いまは円安の時代です。米ドル160円超え、今いるオーストラリアでも豪ドルは110円超え、これまで20年間で見たことない為替になっています。ユーロは180円台、ポンドは210円台…
日本から行くと海外どこへ行っても高い。円が安くなった弱くなったと感じますが、逆に海外から日本旅行に来る人は大喜び。日本各地、海外観光客であふれています。円安は、日本の方々にとって必ずしも喜ばしくはないことでしょう。日本が外国人に安く買われる国になってしまったみたいに言う人は大勢います。将来が不安とか、各人それぞれいろんな感情が湧いてくることでしょう。
ところで私は不動産ビジネスマン、商売人です。為替が円安に触れようと円高に触れようと、現実のなかで生きていきます。リアリズムに徹して、動きのなかでチャンスを見つけて商売する人間です.
円安が長期化するなか、私はそれをチャンスと捉えて商売しようとしています。ここ数年私が夢中なのが、日本の地方で安い空き家とか中古家屋を仕入れて宿泊施設にする・・・いまはめちゃくちゃチャンスだと感じてます。世界的にみて、いま日本をやらないでいつやるの?と思う位です。
2つの理由があります。1)まず仕入れが安いこと。日本の地方で空き家はタダ同然で取引されていますが、不動産がこんな安い値段で買える国は決して多くありません。欧米圏の国では築年数が経っても建物は価値が残りますが、日本だとほぼゼロ査定されてしまう。地方は土地値も安い上に建物がタダ同然だから、それこそ100万円とか200万円とか、ここオーストラリアでは考えられないような安値で買えます。
2)次に、日本が世界的にも人気の高い観光大国になっていることです。為替の関係で物価が安いだけじゃない。日本はキレイでグルメで治安良くて洗練された文化もあり、ショッピングもエンタメも楽しいとなれば、そりゃ皆来ます。世界中から来ます。
そんな大人気の国・日本に宿泊施設をつくってAirbnbやBooking.comで見つけてもらって外国人観光客に泊まってもらえば、物件の仕入れは安い上に、結構な宿泊料が取れるわけですから、とても効率良い不動産ビジネスになります。私はすでに日本で7施設つくっています。東京都を避けて、千葉県、群馬県、京都府、兵庫県、広島県の5府県に展開中。円安が続く限り、もっと増やそうと思っています。
ただ、円安がいつまで続くのかはわかりません。なんとなくの感覚ですが、円安は遠くない将来、突然終わるような気がします。日本でない場所、例えばアメリカとか中東とか中国とか東ヨーロッパとか、世界のどこかでの出来事をきっかけに、これまで4年間、円安トレンドだったのが、いつの間に逆回転して円高になる。米ドルでいえばいま160円ですが、130円とか120円とか一気に行ってしまいそうな気がしています。
私いまでも鮮烈に覚えているのが、2008年10月に起こった、リーマンショックと、その後の猛烈な円高進行です。それまでずっとだらだら円安トレンドだったのが、一気に逆回転しました。豪ドルでいうと1ドル90円くらいだったのが、わずか2週間で一気に55円くらいまで暴落してしまったのです。
当時の状況はなんとなく今と似ていて、豪ドルの住宅ローン金利がなんと8.9%、日本円だと2.1%で、ものすごい金利差がありました。そりゃ円安になりますよね。私はオーストラリアのシドニーで買ったマイホームを持ってましたが、8.9%の高金利に耐えきれず、ナショナルオーストラリア銀行で金利2.1%の円ローンに借り換えました。金利負担が半分以下になってラッキーと喜んでいたのですが、
リーマンショックで為替が一気に円高に触れてしまい台無し。それどころか、為替が変わっただけで一気に債務超過になってしまいました。銀行からは追い金600万円入れろ、2週間後まで連絡しないと差し押さえするぞ、みたいな恐ろしい催促が矢のように来て、生きた心地しなかったです。マジでシドニーで買ったマイホームを失う一歩手前まで追い込まれました。
結果から言うと、マイホームは失わずに済みましたけどね。「いま売りに出してる。売れたら全額返済する、もうすぐ買付入るから待ってね」みたいに、のらりくらりと銀行の追及を交わしながら、豪ドルの為替が元に戻るタイミングを待ってました。3ヶ月後、一時期55円だった豪ドルが79円まで戻ったタイミングで、円ローンを豪ドルローンに変更してもらって、なんとか事なきを得ました。為替で270万円くらい損しましたが、その後、マイホームが6000万円以上値上がってくれたので良かったですけどね。
で、あの時みたいな一気に為替巻き戻し、円安が一気に円高みたいな展開が起こるかどうかと・・・結論からいうと、たぶん、起こると思います。なぜならいまの円安が何に支えられているのかというと、戦争とインフレ、それにも関わらず順調な株価です。いま日経平均が7万円超え、すごいことになっています。イランで戦争が起こってまだ終わらないのに、ホルムズ海峡経由のエネルギー流通がどうなるか分からないのに、ニュースに一喜一憂しながらも、株価は一本調子で上がり続けてきました。親分のアメリカの株価も上がり続けています。
思い起こせば、円安が始まったのは2022年、ウクライナでの戦争がきっかけでした。コロナからの出口で戦乱、そりゃ全世界が一気にインフレになります。あれでアメリカが一気に4%くらい利上げし、欧州やアジア各国が追随して利上げし、ほぼゼロ金利とデフレが数十年続いた日本だけすぐに金利が上げられる状況ではなかったので、金利差がどんどん開いて、それまで1ドル115円くらいだったのが、125円、140円、150円と、ズルズルと円安が進んできたわけです。
いま米ドル160円。日本も金利を1%まで上げてきたのですが欧米は3〜4%台でまだ差があるので円安はまだしばらく続くでしょう。いま2026年、ウクライナ・ロシアの戦争はまだ続いています。2月末にはイランで戦争が始まりました。それでインフレさらに進みます。石油資源が絡んでいるのでエグいです。アメリカもヨーロッパも金利下げたいのにインフレ懸念で下げられず、また上げてます。ここオーストラリアは直近で0.75%も上げてきています。だから当面は円安でしょう。私としてもある意味安心して地方の古家仕入れ続けてるんですが、
仮にどこかの戦争が終結したらどうなるか、あるいは、金融システムの危機みたいなことが起こってアメリカを中心に株価が暴落したらどうなるのか、金融に支えられてる不動産価値も下がりますからかなりエグい金融危機、そして各国不景気になりますので、欧米諸国、アジア諸国も金利を下げます。日本との金利差がなくなります。円安を支える要因がなくなるので、一気にドカンと円高になるのでしょう。たぶん2008年リーマン・ショックの再来に近い事象が起こるわけで。
もしそうなったら私は円高シフトを取ろうと思っています。円の購買力が高くなれば海外の不動産を日本向けに売れば良い、2022年以前の私が長年やり続けてきたことです。商人らしく、リアリズムに徹して生きていこうと思います。