最低賃金1800円と、がんばる移民の関係

こんばんは。Manachanです。

オーストラリア最大の都市・シドニーより、日記第二弾になります。

Manachanブログ南半球版、いつも応援ありがとうございます。今日も清き一票を
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私は、国・都市を問わず、生活感あふれる「下町」に住むのが好きです。

一言で「下町」といっても、いろいろありますが、私が好きなのは、「明るい雰囲気の下町」。

東京でいえば、そうだなあ・・・たとえば浅草とかは、お祭り好きで、開放的で、明るい感じがしますでしょ?

日本の政党でいうと・・・たとえば、公明党は信濃町、共産党は代々木に本部があるわけですが、もし浅草に本拠を移したら、なんとなく「明るい政党」、って感じがしますでしょ?

そんなノリの、下町。開放的な気風で、いろんな人が他所から移り住んできて、人々が明日のより良い生活を目指して、日々頑張って働く・・・そんな町が好きです。

ここシドニーにも、そういう下町が、たくさんあります。

移民の国ですので、スケール大きく、世界中の各国・各地域から、いろんな肌の色、髪の毛の色をした人たちが、それぞれの思いを胸に秘め、オーストラリアで新たな生活をはじめる、

その彼らが、最初に根を下ろすのも、多くの場合、下町です。

家賃が安い、お店を出すにも賃料が安い、すでに同国人がたくさんいて暮らしやすい・・・そんな下町だからこそ、毎年、新移民を引きつけています。

シドニー国際空港の近くにある、Mascotも、シドニーに星の数ほどある下町の一つで、ここには、中近東系の人々が、多く暮らしています。

かといって、特定の国の移民が固まっているわけではなく、欧米系もいれば、インド系、東アジア系も多く、うまい具合に混じりあっています。

このMascotの、Botany Road沿いにある、トルコ人が経営している料理屋に、私は昔から、よく行きます。

こういう店で、モノ食うと、安い!うまい!ヘルシー!・・・本当に生き返りますね。中近東は美食の宝庫。

今日食べたのは、Adana Plate(Adanaは、トルコ南部の海辺の町・アダナ市のこと)、ちょっとファストフードっぽい外観ですが、

肉はうまい!野菜も、パンも全部うまい!これで11ドル(880円)なら、嬉しい。

ショッピングセンターで、何の特色もない、別段うまくもないサンドイッチセットが平気で12~13ドル(1000円前後)する国なので、美味しいもの食って11ドルで済めば、すごく得した気分。

食後は、カプチーノを2.5ドル(200円)で注文。今どきのシドニーでは、4ドル(320円)するのが当たり前のカプチーノ、2.5ドルは破格に安い。下町の、新移民の店だからこそ可能な値付け。

しかも旨い!シナモンとか、上手に選んで、絶妙なバランスで珈琲に混ぜてくれる。トルコ人の淹れるコーヒーで、不味いものはない!

彼らのように、頑張って働く新移民は、世の中のために、良いことをしてると思います。

彼らの手による、安くて美味しい店がなければ、シドニーの暮らしは、無味乾燥、物価高に呻吟するだけの暮らしだったかも(少し言い過ぎかな・・・)。

オーストラリアは、多少の波はありますが、ここ20年ほど、景気の良い状態が続いています。

人口は順調に増え、人々の所得も上がり、資産価値も上がり基調。

もちろん、広大な国土を持つ資源国であること、英語圏であること等、有利な面は多々ありますが、

生活者の視点でみれば、この国の発展を支えているのは、世界中から来た移民による、勤勉な働きだと思います。

オーストラリアの法定最低賃金は、ここ20年、上がり続け、今や22ドル(1800円弱)。

日本で一番高い、東京都の最低賃金の倍はありますね。

オーストラリアで、ちゃんとした会社では、どんな仕事でも、時給22ドル以上は、払うはずなので、

労働者にとっては、恵まれた国といえるでしょう。

ですが、新移民が開いたお店では、おそらく、時給22ドル払ってないケースが多いでしょう。

本国から、家族や親戚を連れてきて、お店で安く働かせているケースが多いと思います。

もし時給22ドルも払っていたら、あの安い値段で、ご飯出せないでしょうね。

逆説的ではありますが、

新移民の小さなお店で、法定最低賃金を徹底させていたならば、おそらく、オーストラリア経済の、今の活力はなかっただろうと思います、

この国の労働者が、長期休みはしっかり取る、時給も全員が22ドル以上もらう、そのお金で家を買い、子供を育て、がんがん消費する・・・という世界がある一方で、

最低賃金とは関係ない、あまり保護されていない新移民の世界があって、彼らがとにかく、生きていくために、平日、土日の別もなく、必死で働く・・・これもオーストラリアの一面だと思います。

その両輪が上手に機能したから、この国で「20年の繁栄」が実現したのだと思います。

最後に、例のトルコ料理屋の話に戻ります。

店主は、私が日本人だと知ると、ものすごく興味を示し、

「日本では、人々がどのくらい給料もらってるの?家賃は?物価はどのくらい?」

など、聞いてきました。私が正直に答えたところ、

「なかなかいいねえ。俺たちも日本に移住して、商売したいよ」

と言ってました。(注.トルコ人は他の中近東諸国と同様、大変な親日国民といえます。)

実現可能性はともかく、こういう人々のエネルギーや、やる気を、日本国の経済発展のために、もっと上手に活かせないものかなあ?と思った次第です。

毎年のように、近所にインド人経営の料理屋ができる、活況に満ちた東京・東陽町に住んでいるので、なおさら、そう思います。

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オーストラリア最大の都市・シドニーより、日記第二弾になります。

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私は、国・都市を問わず、生活感あふれる「下町」に住むのが好きです。

一言で「下町」といっても、いろいろありますが、私が好きなのは、「明るい雰囲気の下町」。

東京でいえば、そうだなあ・・・たとえば浅草とかは、お祭り好きで、開放的で、明るい感じがしますでしょ?

日本の政党でいうと・・・たとえば、公明党は信濃町、共産党は代々木に本部があるわけですが、もし浅草に本拠を移したら、なんとなく「明るい政党」、って感じがしますでしょ?

そんなノリの、下町。開放的な気風で、いろんな人が他所から移り住んできて、人々が明日のより良い生活を目指して、日々頑張って働く・・・そんな町が好きです。

ここシドニーにも、そういう下町が、たくさんあります。

移民の国ですので、スケール大きく、世界中の各国・各地域から、いろんな肌の色、髪の毛の色をした人たちが、それぞれの思いを胸に秘め、オーストラリアで新たな生活をはじめる、

その彼らが、最初に根を下ろすのも、多くの場合、下町です。

家賃が安い、お店を出すにも賃料が安い、すでに同国人がたくさんいて暮らしやすい・・・そんな下町だからこそ、毎年、新移民を引きつけています。

シドニー国際空港の近くにある、Mascotも、シドニーに星の数ほどある下町の一つで、ここには、中近東系の人々が、多く暮らしています。

かといって、特定の国の移民が固まっているわけではなく、欧米系もいれば、インド系、東アジア系も多く、うまい具合に混じりあっています。

このMascotの、Botany Road沿いにある、トルコ人が経営している料理屋に、私は昔から、よく行きます。

こういう店で、モノ食うと、安い!うまい!ヘルシー!・・・本当に生き返りますね。中近東は美食の宝庫。

今日食べたのは、Adana Plate(Adanaは、トルコ南部の海辺の町・アダナ市のこと)、ちょっとファストフードっぽい外観ですが、

肉はうまい!野菜も、パンも全部うまい!これで11ドル(880円)なら、嬉しい。

ショッピングセンターで、何の特色もない、別段うまくもないサンドイッチセットが平気で12~13ドル(1000円前後)する国なので、美味しいもの食って11ドルで済めば、すごく得した気分。

食後は、カプチーノを2.5ドル(200円)で注文。今どきのシドニーでは、4ドル(320円)するのが当たり前のカプチーノ、2.5ドルは破格に安い。下町の、新移民の店だからこそ可能な値付け。

しかも旨い!シナモンとか、上手に選んで、絶妙なバランスで珈琲に混ぜてくれる。トルコ人の淹れるコーヒーで、不味いものはない!

彼らのように、頑張って働く新移民は、世の中のために、良いことをしてると思います。

彼らの手による、安くて美味しい店がなければ、シドニーの暮らしは、無味乾燥、物価高に呻吟するだけの暮らしだったかも(少し言い過ぎかな・・・)。

オーストラリアは、多少の波はありますが、ここ20年ほど、景気の良い状態が続いています。

人口は順調に増え、人々の所得も上がり、資産価値も上がり基調。

もちろん、広大な国土を持つ資源国であること、英語圏であること等、有利な面は多々ありますが、

生活者の視点でみれば、この国の発展を支えているのは、世界中から来た移民による、勤勉な働きだと思います。

オーストラリアの法定最低賃金は、ここ20年、上がり続け、今や22ドル(1800円弱)。

日本で一番高い、東京都の最低賃金の倍はありますね。

オーストラリアで、ちゃんとした会社では、どんな仕事でも、時給22ドル以上は、払うはずなので、

労働者にとっては、恵まれた国といえるでしょう。

ですが、新移民が開いたお店では、おそらく、時給22ドル払ってないケースが多いでしょう。

本国から、家族や親戚を連れてきて、お店で安く働かせているケースが多いと思います。

もし時給22ドルも払っていたら、あの安い値段で、ご飯出せないでしょうね。

逆説的ではありますが、

新移民の小さなお店で、法定最低賃金を徹底させていたならば、おそらく、オーストラリア経済の、今の活力はなかっただろうと思います、

この国の労働者が、長期休みはしっかり取る、時給も全員が22ドル以上もらう、そのお金で家を買い、子供を育て、がんがん消費する・・・という世界がある一方で、

最低賃金とは関係ない、あまり保護されていない新移民の世界があって、彼らがとにかく、生きていくために、平日、土日の別もなく、必死で働く・・・これもオーストラリアの一面だと思います。

その両輪が上手に機能したから、この国で「20年の繁栄」が実現したのだと思います。

最後に、例のトルコ料理屋の話に戻ります。

店主は、私が日本人だと知ると、ものすごく興味を示し、

「日本では、人々がどのくらい給料もらってるの?家賃は?物価はどのくらい?」

など、聞いてきました。私が正直に答えたところ、

「なかなかいいねえ。俺たちも日本に移住して、商売したいよ」

と言ってました。(注.トルコ人は他の中近東諸国と同様、大変な親日国民といえます。)

実現可能性はともかく、こういう人々のエネルギーや、やる気を、日本国の経済発展のために、もっと上手に活かせないものかなあ?と思った次第です。

毎年のように、近所にインド人経営の料理屋ができる、活況に満ちた東京・東陽町に住んでいるので、なおさら、そう思います。

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