2015年 8月 の投稿一覧

日系業者の限界を知ろう

おはようございます、Manachanです。いま家族と一緒にオーストラリア・ケアンズにいます。

ここ3週間、私一人でウランバートル、北京、バンコク、東京、ブリスベン、シドニーへの出張を続けてきましたが、今後当面はケアンズでのんびりします。帰国は二週間後の8月21日の予定です。

ケアンズには妻の実家があります。妻と知り合ったのが1989年。翌1990年からはほぼ毎年訪問しているので、かれこれ25回くらいは来てますね。

25年の歳月が経ち、南方の大都市・シドニーやブリスベンは大きく変貌しましたが、ここケアンズは今も昔も小さな田舎町。市街地や郊外住宅地が多少広がり、海岸べりに市営プールができた他は特に大きな変化はないですね。山と海に囲まれ、自然に恵まれた小さな町、変わらないのが良いのかもしれません。

私、オーストラリアに移住したのが、今から15年前、西暦2000年の5月でした。入国してすぐ就職活動をはじめ、転職エージェント経由で企業面接を重ね、11回落とされて12回目の正直でIBMに拾っていただき、8月から働きはじめました。

あの頃、大手日系エージェントの年配男性に言われた「ある言葉」に反発したことを、今でも覚えています。

「日本人がローカルの会社で英語使って働くっていうのが、そもそも無理なんだよ。日系のちゃんとした会社に就職したら?」

それを聞いた私は、即座に反発。

「どうして無理なんですか?中国人だってベトナム人だって、アラブ人だって、皆、もともと英語苦手なのに努力して、ちゃんと英語ローカルの会社に就職してるでしょう?なぜ、日本人だけが無理だと言うんですか?」

結局、私はそのエージェントの忠告を聞かず、自分の判断で英米圏企業との面接を重ね、Lotus Notes Developerという技術職で就職し、英語で苦労しながらも5年間、楽しく働くことができました。

いま振り返ると、あの年配の日本人エージェントの言葉は、一体何だったんでしょうか?

「腰掛け」の駐在員と、「永住覚悟」の移住者とのマインドセットの違い

彼は数年間の駐在でシドニーに来て、日系企業だけを相手に仕事をしていたようです。職場で英語を使う機会も乏しかったことでしょう。自分自身も英語苦手かつ、求職する日本人の多くも英語苦手となると、メンタルブロックが働いて、「英語ネイティブじゃないとローカル企業への就職無理」だと、信じ込んでしまうのでしょうね。

一方で私は、ガチでオーストラリアに永住するつもりで来ていました。当時、すでに日本経済の勢いは落ち、在豪の日系企業の就職口は減る一方。日本語能力を活かすにせよ、少なくとも英語環境の職場で働かないことにはこの国でのキャリア形成ができないと考えていました。

当時、日系も英米系も中国系も、いろんな就職エージェントにコンタクトとりましたが、ここまでガチガチな考えの担当者は、後にも先にもここだけでした。

海外で暮らすなら、既存の概念、メンタルブロックを、意識的に排除しなければならない

それを痛感しますね。せっかく日本を飛び出して、広い世界に出たのだから、日本語だけ使って、日本人だけで固まるのは勿体ない。どこに住んでも、現地の言葉を覚えて、現地の社会に溶け込みたいと私は思います。

ケアンズ空港に降り立つ…15年前、移住した当時の新鮮な気持ちで

あと、世界中の主要都市にはたいてい、日本人が集中して住む地区があって、彼らを相手に商売する日系不動産業者がいます。たとえばシドニーだとノースショア、上海だと古北・虹橋の一帯、バンコクだとスクンビット沿線に日本人の集住地区があります。

海外不動産投資をする上で、彼ら日系業者からの情報だけをもとに物事を判断したくない…という気持ちが私にはあります。前述の日本人転職エージェントのように、「メンタルブロック」の伴う現地日本人業者も少なくないと感じるからです。短期の駐在で来てる担当者なら尚更でしょう。

たとえメンタルブロックを克服していても、業者として旨みのあるエリアの物件しか紹介しないケースも多いでしょう。例えば、

「バンコクの場合、スクンビット沿線のアソーク駅~エカマイ駅を外すと日本人の住む環境じゃなくなるよ」

日系駐在員だけを相手にするなら、この言葉は間違ってないですが、バンコク全体からみれば、スクンビット沿線の4駅なんて、ピーナッツみたいに微々たるもの。日本人エリアから外れても、バンコクにはアーリーみたいな素敵な住宅地があるし、ノンタブリーのような郊外エリアも急成長してるのですから…

私は自由な発想の投資家として、タイ人しか住まないローカルエリアでも、あるいは欧米人が好む特殊なエリアでも、投資妙味があるならどんどん参入したいと思います。だから情報網は、できるだけ広く取っておきたい。私が常にいろんな言葉を学んでいるのも、複数の言語から有益な情報をとりたいからです。

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あの時、買っとけばよかった…

おはようございます。Manachanです。シドニー滞在、最終日を迎えました。

当地シドニーの不動産価格、ここ20~30年ほどは右肩上がりで、いまやフツーの戸建でも「億超え」が当たり前のバブリー驚愕価格。これ以上あがるようだと、まじで誰も買えなくなるから勘弁してくれ~!と、現地在住の友人は異口同音に言います。

私はシドニーで2002年にマイホームを買い、13年を経過して価格が約2倍になりました。1豪ドル=90円で計算すると、私が買った当時は邦貨換算3500万円だったのが、今では7000万円になっている計算。私がそういう話をすると、「13年前にタイムマシンで戻って買いたいねえ」と友人は言います。

とはいえ、私が家買った当時も、全く同じことを考えていました。当時でさえ十年前の価格と比べれば2~3倍にはなってますから、正直、バブルだと思ってましたし、いつかバブル弾けて安く買えることを期待していました。当時は今と違ってローン金利も6~7%と高くて負担感大きかったし…

でも蓋を開けてみれば、バブルだと思ってた当時よりも、シドニーの不動産価格はさらに倍になりました。いま振り返れば、13年前に買うという決断をした私自身のファインプレーでしたが、

いつの時代でも、不動産というものは買う側にとってみれば決して安い買い物ではありません。長期にわたるローン返済に縛られることでもあるので、相当大きな勇気と決断が必要。不動産価格高騰のシドニーでいまマイホーム買うのは、間違いなく勇気が要りますが、13年前に今の約半額で買った私が出した勇気も、決して小さなものではなかったのです。

私と同時期にシドニーに移住し、私と同様、安定した収入を得ていた日本人のなかでも、マイホーム買えなかった人は多いです。彼らは、いつか不動産バブルが弾けることを夢みながら、十何年も賃貸暮らしを続けています。

私はいち早く家買って、それが倍に値上がりしたので、空き担保ができて2軒目、3軒目の取得を、非常に少ない現金手出しで進めています。家買えなかった友人たちは、「あの時、買っておけば良かった」と後悔しつつも、最初の一軒が未だに買えないのです。シドニーはすでに倍に値上がってるから難易度もアップしています。

彼らが、なぜ家を買えなかったのか?私の観察によると、

1) 居住地のこだわりが強すぎた

昔も今も、在シドニー日本人の居住地は、シドニー湾北岸の閑静な住宅地「ノースショア」に集中しています。詳しくいうとChatswoodを中心とする半径5~6km圏内。Artarmon、Lane Cove、Neutral Bay、Willoughby、ファミリーならLindfield、Killaraあたりに集中しています。日本人学校や補習校、日本食材スーパーやレストランもこの地域に多く、日本人コミュニティが形成されています。富裕層の住地ゆえ環境も良く、東京でいう「城南地域」「東急沿線」みたいなカラーの地域です。

一方、私は日本人としてはちょっと変わっていて、ノースショア地域にマイホームを持つことに、全く興味ありませんでした。私は千葉県柏市生まれ、柏Loveな「首都圏の田舎者」なので、東急沿線みたいなハイソエリアは肌に合わない。シドニーでも柏みたいな便利で気取らない郊外の街に住みたいと思っていました。私が選んだのは、シドニー西方の衛星都市パラマタ(Parramatta)。日本人ほとんどいない地域ですが、街が発達して買い物も学校も病院も何でも便利。柏みたいに「都心に出なくても地元で一通り揃う」ライフスタイルが実現できました。

そして、今も昔も、ノースショアに比べてパラマタは不動産が安い。13年前のマイホーム購入時、私の出せる金額は40万ドル程度でしたが、ノースショアでは一部屋のアパート位しか買えません。でもパラマタなら、3部屋の土地つきタウンハウスが買えたのです(注、今ではいずれも70~80万ドルコース)。

一方、ノースショアに住んでた友人たちの多くは、ノースショアでの暮らし、マイホーム購入を望んでいました。それは当時でさえ、難しいことでした。ノースショアでまともな一戸建て、最低でも80万ドルはしました。必要な頭金は16万ドル、諸経費や印紙税込みで20万ドルは用意しなければなりません。さすがに、それを捻出できる日本人は少なかった。

であれば、住む地域を変えるか、どうしてもノースショアに住みたければ狭いアパートを買うしか選択肢がないわけです。でも、その踏ん切りもつかなかった人が多い。私がパラマタの我が家に日本人の友人を招待して、バーベキューやりながら「ここ住みやすいよ、40万ドルで土地付き買えるよ~」と話したりしましたが、当時の日本人コミュニティはパラマタを含むシドニー西部地域への偏見が強く、治安だの環境だの、いろんな不安要因を挙げて食わず嫌いをする人が多かった。「西部に住むと、他の日本人から馬鹿にされる」みたいな頭もあったのでしょう。地元オージーには人気の高い街なのにね…

2) 資産の置き場所と、居住地を別々にする発想がなかった

また、ノースショア在住か否かに関わらず、シドニーに住む日本人の多くに帰国願望があるようで、「シドニーは仮住まい、いつか日本へ帰る」と考える人が多く、それが不動産購入をためらわせる要因にもなっていたようです。

私は、「仮住まいであれば尚更、シドニーで場所こだわらずに、自分の財力で買える地域に家買って、誰かに貸せばいいじゃん」と思うのですが…将来、日本に帰国してしまえば、家がノースショアにあろうとパラマタにあろうと、結局同じような海外物件になるのですから。

そうした、居住地と不動産所在地を別々にする発想が、当時の日本人の仲間には乏しかった。だから、いつまで経っても家買えなかったのだと思います。

素敵な場所にマイホーム持ちたくても…

最初の物件は、それ以外の場所に持つことも視野に入れて考えよう

もし、あなたがいまシドニーに住んで、最初の不動産取得に苦しんでおられるのなら、思い切って、最初の不動産はブリスベンで買い、自分はシドニーで賃貸住まい
…という選択肢も十分検討に値するのではないでしょうか?

今、ブリスベンの不動産価格は、ざっくり、シドニーの半額の感があります。私が13年前、シドニーで不動産買った頃と、今のブリスベンの値段は大差ない。つまり、シドニーからブリスベンへ、都市を変えるだけで、実質上「13年前にタイムスリップして不動産購入、資産形成」ができる。

いまシドニーの人が大挙して、ブリスベンで投資物件買いに来てます。いまブリスベンで家買って、その不動産価格がシドニーに追いついてくるなら、その頃に相当な空き担保が生まれているはず。それを使ってリファイナンスして、ノースショアで一戸建て取得を狙うのも、一考に値すると思いますよ。

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シドニー物件、資産価値上昇のチャンス

おはようございますManachanです。シドニー滞在3日目の朝を迎えています。

私は今から13年前、2002年にシドニーの衛星都市パラマタ(Parramatta)でマイホームを買いました。これは私が日本以外で買った初めての物件、今も保有中で賃貸に出しています。

この物件は、D&D Real Estateという、レバノン人が経営する不動産屋を通じて買いました。当時のセールス担当は「ハッサン」というシリア出身の男性社員でした。

この会社、なかなか立派なもので、13年の歳月が経っても、ちゃんと元の場所で営業していました。私が行った時、彼らはちょうど創業17年のお祝い準備中で、オフィスの飾り付けをしていました。そこで、ハッサンに似た男性を見かけたので、声をかけてみました。

私「すみません、もしかしてハッサンですか?」

男性「いえ、違いますが、どなたですか?」

私「私、13年前に御社からBroughton Streetのタウンハウスを買った、鈴木という者です。当時の担当がハッサンでした」

男性「ああ、ハッサンですか。彼は私たちと、4年半、働いてくれましたが、今は別のところで働いています」

そのあと、社長が出てきました。何となく、見覚えのある顔。私は、社長の応接室に呼ばれて、大いに歓待を受けました。

社長「私たちは、ここパラマタを中心に、17年間、こつこつと管理物件を増やしてきました。今では、東はAshfield、西はPenrith、南はCronulla、北はNewcastleに至るまで、300物件以上を管理しています。」

私「そうなんですか。社業ご発展のようで、私も嬉しいです。」

社長「イスラムの聖典コーランの教えに従い、私たちは信義誠実を旨に、オーナー様の資産価値を最大化するべく務めてきました。数百名のオーナー様には、ご満足いただいています。」

この社長から、パラマタの街の近況と、私の物件を取り巻く状況をヒアリングしました。シドニーの西の副都心として発展するパラマタは、いま、開発ラッシュの時代を迎えています。

1)駅前中心市街地の再開発 (オフィスビル、大学キャンパス、マンション等)

2)リバーサイドで中高層分譲マンション建設

が、同時に行われ、街中でクレーンがうなりをあげていました。私、昨日はシドニー圏内のいろんな街を回りましたが、Parramattaほど活気を感じる街は他にほとんどありません。

【Parramatta市街地のマスタープラン。ここに出てくる高層ビルの3~5割はこれから建設予定だから、伸びしろ十分ですね】

【市街地に隣接するリバーサイドは安らぎの空間】

しかも面白いことに、私の物件の周辺が、リバーサイドマンション開発の中心地のひとつなのです。我が家からパラマタ河に至るまで、Morton Street両側の空き地という空き地が開発され、中高層レジデンス建設が進んでいました。

JQZ社のRiver Vistas(リンク

―現状―

―完成予想図―

Starryland社のPromenade Parramatta(リンク

―現状―

―完成予想図―

どちらのホームページも、英語と中国語でつくられています。世界中どこでも、チャイニーズバイヤーのパワーはすごい。

私の家のあるBroughton Streetはこの辺で一番静かなストリートでしたが、今では建設工事のため、進入車両も増えて騒々しい状態になっています。そのためか、ここ2年ほど、家賃を上げるのに苦労してきましたが、

マンションが完成すれば、川に至る道が綺麗に整備され、商業施設やカフェが併設されて、環境が良くなりますので、更なる資産価値向上につながると期待しています。周囲でマンション暮らしが普及すれば、庭つきの一戸建て感覚の家に住み替えたいニーズは必ず出てきますから…

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ピュアホワイト高利回り物件@ブリスベン

おはようございますManachanです。4か月ぶりにオーストラリアの土を踏みました。昨日はゴールドコースト、今日からシドニーにいます。

昨日は多忙な一日でした。成田からの夜行到着直後の朝7時、ゴールドコースト空港でレンタカーを借り、まず、45㎞北上したサウスポート市で日本語堪能な現地弁護士と意見交換。次に、87㎞北西方に走り、ブリスベン西郊の新興住宅地Mountviewで物件視察。軽い昼食のあと、北へ長躯170㎞のドライブ、サンシャインコースト市での物件視察。休む間もなく、南へ222㎞離れたゴールドコースト空港まで移動、19時過ぎに車を返却した後、20時半のジェットスター便でシドニーに飛びました。なんと、525kmもドライブしてしまった…オーストラリアの移動距離は半端ないぜ。でも、是非見たかった物件を全部視察できて、とても有意義な一日でした。

今回の日記では、Mountviewの物件について紹介いたします。この物件はなんと、

私が先月、現地を見ずに買付入れた物件!(現在、融資審査中)
(※買付入れたのは写真の物件ではなく、同地域、同タイプで今年後半に建設予定の物件です)

国内、海外を問わず、現地を見ずに物件購入することを、私は自分自身に堅く禁じています。でも現実問題、なかなかそうも言ってられない。欲しい海外物件はどんどん出てくる上に、日本での仕事が忙しくなかなかタイムリーに出国できない。それに、今のオーストラリアは不動産マーケット過熱状態で、私が欲しくなるような優良物件はすぐ売り切れてしまうことも分かっています。

幸か不幸か、私は13年前からオーストラリアで不動産を買ってきています。馴染みのあるマーケットなので、今回「えいや!」で買付を入れてしまいました。その物件をいま、後付けで現地視察しているわけですが、

思ったより、良かった!ポジティブサプライズ♪

何が良いかというと、とにかく場所が良い。Mountviewは、ダイヤの原石のような、筋の良さそうな新興住宅地でした!

Mountviewはブリスベン中心地から西へ26㎞離れた新興住宅地。現在、鉄道駅、ショッピングセンター、学校(小中高)、病院が一体となった、ニュータウン型の街づくりをしている最中でした。5年も経てば立派な街に変貌を遂げるでしょう。

Mountviewは、利便性が良い。ブリスベン西方の2つの中堅都市、SpringfieldとIpswichに挟まれた位置にあり、どちらへも10~15分のドライブで到達できます。ブリスベンからの通勤鉄道がSpringfield(21㎞地点)まで開通しており、あと2駅、距離にして5㎞延伸されればMountview駅に到達します。2018年頃の開通予定だそうで、その暁には、乗車時間約45分でブリスベン中心地に到達できます。東京でいえば、吉祥寺と立川に挟まれた国分寺や小金井に相当するポジションですかね。

私が買付入れた物件は、Mountview駅予定地から徒歩で5分ほど、ショッピングセンターや小中学校にも歩いて10分かからず、生活者・通勤者視点でとても便利です。

駅前を数年かけて総合的に開発する計画

看板のあるあたりが、ショッピングセンター出店予定地、その左隣が新駅予定地

既存の戸建住宅と区画整理された空き地が入り混じる風景。浦和美園駅みたいだ…

また、この物件は間取りがユニークです。約270㎡の土地に、3ベッドルームのファミリー向けの戸建と、1ベッドルームの単身・カップル向けの戸建が建つ。その2戸から家賃収入を得ることにより、通常の戸建賃貸を超える利回りを出す…というコンセプトの物件。

Mountview周辺はここ5年ほど、年率10%近い人口増加が続いており、非常に賃貸需要の強いエリア。2戸貸すと、550~570ドルの週家賃が期待できる。土地+2戸あわせた分譲価格は399,900ドルなので、低い方の家賃で見積もっても、

550ドル x 52週 ÷ 399,900 = グロス利回り7.15%

この数字、全物件の平均利回りが4%程度のオーストラリアでは破格です。この国ではグロス5.5%を超えれば相当高い印象ですが、7%超えはあり得ない数字。

日本で7%台というのは珍しくないでしょうが、オーストラリアは「国全体の空室率2%以下」、「オーナー権限が強く家賃を年々上げられる」、「保有時の税金が安い」、「値上がり期待が大きくキャピタルゲイン税もほぼかからない」ことを考えると、感覚的には首都圏で12%以上の新築お宝物件をゲットするのに近い。

また、私がこの場所を「筋が良い」と感じる理由は、「属性の良い白人(ピュアホワイト)ファミリーがたくさん住みそう」だからです。

オーストラリアで10年以上、大家をやって、自分の家を白人にも中国人にも、インド人にもアラブ人にも貸したことのある私の経験からいうと、

属性の良い白人は、賃借人としては最高のブランド

です。とにかく、彼らは家と街を大事にする、修理スキルが高く家の不具合をチョコチョコ直してしまう、時には、庭を素晴らしいガーデンに変えて資産価値をアップしてくれる!

同じ白人でも貧乏で粗暴なとんでもない連中もいますが、ちゃんとした教育を受けて安定した仕事のある、英語ネイティブのアングロサクソン白人は、お世辞ではなく本当の文明人だと思うし、賃借人としては最高水準。

私も大家として本音をいうと、賃借人の優先順位は「アングロ白人」、「日本人&韓国人&台湾人」、「中国大陸人」、「インド人」、「アラブ人」の順になります。

経験上、オーストラリアの街で比較的裕福なピュアホワイト(白人)がたくさん住む場合、景観が美しく保たれる確率が高い。

また、彼らは概して、異民族がたくさん住んでいるコミュニティを敬遠します。アラビア文字の看板が出るなど、エスニック色が強すぎて白人が敬遠する地域は、構造的に不動産価格が上がりにくい。

その点、Mountviewの場合、これから開発される地域だし、周辺のサバーブを見渡しても見渡す限り白人の世界。私がここ買っても、賃借人層として想定されるのが「まともな白人」なので、これはオーストラリアの不動産投資として、私の大変好むパターンになります。

この物件を紹介するセミナーを、今年後半に企画したいと思います。それ以前に詳細情報を知りたい方は、アジア太平洋大家の会のお問い合わせフォームでご連絡ください。

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タイと日本の文化的距離

おはようございます。Manachanです。いまオーストラリア・ゴールドコーストの空港にいます。

よく考えたら、ここ半月以上、海外ねたのブログしか書いてないですねえ。それでも、一日2000程度のアクセス「不動産ブログランキング」でも20位前後をキープしているようで、海外記事だけでも何とかなるもんですね。今回も懲りずに海外ねた。先週まで滞在した「タイ」ねたで書きます。

「タイ」はアジアのなかで、日本人に好感度の高い国名のようです。「旅行先」としても「ロングステイ先」としても、常にランキング上位の人気国。

物価は安い、食べ物は安くて豊富、バンコクあたりだとコンビニもデパートも多くて生活便利…あたりの理由が大きいのでしょうが、「タイ人の穏やかさやマナーの良さ」も、好感度を高める要因の一つだと思います。

・タイ人は、公衆の面前で激怒することが少ないし、
・列にちゃんと並ぶし、
・手をあわせて挨拶するし、

タイ人のこういう面が、日本人と(表面的には)感覚が近くて好感持てるのでしょう。人前で感情をあらわにしたり、大声で怒鳴ったりすることに寛容な国もありますが、タイ人も日本人も、そういう行為を嫌いますもんね。

一方、タイ人からみて日本もイメージの良い国名の一つです。マナーの良さ、清潔さに加えて、日本の食文化やファッション、ポップカルチャーもタイ人には魅力が高い。来日するタイ人観光客の数もうなぎのぼりで増えています。

そして、バンコクに星の数ほどあるショッピングセンターのフードコートは日本食だらけです。まるで「タイ人が日本のメシを食いにくる所」として定着しているかのよう。

とはいえ、タイと日本の文化慣習、違いもそれなりに大きいと思います。私、バンコク滞在で驚いたのは、

満員の電車(BTS)に座っていた50歳くらいの女性が、10歳くらいの女の子に席をゆずっていたこと。

その風景をみた数日後、タイ語クラスの副読本でも同じ話題が出ていました。タイ社会では子供に席を譲るのは当たり前のようです。もちろん、席を譲る対象には高齢者や妊婦、身体の不自由な人も含まれますが、日本人の感覚では、10歳くらいの元気な子供に席を譲るのはヘン、という気がします。

あと、同じ副読本で、こんなことが書いてありました。

・タイでは、子供が電車内で騒いでもいたずらしても、多くの人は気にしない。日本の大人は他人に迷惑かけないよう子供を叱ることが多いが、タイ人の間では滅多にない。

ところで、私は子供が電車内で行儀悪くしてもあまり気にしないし、どちらかといえば「お友達」感覚で「一緒に遊ぶ」ようなタイプ(そもそも人目が気にならないし…)。どちらかといえば妻の方が細かいこと気にするし、行儀に煩いところがあるし…家庭内では私がタイ人、妻が日本人みたいなもんですかね。

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東南アジア=親日の落とし穴

こんばんはManachanです。日本へ一時帰国、今日で3日目。柏の実家に来てます。明日は夜の便で真冬のオーストラリアに発ちます。

今日は全国各地で今年一番の猛暑日でした。実家の室内も暑いですが、ベランダに出ると自然の風が涼しくとても気持ちいい。蚊もいないので、このままベランダで寝ようかと思っています。

3日前まで、私はタイのバンコクにいました。タイ、マレーシア、インドネシア、ベトナム、フィリピンなど、東南アジア諸国は概して対日感情が良く、ビジネスしやすいということで参入してくる日本の企業や個人も増えてますね。

私は、東南アジアの不動産だけでなく、リアルビジネス関係のコミュニティや交流会などに参加する機会も多いのですが、そういう場で異口同音に聞く言葉がこれ(特に、基調講演とかでよく聞く)

「東南アジアは、中国と違って親日だからビジネスしやすい」

私は、国単位で親日とか反日とかってナンセンスだと思ってるし(リンク「反日、親日のナンセンス」)、日本人側の勝手な思い込みで隣国をレッテル貼りするのも賢明じゃないと思うから(リンク「反日国って意味あるの?」)、そういう言葉で同意を求められても、苦笑して軽い相槌打つだけにとどめてますが、

自らリスクを取って、東南アジアに打って出ていこうとする若いビジネスマンは、「日本にとって必要かつ大事な人材」だと思うので、なおさら、国家の色眼鏡で見ない、フラットな世界観を身につけてもらいたいと、我がブログで訴え続けています。

最初に戻りますが、東南アジア諸国が全般的に対日感情が良いのは事実だと思います。それは歴代指導者や先人たちの努力の賜物でもありますが、日本と東南アジアが地理的に隣接していないから、という事情も大きい。

一方、東南アジアの多くの国が、超大国・中国と隣接しています。国境紛争、不法在留や犯罪の問題など、中国との間に厄介な問題を抱えている国が多い。

ですが、だからといって東南アジアが概して「反中」だと思うのは早計です。

それどころか、東南アジアの多くの国の近代化は、かなりの部分を中国からの移民やその子孫によって担われたという歴史的経緯もあります。現在も、中国系財閥が経済の多くを牛耳っている国は多い。

人口の70%以上が華人であるシンガポール、約25%が華人であるマレーシアはもちろん、華人社会の色彩が比較的薄いタイやフィリピンでも、華人系の経済パワーは昔も今も絶大です。

たとえばタイ…同国20大財閥のうち、17の財閥が華人系で占められています。タイのデパート王「セントラルグループ」とか、世界的なアグリビジネス大手「CP(チャロン・ポカパン)グループ」、象のマークのビール「チャンビア」で知られるTCCグループ、カシコン銀行やドゥシタニ・ホテルなど、タイの有名な企業グループはほぼ全て中華系です。

タイの華人(or中国系タイ人)は、潮州系(広東省沿岸部の潮州出身者グループ)と客家系(主に広東省内陸部をルーツとする客家族グループ)が二大勢力で、タクシン前首相やインラット前首相は客家系です。ついでに、シンガポール建国の父リークアンユー氏も、フィリピンのコラソン・アキノさんも現大統領も客家がルーツ(あと、うちの奥さんも客家系…)

フィリピンついでに言うと、同国を代表する財閥も、昔はスペイン系が強かったですが今は中国系の勢いが良い。今やフィリピン最大の航空会社になったLCCのセブパシフィック航空を擁するのは中国系フィリピン人のゴコンウェイ家だし、フィリピンのデパート王、海外送金王「SMシューマート」グループの総帥も中国系のヘンリー・シー氏。

彼ら華人系財閥は、何百年も前から、東南アジアに出てリスクをとって事業を続け、それぞれの国を代表する大財閥を築き上げてきました。彼らの存在・事業活動なしに、東南アジア経済は機能しないし、ポッと出の日本企業が出ていったところですぐには歯がたたない…まず、そのリアリティを認識することから始めなくてはなりません。

日本人が東南アジアにビジネス進出するにあたって、彼らが「親日であり反中」という無邪気な思い込みは危険です。国民感情はどうあれ、どの国もほぼ、経済は華人系が牛耳っているのだから、東南アジアのビジネスで華人を敵に回すのは得策ではありません

むしろ、現地の華人系企業とウィン・ウィンの関係を築いていかなければ、日本人のビジネスは伸びていかないでしょう。

そういう事情があるので、東南アジアでは英語のほか、中国語の重要性が大きいです。タイでもベトナムでも、日本語学ぶ人はまあまあ多いけど、それよりはるかに多い人数の中国語学習者がいます。

東南アジアの人は、現地人系、華人系を問わず、日本に対するイメージは概して良好です。あと華人系とはいえ現代中国語を流暢に話せるとは限りません(特にタイの華人は、中国語概してヘタ)。彼ら、日本人が中国語話すとははなから期待していないから、我々が中国語で話せば好感度がずっとアップしますし、尊敬もされますよ。

東南アジアに出て反日、親日うんぬんするより、さっさと中国語と英語を学んで人脈を広げよう…というのが、私の意見です。

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