グローバル不動産

Facebook にシェア

金融マンの視点vs大家の視点

こんにちは、Manachanです。いま東京~福岡間のJAL機内でWiFiつなげてブログ書いています。

私、世界各国の不動産投資案件を、日々、精査しているわけですが、そこで常々感じること…

同じ業者が持ってくる案件でも、最初の物件は素晴らしくても、二番目以降は微妙なものが多いよね

そのテーマで、Home’s海外不動産サイトにコラム書きました。

海外お宝物件が長続きしない理由

ここでは、2番目以降の物件が微妙になりやすい理由として、3つ挙げています。

理由1)現地分譲価格の値上がり…新興国になればなるほど、分譲価格がすぐ上がってしまうので、時間の経過とともにお買い得感が乏しくなる。

理由2)現地物件の供給過剰…新興国の外国人や富裕層向けのコンドミニアムほど、実需マーケットが小さい分供給過剰になりやすく、おススメ度が低くなる。

理由3)業者側の組織維持…海外不動産の仲介業者がスタッフを雇うと、人件費を出さなければならないので、微妙な物件でも販売せざるを得ない時がある。

これは、とりもなおさず、私たちアジア大平洋大家の会が「大家視点」(=賃貸経営者視点)を大事にする方針につながってきます。

私、海外不動産をセミナーで紹介する上で、業者さんとのお付き合いも大事にしますが、それ以上に、物件個別の精査に力を入れています。業者トークだけを信用して、大家視点に立った不動産の個別精査をおろそかにするとはあってはならないと、心に決めています。

不動産は一つ一つ、違いますから。いくら立地が良くても、今後の経済発展が約束されていても、同じ地域にお宝物件とカス物件の両方がある。それが不動産の世界ですから…

私は日本国内で不動産仲介業者のビジネスもやってまして、そこでたくさんの金融機関の方々とつながりができました。そこで学んだこと、

・彼ら金融マン(或いは、銀行という組織)は、基本的に、業者単位でお付き合いする。

・外国人向けの新しい不動産融資商品を出す際、「この業者の取り扱い物件なら融資出す、その他の業者には出さない」ことが多い。

最近は日本でもインバウンド(外国人の日本不動産買い)ビジネスが伸びており、私としては金融機関とタイアップして事業を伸ばしたいのですが、いかんせん、「大手の仲介業者としか付き合わない」と決めている銀行が多いため、いつも壁にぶちあたります。

私は中華圏のバイヤーをお客にたくさん持っているし、自分が中国語も英語もできるし、不動産物件の見極めもできるし、大手仲介のサラリーマン連中よりインバウンド業務能力は断然上だと自負しています。銀行も新しい融資商品出すなら大手仲介と組むより私と組んだ方が得策じゃん!と思うのですが、そう考えない銀行が多いのです。

ま、「合同会社 鈴木資産管理」みたいな、どこの馬の骨とも分からないような弱小企業と組むこと自体、行内の稟議通りにくいのは分かるけどねえ…でもねえ、銀行だって新しいビジネスやるなら多少はリスクとらないとダメだよ。

そもそも、「世間に名の通った大手仲介」の持ってくる物件が、投資家利益を最大化するとは限りません。不動産投資を実践的に理解しない仲介マンは多いし、大手だからといって投資物件としての見極めができているとは限らない。

私の会社は弱小だけど、長年、不動産投資経営を実践してきた立場で物件を見極めているから、大手よりも良いものをお出しする自信はあるんだけどなあ。

「海外不動産」についても、同じことがいえると思います。「この業者の紹介する物件なら安心」と考え、個別物件の見極めを怠っていると、結果的に、投資家にとってメリットの乏しい物件を紹介してしまうことにつながってしまう。

私はそれやりたくないので、一つ一つ、物件の収益性や市場性を精査してからセミナーを企画するようにしています。徹底的に「大家視点」にこだわりたいですね。

この文章、共感できた、勉強になった…と思った方は、応援のぽちを、よろしくね→

Facebook にシェア

海外大家の会の存在意義

こんばんは、Manachanです。

2月16日にNHKで放映された「預金封鎖特番」の影響か、我々の海外不動産投資セミナーに来る方が、最近少し増えているような気がします。

「日本円の外出し」を提唱して、海外の預金口座やプライベートバンキング、海外不動産などの紹介を生業(なりわい)にしている業者にとって、あの番組は追い風になったのではないでしょうか。

私は、海外不動産投資コミュニティ「アジア太平洋大家の会」の代表として、そういう業者さんと組んでセミナーを開催したりすることもありますが、彼らの「日本の財政やばい、国に財産とられる前に海外に逃がそうぜ!」みたいなトークに対しては、冷ややかな目で見ています。

日本円を海外に逃がす(結果的に、日本人が円以外の外貨資産を持つ)ことには基本的に賛成なんですよ。世界中にいろんな経済を営む国があって、それぞれの特徴や得意分野があるので、一定以上の資産があるなら二つ以上の国に分散させてグローバルなポートフォリオを組んだ方が、(ちゃんと管理できるなら)リスク分散の観点でも望ましいと思います。

ただ、そういう業者の多くが、海外投資の「入口」しか言わずに「出口」に言及しないのが、私は問題だと思います

なぜそうなるのか?現時点では彼らの多くが、海外口座開設のアテンド料やコミッション、海外不動産の購入サポート料などを収益源にしている、つまり「入口」でお金を得るビジネスモデルになっています。一旦、入口でお金をとってしまえば、その後、海外投資が成功するよう継続サポートするよりも、新しい客をとる方が収益につながるのです。

日本国内でいえば、収益アパートを建売したり、売買する仲介業者と似たビジネスモデルなんですよね。彼らも「売れば手数料ゲット」ですし、その後のことは基本的に「知らぬ存ぜず」になりがち。

また、海外資産を運用して「出口」まで経験した業者が少ないのも大きな問題です。海外の実績豊富なプライベートバンクにつなぐ仕事ならまだしも、海外不動産になると、まともな「出口」を迎えるまで最低5年はかかってしまう。そこまで実際に物件を運営して、売却した経験がない業者は、「入口」への誘導はできても「出口戦略」を聞かれるとまともに答えられない。せいぜい、「良い値段で売れるよう、精一杯サポートします」位のことしか言えない。(でもって、客が出口を迎える前に、廃業してしまう業者が後を絶たず…)

欧米先進国の不動産であれば、中古不動産の売買市場やデータが整備されているので、「この立地で、この間取りなら、将来いくらで売れそう」という話ができやすい分まだマシですが、アジア新興国のプレビルド(未完成物件)を売る業者に至っては、その国の中古不動産市場も未整備、データもロクにない、という状態で商売するので、出口の話など、できるはずがない。

ま、そういう国では経済の伸び率が大きいので、5年、10年と保有できるのであれば、多少の高値掴みはあっても、売却益は取れるでしょう。ただそれにしたって、海の向こうの日本語通じない国に物件がある以上、物件管理や入居づけ、融資あっせん、納税代行など、継続的にサポートしていく必要はあるわけで、それ位は業者の責任でやっていただきたいのですが、中途廃業、商売替え、国替え…等々の理由で、やりきらない業者が余りにも多い。

このままでは、今年後半か来年あたり、東南アジア某国を舞台に、海外不動産ブームに大きな逆風となる出来事が起こるのではないかと、危惧しています。

そんな危なっかしい海外不動産の世界で、私たち「アジア大平洋大家の会」の存在意義は何なのか?

私たちは「大家の会」です。言い換えれば「賃貸事業者」集団です。大家の仕事は、「物件を買った後」から始まります。

海外物件を保有した後、入居づけで家賃を得る、売却して利益を得る、あるいは日本国内の快速償却を使って節税メリットを得る…そうした、「物件保有後のオーナー利益最大化」のためにこそ、私たちが存在する意味があると考えます。

多くの業者がそういう仕事を満足にできないのなら、私たちは自分の海外資産を守り、利益を得るために自ら学ばなければならない。戦略的にリスクをとって、試行錯誤して、スキルをつけなければならない。

大きな話でいえば、カントリーリスクの見極め。日本の国が近い将来、財政危機、取り付け騒ぎになるリスクは、ゼロとはいえない。だからといって、私たちが資産を置いている海外の国がそういう事態にならないと言い切れる根拠もない。むしろ、私たちの多くは、その国にとって「非居住者の外国人」という脆弱な立場で資産を置いている分、その国から財産を没収されたり、著しい不利益を被る可能性は、日本よりかえって高いかもしれない。そのリスクをいかに見極めて、大事な資産を守っていくか?業者がそのリスクを言わない、知らないのなら、私たちは自ら学ぶしかない。

もう少し卑近な話でいえば、近隣物件との競合の問題。東南アジアの経済がたとえ年率7%で伸びていても、私たちの買った物件が年率7%で値上がりしていつでも売れるとは限らない。むしろ、建築ラッシュで近隣に類似物件がバカスカ建ちまくって、蓋を開けたら空室だらけ、貸そうにも貸せない、売ろうにも売れない…みたいな事態になるかもしれない。そういう「買ってはいけない」物件を、いかにして見極めるか?物件がピンチになったら、いかにしてリカバリーするか?…それも、自ら学ばなければならない。

さらに、物件が海外にある以上、為替、海外送金などの知識も不可欠だし、ビジネス慣行の違う海外の人々とコミュニケーションをとり、協業するスキルも必要。

日本国内にある多くの大家の会は、地域に根付きつつ、オーナー利益を最大化するために日々、情報交換やスキルアップに励んでいることと思います。私たちは海外を舞台に、同じようなことをやりたいのです。海外だからこそ、私たちの会が、
学ぶべきことは非常に多い。だからこそ、チャレンジする意味があると思うのです。

それを実現するには、海外不動産を扱う専門業者との協業が欠かせません。ですが今後は、海外投資の「入口」しかできない業者よりも、「購入後や出口サポート」に注力する業者と、良い付き合いをしていきたいと思います。

この文章、面白かった、勉強になった、海外での不動産運営に興味あり…と思った方は、応援のぽちを、よろしくね→

Facebook にシェア

ベトナム、コンドミニアム買い時の考察

こんばんはManachanです。いまカンボジアのプノンペンにいます。今日の朝から午後まで、ベトナム最大の都市ホーチミン市で不動産視察した後、陸路国境超えバスでカンボジアにやってきました。

なかなかハードな旅でした、道中、ビザの問題でイミグレで私一人で待たされたり、バスの車輪パンクトラブルでカンボジア領内の農村地帯で足止めを食らったりと、トラブル続きでしたが、無事プノンペンに着けて嬉しいです。

今回、ベトナムで不動産視察に来た理由は、

・ベトナムでは今年7月から、外国人個人名義の不動産所有が認められる予定。
・その直前のタイミングで、日本人投資家に紹介できる物件があるかどうかを見極めたかった

ホーチミンは、都市圏人口800万人超。隣国の首都プノンペンやビエンチャンに比べて段違いに大きく、堂々たる街でした。都市景観も近代的でとにかく「栄えてる」の一言!

特に今回、陸路でカンボジア入りしたので、ホーチミンの都市化地域のサイズを実感できました。とにかくデカい!市の中心(一区や三区)から北西方向、国際空港や12区、アンスオン地区を超えて、郊外のホックモン県に至るまで20~30㎞は切れ目なく商店や住宅が続き、田畑の類もみえません。東京都心から千葉県の船橋あたりまで、ずっと都市が続くのと似た感じですね。

ホーチミン都心近く

都心から北西12㎞地点(12区の外れ)

都心から北西25㎞地点(ホックモン県)

ホックモン県を超えるとさすがに田園が見えてきますが、クチ県、タイニン省…カンボジア国境に至るまで、約70㎞にわたって中小の町が切れ目なく続き、まるで日本の首都圏や香港~広州間を彷彿とさせます。この一帯の人口密度は世界有数ではないでしょうか?

東南アジア最大の近代都市バンコクと比べると、ホーチミンは高速道路や都市鉄道などの近代インフラが未整備な分、やや田舎っぽい印象は受けますが、都市サイズや人口ではバンコクと全く遜色ないように見えます。

かくも巨大な都市である、という認識からいけば、今回、内見した物件は、十分「都心近く」と称して良いでしょう。

ホーチミン二区…都心「一区」から、サイゴン河を東にわたった対岸。距離は3㎞前後。
ホーチミン七区…「一区」から南へ、いくつか河を渡って到達する近郊住宅地エリア。距離は4㎞程度。

いずれの地区も、現時点では公共交通がありませんが、車やバイクで、都心へ15~20分で出られるエリア。東京にたとえればいずれも23区内。二区が江東区、七区が品川区といった感じでしょうか。

私が良いと思ったのは七区のほう。ここは戸建の高級住宅地や、おしゃれな雰囲気の商店街、英米系インターナショナルスクールや日本人学校などが点在するエリア。ご飯も美味しく、「ここなら、自分が住んでも良い」と思いました。

この七区エリアで、私が日本人に紹介可能だと思ったコンドミニアムが一つあります。

・ベトナムのデベロッパーが開発

・19階建ての2棟を建てる。うち1棟は竣工・完売済。二棟目は建設中で、2015年12月完成予定

・一番小さい間取りが2DK、54㎡で、売り出し価格が6万5千米ドル。日本のファミリー(夫婦+小さい子供一人)の生活実感に近いサイズと間取り。

・その他には、67㎡、8万2千米ドルの部屋があり、夫婦+子供二人の暮らしのイメージ。

・完成時に引き渡されるものは、キッチン、トイレ、フローリング等、ベーシックなもの。家具等はオーナーが調達。

・貸す場合、入居者ターゲットはベトナム人中流層ファミリーが中心。想定家賃は月間350~380ドル位、表面利回りは6~7%台。日本人に貸す場合はもっと家賃とれそう。

・共用部は一階に集中、プール、24時間営業の商店など、シンプル。

・管理費は月25ドル程度

不動産視察の様子

私、今回ホーチミンで不動産視察した実感、「2年前のトルコ・イスタンブールの状況とそっくり」だと思いました。

当時のイスタンブールは、外国人に不動産市場を開放したばかりのタイミングでした。郊外のEssenyurtという新興住宅地で、50~60㎡のコンドミニアムが約6~7万米ドルから売り出されていました。価格帯や間取りは、今のホーチミン7区とそっくり。

また、トルコは人口7500万人もいて、国内顧客が十分いるからか、モデルルームの案内表示やウェブサイトもトルコ語が圧倒的に多く、英語を話すセールスマン自体が少なかった記憶があります。その点も、今のホーチミンとそっくりですね。人口9000万人もいるベトナム、現時点では自国顧客さえ相手にしていれば十分なようで、英語の資料も少ない上に、価格表もベトナムドン表示ばかり。

でもって、トルコ不動産が2013年以来、外国人に開放されてから、どうなった
か?私が視察したイスタンブール郊外のコンドミニアムは、だいたい、年率20%位で値上がりしているようです。トルコ人に加えて、アラブ圏や欧州諸国の投資客が、自国の不動産よりお買い得と考えてガンガン買ってきました。

ベトナムでも同じことが起こるのかどうかは分かりませんが、個人的にその可能性は高いと思っています。中国人投資家が食指を伸ばすでしょうから・・・

ですので、少なくともいえることは、

ベトナムの不動産、いまが買い時であることは、間違いない。

とはいえ、逆に難しさも感じました。たとえ買い時でも、駄目な物件を掴んで損したら元も子もありませんので…

・ホーチミンは、プノンペンやビエンチャンと違って、すでにコンドミニアムがガンガン建ってしまったので、「勝つ物件と負ける物件が二極化」する局面に来そうな気がする。「確かに勝つ物件を選ぶ」選球眼が必要。

・7月以降、外国人の不動産所有権利がどこまでクリアになるのかも不明。

・入居づけや転売がどこまでできるかも、まだ未知数。

その点は、ホーチミンの不動産マーケットをもっと研究して、慎重に取組みたいと思っています。

ベトナムは中流層が住宅ローンを使って買う時代に突入したようです

この文章、面白かった、勉強になった、ベトナム不動産に興味あり…と思った方は、応援のぽちを、よろしくね→

Facebook にシェア

ラオス始動

こんばんは、Manachanです。昨日は埼玉一棟アパート投資セミナー、今日はモンゴル不動産セミナー、明日はラオス不動産セミナーと、三日連続で、バラバラなテーマでの講演が続きます。頭を切り替えるのが大変っすね。

今回の日記は、明日のセミナーのテーマ、ラオスについて書きます。

先ほど、ラオスの首都ビエンチャンより、いくつかの写真が届きました。「これがラオスなのか…」にわかには信じがたい。たった数か月間不在にしただけなのに、物凄い変貌ぶりですね。

【来年開業予定のショッピングセンター】

【35階建ての5つ星ホテル建設中】

ビエンチャン…果てしなく平屋ばかりの田舎町だと思っていましたが、この調子で建設が進んだら、2年後には今のプノンペンみたいに、高層建築がニョキニョキ…になるでしょうな。

明日のセミナーで紹介する、「ラオス第一号コンドミニアム」予定地では、4~5月頃の着工を目指して、現地にある創業者社長の自宅解体が始まりました。

完成時にはこのような建物になる予定です。楽しみですね。

凱旋門からまっすぐ伸びる道の風景は、相変わらずラオスらしい…でも交通量は年々増えてるような。

東南アジア最後の秘境といわれるラオスが、首都ビエンチャンを中心に、経済離陸し始めたようです。商業施設、ホテルに続き、コンドミニアムも確実に増えるでしょう。ライバル物件が増える前に参入して、先行者利得を得たいものですね。

ラオス不動産セミナーは、1/27(火)東京、1/30(金)名古屋、二つが予定されています。お楽しみに。

================================================

ラオス第一号コンドミニアム紹介会@東京

■日程 2015年1月27日(火) 19:00~21:00

■会場:東京都港区高輪3-6-11 K高輪ビル3F
(都営浅草線「高輪台」徒歩4分)

■セミナー参加料金:2000円
(※APHOC有料会員は無料でご招待いたします。)

■セミナー紹介ページ:http://goo.gl/3Hdapb

================================================

================================================

ラオス第一号コンドミニアム紹介会@名古屋

■日程 2015年1月30日(金) 19:00~21:00

■会場:名古屋市中区栄2-1-12ダイアパレス伏見1101
(「きんぼし伏見店」がある建物の11Fです。)

■セミナー参加料金:3000円
(※APHOC有料会員は無料でご招待いたします。)

■セミナー紹介ページ:http://goo.gl/Vli8sA

================================================

この文章、面白かった、勉強になった…と思った方は、応援のぽちを、よろしくね→

Facebook にシェア

俺たちの時代が来た!

こんばんは、Manachanです。

1月5日、月曜日。日本の多くの企業で、正月休み明け「仕事はじめ」の日でした。私は気楽な一人社長稼業ゆえ、労働日は自分で決められますけど、それでもビジネスパートナーの多くが今日から始動するため、私も世間にあわせて、今日からフル稼働仕事モード。

サラリーマンと違って、独立自営の身になると、余暇の感覚がなくなります(リンク)。特に私みたいに、自分の趣味(不動産)を仕事にしている者は特に、仕事とプライベートライフの境目が曖昧になります。今はビジネスチャンスが豊富なので、役所や民間企業が年末年始休暇で1週間以上「止まっている」のが、大きな機会損失に見えてしまい、正月三が日から、ビジネスしたくてうずうずしてました。

そして1月5日の「仕事はじめ」…世間様がようやく仕事モードになってきたこの日を、私はかつてない程、エキサイティングな気分で迎えました。

2013年の仕事はじめ…私はまだサラリーマン。職場でトラブル続きで青息吐息。「解雇」の二文字が脳裏をかすめていました(でもって、案の定、2月14日に解雇されました

2014年の仕事はじめ…私は五反田にオフィスを借りたばかりで、備品設営中。まだ宅建業の免許も下りておらず、金が入るアテもないまま、貯金を食いつぶしてカードローンの借入で暮らしてました(リンク)。

そして今年、2015年の仕事はじめ…ようやく宅建業者として生活できる目途が立ち、次の飛躍に向けてビジネスパートナーとのミーティングに明け暮れました。ここまで前向きな気分で臨む正月は、人生初の体験です。

46年も生きてきた私の人生で、いま、かつてない「追い風」が吹いていると感じます。それは、

・いま、日本の国に、本当におカネがない。
・海外のおカネが、喉から手が出るほど欲しい。
・海外から日本に、おカネを引っ張ってこれるビジネス人材が求められている。

たとえば、昨年はこんなニュースが相次ぎました。

永住権取得まで3年に短縮 出入国管理法改正案が成立(2014/6/11)

海外の富裕層を呼び込め!滞在期間の上限を90日から1年に延長へ―日本(2014/5/31)

中国人に対するビザ発給要件緩和(2014/11/8)

近隣アジアから、お金持ちを日本に呼び込もう、移民してもらおう…センシティブな話題なので、日本国内では大きく報道されませんが、こういう動きがあるたびに中国語で記事が出て、香港や台湾、中国本土に住む友人たちが、私にリアルタイムで情報送ってくれるからよく分かる。

日本政府は、かなり本気です。そりゃ、自民党の政治家や高級官僚だって本心では移民など受け入れたくないでしょうが、そんなこと言ってられないのです。背に腹は代えられない。誰が政権取ったところで、いま日本におカネがない状況から出発しなくちゃならない。

いまの日本の状況は、20年ほど前に、多くの欧米諸国がすでに経験しました。繁栄する日本とアジアNIESを横目に、不況と失業に悩む欧米…いろんな葛藤や社会の軋轢を経験しつつも、おカネや教育のある外国人に投資してもらう、留学・就労・移民してもらうための制度を、長い時間かけてつくりあげました。

私はオーストラリアに住んでましたが、シドニーにある各大学、中国やインドの顔ばっかりですよ。不動産だって中国人投資家がガンガン買って、私が住んでたマンションの組合総会は英語と中国語で行われてました。配布資料からして中国語だったし…

そんな状況を、面白くないと思う白人住民はたくさんいたはずです。それでも、社会のバランスをうまくとって、海外のおカネや人材を自国の経済成長に結びつけたのです。実際、英語圏先進国で「失われた20年」を経験した国は一つもありません。

日本もようやく…遅きに失した感はありますが、約20年前の欧米諸国と同じスタートラインに立った気がしています。これからの日本には、外国の人間やおカネと、日本人社会とのバランスを取って発展を目指す、大きなチャレンジが待ち受けています。

このエキサイティングな時代の幕開けに、日本でビジネスすることができる。私はとてもラッキーです。幸せ者です。これまで長年かけて蓄えてきた、海外生活や仕事のノウハウ、外国人との付き合い方、多言語能力…それを、母国・日本のために、役立てる時が来たのです。

具体的には、今年、私がビジネスで使う時間と労力の約半分は、「インバウンド」ビジネス(外国人の日本不動産買い)に向けようと考えています。それも単なる物件紹介や管理じゃつまらない。私にしかできない、私がやる意味のある仕事に特化していこうと思います。

鈴木資産管理のウェブサイトも、日本物件検索サイトも、近日中に、大幅リニューアルする予定です。私が本当にやりたいと思うビジネスを表現するために…

遅ればせながら、新年のご挨拶…今年もよろしくお願いいたします。

この文章、面白かった、勉強になった、不動産やインバウンドビジネスに興味あり・・と思った方は、応援のぽちを、よろしくね→

Facebook にシェア

大相撲とモンゴルのいま

こんばんは、Manachanです。

私の住まいは、東京の江東区にあります。隣の墨田区には、両国の国技館があって、もうすぐ、大相撲の初場所が行われます。お相撲さんには身近な土地柄です。

10日目には、柏の実家から両親が来て、幕下から十両、幕内まで観戦する予定です。我が家から近いので便利ですね。一番見たいのは、もちろんこの人、

「モンゴルの怪物」逸ノ城関

約10年前から、日本の大相撲はモンゴル出身力士の独壇場。武蔵丸以降に生まれた3人の横綱は全員モンゴル人、更に現在12回連続でモンゴル人力士が大相撲を優勝、まさに相撲界を席巻していると言って良い。強い、強すぎる!

モンゴル人力士の一覧

私の子供時代は、大相撲で強いのは日本の北国出身の力士でした。北の湖、千代の富士、若乃花、貴乃花…等々。三役は、ほぼ北海道や青森県出身の力士で占められていました。その強さの秘密は、雪国の厳しい生活で鍛えられた強い足腰だと説明されていました。

いま、それに取って代わったのがモンゴル人力士ですね。彼らの強さの秘密も、北国の厳しい生活、乗馬で鍛えられた足腰と、ハングリー精神なのでしょうか?

私、昨年11月に実際にモンゴル行って、力士の強さの理由が何となく分かりました。

男も女も、とにかく、体格がデカい、ごつい!

モンゴル人…顔は日本人とほとんど変わりません。私、ウランバートル空港の入国審査で間違ってモンゴル人の列に並んでましたが、顔が同じなので全然違和感なかった。

でも、体格だけが違う。北東アジア人のなかでは比較的小柄で華奢な日本人に比べると、モンゴル人は縦も横も、当社比1.1倍といった感じで…とにかく、体躯のがっしりした大男が多い。女性も華奢な人をほとんど見かけない。

こんなにデカいなら、日本人が相撲で勝てないはずだよなあ…

体操、柔道、フィギュアスケートなど、テクニックの比重の大きいスポーツに比べて、ラグビー、相撲といったフィジカルな、身体と身体のぶつかり合いの競技では、とにかく、体格や筋肉量がものをいう部分が大きい。

もちろん、小柄でもアスリートは鍛えれば強くなるし、テクニックも身につきますが、ナチュラルにデカくて、しかもテクニックも優れている人々に、フィジカルな競技で勝つのは至難の業。ラグビーの日本代表が、大男揃いのオーストラリアやフィジーに勝つことを想像するのは難しい。

あと、モンゴル人と日本大相撲との相性の良さもあるのでしょうね。体格だけでいえば、欧米人だって、中国の北方人だってデカくて筋肉量も多いけど、相撲の世界ではなぜかモンゴル人が突出して強い。日本の相撲部屋での生活やしきたりなど、モンゴル人と親和性が高いのでしょうね。他の外国人に比べて日本語を覚えるのも早そうだし…

とはいえ、モンゴルの生活も急速に変わりつつあります。今やモンゴルは首都ウランバートルに総人口の約半数が集中する超・都市社会。遊牧から定住へ、草原から都市へのシフトが進んでいます。1月10日のセミナーで紹介しますが、「ウランバートル団地暮らし」もこれから大いに普及するでしょう。

200万円台からできる、モンゴル高利回り団地投資セミナー@東京

最近のモンゴル人の子供は、外に出ず家でテレビゲーム三昧という話もあります。同国人力士の強さを支えた、かつてのハングリーな生活も急速に失われていくのかもしれません。

また、いまのウランバートルは、スポーツがしやすい環境とはお世辞にもいえません。運動できる施設が非常に少ないし、冬場は空気が汚くてジョギングする人もいない。力士は滅法強いけれど、スポーツ文化を支える市民の裾野がほとんど育っていないようです。

そのウランバートルで、スポーツ文化を振興すべく、「スポーツをテーマとした一貫教育校」の創設を目指す、モンゴル人起業家と先日知り合いました。全天候型の室内スポーツ施設をつくり、世界で活躍するモンゴル人や外国人のアスリートやコーチを招聘すると…私、学校事業は全然詳しくないけれど、その理念は大いに共鳴できるものでした。

近い将来、日本の投資家のお金を導入して、モンゴルで学校事業をする話が出てくるのかもしれませんね。

この文章、面白かった、モンゴルや大相撲に興味あり~・・と思った方は、応援のぽちを、よろしくね→

Facebook にシェア

首都圏団地ブームとモンゴルのいま

新年明けましておめでとうございます、Manachanです。今年は粉雪の舞う元旦になりましたね。いまは柏の実家で、家族でまったりした新年を過ごしています。

千葉県柏市…典型的な東京の衛星都市。1954年(昭和29年)に市制施行された直後から、首都通勤圏に組み込まれて人口が急増。この街の歴史は常に、「団地」とともにありました。日本の歴史上初めて、近代的な「団地」が建設された場所の一つが、ここ柏だったのです。

かしわの記憶~第6回から引用してみます。

~戦後10年、敗戦から奇跡的な復興を遂げつつあった日本ですが、高度成長期を迎えると大都市に人口が集中し、深刻な住宅難に見舞われます。

この切り札として考えられたのが、住宅公団による集合住宅の建設だったのです。昭和31年11月入居の荒工山(あらくやま)団地は、東京近郊で最も早い賃貸の団地の一つで、ベッドタウン柏市の幕開けを告げるものでした~

荒工山団地は、私が育った家から歩いて3分、同じ「東1丁目」にあります。私の子供時代には、周辺の住宅に比べてすでに古く、くたびれていた印象があります。今ではさすがに建て替えられていますが、入居当時は、超近代的な憧れの住まいだったのでしょうね。

~今から50年前、2DKの公団住宅に暮らすことは、庶民の憧れでした。鉄筋コンクリートの建物にテーブルと椅子での食事、台所には流し台が備えられ、各戸に水洗トイレや内風呂の設備。こうした衛生的で安全な団地の生活は、それまでの都内アパートにくらべあらゆる面で快適だったのです。

当然、公団住宅の人気は高く、抽選による厳しい倍率を勝ち抜いた高給のエリートサラリーマンでなければ、入居は難しかったといわれています~

昭和31年の荒工山団地に引き続き、柏市では大規模団地の建設が相次ぎます。

昭和32年(1957) 光ヶ丘団地 賃貸戸数974戸 (※マーケット・店舗・集会所・診療所・郵便局が併設)  
昭和39年(1964) 豊四季台団地 賃貸戸数4,666戸 (※当時、首都圏屈指のマンモス団地)
昭和53年(1978) 大津ヶ丘団地 賃貸戸数582戸 分譲戸数1,182戸 (※都市計画と一体化した分譲中心のニュータウン)

  

【昭和39年頃の豊四季台団地】

【昭和43~44年頃の団地の典型的間取り】
当時、このような住まいは文化的生活のモデルとされ、皆の憧れでした。

いま、私は不動産投資家としてアジア各国で視察を重ねているわけですが、いろんな意味で「デジャヴ感」満載ですね。日本が40~50年前に経験したことが、いま、フィリピン、カンボジア、ラオス、モンゴルといった国々で次々に起きていますから…

1月10日に、アジア太平洋大家の会で開催する「モンゴル団地投資セミナー@東京」では、同国の首都ウランバートル近郊で、これから続々と建設される団地の話をします。

今はさすがに21世紀なので、40~50年前の日本と比べて、建物のデザインがこじゃれてはいますけど、2015年のモンゴルで建設される団地の暮らしは、まさに地元の人にとって憧れの文化生活に他なりません。

【ウランバートルで建設される団地】

【団地の間取り】
40年前の日本で供給された間取りと、どこか似ていますね。

昭和40年頃、日本の団地で提唱された「テーブルと椅子での食事」という新しいライフスタイル…これと似たような風景が、もうすぐ、モンゴルの都市でも当たり前になるかもしれませんね。

というか、これモンゴル人の写真といっても違和感ないですね。彼らの顔がまるっきり日本人と同じですから…もっとも、食生活は全然違いますけど。

遊牧から定住へ、農村から都市へ、テントから団地へ…モンゴル人のライフスタイルは急速に変貌を遂げつつあります。同じアジアでいち早く近代化を経験した日本人として、その手助けをできれば面白いと思います。

投資利益をとれるほか、日本人の団地暮らしの歴史を追体験できる(?)…・1月10日のモンゴルセミナー、ふるってご参加ください。

=============================

☆ モンゴル高利回り団地投資セミナー(1月10日、東京)

■日程 2015年1月10日(土) 15:00~17:00

■会場:神田ニューセントラルホテル、地下会議室 (JR神田駅西口徒歩2分)
http://www.pelican.co.jp/newcentralhotel/access.html

■セミナー参加料金:3000円

■参加申込はこちら⇒http://asia-pacific.tv/pp/button.php?id=230&skin

=============================

この文章、面白かった、役に立った、モンゴルの団地投資興味あり~・・と思った方は、応援のぽちを、よろしくね→

Facebook にシェア

森を見て、木を見ず…海外不動産編

こんばんは、Manachanです。

私は、不動産投資関係の連載コラムを、月4本書いておりまして、ささやかながら生活費の足しにしております。「お金とって書く文章」を量産している分、文章力に自信はあるのですが、それでも「投資家けーちゃん」こと寺尾さんのコラムは、「分かりやすく、読ませる文章」という意味で、お手本にすべきクオリティ。

最近のHome’s不動産投資コラム「森を見て、木を見ず」も、素晴らしい文章ですね(リンク)。引用します。

>(森を見て、木を見ずの方々は)経済の動向や株価の推移、為替相場の見通しなどの大局的な知識や情報についてとても良く知っています。

そして、難しいお話をされた後で出てくるのは、

「不動産投資は●●●が一段落する数年後にスタートするべきではないかと思います」
「やはり東京23区内。できれば城南地区で購入したいです」
「●●県には将来性がありません」

のような結論です。日経新聞なんかのコラムみたいですね。

確かに、こういう方々は相当数いますね。賃貸経営という、ミクロな世界で勝負する事業に、過剰なほどマクロの視点を持ち込んで、ピントの外れた投資判断をしてしまう人というのは…

けーちゃんは国内不動産投資を念頭に置いて言っておられるでしょうが、私が関わっている海外不動産投資の世界だと、なおさらそうです。

そもそも、海外不動産のセミナーっていうのは、マクロ経済の話から始まります。やれ経済成長率だ、人口ピラミッドだ、国債の格付けアップだ、日本との比較がどうだ云々…そういう景気の良い話を繰り出して、勢いだけで不動産を売ろうとする業者も多いです。

でも、売り物が「紙の資産」ならともかく、「不動産物件」ですから、マクロの話だけで売るのはどう考えても無理あると思うんだけどな。

再度、けーちゃんの文章に戻ります。

>賃貸経営においてはもっと小さいところに目を向けていく必要があります

>国土交通省が発表している「住宅着工数」に注目する時間があったら、持ち物件の近所で新築の計画がないかどうかを気にするべきです。

>森全体の平均値を把握するのではなく、森の木を1本ずつチェックしておいしい果実がついている枝を探すような活動が、個人レベルの不動産投資で成功する方法ではないかと思います

まさに、100%同意。私自身、マクロでみれば値上がりしないといわれている日本国内、しかも地方圏や首都圏郊外の中古マンションで、6回中5回、転売益を上げてきました。

愛知県一宮市、山梨県甲府市、名古屋市、福岡市、千葉県柏市…各地域の賃貸マーケットや家賃相場を研究し、相場より明らかに安く売り出されたタイミングで買い、入居つけて相場通りの値段で売ったからこそ、家賃収入と転売益のダブルゲインを手にできたのです。

これが「東京23区の城南地区」だったら、同じモデルでは投資できません。日本中の人々が良いエリアだと思っている場所、かつ全国の金融機関が喜んで融資つけるエリアでは、市場参加者が多すぎて、相場より安い値段で仕入れるのは至難の業。利回りにしても再建不可や既存不適格、借地権でもない限り、ネット5%みたいな面白くない数字が並び、自己資金少なくてキャッシュフロー欲しい私には向きません。

確かにマクロ経済的にいえば、東京城南地区の方が、少なくとも柏市周辺よりはずっと「堅い」「安全牌」でしょうが、だからといって「目黒区の利回り5%」が「柏の利回り10%」より優れているとは全然思いません。物件が稼いでくれるのは同じ日本円なのですから…

さらに言うと、適正利回り「5%」のものが、相場通りの「5%」でしか買えない都内優良エリアの物件よりも、市場参加者がグッと少なくなる柏あたりの郊外で、「通常は8%」位のブツを、良いタイミングで「10%」で掴める可能性があるならば、そちらの方が確実におカネになると私は思います。

日本国内の不動産を扱うセミナーなら、講師も来場者も、なんとなく、それが分かっているから、マクロ経済的な話は余りせず、地域賃貸需要や周辺環境、物件の競争力とか、ミクロな話が多くなるはずです。それが、収益不動産本来の在り方だと思います。

でも、話が海外不動産になると、そういうミクロな情報が途端に分からなくなる。

日本人の場合、東京駅と神田駅、あるいは池袋駅と板橋駅…一駅離れただけで坪単価に差が出ることはなんとなく分かっても、

マレーシアのクアラルンプールで、都心のKLCC駅と一駅離れたKampong Bahru駅の立地の差がどれだけあるか、ほとんどの人はイメージさえできません(※ものすごい落差があります…)

だから、セミナー構成上、どうしてもマクロ経済の比重が高くなってしまうのはある意味仕方がないでしょう。

しかし海外であっても、売り物が不動産という、個別性の高い財である以上、マクロよりミクロが重要なことは変わりありません。

マクロ経済指標的に素晴らしい都市でも、ダメな物件はダメだし、逆にどんな衰退都市でも、お宝物件は探せば意外に見つかるものです。国を問わず、大抵どこでもそうです。

投資判断にとって大事なのは、「この物件がいつ、いくらで貸せるか?売れるか?」であって、「物件所在国の経済成長率や失業率、不動産価格の上昇率」ではないはずです。

業者が、そういう情報を的確に出せるようにするためには、地域の賃貸事例や売却事例をある程度データべ―ス化した上で、どんなバイヤーが何を期待して買う(借りる)のかを知らなくてはならない。

そうしたミクロな情報、日本と違ってアジア新興国ではほとんど揃っていませんが、いろいろな人の力を借りて、徐々に整備していきたいと思っています。

>森の平均値がどういう状態であっても、必ずどこかの木に果実はついているものです。

その通り!これこそ不動産の面白さ、素晴らしさだと思います。

類似団体も増えてきましたが、アジア太平洋大家の会では、これからも「不動産とミクロにこだわる」姿勢で会運営を続けていきたいと思います。


の文章、面白かった、勉強になった、海外不動産に興味あり・・と思った方は、応援のぽちを、よろしくね→

Facebook にシェア

2015年は資源国不動産狙い

こんにちは、Manachanです。

12月14日の総選挙で予想通り安倍自民党が大勝し、アベノミクス路線が継続することになりました。今後、金融緩和と公共事業を続けて景気回復をはかり、安定政権の間に「成長戦略」を次々と打ち出したいところですね。

為替にフォーカスすると、当面、日銀は金融緩和寄りの運営を行うと予想され、日本円は軟化気味に推移しそうです。やはり、金融緩和終わったばかりで、シェールガス持ってる米ドル最強伝説でしょうかね…

私は最近、「世界経済の状況が今のままでいくなら、今後2年ほどは、1ドル=115~120円を想定して海外不動産投資を進めていく」と、いくつかの場面で発言しました。

ですが、足元の世界経済の状況自体が、大きく変わりつつあるようです。それが、

・資源安(特に原油安)

・いくつかの資源国で経済リスク顕在化

・世界経済が一時的に不安定になり、リスク回避の流れになる

今朝、ロシアルーブルが1日で19%下落、というニュースがあったばかりですね。

外貨の獲得手段を原油や天然ガスの輸出に頼っているロシアにとって、エネルギー価格の低下は経済状態悪化に直結します。

ウクライナ問題をめぐり、欧米諸国から受けている経済制裁とのダブルパンチで、ロシアにとっては厳しい経済運営になりそうですね。

あの国は外貨準備が豊富だからデフォルトはしないでしょうが、通貨の暴落程度なら当たり前に起こるでしょう。

ロシア・ショックと前後して、世界中の資源国の通貨も売られて、軒並み値を下げていますね。

例えば、カナダドルや豪ドル、アジアでは、マレーシア・リンギットなどが安くなっています。

下図にみるように、リンギットは、近隣のタイ・バーツやフィリピン・ペソ等と比べて、下げ幅きついですね。資源国だからでしょう。

マレーシア・リンギット/円

タイ・バーツ/円

フィリピンペソ/円

逆に、エネルギー価格安と、それに伴う資源国経済不安は、日本円にとっては、概ねプラス要因になります。

・エネルギー源の多くを輸入に頼っている日本にとって、原油や天然ガスの価格が下がれば、貿易収支が改善する。

・また、ロシアなど資源国で経済危機が懸念されれば、リスク回避の流れから、日本円が買われやすくなる。

ここ数か月、円安が進んだのに師範のガソリン価格は上がらず、かえって下がったことに、多くの人が気付いているかと思います。ガソリン・灯油価格が安くあがれば、クルマ必須の地方や寒冷地の人々の可処分所得を増やすことになるので、日本経済にとってはプラスでしょう。

以上をまとめると、国内要因から円安基調は変わらなくても、海外要因から、一時的に円が上がり、資源国通貨が下がる、というシナリオは十分、ありえると思います。イメージ的には、

1米ドル=110円
1カナダドル=90円
1豪ドル=85円

程度になる可能性は十分あり、そのタイミングは日本人投資家にとって、絶好の「カナダ、オーストラリア不動産の買い時」になると思います。特に、

カナダのなかでエネルギー資源の豊富な「アルバータ州」(カルガリー、エドモントン等)、

オーストラリアでダントツの資源州「西オーストラリア州」(パース等)

あたりの不動産を格安で買えるチャンスが来るのではないかと、私はみています。

カナダやオーストラリアは、資源輸出以外にも多様な産業が発達していますし、また「移民で人口を増やす」という技も持っています。不動産取引や金融のシステムも先進的で安心感が高く、資源国通貨安になれば、この2国こそ、真っ先に参入すべき不動産マーケットだと考えます。

来年1月には、カナダ・アルバータ州を、3泊かけて不動産視察に行く旅程も組みました。

また、先進国系の資源国だけでなく、新興国系の資源国にも注目しています。アジアでいえば、モンゴルやアゼルバイジャン、カザフスタンなど…

これらの国は、資源安の局面になれば、通貨も安くなり、現地不動産価格も落ち着っくので、日本人投資家にとって「買い場」になる可能性を十分秘めています。ただ、カナダ、オーストラリアと違って、カントリーリスクが大きいので、その辺の見極めも必要です。

日本の海外不動産投資の世界でいえば、2014年は、フィリピンとアメリカがブレイクした年、でした。2015年は一転して、資源国買いの年になるかもしれません。

アジア太平洋大家の会でも、資源国不動産セミナーを、立て続けに企画しました。乞うご期待。

1月10日(土)に、モンゴル不動産セミナー
200万円台からできるモンゴル高利回り団地投資セミナー@東京

2月14日(土)に、カナダ不動産セミナー

この文章、面白かった、勉強になった、資源国に興味あり・・と思った方は、応援のぽちを、よろしくね→

Facebook にシェア

円安不安の時代に、アベノミクスを信じる

こんばんは、Manachanです。いま東京の自宅ですが、明日の早朝から、香港・モンゴルに旅立ちます。

ここ数日、円安の進み方がスゴイですね。今や1ドル=113円台になり、約7年ぶりの円安水準。そして、ユーロ、英ポンドなど欧米主要通貨に対しても、アジア新興国通貨に対しても、円は大幅に安くなっています。タイバーツ=3.4円台、マレーシアリンギット=34円台、フィリピンペソ=2.5円台。各国通貨とも、2年前より、円に対して3~4割は高くなってます。

私が、海外不動産を意識的に買い増していたのは、2011~12年。当時は、1ドル=78~80円位でしたから、時代は、大きく変わりましたね。日本円を使って、海外で資産づくり…というのは、当時と比べて、ざっと1.5倍くらい、敷居が高い話になりました。

1ドル110円を超えたいま、「円高を利用して海外資産づくり」という言葉は、もう使いません!

円安になる、イコール、日本人の海外不動産購買力が低下します。私のところには、海外不動産を取り扱う日本人業者や、外国のデベロッパーが、毎週のように、新たな投資案件を紹介してきますが、

日本円生活者から見れば、為替は高い上に、物件価格はどんどん上がる…セミナーで紹介しにくいネタが増えました。外国のデベロッパーは、「素晴らしい投資案件をお持ちしました!」と、自信満々に言ってくるんだけど、日本人でカネなくて買えない人がどんどん増えてるんだよねえ。

とはいえ、海外資産がそこまで高くなっても、日本人の海外資産づくりニーズは止まりません。アベノミクス&日銀追加緩和で、今後、ますます円が安くなる、1ドル=120円台の時代が来ると予想する人は、1ドル=113円の今のうちに海外買っておきたい、と思うでしょう。また相続税、贈与税も上がり、日本国内に資産を置いておくことに疑問を持つ人たちは、大勢います。

円の先安予想がある限り、「アジア太平洋大家の会」の海外不動産セミナーは、当分減らないでしょう。我が多忙な日々はまだまだ続きます。

そもそも、アベノミクスの世で、なぜ、ここまで円安が進むのでしょう?
逆に、民主党の時代、なぜ、あそこまで円高になったのでしょう?

それは、簡単な経済の理屈で理解できるはずです。

すでに報道されているように、米国FRBが、数年続いた金融緩和を終了。その直後に、日本(日銀)が追加緩和を決定。その結果、日本円が各国通貨に対して値を下げました。

金融緩和…平たくいえば、中央銀行が、市場にジャブジャブ、お金を流すことです。市場に流通するモノに比べてお金の量が増えれば、当然、お金の価値は下がります。

いま、先進国で金融緩和やってるのは、アベノミクス日本くらいなものです。米国は、リーマンショック後、ずっと続けてきた金融緩和をついにやめました。欧州、特にユーロ圏は不況が深刻なのでそのうち大きな金融緩和やるでしょうけど、今のところはやっていません。いま、円が各国通貨に対して安くなるのは、自明の理。

逆に、民主党政権の時代は、日本が金融緩和を全然やれず、主要国では米国だけがやっていました。当時は物凄い量の米ドル札を刷って市場に流しまくった結果、ドル安、円高、ユーロ高になりました。いま思うと、あの時代に円を外貨資産に換えた人って、やはり賢いですね。

今後、為替がどうなるのか?…それは、「なんとなくアメリカ一人勝ち」な世界経済のなかで、日本の金融緩和が今後どうなるのか?欧州が日本以上の大幅金融緩和に踏み切るのか?あるいは、中東発の世界戦争勃発や、中国発世界経済ショックみたいなシステミックリスクが顕在化するのか?それによって大きく変わります。

アメリカ結構しっかり、アベ日本が金融緩和継続、欧州もたもたで何も決まらない…みたいな、だらだらした展開が続けば円安でしょうし、

いきなり、どこかの新興国経済がデフォルトして世界中の銀行に飛び火すれば、その震源地が東~東南アジアでない限り、リスク回避で円が買われて円高。慢性デフレになった欧州が「夢よもう一度」で、アベさんみたいなことやればユーロ安、円高…かもしれません。

当方のセミナーに来る日本の投資家の多くは、これから円安を予想しているようですが、そこまで単純な話じゃなくて、何らかの要因で、また円高に振れることは十分ありえると思います。

この円安で、国民生活も大きく影響受けますね。輸入価格高騰して物価も上がる「コストプッシュインフレ」で、ガソリンとか電気代、建材費が上がれば、特に地方在住者や低所得者がキツイ。

逆に円安で海外投資マネーの受け皿になる東京は、不動産を中心にウハウハでしょう。深夜、六本木や恵比寿のタクシー待ち行列凄いですからね。あと、人気の国内観光地は海外の観光客で賑わうでしょう。でも、日本全国が一律にその恩恵を受けることはありえない。

おカネの受け皿になれる地域だけ栄えて、そうでない地域は先細る一方…アベノミクスって、「金融緩和」「財政出動」「成長戦略」の三本柱ですけど、その中で一番手っ取り早く成果の出る「金融緩和」の論理的帰結は、結局、中国の改革開放時代の「先富論」(=先に富める条件のある地域から栄えよ)と同じだと思います。

金融緩和で、まず東京を栄えさせることができるか?次に、その恩恵を各地方に波及させることができるか?…それが、アベノミクスの鍵ですよね。

毛利元就「三本の矢」を授ける…

私、政策の狙いが成功するかどうかは別として、アベノミクスの基本的な考え方は、そう間違っていないと私は思います

人口減って成長力に乏しい老化日本ですが、それでも金融緩和して円安にすれば、海外の投資マネーは東京に入ってきやすくなる。また円安にすると日本人の金持ちが海外投資できにくくなるから、(円の先安観さえ解消できれば)日本国内で消費・投資してくれると期待できる。そのカネの受け皿も東京に集中している。あとは、容積率緩和やって山手線新駅とカジノつくって…オリンピック特需もある東京を栄えさせるのは、比較的、
難易度が低い。

ただ、それを地方に波及させるには、「財政出動」と「成長戦略」が必要。1千兆円の借金ある国で「財政出動」の余地は乏しいし、「成長戦略」の効果が出るには、最低、5年や10年の時間がかかる。

円安・インフレ・増税で、地方の低所得者層を中心に生活が苦しくなる国民が増えるなか、政権支持率を落とさずに、大胆な「成長戦略」をどこまで実行できるか?ほぼ同時に、社会保障改革もやらなきゃならないから、アベ政権も、かなりタイトなロープを渡るものですよね。

日本経済が、人口減少のなかで持続的に成長するには、たぶん今が最後のチャンスと言っても良いでしょう。その環境をつくるのが「成長戦略」に他なりません。

「成長戦略」は、時代遅れになった戦後日本の法制度・規制・ビジネス慣行など、ソフト面のアップグレードが中心になるでしょう。医療・農業など「岩盤規制」の打破、公務員制度や公教育の改革、移民受け入れのシステム化など…

困難ですが、やってできないことはないでしょう。人口が減っても、持続的な経済成長は十分可能だと私は考えます。そして、いま日本人は失った経済成長を取り戻す課題に果敢にチャレンジすべきだと思います。

アベノミクスが挫折したら、たぶん次に来るのは「経済低成長or無成長」への軌道修正でしょう。経済成長いらない、外国投資マネーいらない、移民受け入れない、借金増やさない、日本人だけで少ないパイを分け合う…

それは、年金生活者やマイルドヤンキーを含めて多くの日本人の気分に会っているのかもしれませんが、日本の相対的な国力を下げる政策は、経済成長を前提とする現実の世界政治を考えると、極めてリスキーな茨の道だと思います。たとえば、隣接する中国とのパワーバランスが完全に崩れて、アメリカは日本への興味を失い中国と手を組む、結果、日本の安全保障が難しくなる。東南アジアも日本頼りにできないから、アジア全体で中国への依存が進む…等々。

また、経済成長要らなくても日本国民の高齢化は急速に進みます。ゼロ成長経済で税収マイナスだと社会保障も財政も早晩維持できなくなり、デフォルトリスクが現実化してくるでしょう。

私は、将来の日本がそうなるのを見たくないし、「結局、日本は変われなかったんだね」と、外国人に言われたくもありません。今後も日本に住み続けたいのであれば、成功確率低いの分かってても、生活が苦しくても、今はとりあえずアベノミクスやりきる。(正しく実施されるのであれば)成長戦略を支持して、経済の変化に耐え抜くべきだと私は思います。

同時に、今の時代を生きる上で、そして、子供たちに確かな将来を与えるためにも、私たち個人としては賢く、経済ゲームを戦う必要があるでしょうね。お金の知性を身につけて、国内と海外で資産をつくることは、もはや必須でしょう。

この文章、面白かった、共感できた、アベノミクスと日本の将来に興味津々・・と思った方は、応援のぽちを、よろしくね→

Facebook にシェア