2012年 4月 の投稿一覧

世のため人のため、地元のため

いい歳して、「世のため」、「人のため」みたいな、青臭い書生論みたいなこと言う人って、素敵だなあと思う。

仕事柄、20代の若者の面接も、これまで、何百回やりましたけど、

「私は、ITを使って、農村と都市を結ぶ仕事がしたいんです!」

みたいな理想論を言う人を、私はこれまで優先的に、採用してきました。

青臭くても、いい。いまの企業社会、理想論が、ほぼ通用しない世界だと、分かってはいても、

それでも「理想」という、初心を持ち続けていることが何より大事。

理想と現実とのギャップに直面し、本気で悩み、苦しむ人ほど、良い仕事をするものです。

逆に、「理想なんか捨てろ、現実を見ろ」、「大人になれ」みたいなことを言う人ほど、ロクな仕事をしない。


デフレ下にある、いまの日本。モノを売るビジネスは、本当につらい環境ですね。

モノの品質が良いだけでは、なかなか売れない。

値段が安く、機能がすぐれ、デザインがおしゃれでも、それでも売れない・・・

モノだけでは、どんどん先細りになる。

モノを売ることが、サービスを提供することが、即、社会のため、コミュニティのため・・・みたいな価値に直結しないと、

長期に持続するビジネスモデルは、もはや成立しないように思います。

その意味で、いまの時代こそ、「世のため」、「人のため」という、青臭い書生論が、本気に求められていると思います。

日本の不動産市場をまともにするために、先駆的な活動をしておられる、長嶋修氏。

今日のコラム、とても共感できました。

デフレが続き、給与所得者の所得は落ち続け、社会保障費は増大し、国債発行が膨らみ・・・といったなかで、社会が衰退していく過程というのはこんなものかなとも思います。

一生活者や投資家が自分にとっての最適な動きを目指すのは当たり前ことですが、もうそろそろ全体を考えないと、どこまでも沈み続けるのでしょう。

私はそういう人を尊敬しますし、少なくともビジネスではそういった人としかお付き合いしません。散見される「個人最適化ビジネス」や「個人最適化投資」は、長期的には衰退します。

まさに同感です。「自分だけ儲かればいい」という投資・ビジネスは、結局、長続きしない。

投資で自分が豊かになるのはもちろん、それが、社会全体を富ませる方向性に直結しないと、

結局、「年々やせ細るパイの奪い合い」という、つまらん結果しか生まないのだと思います。

湘南の地で、ユニバーサル南藤沢タワーという、

素晴らしく良質な賃貸住宅を経営されておられる、秋本嘉三さんと、昨晩、藤沢で飲みました。

その彼から、いただいたメールの一言が、素敵でした。

私が藤沢に投資するのは、藤沢が魅力的な街だからです

さらに、私の投資により、少しでも魅力が増せばいいと考えています

素晴らしいですね。生まれ育った藤沢の街を誇りに思い、そこに投資する。

良質な住宅投資をすることによって、街の魅力をさらにアップさせたいという、その心意気に共感します。

また、その精神を貫いているからこそ、彼は不動産経営で、他の追随を許さない境地に達しているのだと思います。


海のある藤沢とは全然タイプが違いますが、私の生まれ育った柏も、とても魅力的な街です。

地元の贔屓目はあるでしょうが、私は世界中で、柏のことを自慢しています。

私は、柏の魅力をさらに増すために、この街の文化、風景にマッチした物件を企画したい。

どうせやるなら、柏のシンボル、ランドマークとして、後世にまで語り継がれるような建物を手掛けたい。

個人投資家の財力で、どこまでできるのか分かりませんが、

いつかは、やってみたいなあ。

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子供にマイホーム?

私と妻が、9年前に、「マイホーム」として、オーストラリアのシドニー近郊で買った物件、いまいくらで売れるか、時々チェックしています。

いま、オーストラリアの住宅市場は、やや冷え込みモードですが、それでも、9年前の購入時と比べれば、35%くらいは、上がっています。ま、この物件でいただく家賃も、9年間で5割ほど上がってるから、当然か・・・

それを妻に報告すると、もちろん、嬉しそう。

「安いときに、いい物件買えて、良かったね♪」

少し間を置いて、彼女はこんなことをいいました。

「私たちはいいけど、子供の世代になると、家買えるんだろうかねえ?」

オーストラリアは、多少の紆余曲折はあっても、19世紀以来、不動産の価値は持続的に上昇してきました。

それが、ホームオーナーにとって、「良い時期」だとすれば、今でも、「良い時期」は続いています。移民流入もあって、人口は増え続け、空室の心配もほぼありません。

バブル以降の日本のように、不動産の価値が、長期にわたって下落、停滞する時期を、オーストラリアを含め、世界の多くの国が、経験していません。

ただ、「良い時期」が続いたら、続いたで、子供の時代のマイホーム取得を心配するのが、人間というもの。どの国でも、悩みの種はあります。

私は、妻に、こう答えました。

「大丈夫さ。たとえオーストラリアで不動産価格が高止まりしても、世界のどこかの国で、差し押さえ物件を激安で仕入れて、貸せばいいのさ・・・」

景気の良い局面では、たいてい、給料の伸びよりも、不動産価格が上昇するスピードの方が速い。

その結果、「一般の給料レベルで買えるマイホーム」が、どんどん少なくなり、首尾よく買えても、ローンの負担が重くなります。(英語でいう、Affordabilityが低くなるわけですね)。

私は数年前まで、その状態を不幸だと思っていました。
でも、今では、考え方が変わりました。

一般サラリーマンの給与水準を基準に、マイホームを買う前提で考えれば、確かに不幸かもしれません。

でも、それを超えるレベルの、投資家の目線を獲得できれば、財務リテラシーを身につけられたなら、不動産価格の上昇局面でも、下落局面でも、勝ちパターンは見出せるはず。

私は子供たちを、普通のマイホーム・サラリーマンにするより、グローバルな投資家にしたい。

パパも頑張らなきゃね。

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子供にマイホーム?

私と妻が、9年前に、「マイホーム」として、オーストラリアのシドニー近郊で買った物件、いまいくらで売れるか、時々チェックしています。

いま、オーストラリアの住宅市場は、やや冷え込みモードですが、それでも、9年前の購入時と比べれば、35%くらいは、上がっています。ま、この物件でいただく家賃も、9年間で5割ほど上がってるから、当然か・・・

それを妻に報告すると、もちろん、嬉しそう。

「安いときに、いい物件買えて、良かったね♪」

少し間を置いて、彼女はこんなことをいいました。

「私たちはいいけど、子供の世代になると、家買えるんだろうかねえ?」

オーストラリアは、多少の紆余曲折はあっても、19世紀以来、不動産の価値は持続的に上昇してきました。

それが、ホームオーナーにとって、「良い時期」だとすれば、今でも、「良い時期」は続いています。移民流入もあって、人口は増え続け、空室の心配もほぼありません。

バブル以降の日本のように、不動産の価値が、長期にわたって下落、停滞する時期を、オーストラリアを含め、世界の多くの国が、経験していません。

ただ、「良い時期」が続いたら、続いたで、子供の時代のマイホーム取得を心配するのが、人間というもの。どの国でも、悩みの種はあります。

私は、妻に、こう答えました。

「大丈夫さ。たとえオーストラリアで不動産価格が高止まりしても、世界のどこかの国で、差し押さえ物件を激安で仕入れて、貸せばいいのさ・・・」

景気の良い局面では、たいてい、給料の伸びよりも、不動産価格が上昇するスピードの方が速い。

その結果、「一般の給料レベルで買えるマイホーム」が、どんどん少なくなり、首尾よく買えても、ローンの負担が重くなります。(英語でいう、Affordabilityが低くなるわけですね)。

私は数年前まで、その状態を不幸だと思っていました。
でも、今では、考え方が変わりました。

一般サラリーマンの給与水準を基準に、マイホームを買う前提で考えれば、確かに不幸かもしれません。

でも、それを超えるレベルの、投資家の目線を獲得できれば、財務リテラシーを身につけられたなら、不動産価格の上昇局面でも、下落局面でも、勝ちパターンは見出せるはず。

私は子供たちを、普通のマイホーム・サラリーマンにするより、グローバルな投資家にしたい。

パパも頑張らなきゃね。

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米国南部不動産投資-ノースカロライナ州(中編)

前回の続きです。

今回は、ノースカロライナ(NC)州について、より詳しく、紹介していきたいと思います。

まず何より、この州、米国でも屈指の、住みやすい地域と評判ですが、日本人には知名度が高くありません。そこで、まずは皆様の注目を喚起していきたいと思います。

【マイケル・ジョーダンの故郷です】

マイケル・「エア」・ジョーダン。そう、10年ほど前、NBAのシカゴ・ブルズで活躍し、「神」とまでいわれた、バスケットボールの天才・・・この男は、ノースカロライナ州の海岸の街、ウィルミントン(Wilmington)の出身です。

彼は、地元のノースカロライナ大学(UNC)で学び、同大学の学生バスケットで頭角をあらわし、一気に全米代表としてロサンゼルス・オリンピックに選抜されたのです。その後、シカゴ・ブルズでの活躍については、皆さんもよくご存じでしょう・・・

ところで、米国の大学バスケットは、もはやプロ・スポーツと呼んでも良いほどの観客動員数を誇ります。決勝戦になると10万人の観客を集めるので、半端じゃありません。

UNCは、米国のなかでも、大学バスケの強豪として知られ、優勝すると、地元民何十万人が街に繰り出して、祝います。記念写真集が飛ぶように売れます。

【タバコ「セーラム・ライト」の故郷です】

私はタバコ吸いませんが、米国産「セーラム・ライト」を愛好するスモーカーは、昔から、日本にも多いですね。

ノースカロライナは、古くから、タバコの産地として知られています。この州の中部に、「ウィンストン・セーラム」(Winston Salem)という、中規模都市がありますが、この街こそ、あの「R.J.レイノルズ・タバコ・カンパニー」が立地し、「セーラム・ライト」や、「ウィンストン」などの銘柄を生みだしました。

【緯度・気候とも、東京とほぼ同じです】

ノースカロライナ州は、北緯35~36度に位置し、東京(北緯35.7度)、名古屋(35.1度)とほぼ同じ。同じ大陸東岸に位置するため、気候が非常によく似ています。日本人にとって、極めて住みやすい土地です。

当地の1月から12月までの気温も、東京とほとんど変わりません。四季がはっきりしており、夏は蒸し暑く、冬は多少寒いが穏やかで、雪はあまり降りません。

4月初旬になれば、ノースカロライナでも、桜やモクレンが咲き、地面に、春の野草が芽を吹きます。11月には、アパラチアの山々から紅葉が降りてきます。四季のめぐりは、東京とほぼ同じ。

ただ日本と違うのは、ノースカロライナは、地震がほぼなく、梅雨もなく、台風の来襲も少ないこと。米国のなかでも、自然災害が、比較的少ない州として知られ、居住地として、人々に好まれています。


次に、「これだけは知っておきたいノースカロライナ」

【主要エリアは、3つ・・・山、海、ピードモント台地】

ノースカロライナ州は、西側に「山地エリア」、東側に「海岸エリア」を擁し、その間に、広い「ピードモン
ト台地」が広がっています。

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「山地」・・・米国東部に連なる、長大なアパラチア山脈の一部です。とても風光明媚な場所で、全米一の来訪者数を誇る「グレート・スモーキー・マウンテンズ国立公園」も、この地域にあります。ドライブ、オートキャンプ、マス釣り、何でもできます。主な都市はアシュビル(Asheville)。

「海岸」・・・大西洋に沿って、長大な海岸線が広がり、美しいビーチもたくさんあります。気候が良いので、別荘地としても人気。主な都市はウィルミントン。

「ピードモント台地」・・・山から海に向かって、緩やかに傾斜していく広大な台地で、昔から農業が盛ん。ノースカロライナの主要都市が、全てここに位置しています。

【2大都市・・・シャーロットと、ローリー】

ノースカロライナ州は、都市圏人口100万を超える大都市、日本でいう政令指定都市を2つ持っています。

最大の都市は、シャーロット(Charlotte)。都市圏人口200万。金融業を中心に、ここ数十年、大発展を遂げています。市街地(アップタウン)は大きく、郊外は、お隣サウスカロライナ州まで広がっています。

大都市だけに、プロスポーツも一通り揃い、バスケットの「シャーロット・ボブキャッツ」、アメリカンフットボールの「カロライナ・パンサーズ」、野球(マイナーリーグ)の「シャーロット・ナイツ」があります。

そして、改造車(ストック・カー)のレース、NASCAR(National Association of Stock Car Auto Racing)の本拠地としても、知られています。

発展続くシャーロット都心部

一方、ノースカロライナ州第二の都市で、州都でもあるローリー(Raleigh)。シャーロットのような大きな市街地はありませんが、40km圏内に、ローリー、ダーラム(Durham)、チャペルヒル(Chapel Hill)という3都市が存在し、地図上で結ぶと三角形になるので、「トライアングル」と呼ばれています。

ここの産業の目玉は、1950年代から開発が進んだ、RTP(Research Triangle Park)。今ではIT、ライフサイエンス、高等教育など、多様な企業が存在し、世界の人材を集めています(特にインド系多い)。

都市圏人口は、約150万人。近年は、「トライアングル」内に、ケーリー(Cary)、エイペックス(Apex)など、新興都市が続々とできて、活気にあふれています。産業の多様性や、国際性は、シャーロットをしのぐといえます。

【中規模都市・・・グリーンズボロ、ウィンストンセーラム、ファイエットビル】

前述、二大都市の他、ピードモント台地の上には、人口20~50万人程度の、中規模都市がいくつか存在します。

ノースカロライナ州、
第3の都市グリーンズボロ(Greensboro)と、第4位のウィンストン・セーラム(Winston Salem)は、いずれも二大都市「シャーロット」、「ローリー」の間にあり、ともに製造業の街。お互い、車で30~40分ほどの距離なので、同一都市圏といって良いかもしれません。また、グリーンズボロからローリー・RTPまでの通勤も可能です(ガソリン代高いけど・・・)。

一方、ノースカロライナ州南部にある、ファイエットビル(Fayetteville)は「軍人の街」。米本土で屈指の規模を誇り、空挺団が立地する、フォートブラッグ基地のお膝元です。

【海岸のウィルミントンも忘れちゃいけない!】

海岸部にある、マイケル・ジョーダンの故郷ウィルミントンは、小さな都市ですが、とても風光明媚で、住宅地として人気があります。最近は、おしゃれなカフェ、神戸モザイクみたいな商業・観光複合施設もできています。「ノースカロライナの湘南」と呼んで良いかも。

後編(最終回)では、ノースカロライナでの不動産投資を中心に書いていきます。お楽しみに。

前編に戻る
後編(最終回)に続く

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米国南部不動産投資-ノースカロライナ州(中編)

前回の続きです。

今回は、ノースカロライナ(NC)州について、より詳しく、紹介していきたいと思います。

まず何より、この州、米国でも屈指の、住みやすい地域と評判ですが、日本人には知名度が高くありません。そこで、まずは皆様の注目を喚起していきたいと思います。

【マイケル・ジョーダンの故郷です】

マイケル・「エア」・ジョーダン。そう、10年ほど前、NBAのシカゴ・ブルズで活躍し、「神」とまでいわれた、バスケットボールの天才・・・この男は、ノースカロライナ州の海岸の街、ウィルミントン(Wilmington)の出身です。

彼は、地元のノースカロライナ大学(UNC)で学び、同大学の学生バスケットで頭角をあらわし、一気に全米代表としてロサンゼルス・オリンピックに選抜されたのです。その後、シカゴ・ブルズでの活躍については、皆さんもよくご存じでしょう・・・

ところで、米国の大学バスケットは、もはやプロ・スポーツと呼んでも良いほどの観客動員数を誇ります。決勝戦になると10万人の観客を集めるので、半端じゃありません。

UNCは、米国のなかでも、大学バスケの強豪として知られ、優勝すると、地元民何十万人が街に繰り出して、祝います。記念写真集が飛ぶように売れます。

【タバコ「セーラム・ライト」の故郷です】

私はタバコ吸いませんが、米国産「セーラム・ライト」を愛好するスモーカーは、昔から、日本にも多いですね。

ノースカロライナは、古くから、タバコの産地として知られています。この州の中部に、「ウィンストン・セーラム」(Winston Salem)という、中規模都市がありますが、この街こそ、あの「R.J.レイノルズ・タバコ・カンパニー」が立地し、「セーラム・ライト」や、「ウィンストン」などの銘柄を生みだしました。

【緯度・気候とも、東京とほぼ同じです】

ノースカロライナ州は、北緯35~36度に位置し、東京(北緯35.7度)、名古屋(35.1度)とほぼ同じ。同じ大陸東岸に位置するため、気候が非常によく似ています。日本人にとって、極めて住みやすい土地です。

当地の1月から12月までの気温も、東京とほとんど変わりません。四季がはっきりしており、夏は蒸し暑く、冬は多少寒いが穏やかで、雪はあまり降りません。

4月初旬になれば、ノースカロライナでも、桜やモクレンが咲き、地面に、春の野草が芽を吹きます。11月には、アパラチアの山々から紅葉が降りてきます。四季のめぐりは、東京とほぼ同じ。

ただ日本と違うのは、ノースカロライナは、地震がほぼなく、梅雨もなく、台風の来襲も少ないこと。米国のなかでも、自然災害が、比較的少ない州として知られ、居住地として、人々に好まれています。


次に、「これだけは知っておきたいノースカロライナ」

【主要エリアは、3つ・・・山、海、ピードモント台地】

ノースカロライナ州は、西側に「山地エリア」、東側に「海岸エリア」を擁し、その間に、広い「ピードモン
ト台地」が広がっています。

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「山地」・・・米国東部に連なる、長大なアパラチア山脈の一部です。とても風光明媚な場所で、全米一の来訪者数を誇る「グレート・スモーキー・マウンテンズ国立公園」も、この地域にあります。ドライブ、オートキャンプ、マス釣り、何でもできます。主な都市はアシュビル(Asheville)。

「海岸」・・・大西洋に沿って、長大な海岸線が広がり、美しいビーチもたくさんあります。気候が良いので、別荘地としても人気。主な都市はウィルミントン。

「ピードモント台地」・・・山から海に向かって、緩やかに傾斜していく広大な台地で、昔から農業が盛ん。ノースカロライナの主要都市が、全てここに位置しています。

【2大都市・・・シャーロットと、ローリー】

ノースカロライナ州は、都市圏人口100万を超える大都市、日本でいう政令指定都市を2つ持っています。

最大の都市は、シャーロット(Charlotte)。都市圏人口200万。金融業を中心に、ここ数十年、大発展を遂げています。市街地(アップタウン)は大きく、郊外は、お隣サウスカロライナ州まで広がっています。

大都市だけに、プロスポーツも一通り揃い、バスケットの「シャーロット・ボブキャッツ」、アメリカンフットボールの「カロライナ・パンサーズ」、野球(マイナーリーグ)の「シャーロット・ナイツ」があります。

そして、改造車(ストック・カー)のレース、NASCAR(National Association of Stock Car Auto Racing)の本拠地としても、知られています。

発展続くシャーロット都心部

一方、ノースカロライナ州第二の都市で、州都でもあるローリー(Raleigh)。シャーロットのような大きな市街地はありませんが、40km圏内に、ローリー、ダーラム(Durham)、チャペルヒル(Chapel Hill)という3都市が存在し、地図上で結ぶと三角形になるので、「トライアングル」と呼ばれています。

ここの産業の目玉は、1950年代から開発が進んだ、RTP(Research Triangle Park)。今ではIT、ライフサイエンス、高等教育など、多様な企業が存在し、世界の人材を集めています(特にインド系多い)。

都市圏人口は、約150万人。近年は、「トライアングル」内に、ケーリー(Cary)、エイペックス(Apex)など、新興都市が続々とできて、活気にあふれています。産業の多様性や、国際性は、シャーロットをしのぐといえます。

【中規模都市・・・グリーンズボロ、ウィンストンセーラム、ファイエットビル】

前述、二大都市の他、ピードモント台地の上には、人口20~50万人程度の、中規模都市がいくつか存在します。

ノースカロライナ州、
第3の都市グリーンズボロ(Greensboro)と、第4位のウィンストン・セーラム(Winston Salem)は、いずれも二大都市「シャーロット」、「ローリー」の間にあり、ともに製造業の街。お互い、車で30~40分ほどの距離なので、同一都市圏といって良いかもしれません。また、グリーンズボロからローリー・RTPまでの通勤も可能です(ガソリン代高いけど・・・)。

一方、ノースカロライナ州南部にある、ファイエットビル(Fayetteville)は「軍人の街」。米本土で屈指の規模を誇り、空挺団が立地する、フォートブラッグ基地のお膝元です。

【海岸のウィルミントンも忘れちゃいけない!】

海岸部にある、マイケル・ジョーダンの故郷ウィルミントンは、小さな都市ですが、とても風光明媚で、住宅地として人気があります。最近は、おしゃれなカフェ、神戸モザイクみたいな商業・観光複合施設もできています。「ノースカロライナの湘南」と呼んで良いかも。

後編(最終回)では、ノースカロライナでの不動産投資を中心に書いていきます。お楽しみに。

前編に戻る
後編(最終回)に続く

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米国南部不動産投資-ノースカロライナ州(前編)

5月12日(土)に東京で予定されている、「米国超高利回り物件セミナー」が、予想を大幅に上回る申し込みで、賑わっています。

このセミナーは、ミシガン州、デトロイトの不動産を扱うものです。賃貸利回りという意味では、間違いなく全米トップの土地でしょう。


アメリカは、3億人以上が暮らす、巨大な国。不動産マーケットとしても、ダントツで、世界最大の規模を誇ります。

一言でアメリカといっても、北はカナダ国境から、南はフロリダ、テキサスまで、西はハワイ、グアムまで、実に多様な地域があり、

それぞれの地域経済にあった、不動産投資の「最適解」があります。

デトロイトとは、また違った魅力を持つ地域として、私が以前暮らした、「ノースカロライナ州」を、紹介したいと思います。

「ノースカロライナって、どこ?」・・・すぐイメージの湧く人は、少ないでしょう。

首都ワシントンD.Cの、すぐ南にある州です。州都はローリー(Raleigh)、ワシントンから、車で4~5時間、南下すれば着きます。

地味なイメージの州ですが、温暖な気候と、海と山の自然に恵まれ、力強い産業を持ち、人口も大いに増え、不動産投資としても、全米屈指の適地だと、私は考えています。

【ノースカロライナは、「南部」の州です】

米国人にとって、「南部」(South)とは、何を意味するか、ご存じですか?

ずばり、19世紀の「アメリカ南北戦争」で、「南軍」に属し、4年間の激戦の末、「北軍」に敗れ去った南部11州のことです。

リンカーン大統領が率いていたのが「北軍」、名将リー将軍が率いていたのが「南軍」・・・といえば、分かりやすいかな?

「風とともに去りぬ」の主人公、スカーレット・オハラがいたのも「南部」ですね(ジョージア州)。

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ノースカロライナ州は、米国東海岸の、どちらかといえば、真ん中らへんに位置していますが、

南軍に属したという、歴史的経緯があるため、「南部」の州として、認識されています。

(注.テキサス州も、「南軍」に属していましたが、特殊な文化風土と、メキシコから割譲されたという、特別な歴史的経緯があるために、一般に「南部」には分類されません。)

【「南部」の一般的イメージは、田舎州】

南北戦争は、全体で62万人もの死者を出した、アメリカ史上例をみない、大規模な戦役で、

特に経済的基盤の脆弱だった南部は、戦争のあと、多くの人材を失い、荒廃し、経済的に復興するのに、長い年月を要しました。

20世紀初頭・中盤までのアメリカは、常に、「北部の先進地域」がリードする構造。

ニューヨーク、フィラデルフィア、シカゴ、ボストン、デトロイト・・・主要な大都市は、すべて「北」にあり、

南部地域は長らく、都市らしい都市もなく、後進的な農業州、田舎州のイメージに甘んじていました。

今でも、農業以外に大した産業を持たない州は、南部にいくつか存在します。概して信心深く(もちろんキリスト教)、保守的な土地柄は、まだ残っています。

【サンベルト勃興、そしてアトランタ・オリンピック】

長らく、冷や飯を食わされていた南部。しかしここには、「太陽」という強力な味方がいました。

日照時間の長い、温暖な気候、そこに、石油・航空機・電子などの近代産業が発展し、

寒さの厳しい北部から、人々がどんどん移り住み、この地はいつしか、「サンベルト」(Sun Belt)と呼ばれる、新興経済地域になりました。

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人が増え、経済力を増す「南部」。その首都ともいえる「アトランタ」で、1996年オリンピックが行われた時、南部の人々が狂喜したのは、言うまでもありません。

彼らにとって、南北戦争終結から130年経って、ついに手にした「南部復興のシンボル」以外に他ならなかったでしょう。

【第二、第三のアトランタが、続出】

ここ20年ほど、「南部」の人口増加・経済成長は、さらに進展しています。

特に、発展目覚ましいのが、ノースカロライナ州。

同州最大の都市、シャーロット(Charlotte)は、「第二のアトランタ」と呼ばれるほどの大都会に成長しました。

特に金融産業に強く、今や、「ニューヨークに次ぐ、全米第二位の金融都市」。

そして、シャーロットにあるダグラス空港は、全米屈指の巨大空港です。

第三のアトランタは?・・・といえば、これもノースカロライナ州にある、「ローリー・ダーラム都市圏」(Raleigh-Durham)でしょう。

IT産業、高等教育産業の拠点として、インド人を中心に、世界中の人材を集めており、人口規模も、先行するシャーロットに肉薄しています。

ノースカロライナ州立大学、デューク大学など、全米トップクラスのMBAコースを要する教育機関が、この地域に存在することも、世界の優秀な人材をひきつける上で、大きな強みになっています。

シャーロット、ローリー・ダーラム・・・急成長中の、二つの都市圏が引っ張るかたちで、ノースカロライナ州の人口増加率は、全米有数。

経済の先行きの明るさは、南部でもピカ一でしょう。

次回は、もっと詳しく、ノースカロライナの魅力に触れていきます。お楽しみに。

中編に続く

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米国南部不動産投資-ノースカロライナ州(前編)

5月12日(土)に東京で予定されている、「米国超高利回り物件セミナー」が、予想を大幅に上回る申し込みで、賑わっています。

このセミナーは、ミシガン州、デトロイトの不動産を扱うものです。賃貸利回りという意味では、間違いなく全米トップの土地でしょう。


アメリカは、3億人以上が暮らす、巨大な国。不動産マーケットとしても、ダントツで、世界最大の規模を誇ります。

一言でアメリカといっても、北はカナダ国境から、南はフロリダ、テキサスまで、西はハワイ、グアムまで、実に多様な地域があり、

それぞれの地域経済にあった、不動産投資の「最適解」があります。

デトロイトとは、また違った魅力を持つ地域として、私が以前暮らした、「ノースカロライナ州」を、紹介したいと思います。

「ノースカロライナって、どこ?」・・・すぐイメージの湧く人は、少ないでしょう。

首都ワシントンD.Cの、すぐ南にある州です。州都はローリー(Raleigh)、ワシントンから、車で4~5時間、南下すれば着きます。

地味なイメージの州ですが、温暖な気候と、海と山の自然に恵まれ、力強い産業を持ち、人口も大いに増え、不動産投資としても、全米屈指の適地だと、私は考えています。

【ノースカロライナは、「南部」の州です】

米国人にとって、「南部」(South)とは、何を意味するか、ご存じですか?

ずばり、19世紀の「アメリカ南北戦争」で、「南軍」に属し、4年間の激戦の末、「北軍」に敗れ去った南部11州のことです。

リンカーン大統領が率いていたのが「北軍」、名将リー将軍が率いていたのが「南軍」・・・といえば、分かりやすいかな?

「風とともに去りぬ」の主人公、スカーレット・オハラがいたのも「南部」ですね(ジョージア州)。

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ノースカロライナ州は、米国東海岸の、どちらかといえば、真ん中らへんに位置していますが、

南軍に属したという、歴史的経緯があるため、「南部」の州として、認識されています。

(注.テキサス州も、「南軍」に属していましたが、特殊な文化風土と、メキシコから割譲されたという、特別な歴史的経緯があるために、一般に「南部」には分類されません。)

【「南部」の一般的イメージは、田舎州】

南北戦争は、全体で62万人もの死者を出した、アメリカ史上例をみない、大規模な戦役で、

特に経済的基盤の脆弱だった南部は、戦争のあと、多くの人材を失い、荒廃し、経済的に復興するのに、長い年月を要しました。

20世紀初頭・中盤までのアメリカは、常に、「北部の先進地域」がリードする構造。

ニューヨーク、フィラデルフィア、シカゴ、ボストン、デトロイト・・・主要な大都市は、すべて「北」にあり、

南部地域は長らく、都市らしい都市もなく、後進的な農業州、田舎州のイメージに甘んじていました。

今でも、農業以外に大した産業を持たない州は、南部にいくつか存在します。概して信心深く(もちろんキリスト教)、保守的な土地柄は、まだ残っています。

【サンベルト勃興、そしてアトランタ・オリンピック】

長らく、冷や飯を食わされていた南部。しかしここには、「太陽」という強力な味方がいました。

日照時間の長い、温暖な気候、そこに、石油・航空機・電子などの近代産業が発展し、

寒さの厳しい北部から、人々がどんどん移り住み、この地はいつしか、「サンベルト」(Sun Belt)と呼ばれる、新興経済地域になりました。

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人が増え、経済力を増す「南部」。その首都ともいえる「アトランタ」で、1996年オリンピックが行われた時、南部の人々が狂喜したのは、言うまでもありません。

彼らにとって、南北戦争終結から130年経って、ついに手にした「南部復興のシンボル」以外に他ならなかったでしょう。

【第二、第三のアトランタが、続出】

ここ20年ほど、「南部」の人口増加・経済成長は、さらに進展しています。

特に、発展目覚ましいのが、ノースカロライナ州。

同州最大の都市、シャーロット(Charlotte)は、「第二のアトランタ」と呼ばれるほどの大都会に成長しました。

特に金融産業に強く、今や、「ニューヨークに次ぐ、全米第二位の金融都市」。

そして、シャーロットにあるダグラス空港は、全米屈指の巨大空港です。

第三のアトランタは?・・・といえば、これもノースカロライナ州にある、「ローリー・ダーラム都市圏」(Raleigh-Durham)でしょう。

IT産業、高等教育産業の拠点として、インド人を中心に、世界中の人材を集めており、人口規模も、先行するシャーロットに肉薄しています。

ノースカロライナ州立大学、デューク大学など、全米トップクラスのMBAコースを要する教育機関が、この地域に存在することも、世界の優秀な人材をひきつける上で、大きな強みになっています。

シャーロット、ローリー・ダーラム・・・急成長中の、二つの都市圏が引っ張るかたちで、ノースカロライナ州の人口増加率は、全米有数。

経済の先行きの明るさは、南部でもピカ一でしょう。

次回は、もっと詳しく、ノースカロライナの魅力に触れていきます。お楽しみに。

中編に続く

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幕末がいい?今がいい?

今回、不動産の話題とは少し離れますが・・・

「絶望の国の幸福な若者たち」の著者・古市憲寿さんに聞く

というインタビュー記事を読み、感銘を受けました。

古市さんは、27歳。東大大学院在学中の社会学者。

「年金不安や世代間格差はあっても、いまの若者は幸せを感じている」

「ユニクロ、マクドナルド、ユーチューブ、Skype、お金をかけなくても、毎日楽しい生活をおくることができる。現代の若者の生活満足度はここ40年間のなかで一番高い・・・」

そんな今の時代、今の若者を分析した本が、売れています。

以下、インタビュー記事から、いくつか抜粋。

古市 「いろいろな形でのリスクが起こる社会で、かつて安定と思われていたものが、どんどん当たり前じゃなくなっていく。リスクになってきているなかで、フレキシブルに働くような人とか、働き方が増えればいい。不安定な時代に最も安定する方法は、いくつかの居場所を確保することです。週3日は企業に勤めて、週2日はNPO、週1日は大学とか」

いいですね。マルチな活躍ぶり、かっこいい・・・彼自身も、大学に通いながら、仲間と会社をやっているそうです。

その会社も、とってもいま風というか、21世紀風というか・。


――会社の人数は?

古市 「3人から増やさないと決めています。プロジェクトによって組み方を変えたりしますけど、コアメンバーは3人です。人数を増やすとマネジメントコストがかかってしまうし、仲良くない人と一緒に仕事をするメリットは感じないですから。」

――増やさないのはいいですね。会社はすぐ大きくしたがるイメージがある。

古市 「そうです。上場したら監査も厳しくなって、好きなことがどんどんできなくなっていく。上場した人は、そこで得た創業者利益を持って、中の人と新しい会社をまたつくることも多い。だったら、初めからそれをやればいいじゃんって。」

――上場なんてしたくもない。

古市 「意味がないですよ。仲間たちと豊かに暮らしていることのほうがよっぽど大事」

今、日本の若者は、本当に素敵だなあ・・・と思う。

常に自分らしく、自然体。背伸びしない、無理しない。それでいて、自分の幸せに関して、確固たる哲学を持っている。

「出世のため、お金のため、家族のため」、嫌なことも我慢して、長時間、会社で働く親世代の生き方とは、全く無縁な生き方が、ここにあります。

ビジネスのやり方も、スマート。資金を調達して、規模を大きくしようとするよりも、気のおけない仲間と、やりたいことだけやる。

経済が縮小していく今の時代に、しなやかに適応した人間の姿が、そこにある。

私はもう40代ですが、古市さんのような若者に、強く共感するし、

私を慕ってくる20代の若者も、そんなタイプが多い。

彼みたいな若者が増えれば、日本の将来、経済が縮小しても、幸福度は増すのではないかと思う。

そんな古市さんに、

「もし生まれ変わるなら、幕末がいいか?現代がいいか?」という質問・・・


古市 「生まれ変わるなら、絶対に、幕末より現代がいい・・・上の世代の人たちには「こんな時代を過ごすのは不幸せだ」って言われますけど、そうじゃない。どんな時代よりも現代に生まれたほうがいい、僕も思う。

――5年前でも5年後でも絶対にないですよね。

古市 だからいまはチャンスな気がします。先行世代から受け継いだものがすごい多いから、自由に冒険もできる。一方で、先行世代のものが崩れ始めているから、新しいものが注目される。転換期という意味では若者にとってもチャンスな時代だと思います。

120%、思い切り共感します!

私も、日本人として生まれ変わるなら、幕末なんかより、高度成長期なんかより、今がいい。断然いい!

いや、生まれ変わる以前に、自分が今、この時代に生きていることが、すごくラッキーだと思う。

「絶望の国、絶望の時代」・・・かつての高度成長期、大量生産、大量消費で経済を伸ばしてきた時代の人から見たら、今の日本は、確かにそう映るかもしれません

でも、私は今の日本に、全然、絶望していません。視点が、生き方もモデルが全然違うから。

むしろ今は、日本の歴史始まって以来、人々が上昇志向なく、無理せず、自然体で生きられる時代なのかもしれません。

それでいて、先行世代が、「世界有数の経済大国」をつくってくれたおかげで、世界中どこでも、ほぼノービザでいけるし、東南アジア、北米の不動産も、強い日本円でガンガン買える・・・

強い日本パスポートのおかげで、私たちは、世界中自由に冒険できる。

かつ、既存の権威がどんどん崩れ去っていく時代だから、私みたいな無名な人間が、「アジア太平洋大家の会」みたいな結社をつくっても、世の中に注目される。講演や、コラム執筆の話も、どんどん入ってくる。

こんな美味しい時代は、ない!

自然体で、しなやかな20代の若者とともに、この素晴らしい時代を謳歌したいと思います。

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無駄な抵抗-違法ダウンロード罰則化

今回は、普段の記事(不動産、海外投資、ビジネスキャリア等)とは違うことを書きますね。

海賊版ダウンロード罰則化検討 与野党に議員立法の動き

この法律、どうなんでしょう?なんだか微妙ねぇ・・・

私は著作権法に詳しいわけではないし、この分野で一家言持っているわけではない、単に一ネットユーザーとしての勝手な意見ですが、

このネット全盛の時代に、デジタルコンテンツを有料にするべく法律で縛るのは、歴史的見地でいえば、「無駄な抵抗」という感じがします

いずれ敗北するのが分かっていながら、あえて、時代に棹さして、業界延命あるいは官僚の勢力拡大のためにやっている気がします。

私はIT屋なので、「世の中、ダウンロードとプログレッシブ・ダウンロード、ストリーミングがあるけど、そのうち何を取り締まるの?」、「FTP転送はOKなの?」、「法律をどうやって運用するの?もしダウンロードのキャッシュで違法・適法を判断するなら、そのキャッシュを消し去るソフトが出たら、瓦解しちゃうんじゃない?」みたいなことを、考えてしまいますが、

そういう技術的な議論に走っちゃうと、大多数の人は、面白くないので、

「違法無料コンテンツを取り締まりたい著作権教会、レコード業界、官僚」vs「無料コンテンツを楽しみたいネットユーザー」という構図に、あえて単純化して、

「違法無料コンテンツの取り締まりが、技術的に可能」という前提で、語りましょう。

この法律が通ったとして、レコード業界は、果たしてどれだけ延命できるんでしょう?10年もたない気がしますが、なんとなく・・・

なぜなら、ネット社会において、本当に価値を持つのは、「デジタルコンテンツそのもの」ではなく、「コンテンツをつくる人そのもの」だからです

「デジタルコンテンツ」を、「もの」として見るのは、工業化時代の発想。しかし、

・今や、「もの」自体を、複製するコストは、ほぼ無料。
・人々が「もの」をつくるコストも、無料ツール使って、Youtubeやニコニコ動画に上げるのも、原則、無料。
・人々が「もの」にアクセスする、ブロードバンド・インターネットのコストも、日本は世界最安値レベル。スマホはパケット放題が基本。

そんな「もの」にどうやって値をつけるの?
どう頑張ったって、結局は、無料に収斂されちゃうんじゃないの?

ユーザーの立場からいっても、ネットを通じて、コンテンツがいくらでも無料で手に入るなかで、わざわざお金を払いますか?

法律上、著作権で縛る、取り締まることは、ある程度できても、無料に慣れたユーザーが、今さら大人しく2000円とか出してDVDを買うとは思えない。

欧米先進国は、著作権規制を、各国進めてるようだけど、結果、行きつくところは、「中国の勝利」でしょう。

比較的、著作権規制が緩い(もとい、規制が及ぶのに時間がかかる・・・)中国の「優酷」、「土豆網」みたいな無料動画共有サイトに、世界中の優良コンテンツが集まる。

そして中国人は、世界で一番、優良なコンテンツを、無料で楽しむことができる環境で育ち、創造力あふれるアーティストやクリエーター、デザイナーを大量に輩出して、世界を席巻する。

結局バカをみるのは、規制を進めた欧米や日本の一般ネットユーザー・・・みたいなことにならなきゃいいけど、取り締まる側は、そこまで考えて、制度設計してるのかな?

しかも、著作権自体、偽善的だと思うのは・・・「コンテンツ製作者の権利」を守るといいながら、全然そうなっていないこと。

たとえば、私が本書いて、1万部売れても、印税10%で、手取りはいくらになりますか?・・・100万円くらいにしかならない。1年に何冊も本出せない。これじゃ食えないよね?

製作者、表現者に正当に報いるというより、それにぶらさがる人を食わせるための仕組み、としか私には思えないんだけど・・・

結局、「本」とか、「DVD」というモノにして、利益をあげよう。たくさん売って、社員を食わせよう、という考え方自体が、破綻している。工業化時代はよかったけど、ネット時代の発想ではない。

じゃ、何が価値になるのか?・・・というと、「コンテンツをつくりだす人」そのものでしょう。

たとえば、私のブログ「Manachan’s World」を愛読している方は、数千人単位でいますが、それをつくり出すのは、私、「Manachan」という人間に他なりません。

世界に70億人いても、私じゃないと、このコンテンツはつくれません。
私自身に、価値があるのです。

ブログ「Manachan’s World」を、本にして、あるいはDVDに焼いて、大量に配っても、人々が、「聖書」や「コーラン」みたいに、それを有難がりますか?いまどき喜んで、お金を払いますか?・・・どうしても、そうは思えない。

むしろ、ブロガーとしての「Manachan」のファンになってくれる人々から、

「1人1万円ずつ集めるから、Manachanお願い、アフリカに行って、現地の不動産事情をレポートして」

というかたちで、浄財を集める。そのお金で、私が格安航空券でアフリカ行って、ローカルバス乗って安宿泊まって、サバイバルしながら、身体張って仕上げた渾身の「アフリカ不動産レポート」を、お金払ってくれた人には、惜しげなく、無料で公開する。

というビジネスモデルの方が、はるかに、成立しやすいと思うんだけどなあ。少なくとも、ネット社会的だよね?

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無駄な抵抗-違法ダウンロード罰則化

今回は、普段の記事(不動産、海外投資、ビジネスキャリア等)とは違うことを書きますね。

海賊版ダウンロード罰則化検討 与野党に議員立法の動き

この法律、どうなんでしょう?なんだか微妙ねぇ・・・

私は著作権法に詳しいわけではないし、この分野で一家言持っているわけではない、単に一ネットユーザーとしての勝手な意見ですが、

このネット全盛の時代に、デジタルコンテンツを有料にするべく法律で縛るのは、歴史的見地でいえば、「無駄な抵抗」という感じがします

いずれ敗北するのが分かっていながら、あえて、時代に棹さして、業界延命あるいは官僚の勢力拡大のためにやっている気がします。

私はIT屋なので、「世の中、ダウンロードとプログレッシブ・ダウンロード、ストリーミングがあるけど、そのうち何を取り締まるの?」、「FTP転送はOKなの?」、「法律をどうやって運用するの?もしダウンロードのキャッシュで違法・適法を判断するなら、そのキャッシュを消し去るソフトが出たら、瓦解しちゃうんじゃない?」みたいなことを、考えてしまいますが、

そういう技術的な議論に走っちゃうと、大多数の人は、面白くないので、

「違法無料コンテンツを取り締まりたい著作権教会、レコード業界、官僚」vs「無料コンテンツを楽しみたいネットユーザー」という構図に、あえて単純化して、

「違法無料コンテンツの取り締まりが、技術的に可能」という前提で、語りましょう。

この法律が通ったとして、レコード業界は、果たしてどれだけ延命できるんでしょう?10年もたない気がしますが、なんとなく・・・

なぜなら、ネット社会において、本当に価値を持つのは、「デジタルコンテンツそのもの」ではなく、「コンテンツをつくる人そのもの」だからです

「デジタルコンテンツ」を、「もの」として見るのは、工業化時代の発想。しかし、

・今や、「もの」自体を、複製するコストは、ほぼ無料。
・人々が「もの」をつくるコストも、無料ツール使って、Youtubeやニコニコ動画に上げるのも、原則、無料。
・人々が「もの」にアクセスする、ブロードバンド・インターネットのコストも、日本は世界最安値レベル。スマホはパケット放題が基本。

そんな「もの」にどうやって値をつけるの?
どう頑張ったって、結局は、無料に収斂されちゃうんじゃないの?

ユーザーの立場からいっても、ネットを通じて、コンテンツがいくらでも無料で手に入るなかで、わざわざお金を払いますか?

法律上、著作権で縛る、取り締まることは、ある程度できても、無料に慣れたユーザーが、今さら大人しく2000円とか出してDVDを買うとは思えない。

欧米先進国は、著作権規制を、各国進めてるようだけど、結果、行きつくところは、「中国の勝利」でしょう。

比較的、著作権規制が緩い(もとい、規制が及ぶのに時間がかかる・・・)中国の「優酷」、「土豆網」みたいな無料動画共有サイトに、世界中の優良コンテンツが集まる。

そして中国人は、世界で一番、優良なコンテンツを、無料で楽しむことができる環境で育ち、創造力あふれるアーティストやクリエーター、デザイナーを大量に輩出して、世界を席巻する。

結局バカをみるのは、規制を進めた欧米や日本の一般ネットユーザー・・・みたいなことにならなきゃいいけど、取り締まる側は、そこまで考えて、制度設計してるのかな?

しかも、著作権自体、偽善的だと思うのは・・・「コンテンツ製作者の権利」を守るといいながら、全然そうなっていないこと。

たとえば、私が本書いて、1万部売れても、印税10%で、手取りはいくらになりますか?・・・100万円くらいにしかならない。1年に何冊も本出せない。これじゃ食えないよね?

製作者、表現者に正当に報いるというより、それにぶらさがる人を食わせるための仕組み、としか私には思えないんだけど・・・

結局、「本」とか、「DVD」というモノにして、利益をあげよう。たくさん売って、社員を食わせよう、という考え方自体が、破綻している。工業化時代はよかったけど、ネット時代の発想ではない。

じゃ、何が価値になるのか?・・・というと、「コンテンツをつくりだす人」そのものでしょう。

たとえば、私のブログ「Manachan’s World」を愛読している方は、数千人単位でいますが、それをつくり出すのは、私、「Manachan」という人間に他なりません。

世界に70億人いても、私じゃないと、このコンテンツはつくれません。
私自身に、価値があるのです。

ブログ「Manachan’s World」を、本にして、あるいはDVDに焼いて、大量に配っても、人々が、「聖書」や「コーラン」みたいに、それを有難がりますか?いまどき喜んで、お金を払いますか?・・・どうしても、そうは思えない。

むしろ、ブロガーとしての「Manachan」のファンになってくれる人々から、

「1人1万円ずつ集めるから、Manachanお願い、アフリカに行って、現地の不動産事情をレポートして」

というかたちで、浄財を集める。そのお金で、私が格安航空券でアフリカ行って、ローカルバス乗って安宿泊まって、サバイバルしながら、身体張って仕上げた渾身の「アフリカ不動産レポート」を、お金払ってくれた人には、惜しげなく、無料で公開する。

というビジネスモデルの方が、はるかに、成立しやすいと思うんだけどなあ。少なくとも、ネット社会的だよね?

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