2012年 3月 の投稿一覧

埼玉の個性

帝都・池袋を出た電車が、一路、北へ北へと進む。

上板橋、下赤塚を通ぎ、車窓がどんどん、郊外っぽくなる。

つり革広告を見る、「つきのわ土地付きマイホーム」、「朝霞台駅前の賃貸」・・・住宅広告のオンパレード。

埼玉都民をつくる電車、東武東上線。

♪~ダンダンダンダ ダンダンダンダーン ダンダダ埼玉~♪

埼玉に入る直前に、「はなわ」の歌を聴くと、雰囲気が盛り上がりますね♪

数分後、埼玉に入れば、昔懐かしい「さいたまんぞう」の歌もイイ。

♪~なぜか埼玉 ここは埼玉~♪

一見、東京の板橋区や北区と区別がつかない、埼玉県のベッドタウン。
700万を超える県民の、暮らしの舞台になっています。

「埼玉らしさ」って、何だろう?
「埼玉らしい特色ある地域」って、どこだろう?

「埼玉に近い千葉」で育った私に言わせれば、
埼玉らしさとは、

1)東京へアクセスの良さ
2)強烈な池袋テイスト
3)「地元の街、どーでもいい」感覚

これらは、同じ東京郊外にある、千葉県エリアと比べて、際立つ「埼玉の特色」だと思います。

埼玉県は、東京と接する面積が広く、東京直結の鉄道も数多くあり、とにかくアクセスが良い。

しかも、その多くが、「池袋」をターミナル駅としているため、埼玉県内の街の多くに、「池袋の個性」が見てとれます。

池袋の個性・・・一言でいえば、「普段着の感覚」、「フラット感」かな。

とにかく、池袋の街は、気合い入れて、おめかしして行くところじゃない。カジュアルな格好で繰り出して、ELTみたいなユルイJ-POP聴きながら、友達とラーメン食いに行く街。

「ジャージ着て、うんこ座り」しても、違和感ない。お金かけずに楽しめる街、それが池袋。

銀座みたいな「ハレの街」じゃなくて、池袋は「ケの街」・・・日常生活の延長上なんですね。

最も、「埼玉らしい沿線」といえば・・・私は、東武東上線だと思う。

埼玉と都内を直結する鉄道は、数あれど、

西武沿線(所沢や狭山)には、「北多摩テイスト」が入っている
東武伊勢崎沿線(草加や越谷)には、「足立区テイスト」が入っている

という意味で、「池袋らしさ」が希薄だし、

名実ともに埼玉の中心である、「JR京浜東北沿線」の「さいたま市エリア」にしても、JRで池袋・新宿にも上野・東京・品川にも直通できるため、東京のいろんな街の個性が混じり合っています。

その点、東武東上線の沿線は、モロ「池袋の延長」という感じがするので、私が最も「埼玉らしさ」を感じるエリアです。

この沿線、特に川越以南は、「池袋に出ればいいやあ」という感覚があるからでしょうか、

地元の駅前に、ベッドタウンとして必要最小限の機能だけが揃い、多彩な都市機能を、すべて池袋に外出ししている感があります。

千葉県内の都市だと、いまいち東京に出にくい分、地元の街が充実している・・・という特徴があります。

船橋や柏が、その典型かと思いますが、地元のデパートで何でも揃う、強力な商店街がある、個店も豊富・・・都内に出なくても、「地元ひきこもり消費」が、ある程度可能です。

その点、東武東上線の埼玉エリア(川越以南)だと、駅前に、スーパー、量販店、パチンコ、ファミレス、飲み屋、不動産屋、ネットカフェ・・・日常生活で必要なモノさえ揃えばよくて、

服を買う、靴を買う、アクセサリーを買う、友達と街歩きする・・・迷わず池袋へGO!ということになるんでしょうな。

とはいえ、同じ東武東上沿線でも、川越を境に、様相が一変しますね。

川越以北(坂戸や東松山)になると、池袋に出るのもちょっと遠い。北に行けば行くほど、東京郊外の雰囲気が薄まり、北関東の街っぽくなってきます。

駅前は、たいてい寂れており、買い物は、クルマ乗って近所のショッピングセンター、あるいは川越で済ませてしまうんでしょう。

大宮以北のJR東北線、高崎線エリアと、何となく雰囲気似てますね。

そんな埼玉・・・イメージ的には地味だけど、きっと住みやすいんでしょう。

関東の真ん中にあって、交通網も発達し、どこ行くにも、便利ですからね。

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リスク・コミュニケーション

今日、18:30に我が家に帰ると、食卓にはいつもの、楽しい家族だんらんがありました。

スーツを脱いで、風呂から上がると、子供たちは、夕食をほぼ食べ終えていて、もうデザートの時間。

私が福島から持ち帰った、「ずんだ饅頭」の包み紙を、妻が開ける。

「これ、また福島産でしょ?他の人にすすめたら、食べるのかしら?」、笑いながら、

さりげなく、子供たちに分け与える。6歳の娘ソフィアは「わーい。パパありがとう!」と、嬉しそう。

「俺が、先に食うよ」と言う間もなく、ソフィアはすでに、饅頭を口に放り込んでいた・・・

東北名物、ずんだ薄皮饅頭

$Manachan - メルマガポータルサイト

これだけ書くと、

「子供を、殺す気ですかっ!」

「毒を食べさせる、とんでもない親だ!」

みたいに、ヒステリーを起こす放射脳な方も、世の中、いるかもしれません。

その点、うちの妻は、冷静。

こんな女性だから、今でも一緒に暮らしているんだろうな。

妻が、放射能の健康リスクに関して、冷静なのは、

彼女が不動産投資の概念を、理解するからかもしれません。

私が、趣味でやってる(とはいえ、すでに事業規模の)、不動産投資経営というものは、

様々なリスクを把握・定量化、評価する、地味な作業の連続。

銀行融資を引いて、何千万~何億もの、大きな買い物をするのですから、

家賃下落、空室、金利上昇、担保割れ、事故物件になるリスク・・・等々が、どの位の確率で起こるのか?

それぞれのリスクに対して、回避策、軽減策を考えつつ、トータルに経営判断します。

普段、それをやっているから、私は、「リスクゼロなんて、あり得ない」と、感覚的に分かりますし、

「リスクを限りなくゼロに近づけるために、採算度外視のコストをかける」こともナンセンスだと分かります。

「リスクが存在する」ことを前提に、それがコントロール可能かどうかを判断したり、

様々なリスクが存在するなかで、トータルにものをみて、評価する・・・という姿勢も、養われてきました。

食品の残留放射能に関していえば、我が家は、セシウムゼロに、余りこだわりません。

たとえゼロじゃなくても、美味しくて、コストとバランスが取れていれば、神経質にならずにいただいています。

笑い声に包まれて、食べるから、皆、健康ですよ。

福島県伊達郡国見町産の、ずんだ饅頭。少し塩味がきいて、リアル枝豆っぽくて美味しかったし・・・

とはいえ、福島で買った饅頭を、職場や客先に持っていって、不特定多数に配るのは、まだまだ難しいだろうな。

妻にしても、ママ友にお裾分けするのは、難しいものがあるのでしょう。

不特定多数のなかに、「絶対に拒否」する人が、いる可能性があるからです。

「絶対にリスクゼロを要求する」、あるいは、「思考停止して、とりあえず福島産は避ける」ような人に、

「トータルな視野で、健康リスクをコントロールする」理屈を説いても、おそらく無駄でしょう。

「リスク」を説明するのって、本当に難しい。

一を聞いて、十を理解できる人がいるかと思えば、十回言っても、どうしても理解できない人も、いるのです。

不動産投資だって、「リスクが怖いから、絶対にやらない」という人が、多数を占めますよね。

実際、かなり成功している不動産投資家だって、旦那様や奥様に、自分が不動産投資やっていることを明かさない、という人が結構います。

少しだけ、毒を吐かせていただきますが、

リスクが怖い怖いといって、勉強しない人は、結局、金運や健康運にも恵まれません。

実際、そんな人ほど、(投資家からみて)超ハイリスク、ローリターンの「郊外新築マイホーム」なんかを、フラット35使って、平気で買ったりします。

住んだ瞬間から、価値が2~3割下がって担保割れ。利回り4%台しかないのに、ろくに需要もない立地。リストラされたら、どうするの?・・・みたいな世界。

自分の頭で、判断する術を持たないから、そんな芸当を、やってのけるのですね。

同じく、放射能怖い怖い~と叫んでる方々のなかに、

私ほど、福島県の地理・地形と、放射能拡散のパターンを理解し、線量データが時系列で頭に入っている人は、ほとんど、居ないでしょう。

知らないからこそ、「福島産は毒」なんて、言いきるわけですね。結局、自分の無知不明を晒して、恥ずかしいだけなんだけど…

そういう人ほど、過度のストレスと、バランスを逸した食生活で、健康を損なうでしょうね。

ここまで、言ってすっきりしました♪

話を少し戻すと、世の中には、リスクの話が、できる人と、できない人がいる。

両者の間で、議論が成立するのか?両者を、どちらも満足させる理屈って、あるのだろうか?

たぶん、ないと思います。

私は、技術屋なので、思考能力のある、理屈の通じる相手への説明は得意ですが、

そうでない相手に、説明するのは苦手です。

後者の場合、理詰めは通用しないので、とにかく、相手の話を聞く(聞き流す)ことと、

おそらく、カルト教団でよく使われる、洗脳みたいな手法が、効果的なんだと思います。

私はあいにく、そういう能力を、持ち合わせていないので、

無視する、関わりあわない・・・それしか、方法はないんだろうなと思います。

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