まれるからです。
豪ドルが下がる局面では、NZドル、英ポンド、韓国ウォンといった、比較的高金利でかつ市場流通が比較的少ない通貨は、全て下落しますし、
また今回の場合、震源地が欧州ですから、ユーロは当然買えない。自然、日本円、米ドルや、金(Gold)にお金が集まるでしょう。

欧州発の金融恐慌、世界同時不況・・・
本当に起こって欲しくないですが、
それでも自分の仕事が安泰だったり、不動産を仕入れるキャッシュが十分ある場合は、

オーストラリア不動産購入をおすすめします♪♪♪

たとえばの話、いま80円前後まで下がった豪ドルが、60円台前半くらいまで暴落したとすれば、
これはお買い得ですね。世界恐慌のおかげで、一気に買い時到来!!!

私なら日本円の力を使って、ケアンズあたりでリタイアメント用の家を仕入れるでしょう。

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【グローバルIT】第7回「多国籍企業とリーダーシップ」(2009/10/23発表)

Manachanです。こんばんは。

最近の東京は、天気の良い日が続いて、嬉しいです。
秋なので、食べ物が美味しいですね。果物とか魚とかは特に・・・。

この週末は、ドライブで銚子の漁港でも行って、美味しい魚を食べまくってこよう♪

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リーマンショックと世界同時不況が、まだ記憶に新しい昨今・・・。

景気が上向きつつある職場もあるでしょうが、そうでない職場も、きっと多いことでしょう。
私の職場も、どちらかといえば、後者に属します(泣)。

社員の頑張りにも関わらず、会社の業績が上がらず、重苦しい沈滞ムードが覆っている時ほど、
そして、会社が倒産や消滅の危機にある時ほど、
「リーダー」の役割が重要になる場面はないでしょう。

リーダーは、まず、ビジョンを示さなくてはなりません。
たとえ今は苦境にあっても、次の局面で、どんな会社になりたいのか、なるべきなのかを、
誰にも分かりやすく、それこそ視覚化できる位の明確さで、
社員一同と、「ビジョン」(自分たちの、なりたい姿)を共有する能力が求められます。

ビジョンが共有できたら、それを実現するために、いま、誰が、何をしなければならないのかを、
明確に示し、かつ、断固として実行する「胆力」も、リーダーには求められます。

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私の経験から言うと、上に言うようなリーダーシップが、うまく機能している組織は、決して多くありません。
リーダー不在。だからこそ、世の中、危機から立ち直れず、結果、社員を路頭に迷わせてしまう企業が、後を絶たないのでしょう。

人間は、危機に弱い生き物です。
会社が危機的状況になると、不安と疑心暗鬼、倦怠感、閉塞感、無力感、強度のストレス等、
ありとあらゆるネガティブな感情が、社員全員を襲います。

そんな状況を、強い意志の力で跳ね返して、ポジティブな方向に持っていける人は、決して多くありません。
古今東西、どこでもそうです。

一例を挙げます。これは5年前、私が勤めていたオーストラリアの職場で、実際に起こったことです。

【中国出稼ぎ計画-その2】 2004年12月26日
http://www.manachan.150m.com/j_sydney_work116.htm

日本人であっても、オーストラリア人であっても、
危機という状況に陥った時にとられる、組織の行動と人間心理は、大差ないことがよく分かります。

私は当時、チームの一部員という立場だったこともあり、とにかくこの職場から、いち早く逃げることばかり考えていました。

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それから4年後、再び危機が、襲いました。
今度は、日本が舞台です。

【震源地の楽しき日々】 2009年1月16日
http://plaza.rakuten.co.jp/manachan2150/diary/200901160000/

当時、私はマネジャーという、責任ある立場だったので、もちろん「逃げる」わけにはいかず、
浮き足立つチームメンバーを安心させ、士気を高めるために、腐心しました。

国内外のメディアやネットから、日々発せられる風評、突然豹変するお客さんの態度、憐憫や同情の混じった周囲からの視線・・・
とてもエキサイティングで濃密な経験でした。もちろん、快適ではなかったですけど・・・。
またこれは、「リーダーシップ」という、組織運営に欠かせないスキルに目を向ける上で、またとない機会になりました。

当時の私は、巨大なグローバル組織で働く、現場の一マネジャーに過ぎませんから、
組織全体に対して、ビジョンを打ち出せるわけではありません。

私の立場でできることは、上位者と連携をとりつつ、チームメンバーが安心して働けるような環境を整えてあげることと、
「組織のビジョン」を語れる人を連れてきて、チームメンバーとビジョンを共有する機会をアレンジすること。
そして何よりも、自分自身が、嬉々として働くこと・・・。
そんな姿を見せることが、私が皆に示すことのできる、唯一の「ビジョン」だと思ったからです。

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いまの私は、管理職になりました。IT部署の長です。

管理職の仕事には、「マネジャー」と「リーダー」という、二つの意味が含まれているように思えます。
「マネジャー」は文字通り、タスク、スケジュール、予算の管理、といった作業が中心になります。
一方「リーダー」の仕事は、上に書いたように、「ビジョンの共有」、「動機付け」、「良い方向へ導く」などが重要です。
あと、方針を決めて、一旦決めたら断固実行させるのも、リーダーの仕事に含まれます。

一般的に、管理職は上の方になればなるほど、「マネジャー」的な仕事が減って、「リーダー」的な仕事が増えるように思います。
特に、大きな企業組織のトップは、ほぼ100%、リーダーとしての仕事ではないでしょうか?
そのようにしないと、大きな組織を、一体感を持って運営することはできないようにも思います。

私自身は、まだ、マネジャーとしての仕事が大半を占めていますが、
これからは、リーダーとしての仕事を増やし、能力を開発していくことが、
さらなるキャリアアップには欠かせないと感じています。

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【グローバルIT】第8回「活躍の場は全世界」(2009/11/21発表)

Manachanです。こんばんは。

前回のメルマガから、ずいぶんと日が開いてしまいましたが、
その間、私の身辺にも、いろいろなことが起こりました。

本業である、会社の仕事でいえば、
先日、台湾支社のIT部長を拝命しました。
http://plaza.rakuten.co.jp/manachan2150/diary/200911100000

すでに日本支社のIT部長をやっているので、私の担当国は、これで2ヶ国目になります。
来月には、台湾出張に行き、現地のメンバーやお客さんに会ってくる予定です。

今回の人事は、将来に向けて一歩前進といえます。
私は、いまの会社で働くのであれば、2年後までには、アジア太平洋地域のIT部を統括する立場に就きたい。そう決めています
そうなれば、私の活躍の場は、シンガポールになりますが・・・
いずれにせよ、日本に加えて、アジアの他の国のIT部を担当することが、上の実現のために、不可欠なステップになります。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

ITキャリアを志して、12年半。
そのうち、6年は日本で働き、4年半を豪州、2年を中国で過ごしてきました。
加えて、インドと米国で、数ヶ月づつ。
今は日本勤務ですが、今後は、台湾を経て、シンガポールを次の照準に定めています。

自分はこの先、どの国、どの都市で定年を迎えるのか、予想もつきません。
もっとも、サラリーマンを辞めて、自分の事業を始めるのであれば、定年などありませんが・・・。

私は日本で生まれ、育ちましたが、
ITプロフェッショナルとしての、自分の活躍の場は、全世界です。
10年以上前から、そう決めて、行動し続けてきました。今後も、働く場所を日本に限るつもりは、毛頭ありません。

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ここから、ちょっと大きな話になりますが・・・

これからの時代、日本のビジネスは、「世界で勝つ」姿勢を前面に出し、
「世界で儲け」て成長を続けていかないと、先細っていく一方でしょう。

「うちは国内で頑張っていく」みたいな、内向きの発想ばかりしていると、
特に業界トップの企業がそんな姿勢でいると、
結局、社員も業界も、狭い市場での過当競争のなかで、
いつまで経っても給料は上がらない、という憂き目を見るだけでしょう。

世界2位(3位?)の規模があるとはいえ、たかだか全世界の8%しかなくて、
かつ今後縮小(よくて現状維持)していくとみられる日本の市場だけに通用する、
商品やサービスだけ提供していても良いのか?今後、持続的に成長していけるのか?
社員の給料を、伸ばし続けることができるのか?

特に、会社のトップがそのように考えているのであれば、経営陣の世代交代が必要だと思います。
せっかく、良い商品を日本市場で育てたのであれば、それをガンガン輸出して、
ガンガン儲けて、従業員やその家族、得意先など、企業活動に関わる全ての人々をもっと裕福にする。
そういう方向に、会社を導いていくような経営者が、トップになるべきでしょう。

21世紀の日本人、日本企業は、世界に打って出ていく、世界でトップを取る、という夢とガッツが必要だと思います。
戦後の経済復興期は、まさにそういうエネルギーに溢れていました。
多くの国民が、将来の閉塞感、不安感に苛まれるいま、
あの頃エネルギーを再度、復活させる必要があります。

幸い、世界市場で勝つための資源は、日本にたくさん転がっています。
ハイテクあり、洗練されたビジネスモデルあり、魅力的な文化あり、人材あり・・・たいへん恵まれています。
あと必要なのは、日本の経営陣やビジネスマンが、内向き思考を脱すること、ただそれだけ。

私も、大それたことを言うほど、ビジネスマンとして成功しているわけではありません。
とはいえ、自分の活躍の舞台を、全世界と決めてから、すでに10年以上が経ち、
外国の現場で働き、外国人と対等に伍して働いてきました。
その原体験がある限り、少なくともこうは言えます。

日本を出ていなければ、おそらく味わっていたであろう閉塞感や、将来に対する不安とは、ほぼ無縁になりました。
たとえ日本経済が伸び悩んでも、世界のどこかの地域が成長する限り、私はその市場で生きていける。食っていける。
そして、魅力的な仕事があれば、中国でもインドでも、中東でも南米でも、どこへでも働きに行く用意がある。
自分の収入、スキルや経験を、今後も伸ばし続けていく自信があるからです。

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日本人ビジネスマンが、どんどん世界に出ていくことは、
必ずしも、「日本を捨てること」を意味しません。

活躍の場が日本の領域を大きく超えて、全世界規模になっても、
日本は、その中の選択肢のひとつであり続けるはずです。
実際私も、日本を出てから、7年間、海外で過ごした後、日本に戻ってきました。
東京で良い仕事が見つかったからです。

すでに、閉塞感や不安感とは、ほぼ無縁になった私の目からみると、
日本(特に東京)の仕事も、生活環境も、とても魅力的に見えます。
妻(オーストラリア人)も子供たち(日豪二重国籍)も、日本が大好き。このまま、一生住み続けてもいい、と言ってくれます。

おそらく、自分の仕事やライフスタイルの選択肢が世界規模に広がったからこそ、
日本が以前より増して、輝いて見えるのだと思います。

もし、「一生、この国から出ない」という前提で考えていたならば、かくも輝いては見えなかったはずです。
閉塞感や無力感が、重苦しく覆い尽くしていただろうと思います。

そういう意味でも、活躍の場を全世界に広げていくことを、心よりお勧めいたします。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

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【グローバルIT】第9回「受難のバブル世代」(2009/12/19発表)

Manachanです。おはようございます。

相変わらず慌しく、明日から台湾出張ですが、その直前に、何とか記事を書く時間がとれました♪

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つい先日、「若者はなぜ、3年で辞めるのか?年功序列が奪う日本の未来」を読みました、。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4334033709%3ftag=kswebqui-22%26link_code=xm2%26camp=2025

すでに読まれた方も多いと思いますが、論旨を簡単に言いますと・・・

多くの日本企業が採用してきた、年功序列型の人事制度は、会社が常に成長することを前提とした、「給与後払いシステム」だった。
ところが、日本経済が低成長時代となり、会社が現状維持で精一杯の世の中になり、この制度自体がすでに破綻してしまった。

若い世代にとっては、上の世代の社員を養うために、いま安い給料で働いても、自分がその年齢になったときに、給料が戻ってくる保障は全くない。
要は働き損。そんな状況では、若者が3年で会社を辞めるのは当たり前である。

問題の核心は若者の職務態度ではなく、時代に合わなくなった年功序列型の人事制度にある。
これを改め、年齢に関係なく、専門領域や貢献度に応じて適正に報いる制度を構築しなければはならない。

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この本で特に印象的だったのは、バブル絶頂期に新卒入社した「バブル世代」(※1965~70年生まれ)に関する記述です。

著者いわく、バブル世代は、日本経済が絶好調の時代に、会社の年功序列制度を全面的に信頼したまま社会人になったのに、
入社後間もなく、バブルが崩壊して年功序列が機能不全となり、いきなり「梯子をはずされてしまった」受難の世代だという。

運の悪いことに、バブル世代は入社後の数年間を、明確なキャリアのビジョンを持つことなく、「何でもやります」式な態度で過ごしてきた。
ところがバブル崩壊で、会社の制度が年功序列から成果主義へと変容するなかで、就職氷河期を生き抜いた下の世代との競争でも劣勢に立たされている。

そのバブル世代は、今や40台前半。年功序列モードを切り替えて、成果主義時代にうまく適応できた者はともかく、
そうでない者は、昇進・給料が頭打ちになり、リストラの恐怖にさらされ、閉塞感を感じているケースが多いのでしょう。

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私は、年齢的には「バブル世代」に属します。

大学3~4年の頃は、バブル絶頂期で、大学寮には就職雑誌が山のように送られてくる、
応募すれば高級ホテルを借り切っての「入社説明会」、一流レストランでのディナー、果てはタクシーチケットまで配布された、すごい時代でした。

大学の仲間の多くは、世間的に通りの良い、都市銀行か総合商社、あるいは業界トップのメーカーを目指しました。

今では考えられませんが、「どの企業に入社すれば、生涯年収がいくらになる」みたいな話を、皆が信じていました。
まだ、終身雇用神話が生きていた時代だったのです。

私はそんな雰囲気に背を向けていました。なんだか、白々しかったからです。
会社でまだ働いてもいない学生ごときが、なぜそんなVIP対応を受けて、それを当たり前だと思うのかが、皮膚感覚として理解できませんでした。

さらに、この人生で何をやりたいのか、どんな仕事をしたいのかといった目的意識を、ひとまず横に置いといて、
会社(日本の企業社会)の敷いたレールの上を走って安心したい、という価値観も私は理解できませんでした。

仲間の多くが一流企業に就職するのを横目に、私は就職活動を一切せず、大学院に行き、2年過ごして「自分探し」をやった後、
社員数わずか10数名、超零細な環境コンサルタントの門を叩きました。

この会社には、自分が本当にやりたいと思う仕事ができると考えたからです。

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そうこうしているうちに、バブルが弾け、日本の経済社会は一変してしまいました。

日本株式会社を代表する巨艦企業が、次々と倒れ、年功序列を前提にした「安心感」も、水の泡と消えてしまいました。

次にやってきたのは、年齢に関係なく、業務遂行に必要とされる専門知識を持った者たちが担う、成果・専門性重視の企業組織でした。
時代は変わりました。私は「業界に必要とされる専門スキル」を身につける必要を痛感したのです。

当時(1996年)は、ちょうど「第二新卒」の労働市場が日本に誕生しつつある時期でした。

私はこれを使って、外資系のIT企業に「第二新卒」として入社し、キャリアを一から積み上げようと決意しました。

私は年齢的には「バブル世代」ながら、職や仕事に関する考え方は、その下の「就職氷河期世代」に近いといえましょう。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

人生、どうなるか分からないもので、結果的には、私はバブル期の就職に背を向けて、本当に良かったと思っています。

年功序列組織のなかで「受難」することなく、専門スキルとキャリアを積み上げ、

将来に希望を持ちつつ、日々、楽しく生き生きと働けている点で・・・。

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【グローバルIT】第10回「果断力と企業社会サバイバル」(2010/1/9発表)

今日は、東京にて平常通りオフィスに出社。

今年も、ちゃんと仕事にありついていることを、それで家族全員が暮らしていけることを、改めて、有難く思います。

思えば、私にとって、2009年は、サバイバルの年でした。

その前年の後半から、リーマンショックと世界同時不況が襲い、世の景気は真っ暗になりました。

そして新年早々、いきなり、勤め先の会社トップがとんでもない不祥事を起こし、存続が危ぶまれる状況に陥りました。
私は生活の糧を求めて、荒海のごとき転職市場に乗り出しました。

その当時、2009年の2~4月は、私がこれまで経験したことのない、ひどい景気状況でした。求人は恐ろしく冷え込み、
当てにするはずの転職エージェントが次々に廃業する、といった有様。

そんな中で、辛抱強く転職活動を続け、結局、今の勤め先に運良く拾っていただき、今でも、日々元気に働いております。

悪条件のなか、サバイバル転職に見事成功したことにより、私は一層自信を深めることができました。
あの2009年大不況を生き延びた、その経験は一生の宝。昨年は私の人生にとって、最高の1年となりました。


私は昨年の転職活動で、アクシアムという会社に出会いました。
http://www.axiom.co.jp/index.html

アクシアムは、東京に本拠をおき、エグゼクティブ等ハイクラス人材の転職斡旋やキャリアコンサルティングを手がける会社で、
私がこの業界で最も尊敬するプロフェッショナル集団でもあります。

アクシアム渡邉社長による、年頭コラム「果断。行動が未来を創る」は、とても味わい深い文章でした。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
2009年は、失業した方のみならず、転職を希望した方、自ら退職した方、MBAを取得した方、大学・大学院の新卒の方など、
すべての就職活動をする方々にとって職を得ることが容易ではなく、苦労をされた年でした。

このような状況下でさらに筆者が懸念するのが、「高いレベルでの職業経験、スキルをお持ちの方、
これまでも高報酬を得られてきたような極めて優秀な方でさえ、次の仕事が見つからない」という、
かつてない事態に陥っているということです。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

確かに、2009年前半の転職市場は、滅茶苦茶でした。あの頃は、金融、IT、戦略コンサル等で、華麗なキャリアを積んできた
超プロフェッショナルまでもが、仕事にあぶれたのです。

そんな凄い方々と、この私ごときが、たった一つのポジションをめぐって争ったのです。そのポジションでさえ、
雇用主の都合で取り消しになったりする・・・一体どうすれば、次の仕事にありつけるんだろうと、私は天を仰いだものです。

文章は、さらに続きます。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
多くの賢明な諸氏は、

1.求人市場の現実を見て(「やってくれ」と言われるニーズを知り)、
2. 自分の力を客観的にとらえ(「やれる」ことを理解し)、
3.キャリアビジョンをもつ(「やりたいことを探す」)

ことをすでにされているはずです。 それで十分、良いキャリアになりえました。

しかしながら、2009年はこのような行動をしてきた方でさえも苦境に立たされてしまったのです。
では、これからの5年間は具体的にどうすればいいのか?

必要なのは、上記の3つに加え「未来について考えること」でしょう。現代社会が直面している課題と同じく、
未来へ向けて「持続可能なキャリアの開発」を考える必要が出てきたのだと思います。

「今」はすぐに「昔」になってしまうことを強く意識し、将来にわたり「やってくれ」と言われるようなキャリア、
将来も「やりたい」と思い続けられるキャリアを考えていくことが求められ始めたといえます。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

要は、世の中のニーズ、流行り廃りだけを基準にキャリアを考えるのではなく、地球人類に必要とされるような仕事、
ないしは自分が心からやりたいと思う仕事を、キャリアとして開発していくことが、これから求められてくるのでしょう。さらに続きます。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
社会がさらに変化しつつある今、我々もさらに進化しなくてはなりません。社会の変化とともに、これから新しく生まれてくる
様々な機会、ニーズに目を向け、環境変化に対応した人がこれからの時代をリードすることになると考えます。

そして、その「進化」のために今必要となるのは「行動」です。

2010年に最も必要なのは「果断」であり、思いきってどんどん行動していくことです。これまでの常識や成功体験にとらわれず、
住み慣れた土地を飛び出していく勇気を持つこと。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

社会の変化を鋭くつかみ、常に進化していくためには、勇気を持って、思い切って行動を起こすことが何より大事、というわけですね。

実際、頭であれこれ考えるよりも、行動した方が早い。行動を起こせば、周囲から反応が返ってくる。それを読み取ることにより、
自分の進むべき道、追求すべきキャリアを見出す。あるいは、自分の夢を実現する上で、良きパートナーと出会う・・・
そんな実践の積み重ねが、次の時代のリーダーをつくっていく。

要は、「果断」力のある人間が、この厳しい時代に適応して、新しい時代を切り拓いていく。それが、この文章の趣旨だと思います。

2010年は、日本も世界も、復活に向けて、変わらなきゃならない年。それに歩調を合わせて、私たち一人ひとりも行動を起こし、変化・進化せねばなりません。

こんなエキサイティングな時代に生きていることを感謝しつつ、さらに活躍していきたいと思います。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

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【グローバルIT】第11回「新興国出稼ぎのすすめ」(2010/1/31発表)

Manachanです。どうも、しばらくです。

先週は、一家全員、ノロウィルスに感染してしまいました。
身体が辛くても、小さい子供が二人もいるので、親としては、休むに休めない。
ノロウィルスは、胃腸炎を誘発するので、子供たちの下痢、吐き戻しの処理が大変。
家じゅう、そこら中に吐かれるので、毎日が消毒、洗濯の嵐でした・・・(泣)。
いま全国各地で流行しているので、お気をつけください。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

当ブログは、グローバルに活躍するIT技術者をテーマにしていますが、
その活躍の場は、もちろん、日本の国境を大きく越えて、世界中に広がっていく性質のものです。

もちろん、日本を出なくても、たとえば東京周辺であれば、グローバルなITの職場はたくさんありますが、
本当の意味で、グローバルに活躍するためには、少なくとも一生の一時期は、海外勤務の経験が必要だと感じます。

海外の勤務地といっても、いろいろありますが、私が特におすすめするのは、BRICs4カ国に代表される新興国での勤務です。
私は、BRICsのうち、中国とインドで働いたことがありますが、非常にエキサイティングで濃密な経験ができました。この経験は自分にとって、一生ものの宝です。

特に、若い世代の技術者には、「(新興国での)経験は買ってでもしろ!」と、常日頃からアドバイスしています。
なぜ、新興国がおすすめなのか?

1)求人の間口が広い

グローバル化の進展によって、先進国におけるIT、特にソフトウェア関連の仕事のかなりの部分が、新興国や途上国でもできるようになりました。
特に英米系のグローバルIT企業では、ソフトウェアの開発、テスト、運用の大部分は、普通、インド、中国をはじめとする新興国で行われます。
要は、仕事として一番、「手のかかる」部分が、新興国で実施されているのです。

特にエントリーレベル(目安として業界経験3年以下)や中堅レベル(同4~10年)の求人数は、日本を含めて、先進国では軒並み頭打ち。
その一方で、新興国では爆増しているのが現実です。

この状況が続けば、先進国に残る仕事は、付加価値の高いコンサルティングや上流工程、顧客先常駐のマネジャーとブリッジエンジニアだけになる?
というのは多少言い過ぎですが、でも先進国において、大学出たての若いITエンジニアをじっくり育てる環境が、徐々になくなってきているのは間違いない。
先進国の高い給料を払って一から育てるよりも、労賃の安い新興国で即戦力のエンジニアを使おうと、多くの企業が考えるからです。

他の多くの仕事と同様、ITエンジニアも、下積みの期間を経て、実務をやりながら、成長していくものです。
ところが、そういう実務の仕事が、日本では増えない。むしろ減っていく可能性が高い。
今の時代、そしてこれからの時代、若いITエンジニアが日本を出なければ、必要な実務の経験さえも積めない、ということは十分考えられます。

しかし新興国であれば、ITの求人が豊富にあります。
特にエントリーレベル、中堅レベルの仕事で、実務経験を積める機会が豊富にあります。
それどころか、マネジャーや上級エンジニアクラスでも、スキルが求人内容と合えば、引っ張りだこになったりします。
先進国でビジネス経験を豊富に積んだ、ハイクラスな人材が、どの新興国でも大幅に不足しているからです。

2)「伸び盛り」の雰囲気の中で働く

日本の現場で働き、ビジネスの縮小につぐ縮小、給料も伸びず、昇進の道筋も見えない・・・そんな環境で気が滅入っている人も少なくないでしょう。
程度の差こそあれ、欧米先進国でも、似たような状況のところが多いと思われます。

もしあなたが、一年で社員数が3倍にも4倍にもなる、新規プロジェクトがどんどん立ち上がる・・・そんな伸び盛りの環境で働いてみたら、どう感じるでしょう?
そんなエキサイティングな職場が、新興国にはゴマンとあります。

日本の高度成長期を彷彿させる、すごい熱気。
毎日が、新しいことの連続。経験の浅い社員が、プロジェクトの立ち上げを任されることだって、日常茶飯事。そうしないと、増え続ける仕事を回していけないから。
そんな環境で働けば、自分のエネルギーだって、どんどん漲ってきますし、それが、自信にもつながります。

3)新興国でネットワークができる

新興国の職場で、苦楽を共にする仲間。その人脈は、一生の宝になるはずです。

いま、世界経済の中心は、先進国から新興国へ、猛スピードで移りつつあります。
もう少し先の時代に、世界経済やIT業界の中心にいる人たちと、直接知り合いになれる。その意義は、決して小さくありません。

加えて、伸び盛りのダイナミズムに溢れる新興国経済。
同僚から、起業を誘われることもあるでしょうし、また同僚のなかから、億万長者が輩出されることだって、十分ありうる話です。
その可能性は、日本にいるより、ずっと大きいと断言できます。

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ところで、新興国勤務にあたって、いくつか問題点があります。
言葉の問題(英語がビジネスレベルでできれば、どの新興国市場でも参入できますが・・・)、生活習慣の違い、社会制度の違い・・・
ですが、それ以上に大きいのは、

給料が、新興国レベルになってしまうこと!!!

グローバル化が進んだ現在、IT技術者の給料は、「現地化」が目覚しく進みました。

もちろん例外はありますが、一般論としていえば、
海外勤務になっても、以前の「日本の給料に、駐在員手当を上乗せ」みたいなオイシイ思いは、ほとんど期待できません。
たとえばインド勤務であれば、同レベルのインド人技術者の給料に少し色をつけてもらう程度で、日本の給与とは比べるべくもない・・・。
人によっては、日本で住宅ローンもあるでしょうし、家族もいるでしょうから、決行するには、かなり勇気が要るかもしれません。

私自身も、2005年に転職して中国に渡った時は、日本とオーストラリアの住宅ローンを抱え、そして身重の妻を伴っての渡航でした。
肝心の給料は、ずいぶんネゴしましたが、日本円換算してみたら、せいぜい大卒初任給程度。
だから、それなりに勇気が要りました。

でも、いま振り返ると、「本当にやってよかった」。

中国で揉まれた2年間がなければ、おそらく、今の私はなかったでしょう。
チャンスに溢れる新興国での仕事。現時点で給料が多少安くても、絶対におすすめです。

最後になりますが、
もう一つのブログ「豪州・勝つ不動産投資」の執筆も始めました。
順調な経済成長が続き、注目度を高めているオーストラリアで不動産投資して、
その果実をいただきしょう、というのが趣旨です。

読者登録はこちら http://www.mag2.com/m/0001089042.html

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メールマガジン「目指せ!グローバルIT技術者」

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【グローバルIT】第15回「クソ上司の不思議」(2010/4/2発表)

Manachanです。こんばんは。

一昨日、香港から帰ってきました。
香港は、気温が16~22度くらいで、快適な陽気だったのですが、
東京に帰ってくると、季節はずれの吹雪でびっくりしました。
今年は例年より寒いようで、4月に入ったのに、桜もまだ、2分、3分咲きですね。

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新特集 日本列島美味探検
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第二回は、先月11日に開港した茨城空港から程近い、大洗(おおあらい)海岸の美味をひとつ。

『浜乃納屋』(はまのなや、魚介・海鮮料理)
http://r.tabelog.com/ibaraki/A0801/A080102/8000063/
茨城県東茨城郡大洗町大貫町前原下256-418
電話 029-267-4277

千葉県の柏で育った私にとって、常磐高速を使って1時間強で行ける大洗海岸は、家族旅行や海水浴の定番でした。
そして昔から、「浜乃納屋」での食事は、欠かせないものでした。

大洗海岸の国道沿いから、やや側道に入ったところにある、ログハウス調のこのお店は、いつも常連客でいっぱい。
ここの名物メニューは、豪快な「ジャンボかきあげ」。物凄いてんこ盛りです。ざっと4~5人前はあり、
余程のフードファイターでない限り、一人で完食は無理でしょう。

でも、浜乃納屋で本当に美味しいのは、「つみれ汁」と「釜めし」なんですよ。是非お試しあれ。
他にも、雑炊とか、海鮮丼とか、メニューは豊富。全体的に量が多目なので、家族連れには最適です。

大洗には、アウトレットモールや水族館があり、水戸の偕楽園や、那珂湊漁港など、近隣に観光スポットも多い。
そして、ここから北海道・苫小牧までのフェリーも出ているんですよ。
大洗で「つみれ汁」と「釜めし」食って、はるか北海道まで船旅・・・っていうのも素敵ですよねえ。

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そろそろ本題にいきましょう。

世の中、職場での悩みは尽きないものでして、特に「上司と合わない」、「アホな上司にひどい目に遭わされた」といった類の話はとても多い。
私が属する、不動産投資のコミュニティでも、「不動産で成功して、めでたく会社員を卒業できた」、「これでクソ上司と顔を合わせないで済む」
といった話は、いつでもどこでも出てきます。

日本の企業社会には、余程、性格の悪い無能な上司が多くて、日々、部下たちを苦しめているのでしょうか?
確かに、上司という立場を利用したパワハラ、セクハラ、いじめ・・・といった類の話は、時折耳にします。ああいうのは論外でしょう。
また、大した能力・適性もないのに、年功序列で部長や課長に昇格して、
仕事は部下に任せっきり、自分は単なるお飾り、ハンコ押し・・・みたいなケースも多々あるのでしょう。

ただ、部下と上司、どちらの立場も経験してきた私が思うのは、
まともな企業組織において、上司という仕事は、部下の数倍、大変なんです。
言い換えれば、「人に使われる仕事」より、「人を使う仕事」の方が、ずっと難しくて、高いスキルが必要なんです。

たとえば、言葉は悪いですが、運悪く「クソ上司」に当たる確率と、「クソ部下」に当たる確率が同じだとすると、
部下の立場で「クソ上司」に当たるよりも、上司の立場で「クソ部下」に当たった場合の方が、数段辛いはずです。

なぜなら、(ブラック企業は別として)、ちゃんとした企業組織であれば、
上司(例えば「部課長」)には、チーム全体(数名~数十名)の仕事の成果および結果責任を求められるはずで、
それを実現するには、部下たちにしっかり働いてもらわなければならない。さもなければ自分が干されてしまいます。

ですので、たとえば上司と部下の性格が合わず、コミュニケーションがうまくいかなくて、思うような成果が出ない場合は、
もちろん、部下にとっても辛いですけど、上司にとっては、それに数倍する辛さがあるのです。

あと言うと、英米系のグローバル企業の場合、上司(例.ラインマネジャー)の職の安定度は、部下より低いのが普通です。
確かに、部下たちより高い給料が支払われますが、その分、明確な目標を与えられます。仮にそれが達成できない場合、
その理由がロジカルに説明できれば良いけれど、それができなければ、上司から真っ先に、クビ切りの候補になります。
ドライに考えれば、払った給料分の仕事をしない者は、給料の高い順に切られるのが当然でしょ、という理屈になるわけですね。

ですので、そうした組織で働く上司ほど、部下にものすごく気を使う者が多いように思います。
常に腰を低くして、快く部下の相談に乗り、誕生日パーティーを企画したりと、日々、気持ちよく働けるように様々な配慮をするものです。
こうした企業風土では、部下をこき使ったり、威張り散らしたりするような「クソ上司」は生まれにくいのでしょう。

逆に、「クソ上司」を生み出す会社というのは、どこか根本的に間違っているのだと思います。
例えば、上司となる社員に、「人を使って成果を生み出す」、「人を育てる」といったスキルを求めなかったり、明確な目標を与えなかったり・・・等々。
その状況がいつまでも是正されないのなら、その会社はすでに「終わってる」のかもしれません。

次回に続く。

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【グローバルIT】第5回・グローバル組織の上下関係(2009/9/20発表)

Manachanです。こんばんは。
明日の早朝から、マレーシア出張に出発します。

今回は一週間足らずの短い出張ですが、妻と二人の子供(4歳と0歳)がマレーシアまでついてくるので、
昼間は仕事、夕方は飲み会、深夜は赤ちゃんの夜泣き対応&ミルクやりと、忙しい日々になりそうです。

適当に休んで、身体を壊さないようにしなくちゃ・・・

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今回は、主に英米系のグローバル企業組織を念頭に置いて、

【上下関係とコミュニケーション】

について、語っていきます。サラリーマンなら、誰もが興味あるテーマではないでしょうか?

まず最初に、英米系の現代的な企業文化では、「上司と部下」という概念が、非常に希薄です。
その代わり、「マネジャーとチームメンバー」といった、職能に基づく呼称が一般的です。

なぜそうなのか?英米人ホワイトカラーの視点に立って言いますと、

1)「上司と部下」という言葉自体、軍隊的な階層型ピラミッド組織を連想させる。
これは時代遅れだと認識され、一般的に好まれない。

2)管理職・技術職を問わず、誰もが、プロフェッショナルとして、それぞれの職責を果たすという前提がある。
そこに上下関係を持ち込むことは、ふさわしくないと考えられている。

とはいえ、いかに先進的な英米系企業といえども、組織を完全フラットにできるわけはありません。
企業規模が大きくなれば、ある程度の階層構造はどうしても必要だし、マネジメントや権力の中心に近い職位にいる者が、
そうでない者より、より大きな権限を手にする。これは古今東西を問わず、世の常です。

ですので、英語にも「ボス」(Boss)という言葉があり、「企業内権力者」という意味で、今でもよく使われます。
とはいえ、英米系大企業で「ボス」と呼ばれるのは、日本でいう執行役員や本部長レベルの者であることが多く、
中間管理職(部課長)レベルでは、通常「ボス」とは呼ばれません。

英米系の中間管理職も日本企業と同じで、人員や予算はある程度与えられていても、結局は「ボス」の指令を受けて、
現場のプロジェクトやチームを回していく役目に過ぎず、大した権力を持っているわけではないからです。

余談ですが、私はいま、中間管理職的な仕事をしており、チームメンバーからはなぜか、「ボス」と呼ばれたりしますが、
英米系グローバル組織の文脈から言えば、私は「ボス」ではありませんし、「上司」でさえありません。「マネジャー」です。あしからず。

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それでは、英米系のプロフェショナル組織では、
チームメンバーが、「マネジャー」と、仕事上で、どのように付き合えば良いのでしょうか?

まず第一に、「マネジャー」の顔色を伺う必要はありません♪

一応、組織に上下関係がないのが前提なのですから、顔色を伺うみたいな非生産的なことをするよりも、
職務経歴書に書かれた仕事をきちんとこなし、かつプロフェッショナルなコミュニケーションができていれば、
そちらの方が、間違いなく高い評価を受けます。

(※余談ですが、「マネジャー」が「ボス」の顔色を伺うことは、結構よくあることです。
「マネジャー」以上の職位になると、企業内政治に関わることが、仕事の一部になってくるからです。
私もその例外ではありません。あー、やだやだ>心の叫び)

ここで大事なのが、「プロフェッショナルなコミュニケーション」。
これが実に奥深くて、一言で言い尽くすことは不可能ですが、最低限必要なことは、

1)自ら進んで意思表示すること
2)仕事に関する重要な事項に関しては、自分オリジナルの意見を持つこと
3)自分の意見を、Assertive(明確に、冷静に、建設的に)に伝えること

これらができないと、途端に、「仕事のできない奴」、「一緒に仕事したくない奴」と思われてしまうところが、
英米系企業の、ある意味、厳しいところかもしれません。

仕事する姿勢として、特に良くないのが、

1)受身の姿勢。相手から声がかかるのを待っている。
2)意見を求められても言わない。あるいは、受け売りの意見しか持っていない。
3)意見を言う時、ケンカ腰になったり、逆に萎縮してしまったりする。

上記のうち、1)と2)に関しては、伝統的な日本企業では、それほど大きな問題だと見なされなかったりしますが、
英米系の企業でこれをやると、いずれ、大変まずいことになるので、注意が必要かと思います。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

逆の視点から見てみましょう。

英米系企業の「マネジャー」は、指令を出すだけではありません。
その他にも、結構、いろんなことをします。たとえば、

1)チームメンバーが、楽しく安心して仕事できる環境を整える。
2)チームメンバーから挙がってきた課題や問題を管理し、四方八方手を回して解決に導く。
3)チームメンバーの仕事の結果に、責任を持ち、顧客や会社にとって、意味ある成果につなげていく。
等々・・・

一般的には、マネジャーが、ちゃんと仕事をしている限り、チームメンバーは、他のことに心を煩わせることなく、自分の仕事に専念できるものです。

但し、一つ条件があります。マネジャーがちゃんと仕事するためには、その前に、チームメンバーの仕事の成果や意見が、
「プロフェッショナルなコミュニケーション」を通じて、マネジャーに正しく伝わっている必要があります。

先ほどの繰り返しになりますが、英米圏企業のマネジャーは、

「自ら進んで意思表示する」
「自分オリジナルの意見を持つ」
「自分の意見を、Assertiveに伝える」

それらができるチームメンバーだけを相手にすると考えて、ほぼ間違いはないでしょう。

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【グローバルIT】第6回・女性管理職が当たり前(2009/10/10発表)

長年、海外で暮らした後で、日本の職場生活に戻ってくると、
どうしても気になるのは、「日本では、責任ある役職についている女性が、とても少ないこと」です。

少なくとも、私がこれまで働いたことのある、オーストラリア、米国、中国、インド・・・どの国と比べても、
日本のITの現場では、女性管理職の割合が、明らかに低いと感じます。国内企業はもちろん、外資系であっても、そうです。

日本において、経済社会活動における女性の参画度合いが、欧米先進国に比べて低いのはよく知られていますが、
アジアの新興国と比べても低いと言われると、違和感を持つ人もいるかもしれません。

ですが私の見聞した限り、中国やインドのグローバル企業では、女性のボス(取締役、執行役員クラス)は珍しくありませんでした。
私自身も、IT業界で過ごした12年半のうち、直属の上司が女性であった期間が、半分以上を占めます。

また、10年ほど前の話になりますが、IBM社において、各国事業所における女性管理職の割合を調査したことがありましたが、
日本は韓国と並んで、アジアの中でも最下位グループだったそうです。その状況は、今でも大きく変わっていないでしょう。

実際、2005年の総務省『労働力調査』によると,日本の女性管理職の比率は10.1%にとどまり,米国の42.5%,イギリスの34.5%,
ドイツの37.3%などを大きく下回っています。

中国でも、私営企業であれば、女性管理職の割合は3割を超えている、という数字があります。

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欧米諸国のグローバル企業の現場では、概ね、「ジェンダーフリー」が実現していると感じます。

そこでは、男女を問わず、同じ職種であれば基本的に同じレベルの期待が与えられ、権限や責任にも、原則、男女差はありません。
なおかつ、中間管理職層に、女性が3~4割を占めている世界ですから、
実力のある女性社員は、男性と同じくらい、昇進のチャンスがあります。

しかし、上のような原理で運営されている欧米企業が日本に来た途端、女性管理職の比率が、なぜか1割程度になってしまう・・・
外資系とはいえ、社員のほとんどが日本人になりますから、日本企業社会の価値観が、組織に反映してくるのでしょうね。

日本人の女性社員が、欧米人のそれに比べて、能力が低いわけでは全くありません。むしろ、優秀だと感じることの方が多い。
ですが残念ながら、日本の企業社会の中では、男性社員と同レベルの期待や、昇進機会が与えられていないのでしょうね。

いくら優秀な素質を持っていても、ビジネス能力は「期待」や「責任」によって、長い時間をかけて磨かれていくものですから、
組織のなかで適切な期待が与えられていないと、大きく伸びていくことは難しいのです。

もちろん、日本でも物凄く優秀でガッツあふれる女性たちがいて、起業したり、組織のトップまで上りつめる人もいますので、
私が先ほど言ったことは、一般論に過ぎません。でも、
スーパーレディーじゃない女性社員が、企業のなかで、適切なチャレンジを与えられて成長できる機会が、
日本にはまだまだ少ないと感じます。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

ところで、いくらジェンダーフリーが実現している職場であっても、
女性が長い期間、充実した職業生活を送るにあたっては、超えるべきハードルがいくつもあります。

出産・育児は、その最たるものですが、
『女性同士の確執』というのも、国を問わず、並々ならぬ難しさがあるようです。

面白いことに、私がこれまで一緒に働いた女性上司は、
アメリカ人、中国人、シンガポール人、ペルー系オーストラリア人等・・・国籍は様々でしたが、
一人の例外もなく、「職場でライバル関係にある女性の同僚」との間で、深刻な確執を抱え、悩んでいました。

管理職というのは、仕事柄、社内政治が避けられず、敵も多く、つらい仕事ではありますが、
男の私からみると、「一体全体どうやったら、そんなにこじれるんだろねえ」と不思議になるほどでした。
もちろん、男同士の間でも、いろんな確執があるものですが、女性に比べて、感情的にカラッとしている面がある分、
ことは単純なのかもしれません。

深刻に悩む女性上司にとって、私という年下の男性部下の存在は、一種の『癒し』だったようです。
だいたい、私のルックスが癒し系で、「熊のプーさんのぬいぐるみ」みたいな顔と身体付きをしてますし、
そんな可愛い(?)部下が、愚痴を延々と聞いてくれるから、またとない気晴らしになったんでしょうね。

おかげで、女性上司と私の関係は、ものすごく良かったです。お互い信頼・尊敬し合う、とても美しい人間関係を築いてきました。
職場が変わっても、何年もコンタクトを取り続け、友情を暖めてきました。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

最後に、これからビジネスキャリアを伸ばし、経済的に自立していきたいと考える女性に対して、私がアドバイスするとすれば、

日本のなかで、比較的女性が働きやすいといわれる外資系で働くのも手ですが、
いっそ思い切って、英語圏や中国に留学して、言葉を覚えて、現地で(できればグローバル企業に)就職してしまうのも、お勧めです。
そうすれば、「本当の意味での、ジェンダーフリーの職場環境」を、肌で実感できるからです。

そういう職場環境を得るのは、日本ではまだまだ、難しいのだと思います。

もっとも、私と一緒に働けば、話は別ですがね・・・。

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