中韓が、英語圏で活躍する理由

こんばんは、Manachanです。

前回の日記、「日本人ひとりぼっちの10年」の続き。再度引用しますが、

(英米圏のいろんな国で・・・)同じアジア人でも中国人や韓国人はたくさんいるのに、日本人は私しかいない。

その理由はなぜなのか?を、私の体験から、考えてみました。

私が身を置いていたのは、オーストラリアやアメリカの、多国籍IT企業の現場。エンジニアやマネジャーとして、英語ネイティブたちにまじって、中国、台湾、香港、韓国、シンガポール、マレーシア、フィリピン出身のアジア人たちがたくさん働いていましたが、日本人は限りなく少なくて、見渡す限り私ひとり・・・みたいな状態が続きました。7年も8年も、ずっとそんな状態。

アジア人の同僚たちを、よく観察してみると、

・シンガポール、マレーシア、フィリピンなどの出身者は、母国の大学を卒業して英米で就職した者が多いのに対し、
・中国、韓国など、非英語圏の出身者は、移民第二世代か、英語圏で高等教育を受けた者がほとんど

「移民第二世代」という言葉が分かりにくいので、解説しますと、

・中国や韓国をルーツに持ち、親の代から英語圏に移民して、本人は英語圏で育ち、英語の教育を受けた者

彼らの多くが、ファーストネームは英語名です、リチャード・チャンとか、グレース・リーとかね。アジアの顔、心は英語圏人・・・というパターン、

特に、リチャード・チャンとか、マイケル・チャンみたいな名前は、アメリカやオーストラリアでも、かなり多い部類に入るのではないでしょうか。まじで、人数が半端ないですから。

そうした、無数の第二世代アジア人「リチャード・チャン」たちが、英米圏の第一線の現場で、活躍しているわけです。アジア人は概して教育熱心なので、高等教育を受けた者が多く、財界、法曹界、政界で活躍している者も少なからず・・・

でもって、彼らのルーツは、中国や韓国が多い。同じアジアの民族でも、日本人がかなり少ない・・・というのが現状かと思います。

つまり、「リチャード・チャン」は多くても、「リチャード・スズキ」が極めて少ない。そのプレゼンスの差が、アメリカにおける慰安婦の像みたいな問題になって出てきていると思います。

私、以前の日記「激突!橋下発言vsアングロサクソン」で書きましたけど、こういう問題に対して、日本から、日本人にしか分からんロジックで攻撃しても意味ないと思いますよ。

アメリカで活躍する日本人をもっと増やして、プレゼンスを示さなければ、日本のリスクは高くなると思います。

Zappos創業者Steve Hsieh、Youtube創業者Steve Chen・・・
中華圏から米国に移民した第二世代が、いま、大活躍しています。

さらに言うと、これは、単なる「時差」の問題なのかと思います。つまり、中韓の方が、日本に比べて、英米圏に移住した歴史が長い。少なくとも、一世代以上は違う。

中国には、華僑という、海外移民の長い歴史があります。第二次大戦後だけをみても、共産主義の新中国あり、大躍進あり、四人組支配あり・・・それを嫌って海外に活路を求めた中国人が非常に多かった。今みたいに、目覚しい経済発展をしてもなお、富裕層は中国から出国しまくってます・・・

韓国でも、朝鮮戦争あり、ベトナム戦争あり、北緯38度線の分断あり・・・常に移民が、海外に向かいました。

それと同時期に、日本は、経済成長を謳歌し、平和で住みよい国ができた。わざわざ、海外移民する必要性を感じる日本人も少なかった。

日本で、海外へ越境、長期滞在、移住・・・という社会現象が起きたのは、ごく最近のことですし、数だって、まだそんなに多くありません。

最近、海外に出た、日本人のなかから、次の世代が生まれて、英語の教育を受けて、英語圏で活躍して・・・それが、まとまった数になるまで、あと20年以上は、かかるでしょう。それまでの間、英米圏のいろんな職場で、私が体験したような、「日本人ひとりぼっち」状態は、続くでしょうね。

もっとも、私は日本人一人ぼっちでも、寂しくありませんでしたけど・・・英語ちゃんと覚えて、いろんな人と仲良くなればいいだけだから。

英語を駆使して、アングロサクソンの理屈を使いこなして、世界の第一線で活躍する力強い日本の次世代が育つことを、願ってやみません。

私も、いま、リスクをとって海外に出ていく日本人を応援します。その行動が、次の時代に花開くと思いますから・・・

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