高い教育、遠い就職

こんばんは、Manachanです。

ここケアンズでは、連日、雲一つない快晴に、1日1時間ほどのスコール。最高気温は33~34℃と、安定した熱帯の天気が続きます(寒い日本に帰る日がちょっと怖い・・・)。

当地の景気は、相変わらずパッとしませんねえ。12月に、豪州の公定金利(Official Cash Rate)が下がり、リーマン直後の絶不況期と並ぶ、3.0%・・・史上最低水準になりました。それでも、住宅市場や景気が上向く気配はなく、金利はさらに下がるという話。

ご存知の通り、日米欧を含め、先進国はどこも、ゼロ金利状態。資源国のカナダが1%。ニュージーランドが2.5%。辛うじてオーストラリアだけが3%を保っている現状。2013年中に、3%台の先進国は、世界中から姿を消すでしょう。

数年後には、オーストラリアもゼロ金利に近づいて、日本みたいに、金利2%とか3%でマイホームが買える時代が到来するかもしれませんね(今は5~6%)。

要はそれだけ、先進国は経済が成熟しきってしまい、金利を相当下げないとお金の借り手がいない状態ということですね。他方、フィリピン、タイなど、伸び盛りのアジア新興国では、金利7~8%でも、溢れんばかりの資金需要がある。モンゴルとか、年利20%でもガンガン借り手が現れるという話・・・まさに別世界ですね。

何が、言いたいのか・・・

うちの子供たち、いま7歳のソフィアと、もうすぐ4歳になるポニー・・・日本で育つにせよオーストラリアで育つにせよ、大人になる頃は、就職厳しいだろうなあ。大学出た位じゃあ、就職の決め手にならないだろうし。

今に始まったことではありませんが、英語圏の大学では、Double Major(二つの専攻)とか、One Major, One Minor(一つの専攻、一つの副専攻)といったかたちで、二つの学位を取ることが、一般的に行われています。

たとえばの話、専攻が機械工学、副専攻がコンピューター工学・・・みたいなパターンが多い。卒業時点で、たとえば自動車産業が不況で機械工学専攻を活かす職場がなかったとしても、副専攻を使ってIT業界に就職するという・・・いわゆる「つぶしをきかせる」というか、二つの専門分野で身を守るというか。

そこまでやっても、いま欧米先進国では、大学生など、その辺にうなるほどいるし、一方で、ホワイトカラーの職場はあまり増えないから、就職が厳しいことには変わりがない。よしんば正社員になれても、上の方のポストは余り空かない。

昨年の秋、アメリカで、こんな話を聞きました。「いま、若い世代が大学で勉強して、ホワイトカラーの職場で働くことは、混んでるエスカレーターを無理やり上ろうとするようなものだ」と。

ま、経済成熟した先進国って、どこでも、そうなのかもしれない。ただ、それでも勉強は大事なので、私は毎日、子供たちの勉強みてますけどね。

どの国、いつの時代でも、学校の基本的使命は、社会に有為な人材・労働力を供給すること。最大公約数的にいえば、「サラリーマンを養成する」ことなのでしょう。

ただ、これからの時代は、「学校の勉強⇒サラリーマンとして就職⇒企業のなかでステップアップ」という公式の効きが、だんだん悪くなってくる。先進国では、すでにそうなっていると思うし。

だから、学校教育をやるだけでなく、親が、他にいろいろ考えなくてはならないのだと思います。たとえばの話、

・英語は必須として、それ以外の言葉をいくつか身につけさせる。
・子供の頃から、複数の国での生活を体験させて、母国以外の国で暮らす心理的ハードルを低くする。

ことも大事でしょうし、また、

事業家、投資家など、サラリーマン以外の大人とも、交流させる。

ことも、いずれは必要なんでしょうね。幸い、その方面の友達には事欠かないから、今すぐにでもできるけど・・・

あと、うちの子供たちが大人になる頃には、オンライン大学などが当たり前になり、いつでも、どこでも、安価で教育を受けられるようになっているような気がします。

ただでさえ就職が厳しいのに、年間数百万円もかかる大学教育に払うお金がもったいないと考える親が増えるでしょう。少なくとも、研究職がメインで、片手間(?)で教育をやるような大学は、どんどん淘汰されていくでしょう。コストパフォーマンスに優れた、オンライン大学が取って代わるでしょうね。

あと、「学校教育=ワールドワイドな人脈をつくる機会」という、考え方もアリだ思います。たとえば、アジア富裕層の間では、学業優秀な子供たちを、英米圏の名門大学に送り込むケースが結構多い。そこには、世界の政財界の中枢で活躍するパワーエリート人脈をつくる、という狙いがあるのだと思います。

当然、学費、生活費、交際費・・・費用は嵩むので、富裕層向けですけどね・・・

いずれにせよ、普段からアンテナを広げて、世界中の多様な教育機会に、触れさせていきたいと思います。

【ソフィアが通っている、近所の小学校】

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コメント

  1. 不動産投資で海外移住by三歩目 より:

    1. 前向きに解釈
    会社という装置を経由しなくていい時代、
    学校というハコを通らなくてこと足りる時代、
    個人が個人のまま活動できるよう解放されたと、
    喜ぶしかないですね。

    まあ、今の子供だと、
    所属の終わりじゃなくて、
    所有の終わりまで、もう進んでしまってるかも。
    http://ameblo.jp/3rd-step/

  2. manachan より:

    2. Re:前向きに解釈
    >不動産投資で海外移住by三歩目さん

    毎度どうもです。

    >会社という装置を経由しなくていい時代、
    学校というハコを通らなくてこと足りる時代、
    個人が個人のまま活動できるよう解放されたと、喜ぶしかないですね。

    そう。私は、喜ばしいと思っています。
    企業、学校を経ずに、個人として、いくらでも社会とつながれるし、思う存分、ビジネスできますもんね。

    >まあ、今の子供だと、
    所属の終わりじゃなくて、所有の終わりまで、もう進んでしまってるかも。

    そうかもしれませんね。ソフィアが社会人になるまで、あと15年あるし。
    http://ameblo.jp/manachan2150/

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